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2022/06/15 (Wed) 15:18:51
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こういう温泉に行きたい_ 群馬県 吾妻郡 松の湯温泉「松渓館」
群馬県 吾妻郡 東吾妻町 松谷937-3
電話 0279-67-3210
群馬 松の湯温泉 松渓館 - YouTube動画
https://www.youtube.com/results?search_query=%E7%BE%A4%E9%A6%AC%E3%80%80%E6%9D%BE%E3%81%AE%E6%B9%AF%E6%B8%A9%E6%B3%89%E3%80%80%E6%9D%BE%E6%B8%93%E9%A4%A8
松の湯温泉「松渓館」
https://www.tripadvisor.jp/Hotel_Review-g1123091-d1879862-Reviews-Matsunoyu_Shokeikan-Higashiagatsuma_machi_Agatsuma_gun_Gunma_Prefecture_Kanto.html
アクセス
JR吾妻線 川原湯温泉駅より車で5分・徒歩45分
地図
https://www.bing.com/maps?q=%E6%9D%BE%E3%81%AE%E6%B9%AF%E6%B8%A9%E6%B3%89%E3%80%8C%E6%9D%BE%E6%B8%93%E9%A4%A8&cvid=f9ba8a0a53c14852a839e36e66bc3b25&aqs=edge..69i57j69i59j69i65j69i61&FORM=ANCMS9&PC=SCOOBE
群馬・松の湯温泉「松渓館」は1日1組限定!ぬる湯が名物のハイコスパ宿
https://www.travel.co.jp/guide/article/38373/
関東随一の温泉大国と言われる群馬県。中でも松の湯温泉「松渓館」(吾妻郡東吾妻町)は、ぬる湯で知られる一軒宿です。その最大の魅力は、ぬるく上質な温泉を貸切りで楽しめる点。泉質は石膏泉で、“草津温泉の仕上げ湯”としても最適です。
日帰り不可で、宿泊は1日1組限定(2020年8月現在)。その分ゆったりとくつろげ、コストパフォーマンスも抜群。名湯にのんびり浸かり、心身をリセットするのに最高な宿です!
松の湯温泉「松渓館」は、群馬県北部の山間にひっそりと佇む一軒宿。群馬の東西を結ぶ国道145号線から少し脇に入った場所に位置し、意外とアクセス面も便利な立地です。
家族経営の宿で、人数が多いと十分なもてなしができないため、宿泊は1日1組限定(2020年8月現在)。日帰り入浴も行っておらず、宿泊しないと名物のぬる湯には入れません。そのぶん、他の宿泊客に会うこともなく、気兼ね無くゆったりくつろげる点が魅力です!
肌に潤いとハリを運ぶ…隠れたぬる湯の名湯!
松の湯温泉「松渓館」の最大の魅力はズバリ、温泉です。付近にある“日本三大美人の湯”といわれる川中温泉と同じく、泉質は石膏泉(カルシウム-硫酸塩泉)。その効能に優れた温泉を、源泉温度32.5度という絶妙のぬるい温度で楽しめます。
32.5度というと、温水プールより少し温かい温度。ぬるいと冷たいの中間くらいの感覚で、じっくり長湯できる温度です。綺麗に透き通ったお湯ですが、微量に硫黄成分を含有。ゆで卵の様な甘い香りに温泉情緒が高まり、次第に深い安らぎへと導かれます…。
肌に潤いとハリを運ぶ…隠れたぬる湯の名湯!
“草津温泉の仕上げ湯”といえば、近隣の沢渡温泉(吾妻郡中之条町)が有名。しかし沢渡温泉は、源泉が高温の熱めのお湯。草津温泉は濃厚で刺激の強い泉質ですので、疲れた肌を休めるという意味では、ぬるい温泉がより理想的なのです。
松渓館は沢渡温泉とよく似た泉質であり、肌に潤いとハリを運んでくれる美人湯。まさに“隠れたぬる湯の名湯”といえるでしょう!
名物ぬる湯の入浴法とは?
