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コンサートホールの音の違い

1:777 :

2025/01/22 (Wed) 16:36:45

GRFのある部屋 2025年 01月 21日
ロウヴァリとフィルハーモニアの音 ①
https://tannoy.exblog.jp/37464300/

今日の夕方は久しぶりのサントリーホールでの演奏会なので、演目の一つシベリウスの交響曲第5番の終楽章をおさらいしました。最後が劇的に終わる楽章ですね。

六本木一丁目にはサントリーホールではなく、去年二回行っています。丸の内線で四谷まで行き、地下深くの南北線のホームまで降りて、六本木一丁目に向かいます。丸の内線と比べると電車の間隔も長く、ホームでいつも待たされます。地下鉄の乗り換えは面倒ですね。

7時開演ですが、余裕を持って5時に出ました。表は寒いかと思って厚着をしてきましたが、雨が来るせいか気温は暖かく、少し着過ぎたと思いました。チケットはいつも当日会場に向かう時、コンビニで交換していきます。今日はいつものセブンイレブンではなくローソンでの発券です。セブンイレブンは駅まで3軒もありますが、ローソンは、南阿佐ケ谷駅と新高円寺駅のそばにあるだけです。

今日は都心の方向に行くので、進行方向の新高円寺駅の方に向かいました。うちは南阿佐ヶ谷と新高円寺のほぼ中間にあり、歩く距離はほとんど同じですが、両方とも15分ぐらいかかります。

セブンイレブンでの発券は、送られてきたバーコードを印刷して見せるだけですが、ローソンでは発券番号と登録時の電話番号が要ります。その二つの番号を自分で入力して、出てきたレシートを窓口に渡すと、チケットが印刷されて出てくる仕組みです。登録時の電話番号は、いつも新旧の携帯番号を使っていますから、簡単です。

ローソンで発券機の場所を教えてもらい、早速、指示通り番号を打ち込みました。すると番号が正しくないと表示されます。慎重に数字を確認しながら、再度打ち込みます。マッチしません。二回ほど数字を打ち込み直し、思い込みを排除して最初からやり直してみましたが、数字が合っていないと言う表示は変わりません。

そこで、二つの携帯の番号を変えて打ち込みました。これもダメです。こうなると、自宅関係の他の番号も試しましたが、今日はiphoneだけを持ってきて、いつものガラ携は置いてきました。そちらがあれば、昔の番号も残っているはずです。ローソンがうちのそばにあれば、事前に交換していたはずなのですが、、、

[お申込内容]
■公演タイトル :フィルハーモニア管弦楽団
         ピアノ:辻井伸行 ヴァイオリン:三浦文彰
■予約番号   :5220511xxx
■電話番号   :会員登録もしくは予約時に
         入力された電話番号
■引取期間   :2025/1/20(月) 23:00 まで
※チケットの引取りは公演日当日23:59迄可能ですが、お早めにお引取りいただきますようお願いします。
 なお、当ご案内と入れ違いにてお引き取りがお済みの方は、行き違いとなります事、何卒ご容赦ください。
───────────────
■公演日    :2025/1/20(月)
         19:00開演
■会場名    :サントリーホール 大ホール
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時間を見たらまだ5時半、家に戻ればギリギリ間に合います。いつも仕事の時は、新旧二つの携帯を持っているのですが、今日は仕事ではないので、古い方は使わないと思い置いてきたのです。持っていれば、戻る必要がないのですが・・。久しぶりに早足で歩くと普段使っていない筋肉が痛みます。日頃の運動不足で、筋力がなく、思ったように早く歩けません。

家に戻るには、また15分ぐらいかかりました。急ぎ、暗証番号を書いてあるノートを探しましたが、ローソン用のところには、電話番号が記載されていません。その場所は2012年の手帳の初めの頃のところでしたので、使用した電話番号も古い番号の筈です。古い携帯には、約千件の電話番号が記載されています。その中から、自分用の電話番号を探しました。電話会社が異なった時は、番号も違います。以前使っていた携帯番号や自宅用の新旧の番号等々です。

