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人工知能に株価の予測はできない

1:777 :

2024/07/09 (Tue) 19:23:01

グリフィン氏: 人工知能に株価の予測はできない
2024年4月8日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/47027

世界有数のヘッジファンドであるCitadel創業者のケン・グリフィン氏がCNBCのインタビューでAIとNVIDIAについて語っている。

株高とAIブーム

株式市場は好調だが、その一部はAIブームに牽引されていると言って良い。米国市場の中でも大きく上がっている銘柄の多くはAI関連株だからである。

その中でもどの銘柄が注目かと言えば、グリフィン氏は次のように語っている。

わたしが言えるのは、NVIDIAがこのトレンドの首位を走っているということだけだ。

AIブームの中で一番大事な材料の1つをNVIDIAが売っているということは明らかだ。

NVIDIAはAIが行なう複雑な計算のために必要なGPUを製造する会社である。

GPUがなければAIを動かすことができないので、AIを使ってどのようなサービスが流行るのかということを考える以前に、AIが流行るのであればNVIDIAの製品が必要となるということである。

NVIDIAはここでも去年から推していた銘柄で、株価は次のようになっている。


NVIDIA株、筆者の推奨記事後に66%上昇
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/44138

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2024/04/2024-4-8-nvidia-nasdaq-nvda-chart.png


グリフィン氏は次のように続けている。

NVIDIAは素晴らしい仕事をしている。

今の状況はカルフォルニアのゴールドラッシュのようなもので、つるはしを売った人々は大金を稼いだ。

19世紀にアメリカでゴールドラッシュが起こったとき、一番確実に儲かったのは鉱夫ではなく、鉱夫相手に商売した人々だった。

鉱夫は掘ってもゴールドが得られるとは限らないが、鉱夫の採掘が当たろうが外れようがつるはしや鉱夫の衣食住の場所は必要になる。

実際、ドナルド・トランプ氏の祖父であるフレデリック・トランプ氏はゴールドラッシュ時に鉱夫相手の飲食店を経営して財産を築いている。NVIDIAの状況はそうした商売に似ている。

AIブームのリスク

一方で、AIブーム全般にはリスクがあるとグリフィン氏は言う。彼は次のように述べている。

AIがもたらす生産性向上が市場の期待しているほどになるかどうかは明らかではない。

何故か? グリフィン氏は次のように続ける。

一部の分野では期待は実現される。

だが人々が期待しているある種の生産性上昇は12ヶ月や24ヶ月や36ヶ月では起こりそうにないもので、実現まで近いとは言えない。

グリフィン氏が言いたいのは、人々がAIに対して抱いている一部の期待は、AIを理解していない現実離れしたものだということである。

それは筆者が以下の記事で述べたことと同じである。


AI銘柄のNVIDIA株は最初のiPhone発表直後のApple株と同じ
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/39418


AIでできること

どういうことか? グリフィン氏は次のように説明している。

AIを使ってできるのはソフトウェア開発であったり、メモや他の書類の作成であったり、データの整理であったりで、そうした分野では興味深い使い方ができる。

だが他の人々が話しているような夢のような使い方ができるとは思わない。

例えば彼らは人工知能がどの株を買うべきかを教えてくれるという幻想を持っている。だがそれはただの幻想だ。本当にただの幻想だ。

AIは一見、人間と同じように喋ることができる。しかし単に人間のように喋ることができるという理由で、人々はAIが人間のように(あるいは人間以上に)賢く考えることができると勝手に勘違いしている。

だがそれは事実ではない。AIが人間と同じように喋るように見えるのは、単にAIの優れた成果の1つが言語処理だったという理由に過ぎない。

そして言語処理ができるからと言って、人間のように考えられるわけではない。

グリフィン氏は、AIは投資銘柄を教えられるほど賢くはないのかと聞かれ、次のように答えている。

答えはNoだ。何故ならば、人工知能は賢くないからだ。

それは単にインターネット上にある情報を集めてくることに非常に長けているだけだ。それが人工知能が得意としていることだ。

結論

AIが一見あらゆる質問に答えているように見えるのは、AIにはある程度の言語処理能力とインターネットへのアクセスがあるからだ。

つまり、AIはググっているに過ぎない。あまりに多くの人々がここを誤解してAIに対してまったく間違った幻想を抱いている。

だが、どの銘柄を買えば投資で利益を得られるのか、ググった結果を鵜呑みにするほど愚かな投資家はそれほどいないだろう。しかし同じインターネット上の情報をAIが喋ると一部の人々には神託のように聞こえてしまうのである。