松渓館では浴室は一つしかなく、貸切湯形式で利用します。浴槽は二ヶ所で、逆L字型の浴槽は、加水加温無しの源泉100%かけ流し。四角の一人用サイズの湯船は、源泉を加温した浴槽です。
その二つの浴槽を交互に入浴するのが、松渓館での習わし。暑い時期ならぬるい源泉浴槽に入り、体が冷えたと思ったら加温浴槽で温まりましょう。逆に肌寒い季節なら、加温浴槽でしっかり温まってから源泉浴槽を楽しみましょう。それらを繰り返すことにより、心身ともにリフレッシュできます!
また加温した浴槽には、ぬるい源泉の蛇口と加温された源泉の蛇口があります。これらをセルフで調整することにより、好みの温度にできます。しかし蛇口出しっ放しはマナー違反ですので、お風呂から出る際には、蛇口を必ず閉めるようにして下さい。
松の湯 松渓館の宿泊プラン
松の湯温泉「松渓館」では、食事は別室に用意されます。夕食は豚のしゃぶしゃぶ・鮎の塩焼き・天ぷらなど品数豊富。全て女将さんの手作りで賄われています。また刺身こんにゃくなど群馬の名産物も随所に取り入れており、旅人に優しい配慮がなされています。
愛情たっぷりの手作り料理に舌鼓!
朝食も別室で頂きます。鮭の塩焼きや半熟卵などがメイン。一般的な旅館の朝食と言えますが、愛情たっぷりの手作り料理は、不思議と箸が進みます。
くつろげる客室。コスパも抜群!
客室は和室のみの設定。やや古びた感は否めませんが清掃は行き届いており、心身をリセットするには必要十分。周囲は静寂な環境ですので、ゆっくりと就寝できます。
この内容で一泊二食付7,810円~(消費税・入湯税含む)、とコストパフォーマンスも抜群。温泉で癒されたい方はもちろん、群馬観光の拠点としてもおすすめの宿です!
また周辺は、草津温泉や川原湯温泉などの名湯、榛名湖などの観光スポットが目白押し。いずれも松渓館から車なら十分日帰り圏内ですので、あわせて群馬観光も楽しむのもおすすめです。
2020年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
松の湯 松渓館
https://www.travel.co.jp/guide/article/38373/
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2022/06/15 (Wed) 15:23:27
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絶句! 最強クラスのあふれるぬる湯かけ流し - 松の湯温泉 松渓館
公開 2018/01/19
https://www.oyunowakusei.net/2018/01/matsunoyu-onsen-shokeikan.html
松の湯温泉 松渓館
いやー、すごい温泉があったもんだ。すごい・スゴイ・SUGOI。絶対に忘れられない強い印象を刻みつけたのが群馬県・吾妻渓谷近くにある松の湯温泉「松渓館」だ。2017年下半期の大型一人旅企画「晩秋のぬる湯三昧」の1泊目の宿である。
温泉愛好家の間ではよく知られた存在で、熱烈なファンも少なくないようだ。自分も興味はあったのだが、週末を中心に早くから予約が埋まってしまうため、なかなか行く機会を得られなかった。
それが今回ようやく念願叶って訪れることができた。浴槽からドバドバあふれ出る湯量は噂通りの出血大サービス。加えてびっくりするほどの泡付き。温泉気分を盛り上げる硫黄臭。気持ちのよいぬる湯。ちょっと寒かったけど最高だった。
松の湯温泉「松渓館」へのアクセス
松渓館の最寄り駅はJR吾妻線・岩島。しかしここから歩くのは大変だ。3キロ40分はみておかないといけない。
吾妻川の右岸(北岸)に沿って国道145号旧道をひたすら進み、ふれあい大橋や道の駅あがつま峡につながる雁が沢交差点まで来たら右折して、吾妻川の支流・雁ヶ沢川に沿って北上すると、5分もすれば着く。
乗合バスを使う方法もある。9人乗りジャンボタクシーで運行されており、岩島駅前停留所から天狗の湯線左回りで4分・210円。雁が沢交差点近くの川中温泉口停留所で下車。帰りはそこから右回りに乗る。ただし本数は非常に少ない。日曜祝日は1日2便のみ。
自分は吾妻線を川原湯温泉駅で下車して、共同浴場「王湯」に入浴したり吾妻渓谷を観光したりしながら、半日かけて歩いて行った。松渓館に泊まった帰りは上記のジャンボタクシー川中温泉口9時51分発の右回りに乗って岩島駅まで行った。
山あいのレトロな宿
硫黄の匂いがお出迎え
松渓館の建物が目に入ると同時に硫黄のタマゴ臭がぷ~んと鼻をついてきた。キタキター! 盛り土の土台に突き出た太いパイプからお湯がドバドバっと勢いよく落ちていた。匂いのもとはこれだろう。かけ流された源泉の排出先か。
松渓館 温泉排出口
