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金ETF と 銀ETF のお薦め銘柄

1:777 :

2024/06/13 (Thu) 22:15:59

経済・相場関係投稿集
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ド素人でも損しない株式投資のノウハウ
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【セミナー動画】西山孝四郎氏 オンデマンドセミナー(2025年2月28日収録)
バフェットに学ぶ相場の極意
https://www.youtube.com/watch?v=tygIQLU6ep8

【セミナー動画】西山孝四郎 オンデマンドセミナー(2025年1月10日収録)
相場暴落(ブラックスワン)への傾向と対策
https://www.youtube.com/watch?v=TCkro_p3tw4

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インフレで金利上昇後の資産運用 _ 株はすべて売って、金・銀のETFを買おう。
1970年代のアメリカのインフレの時代に、物価は2倍、金価格は25倍、銀価格は27倍になった。 金・銀以外の商品や株式はあまり上がらなかった。

金と銀の ETF は現物国内保管型を買っておいた方が安全です。


純金上場信託(現物国内保管型)【1540】
https://jp.tradingview.com/symbols/TSE-1540/

純金上場信託(現物国内保管型)(純金信託)【1540】の株価チャート
|日足・分足・週足・月足・年足|株探(かぶたん)
https://kabutan.jp/stock/chart?code=1540

純金上場信託(現物国内保管型)【1540】の掲示板 2024/07/07〜 - 株式掲示板 - Yahoo!ファイナンス
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001540/1540



WISDOMTREE 金上場投資信【1672】
https://jp.tradingview.com/symbols/TSE-1672/

WisdomTree 金上場投資信託(WT金)【1672】の株価チャート
|日足・分足・週足・月足・年足|株探(かぶたん)
https://kabutan.jp/stock/chart?code=1672

WisdomTree 金上場投信【1672】の掲示板 - 株式掲示板 - Yahoo!ファイナンス
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001672/1672


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純銀上場信託(現物国内保管型)【1542】
https://jp.tradingview.com/symbols/TSE-1542/

純銀上場信託(現物国内保管型)(純銀信託)【1542】の株価チャート|日足・分足・週足・月足・年足|株探(かぶたん)
https://kabutan.jp/stock/chart?code=1542

純銀上場信託(現物国内保管型)【1542】の掲示板 2024/05/14〜 - 株式掲示板 - Yahoo!ファイナンス
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001542/1542



WISDOMTREE 銀上場投資信 1673
https://jp.tradingview.com/symbols/TSE-1673/

WisdomTree 銀上場投資信託(WT銀)【1673】の株価チャート|日足・分足・週足・月足・年足|株探(かぶたん)
https://kabutan.jp/stock/chart?code=1673

WisdomTree 銀上場投信【1673】の掲示板 2023/12/29〜 - 株式掲示板 - Yahoo!ファイナンス
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001673/1673


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ETFの税金と確定申告について徹底解説!特定口座・一般口座・NISA口座の違いとは? | TRADE MASTER
https://trademaster.jp/etf_tax/

新NISA(成長投資枠)で投資すべきETFはどれ?つみたて投資枠のおすすめ銘柄も紹介! | TRADE MASTER
https://trademaster.jp/etf_newnisa/


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レイ・ダリオ _ 基軸通貨を持つ世界一の大国でも 政府債務増加で破綻する
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16887650

日本もアメリカも政府債務はインフレで解決されるしかない
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すべての紙幣の価値は最終的にゼロに向かってゆく
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ビットコイン相場が上がっている原因は中央銀行が紙幣を増やし続けている事
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16887076

40年続いた米国株強気相場が崩壊する、米国株は30年上がらない
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ついに始まる世界金融恐慌
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金子勝 _ 保守・右翼の経済評論家(伊藤貫、中野剛志、藤井聡、三橋貴明、髙橋洋一)は経済が全くわかっていない
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トランプの真の敵/ディープ・ステートとは何か?
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16878485




金・銀の ETF の買い場は2025年に起きる世界大恐慌の時


【セミナー動画】西山孝四郎氏 オンデマンドセミナー
バフェットに学ぶ相場の極意
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【セミナー動画】西山孝四郎氏 オンデマンドセミナー
MONEY SQUARE 2024/10/18
https://www.youtube.com/watch?v=7GYXKcReMRY


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金と銀のどちらを買ったら良いかはゴールド/シルバー レシオのチャートから判断する:


ゴールド/シルバー レシオ

GOLDSILVER指数チャートと価格 — TradingView
https://jp.tradingview.com/symbols/TVC-GOLDSILVER/

GOLD/SILVER RATIOについて
金銀比価は1オンスの金を購入するにあたり何オンスの銀を必要とするかを表す比率となります。現在は金と銀の値段はマーケットの動きによって日々調整されるので、この比率は変動しますが必ずしもそうではありませんでした。この比率は金融の安定化を求める政府により歴史的な異なる時代そして異なる場所ごとに一定の比率を設けられていました。
金銀比価をトレードする通貨の価値の低下、デフレ、通貨入れ替えを心配する方には理にかなっているといえます。貴金属は国の法定通貨の価値が有事の際脅威に晒された際にその価値を保持することは歴史的に証明されています


GOLD/SILVER RATIOのテクニカル分析(TVC:GOLDSILVER) — TradingView
https://jp.tradingview.com/symbols/TVC-GOLDSILVER/technicals/

GOLDSILVERのテクニカル分析
このメーターは、選択した時間足においてリアルタイムのテクニカル分析概要を表示します。移動平均、オシレーター、ピボットといった人気の高いテクニカル指標に基づいて、 GOLD/SILVER RATIOのサマリーが表示されます。


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ゴールドシルバーレシオ(金銀比価)とは?【見方&使い方】
2023年3月6日
https://manabu-blog.com/gold-silver-ratio

この記事では、ゴールドシルバーレシオ(金銀比価)について解説します。

GSRは、金・銀の売買のタイミングや方向性を把握したり、市場センチメントを測定する指標として注目されています。


ゴールドシルバーレシオとは?
ゴールドシルバーレシオ(GSR)とは、金と銀のスポット価格の比率で、金・銀の相対的な強さを数値化した指標になります。

次のように、現在の金価格を現在の銀価格で割って算出します。

計算式
GSR = XAUUSD ÷ XAGUSD

※XAUUSD=金/米ドル XAGUSD=銀/米ドル


計算例:XAUUSD=527ドル、XAGUSD=13.4ドルで金・銀が現在取引されている場合、

GSR = 527 ÷ 13.4 = 39.3

GSRは1オンスの金を買うのに必要な銀の量でもあります。

たとえば、GSR= 39.3の場合、現在のスポット価格で39.3オンスの銀を売ることで1オンスの金を購入できることを意味します。


また、金・銀のスポット価格は常に変化するため、ゴールドシルバーレシオも一定ではなく金・銀の価格変化に応じて上下動します。


ゴールドシルバーレシオの見方&使い方
ゴールドシルバーレシオ(GSR)は、金や銀を底値や割安な価格で買い、割高な価格で売るタイミングを知らせてくれる指標です。


GSRの基本的見方

GSRが上昇:金の相対的価値が上昇
GSRが減少:銀の相対的価値が減少

GSRが上昇すると、金は銀に比べて高価になり、銀の購入コストが金に比べて安いことを意味しています。



GSRが上昇するパターンは、次の3つがあります。

・金価格上昇 and 銀価格減少
・金・銀価格がともに上昇するも、金の上昇率が銀よりも大きい
・金・銀価格がともに減少するも、銀の減少率が金よりも大きい



同様に、GSRが減少するパターンは、次の3つがあります。

・金価格減少 and 銀価格上昇
・金・銀価格がともに上昇するも、銀の上昇率が金よりも大きい
・金・銀価格がともに減少するも、金の減少率が銀よりも大きい


ゴールドシルバーレシオの取引シグナル

ゴールドシルバーレシオを利用して、金・銀取引のエントリーの方向・タイミングを計ることができます。



過去20年間のチャートを見ると、GSRの大部分は50~70のレンジ内で推移します。

この範囲を上下に大きく超えると、金・銀相場が方向転換する傾向があります。

※金・銀は投機・需給バランス・米ドルの価値・経済情勢など、様々な要因で価格が動くため、GSRで相場の転換を100%の精度で捉えることはできません



シグナル1:GSRが上昇して80%に到達時
金が上昇している場合、割高なため「売り」で仕掛ける
銀が下落している場合、割安なため「買い」で仕掛ける
金の買いポジションや、銀の売りポジションは手仕舞い時


シグナル2:GSRが減少して40%に到達
金が減少している場合、割安なため「買い」で仕掛ける
銀が上昇している場合、割高なため「売り」で仕掛ける
金の売りポジションや、銀の買いポジションは手仕舞い時


また、次のシグナルは、金・銀の保有ポジションの決済タイミングに利用できます。


シグナル3
下降トレンドを形成しているGSRが押し高値を割る:金売り or 銀買いポジションの利食い
上昇トレンドを形成しているGSRが押し安値を割る:金買い or 銀売りポジションの利食い
金銀比価



※2018年8月以降、GSRは80%以上で長期間推移しており、シグナル1が無効になっています。

そのため、GSRの過熱感を発見するシグナルとして、RSI(14期間)を代用するのがおすすめ!


シグナル4
RSI(14)が70%越え:金は売り、銀は買いが優勢
RSI(14)が30%下抜け:金は買い、銀は売りが優勢
ゴールドシルバーレシオ


ゴールドシルバーレシオで市場センチメントを測定!
GSRで現在の市場がリスクオン・リスクオフのいずれであるかを測定することができます。


金・銀の特徴は、次のとおりです。

・金:安全資産として人気であり、リスクオフ時に需要が高まり、金価格が上昇する
・銀:主に工業用途で使われるため、世界経済の好調時に銀価格が上昇しやすい

※銀の工業用需要は約60%に対して、金は約10%。銀は半導体や太陽光パネル、医療機器など、様々な分野で利用されます


そのため、金融危機や地政学的リスクにより、市場がリスクオフの流れになると、ゴールドシルバーレシオは大きく上昇します。

逆に、世界経済の先行きが良好で、市場が安定している場合は、ゴールドシルバーレシオは低い数値になります。

GSRを使った、市場センチメントの測定
リスクオン:GSRが減少して、低い数値で推移
リスクオフ:GSRが急騰して、80%を超える


上のチャートは、2008年9月前後のゴールドシルバーレシオの週足です。

リーマンショックの世界的金融危機でリスクオフが強まり、GSRは大きく上昇して80%の大台に到達しました。

このように、GSRの急騰は金融市場のリスクが高まっていることを示唆し、株式市場の暴落や為替市場の大荒れの前兆になります。


補足

銀市場は金市場にくらべて市場規模が小さく流動性が低いため、ボラティリティが高い傾向にあります。

※過去1年間における1日の価格変動幅は、XAUUSD=0.4%に対して、XAGUSD=1.1%

そのため、リスクオフ時は銀価格が急落して、GSRの大きな上昇を引き起こすことがあります。


下のチャートで具体的に見てみましょう。

2020年3月15日、トランプ大統領が記者会見で新型コロナウイルスの拡大により、米国景気はリセッションに入る可能性があると発言。翌16日 米株式市場は急反落し、1987年以来の大幅な下げになりました。

これを受け、銀価格も大きく下落し、その結果GSRは急騰して120を超えました。
https://manabu-blog.com/gold-silver-ratio


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金・銀の ETF 以外の持ち株はすべて売って、どんなに安くなっても買ってはいけない。空売りも厳禁。


暴落する時はあくまで”暴落”であって、それは一気に急落する、信用売りも仕掛けられないほどの暴落なんです。

言ってみれば、急勾配の坂を下る様な個人が信用売りでコントロール出来る様な代物ではなく、足元に突然大きな深い穴が開いて、真下に真っ逆さまに穴の中に落下する様な”暴落”なんです。

だから、暴落時に信用売りを仕掛けても、何しろ値が全然付かないのですから信用売りも約定する事はあり得ません。それほどの恐ろしいものなんです。

暴落の怖いところは、下がるだけではなく、その翌日は逆に値ごろ感を持った投資家が一挙に買いに殺到して反転暴騰して、今度は買いを入れても値が付かず、買い約定も出来ない・・・

そんな状況を総じて”暴落”というのです。


仮に暴落時に信用売りを仕掛けて”運良く”約定しても、その翌日は、逆に一気に全株全面暴騰し、日経平均で何千円も踏み上げられるのです。

そんな状況でも信用売りを仕掛けるのは、余程の”勇者”か余程の”資産家”か余程の”素人”なんでしょう。

ブラックマンデーの様な、又日経39000円からのバブル崩壊の様な ”暴落”はいわば一方方向の暴落なんていう代物ではなく、暴落と暴騰を日替わりで繰り返しながら株価が急落して行く、”ダッチロール”の墜落の様な”暴落”である事を是非理解しておいて下さい。


ネット系の個人投資家は 逆に行け行けドンドンの 横並び体質がありますので、一転暴落が起こったら、過去の暴落以上に売りが売りを呼んで、サーバーダウン等も相まって、過去の暴悪以上の凄まじい想像以上の暴落になると私は思ってます。


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過去の金融危機で金、銀も大暴落した?S&P500と下落率を比較した結果・・・
2024年10月17日
https://silver-journal.com/gold-and-silver-plummet-during-the-financial-crisis/

先日ジム・リカード氏が以下のような事を述べてました。

ウォール街で40年以上の経験を持つ金融・経済の専門家ジム・リカード氏はリーマンショックを予測した数少ない専門家です。

では本当に金融危機後に金(や銀)は暴落し、その後に回復していくのか?

