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2023/12/04 (Mon) 11:59:32
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【白井聡 ニッポンの正体】社会も仕事も回らない!~人口減は、資本主義の終わり~
2023/12/03
https://www.youtube.com/watch?v=Pd6I7BQpbq0
日本の凋落が止まりません。IMF(国際通貨基金)は、10月、23年の日本のGDPがドイツに抜かれ世界4位に落ちる見込みと発表しました。原因の一つが人口減。資本主義が発達するほど、ヒトを軽視し、資本主義が成り立つための条件を損ってしまうのです。日本だけでなく世界の先進各国もいま出生率が低下の一途。家事労働、自然環境などによって支えられている資本主義が、そうした「外部」を喰いつ荒らして発達した結果、いま崩壊過程にあることの証左と見ることもできます。人口減と資本主義の関係を2冊のテキストを参考に白井さんと読み解きます。
司会:高瀬毅
2023年11月29日 収録
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「人口ゼロ」の資本論 持続不可能になった資本主義 (講談社+α新書) – 2023/9/22
大西 広 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E3%82%BC%E3%83%AD%E3%80%8D%E3%81%AE%E8%B3%87%E6%9C%AC%E8%AB%96-%E6%8C%81%E7%B6%9A%E4%B8%8D%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE-%CE%B1%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%A4%A7%E8%A5%BF/dp/4065328330
ナンシー・フレイザー『資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか』(ちくま新書)
https://www.amazon.co.jp/%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%81%AF%E7%A7%81%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%82%92%E3%81%AA%E3%81%9C%E5%B9%B8%E3%81%9B%E3%81%AB%E3%81%97%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%AE%E3%81%8B-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%EF%BC%91%EF%BC%97%EF%BC%94%EF%BC%90-%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%83%BC/dp/4480075658
『資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか』解説
白井 聡
https://www.webchikuma.jp/articles/-/3200
同書に収録されている白井聡さんによる解説を公開します。本書が「資本主義社会の本質を理解するための第一級の文献」と言えるのはなぜなのか。「共喰い資本主義」の実態を暴く世界的政治学者の話題作を読み解きます。ぜひご一読ください。
まず第一に言わねばならないのは、ナンシー・フレイザーによる本書は近代資本主義社会、その本質を理解する上で、きわめて重要な、第一級の文献であることだ。筆者はこのことを深く確信する。
筆者自身のものを含め、近現代の資本主義の危機、いやもっと正確に言えば、危機を内在的にはらんでいる資本主義の構造を分析する言説は国内外に多数ある。そのなかでも本書は、資本主義社会の矛盾の全体性、全般性を、その歴史的変遷、転位を含めて鮮やかに図式化した点において、際立っている。現代の課題を考察する上で、最良の文献の地位を間違いなく占めることになるであろう。
本書でフレイザーは、「資本主義」という言葉の意味を拡張して理解すべきであると提案する。それは単に経済的システムを指すものではないのだ、と。それは、社会全般の特定の在り方を示しており、「制度化された社会秩序」(43頁)であるという。こうした観方は、カール・マルクスによる資本主義分析から多かれ少なかれ影響を受けた人文諸科学においては常識的なものだ。資本主義は、経済的なものであるだけでなく、社会全般の在り方を規定し、人間の意識・思考・欲望といった人間性そのものにも影響を与えることは、自明の事柄とされてきた。にもかかわらず、標準的な経済学は、資本主義を純粋に経済システムと見なし、あまつさえそれを「市場経済」と同一視してきた。