それにしてもまだ15時前だというのに辺りが暗い。当宿はちょうど沢の斜面に位置しており、西も東も斜面に遮られ、陽光の差す時間帯がとても短いそうだ。夏は涼しくて良さそうだけど。
松渓館周辺の景色
ダラダラまったりできる部屋
では入館しよう。石段を上がって2.5階に相当する高さが正面玄関だ。チェックインをすませて案内された部屋は同じフロアの廊下の奥にある6畳和室。トイレ・洗面はなし。すぐ隣に共同の洗面所とシャワートイレがある。
部屋は古びているものの清潔に手入れされており問題なし。ファンヒーターとこたつで寒さ対策はバッチリ。テレビはもちろんあるが冷蔵庫・金庫はない。部屋でダラダラまったりする人が多いのか、何冊かのコミック雑誌が置いてあった。
松渓館の部屋
窓の外は斜面に生える木々といった感じで絶景ではないけど、ごみごみした市街地ではないから落ち着く。
灯りは自動におまかせ
カメムシの出没を覚悟していたものの基本的には出なかった。基本的にというのは、夜カーテンをふと見たら、なごり雪的なのが2匹いたから。違った、寝る前にもう1匹出たわ。備え付けのガムテーブで貼ってくるんでゴミ箱へさようなら。
なお、洗面所・トイレの灯りを入れるスイッチがよくわからない。「どうやって電気つけるんだ?」と不思議に思っていると、夕方暗くなったら常時点灯状態になった。なるほどね。廊下は人が通るのを感知して自動で点灯する。
それと、どうやら6畳間より広い部屋はなさそう。となると現実的に受け入れられるのは2名のグループまでだ。そもそも大勢でワイワイするために行く宿じゃない。
幸せすぎて笑いが止まらない、極上風呂
風呂独占し放題のシステム
さあファンの多い風呂を体験しに行こう。松渓館は1日に客を1~2組しか取らないと言われており、入り放題の独占し放題。2組いる日は玄関前にある貸切予約ボードを使って希望時間帯を押さえておく方式のようだ。しかしこの日の客は自分だけ。よっしゃあ。
風呂場は玄関を出て石段を下りた、0.5階の高さにある。男女の別はなく1室のみ。脱衣所も浴室もそんなやたらと広いわけではない。換気扇がなく窓を開け放っているため季節によってはちと寒い。壁の分析書には「カルシウム-硫酸塩泉、中性、低張性、低温泉」とあった。
浴室にカランは一つ。金属部分が硫黄でやられたっぽく黒ずんでいる。壁のタイルの目地にはカルシウムらしき白い析出物がこびりつき、天井を見上げるとむき出しの無骨なコンクリートが温泉の湯気にやられてぼろぼろになった風。
思わずのけぞる! 豪快にあふれ出る源泉
3名規模の浴槽がL字型と小さな□型に仕切られ、L字の方が源泉槽。
ここからオーバーフローする湯量がとんでもないと評判なのだが、本当にとんでもなかった。もったいないお化けが出そうなくらいに、ざばざばとあふれ出ては、ゴーッという音を立てて排水口に吸い込まれていくのだった。
それだけの量を投入している湯口は見えない。源泉槽の底から入れているためだ。浴槽に体を沈めると、アルキメデスの原理で人の体積分だけさらにお湯があふれてエライことになる。そして立ち上がると浴槽内の湯量は当然減っているが、みるみるうちにまた一杯になってあふれ始める。圧倒的な投入量だ。
目を見張る、半端ない泡付き
お湯は無色透明。硫黄の主張が強く、手ですくって鼻を近づけると明らかにタマゴ臭い。そしてぬるい。ぬる湯好きにはたまらない。というかむしろ冷たい。32℃だからね。慣れると全然平気だけど時おりゾクッとくる。
オーバーフロー・硫黄臭・ぬる湯、この3つだけでも相当の個性だが、それだけじゃない。泡付きがまたとんでもないのだ。入った瞬間から腕や足にびっしりと細かい泡がつく。それに、無色透明と見えたお湯に目を凝らすと、実は微小な気泡が大量に漂っていた。うっわーすげー(にやにや)…幸せの笑いが止まらない。
底にある源泉投入口の穴を背にすると、背中に立ち上る源泉の勢いに加えて泡のパチパチした感触がするのは気のせいか。
ワンポイントのアクセントに加温槽
小さい□型の方は加温槽だ。源泉槽から移ってくると温かさが気持ちいい。壁に生えている「源泉(加温)」と「源泉」と書かれた2つの蛇口にはホースがつながれてお湯の中に突っ込んである。自分で足して調整するんだろう。その意味では掛け流しでなく溜め置き方式だ。
加温槽のお湯は泡が付かない。硫黄の感じも薄れる。松の湯温泉を堪能するなら、やはり源泉槽で長湯したい。
初回の入浴では「冷温交互浴だ~」と両槽を行き来してみたが、加温から源泉槽へ戻った際に温度の落差のせいで冷たさが強調されてきつかったので、2回目以降は最後出る前だけ加温槽で仕上げるという使い方になった。
至福の時間が流れる風呂場
まあそれにしても噂に違わぬ素晴らしさよ。ぬるいだのゾクッとするだのいいつつ、源泉槽へいったん入るともう抜けられなくなる。泡と硫黄臭に包まれて1時間があっという間に過ぎるのだ。