AIは検索エンジンの未来であると言える。この新たな検索エンジンは検索してくれるだけでなくある程度の情報処理もやってくれる。

ある種の情報をインターネットから集めてきてエクセルに纏めておいてくれと頼んでおけばやってくれるだろう。それはAIがホワイトカラー殺しと呼ばれる理由である。

AIはウエイターやカウンセラーや投資家を置き換えることは出来ないが、ひたすらにエクセルやパワーポイントをやらされている投資銀行やコンサルの平社員たちをすべて置き換えてしまうかもしれない。

だがAIブームは少なくとも大きく誤解されている。その誤解は株式市場にも織り込まれていて、それはいつかの段階で大きく修正されることになるだろう。

AI銘柄も明暗が分かれる時が来る。NVIDIAをかなり前から買い続けているスタンレー・ドラッケンミラー氏の記事も参考にしてもらいたい。

ドラッケンミラー氏のNVIDIAの株価予想: 暗号通貨と違ってAIは本物
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/37365


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/47027
2:777 :

2024/07/09 (Tue) 19:25:44

海野恵一 _ 進化する人工知能とどう向き合う?
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16858781

海野恵一 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=%E6%B5%B7%E9%87%8E%E6%81%B5%E4%B8%80+&sp=CAI%253D
https://www.youtube.com/@user-ym8hu9sn7w/videos



AIの導入は「無用」 と判断された人間の処分につながる
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16827539

AIはホワイトカラーを労働市場から駆逐する
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14090437

「AI社会」で中間層が消える? アメリカでは高学歴のワーキングプアが増加
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/328.html

特番『AIが進む未来で人間がやるべき事とは? ーChatGPTや生成AIとどう付き合うべきか?ー』ゲスト:駒澤大学経済学部准教授 井上智洋氏
https://www.youtube.com/watch?v=riNa_BAi8R8

人間よりAI上司のほうがいい
http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/138.html

息を吐くように嘘 をつくAI、医療診断では80%が誤診
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16837360

AI には客観的で公正な判断はできない
http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/122.html

人に対して支配者を気取って邪悪な回答を返す対話型AI「BratGPT」が登場した
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14115023

インターネット・AI は人類を一つの価値観に隷属させるための強力な怪物
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14089916

【ChatGPT】ビル・ゲイツ ”PC登場以来の衝撃”
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14100164

人工知能チャットボット<ChatGPT>をはじめよう
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14111593



特番『AIが進む未来で人間がやるべき事とは? ーChatGPTや生成AIとどう付き合うべきか?ー』ゲスト:駒澤大学経済学部准教授 井上智洋氏
https://www.youtube.com/watch?v=riNa_BAi8R8
3:777 :

2024/07/09 (Tue) 19:29:58

ジョン・メリウェザーだけが同じ大失敗を何度繰り返しても再起できる理由
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/433.html


ジョージ・ソロス氏、金融工学によるリスク管理を痛烈批判
2024年7月8日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/50973
高齢になりすっかりメディア露出が少なくなったヘッジファンドの先駆者ジョージ・ソロス氏だが、彼の論説を補うために自伝的著書である『ジョージ・ソロス』から彼の投資アイデアを紹介しよう。

グローバルマクロ戦略のリスク管理

この本はまず今は亡きバイロン・ウィーン氏によるソロス氏のインタビューで始まる。

バイロン・ウィーン氏、ソロス氏との逸話を語る
その中からこの記事で取り上げたいのはファンドのリスク管理のことである。

ソロス氏が創始したグローバルマクロ戦略では、レバレッジ(信用取引)を使って複数の市場で同時に賭け、しかも買いも空売りもやる。

そうした戦略ではポートフォリオがかなり大規模になる。個人投資家の多くは株式の買い持ちしかしない一方で、グローバルマクロのファンドでは他にも債券市場や為替市場でも買いや売りのポジションがあるからである。

例えば株式市場で資金の100%を賭けていて、それに加えて債券市場で資金の250%の賭けがある場合、ポートフォリオのリスクはどうなっているのか? リスクは単純に足し合わされるのか? それとも債券市場でのポジションは株式市場でのリスクを緩和してくれるのだろうか。

数学的なリスク管理

リスクを計算する方法についてウィーン氏に聞かれたソロス氏は次のように答えている。

リスクを計測するための科学的ではっきりしたやり方は使わない。デリバティブを扱っている人々は非常に洗練されたリスク計算の方法を使っている。それに比べてわれわれは素人のようなものだ。石器時代のレベルだよ。わざとそうしているのだが。

こうしたリスクを計測するために金融工学は様々な技法を発達させた。先物やオプションなどのデリバティブ市場では、最先端の金融工学を駆使して手計算では出来ないようなリスク計算をエクセルやプログラミングを使いながら行なっている人々が大勢いる。