ここ最近で最も大きかったコロナショック、リーマンショック、現在と近いと言われている1970年代のスタグフレーション時の金銀、とS&P500を見ていきます。


1,コロナショックでの金、銀株式の相場

最も近いのコロナパンデミックからのコロナショックです。

パンデミックにより世界中で経済活動が停止し、多くの国で厳しいロックダウンが実施されました。

これにより失業率が急上昇し、経済成長が大幅に減速、世界的な株価暴落が起こりったのはご存知かと思います。

相場が実際に下落したのはパンデミックが発生した直後というよりも少しタイムラグ後、2020年2月中旬辺りから2020年3月あたりで底値まで下落しています。

まずは米国の主要な株価指数であるS&P500。暴落前の3376ドルから2303ドルに下落。この下落率は約32%。

金の価格が1680ドルから1470ドルで下落幅は210ドルです。この下落率は12.5%しています。S&P500と比べると下落は比較的緩やかです。

銀の価格が19ドルから11.8ドルに下落し、約37.89%の下落率。特に下落率も激しいのですね。

ただ、その後の上昇も更に激しく、約11.8ドルから約29.2ドル約147%とすさまじい上昇率です。


2,リーマンショックの相場

まずはS&P500のチャートから見ていきます。

2007年の高値が1560ドルで2009年3月が底値で680ドル。880ドル下落し、下落率は約56%です。

金価格は高値1000ドルから底値が720ドル。280ドルの下落で下落率は約28%。

最後が銀価格。最高値20.800ドルから底値8.8ドルで約12ドルもの下落。リーマンショック前に急激に上昇しているのもあって、下落率は約57.7%と最も激しい下落です。

銀はコロナショック時と違い、リーマンショック下落”直後の回復”は株価と同じよう緩やかです。

恐らくではありますが、リーマンショック時と違い2020年コロナショック時辺りからの銀の供給不足が考えられます。

以下の表はシルバーインスティテュートという世界の銀業界を代表する、非営利団体が公開している銀の供給と需要を表す表です。

引用:Silver Institute  "World Silver Survey 2024"

Market Balance Less ETPS とは銀の需給バランスから、上場投資信託(ETP)の純投資額を差し引いた数値です。

ざっくり言えばペーパー銀の数値を取り除いた、実際の現物銀の需給状況を反映した数値です。

この数値を見ると2019年からマイナスになり、現在もマイナスが続いてます。つまり純粋な現物の銀の供給が足りていないということです。

リーマンショック時のデータは手元にありませんが、今ほどの供給不足はなかったと思われます。

以下のグラフを見ると2023年は銀市場の需給バランスが著しくマイナスなのが分かります。世界の銀の供給不足は1億8千万オンスを超えています。


青緑の銀のバランスのグラフが下に向いているところは供給不足です。供給不足が始まってから銀の青の価格チャート(銀の価格)が大きく上昇していますね。

銀が供給不足と言われてもいまいちピンと来ないかもしれませんが、2024年は過去10年間で2番目に大きな銀の供給不足が予想されています。

なぜ供給不足なのか?については以下の記事で解説しているので、参照していただきたいです。

→【2024年版】銀が600ドル(20倍~)を超える?価格上昇する8つの材料とは?

実はリーマンショック後に銀は大暴騰していた?
更にいうと実はもう少し長期でみると、銀はリーマンショック時で他の資産クラスより大きく暴騰してます。

2008年の底値8.8ドルから2011年で48ドルまで上昇。39.2ドル上昇し、上昇率は脅威の約445.5%です。


金に関しても長期的に見ると更に上昇し続けていますが、銀ほどではないです。

底値720ドルから最高値1880ドルまで上昇。1160ドル上昇し、上昇率は約161%ほど。



インフレが今ほど問題になっていなかったリーマンショック相場ですら、貴金属はかなり上昇しているのが分かります。

なぜこれほど上がったのか?について書き出すと終わらなくなるので、後日別記事で書いていこうと思います。


3,1970年台スタグフレーションの相場

現在のインフレと景気後退が同時に襲う相場を1970年代のスタグフレーションに近いと警鐘している著名投資家は多いです。

1970年代のスタグフレーションは1981年ポール・ボルカー議長が20%まで金利を激的に上げるまで続きました。

特にS&P500が激しく下落したのは1972年の高値から1974年にかけて120ドルから62ドルに下落。下落率は約48.3%。

そしてここからが面白いのですが、金は上下を繰り返しながら最終的に株価よりも大きく上昇しているのが分かります。

1980年に大暴騰する以前の一番大きな下落を見ると、1975年に186ドルの最高値から1976年に102ドルに下落しているのが底値。

約45.2%の下落率。

1970年当初は35ドルだったのが、1980年の最高値で875ドルほどになっているので約25倍もの驚異的な上昇率です。

1970年代のスタグフレーションでさえ、解像度を上げてみると金でさえも直線的ではないことが分かります。

逆に言えば、現在の相場が本当に1970年代に近いのであれば、一時的な下落があっても心配する必要はないと言えます。

そして最後が銀。金と同じように上下を繰り返しています。

1970年は1.6ドルだったのが1980年には最高値で48ドル付近まで上昇し、約30倍もの上昇です。

銀に関しては、ハント兄弟が銀を買い占めたからだ!という主張もあります。

ただ、チャートを冷静に見ればわかる通り、ハント兄弟がいなかったとしても金とインフレに追随して上昇していたのが分かります。

また、当時のように第2、第3のハント兄弟が現れないという保証はどこにもありません。

更に言えば当時は現在に比べると電子部品も少なく、消費する電力量も大幅に少ないので銀の実需は現代の方が遥かに多い点を考えるとやはり当時よりも現代の方が銀の方が可能性を感じます。



4,なぜ経済は暴落から回復するのか?

そもそもなぜ下落後に資産は上昇していくのか?

これは政府による大規模緩和が行われる事による、インフレ期待があるからです。

景気後退があれば政府はほぼ必ず政策金利を引き下げたり、給付金をバラ撒くことで景気回復策を実施します。

例えばコロナショック暴落→世界中で行われた給付金など大規模緩和がありましたが、政府債務額は急激に上昇しています。

パンデミックにより生活が苦しくなれば、給付金は生活費に消費されますが、中には生活はそれほど苦しくない層にも給付金が入ることになります。

生活が苦しくない層は、最初は自分の欲しいものなど消費活動に充てられていきます。

しかし何度も給付されれば、一定層は消費するのではなく、給付金を元にもっとお金を増やそうと投資にお金を回します。

このようにインフレと共に株価など資産の価格も上昇していきます。

国の債務額が上昇しても同時にGDPが上昇すれば、そこまで大きな問題にはなりずらいです。

年収100万円の人が5,000万円の借金をするのと、年収1,000万円の人が5,000万円の借金するのとでは債務償還能力が違うようなものです。

問題はGDP以上に債務が増える場合、どこかの時点でインフレが急加速するという点です。



5,1970年代よりも状況は悪い?

そして恐れていたインフレが起きているのが現状で、1970年代のスタグフレーション相場に近いと言われている所以です。

ただし、個人的には1970年代のスタグフレーションより状況は悪いように見えます。

というのも当時は米国債務GDP比は30%で、現在は120%を超えてます。

米国政府債務GDP比が30%と低かったので、ポール・ボルカー議長は20%の高金利に引き上げ経済を殺しながらインフレの息の根を止めることが可能でした。

が、現在は債務額が多すぎるので、もし当時のようにインフレが再燃し、同じように金利を20%まで引き上げるような事があれば、債務の金利払いが急激に上がります。

国家のGDP以上に貨幣供給量の増加すれば(バラ撒けば)インフレが起きます。

当ブログでは何度も提示しているのですが、現時点での米国債務の利払い費だけで1兆ドルを超えてます。

政策金利5.5%ですらこれほど急激に増えているのに20%まで上げれば、債務返済する為に債務が債務額は更に急激に上昇することになります。

かと言って、金利を引き下げれば今度は1970年代起きたようにインフレが再燃する恐れがあります。

インフレが落ち着いて来ているとはいえ現時点でも3%と高止まり状態です。

金利を引き下げても、引き上げても地獄という究極の選択をパウエル議長らは迫れています。

→イーロン・マスク「米国は破産しつつある」ドルの価値は過去4年間で25%の価値が減少しているのは本当か?

【まとめ】金融危機で金、銀も大暴落するが、回復する可能性が高い
というわけで、なぜ金融危機が発生すると金が暴落し、回復するというのは確認できました。

そして、なぜ暴落後に回復するのか?回復した後に下落するのか?メカニズムさえ知っておけば、途中の下落はさほど気にする必要はないと感じます。

また最近のゴールドがドル建てでも最高値を更新し続けていてるのは「中国や世界の中央銀行が買っているからだ!」という主張があります。

ただ、これにはもう一歩踏み込んで「なぜ中国や中央銀行が金を狂ったように買い続けているのか?」を考える必要があります。

”誰が買っているか?”よりも”なぜ買っているか?”を知らなければ、先日中国が金を買うのを停止したと言うニュースがあった時に金を手放すような羽目になります。
その後金は上昇している

債券王ガンドラック氏は金の価格上昇に次のように述べています。

「(金の価格が上昇しているのは)先進国の政府は完全に制御不能になっているという認識が高まっているだけだと思います。」

https://Twitter.com/DLineCap/status/1796508621142159594

問題は今後金融危機が発生するのか?ですが、これに関しては別の記事で書いていこうと思います。

最近また「米国経済はソフトランディング可能」だという主張が増えているのが気がかりです。
https://silver-journal.com/gold-and-silver-plummet-during-the-financial-crisis/


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レイ・ダリオ氏: 株式はゴールドのようなインフレヘッジにはならない
2025年2月18日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/60046

世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏が自身のブログで新著『国家はどのようにして一文無しになるのか?』(仮訳)の内容を紹介している。

今回はインフレへの備えとしてゴールドと株式を比較している部分を紹介したい。

アメリカの債務危機

テーマは引き続きアメリカの債務問題である。コロナ後のインフレによる金利上昇で、大量に積み上げられた米国債には多額の利払いが発生しており、アメリカは借金の利払いを新たな国債の発行で賄っている。

そのためアメリカの政府債務はねずみ算式に増加する図式となっており、その結末としてダリオ氏は前回の記事でドル安やインフレ再燃は避けられないと予想していた。

レイ・ダリオ氏: 米国の債務危機でドルの大幅下落かインフレ再燃は不可避


要するに、国債の大量発行で買い手が不足し、米国債の下落を防ぐために中央銀行は紙幣印刷で国債を買わなければならなくなるが、それが紙幣の価値下落に繋がるということである。

ダリオ氏によれば、そうした紙幣の価値下落は日本では既に起きている。

レイ・ダリオ氏: 日本人は日本政府の低金利政策のせいで年間7%の資産を失っている


資産の逃避先

こういう状況では投資家はどうすれば良いのか。言うまでもないことだが、状況にいち早く気付いた投資家はゴールドなどの貴金属を買っている。以下は金価格のチャートである。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2025/02/20245-2-18-gold-chart.png


ジェフリー・ガンドラック氏などは、ビットコインなどもアメリカの債務問題の恩恵を受けていると指摘している。

ガンドラック氏: ゴールドとビットコインの上げ相場は最近の下落でも止まらない


ビットコイン価格は次のように推移している。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2025/02/2025-2-18-btcusd-chart.png


インフレと株式

さて、ここで気になるのが、紙幣印刷による紙幣の価値下落で金価格などが上がっているとすれば、株式はインフレヘッジとしてどうなのかということである。

そこで本領を発揮するのがダリオ氏の金融史研究である。ダリオ氏は新著において紙幣印刷で通貨の価値が暴落した歴史上の32の事例を研究し、その前後でゴールドや株式などの資産価格がどうなったかを表にしている。

事例にはアメリカの1971年のニクソンショックや戦後の日本、ギリシャの債務危機やトルコのハイパーインフレなどが含まれている。

事例によって結果は様々だが、少なくともすべてのケースで金価格は(その国の通貨に対して)上昇しており、コモディティ(エネルギー資源や農作物など)は大半のケースで上昇、株式はまちまちで、債券はインフレによる価値下落を考慮しない場合でも価格が下がることが多い結果となっている。