光の屈折で湯の中のタイルの並びがフィッシャーのだまし絵のように狂って見える不思議な感覚を味わいながら、誰もやって来ない独占状態の湯船でただただボーっとしていられるなんて、なんという幸せだろうか。
結局、夕方2回・夜1回・朝1回それぞれ約1時間ずつ入った。女将さんによれば夜は22時まで、朝は7時から利用可能とのこと。ここへ泊まるものは皆、きっと時間の許す限り、取り憑かれたように風呂へ入り浸るんだろうね。
山の素朴さが好印象の食事
こんにゃくが何気にイカす夕食
松渓館の食事は朝夕とも別室に用意される。部屋の広さからして宿泊客が2組あれば別々の部屋を当てるはずだから完全な個室といってよい。チェックイン時に食事は何時がいいか訊かれたから、18時と8時を中心に多少の時間の融通は効くと思われる。
夕食のメインディッシュは豚しゃぶだった。それと鮎の塩焼き・天ぷらなど。群馬の食材といえばこんにゃくのイメージがあるが、こんにゃくを使った料理が2品あったのはさすが。とくに刺身こんにゃくがよかった。
松渓館の夕食
派手さ豪華さはないけど山の静かな宿に来た感があって大変よろしい。すべて美味しくいただいた。量が足りないこともなく、十分にお腹がふくれた。お櫃からよそうご飯はお腹いっぱいで完食できず。
おからの新しい一面を垣間見た朝食
朝は鮭の和定食。文句なし、満足だ。自分は子供時代のトラウマでおからがまったくの苦手なのだが、ここのはうまく味付けしてあるようで何の抵抗もなく食べられた。
松渓館の朝食
というか、この旅ではどこの旅館でもおからが出てきて、どれも問題なくうまいと思って食べた。子供の時に食べさせられたあの、豆の搾りかす臭しかしないパッサパサの、喉を通らないあれは一体何だったのか。
ともかく壁に貼られた東吾妻町の春夏秋冬観光ポスターを眺めながらの食事であった。
ファンの多さに納得の良泉宿
松の湯温泉・松渓館。もう一度言う、松の湯温泉・松渓館。ここはそりゃまあ熱烈ファンが多いやね。あの温泉と食事で税込み7800円だったのがまたびっくりだ。お得にも程がある。
しかしただ値段だけを理由に利用して欲しくはない気持ちもある。本当に温泉好きの方が、あのあふれ出る源泉槽を骨の髄まで楽しむために利用していただければ、と願う次第である。
世話好きそうでいて適度に放置してくれる女将さんの対応は居心地が良い。また風呂も食事も自分一人の世界で終始できるシステムなのが素晴らしい。カッコよくいえば「自分と向き合える時間」ってやつだ。自分のような志向の者には本当に大当たりの宿だった。
https://www.oyunowakusei.net/2018/01/matsunoyu-onsen-shokeikan.html
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2022/06/15 (Wed) 15:25:17
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2022-03-13
松の湯温泉 松渓館 宿泊記 山奥の一軒宿で名物のぬる湯を満喫してきた
https://tamaism.com/entry/2021/05/24/202501
梅雨なので温泉へ
今回の舞台は群馬県です。
かねてより行ってみたかった宿の予約が偶然とれたので、雨の中訪問してきました。
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松渓館の外観
群馬県の温泉といえば草津や伊香保、万座、老神あたりが有名ですが、その間にぽつんと一件存在している温泉宿。それが松の湯温泉の松渓館です。
松の湯温泉にはこの松渓館しか温泉施設がないので、実質的に松の湯といえば松渓館のことを指しています。
松の湯 松渓館 宿泊予約【楽天トラベル】
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1階部分が温泉、2階部分が客室になっている
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松渓館に至る道は車一台分しかなく、向こうから車が来ると結構大変そう
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まずは外観から。
建物としては左右の2つの棟に分かれていて、左側が女将さん達の居住スペースになっており、右側の1階が温泉、2階が客室になっています。建物の前には車一台分の駐車スペースがあるので、車で訪問した場合はここに車を停める形になります。