抜き書きすると10件もあります。念のため、大阪の拠点の番号も控えました。これらも自分用に使っている番号だからです。今回は、念のためにその古いガラ携も持参していきます。古い携帯を最初から持っていれば、うちに戻ることもなかったでしょうが、コンビニの現場で、全ての関連した電話番号を探せたかはわかりません。

家を出た時には6時を回っていました。今回は、少しだけ距離が近い、南阿佐ヶ谷駅のお店を目指しました。発券機の場所がわからないので、店員にきくと、外国人で要領を得ません。他の店員に聞くとカプセル販売機の横に隠れていました。こう言う時には、何もかも焦りますね。さて、引き取り番号を入れ直し、新旧の自分が使っていた番号を打ち込み始めます。何回かマッチしないと表示されました。個人用には使わないのですが、念のため、自宅関係から会社関係と打ち込んでいきます。今回リストとして書いてきた番号は、10件ありました。最後に念のためにと加えた大阪の拠点の番号を入れたら、画面の色が変わり、当たったようです!宝くじに当たったような感覚ですね!このローソンのチケット発行サービスを申し込んだのは、大阪に滞在していた時だったのでしょう。

ロウヴァリとフィルハーモニアの音 ①_f0108399_10370426.jpg

出てきたレシート見たいな引換券を店員に見せると、すぐにチケットが出てきました。時刻を見ると6時20分です。間に合うでしょうか。地下鉄の階段のところに来るとホーム行きのエレベーターがちょうど開いたところです。それに乗りましたが、間違えだったようです。エレベーターのドアーは安全の為かゆっくりと開閉するからです。階段の方が早かったようです。エレベーターから降りると電車のドアーが開く音がしました。改札を通り抜ける時に無情にもその電車のドアが閉まりました。3秒速かったら乗れたのに・・・

しかし、都会のラッシュ時の地下鉄は3分間隔ですから、待っているとすぐに次の地下鉄は来ます。しかしその3分間は縮まりませんね。四ツ谷駅で降りて南北線の長〜いエスカレーターにおりました。さすがに若い人のようにそのエスカレーターを駆け下りる勇気も足腰もありません。エスカレーターにしがみついているのが精一杯です。ようやくホームに着きました。あまり人はいないので、電車は行ったばかりでしょう。南北線のこの時間の間隔は5分間です。ようやく来た次の電車に乗り込むと、5分間隔だと車内は結構混みます。6両編成だからでしょうね。

六本木一丁目駅に滑り込んだのは、6時53分でした。エスカレーターを駆け上がり、ようやくサントリーホールまで来たら7時1分過ぎ。チケットを切ると、待ち受けていた案内のお姉さんが、「今オーケストラが並んだところです、まだ時間はあります」と言っていただきました。コートを脱ぎ、椅子の下に押し込んだら、見覚えある長身のコンサートマスターが入場して、チューニングをしだしました。

今日の席は珍しく一階で、前から12列目、左側の通路に面しています。オーケストラをこんな近くで見ることはあまりないので、音が大きいのに驚きました。サントリーホールではいつも天皇が座られる右の二階のウイング席が多いので、オーケストラとの距離は半分ぐらいです。辻井くんの手捌きが見たいので、珍しく左側の前列に来たわけです。そこは、右側配列のコントラバスの正面で、チューニングの時から低い音が満ちていました。

さて、その演奏は、
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GRFのある部屋 2025年 01月 22日
ロウヴァリとフィルハーモニアの音 ②
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座る席が違うからか、フィルハーモニアの使っているコントラバスの音が太いのか、チューニングの音が違います。全体に音が太く、丸いのです。前回のフィルハーモニアと随分と違うと思いました。前回は東京芸術劇場でした。サントリーホールは、音がまるまる方向にありますから、その所為かとも感じました。コントラバスの低い音がよく聞こえます。今日は右側配置ですから、私の方向に飛んできます。久しぶりの超低音です。最近はテレビの音を聞いているから、このコントラバスの最低音は久しぶりで心地よいです。