各資産のパフォーマンスの中央値は次のようになっている

ゴールド: 66%上昇
コモディティ: 49%上昇
株式: 3%上昇
国債: 2%下落

株式や国債は名目値ではほぼ変わらずだが、これは価値の下落したその国の通貨建てで見た数字なので、インフレを考慮するとパフォーマンスは更に悪いということになる。

紙幣の価値が下落する場合の資産価格

状況にもよるが、インフレの基準はコモディティだと考えると、ゴールドだけがインフレに勝ち、コモディティはインフレから資産価値を保持し、株式と国債はインフレに大幅に負けたということになるのだろう。

つまり、株式はインフレヘッジにはならない。

この中央値の結果は、アメリカの1970年代の物価高騰時代の現実と似ている。この時期には米国株はドル建てで考えればほぼ横ばいだったものの、物価が3倍になっているので、米国株の価値は実質的には3分の1になった。以下の記事で詳しく説明している。

レイ・ダリオ氏: 金利上昇の時代には株価は長期的に下落する
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/59903


そして同じ時期に金価格は数十倍に上がっている。他の銘柄の価格推移についても以下の記事を参考にしてもらいたい。

1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35411



また、ダリオ氏は次のようにも述べている。

このような時期には、恐らくビットコインのようなデジタル通貨も恩恵を受けるだろう。

結論
このように、ダリオ氏の新著は前著『世界秩序の変化に対処するための原則』で語られた国家の繁栄から衰退までの長期サイクルのうち、衰退の部分を詳しくデータと計算で裏付けた内容となっている。

新著ももうすぐ出版される。前著の続きとなっているので、前著を未読の人はまずそちらから読むべきだろう。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/60046



レイ・ダリオ氏: インフレと通貨安で最後まで紙幣を持っている人々が大損する
2025年2月20日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/60143

世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏が自身のブログで新著『国家はどのようにして一文無しになるのか?』(仮訳)の内容を紹介している。

今回は、政府債務の増加がインフレと通貨安に繋がった場合について語っている部分を紹介したい。

国家の衰退

ダリオ氏の新著は、繁栄した国家がインフレと債務増加で衰退してゆくまでのプロセスのうち、衰退の部分にフォーカスしたものである。

国家の繁栄から衰退までのサイクル全体については、前著『世界秩序の変化に対処するための原則』で解説されている。

前回の記事では、ダリオ氏は先進国の肥大化した債務がインフレや通貨安を引き起こし、中央銀行はそれを止めようとするが為替介入などは長期的な効果はなくやがて諦めると説明していた。

レイ・ダリオ氏: 通貨暴落を止めようとする中央銀行はやがて諦める


ダリオ氏のこの議論は未来の予想ではない。アメリカの前に覇権国家だった大英帝国やオランダ海上帝国などを含む歴史上の国家の衰退を実際に研究し、ほとんどのケースでそのシナリオを避けられないという歴史的事実を単に述べたものである。

だが現代のアメリカや日本だけがその運命を逃れられるという論拠が何か無い限り、日本やアメリカもおおむねその方向に進んでゆくと考えるのが論理的だろう。

通貨暴落のその後

通貨の暴落が止められないという状況は、アベノミクス以来日本円の価値がドルに対してほぼ半分になった日本の状況そのものである。だから予想どころか、それは既に起きている。

植田日銀総裁が長期的にはそれを止められないだろうというのも、恐らくその通りになるだろう。植田氏本人も恐らく分かっているはずだ。

さて、ダリオ氏が続いて説明するのは、中央銀行が通貨の防衛を諦めた後の話である。国債の発行が増加し、国債の価格が下落するが、中央銀行が紙幣印刷で国債買い入れを行えば急激なインフレになる。

中央銀行が通貨の下落を諦めた時点で通貨は大幅に下落しており、国民は輸入物価の高騰に苦しんでいるだろう(日本は既にそうなりつつあるが)。

だが国民の受難はそれだけではない。ダリオ氏は次のおように述べている。

この時点では、政府は資金繰りに困窮しており、多くの場合では資金を賄うために増税を行おうとする。

このような状況下で行われる増税とは、例えば資産税である。第2次世界大戦後の日本では日本国民の資産全体に対する課税が行われ、国民は資産の大半を政府に吸い上げられた。

それは戦争が原因だったわけではない。戦争によって生じた債務が原因だったのである。そして今の債務も結局はインフレか不況か増税で解決されるしかない。

資金の国外流出

この状況下では、政府も必死だが国民も必死である。ダリオ氏は次のように続けている。

個人や企業は増税の見込みが大きくなっていることを察知し、ますます資金を海外へ逃がそうとする。

だから政府は資本統制を実行し、資金流出を止めようとするが、その国や通貨から逃げようとする経済的圧力はあまりに大きく、政府はそれを止めることができない。

増税は資本統制と同時に実行されることが多い。資金の海外流出を止めるためである。

ここまで来れば政府と国民の本物の戦争である。元々政府がやってきた紙幣印刷や公共事業はそもそもそういうものだったのだが、インフレもそうだが、そういう政策の当然の結果が生じた後に国民は怒り出す。だが生じた後ではすべてが遅いのである。

ミレイ大統領: 政府は国民への納税の強要によって成り立っている


結論

ダリオ氏は、日本やアメリカの債務の状況が歴史上何度も起きてきた上記のシナリオに繋がる可能性が高いと考えているらしい。だから以下の記事のような議論もしている。

レイ・ダリオ氏: 政府による資産没収に備えてゴールドなど没収されにくい資産に投資せよ
20世紀の大経済学者フリードリヒ・フォン・ハイエク氏が『貨幣発行自由化論』で次のように述べていたことを思い出したい。

ハイエク氏: 現金給付や補助金はそれを受けない人に対する窃盗である


一般的な理解が不足しているために、紙幣発行の独占者による過剰発行という犯罪はいまだ許容されているだけではなく称賛さえされている。

インフレで預金の価値が無になった後に更に資産没収されるとすれば、散々ではないか。だがそんなことは歴史上何度も起きている。それがこれまでのインフレ政策の当然の結末なのである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/60143
2:777 :

2024/06/13 (Thu) 22:56:36

金ETF は現物国内保管型を買っておいた方が安全です:


ゴールドは現物を買え!金需要が増大して金価格が凄いことになる!?投資家税理士が本音を語る
投資家・税理士 三本さんのお金の話 2025/03/08
https://www.youtube.com/watch?v=PBVgA_ZczfA

世界が恐れる時限爆弾!?フォートノックスに金はあるのか? 50年監査されていない!?2つのシナリオを考えてみた!?
投資家・税理士 三本さんのお金の話 2025/02/28
https://www.youtube.com/watch?v=Lk9AnJRGdTg


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純金上場信託(現物国内保管型)【1540】
https://jp.tradingview.com/symbols/TSE-1540/

純金上場信託(現物国内保管型)(純金信託)【1540】の株価チャート
|日足・分足・週足・月足・年足|株探(かぶたん)
https://kabutan.jp/stock/chart?code=1540

純金上場信託(現物国内保管型)【1540】の掲示板 2024/07/07〜 - 株式掲示板 - Yahoo!ファイナンス
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001540/1540



WISDOMTREE 金上場投資信【1672】
https://jp.tradingview.com/symbols/TSE-1672/

WisdomTree 金上場投資信託(WT金)【1672】の株価チャート
|日足・分足・週足・月足・年足|株探(かぶたん)
https://kabutan.jp/stock/chart?code=1672

WisdomTree 金上場投信【1672】の掲示板 - 株式掲示板 - Yahoo!ファイナンス
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001672/1672


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金ETFのおすすめはどれ?日本と米国の金ETFを比較した結果!
https://mitao-blog.com/gold-etf/

金(ゴールド)ETFとは?日本で買えるおすすめ金ETFも比較解説!
https://klikandpay.co.jp/invest/gold-etf/

金 | グローバルマクロ・リサーチ・インスティテュート
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/category/commodity-markets/gold


金 ETF
https://duckduckgo.com/?hps=1&q=%E9%87%91++ETF&ia=web


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金ETFのおすすめ銘柄(米国・日本)は?メリット・デメリットや証券会社を比較!
末友 浩基 2024-06-07
https://www.bridge-salon.jp/money/tousin-etf/gold-etf/


2024年4月現在、中国政府による購入、円安の進行といった理由により、金価格はドルベース・円ベースともに最高値付近で推移しています。

NISAで株式のインデックスファンドを積み立てているなら、金にも分散投資すると効果的だよ!

とはいえ「金を実際に所有するのはコストが高く、管理が大変では?」と思い、金投資を諦めている方も多いはず。

現物の金ではなく金価格に連動するETFであれば、管理は不要で株式市場が開いている時間帯であればスマホ一つで簡単に売買できます。

本記事では、金価格に連動するETFの魅力や注意点について解説します。


「金ETF」とは金相場に価格が連動するように運用されるETFのことであり、金の市場価格を見ながら売買を行うことができます。金の価値は世界各国で認められており、宝飾品や貨幣として、あるいは投資対象して活用されています。また、金ETFは有事の時に強い商品と言えます。リスク分散としての投資に役立つと感じます。さらに少額からの購入が可能で現物の購入ではないため、管理する必要がないという特徴があります。長期的目線でポートフォリオに入れて投資されてみてはいかがでしょうか。


金ETFのおすすめ銘柄

SPDRゴールドシェア(GLD)
ヴァンエック・ベクトル金鉱株ETF(GDX)
純金上場信託(1540)


金ETFの特徴とは?
金ETF
金ETFの主な特徴は、投資初心者でも証券口座を保有しているだけで金へ投資できることです。

金投資は「金の現物を購入する」のが一般的ですが、実際に保有すると保管作業や実際に買いに行く手間がかかります。

たしかに保存したり買いに行くのは大変そう…

一方で金価格に連動するETFに投資すれば、現物を保有することなく一般的な株式と同様に少額から取引が可能です。

スマホやパソコンからたった数分で購入できるため、誰でも簡単に金投資ができますよ。

金のETFとは「金の現物を保有することなく投資できる投資信託」といえるでしょう。金ETFは直接金を保有するわけではないため管理の手間やコストを節約できる利点があります。
金のETFに投資して得た場合の利益ですが、株式や一般の投資信託と同様に「分離課税」の譲渡所得にあたります。この場合の税率は、約20%となります。
NISAを使っていれば、非課税です。

またETFのほかにも「純金積立投資」や「投資信託」でも金への投資が可能。

純金積立投資については証券会社も比較したので、興味がある方はチェックしてほしいワン!

あわせて読みたい
おすすめの純金積立3社を比較!選ぶ際のポイントやメリット・デメリットを解説

ETFとは?
そもそもETFって何だっけ?

ETFとは「Exchange Traded Fund」の略称であり、日本語では上場投資信託と呼ばれています。

ETF自体が数多くの銘柄(企業)を含んでいるため、1つのETFに投資しても複数の銘柄に投資した場合と同じ分散効果が得られるのが魅力です。

じゃあ投資信託とは違うの?

ETFと通常の投資信託の違いとしては、以下の通り。

ETF 一般的な投資信託
上場 ◯ ×
価格 リアルタイムで変動する 1日1回の基準価格
取引機会 取引所の取引時間内 1日1回
最大の特徴としてETFは上場していることから、株式同様に取引所を通じてリアルタイムで取引できる点が挙げられます。

似ているようだけど、多くの違いがあるんだ!

ETFに投資する上で知っておきたい基本情報は「ETFとは?」の記事にまとめたので、併せてご覧ください。

金が最高値圏でも投資すべき?
▼動画にて解説


金ETFに投資するメリット3つ
メリット
金ETFの魅力ってどんなものがあるの?

金ETFへ投資するメリットとしては、主に以下の3つです。

リスク分散になる
現物の金と比較して少額から金へ投資できる
株式と同様に取引できる
それぞれ解説していきます。

①リスク分散になる
金は株式市場が下落する局面で値上がりする傾向があるため、金ETFの保有はリスク分散になります。

例えば「VOO(S&P500に連動するETF)」に投資すると、米国の優良企業500社に分散投資したことになりますが、あくまでも株式への集中投資です。

そのためコロナショックのように株式市場全体が下落すると、500社の株式に分散投資しても暴落する可能性が高まります。

株式一辺倒のポートフォリオに金が加われば、株式市場全体が下落している場面でクッション材のような役割を果たすのです。

金はリスクヘッジとして活用できるワン!