そのような愚昧に終止符を打たねばならない。なぜなら、本書で分析の俎上に上げられる人種差別・再生産の危機・環境危機・民主主義の危機といった現代において深刻化し続ける危機のすべては、資本主義の内在的メカニズム、すなわち無限の資本蓄積をめざすという宿命的な衝動に究極的には根差すものであるからである。より具体的に言えば、世界中(とりわけ欧米)で噴出する人種間の軋轢、壊滅的な少子化の進行、地球温暖化、ポピュリズムの流行等々といった危機的現象は、近代資本主義システムの発展の帰結にほかならない。したがって、これらの危機に対する個別的対処は、必然的に対症療法的なものにすぎなくなる。
それでは、これらの危機と資本主義システムとの内在的なつながりをフレイザーは、どのようにとらえているのだろうか。経済システムとしての資本主義は、実は資本主義システムが自ら生み出すことができず、消費してしまえば補塡することもできないものに、全面的に依存している。それをフレイザーは、資本主義的な「生産を成り立たせる可能性の条件」(20頁)と呼び、価値増殖を目的とする資本主義的経済活動とその外部にありながらそれを支える「可能性の条件」をひっくるめて「制度化された社会秩序」と見なし、その全体を「資本主義社会」と定義する。
「可能性の条件」の具体的内容は次の四つのものであるとされる。⑴すなわち、「搾取」ですらなく「収奪」される、その多くがグローバルサウスに住む人々。また、周知のように、そうした人々が、「北半球」の国々で、その国の国民の誰も従事しようとしない低賃金で劣悪な仕事に従事することも多い。いずれの場合でも、極端な低賃金や危険が「容認される/容認されない」の線引きは、人種差別的なものと言うほかない。⑵次に、市場に労働力を供給するというきわめて重大な役割を担っているにもかかわらず、その対価を不十分にしか、あるいはまったく支払われない再生産労働に従事する人々。この立場を割り振られてきたのは圧倒的に女性が多いことは、フェミニズムが明らかにしてきた通りだ。⑶そして、自然環境である。自然は、資本の価値増殖運動のためにそこから天然資源を容赦なく掘り出す対象であると同時に、経済活動によって生じた大量の廃物を捨てる場所となる。⑷最後に、国家・公的権力である。標準的経済学の想定はそれを捨象してしまうのだが、資本主義的経済活動は公的権力による治安の維持、法の執行、そして制度の整備なしには成り立ち得ない。言い換えれば、資本主義経済は自律的ではない。
この四つの「生産を成り立たせる可能性の条件」を、資本主義のシステムは自前で揃えることができない。言い換えれば、資本主義はこれらの条件の上で、これらの条件から一方的な収奪を行なうことによってのみ、価値増殖の運動を続けることができるのだ。つまり、資本主義社会は「つねに私たちの存在の基盤を喰い荒ら」している(11頁)。
ここにこそ矛盾がある。かつて日本を代表するマルクス研究家であった宇野弘藏は、「労働力の商品化の無理」に資本主義の矛盾の核心を見定めた。「無理」だというのは、「労働力の商品化」こそ資本主義の要諦であるにもかかわらず、労働力(つまりは人間そのもの)を資本主義システムは生産することができないからである。
フレイザーの議論は、宇野を想起させる視角を提示しつつ、資本主義システムが自ら生産できないまま全面的に依存しているもの、すなわち資本主義が喰い荒らしているものを、人間労働力だけでなく上記四つの領域に広く見出してゆく。それぞれの領域で、資本主義システムは、それらの領域に存在し機能してきたものを際限のない価値増殖運動のための原料にしてしまうことによって、荒廃させてしまう。すなわち、システム自らを可能にするものを荒廃させてしまう。その挙句、「私たちの存在の基盤」は侵蝕され、とうとう持続不可能な状況に突入したのではないか。今日の政治的、社会的、また生態学的な危機の深刻さは、このことの証左であるとフレイザーは示唆する。
マルクスがその発端を与え、ローザ・ルクセンブルクによって受け継がれ、現代においてはデヴィッド・ハーヴェイなどと軌を一にする右のような「資本主義経済」と「資本主義経済の構成的外部」との関係に対する認識は、フレイザーによって集大成され、本書において十全な体系化に達したと見ることができる。筆者もまた、マルクスの「包摂」(subsumption)や「物質代謝」(metabolism)の概念に着目して、資本主義システムによる「生」全体(人間はもちろん、すべての生きとし生けるもの)の吞み込み、あらゆる存在の価値増殖運動への動員、それがもたらす危機について議論してきた(『武器としての「資本論」』、『マルクス――生を吞み込む資本主義』)。今回フレイザーの議論に接してあらためて痛感したのは、資本主義システムがシステムの外部を内部化し、収奪することによって発展してきたことの重要性だった。この発展ならびに危機の拡大の軌道を、植民地主義、男女不平等、環境破壊、国家権力の機能不全といった領域に分節化して明快に論じるフレイザーの手際の鮮やかさには目を瞠るものがある。
本書の構成は、概論的な第1章において根本的視角を提示し、その後の第2〜5章がそれぞれ、「人種差別に依拠した収奪」、「再生産」、「自然環境」、「国家権力」のテーマに充てられている。
そこで注目すべきは、それぞれの領域で、資本主義経済と「生産を成り立たせる可能性の条件」との矛盾が資本蓄積体制の転換を複数回にわたってもたらし、近代資本主義の歴史における「段階」を画してきた、とフレイザーが論じていることだ。その時代区分は、「16-18世紀の重商資本主義体制、19世紀のリベラルな植民地資本主義体制、20世紀中頃の国家管理型資本主義体制、そして現代の金融資本主義体制である」(108頁)と整理される。こうした「段階論」的歴史観も、宇野弘藏の理論と一脈通じるところがある。