サントリーホールのこの辺りは、ハイティンクがシカゴと来た時に、迫力あるマーラーの第6番を聴きました。シカゴですから、低音がもりもりと伝わってきたことを覚えています。オーケストラの響きもそうですが、右側にコントラバスとチェロ が並ぶ配置ですと、サントリーホールではこの辺りで音が飽和するようです。今日のコントラバス は7本でしたが、皆深い音を出していました。その記憶は、サロネンの時と同じです。西宮でも、池袋でも同じ感じでした。
ロウヴァリとフィルハーモニアの音 ②_f0108399_21013605.jpg
これは2009年の時のハイティンク・シカゴの席です。ほぼ同じ場所です。

ただ、一階なので、木棺や金管楽器は、弦楽器奏者の影に隠れて、音も見えがくれします。やはりオーケストラは、二階席のバランスが取れたほうがいいですね。でも、2012年にアムステルダム聞いた ヤンソンス・ロイヤル コンセントヘボウは指揮者の姿もすべては見えないほどの前の席でしたが、音のバランスはよかったです。

今回は、前から12列ですから、そんなに前と言うほどではありません。珍しく左側の席に座ったのは、二曲目に、グリーグのピアノ協奏曲を演奏する辻井伸行さんの手の動きを見たかったからです。ピアノと指揮者が見やすいところですね。チューニングを聞いただけですが、5年前のサロネンの時と同じような弦が柔らかく闘い感じです。チェロとコントラバスの響きが特有ですね。

今日のプログラムは盛り沢山で、第一曲目は、三浦文彰のヴァイオリンで、オイストラフの演奏で有名な、ブルッフのスコットランド幻想曲です。二曲目は、今日の目的の半分ですが、辻井伸行のピアノで、こちらも有名なグリーグのピアノ協奏曲です。そして後半は、サロネンの後のフィルハーモニアの主席指揮者になった、サロネンと同じフィンランド出身のロウヴァリの指揮で、シベリウスの交響曲第5番と言う豪華なプログラムです。

第一曲のヴァイオリン協奏曲は、椅子の移動だけですが、ピアノ協奏曲はピアノをセッティングしなければなりませんから、その間、オーケストラはどうするのかが気になりました。実際は、ピアノの通り道の第一ヴァイオリンだけが退場して、ピアノを移動させ、その間他のメンバーは席で待っていました。ですから、第一部が二つの協奏曲、第二部は交響曲と言うプログラムになりました。

その第一曲のスコットランド幻想曲ですが、オイストラフで聴き慣れた旋律なのですが、三浦さんの演奏は、現代的でオイストラフのような叙情を前面にだした演奏ではありません。きれいない音で、どちらかと言えば軽やかなテンポの演奏でした。音は安定していて、危なげなところは全くありません。オーケストラとのバランスもよく、フィルハーモニア特有の暖かい弦に包まれますが、三浦さんの音は、その暖かさに包まれるのではなく、自立してオーケストラと共演していきます。叙情性が前面にでがちですが、独立性を保った良い演奏だと思います。

オーケストラは金管、特にホルンの音が少し大きすぎるとは思いましたが、ロウヴァリのタクトはリズムが正確で、常にオーケストラをしっかりとコントロールしていて、サロネンとは別物の響きでした。指揮者によってオーケストラは変わりますが、同じフィンランド出身とは言っても、サロネンとロウヴァリでは全く方向性や感受性も違い、同じオーケストラを聞いているとは思えないほどの変化でした。

共通してるのは、テンポが安定していて、リズムに破綻がありません。ティンパニストでもあるロウヴァリはリズムをコントロールをしていて、的確な指示でオーケストラを引っ張っています。サロネンもタクトは正確ですが、そのリズムの再現性は、オーケストラに任せているような違いが感じられます。それがオーケストラとの間と、自主性の違いに現れ、若いロウヴァリのリズムコントロールは正確だけど、少し息苦しさを感じました。

でも、オーケストラの音は密度が濃く、木管、金管の音量バランスもフォルテの方向に寛大で、サロネンのようなピアニシモのコントロールではないようです。結果としてオーケストラが若返って、別な音を聞いている感じがしました。しかし、第一部の協奏曲の分野では、独奏者とオーケストラの橋渡しはぴったりで、安心して聞いていられます。