戦争や恐慌、災害などの有事が発生した時や経済の先行きが不透明になると、株価は下落する傾向がありますが、その一方で金相場は上昇するケースがありリスク分散に適していますよ。

②現物の金と比較して少額から投資できる
現物の金と比較して少額から投資できるのも、金ETFのメリットです。

金ETFの一つである純金上場投資信託(1540)の1口あたりの価格は11,440円(2024/7/2終値)と、気軽に買える銘柄もあるのが特徴。

また大量に保有したい方は口数を増やすだけで良いため、保管の手間もかかりません。

金は高くてリスク分散にもまとまった資金が必要だと考える方もいますが、金ETFなら手軽に金投資を始められます。

現物の金は高いから、ETFだと嬉しいね!

③株式と同様にリアルタイムで取引できる
金ETFは株式と同様に証券取引所に上場しているため、証券取引所の取引時間中であればリアルタイムで取引可能です。

値動きを見ながら取引したい方におすすめだね!

わざわざ店頭に買いに行く必要もなく、証券口座さえ保有していればスマホから簡単に取引できます。

そして金ETFをCFD取引する場合なら、自由度はさらに高まります。

CFD取引とはレバレッジを掛けたり、売りから注文できたりするなど利便性が高い取引手法です。

金ETFの投資を検討している方は、CFD取引にも対応しているIG証券の口座を開いてみるのもおすすめです。

IG証券の詳細を見る
金ETFに投資する2つのデメリット
デメリット
金ETFへの投資で注意すべき点もある?

金ETFに投資するデメリットとしては、以下の2つが挙げられます。

ETFの中では経費率が高い
配当金が出ない
それぞれの注意点を見ていきましょう。

①ETFの中では経費率が高い
金ETFは数あるETFの中でも、経費率が高いのがデメリットです。

投資対象が株式のETFと平均的な経費率を比べてみると以下の通りで、金ETFに投資した方が比較的高くなります。

投資対象 経費率
株式 0.03~0.1%程度
金 0.4~0.5%程度
経費率が高いと何が問題なの?

経費率が高いことの問題点としては、投資期間中の運用コストが高まり利益を出しづらくなることです。

例えば1年で3%のリターンが出た場合、経費率が0.1%なら実質2.9%のリターンとなりますが、経費率が1%なら実質2%となってしまいます。

ただ、現物の金を買って保管する手間や純金積み立てと比較すれば、金ETFは低コストで投資できるワン!

②配当金が出ない
金ETFは株式投資と異なり、配当や利息を生み出す商品ではないです。

そのため、配当金狙いの投資を考えている方にとって最適な方法ではありません。

配当金狙いの投資をしたい方は、「日本のおすすめ高配当株10選でインカムゲインを狙おう」の記事を参考にしてください。

金投資は短期で高い収益は見込めません。分散投資の位置付けでの投資をおすすめします。

あわせて読みたい
金投資は危険でおすすめしない?デメリットや「やめとけ」の真相を初心者向けに解説

NISAは始めたけど、
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金ETFのおすすめ銘柄3選【チャートあり】
おすすめ銘柄
金ETFの魅力は分かったけど、どんな銘柄に投資すべき?

金に連動したETF銘柄の中でも、おすすめは以下の3銘柄です。

SPDRゴールドシェア(GLD)
ヴァンエック・ベクトル金鉱株ETF(GDX)
純金上場信託(1540)
わたしはSPDRゴールドシェア(GLD)をおすすめします。ブラックロック、バンガードに次いで運用総額規模で3番目に位置するステートストリートの商品で、世界で最大の金ETFですから流動性が高いところがおすすめ理由です。

それぞれ詳しく解説しますね。

①SPDRゴールドシェア(GLD)
TradingViewですべてのマーケットを追跡
SPDRゴールドシェア(GLD)は、米国の金価格との連動を目指した金ETFです。

金ETFの中で主流なものの1つで、金ETFを調べた方なら一度は見たことがある銘柄かもしれません。

有名どころの金ETFってことか!

経費率は0.40%で、金ETFの中ではまずまずといったところでしょう。

金ETFをドル建てで購入して、リスク分散したい方におすすめのETFです。

こちらのETFを購入するには米国株投資ができる証券会社が必要です。

SBI証券や楽天証券なら、為替手数料無料・NISA口座なら取引手数料も無料なのでおすすめです。

②ヴァンエック・ベクトル金鉱株ETF(GDX)
TradingViewですべてのマーケットを追跡
ヴァンエック・ベクトル金鉱株ETF(GDX)は、主に大手の金鉱株銘柄を扱っています。

金価格に連動したETF投資は、金鉱関連の銘柄に投資しても似たようなパフォーマンスを得ることが可能です。

金価格に連動する金鉱株を購入すれば、金投資をするのとほぼ同じってことね!

経費率は0.51%で、株式に投資するETFの中では高い傾向に。

大手銘柄が中心になっているため、値動きの激しい小型株と比べて価格の変動は抑えられています。

これも米国のETFだから、アメリカ株投資ができるネット証券を使うんだワン!

③純金上場信託(1540)
1540
引用:Trading View
純金上場信託(1540)は、東京工業品取引所における金1グラムあたりの先物価格を、一定の貴金属業者の提示するフォワードレートで現在価値に引き直した価格に連動することを目指すETFです。

経費率は0.44%と低く、株価はここ数ヶ月で最高値を更新しています。

また、金ETFの中では唯一「金地金」と交換できるのも特徴です。

金地金ってどんなもの?

金地金(きんじがね)はインゴットや金の延べ棒とも呼ばれ、最も金を感じられる実物の金塊です。

ただし金地金との交換は一定の口数以上の場合に限られており、交換時は手数料が発生するので注意しましょう。

【診断】おすすめの金投資方法は?

既に金に投資している?

している
していない
金ETFに投資する方法
おすすめ証券会社
金ETFに投資する方法としては、大きく以下の2種類があります。


現物取引はわかるけど、CFD取引ってなに?

CFD(Contract For Difference)取引とは、株式、商品、経済指数、先物などあらゆる金融商品を差金決済で行う取引です。

現物取引のように現金で株式を購入して保有し、売却するような現物の売買は発生しません。

現物を実際に保有しないから証拠金を預けて売買でき、売り注文からの取引も可能だワン!

金ETFへの投資は証券会社を経由するのが一般的であり、おすすめの証券会社は以下3社です。

わたしは楽天証券、SBI証券をおすすめします。2大ネット証券のポイントなどを考慮し、個人にあった証券会社を選びましょう。


①楽天証券
楽天証券は「2022年オリコン顧客満足度 ネット証券ランキング」で2年連続1位になるなど、今話題の証券会社です。

楽天グループの証券会社ということで「楽天経済圏」を活用しつつオトクに投資を始められます。

楽天ポイントを使って投資できるのは便利ね!

楽天証券では日本国内の金ETFのみならず、米国の金ETFや投資信託で金へ投資することも可能。

楽天ポイント投資も可能なため、初めての金投資でいきなり現金を使うことに抵抗がある人にも安心ですね。

\最初の証券会社におすすめ/



②SBI証券
SBI証券はネット証券国内株式個人取引シェアNo.1を誇る、人気のネット証券です。

SBI証券は取扱銘柄が豊富にあり、今回紹介した銘柄にすべて投資することができます。

大手ネット証券の中では手数料が安く、金投資だけでなく低リスクで利益を狙いやすいIPO銘柄の取り扱いも豊富です。

IPO銘柄にも挑戦したい僕にぴったりだ!

金投資以外でも優秀な証券会社なので、これから本格的に株式投資への参入を考えている方は口座開設しておきましょう。

\人気No.1/

SBI証券 タイアップバナー
まだ証券口座を持っていない方は、当社のおすすめネット証券会社独自調査でも人気No.1だったSBI証券がおすすめです。


③IG証券
IG証券は45年以上の歴史を持ち、世界中で24万人以上が利用している大手の証券会社です。

金ETFはもちろんのこと、IG証券では17,000以上という豊富な銘柄のCFD取引を行えます。

幅広い取引をしたい方におすすめだワン!

学習コンテンツ「IGアカデミー」やニュース分析レポート等も充実しており、CFD初心者からプロまで満足できるでしょう。

金取引のほかにもFXや株式投資などのサービスも展開しているため、幅広い投資手法に挑戦したい方は必見です。



金ETFに関するよくある質問
ここからは金ETFに関するよくある質問についてお答えします。

Q.金ETFとは?
金ETFとは、金の価格に連動するETFです。

金投資は「金の現物を購入する」のが一般的ですが、実際に保有すると保管作業や実際に買いに行く手間がかかります。
一方で金価格に連動するETFに投資すれば、現物を保有することなく一般的な株式と同様に少額から取引が可能です。


Q.金投資の注意点は?
金はあくまでも投資対象の一つであるため、値上がりすることもあれば値下がりする可能性もあります。
世界情勢が安定化したり、インフレ上昇に歯止めがかかったりすると、金よりも株式に投資マネーが流れやすいため値下がりするケースもあります。
また、金利が上昇するときも利息を生まない金は下落しやすいです。

金投資はポートフォリオの20~30%程度を目安に、分散投資対象としている投資家が多いよ!


【まとめ】金ETFの特徴
最後に、本記事でもっとも重要なポイントを3つまとめます。

金ETFは金価格に連動するように設計されたETF
現物の金投資より少額から投資できる
すでに株式を保有していて、リスク分散したい方におすすめ
現物の金は保有できずとも金投資をしたい方は、証券口座を保有しているだけで投資できる金ETFがおすすめです。

金ETFは今後も注目され続けるであろう投資手法なので、今のうちに口座開設をしておきましょう。
金投資には投資信託や純金積み立てもあるから、自分にあった方法を探してみてね!
https://www.bridge-salon.jp/money/tousin-etf/gold-etf/
3:777 :

2024/06/13 (Thu) 22:59:04

銀ETF は現物国内保管型を買っておいた方が安全です


純銀上場信託(現物国内保管型)【1542】
https://jp.tradingview.com/symbols/TSE-1542/

純銀上場信託(現物国内保管型)(純銀信託)【1542】の株価チャート|日足・分足・週足・月足・年足|株探(かぶたん)
https://kabutan.jp/stock/chart?code=1542

純銀上場信託(現物国内保管型)【1542】の掲示板 2024/05/14〜 - 株式掲示板 - Yahoo!ファイナンス
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001542/1542


▲△▽▼


WISDOMTREE 銀上場投資信 1673
https://jp.tradingview.com/symbols/TSE-1673/

WisdomTree 銀上場投資信託(WT銀)【1673】の株価チャート|日足・分足・週足・月足・年足|株探(かぶたん)
https://kabutan.jp/stock/chart?code=1673

WisdomTree 銀上場投信【1673】の掲示板 2023/12/29〜 - 株式掲示板 - Yahoo!ファイナンス
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001673/1673


▲△▽▼


銀(シルバー)ETFのおすすめ銘柄は?日本で購入可能な3商品を比較|ゆうな@米国株
https://note.com/yuuna_amekabu/n/n9537b2013db7

銀ETFのおすすめ銘柄は?銀投資のメリットや将来性についても解説! | マネラボ
https://klikandpay.co.jp/invest/silver-etf/

銀 | グローバルマクロ・リサーチ・インスティテュート
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/category/commodity-markets/silver


銀 ETF
https://duckduckgo.com/?q=%E9%8A%80+ETF&ia=web


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銀ETFのおすすめ銘柄は?銀投資のメリットや将来性についても解説!
株式・ETF
2025年3月5日

銀ETFのおすすめ銘柄は?銀投資のメリットや将来性についても解説!
シルバー価格が上昇を続ける中、インフレ対策や資産分散の一環として、銀投資を始めたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

中でも注目を集めているのは、シンプルな仕組みと手軽さが魅力の「銀(シルバー)ETF」。

現物保有のように保管場所を気にする必要がなく、少額から投資を始められるため、初心者にも人気が高まっています。

本記事では、そんな銀ETFの基本から、おすすめ銘柄の紹介、銀投資のメリット・デメリット、将来性などについて詳しく解説します。


銀ETF(上場投資信託)とは?
銀ETFとは、「銀の価格の変動に連動するように設計されたETF」です。

ETFは、Exchange Traded Fundの頭文字を取った略称で、日本では「上場投資信託」とも呼ばれます。

上場投資信託という名の通り、ETFは一般的な投資信託の特徴を備えつつ、さらに証券取引所にも上場しており、株式のようにリアルタイムで売買できるという特性を持っています。


ETFの特徴

株のように証券取引所に上場しており、取引時間中にリアルタイムで売買可能
特定の指数や資産(株式、債券、不動産、商品など)の価格に連動
一つのETFで複数の銘柄や資産に分散投資できる
対象資産を直接購入するよりも少額から投資できる
一般的な投資信託に比べて運用コスト(信託報酬)が低め
銀(シルバー)ETFの場合、銀市場の関連指標に連動して値動きします。