フレイザーの議論の出色の点は、それぞれの段階の資本蓄積体制における内的矛盾や階級闘争として現れる内的葛藤が、次の段階への移行をもたらし、段階によって従属/支配のライン、すなわち誰が誰を支配するのかという境界が変化する、という論理を提示しているところにある。
例えば、第2章で取り上げられる人種差別の場合、まず16-18世紀の重商主義資本主義の時代は、マルクスの言う「本源的蓄積」の時代である。それは等価交換に基づく「搾取」以前のむき出しの「収奪」の時代であった。それは中核地域では囲い込み(エンクロージャー)として行なわれ、周辺地域(植民地)では人間そのもの、土地、鉱物資源に対する苛烈な収奪として現れた。このとき、ある意味で人種差別は薄かった。なぜなら、中核でも周辺でも、持たざる者は皆暴力的に収奪されたからである。
だが、19世紀になると、中核地域では白人男性労働者が階級的な政治闘争を通じて市民的権利を勝ち取ってゆく一方、周辺地域では依然として収奪が続く。フレイザーいわく、白人至上主義的な身分秩序が生じるのはこの時点においてなのだ、という。すなわち、「二重の意味で自由」(マルクス)であり契約に基づいて自らの労働力を売る市民=労働者=白人男性と、収奪可能な被支配民へと「人種」が分かれる。そして、それは「搾取」と「収奪」の分化でもある。前者は等価交換において剰余価値を生産し搾取されるが、後者は無権利状態を前提として収奪され続ける。だが、この分離は表層にすぎず、実は搾取と収奪は混然一体化しているのだ。というのも、中核地域における剰余価値、すなわち労働者の低賃金と安価な商品の大量生産が可能になるためには、周辺地域から安価な食料、衣服、原材料、エネルギー源を収奪しなければならないからである。
20世紀に入ると、第二次世界大戦以後、国家管理型資本主義(フォーディズム)の資本蓄積体制が一般化するが、中核地域では、福祉国家のもと市民=労働者の権利が強化された一方で、差別対象となった人種は市民権を奪われたまま、「最も汚く最も卑しい仕事をあてがわれた」(84頁)、つまり搾取されると同時に収奪された。他方、周辺地域では、脱植民地化が果たされたにもかかわらず、南北間の不等価交換により、中核地域による収奪が止むことはなかった。
そして、現在の金融資本主義体制においては、債務を通じた「搾取と収奪のハイブリッド型」(87頁)が登場した、と言う。周辺地域の旧植民地国家は国際金融機関に対する債務によって住民のほぼ全員が搾取されつつ収奪される一方、中核地域でも労働者の実質賃金は低下し、法人税率が引き下げられるなかで、公共サービスは低下してきた。つまり、中核地域の市民=労働者も搾取と収奪を同時に受けるようになる。そのような状況で消費者が消費を続けるために、負債が膨れ上がってゆくが、ここでもリーマン・ショック(2007-2008年)を引き起こしたサブプライムローンにおいて典型的に観察されたように、最も略奪的な金融の標的になるのは有色人種である。
以上の過程を追ってみると、やり切れない気持ちにならざるを得ない。誰か(例えば、白人男性労働者)の権利獲得や富裕化は、別の誰か(有色人種や女性、あるいは自然)に対する収奪によって可能になった、という事実が突きつけられるからである。つまり、資本主義システムが蓄積体制を変化させるとき、その矛盾は解消されるのではなく、別の位相に転位される、言い換えれば、矛盾のツケを他の誰かに負わせる、あるいは負わせ方を変えるにすぎないことがわかる。そしてその果てのいま、金融資本主義体制においては、ごく一部の富裕層以外の全員が搾取されると同時に収奪される「負け組」となるゲームが演じられているのである。フレイザーは、こうした矛盾の転位のメカニズムとその歴史を、「人種差別」、「再生産」、「自然環境」、「国家権力」の四つの領域において、見事に描き出している。
こうした無間地獄のごとき構造からいかにして脱出できるのか。めざすべきは「社会主義」しかない。この言葉に重ねられてきたさまざまなネガティブなイメージをものともせず、フレイザーはかねてよりそう主張してきた。
だが、ロジカルに考えれば、資本の運動が私たちの生活をあらゆる面で脅かし、人類の持続可能性を消し去りつつあるのだとすれば、採るべき道は資本主義の乗り越えしかあり得ない。それは、社会による資本の統制であり、資本に対する社会の優越という意味で社会主義である。無論、その道が困難なものであることはフレイザーも熟知しており、本書でも十全に具体的な社会主義社会のヴィジョンが与えられているわけではない。
とはいえ、いま求められているのは、確信の広まりではないだろうか。資本主義社会に未来はないこと、それは持続不可能であること、それは乗り越えられなければならないこと。この確信を燎原の火のごとく広げることが、まずは必要なのだ。そして、本書はその任を十二分に果たすものにほかならない。
https://www.webchikuma.jp/articles/-/3200