ロウヴァリとフィルハーモニアの音 ②_f0108399_09050073.jpg

辻井さんの場合は、タクトが見えるのではないので、独奏者の息つかいなどからオーケストラのバランスとタイミングを揃える難しさも感じましたが、逆に独奏者も安心してタイミングを指揮者に預けられていました。ロウヴァリの指揮は、大きくまた柔らかくピアノを受け止めます。これだけメリハリのある演奏をしているのに、尖ったところはなく、しなやかに丸く音楽を広げていきます。

辻井さんの演奏は登場の歩き方と、ピアノを触る位置、椅子の位置等を正確に把握して、同じポジションに座る一連の流れは、演奏する曲目は違っても、オーケストラとの位置関係、体を揺らして体全体でリズムを取るスタイルは、動画と同じでした。彼特有の透明なピアノの音も同じです。今回の演目も彼は子供の頃から弾いているお箱で、グリーグの出だしは、激しいリズムで始まります。

全身全霊で弾くフォルテシモは、凄まじい響きで、緩徐楽章を消え入るような音量で弾く人とは別な人が引いているみたいでした。ピアノに、文字通り入魂するような一体化した演奏スタイルは彼特有のものです。アタックをかけるタイミングは彼がオーケストラの音やリズムを聴き、指揮者が彼の動作を見てそれぞれがタイミングを合わせています。凄い演奏です。お互いに神業の領域でしね。

神業といえば実際に見た辻井さんの指の動きの速さと正確性です。それはアタックやフォルテシモだけに現れるのではなく、静かな第二楽章の音楽への没入性にも現れます。その生の音が聴きたくて寒い中をドタバタしながらでもきたのですが、期待以上の演奏を聞くことができました。聴けてよかったです。

アンコールは彼の代名詞でもあります、ラ・カンパネラです。生のピアノとは思えないほど音は安定しています。テンポも極限まで早く、途中まだ加速するところなど、何遍も動画では見ていますが、目の前で実際に聞かされていても、目の前のピアノが鳴っている生の音とは思えません。不思議な感覚でした。会場の誰もが、息を飲んで聴かれているのが分かります。瞬間、オーケストラとの共演であることを忘れます。オーケストラのメンバーも驚きの顔で見ているし、演奏者ではなくかぶりつきで彼のピアノを見ている観客になっていました。

長い第一部が終わりました。皆さん、呆然としているのか、休憩時間になっても、動き出しが遅かったですね。近くのお手洗いがゆったりと使えました。ブルックナーと違い女性の比率が高いのでしょう。ドタバタのおかげで、お腹も少し減りましたから、小さなカツサンドをシャンペンで流し込みました。(苦笑)。

さて、第二部です。
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2:777 :

2025/01/22 (Wed) 16:40:06

コンサートホールの音響ランキング
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錯聴 (auditory illusion) _ 音の錯覚
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原音とは何か?
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良い音とはどういう音の事か?
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原音再生すると音の官能性が消える
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3:777 :

2025/01/27 (Mon) 11:12:29

GRFのある部屋 2025年 01月 26日
今まで聴いてきた世界のオーケストラ 上
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今回、フィルハーモニアのことを書いていたら、いったい自分はオーケストラをどのくらい聴いてきたのかと思いました。様々なオーケストラを随分と聴いてきましたが、初めて生のオーケストラ体験は、昔の杉並公会堂で聴いた、渡邊暁雄さんの日本フィルだったと思います。中学生の時でした。その頃杉並公会堂で、日本フィルの番組の収録をしていたからです。当時は、オーケストラが聴けるホールがまだ少なかったからです。戦前からある日比谷公会堂と文京公会堂が使われていました。上野の文化会館ができる頃の話ですが。