松渓館までの道のりもなかなかハードで、対向車が来るとバックで戻ることを覚悟しなければならないくらいに道が細いです。例の駐車スペース付近では一応切り返せますが、それ以外の場所だとちょっと厳しい。
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道路脇の溝には温泉からのお湯が流れていて、その排水口には析出物がびっしり
この松渓館の温泉は「源泉かけ流し」が特徴で、建物に入る前からその効能の高さを感じることができました。
建物内部の浴槽から溢れ出た温泉は排水溝を伝って溝に流れていく過程で、その排水溝には大量の析出物が付着している。お湯が触れている箇所にはその成分が析出するのが特徴であることを考えると、これだけの量が付着するということは成分がとても濃いということ。
これは楽しみになってきた。
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温泉周辺はすぐ近くまで山が迫ってきていて、ちょうど川沿いの谷になったところに建物が存在しています。
季節も春から徐々に初夏へと移り変わってきており、植物の緑色が目に飛び込んでくる。今日の天気は曇りのち雨で、雨に濡れた植物がより輝いて見えた。
松渓館での滞在
予約の際に伝えておいた時間になったので、早速チェックインすることにします。
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階段を上がって2階部分へ
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玄関周辺。奥の部屋が女将さんの居室。左側が入り口。かつては正面奥にある客室も使われていたが、今では使用されていない。
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宿泊客用の部屋は、玄関入って右側にある。向かって左側が厨房。
2階へ続くコンクリート製の階段を上り、玄関を入って女将さんにご挨拶。
この松渓館は女将さんお一人で運営されている宿で、そのため宿泊できるのは1日1組と超限定されています。なので何週間先も予約で埋まっているということが普通で、今回自分が泊まることができたのは運がいいとしか思えません。
この後女将さんとのお話しした限りでは、来月6月から先の予約が現時点ではできないとのことです。これは女将さんのワクチン接種のスケジュールが未確定だかららしく、つまり自分は本当に良いタイミングで泊まることができたということ。
お次はお部屋に案内していただきました。
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今回泊まった「ゆり」の部屋
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泊まったのは、玄関から見て一番右奥にある「ゆり」の部屋。広さは6畳です。
松渓館はすでに書いたとおり1日1組限定なので、どの客もこの部屋に泊まることになるはず。設備としてはファンヒーターや炬燵、あとはテレビ等があって快適で、エアコンはないようですが、場所的に夏場でも涼しいと思うので問題はないと思われます。
隅まで清掃が行き届いていて、屋外の曇天や雨雲が嘘みたいにリフレッシュできました。
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部屋の押し入れ
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窓からの眺め
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目の前の家にも人が住んでいるみたいです
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松渓館の見取り図
浴衣に着替えたところで、目の前の通りの交通量が全くないことに気がつく。
この道の先にも集落があるはずですが、まったく車が全く通りません。まだ日がある時間でこれなので、完全に日が落ちてからはもう無音の世界になることは想像に難くない。静かな場所とは聞いてきたけど、まさかここまで静寂だとは思ってなかった。
ぬる湯を満喫
まだ夕食の時間まではかなりあるものの、それまでの時間は温泉に費やすことにします。
この松渓館の温泉はぬる湯で有名で、つまり長湯が前提ということ。温泉旅館に泊まりに来て温泉に入るのはごく自然なことだけど、長湯となれば早い時間に入り始めるのが吉。
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1階部分にある温泉