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的場昭弘氏出演! 『恐慌・パンデミック・戦争…21世紀読み解きと世界の行方』(2024年10月3日(金)20:00~生配信)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=TI1ivRzF1SA
■参考テキスト:的場昭弘著『21世紀世界史講義 恐慌・パンデミック・戦争』(日本実業出版社)
https://www.njg.co.jp/post-40474/
●ゲスト:的場昭弘(マルクス研究者)
●出演:島田雅彦(作家) 白井聡(政治学者)
●司会:ジョー横溝
的場昭弘氏出演!『資本主義の世紀=20世紀の読み解き+ウクライナ戦争の世界への影響』(2023年10月19日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=Tr3cqVUobSg&t=46s
マルクス研究の第一人者・的場昭弘氏がゲスト出演。
番組前半は、的場氏の近著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』を紹介しながら、 資本主義の世紀=20世紀の歴史を解説&紐解きします。
後半は前半の内容を踏まえて、ウクライナ戦争の世界への影響を検証します。
アフリカでの反仏運動、戦争の飛び火の問題などすべて関連付けて見取り図を描き出したいと思っています。
また、急遽、パレスチナ問題、中東情勢についても的場氏に話を伺います。
■参考テキスト:的場昭弘著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』(日本実業出版社)
https://www.amazon.co.jp/%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%80%8C%EF%BC%92%EF%BC%90%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%80%8D%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%8F%B2%E8%AC%9B%E7%BE%A9-%E7%9A%84%E5%A0%B4-%E6%98%AD%E5%BC%98/dp/4534060408
ゲスト:内田樹氏 テーマ:マルクス!(2023年7月6 日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=5qLSVIjYIgw&t=29s
ゲストに哲学者・内田樹氏を迎え、テーマ『マルクス』でお送りします。
そもそも、なぜ今でもマルクスを学ぶべきなのか?マルクスって何がそんなにすごいのか?そんな素朴な疑問からスタートし、マルクスに関して(思想背景、共産党宣言、資本論など)の初歩的な解説から、最終テーマは…<資本主義の行方>まで。
内田樹×島田雅彦×白井聡で徹底的に語ります。
近年の“マルクス読み替えブーム”の中、これぞマルクス論、資本論、資本主義論の決定版!?
是非ご覧ください。
参考文献:白井聡『マルクス 生を呑み込む資本主義』(講談社現代新書)
https://www.amazon.co.jp/%E4%BB%8A%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E6%80%9D%E6%83%B3-%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9-%E7%94%9F%E3%82%92%E5%91%91%E3%81%BF%E8%BE%BC%E3%82%80%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%99%BD%E4%BA%95/dp/4065311969
大澤真幸氏出演!『資本主義のその先へ』(2024年1月26日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=Ym7wVuED9-g&t=256s
ゲストに大澤真幸氏を迎え、大澤氏の話題の新刊『資本主義の<その先>へ』をテキストに、大澤真幸×島田雅彦×白井聡で“資本主義のその先の社会”をめぐって徹底ディスカッション。
■参考テキスト:大澤真幸著『資本主義の<その先>へ』(筑摩書房)
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480867438/
経済学者・水野和夫氏出演! 「世界経済・ニッポン経済の行方と資本主義の現在」(2023年4月6日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=7sDwOpxJ4V0
『資本主義の終焉と歴史の危機』など多数の著書がある経済学者・水野和夫氏がゲスト。
コロナ禍、ウクライナ戦争は世界経済にどんな影響を与えたのか?
シリコンバレーバンクの破綻など世界で起きている問題をどう捉えればいいのか?
日銀・黒田総裁の金融政策の評価は?後任の新総裁・植田和男氏はどうなのか?
そして、岸田総理の経済政策=新しい資本主義って結局なんなのか? それで景気は回復するのか?
そもそも…資本主義はもう終焉を迎えているのか?
ならば、私たちはどんな経済システムを選ぶべきなのか?
と、経済についてエアレボが徹底的に語ります!!