よく行ったのは、やはり上野の東京文化会館です。1961年の完成ですから、私が中学生の頃にできましたが、初めて行ったのがいつだかはよく覚えていません。その後、主にムラヴインスキー・レニングラードで、何回も通うようになりました。1978年に、仕事で行ったウイーンで、ウイーンフィルと国立歌劇場を観られる僥倖に預かりましたが、その後の演奏会巡りは、ムジークフェラインで聴いたウイーンフィルの音から始まったともいえましょう。

オランダに行くことが増えて、どうせならとコンセルトヘボウに通うことができるようになりましたが、当初は、年に二回ほどでした。それが、2013年の11月にミューザ川崎で、一週間のうちに世界3大オーケストラと言われている、ロイヤル・コンセルトヘボウ、ベルリンフィルハーモニー、そしてウイーンフィル を聴くことに繋がりました。

このブログを書き始めては、ほとんどの演奏会の記録が残っていますが、それ以前は日記をつける習慣もなく、覚え切れていません。今回、この記事を書くにあたって、本ブログの演奏会記録を読み返しましたが、全く記憶に残っていない演奏会もありました(汗)。ブログを書き始めて19年目になります。本ブログに掲載したオーケストラの演奏会のリストを作ってみました。それでも結構な数があります。

2007.08.09  N響ホットコンサート             NHK
2009.02.01  シカゴ響・ハイティンク           サントリー
2009.06.21  N響・準メルケル・レーピン          サントリー
2010.07.09  ベルギー国立・ウェーラー          Concertgebouw
2011.02.11  N響・チョン・ミョンフン           NHK
2011.12.10  コンセルトヘボウ・ジャッド          Concertgebouw
2012.05.12  コンセルトヘボウ・ヤンソンス         Concertgebouw
2012.10.29  都響・インバル               みなとみらい

ここまでは年間2回程度です。アムステルダムのコンセルトヘボウに通い始めて徐々に火がついてきたようです。

2013.01.20  都響・インバル               東京芸術劇場
20130.2.13  読響・下野                 東京芸術劇場
2013.04.11  ザールランド州立劇場・神岡         Saarbrücken
2013.06.10  東響・飯盛                 ミューザ川崎
2013.08.02  PMF・準メルケル・レーピン          サントリー
2013.11.17  ウイーンフィル・ティーレマン        ミューザ川崎
2013.11.19  コンセルトヘボウ・ヤンソンス        ミューザ川崎
2013.11.22  ベルリンフィル・ラトル           ミューザ川崎

決定的になったのは、なんと言っても2013年の11月に、震災からようやく復興したミューザ川崎のホールに、ウイーンフィル 、ロイヤルコンセルトヘボウ、そしてベルリンフィルが相次いで訪れて怒涛の演奏会が開かれました。ミューザ川崎という、おそらく世界一のコンサートホールに、世界トップクラスのオーケストラが、わずか一週間内に訪れるという、ザルツブルグやルツェルンの音楽祭のようなことが起きたからです。

この体験は、オーディオにも反映されて、音場の再生と低域を重視したバランスに変わっていき、現在の大きな部屋の装置を生み出しました。私の音楽人生・オーディオ人生の中で、若い頃のムジークフェライン体験と上野の文化会館でのムラヴィンスキー体験と同じような、いやもっと大きな体験となり、音楽を楽しむことができるようになりました。
今まで聴いてきた世界のオーケストラ 上_f0108399_03220243.jpg
それからは、外国から一流のオーケストラが来日すると、コンサート会場に通うようになりました。ただ、ウイーンフィル は、ムジークフェラインで体験した本場の音とサントリーホールでは、全く違うので、あまりいきません。主に、ミューザ川崎が中心でした。

2014.03.15  ゲヴァントハウス・シャーイ         ミューザ川崎
2014.05.13  N響・広上                   サントリー
2014.09.23  東響・準メルケル              ミューザ川崎
2014.11.23  バイエルン放送響・ヤンソンス・ツィメルマン ミューザ川崎

2015.02.22  N響・ヤルヴィ                みなとみらい
2015.03.25  ベルリン 放送響・ヤノフスキー      武蔵野市民文化会館 
2015.04.07  N響・ヤノフスキー・春祭           東京文化会館
2015.05.16  マーラー 室内管弦楽団・アンスネス      オペラシティー