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ここは温泉のほか、宿の倉庫になっている様子でした
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脱衣所
この松渓館の構造はとてもシンプル。
道路から階段を上がればすぐ温泉へと続いていて、さらに階段を上がれば玄関を経て客室へと続いている。宿泊客は横方向のみならず、縦方向にも最小限の移動で温泉と客室を行き来することができる。
1日1組ということを改めて踏まえてみると、行きたいときにすぐ行くことができる手軽さも松渓館の売りの一つなんじゃないかなと思います。
温泉がある1階部分についても余分なものがなくて、扉を開けたら脱衣所があり、脱衣所を開ければそこはもう浴室。
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松渓館の温泉。L字の浴槽が源泉かけ流しで、左手前の角型の浴槽が加温された湯。
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静かな松渓館の館内で、湯が流れていく音だけが聞こえてくる
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加温された浴槽の方は、自分で温度調節が可能です
こちらが有名な松渓館の浴槽です。
一般的に浴槽といえば四角だったり丸だったりしますが、ここではそんな前提を覆してくるかのようなL字型。源泉はL字の上の方の底から湧き出てきていて、それがL字の右手前方向に流れていって縁から溢れ出ていくという仕組みになっています。
この浴槽、最初はとても奇抜な形なんだなとしか思ってなかったものの、実際に浸かってみるとこれが相当に居心地がいいということに気が付いた。
浴室のこじんまりとした三次元的な広さと、このL字に区切られた浴槽との相性が実にいい。仮にこれが区切りがなくて、ただ一つの大きな浴槽だったらそんなに感動はなかったと思う。一人、あるいは二人で温泉に浸かる状況を考えると、自分の左右になんらかの壁があるのが心地よさを増幅させているような気がしました。
この特徴的な浴槽は約30年ほどまえに改装されたもので、源泉湧き出し口の場所を変えずに加温された浴槽を追加できないか、ということで職人さんと女将さんが相談して決めたそうです。当初は単純に二分割したかったけど、湧き出し口の位置の影響でL字になったそう。
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温泉分析書
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壁にかかっている温泉分析書の通り、この松渓館の源泉温度は32.5℃と比較的低めです。32.5℃というと温水プールよりも若干高い程度なので、いわゆる「ぬる湯」の中でも一際低い温泉といえます。
この日は寒かったはずなのに、そんな温度が低い湯に入って温まれるのかって話なんですけど、意外や意外、これが思いの外満足できました。言うなれば、暑くもなく寒くもないちょうどいい温度という感じ。
体温よりも低く、外気温よりも高いというこの温度がまさに絶妙で、長湯をしつつも身体が次第に冷えていくという感覚はまるでない。当然ながら温度が温度なのでのぼせるという状況にもなりえないので、文字通りいつまでも入っていたくなるような気分になれます。
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浴槽の縁には析出物が堆積している
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浴槽を構成しているタイルの感じもよくて、お湯に入りながら浴槽ばっかり見てました
建物の外で見かけた析出物はここでも存在感を主張していて、これだけの効能をもった湯が次から次へと湧き出ているのがすごい。
源泉かけ流しなので自分が湯に入る前には浴槽には湯が満たされている。そこに自分が浸かると自分の体積分だけ湯が盛大に溢れ出ていくんだけど、ほんのちょっと時間が経つだけで、また浴槽の縁から湯が少しずつこぼれ落ちていく音が聞こえてくる。これが実に印象的でした。
静寂そのものな山間部にあって、聞こえてくるのは嘘偽りなくこの湯の音だけ。
温度以外の湯の特徴としては、無色透明で硫黄臭があります。手ですくって飲んでみると明らかに濃い味がしたので、析出物という視覚情報以外からでも温泉の強さが実感できました。実質、1時間ほど浸かってから上がるタイミングで明らかに身体が疲れたので、どうやら相当に効いているようです。
加温された浴槽については、これはもう人によって使い方がはっきりと異なると思います。