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2023/12/04 (Mon) 18:29:10
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白井聡 ニッポンの正体 - YouTube
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16828499
【白井聡 ニッポンの正体】 社会も仕事も回らない!~人口減は、資本主義の終わり~
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16828442
【白井聡 ニッポンの正体】呼び出されるマルクス 〜生きづらさの根源解き明かす「資本論」〜
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14103123
白井聡 武器としての「資本論」_ 要約 資本主義 経済学
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1081.html
書評・白井聡「武器としての「資本論」(東洋経済新報社刊) - 内田樹の研究室書
2020-06-12
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1081.html#c4
白井さんと話したこと - 内田樹の研究室
http://blog.tatsuru.com/2023/04/01_0810.html
内田樹 『甦る「資本論」』出版記念イベント
2023/10/29
https://www.youtube.com/watch?v=0bao7Gxh_Eo
「資本主義に替わる社会の実現可能性」をテーマに、内田樹、石川康宏、斎藤幸平が語り尽くす。
ゲスト:内田樹氏 テーマ:マルクス!(2023年7月6 日放送・前半無料パート)ゲスト:内田樹、出演:島田雅彦・白井聡、司会:ジョー横溝 - YouTube
2023/07/07
https://www.youtube.com/watch?v=5qLSVIjYIgw
ゲストに哲学者・内田樹氏を迎え、テーマ『マルクス』でお送りします。
そもそも、なぜ今でもマルクスを学ぶべきなのか?マルクスって何がそんなにすごいのか?そんな素朴な疑問からスタートし、マルクスに関して(思想背景、共産党宣言、資本論など)の初歩的な解説から、最終テーマは…<資本主義の行方>まで。
内田樹×島田雅彦×白井聡で徹底的に語ります。
近年の“マルクス読み替えブーム”の中、これぞマルクス論、資本論、資本主義論の決定版!?
是非ご覧ください。
内田樹の研究室
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14154268
パリ・コミューンについて - 内田樹の研究室 2019-03-05
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/890.html
ある共産党員への手紙 - 内田樹の研究室
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14099658
アメリカとマルクス - 内田樹の研究室
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14063330
格差について - 内田樹の研究室
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1133.html
国民国家 対 グローバル資本主義 - 内田樹の研究室
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1326.html
生産性の高い社会のゆくすえ - 内田樹の研究室
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14089041
内田樹「日本の没落」
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16822379
日本政府は行政コスト削減のために、首都圏以外を無住の地にしようとしている
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14118805
http://www.asyura2.com/17/ban7/msg/522.html
過疎地の住民には行政コストはかけられない。 田舎の人間は都市に引っ越せばいい
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14091903
山本健 『ヨーロッパ冷戦史』
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14093939
松下冽 『ポスト資本主義序説』
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14096507
1929年世界大恐慌の原因は高累進所得課税を止めた事
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14144412
マルクスはやはり正しかった _ もうすぐ共産革命の嵐が吹き荒れる時代がやって来る
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/704.html
共産主義はゾンビの如く蘇る / 呪縛される日本人
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14104241
日本の学生運動は体制側の分割統治政策によって滅ぼされた
右翼・左翼の対立を使った分割統治政策 _ 左翼運動・マルクス主義運動は国際金融資本が資金提供していた
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/296.html
欧米人が植民地経営の方法として洗練させていった分割統治政策とは
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/297.html
共産主義者とはどういう人間なのか?
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14037916
若い人は何故そんなに簡単にアホ理論に洗脳されるのか? _ 精神病の感染 フォリ・ア・ドゥ
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/810.html
不破哲三の正体
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/650.html
日本共産党の(かなり危ない)アレな裏話…(おや?後ろに誰か来たようだ…(震…|
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/687.html
左翼の本質は思想ではなく「タカリ」という生き方
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/671.html
若松孝二 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 (2007年) _ 1970年代はこういう時代だった
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/287.html
重信房子が ばばあになって帰ってきて娘が平気でテレビに出るとか
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14006452
かぐや姫 神田川 _ 1970年代 四畳半フォークの時代
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/284.html
中島みゆき「世情」_ 1970年代に学生運動をやっていた左翼学生はその後どうなったのか?