だがソロス氏はそうした手法を使わないという。しかも「わざとそうしている」という。

数学的リスク管理の盲点

ソロス氏はその理由について次のように説明している。

何故ならそういう手法を信じていないからだ。リスク計算のための科学的な方法は一般的に効率的市場仮説の仮定の上に築かれている。

だが効率的市場仮説は人の理解の不完全さと再帰性に基づくわたしの理論と矛盾している。

ソロス氏の投資理論は「市場は常に間違っている」という信念に基づいている。そして投資家の間違った見解が市場での売買という形で現実に反映され、その現実に対して別の参加者が間違った見解をそこに重ねる。

それがソロス氏の再帰性理論である。間違った見解は互いに強化し合いながらバブルを作ってゆくが、やがて臨界点が来てすべてが崩壊する。

だが数学的な金融論ではそういう議論は無視される。例えばあるポジションのリスクはどう計算するか? 例えばボラティリティを計算する。ボラティリティとはある資産価格の上下動の激しさを示す数字である。

ボラティリティには2種類ある。その資産価格が過去にどのようなボラティリティで推移したかというヒストリカル・ボラティリティと、市場が予想する将来の上下幅であるインプライド・ボラティリティである。

だがどちらで計算しても「実際の将来のボラティリティ」とは違うものになる。将来の資産価格の振れ幅は過去の振れ幅からは予想できないし、市場予想も外れる可能性が大いにあるからである。

1%のリスクシナリオ

この議論を取り違えて1999年に世界を金融危機に巻き込みそうになった巨大ヘッジファンドがある。LTCMである。

LTCMは、まさにデリバティブ市場の人間が毎日使っているブラックショールズ方程式を発明した1人であるノーベル経済学賞受賞者のマイロン・ショールズ氏を主要メンバーに迎えた金融工学のヘッジファンドだった。

だがこのLTCMは自らがテン・シグマ(統計的にほとんど起こることが有り得ない)と想定した1998年のアジア通貨危機とロシア財政危機の抱き合わせによって破綻した。

それは実際にテン・シグマ(地球が滅亡するまでに1回起こるかどうかという確率)が1998年に起こったということではない。ソロス氏の指摘した理由で彼らの数学的な確率計算が間違っていたのである。

ソロス氏は次のように述べている。

科学的で定量的なリスク計算は99%の場合は正しく機能する。だが1%の場合でそれは誤る。

わたしはその1%の方に興味があるのだ。

その1%とは、ソロス氏の言葉で言えば市場の間違った想定が臨界点に達し、市場が逆方向に動き始める時である。

だが金融工学に「認知の歪みの巻き戻し」などという概念はない。金融工学は市場は同じように過去から未来へ繋がってゆくと想定する。

ソロス氏は次のように主張する。

そうした数学的な想定は市場の継続性を前提としているが、市場にはそういう想定には収まりきらないある種のシステミック・リスクが存在している。

わたしはむしろ市場の連続性が途切れるところに特に興味がある。だから数学的なリスク管理の方法はわたしにはほとんど役に立たないのだ。

結論

ソロス氏の指摘するこの問題は、LTCMのような巨大ファンドだけが体験する問題ではない。投資家がポジションのサイズを決めるとき、その問題は常に存在しているのである。

ある株を買うとき、ポジションの大きさは資産の5%にするべきか? 10%にするべきか?

リスク管理という概念を少なくとも知っている個人投資家なら、ポジションのサイズを決めるのにこれまでの株価の上下動の激しさを参考にリスクを考えるかもしれない。

それはヒストリカル・ボラティリティである。あるいはもう少し勉強した投資家なら、オプション市場の示唆するインプライド・ボラティリティを参考にするかもしれない。

だがどちらもその投資の将来のリスクを本当に示す数字ではない。どちらも将来のボラティリティを予想するためには使えない数字なのである。

結局、ボラティリティの予想は株価の予想と同じように、自分で定性的に考えなければならないものなのである。

LTCMの失敗から、ロシア財務危機やリーマンショックなどの株価予想はソロス氏や筆者などのグローバルマクロ戦略の定性分析に残され、統計的な投資戦略の活躍の場はルネッサンス・テクノロジーのクオンツ投資のような場所に集約されることになった。

ルネッサンス・テクノロジーのやり方では長期予想は出来ず、短期トレードに集中していることが知られる。

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これはAIに株価予想ができない理由でもある。人間の脳はまだまだ用途があるようだ。

グリフィン氏: 人工知能に株価の予測はできない
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/47027


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/50973

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