源泉の方と交互に入るのもいいし、出る直前に入って身体を暖めるのもよし。自分は最初は前者をやってたんですが、加温→源泉に移った際にかなり冷えたので、それ以降は上がる前に入るスタイルに切り替えました。もちろん、これは訪問する時期によっても変わってくると思います。
夕食と食後の温泉
想像以上に疲れた状態で夕食の時間。
食事は玄関に一番近い「きく」の部屋でいただく形となります。
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夕食の献立
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お米
夕食の内容は、豚のしゃぶしゃぶや塩焼き、野菜の天ぷらなど。
どれもが優しい味付けになっており食欲をそそってくる。一応ビールも頼みましたが、酒に合うというよりは完全にご飯に特化したような内容だと感じました。
温泉の効能で体力を消耗して、それを補うかのように夕食をいただく。大きな目線でみれば±ゼロかもしれないけど、なんかマッチポンプ感があるのは否めない。
温泉があるから食事の美味しさが何倍にも増すし、食事が終わればまた温泉に行きたくなってくる。
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夕食から戻るとお布団が敷かれていましたが、まだ布団に潜り込むのは早いので寝る前に再度温泉へ。
長湯をしていると必然的に考え事が捗るので、今回の行程のこととか、あるいは次の旅の行程のことなんかを考えながらぼんやりと湯に入る時間。特になにをするわけでもなく、自分の頭の中だけであれこれ思考をして、身体は脱力しきっている。
例えば本を持ち込んで読むのもいいけど、どちらにしてもここでは「自分ひとりの時間」を最大限に満喫することができる。
女将さんもいい意味であまり干渉してこないし、宿での滞在中を通してこれほど静かに時間が過ぎ去っていった経験はあまりない。ここには俗世間の喧騒は入ってこないし、そういう時間を過ごしたいという自分みたいな人間にとっては大当たりの宿だと思います。
そんなことを考えながら暗くなった階段を上がり、いそいそと布団に潜り込んだらいつの間にか寝ていた。
翌朝
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翌朝の天気は完全に雨で、朝からシトシトという雨音が部屋にうっすらと聞こえてくる。
朝食前に温泉に再度入り、眠気を飛ばそうと思ったら余計に眠くなってきた。L字形の浴槽の右側は底が若干浅くなっていて、ここに寝転がるようにして浸かると考え事をしやすいということに昨夜気がついたんだけど、朝にやると二度寝するレベルで眠くなります。おすすめ。
雨の時期特有の湿った空気と、浴槽内部の湿気が混じり合ってなんだか不思議な感覚になっていた。
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朝風呂
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朝食
そのままの勢いでまたしても1時間ほど浸かり、温泉から朝食へとスムーズに繋がって朝のニュースを横目で眺めながらご飯をいただく。
温泉に入っている時間が長いというのもあるけど、食事の時間を抜けば一瞬で夜から朝になったように錯覚してしまう。宿を去らなければならない時間も当然ながらすぐに来てしまうというわけで、毎度のことながら旅館での翌朝は結構鬱になってます。
おわりに
というわけで、こんな感じで松渓館に泊まってきました。
宿を去る前には女将さんにあれこれ温泉のお話も伺えたし、松渓館にファンが多い理由は温泉の良さに加えて、女将さんの人柄の良さにあるのは間違いない。次は寒い時期にでも訪れてみたい。
女将さんのワクチン接種の日が確定すれば来月以降の予約も再開される上に、これからの暑い時期はまさにぬる湯のシーズンといっても過言ではないです。山間部の一軒宿で、思う存分温泉を味わってみてはいかがでしょうか。なお松渓館は1日1組限定なので、ご予約はお早めに。
おしまい。
https://tamaism.com/entry/2021/05/24/202501
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2022/06/16 (Thu) 16:20:57
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2022/08/10 (Wed) 08:38:33
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