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14003324
学生運動に挫折して自殺した恋人を歌った森田童子の名歌『僕たちの失敗』
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14003211
日本の歌曲はシューベルトやモーツァルトより名曲が多いが、名曲は1970年代に集中している
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14003099
習近平の共産革命はじまる、より強固な共産主義へ邁進‼
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16824838
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2024/10/01 (Tue) 06:54:09
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田中角栄の弟子 石破茂、愛国の志士 石破茂
石破茂は愛国者・反新自由主義者・反グローバリストです。
石破茂の様な反グローバリズム政策を取ると超円高・日経平均株価大暴落になるので、財界の人気が無くなり、新自由主義者・グローバリストから徹底的に叩かれます:
新自由主義者・グローバリスト・輸出産業は 金利を下げたがる、円安にしたがるので日経平均は暴騰します
反新自由主義者・反グローバリスト・内需産業は 金利を上げたがる、円高にしたがるので日経平均は暴落します
田中角栄の弟子 石破茂、愛国の志士 石破茂の政策
・法人税を上げ、株式譲渡益税・株式配当への課税を増やし、階級ができない社会にする。
・賃金を適正化し、低所得者や子育て世代への支援で国内消費を喚起。
・輸出重視を止めて内需主導経済にする。
・東京一極集中から地域分散化を進め、地方の農林水産業、建設業、観光・サービス業を振興する。
・教育を無償化し教育格差を是正。
・欧米製薬企業からの高額医薬品の輸入を抑制し、日本企業のワクチンや治療薬の開発力を強化。
・日米地位協定を改定し、自衛隊が米軍の代わりに中国軍と戦うのを止める。
【公式】石破茂 - YouTube
https://www.youtube.com/@ishibach/videos
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石破茂氏出演!『安全保障論 / 自民党論』(2023年5月19日放送・前半無料パート)ゲスト:石破茂、出演:島田雅彦・白井聡、司会:ジョー横溝
エアレボリューション 2023/05/19
https://www.youtube.com/watch?v=kVFCuWLX9uA
ゲストは自民党衆議院議員・石破茂氏。
安全保障論では、岸田内閣の安全保障の評価、ウクライナ戦争後の世界の安全保障について、台湾有事の可能性とその回避方法などをテーマにトークを展開します。
果たして…日本は戦争に向かうのか?
自民党論では、そもそも石破氏は自民党をどうするのか? 対米従属はどうするのか? 官僚支配をどうするのか?など…日本政治の根幹を石破氏に迫ります!
2024.09.30
日経1600円安 石破さん=最後の愛国政権 田中角栄の弟子
https://golden-tamatama.com/blog-entry-ishiba-last-patriot.html
日経平均1600円安来た〜
最近は千円のレベルで上がったり下がったり。
電球もぶっ壊れる前はチカチカする。
すなわち終わりが近づいてるってことです。
ワタスの見たとこ株式相場というより金融システム自体。
消えてなくなるのが2026年ごろ。
通貨の意味がなくなるのがその頃だと見てます。
これからは、どんなにお金があってもお米の一つも買えない。
タワマンに住んでてもおにぎりの1つも食べられない。
それなのに、株が暴落しただの。
何をのんきな。。
明日からいよいよレプリコン開始なのです。
誰も気づかず、静かに落とされる原爆。
もう完全リセットモードに入ってるのが分からないのか。
さて、今回の暴落の理由。
石破ショックなどとトレンドに上がってますたね。
石破さんは完全にこっち側の人です。
反グローバリストですね。
株価が上がる=グローバリスト
株価が下がる=反グローバリスト
わかりやすいですよね。
以下の動画で、ひろゆきの質問に
非正規労働者が4割いて、所得が6割になって
どうやって子供作れるの?
非正規労働をなくせ、派遣会社をぶっ潰せと答えてます。
この人は完全庶民側、愛国者ですね。
石破さんが総理になれない理由
自民党ぶっ潰して欲しい
https://twitter.com/nohandhuman/status/1826260619001286730
まぁ、石破さんは田中角栄さんの最後の弟子だからですね。
角栄さんは、ロッキードでやられてしまった。
そして娘の田中真紀子さんも、目立ってくるとすぐ潰される。
最近も自宅を放火されるなどして、ずっと狙われてる。
自民党にも昔は、中川昭一さん、橋本龍太郎さん、竹下さんなど愛国者はいた。
でも、暗殺されたり脅されたりで、今は売国政権になってしまった。
ずっと自民党の副総裁になってる麻生さんなんてお爺さんが吉田茂さん。
イエズス会ですからね。
小泉、竹中時代から、完全グローバリストが実験を握ってる。