投資家が銀ETFを購入すると、ETFの運用会社は、投資家から集めた資金をまとめて銀市場に投資します。

投資家自身は、銀の現物を直接購入・保有することなく、銀価格の変動を活用して利益を出すことが可能です。

では続けて、日本国内の証券会社で購入できる銀ETF銘柄にはどのような種類があるのか、またどの銘柄がおすすめなのか、それぞれ比較しながら解説していきましょう。


日本で買えるおすすめ銀ETF銘柄を比較紹介

日本の証券会社を通して購入できる銀ETFは、2025年1月17日時点で、国内ETF3銘柄、米国ETF2銘柄の5銘柄あります。

国内上場の銀関連ETF一覧
国内の証券取引所に上場している銀ETFは以下3銘柄です。

【1542】純銀上場信託

【1673】WisdomTree

【1676】WisdomTree

では、各商品の詳細を見ていきましょう。


【1542】純銀上場信託(現物国内保管型)

【1542】純銀上場信託は、大阪取引所の先物価格をベースとして算出した「銀地金100グラムあたりの理論価格」との連動を目指す国内ETFです。

三菱UFJ信託銀行が運用するETF「金の果実シリーズ」の一つで、一定の受益権口数を持っている場合、受益証券と引き換えに、現物の銀地金に交換することができるのが特徴です。

純金上場信託(愛称「金の果実」)
純プラチナ上場信託(愛称「プラチナの果実」)
純銀上場信託(愛称「銀の果実」)
純パラジウム上場信託(愛称「パラジウムの果実」)
参考:三菱UFJ信託銀行|「金の果実シリーズ」

過去5年間の平均リターンは、円ベースで年率19.25%(2025/1/17時点)で、分配金の支払いはありません。


【1542】純銀上場信託(現物国内保管型)チャート

信託報酬は0.55%と、日本で購入できる銀ETFの中では最も高い設定です。

ただし【1542】純銀上場信託は、新NISA成長投資枠が利用できるため、NISAを使って銀ETFを購入したい人にはおすすめです。

NISA口座で購入する場合、楽天証券・SBI証券・マネックス証券などで、国内ETFの売買手数料が無料になります。

またSBI証券の「ゼロ革命」、楽天証券の「ゼロコース」の該当者であれば、NISA口座を利用しない場合でも、取引手数料無料で投資可能です。



【1673】WisdomTree 銀上場投資信託

【1673】WisdomTree 銀上場投資信託は、ウィズダムツリーの関連会社が運用し、ロンドン地金市場協会(LBMA)の銀価格に連動することを目指す国内ETFです。

2025年1月17日時点の取引価格は「4,380.0円」ですが、売買単位は10口からとなっているので、最低約4万4000円程の投資資金が必要です。

過去5年間の平均リターンは、円ベースで年率19.45%(2025/1/17時点)で、分配金はなし。リターン面では、【1542】純銀上場信託と大差ありません。

ただし、取引量は5000口以下(過去90日の平均)と少なめなので、高い流動性を求める短期トレーダーには適さない可能性があります。

【1673】WisdomTree 銀上場投資信託 チャート

信託報酬は0.49%で、【1542】純銀上場信託の0.55%より低い設定です。

しかし、新NISAの対象銘柄ではないので、NISAの非課税枠内で投資したい人には不向きです。

SBI証券の「ゼロ革命」、楽天証券の「ゼロコース」の該当者であれば、NISA口座を利用しない場合でも、取引手数料無料で投資可能です。



【1676】WisdomTree 貴金属バスケット上場投資信託

【1676】WisdomTree 貴金属バスケット上場投資信託は、前述の2銘柄とは異なり、銀だけではなく、金・白金(プラチナ)・パラジウムといった貴金属の価格に連動することを目指します。

投資家は貴金属市場全体に幅広く投資でき、特定の金属価格の変動リスクを軽減させることが期待できます。

構成比は以下の通りで、金と銀を中心とすることで価格変動を抑えつつ、パラジウムやプラチナを加えることで、特定の産業分野での成長の可能性も取り入れています。

金:61.26%
銀:21.26%
パラジウム:11.45%
プラチナ:6.03%
(2024年7月時点)

過去5年間の平均リターンは、円ベースで年率11.83%(2025/1/17時点)で、分配金はなし。

プラチナとパラジウムの価格低迷や、金の相対的な安定性により全体の価格上昇が抑えられた結果、純粋に銀価格の上昇を反映した【1673】WisdomTree 銀上場投資信託よりも控えめなリターンとなっています。

【1676】WisdomTree 貴金属バスケット上場投資信託

ちなみに、【1676】WisdomTree 貴金属バスケット上場投資信託も、新NISAの対象銘柄ではありません。

また、取引量が少ないため、高い流動性を求める短期トレーダーには適さない可能性があります。



米国上場の銀関連ETF一覧

次に紹介するのは、米国上場の海外ETFで日本で購入可能な銀関連ETF銘柄です。

銀価格に純粋に連動するのは【SLV】という銘柄のみで、【SIL】は銀鉱山株に連動するETF商品です。

【SLV】iシェアーズ シルバー・トラスト ロンドン地金市場協会

【SIL】グローバルX 銀ビジネス ETF ソルアクティブグローバル



【SLV】iシェアーズ シルバー・トラスト

SLVは、世界最大級の資産運用会社であるブラックロック(BlackRock)が運用する銀ETFです。

現物の銀を保有することで、銀地金価格(LBMA銀価格)に連動することを目指します。

過去5年間の平均リターンは、米ドルベースで年率10.41%です(2025/1/17時点)。

前述の国内の銀価格連動ETFよりもリターンが低いのは、SLVのリターンが米ドルベースで計算されているのに対し、国内ETFは円ベースで計算され、過去数年間の円安の影響(過去5年間で約43%円安に)でリターンが上振れしているためです。

【SLV】iシェアーズ シルバー・トラスト チャート

日本で購入できる銀ETFの中では最も市場での取引量が多く、流動性に優れているため、売買をスムーズに行うことが出来ます。

またSLVは、新NISA成長投資枠を利用可能です。

NISA口座でSLVを購入する場合、楽天証券・SBI証券・マネックス証券などで、売買手数料が無料になります。

日本で購入できる銀関連のETFには、銀価格ではなく、銀鉱山企業の株価に連動するETFもあります。

SILは、銀鉱山会社の株式に投資するETFで、ソルアクティブ・グローバル銀鉱山指数に連動します。

銀鉱山を運営する企業や、銀の採掘、加工、流通に関与する企業を中心に構成されており、銀そのものの価格変動だけでなく、銀産業全体の成長性や収益性に投資できる点が魅力です。

しかし、過去5年間の平均リターンは、米ドルベースで年率2.64%に留まっており、SLVの年率10.41%(前述)とは大差が開いています(2025/1/17時点)。




【SIL】グローバルX 銀ビジネス ETF チャート

これは、銀鉱株ETFが、銀そのものの価格変動に加え、鉱企業の運営状況や市場環境によっても価格が影響を受けるためです。

過去5年間では、銀鉱山企業が運営コストの増加や地政学的リスク、規制強化により利益を圧迫されたことなどが、SILのパフォーマンスが不調となった理由として考えられます。

このように銀鉱株ETFは、時に銀価格以上のリターンを狙える可能性があるものの、市況や銀鉱業分野の動向、企業業績などによっても影響する点で、より値動きの予想が複雑になることに注意が必要です。

取引量はSLVと比較すると少ないものの、十分な流動性を有しています。

またSILも、新NISA成長投資枠を利用可能です。

NISA口座でSILを購入する場合、楽天証券・SBI証券・マネックス証券などで、売買手数料が無料になります。

タイプ別!おすすめ銀ETF銘柄



以上の内容から、タイプ別におすすめの銀ETF銘柄を振り分けてみましょう。

NISAの非課税枠を利用して投資したい人

NISAを利用してETFを購入したい人におすすめなのは以下の2商品です。いずれも新NISAの成長投資枠の対象です。


【1542】純銀上場信託 (現物国内保管型)

【SLV】iシェアーズ シルバー・トラスト


為替の影響を織り込んだ円ベースでの運用を希望するなら国内ETFを、為替の動向に合わせて自分のタイミングで円転したいなら海外ETFを選ぶのが良いでしょう。

投資コストの安さを重視したい方は、【SLV】の方がコスト面では有利です。

※海外ETFには、国内の取引手数料(売買手数料)の他に、円⇔外貨の為替手数料や、現地証券取引所手数料もかかります。ただし、SBI証券や楽天証券などでは、円⇔米ドル間の為替手数料が無料に出来るほか、現地証券取引手数料も以下のように気になる額ではないので大きな障害にはならないでしょう。

▼海外ETF(米国)株売却時のみ、別途現地手数料が発生
現地手数料(24年5月20日時点):ドルの約定代金×0.0000278米ドル(米セント未満切り上げ)
例:約定金額が2500ドルなら 0.0695ドル(= 約7セント)



NISAを使う予定の無い人

NISAを利用しないのであれば、信託報酬の安い以下の2商品がおすすめです。

【1673】WisdomTree 銀上場投資信託

【SLV】iシェアーズ シルバー・トラスト


両者の運用コスト差は、年間0.01%です。

例えば100万円を運用していた場合、年間100円のコスト差が生じるイメージです。

このコスト差よりも、最低投資額の安さや、ドルベースでの運用を優先したい方は【SLV】を選ぶと良いでしょう。



銀以外の貴金属市場にも投資したい人

銀以外に、複数の貴金属に分散して投資したい人には、【1676】WisdomTree 貴金属バスケット上場投資信託が選択肢になるでしょう。

運用資産の6割程度を金が占めているので、金のインフレ耐性やリスク分散効果の恩恵を受けたい人にもおすすめです。

NISAの成長投資枠も利用できるので、資産運用を効率的に行いたい人にも適した商品と言えます。


【1676】WisdomTree 貴金属バスケット上場投資信託

上場種別 国内ETF
対象指数 ロンドン白金・パラジウム市場およびロンドン地金市場協会
に基づく貴金属価格
通貨 日本円ベース
取引価格
(25/1/17) 25,010.0円
過去5年リターン 年率11.83%
経費率 0.44%



銀ETFに投資するメリット!銀を買う理由は何?

日本で購入できる銀ETFの種類や特徴について理解したところで、次に銀ETFにはどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。

銀ETFに投資するメリット

1. 証券会社で簡単に購入できる
2. 少額の資金でも始められる
3. 投資コストが抑えられる
4. リアルタイムで取引可能で流動性も高い
5. リスクの分散効果が期待できる
6. インフレヘッジ効果が期待できる
7. 銀市場の見通し(将来)が明るい


証券会社で簡単に購入できる
銀ETFは、証券会社に取引口座を開設すれば、オンライン取引画面から数クリックで購入できます。
※銀行ではETFの購入はできません。

現物銀のように保管場所や管理の手間が不要で、さらに、市場で取引されるため流動性が高く、必要なときにすぐ現金化できる点もおすすめです。

少額の資金でも始められる
銀現物(銀地金)を購入したい場合、一部の販売業者では100g単位や500g単位でも購入も可能ですが、通常は1kg単位での販売が一般的です。

銀の1kgあたりの価格は、約17万円程度(2025年1月21日時点)で、加えて数千円程度の販売手数料も掛かります(自宅保管であれば送料も発生)。

一方、銀ETFであれば、4000円程度の少額から銀への投資を始めることが可能です。


投資コストが抑えられる
SBI証券や楽天証券などの証券会社では、ETFの取引手数料が無料になる場合も多いです。

また銀ETFの信託報酬も年0.5%前後で済むため、銀の現物投資と比べるとコスト負担を大幅に抑えることが出来ます。


◆銀ETFと銀地金の投資コスト差
※各1キログラム分の取引想定
※2025/1/21時点における概算

【1542】純銀上場信託(現物国内保管型)の場合

取引手数料:SBI・楽天証券などでは無料で取引も可能
売買スプレッド:約50円(変動)
信託報酬:775円程度/年
→年間コスト:825円程度

銀地金への投資の場合(※業者によるため目安として)

購入手数料:6600円
売却手数料:6600円
売買スプレッド:約6500円
保管費用:約4000円/年
→年間コスト:23700円程度


リアルタイムで取引可能で流動性も高い
銀ETFは証券取引所に上場しているため、取引時間中にリアルタイムで売買が可能。投資資金の引き出したい場合には、短期間で簡単に現金化することができます。

※ただし、自分が売りたい価格で購入したいと思う人が出て来なければ、すぐに売れない場合もあります。

流動性の低いETF銘柄(出来高が少ない/スプレットが大きいなど)は、買い手が見つかりにくく、売却時に希望する価格で売れない場合があるため、出来るだけ市場が活発で、取引量が多いETFを選ぶのがおすすめです。

リスクの分散効果が期待できる
銀は金と同様に、リスクオフ局面において資本の退避先として注目される「安全資産」で、市場全体が不安定な時や経済危機などの際に、購入が増える傾向にあります。

その結果、銀や金の価格は、株式や債券とは異なる値動きになりやすく、これらを組み合わせることで、ポートフォリオ全体のボラティリティを低減する効果が期待できます。

また、ETFでは「空売り」をすることもできるので、市場の不調時における下落リスクを軽減させることも可能です。


インフレヘッジ効果が期待できる
銀は工業用途や宝飾品需要に加え、安全資産としての性質もあるため、インフレ時には価格が上昇しやすいのが特徴です。

そのため銀の価格に連動する銀ETFに投資することで、インフレによる資産価値の目減りを防ぐことが期待できます。

銀市場の見通し(将来)が明るい
銀は電子機器や太陽光パネル、電気自動車(EV)、医療用具など多岐にわたる産業分野で利用されており、今後も需要増加が期待されています。

一方、銀の地球全体の埋蔵量は有限で、可採年数(現在の採掘ペースでどのくらい採掘可能か)は約20年程度と推定されています。

このように、需要の多様性と供給制約が裏付けとなり、銀市場の将来性は明るいと評価されています。

銀市場の将来性については、後述の章「シルバー価格の推移チャートと今後の見通し」でより詳しく解説します。



銀ETFに投資するデメリットと注意点は?