そして、2015年のルツェルンへの音楽旅行に繋がりました。きっかけは、5月のマーラー チェンバーオーケストラだったかも知れません。アンスネスの演奏で世界中を回っていたアバドが設立した室内オーケストラの演奏です。2014年にアバドがなくなりました。アバドの来日中止で、購入してあったチケットが幻となり、その後に彼が設立したマーラー チェンバーオーケストラが来たわけです。アンスネスの演奏もさることながら、アバドの影響を色濃く残しているMCOを聴いて今一つのヨーロッパ室内管弦楽団も聴きたくなりました。

それらの公演を探しているうちに、アバドが設立したスイスのルツェルンの音楽祭に至りました。そこに行けば連日超一流のオーケストラが聴けるからです。

2015.08.25  マーラー室内管弦楽団・ガッティ        KKL Luzern
2015.08.26  ヨーロッパ室内管弦楽団・ハイティンク     KKL Luzern
2015.08.27  バンベルグ交響楽団・ノット          KKL Luzern
2015.08.28  コンセルトヘボウ・ハーディング        KKL Luzern
2015.08.29  コンセルトヘボウ・ハーディング・ファウスト  KKL Luzern
2015.08.31  ウイーンフィル ・ビシュコフ           Saltsburg

今思い返しても夢のような一週間でした。

2015.10.02  ロンドン交響楽団・ハイティンク       ミューザ川崎  
2015.10.06  ロンドン交響楽団・ハイティンク・ペライア  東京文化会館
2015.10.17  N響・ヤルヴィ                サントリー
2015.11.12  コンセルトヘボウ・ヒメノ          ミューザ川崎

結果として、この2015年がオーケストラの演奏会に行った最多の年ですね。こうしてリストを作っていると、我ながらよく通ったものだと思いました。2015年のルツェルン行きが、ターニングポイントですね。また、これほど通い始めたきっかけは2013年のミューザの世界の三大オーケストラからですから、基準は相当高くなりました。それでも、各オーケストラ固有の響きがあり、歴史と地域の差がそのオーケストラのサウンドとなりそれぞれの歴史を作っています。
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4:777 :

2025/01/30 (Thu) 12:29:20

GRFのある部屋 2025年 01月 29日
今まで聴いてきた世界のオーケストラ ③
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こうしてリストを作っていると、我ながらよく通ったものだと思いました。2015年のルツェルン行きが、ターニングポイントですね。また、これほど通い始めたきっかけは2013年のミューザの世界の三大オーケストラからですから、基準は相当高くなりました。それでも、各オーケストラ固有の響きがあり、歴史と地域の差がそのオーケストラのサウンドとなりそれぞれの歴史を作っています。

同時に、ミューザの経験から、オーケストラは究極低音の再生であり、オーケストラだけがなっているのではなく、コンサートホール全体で響きを作っているという、当たり前のことに気がつきました。そうして、6畳の和室でもミューザの音は出せるという確信に変わっていきました。2013年11月にミューザで世界最高峰の三大オーケストラを体験していなければ、現在のシステムの開発には至らなかったでしょう。

和室のユニコーンのホーンロードの音を音量を上げても、屈託なく鳴らすにはという観点から、同じDDDのユニットを使って、低域のストレスをなくし、生のオーケストラと同じ、30Hzの再低域を鳴らしたらどうなるかというところから、一連のTroubadour を使ったシステムの開発が始まったのです。ミューザでの実体験がなければできなかったシステムだと言えます。同じ構成で、Hさんやのびーさんが追実験をして頂き、客観的に認められていると思います。それらの、実演を家に持ち込めたクラシック音楽ファンの夢を実現できたと思っています。

開発の途中では、登っても登っても、次のピークが現れて、どんどん高みに登れましたが、オーディオの頂上は山の数だけあり、高さだけを競っているのではありません。音楽の数だけいただきはあるのでしょう。私の場合は、2013年のミューザでの出会いと、何回も訪れることのできたアムステルダムのコンセルトヘボウの音、ルツェルンでの経験、そして、原点であるムラヴィンスキー・レニングラードのサウンドがあったからだと思います。