でも、それが覆された。
そりゃ麻生さんが固まるのも分かる。
石破さんはこんなことを言ってます。
・一部の超金持ちから税金をいただく金融所得課税を実現。
・在日米軍基地を日米で共同利用し、アメリカにも自衛隊を駐留させる←日米安保がほぼ完全に同等な関係となる。
・「防災省」が新設され災害対応がより迅速かつ丁寧なものに。
・アジア版NATOで大東亜共栄圏復活へ
普通に反グローバリスト政権なのが分かる。
日本独立を目指してるのです。
これはネットに載ってた、石破さんの裏切りの歴史だそうです。
自民党内の色んな派閥に属して、裏切り続けてる。
だから煙たがられてた。
でも、これは普通に庶民の側を向いてたからですね。
まぁ、石破さんには頑張ってもらいたいですが。
ワタスの見たところ。
残念ながらお決まりの法則がある。
愛国者はすぐ潰される法則。
石破さんの政権は、最後の愛国者政権。
多分、人工地震か第2パンデミックか。
それで潰されてしまうでしょう。
いよいよ来年に向けドラマが始まった。
とかなんとか。
本当にありがとうございますた。
これは、映画、沈黙の艦隊の主題歌。
DIGNITY(尊厳)
石破さんは、主演の大沢たかおさんに会ってましたね。
石破さんは独立国とはどういうことなのかとか。
自分のチャンネルで話してますたね。
イシバチャンネル第百三十八弾「沈黙の艦隊」について - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=f5-UnUtVM9I
https://golden-tamatama.com/blog-entry-ishiba-last-patriot.html
植草一秀氏生出演!『沈む日本の4つの大罪とは?』
エアレボリューション 2024年9月17日
●ゲスト:植草一秀
●出演:島田雅彦(作家) 白井聡(政治学者)
https://www.youtube.com/watch?v=JCzYqzuKv3I
参考テキスト『沈む日本 4つの大罪』植草 一秀 、白井 聡著、ビジネス社、1870円(税込)
選挙のための顔選び、新リーダーは日本を救えるか⁉ 白井聡(京都精華大学准教授) × 鳩山友紀夫
2024/09/02
https://www.youtube.com/watch?v=bs1xClsSktU
00:00 準備映像
00:30 対談スタート、白井氏の近著について
02:10 自民党総裁選を分析、候補者から感じる惨状、勝利するのは誰か。
19:00 過酷な税と社会保障、崩壊寸前の年金制度、深刻化する労働力不足、貧困・戦争を必要とする先進国
32:30 立憲民主党代表選を語る、財務省の代弁者と役人、自民党と立憲は何が違うのか、野党共闘は幻想なのか、
45:00 「対米自立」でまとまれない立憲、 マニフェスト選挙の可能性、
1:00:30 メディアとの関わり方、ウクライナ情勢とグローバルサウス
1:14:10 「2012年体制」を乗り越えるために
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4:777
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2024/10/21 (Mon) 19:17:37
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【白井聡 ニッポンの正体】変わらぬ日本をどう変える ~いま敢えて問うレーニン「力」の思想~
デモクラシータイムス 2024/10/20
https://www.youtube.com/watch?v=9z_hZCfxplw&list=PLtvuS8Y1umY_eyk0vhJr0D0LnQNn4vTM_&index=1
衆院選が公示されましたが、物価高と経済低迷、先行きの見えない日本を本気で背負っていく覚悟を持った政治家は、果たしているのでしょうか。
根底から国家を考え抜き、世界を変えるとはどういうことか。今回は、革命家レーニンの研究家でもある白井聡さんと、白井さんのレーニンに関する新著などを基に考えます。レーニン、絶対面白い!
◆白井聡さん新刊
「物質」の蜂起をめざして ——レーニン、〈力〉の思想 (ちくま学芸文庫)
https://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E7%89%A9%E8%B3%AA%E3%80%8D%E3%81%AE%E8%9C%82%E8%B5%B7%E3%82%92%E3%82%81%E3%81%96%E3%81%97%E3%81%A6-%E2%80%95%E2%80%95%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%80%81%E3%80%88%E5%8A%9B%E3%80%89%E3%81%AE%E6%80%9D%E6%83%B3-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E5%AD%A6%E8%8A%B8%E6%96%87%E5%BA%AB%E3%82%B7-46-1-%E7%99%BD%E4%BA%95-%E8%81%A1/dp/4480512535
【日本語字幕】レーニン演説"労働者を救うには…" - Lenin speech "How the Working People can be saved from.."