反対に、銀ETFには特有のリスクや注意すべきポイントも存在します。

銀ETFに投資するデメリットと注意点

1. ゴールドよりも価格の変動幅が大きい
2. 景気動向の影響を受けやすい
3. インフレへの耐性が金ほど高くない
4. 流動性が低い商品もある
5. 基本的に分配金が無い
6. 手数料が割高な場合がある
7. 海外ETFは為替リスクが伴う


ゴールドよりも価格の変動幅が大きい
銀は工業用途の需要が全体の半数以上を占め、経済や特定産業の動向によって価格が大きく変動します。

また、銀市場は金市場より規模が小さく(≒流動性が低く)、大口注文や情報の偏りに価格が敏感に反応します。

以下は、銀価格に連動するETF(【1673】WisdomTree 銀上場投資信託)と、金価格に連動するETF(【1672】WisdomTree 金上場投資信託)の過去15年間の値動きを表した推チャートです。

短期的にも長期的にも、銀価格の変動が大きめであることが見て取れます。


金と銀の価格の振れ幅の違い

これらの要因により、銀価格は変動が大きくなりやすいため、リスク対策や守りの資産としては、金に劣ると評価されています。

景気動向の影響を受けやすい
銀は工業需要が全体の50%以上を占めているため、景気が悪化すると工業需要が落ち込み、銀価格が大幅に下落する可能性があります。

一方、金の場合、工業需要は7%ほどと少なく、主には投資需要・装飾金需要・中央銀行の保有によって価格が底支えされているため、銀よりも景気の影響を受けにくいと言えます。


インフレへの耐性が金ほど高くない
銀も金と同じく「インフレヘッジ資産」として購入されますが、工業需要に左右される部分が多いため、純粋なインフレ対策としての効果は金より劣る傾向があります。


流動性が低い商品もある
銀ETFは他の大規模な株式ETFや金ETFと比較すると流動性が低い場合があり、これにより、希望の価格で売買できず損失が発生する可能性があります。

そのため、銀ETFを購入する際は、出来高やスプレッドの幅などを事前に確認することがおすすめです。

基本的に分配金が無い
銀ETFの多くは配当金を支払わないため、収益は価格の上昇に依存します。

定期的な収益を期待できないため、安定した収入を期待する投資家には向いていない場合があります。

手数料が割高な場合がある
銀ETFの管理手数料(信託報酬)は、他のETFと比較して高めに設定される場合があります。

特に長期間保有する場合、運用コストが総リターンを押し下げる可能性があります。

日本で購入できる銀ETFの信託報酬は0.5%前後ですが、株式型ETFの信託報酬は0.05%~0.06%あたりの銘柄も多く、銀ETFの10分の1のコストで投資可能です。

為替リスクが伴う
銀は基本的にドル建てで取引されるため、海外ETFだけでなく国内ETFでも為替の影響を受けます。

銀の価格が上昇しても、円高になれば投資成果が目減りする可能性がありますし、逆に円安になれば利益が増えることもあります。

このように、銀ETFへの投資には、他の資産にはない特性があり、リターンを期待できる反面、リスクやコスト面での注意が必要です。

リスク対策が目的であれば、銀よりも金の方がリスクヘッジ効果は高いと言えるでしょう。



シルバー価格の推移チャートと今後の見通し

では、銀市場をより詳しく理解するために、これまでの銀の価格推移を見てみましょう。

以下は、世界的な銀市場の基準価格として参考にされている、COMEX(ニューヨーク商品取引所)の銀先物価格のチャートで、銀1トロイオンスあたりの米ドル価格を示しています。


チャートからも銀価格は大きな変動を繰り返してきたことが分かりますが、変動の主な要因は以下の通りです。


銀価格のこれまでの推移

1980年:一部投資家の投機により、銀価格は1トロイオンス50ドル近くまで急騰。

~2008頃:投機熱の沈静化と経済安定により、安全資産としての需要が減少し長らく横ばいが続く。

2008~2011年:金融危機を受け、安全資産として再度注目され、2011年に50ドル近くまで上昇。

2011年以降:金利上昇やインフレ低下、中国経済の成長鈍化、ドル高の影響で20ドル以下に低迷。

2020年:コロナショックやインフレ懸念を背景に、一時30ドル近くまで上昇。


では、今後の銀市場はどのように見通すことが出来るでしょうか。

今後の銀市場の見通しを考えるには、価格変動を左右する以下の要因を把握することが重要です。

金利動向 金利上昇→銀価格下落(安全資産の魅力低下)
金利低下→銀価格上昇(安全資産の需要増加)
インフレーション インフレ進行→銀価格上昇(インフレヘッジ需要増加)
インフレ後退→ 銀価格下落(需要減少)
為替動向 ドル高→銀価格抑制
ドル安→銀価格上昇
銀の供給量 供給過剰→銀価格下落
供給不足→銀価格上昇
工業需要 工業需要増加→銀価格上昇
工業需要減少→銀価格下落
景気動向 好景気→(工業需要増加)→銀価格上昇
不景気→(工業需要減少)→銀価格下落
地政学リスク リスク増大→銀価格上昇(安全資産需要増加)
安全時→銀価格下落(リスク回避需要減少)


銀価格の変動要因

これらの要素に影響を受け、銀価格は短期的にはボラティリティが高くなりますが、一方で、工業需要や供給の制約によって中・長期的には成長の可能性が期待されています。

特に、再生可能エネルギー分野での太陽光パネル需要や、電気自動車や電子機器の普及は、銀の需要を押し上げる重要な要因となります。

一方で、銀の採掘コストの上昇や産出量の減少、リサイクル銀の供給不足も価格上昇に繋がる可能性があります。



シルバーの受給状況の推移と比較 (左グラフ:銀の供給量 / 右グラフ:銀の需要)

これらの要因を踏まえると、銀価格は中・長期的に緩やかな上昇基調を維持する可能性が高いと言えます。

(※ただし、代替材料や技術革新による需要抑制のリスクもあり、市場の動向を継続的に注視する必要があります。)

さらに、金と銀の価格は長期的に一定の相関関係を持つため、金価格を銀価格で割った「金銀比価(GSR)」を分析することで、銀が割高か割安かを判断するヒントになります。

GSRは、金1オンスの価格を銀1オンスの価格で割った値で、金と銀の相対的な価値を示す指標です。

一般的に、GSRが高いと銀が割安、低いと銀が割高と解釈されます。

GSRは過去50~80の範囲内で推移しており、これを基準とすると、GSRが80を超えている現在は、銀価格は割安と考えられ、投資対象として注目されやすい状況にあると言えるでしょう。



銀ETFの購入ならSBI・楽天証券がおすすめ

銀ETFを取引する証券会社を決める際は、取引手数料や取扱銘柄、サービス内容などを総合的に考慮する必要があります。

コストの安さ・投資機会の多さ・投資のしやすさの点でおすすめなのは、SBI証券と楽天証券です。


SBI証券
・銀スポット取引・銀積立・銀ETF・銀先物・銀CFD取引が可能(銀の現物転換も可)
・NISA口座なら国内外ETFの売買手数料無料(一部の海外ETFは一般口座でも買付手数料が無料)
・インターネットコースなら、海外ETF利用時の米ドル/円(買付時・売却時)の為替手数料も無料


楽天証券
・銀スポット取引・銀積立・銀ETF・銀先物・銀CFD取引が可能
・NISA口座なら国内外ETFの売買手数料無料(一部の海外ETFは一般口座でも買付手数料が無料)
・海外ETF利用時の米ドル/円(買付時・売却時)の為替手数料も無料


SBI証券と楽天証券では、銀ETF以外に以下のような銀の取引方法が利用できます。

銀スポット取引
銀積立 買付手数料:買付代金の1.65%(税込)
売却手数料:無料
銀先物
銀CFD
銀の現物転換

https://klikandpay.co.jp/invest/silver-etf/
4:777 :

2024/06/17 (Mon) 01:15:48

1970年代のアメリカのインフレの時代に、物価は2倍、金価格は25倍、銀価格は27倍になった。 金・銀以外の商品や株式はあまり上がらなかった:


1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
2023年4月3日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35411

世間でインフレが話題になるなか、ゴールドやシルバー、とうもろこしや小麦などの金融市場で取引されるコモディティ銘柄がインフレ回避のために買われ、金融引き締めが行われるたびに下落してゆく。

だがインフレが長期化するならば、コモディティ相場の上昇は長期トレンドである。その時に各銘柄はどのように動くのか。どの銘柄を買えば良いのか。

インフレという長期トレンド

アメリカで過去に物価高騰が起きたのは1970年代であり、その時もインフレは1度だけ来たわけではなかった。インフレは3度の波となって世界経済を襲った。以下は当時のアメリカのインフレ率および政策金利のチャートである。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2022/12/1970s-us-cpi-growth-and-federal-funds-rate-chart.png


中央銀行が緩和をすればインフレになり、引き締めをすれば経済がクラッシュするということを繰り返し、インフレ率は長期的には高騰していったのである。

だからゴールドなどの価格も常に一直線で上がり続けたわけではない。それは今と同じである。

だがインフレが本当の意味で打倒されるまで、1980年にFed(連邦準備制度)のボルカー議長がやったように、不況になって通りが失業者で溢れるようになっても高金利を断行しインフレを本当に殺してしまうまでは、コモディティの長期上昇トレンドは変わらないはずである。

1970年代のコモディティ相場

逆に言えば、一時的にインフレが弱まってはいるが、そのときに中央銀行が気を緩めて緩和を行うならば、その時はコモディティ銘柄を買うチャンスだということである。

だがどの銘柄を買うべきかという問題はある。インフレ回避と言えばゴールドだが、インフレとは紙幣は溢れているがものは足りないという状況である。人々にとっては食料が足りないはずであり、ゴールドはなくとも生きていける。

ではゴールドと農作物、どちらを買えば良いのか? 過去の物価高騰、つまり1970年代の相場では、どちらがより上がったのか? 自信をもって即答できる読者がどれだけ居るだろうか。


金相場

ではまずゴールドから見ていこう。インフレ前、金価格はおよそ35ドルで推移していた。そもそもゴールドは1971年のニクソンショックまでドルに固定されていた(金本位制だった)から、それまで金価格は動かなかった。

レイ・ダリオ氏、「現金がゴミ」になったニクソンショックの経験を語る


だがこの固定が外されると、ドルの価値は暴落し、金価格は物凄い勢いで上がっていった。以下が当時のチャートである。


https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2022/09/1970s-gold-chart.png


天井は1980年の875ドルだから、元々の35ドルから金価格はちょうど25倍になったことになる。


銀相場

これをまずシルバーと比べてみたらどうか。銀価格はもともと1.8ドル程度だったが、それが10年間のインフレを経てこうなった。


https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2023/04/1970s-silver-chart.png


最高値は1980年の48ドルなので、27倍程度ということになる。

上昇幅はゴールドとほぼ同じだが、チャートを見るとシルバーの上昇の方がゴールドよりも遅れており、上昇を始めてからの角度が急であることが分かる。

インフレ対策でまずゴールドが買われ、ゴールドがかなり上がったのでそれにつられてシルバーが上がるイメージだろうか。ジム・ロジャーズ氏が何度もシルバーの出遅れを強調していることには理由があるのである。

