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宮崎駿『ハウルの動く城』(スタジオジブリ 2004年)

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2025/01/22 (Wed) 14:16:18

宮崎駿『ハウルの動く城』(スタジオジブリ 2004年)

監督 宮崎駿
脚本 宮崎駿
原作 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『魔法使いハウルと火の悪魔』

音楽 久石譲
主題歌 倍賞千恵子「世界の約束」
制作会社 スタジオジブリ
公開 2004年11月20日
上映時間 119分


動画
https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?&q=%e3%83%8f%e3%82%a6%e3%83%ab%e3%81%ae%e5%8b%95%e3%81%8f%e5%9f%8e+%e6%98%a0%e7%94%bb+full&&mid=CEFB05E67A63DCD07673CEFB05E67A63DCD07673&&FORM=VRDGAR


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ハウルの動く城 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%8B%95%E3%81%8F%E5%9F%8E

あらすじ

帽子屋の少女・ソフィーは店に向かう途中に兵隊にからまれていた所を魔法使いのハウルに助けられる。しかしハウルも、彼を付け狙う"荒地の魔女"に追われているところだった。その後ハウルと別れたソフィーはその夜、魔女の呪いで90歳の老婆に姿を変えられてしまう。帽子屋に居られなくなり、街を出たソフィーは旅の途中で荒地で不思議なカカシの「カブ」を助け、彼が連れてきたハウルの動く城に出会う。

城の暖炉には火の悪魔・カルシファーがいた。彼はハウルとの契約に縛られてこき使われており、自らの魔力で城を動かしていた。彼はソフィーに、ハウルとの契約の謎を解いて、自由にしてほしいと頼んでくる。その後、ソフィーは城の掃除婦になるとハウルに言って、そのまま城に住むことになる。

隣国との戦争が始まると、王に仕える魔法使いのマダム・サリマンがハウルに国への協力を求めてくる。サリマンはハウルの昔の師匠で、悪魔と取引をしたハウルが彼女の元を去ったことを嘆いていた。彼女はハウルが協力するならば悪魔と手を切る方法を教え、協力しないならば魔力を奪うと言う。悪魔と取引していた荒地の魔女も、サリマンに魔力を奪われてしまう。ハウルとともにサリマンと面会したソフィーはサリマンの前でハウルを弁護したが、サリマンは国に協力しないハウルを襲い、その後も彼を狙い続ける。ハウルはサリマンから隠れるため、それまで住んでいた城からソフィーの帽子屋へ魔法で引っ越しをする。魔力を奪われて普通の老婆に戻ってしまった荒地の魔女も家族に加わることになる。

しかし町は空襲を受け、ハウルはソフィーを守るためと言い、戦いに行ってしまう。ソフィーは、彼が戦うのは町に彼女たちがいるからだと考え、帽子屋を出て荒地の城に戻り、それからハウルを助けに行こうとする。その時、荒地の魔女が、彼女が欲しがっていたハウルの心臓をカルシファーが持っていたことに気づく。彼女はカルシファーに手を触れて火達磨となり、ソフィーは思わず2人に水を掛けてしまう。するとカルシファーの魔力に支えられていた城は途端に崩壊し、ソフィーはその残骸と共に谷底へ落ちる。谷底でソフィーは、ドアの残骸の先が別の世界とつながっていることに気づき、その世界で子供時代のハウルを見つける。ハウルが流星を飲み込み、胸から火に包まれた心臓を取り出すのを見たソフィーは、彼に「きっと行くから未来で待ってて」と叫びながら元の世界に帰る。この時、いつの間にか彼女の姿は老婆から少女に戻っていた。

元の世界では、悪魔のような姿に変わり果てたハウルが、精気を失った顔で待っていた。ハウルが自分をずっと待ってくれていたのだと、ソフィーは気づく。ソフィーが荒地の魔女からハウルの心臓を受け取って彼の胸に戻すと、流星に戻ったカルシファーは自由になって飛び去り、ハウルも精気を取り戻す。カルシファーの魔力に支えられていた城の残骸が崩れ、乗っていたソフィー達は谷へ落ちそうになるが、一緒にいたカカシのカブが身を投げ出して防ぐ。ソフィーがカブに感謝のキスをすると、カブは人間の姿に変わる。彼の正体は呪いを掛けられていた隣国の王子で、国に戻って戦争を終らせるという。その様子を魔法で見ていたサリマンは、このバカげた戦争を終らせようとつぶやく。自由になったカルシファーも、みんなといたいと言って帰ってきた。新しくなった城でソフィーとハウルはキスをする。そしてハウルの動く城は、皆を乗せて青空を飛んでいくのだった。