今まで聴いてきた世界のオーケストラ ③_f0108399_15171180.jpg


私が今まで聴いてきた世界のオーケストラの経験から、いわゆるランキングを作ってみました。当然、頻度の高い方が、有利でありますが、リスト作りを通じてわかったのは、聴いた回数ではなく、出会うタイミング、オーケストラの体調、聞く場所と季節・・・様々な条件がある中での奇跡の出会いでもあります。

また同じオーケストラであっても、そこには識者の影響が色濃くの残ります。同時期の同じオーケストラでも、識者が違うとまるで別のオーケストラのように変わってしまうことも、何度も体験しました。コンサートマスター、ソロ奏者の存在も大変重要です。オーケストラはこれらの条件が揃った時だけ絶妙なアンサンブルを聴かせられる生き物のような存在ですね。

1. ロイヤル・コンセルトヘボウ 
2. ベルリン・フィルハーモニー
3. バイエルン放送交響楽団
4. ロンドン交響楽団
5. ウイーン・フィルハーモニー
6. シカゴ交響楽団
7. フィルハーモニア 管弦楽団
8. ライプツッヒゲヴァントハウス
9. ルツェルン祝祭管弦楽団
10. ベルリン国立歌劇場

番外 ムラヴィンスキー・レニングラードフィル
 
10位以下はランキングではありません。聴いてきたオーケストラの備忘録ですね。

ボストン交響楽団
ニューヨークフィル
ロス・アンジェルスフィル
サンフランシスコ交響楽団
バイエルン国立歌劇場
ハンブルグ交響楽団
バンベルグ交響楽団
ミュンヘンフィル
ブリュッセルフィル
NDRエルプフィル
パリ管弦楽団
BBC 交響楽団
ベルギー国立管弦楽団
ロッテルダムフィル
BBC ウェールズ交響楽団
ロンドンフィル
フランクフルト放送響
チェコフィル
スロヴァキアフィル
ウイーン交響楽団

マーラー室内管弦楽団
ヨーロッパ室内管弦楽団

まだ、ソヴィエット時代のオーケストラもあるのですが、今思い出せません。
今まで聴いてきた世界のオーケストラ ③_f0108399_21013605.jpg

もちろん、国内のオーケストラも聴いてきました。残念ながら、昔ながらの保守的な体質が濃く残っているオーケストラもありましたが、コロナ以降、コンクールの優勝者などの実績のある若手のプレーヤーに変わりつつあります。ソロプレーヤーがほぼ一新した団体もあります。今一度、いろいろなオーケストラを聴きにいかなければなりません。木管や金管のソロプレーヤー、各弦楽器のリーダーが変わるだけでもオーケストラの響きが変わります。不思議だし楽しみでもありますね。

1. NHK交響楽団
2. 東京都交響楽団
3. 東京交響楽団
4. 読売交響楽団
5. 日本フィルハーモニー
6. 新日本フィルハーモニー
7. 東京フィルハーモニー
8. 金沢アンサンブル
9. 札幌交響楽団
10. 京都交響楽団
11. 大阪フィルハーモニー
12. 山形管弦楽団
13. 仙台フィルハーモニー
14. 千葉交響楽団
15. 九州交響楽団
16. 広島交響楽団
17. 水戸室内管弦楽団
18. 紀尾井室内管弦楽団

この中ではコロナ前まで定期会員だった紀尾井室内管弦楽団と、やはりN響の演奏会が多いです。地方のオーケストラは、年に一度東京での発表会の時が多いです。
https://tannoy.exblog.jp/37566086/
5:777 :

2025/02/02 (Sun) 15:43:36

GRFのある部屋 2025年 02月 02日
最近、オーディオネタが少ないけど?
https://tannoy.exblog.jp/37580754/

最近は昔の演奏会の話ばかりで、オーディオ記事が少ないけれどと、ご連絡が入ってきました。こんな時ほど、裏では何か進行しているのでは?という方もおられました。もちろん、ロウヴァリ・フィルハーモニアの後、オーケストラのバラン調整も含めた、オーディオは進行中です。どうしたら、先日のフィルハーモニアのようなバランスになるか、も。いろいろ試しました。