ジム・ロジャーズ氏: インフレ対策でコモディティは買い、銀と銅と砂糖が安い


ちなみにこれらの上がり方を上がりすぎだと思った人がいれば、それは正しい。何故ならば、10年間で物価自体は2倍強にしかなっていないからである。

一方でゴールドとシルバーはその10倍以上上がったことになる。貴金属購入の目的がインフレ回避だとすれば、この上昇は理屈に合わない。

だが世界中の人々がインフレを避けようとした一方で、ゴールドとシルバーの供給が限られていたことでこうしたバブルが醸成されたのである。


農作物

では一方で農作物はどうか。インフレとは食料品などが高騰して買えない状況なのだから、人々は食料品を買い占めるのではないか。ゴールドがいくらあっても食糧不足は一切解決されない。

では例えばとうもろこしの価格はどうなったか。


https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2023/04/1970s-corn-chart.png


とうもろこしの価格は元々1.2ドル程度だったが、期間内の高値は4ドル程度なので、3倍強といったところだろうか。ゴールドやシルバーの上がり方に比べて物価自体の上昇率(2倍)に近い、常識的な上がり方だと言える。

小麦のチャートは以下だが、とうもろこしとそれほど変わらない。


https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2023/04/1970s-wheat-chart.png


元々1.5ドル程度だった価格が最高値では6ドルを超えているので、4倍強である。


結論

ということで、長期インフレ相場で賭けるとすれば農作物よりも断然貴金属だということが分かった。農作物が悪いわけではなく、農作物が比較的常識的な範囲で上下している一方で、貴金属はインフレ回避のために完全にバブルになるのである。

こうして1970年代の価格推移を見てみれば、コロナ後の金価格がコモディティ相場全体の下げ相場においても比較的強い理由が分かる。市場はインフレの長期化を見込んで1970年代のモードに入ろうとしているのである。

この金相場のバブルはインフレが完全に退治されるまで続くだろう。Fedの現議長パウエル氏は果たしてボルカー氏の金融引き締めが実体経済に引き起こした大不況を再現できるだろうか。出来なければインフレは止まらないのである。

ポール・ボルカー氏、1980年のインフレ打倒がどれだけ厳しかったかを語る

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35411



日本で購入できる コモディティ銘柄の ETF
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16861475
5:777 :

2024/06/17 (Mon) 01:32:02

金ETFの思わぬリスク?価格上昇と需要増による裏付けとの乖離
2024年4月24日
https://nakaoka-inc.com/staffblog/goldetf-deviation-priceup




「純金上場信託(現物国内保管型)、純銀上場信託(現物国内保管型)」に関する注意喚起
2024/04/17
https://www.jpx.co.jp/news/1030/20240417-01.html

当取引所上場のETF「純金上場信託(現物国内保管型)」(証券コード 1540)及び「純銀上場信託(現物国内保管型)」(証券コード 1542)について、市場価格が基準価額(一口あたりの純資産額)と比較して高い状態で推移する傾向が継続しています。

4月16日時点の乖離状況は以下のとおりです。
純金上場信託(現物国内保管型) 基準価額11,160.76円 市場価格12,275円
純銀上場信託(現物国内保管型) 基準価額13,219.57円 市場価格16,525円

投資者の皆様におかれましては、当該ETFの取引にあたり、三菱UFJ信託銀行が公表している基準価額に関する日々の情報等(※)にご留意いただきますようお願いいたします。

(※)基準価額に 関する日々の情報等の参照先(三菱UFJ信託銀行のホームページ)

https://kikinzoku.tr.mufg.jp/ja/data_report/historicaldata.html


▲△▽▼


金・銀ETFは本当に安全?医師が知るべき投資リスクと現状
2025年1月21日
https://med-fp.com/are-gold-and-silver-etfs-really-safe/


「投資はやりたいんだけど、時間が無くって・・・」

多くのドクターから聞くセリフです。

医師は診療で忙しく、資産形成に時間を割くのが大変。

でも金や銀の貴金属は保有するだけなので、多忙なドクターに適した資産と言えます。

2024年のゴールド投資展望: 金価格の未来を読み解く

金投資に関心を持つ初心者へ向けたこのブログでは、2023年の金の需要動向レポートを基に、今後の金価格の動きとその背景にある要因を分析します。世界の中央銀行の行動、ジュエリー市場の動向、投資家の行動パターンなど、金価格を左右する様々な要素について詳細に掘り下げています。また、個人投資家としての10年以上の経験を踏まえ、ゴールド投資が未来にどのような価値をもたらすかについての見解を共有します。金に対する理解を深め、賢い投資判断を下すための知識を提供することを目指しています。...
新NISAも始まっており、現物と同等と言われる金・銀上場投資信託(ETF)を保有している医師投資家も多いでしょう。

ETFは現物の金や銀より取扱いが容易で利便性が高く、多くのドクターに人気がある投資商品です。

ラインナップの中では現物の裏付けのある金・銀ETFが、信頼性から選ばれることが多いです。

例えば「純金上場信託(1540)」は、一定口数と現物の金に転換(交換)することも可能です。

ETF発行元は現物の金・銀を保管場所に預けてあるため転換が可能となっています。

現物と同等の価値を持ちながら、より扱いやすいのがETFのメリット。

しかし、本当に金・銀ETFは現物金・銀と同じなのでしょうか?

最近銀について、注目すべき話題が持ち上がっています。


現物銀の在庫減

ロンドンの市場で、現物銀の在庫が減少していると報告されました。

ロンドンは貴金属市場において重要なカストディ(保管預かり)の役割を果たしており、多くの銀現物が保管されています。

現物銀の在庫減少は、投資家にとって無視できない問題です。

ETFの裏付けとなる銀も、多くがロンドンにカストディされています。

在庫減少は銀ETFの信用に直接影響を与えるでしょう。

つまり、本当に十分量の銀が保管されているのか?

投資ポートフォリオに銀ETFを含む医師にとって注目すべき動向です。

金価格急騰!医師が知っておくべき要因と展望

2023年に金の価格が1万円を越えた背景、BRICSと金の深い関係、そして医師としての投資の視点を解説。BRICS国の金産出量や文化的背景を理解し、賢い投資を目指しましょう。...

金ETFに次ぐ人気の投資商品として、銀ETFは多くの医師投資家にとって魅力的な選択肢です。

中でも「iシェアーズ シルバー・トラスト(SLV)」は、その裏付けとされる銀現物によって高い信頼性が保たれています。

重要なのは、現物銀はETFを運営するブラックロック自体ではなく、別のカストディアンが保管しているという事実です。

カストディアンはロンドンに限らず、様々な場所に分散されていますが、

ロンドン在庫状況によってはETFの裏付けに疑問符がつく場合も。

本当に十分量の銀が保管されているのか?

現物銀と銀ETFの最近のチャートを見てみることで、具体的に解説していきましょう。

【インフレ到来】防衛策は金!

5月20日に発表された日本のインフレ率は2.5%と上昇しました。 生鮮食料品を除いても2.1%と2%を越えました。 黒田総裁...
銀ETFと銀価格
以下は銀先物(青)とSLV(赤)を重ねたチャートです。銀先物=銀価格と考えてください。

銀価格とSLVチャート:医師投資家必見

キレイに一致していましたが、2024年12月頃からSLVが銀先物価格を下回るようになっています。

投資市場における警鐘とも取れる重要なシグナルです。

同時にSLVを発行するブラックロックの株価も低下しています。


ブラックロック株価:医師投資家必見

一部では、ETFの裏付けとなる銀が不足していることによるマーケットの反応だと報道されはじめました。

本当に十分量の銀が保管されているのか?

銀ETFは現物銀と本当に同じか?

医師投資家は注意深く考える必要があります。

【有事の金】本当の意味とは?

まさかのウクライナ侵攻! びっくりすると供に、とても残念です。 欧米はロシアに対して経済制...

では金ETFは?

金ETFも金価格と基本的に一致して動きますが、一時的な乖離がみられました。

金価格と金ETF:医師投資家必見

東京金先物と「純金上場信託(1540)」のチャートを比較すると、一時的にETFが金先物の価格を上回った時期が確認できます。

原因は市場における現物金が不足し、結果としてETFに資金が流入したことによるものです。

その後裁定取引(同一の価値を持つ商品間で一時的な価格差を利用して利益を得る取引)が入ったためか、また同じ動きをするようになりました。

一時的な乖離は、金ETFが市場状況に応じてどのように反応するかを理解する上で、重要なポイントです。

医師投資家はチャートから、ETF投資の本質を深く把握することができるでしょう。

医者と金投資

最近、金価格が上昇してきています。田中貴金属や三菱マテリアルなどの広告も多く、注目が集まっています。 ...
もし銀ETFが担保割れしたら?
本当に十分量の銀が保管されているのか?

銀ETFが担保割れを起こしたら、投資市場にとって大きな衝撃をもたらします。

ETF発行元の信頼は一気に失墜し、関連する銀ETFは暴落するでしょう。

他の健全な銀ETFまでもが価値を失う可能性があります。

その煽りを受け、金ETFにも同様の影響が及ぶことが予想されます。

投資で最も大切な「信頼」が失われた瞬間、市場は混乱に陥ります。

過去にはリーマンショックの際、リーマン・ブラザーズの破綻により、他の健全なウォール街の投資銀行への信頼も失墜し、大規模な暴落を招きました。

多くのベテラン医師投資家も経験しているでしょう。

投資の世界では、信頼の喪失が最も恐れるべき事態です。

【ドクター必読】来る経済危機をどう乗り越えるか


まとめ

金・銀のETFは、その裏付けとなる現物が保管されていることから、多くの投資家にとって安心して売買できる金融商品です。

しかしその根幹が揺らぐとETFは価値を失い、対照的に現物金・銀は暴騰することが予想されます。

金・銀ETFは新NISA成長投資枠での取引が可能であり、売却益の税率も低いなど、多くの利点がありますが、

投資する際にはETFと現物の違いを理解し、適切なリスク管理が必要です。

医師の投資では現物の金・銀を購入することも、一つの選択肢です。


現物資産としての金と不動産の比較

現物資産の金と不動産|カローラ指数を用いた比較

少し前から、金が投資対象として人気です。株や債券などと比べて金利が付かないのですが、値上がりしていて、魅力...
市場の変動や信頼の問題に左右されることなく、実物資産を保有することができます。

各投資手段の特性を理解し、自身の投資スタイルや目標に合わせた選択を行うことが、賢明な資産形成への鍵となります。
https://med-fp.com/are-gold-and-silver-etfs-really-safe/


▲△▽▼


2017-02-16
保有しているETFがまさかの上場廃止に!その時あなたがすべきこと
https://www.invast.jp/blogs/etf-delisting/

証券取引所に上場し、株と同じように取引できる投資信託・ETF。過去10年、世界で最も成長した金融商品と言われており、投資信託同様色々な銘柄に分散投資ができるだけでなく、売買も株のように手軽にできる正に良いとこどりの商品で、日本でもじわじわと人気が広がっています。株と同じように上場している、ということは同じように上場廃止にもなるということ。この、【上場廃止】は株とETFでは少し意味合いが違います。もし自分の保有しているETFが上場廃止になったとしても株のように【上場廃止=倒産】ではないのでご安心を。今日はETFの上場廃止について解説します。


1.株の上場廃止とETFの上場廃止は全くの別物

株もETFも同じように取引所に上場しているため、上場廃止となる事がどちらにもあります。ところが、その意味合いは全く異なるため、きちんと理解しておいた方がいざという時慌てずに済みますよね。まずはそれぞれの商品にとっての【上場廃止】についてを解説します。

1-1. 株の上場廃止=倒産?
株が上場廃止になる理由はいくつかありますが、やはり一番最初に頭に浮かぶのは【倒産】ではないかと思います。比較的記憶に新しいもので言えば2010年にJALが上場廃止、事実上の倒産をしました。実際にはすぐに国からの資金を投入され会社は存続しましたが、当時の株は上場廃止日に紙くずとなりました。株の上場廃止決定は即ち自分が持っている銘柄が上場廃止日に紙くずになることを意味し、価格もその日に向けて急落していくため一刻も早く手放すことが必要となります。

上場廃止決定からほんの数日で価値がゼロとなったJAL(日本航空)株


1-2. ETFの上場廃止は【繰上償還】
 では、ETFの場合はどうでしょうか。株を経験したことがある人なら、上場廃止と聞いただけでパニックを起こしてしまいそうになりますがどうかご安心を。ETFの上場廃止は投資信託の【繰上償還】と同じ意味を持ちます。

繰上償還とは・・・ファンドの運用資産が少なくなり効率の良い運用が難しくなった場合やファンドの投資目的を達成した場合などに、あらかじめ信託約款に定められた規定に基づき、信託期間の途中で運用を中止し、償還する(受益者(=ファンドの保有者)に受益権の口数に応じて信託財産を返還する)ことです。

http://www.daiwa-am.co.jp/guide/term/ka/kuria_1.html

そのため、株と違い上場廃止になった後も払い戻しをすることが可能です。


2.保有していたETFが上場廃止!その時あなたはどうする?