https://www.youtube.com/watch?v=sApityUNKMM&t=0s
優れた演説家として 帝政ロシア内の革命勢力をまとめ上げ、世界で最初に成功した社会主義革命であるロシア革命において主導的な役割を果たした。史上初の社会主義国家であるソビエト連邦およびソ連共産党の初代指導者を務めた。マルクス主義理論の研究と普及にも尽力し、後日、マルクス・レーニン主義という体系にまとめられた。
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5:777
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2024/11/14 (Thu) 05:42:25
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サマーズ氏: 資本主義に反対することは自由に反対すること
2024年10月28日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55674
アメリカの元財務長官で経済学者のラリー・サマーズ氏がダートマス大学でのインタビューで資本主義と社会主義の違いについて語っている。
社会主義とは何だったのか
社会主義がほとんど旧世代の遺物となってから長い時間が過ぎたが、恐らくそのためになぜ資本主義が成功しているのかということについて考える人は少ない。
そしてまさにそれが理由で日本やアメリカなどの資本主義国家とされる国に、実体経済を自由市場ではなく中央政府が支配する社会主義の影が忍び寄っていると筆者は考えているのだが、だからこそサマーズ氏に社会主義の国々がどういうものだったのかを語ってもらおう。
サマーズ氏は大学生たちに次のように語りかけている。
わたしはこの部屋にいる学生たちと同じくらいの年か、それよりも少し年上だった頃に、ここにいる学生がもう体験できないことを体験したことがある。
それは西ベルリンと東ベルリンを繋いでいたチェックポイント・チャーリーを通ったことだ。
チェックポイント・チャーリーとは、戦後に東西に分断されていた西ベルリンと東ベルリンを繋いでいた検問所のことである。第2次世界大戦後、アメリカと旧ソ連に分割統治されていたベルリンは、半分が資本主義、もう半分が社会主義によって運営されていた。
結局、ドイツは資本主義だった西ドイツが繁栄し、社会主義だった東ドイツが貧困に陥ったため、東ドイツが西ドイツに吸収される形で統合されたのだが、これはその前の話である。
サマーズ氏は次のように述べている。
それは2024年と1954年を繋ぐ門を通るような経験だった。その前後ではすべてが違った。西ベルリンと東ベルリンにはまったく共通点はなかった。
社会主義の失敗
当時、社会主義の国は次々に退廃していった。資本主義経済では起業家が消費者の需要に合わせてどのような商品を作るかを決め、需要が高い商品を作った起業家ほど高い対価を得る。
一方で社会主義の国ではどういう商品が作られるべきかを政府が決定する。
その結果は明らかである。資本主義国家では消費者が欲しがる商品がどんどん作られ、社会主義国家では消費者が欲しがらない商品がどんどん作られた。
そして西ベルリンは栄え、東ベルリンは貧困に沈んでいった。ソ連は崩壊した。中国は鄧小平氏の時代から資本主義をある程度受け入れていった。
今でもかなり社会主義的な小国はある。サマーズ氏は次のように言っている。
北朝鮮は人に出入りをさせないが、それは抜け出す人が出ないようにするためだ。だから韓国から北朝鮮に行くことはできない。
北朝鮮に自由に出入りできないことには理由がある。社会主義国と資本主義国では貧富の差が激しいために、北朝鮮の人々が韓国の豊かな暮らしを見れば、誰もが北朝鮮から逃げ出したいと思ってしまうだろう。
国民にチェックポイント・チャーリーを通らせてはならない。だから自国民を囲うしかないのである。
社会主義の本質
読者の多くは、こうした社会主義の話が過去の遺物であるか、または北朝鮮のような極端な国のものだと思うだろう。
元々、社会主義は裕福な起業家たちを羨んだ労働者や農民に支持されて始まった。起業家が株式を持つことを禁じ、株主の役割を政府が担った結果、政治家だけが豊かになる社会が出来上がったのである。
しかしそれは今の日本に似ていないだろうか? 給与所得の半分を政府に持っていかれる現状は本当に資本主義なのか。東京の真ん中に税金で作られた巨大便器は消費者が望んだ商品なのか。これは社会主義の製品と何が違うのか。
出典:産経新聞
社会主義の本質は、人々の自由な商業活動、自由な物品の売買を禁じ、政府の決めたように経済を動かすことである。
サマーズ氏は次のように述べている。
社会主義を望む人々の衝動を理解することは困難だ。
合意した2人の大人が寝室で何をしようと自由であるのに、なぜ合意した大人同士が市場経済のなかで、互いに合意した賃金で雇ったり雇われたり、合意した金利でお金を貸したり貸されたり、合意した価格で商品を売ったり買ったりを自由にしてはいけないのか?
資本主義に反対することは、合意した大人同士が第三者に害を与えないかぎり、互いに利益がある行為をやっても良いという考えに反対することだ。
資本主義の本質はこうである。人々に自由な経済活動をさせれば、優れた起業家のような非常に裕福な人々が出てきてしまう。それを羨んだ人々は政府がそれを止めてくれると思い、起業家から自由を奪って政府にそれを与えた結果、起業家ではなく政治家が豊かになり、人々はむしろ更に貧しくなったのである。
サマーズ氏は次のように言っている。
反資本主義という姿勢は、本質的には反自由なのだ。
だがそれはまさに日本の状況ではないのか。自分の力で金を稼いだ高所得者から、当選させてくれと乞食のように頼む政治家に金を移転するのが今の日本経済である。
そしてそれは与党を支持した国民の多数派には決して移転されない。それを期待している人々は、控え目に言っても間抜けである。
他人の自由を奪うと自分に返ってくる。ばら撒き政策とはそういうものである。
ハイエク氏 : 現金給付や補助金はそれを受けない人に対する窃盗である
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35564
現実には金融所得の税率は低く、給与所得の税率は高いのだから、多数派に支持された政府が多数派だけ損をする社会を作っているのである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55674