そんなおり、大学オーケストラのコンマス、コンミス経験者だけで構成されている選抜オーケストラの、そのオーケストラのコンミスと話ができて、いろいろな疑問が解決しました。彼女らは、ヨーロッパのホールでも演奏を重ねていて、日本のホールとヨーロッパのホールとの音の違いも体験されています。ベルリンフィルハーモニーでは、二度も演奏されているそうです。すごいですね。

コンサートマスターの役割は、オーケストラの音合わせ、ボーイングの指示、弦と管楽器のバランスの問題、打楽器とのタイミング等々、指揮者の役割も事前にこなすそうです。もちろん、指揮者からより細かい指示も来るそうですが、それらも予想して、バランスを整えておくのもコンサートマスターの重要な役割だそうです。オルフェウスみたく指揮者をおかない演奏では、コンサートマスターの役割が一層大きいそうです。

その中でも重要な役割が、最初の音のチューニングとボーイングのうち合わせだそうです。正確に音程を合わすと、音のずれや打ち消しがなくなり、柔らかく豊かな音になるそうです。五種類の弦楽器の音は、基本になるコントラバスの上に音が構築されています。その音がずれてくると、音が痩せてくるそうです。柔らかな響きがするときは、音があっているのですね。

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SPの音も、低音用と中音用、そして気配を出すツィーターも一少しでもずれると音が痩せます。お互いが打ち消すから音が痩せるのだと思います。微妙な位置があうと音は優しくなり、柔らかな低音位うらうちされた音になるのだとおもいます。オーケストラのサウンドは、ピッチの調整、タイミングの一致、弦楽器と管楽器のバランス。もちろん、ボーイングの揃い方も大事ですね。多いときは100名を越す奏者が、タイミングを合わせて、音色も合わせて、ピッチも揃えなければ、オーケストラの音にならないのでしょう。

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この週末は、じっくりとツィーターを聴き比べてみました。セラミックも、コンデンサーのグレードを挙げると、柔らかい音になります。ダイヤの最大の特徴は、やはり音が柔らかくなり、低音が出てきます。デジタルコンサートホールのベルリンフィルの音が一段と良くなりました。



Commented by 椀方 at 2025-02-02 09:14 x
コンミスの話とても興味深いですし、私自身学生やアマオケの奏者だった経験と重ね合わせて拝読しました。
チューニングがピタリ合うと編成が小さくても豊かな響きが出現しますし、ボウイングとタンギングがピタリ合うとリズムが活きいきとと冴えます。

不思議なのは、生演奏ではそのような良い演奏をすればホールに自然と音の響きが伝わっていきますが、オーディオの2ch再生だとどんなに録音が良くても、リスニングルームとスピーカーのセッティングが上手くいってないと豊かで開放的な自然な響きが再現出来ず、文字通り音が詰まらなくなってしまいますね。


Commented by TANNOY-GRF at 2025-02-02 09:55
椀方さん その通りですね。コンサートホールでは、ホール自体の容積でよく響く音が決まります。ホールの容量が大きすぎたり、オーケストラが力不足では音は貧弱になり、ホールの容積が小さいと音が飽和します。またホールの内装でも音は変わります。
オーディオの再生では、機器を変えるより、その部屋でバランスよくなるポイントを探すのが第一ですね。後少しだけスピーカーを引き出せばいい音になるのにと思うことが、リヴィングオーディオでは良くあります。普段は、壁に近づけて置いて居ても、奥さんがいないときだけ、前に引き出すと良く鳴りますよ!

Commented by TANNOY-GRF at 2025-02-02 10:01
コントラバスが八本並んでいるときより七本の方が、また室内管弦楽団のようにコントラバスが二本の時の方が低域が豊かに聴こえます。また、二本より一本の時の方が、低域が朗々と鳴ることがありますね。あれも複数使用するときの、音の打ち消しの問題ですね。
https://tannoy.exblog.jp/37580754/

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