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【ハウルの動く城】完全解説【岡田斗司夫 切り抜き】 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=RU8AwAIhigE

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2025/02/04 (Tue) 10:15:32

ハウルの動く城:宮崎駿
続壺齋閑話 (2017年12月10日 17:18)
https://blog2.hix05.com/2017/12/post-3527.html

miya07.howl.jpg

「ハウルの動く城」は、普通の人間の少女が魔法の世界に紛れ込んで、魔法使いたちの争いに巻き込まれるさまを描いている。人間の少女が異界に紛れ込み、そこで冒険をするというテーマは、前作の「千と千尋の神隠し」と似ている。「千」のほうは、両親と一緒に神隠しにあって異界に紛れ込むわけだが、その点では日本の伝説の世界を踏まえているわけだが、こちらは主人公の少女ソフィーが、ふとしたことから一人の青年と出会い、それがきっかけとなって、異界へとワープする。このワープという現象は、現実世界から異界への移動についての、これは西洋的な伝説の装置といってよい。

面白いのは、少女がそのままの姿で異界へワープするのではなく、90歳の老婆の姿となってワープすることだ。少女は、荒れ地の魔女によってそんな姿に変えられてしまうのだが、その荒れ地の魔女というのは、少女が出会った青年ハウルとともに、魔法の王国を主宰する魔女サリマンの弟子なのであった。このサリマンが、隣の王国と戦争状態になっている。その戦争に、荒れ地の魔女もハウルもともに参戦することを求められているのだ。そこから、異界での出来事は、戦争を中心にして展開していくことになる。そこは、千と千尋とは異なる。千と千尋の場合には、もののけたちは互いに戦争しあったりはしない。

題名にある「ハウルの動く城」というのは、ハウルが住んでいる城のことである。その城には、老女の姿となったソフィーを、荒野で出会ったかかしが連れて行ってくれる。その城の中には、炎の化け物カルシファーが住んでいて、彼がエネルギー源となって城を動かしている。その城は、おもちゃの化け物のような形をしていて、自由に動き回ることができる。

ソフィーは、次第にハウルへの愛を覚えるようになる。そしてハウルの秘密を知る。小さいころに自分の心臓をカルシファーに与えてしまったこと、カルシファーはその際に魔法をかけられ炎に変えられてしまったこと、もしもその炎が消えるとしたら、同時にハウルも死ぬ運命にあることなどである。

そうこうしているうちに、魔法の王国同士の戦争が激しくなり、ハウルもそれに巻き込まれる。ハウルを追跡する敵は、ハウルの動く城に対して攻撃を加え、そのとばっちりが現実の人間の世界にまで及ぶ。ハウルは、巨大な鳥の姿になって敵を迎え撃つが、最期には敵によって大きな打撃をこうむる。

そこをソフィーが必死になってハウルを守ろうとする。その過程で、あやまってカルシファーの炎を消してしまい、そのことでハウルの城が崩壊するアクシデントが起きる。ソフィーはハウルの死を恐れる。そして、異界のまた異界へとワープしていったさいに、幼いころのハウルの姿を目にする。幼いハウルは、炎を飲み込んで自分の心臓を取り出していたのだった。

結局ハウルは生き返り、ソフィーは若さを取り戻す。最後には、二人の愛を見届けた魔法の王国の女王が、戦争のむなしさを感じて停戦を決意する。

というわけでこの映画は、西洋的な異界とそこでの戦争、戦争のなかで身を結んだ男女の愛を描いている。最も大きな見どころは、九十歳の老婆になったソフィーの描き方だ。この老婆が、若い青年に恋をするというのが現実離れしているが、観客としては、彼女の正体を知っているので、それも不自然にはうつらない。実際彼女は最後には、若い女性の姿となって青年と結ばれるのだ。この、最期に男女が結ばれあうというのも、西洋の伝説の基本的なパターンである。「千」の場合には、男女の結合ではなく、家族の再結合という形をとっている。


コメント(1)
星野哲郎 | 2017年12月11日
トルコの作家 オルハン・パムクの「白い城」に「動く城」の原型らしきものがでてきますね、面白かったです。
https://blog2.hix05.com/2017/12/post-3527.html

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