 とは言え、何もせず放置しているだけでは、ETFは払い戻しを含め勝手に現金化される訳ではありません。では、自分が保有しているETFが上場廃止になってしまった場合、具体的に何をすれば良いのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

2-1. 上場廃止のサイン
 上場廃止が決定する前に、上場廃止の恐れがある銘柄はまず【管理銘柄】に指定され、この銘柄は上場廃止の危険がありますよ~ということを周知されます。この時点では【管理銘柄】という分類になるだけで取引は通常通りできますし、一定期間管理銘柄になった後その指定が解けることもあります。

2-2. 上場廃止が決まったら
 その後上場廃止が決定すると、上場廃止日まで今度は【整理銘柄】に指定されて取引されます。どちらであっても、上場廃止日までは通常通り取引が可能なので、管理銘柄に指定された時点で早めにポジションを閉じてしまうのが最も手軽に資金を守る方法と言えます。

2-3. 上場廃止前に出来るだけ早く売却を
 では、うっかり上場廃止後まで持っていた場合はどうなるでしょうか?通常の株であればその時点でゲームオーバーとなってしまいますが、ETFの場合は運用会社指定の証券会社に対して買取請求を行い買い取ってもらうことになります。もし自分が指定された証券会社に口座を持っていない場合、この買取・換金のためだけに口座を開く必要があるので、やはり上場しているうちに売却した方が何かと安心です。

2-4. 資産は減ってしまう?
 先ほどのJALのチャートでも分かるように、株の場合は上場廃止が決まると、少しでも高く売り抜けようとする人たちの投げ売りが殺到し価格があっという間に急落していきます。ETFは、そもそもが原資産として金融資産を保有しているので、例えば日経平均株価に連動し、原資産に日経平均構成銘柄を保有している銘柄であれば、上場廃止決定後も値動きは日経平均に連動、実際に廃止した後も最終日の基準価格での払い戻しが行われます。

2-5. 上場廃止ってどれくらい起きるものなの?
 資産がゼロにならないとはいえ、予定外のタイミングで保有銘柄を手放さなければならないのはやはりできれば避けたいもの。

日本国内に限って言えば、2016年の1年で上場廃止となった銘柄はありません。といっても、日本のETF市場はまだ成長途中なので廃止の判断をする段階にないというのが大きな理由の一つです。世界単位で見れば、例えばETFの本場アメリカでは実に128ものETFが上場廃止を決めています。

2-6. 株に比べればETFの上場廃止は怖くない
 このように、ETFの上場廃止は、特に日本の中に限って言えば今のところあまり頻繁には起きていません。加えて、現物を原資産に保有している銘柄を選べば株と違い価値が大きく棄損される事もほぼないため、上場廃止のリスクとインパクトに関して少なくとも今の時点ではETFが安心、ということになりそうです。

【余談】株が上場廃止になるとどうなる?

倒産、清算、2期連続債務超過、有価証券報告書虚偽記載、株主数の不足など、何らかの理由で上場廃止基準に抵触し、証券取引所で売買されなくなることを上場廃止といいます。上場廃止が決まってから上場廃止日まで通常ストップ安を繰り返し、上場廃止日は10円以下での取引となります。上場廃止後は取引ができなくなり価値がゼロとなってしまうため、早めに売り抜ける必要があります。



3. 上場廃止銘柄を引き当ててしまわないためにできること

 株に比べれば上場廃止となってしまっても資産の棄損は限定的なETFですが、手間や長期的な資産運用を考えた場合やはり上場廃止は避けたいもの。では、そういった上場廃止銘柄を選ばないようにするにはどうすれば良いのでしょうか?

3-1.上位プロバイダ(運用会社)の 預かり資産が多い銘柄を選ぶ
 ETFの上場廃止の引き金となるのは、

①プロバイダ(運用会社)の倒産

②当該ETFに充分なお金が集まらない

などが上げられます。株へ投資する時もそうですが、いくらぱっと見た感じが魅力的に見えても聞いたこともない会社 が提供している銘柄は避けた方が無難。また、預かり資産が少ない銘柄も「不採算銘柄」として上場廃止される事があるので、銘柄選びの時はそこもチェックしておく必要があります。

3-2. 預かり資産の見方
では預かり資産はどこで見る事が出来るのでしょうか?ETFは保有している原資産の状況を含め原則として全ての情報を開示しています。なのでそれぞれの証券会社の取扱ページやYahooなどで見る事ができます。預かり資産は純資産と表現されている事もあるのですが、例えばYahooのページであれば下記の赤枠で囲んである部分で見る事が可能。(引用元)


3-2. 定期的に資産状況や流動性をチェックする
 買った時にきちんと吟味して選んでいてもマーケットの状況が変わるのと同様ETFの状況も変化します。ETFは投資信託と違い、資産の状況などがリアルタイムで開示されているので、長期保有目的の場合でも時々は状況を確認するようにしましょう。


4.まとめ
 いかがでしたか?株の取引経験がある人にとっては、【上場廃止】はどきっとしてしまうワードですが、ETFの場合はそもそもの上場廃止の意味合いやその後の変遷が大きく異なります。正しい知識をつけていざという時に慌てないように備えておくと安心ですね。
https://www.invast.jp/blogs/etf-delisting/
6:777 :

2024/06/17 (Mon) 03:15:07

金価格上昇の理由と今後の見通し
2024年4月3日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/46812

ここ1ヶ月ほど金相場が高騰しているので、久々にゴールドを話題に取り上げたい。

金価格上昇の原因

金価格が急上昇している。コロナ初期に急騰してから長らく横ばいが続いていたゴールドだが、ようやく再上昇を開始したという感じである。金価格のチャートは次のように推移している。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2024/04/2024-4-3-gold-chart.png



金相場のバリュエーションを測る伝統的な指標に注目していた投資家にはこの上昇は驚きかもしれない。何故ならば、金価格に影響を与えるはずの金利と期待インフレ率はそれほど動いているわけではないからである。

金相場を動かす指標

金属や農作物などのコモディティ市場では、価格は基本的に需要と供給で決まる。例えばコロナでロックダウンがあった時に原油価格がマイナスまで暴落したのは、経済が動かなくなり原油の需要がなくなったからである。


アイカーン氏: 原油をマイナス30ドルで買った (2022/2/22)
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20187


だがゴールドには実際の需要はほとんどない。宝飾品として使われるぐらいだが、売買される理由のほとんどは金融資産としてのものである。

だから金相場を動かす基本的な要因は金利とインフレ率である。ドル建てで取引されているゴールドは、ドルの金利が高くなれば投資家をドルに取られるが、ドルの金利が低くなり期待インフレ率が高まると、インフレによるドルの減価を恐れた投資家の資金が金相場に集まる。

だから3月からの金価格上昇を見た投資家は、まず金利が下がったか期待インフレ率が上がったと考えるだろう。

だが金融市場を見れば金利も期待インフレ率もそれほど変わっていないのである。アメリカの実質金利(の市場予想)は次のように推移している。


https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2024/04/2024-4-3-us-10-year-inflation-indexed-government-bond-yield-chart.png


3月以降、それほど変わった気配はない。

期待インフレ率は次のようになっている。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2024/04/2024-4-3-us-10-year-breakeven-inflation-rate-chart.png


多少上がっているが0.05%程度の違いである。

ドルを避けたい諸外国のゴールド買い

では金相場は何故上昇したのか。

原因は主に2つあるだろう。まず1つ目はドルの保有を避けたい諸外国政府の買いである。

アメリカがロシアに経済制裁を行い、ロシア人のドル資産を凍結したりドルを利用した決済網からロシアを除外したりした結果、BRICS諸国や中東の国々などは、ドル資産を持っていればアメリカの政治的都合で資産を凍結されかねないと考え、ドルの保有やドル決済を避けようとしている。


プーチン大統領: ドルを使った経済制裁はアメリカの自殺行為
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/44262


そしてドルを避けた資金が実際に金相場に流入している。最近の統計で言えば、中国は外貨準備にゴールドを増やしている。中国の立場からすればドル資産を持ちたくないのは当然だろう。インドも同じように考えるはずである。そうした動きが金相場にとってプラスになる。

インフレ相場におけるゴールドバブル

そして2つ目の原因は長期的なインフレ相場の継続である。

以前からの読者は読んでいると思うが、インフレ相場において金価格は金利とインフレ率の理屈を外れた大きな上昇を見せるということを以下の記事で解説しておいた。


1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35411


この記事によれば1970年代のアメリカのインフレ時代において、貴金属以外のコモディティ市場では物価上昇率から見て妥当な価格上昇となった一方で、ゴールドやシルバーはドルからの資産逃避を受けて物価上昇率を大きく上回るバブルになっている。

だから今回のインフレ相場でもインフレが退治されない限り、インフレ率の上昇速度だけでは説明できない金相場のバブルは続くだろうと書いておいた。

そして実際、Fed(連邦準備制度)のパウエル議長はインフレを無視してマネタリーベースの拡大を続け、利下げの断行を宣言している。


3月FOMC会合結果: インフレ無視でハト派のパウエル議長
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/46313


だから株式市場の上昇も続いているし、金相場も金利とインフレ率に連動する通常モードではなく、1970年代のようなインフレ相場のモードで動いているわけである。

結論

ということで、パウエル議長のインフレ退治が本当にインフレを退治してしまわない限り、金相場は今後もこのような合理的上昇幅を超えた上昇相場を続けることになるだろう。

金相場にとって警戒するべきなのはパウエル議長のインフレ退治がインフレを退治してしまうことだが、今のところ彼がインフレを本気で退治しようとしている気配はない。


サマーズ氏: パウエル議長は利下げをやりたくてたまらないようだ
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/46443

ガンドラック氏: インフレ無視のパウエル議長のお陰でアメリカのインフレ率は下がらない
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/46414


3%台で横ばいとなっているインフレ率が本当に上がり始めればパウエル氏も態度を変えるかもしれないが、アメリカ経済は少なくともあと半年ほどは景気後退にはなりそうにない状況であり、金相場への脅威は少なくとも差し迫ってはいないように見える。

1970年代のインフレバブルを分析した以下の記事は今の金相場を考える上で重要なので参考にしてもらいたい。


1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35411


関連記事:
2024年、一番割安なコモディティはどれか?
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/43150

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/46812
7:777 :

2024/06/17 (Mon) 03:26:42

aあ
8:777 :

2024/06/21 (Fri) 07:18:58

ゴールドを推奨するジム・ロジャーズ氏、金の延べ棒を嫌う理由を語る
2024年6月20日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/50196

ジョージ・ソロス氏とともにクォンタムファンドを設立したことで有名なジム・ロジャーズ氏がSoar Financiallyのインタビューで金投資について語っている。

アメリカの債務危機

コロナ以来の金利上昇でアメリカの莫大な政府債務に多額の利払いが発生し、機関投資家たちはアメリカの財政問題を大いに気にしている。米国政府は国債の利払いのために国債を発行する状態に陥っているからである。

ガンドラック氏: 米国の年金はインフレ高金利であと4年で破綻する
ガンドラック氏: 米国債が債務減免される可能性
レイ・ダリオ氏によれば、この問題は最終的には紙幣印刷や中央銀行の破綻などの方法によって解決される。

レイ・ダリオ氏: 米国の莫大な政府債務は必ず紙幣印刷で解決される
世界最大のヘッジファンド: 中央銀行でもインフレで破綻する可能性
そこで起きているのが貴金属への資金逃避である。今年に入ってから金相場は上昇している。


レイ・ダリオ氏によれば、金価格上昇の理由の1つはアメリカの債務問題である。

レイ・ダリオ氏: 金価格が上がっている理由
ゴールドへの資金逃避

さて、貴金属と言えばロジャーズ氏だろう。『商品の時代』というコモディティ市場の解説書も書き、政府の紙幣印刷に対抗するためにゴールドやシルバーを保有し続けていることで知られている。

ロジャーズ氏は次のように述べている。

わたしはもう何年もゴールドを買い続けてきた。買ったゴールドを売ったことはない。

ただ、今回問題となっているのは保有の方法である。ロジャーズ氏はよくインタビューで保有している金貨や銀貨を見せているが、保有するすべての貴金属を現物資産として持っているわけではないだろうから、ETFなども使っているのだろう。

ただ、ロジャーズ氏は金の延べ棒だけは買わないという。彼は次のように述べている。

金の延べ棒は持っていない。金塊を店に持っていくと、「ゴールドのように見えるが本物か?」と言われるからだ。そんなやり取りをする時間はない。

ゴールドであることを証明する方法

ロジャーズ氏はその理由で金の延べ棒より金貨や銀貨を好んでいるらしい。

ただ、確かにそれは面倒な問題である。金の延べ棒が内部まですべて純金であることをどう証明するのか? 金属の材質を調べるために一般に使われるのは蛍光X線分析だが、このやり方では表面の材質しか調べることはできない。

体積と重さを使って比重を出す方法はあるが、内部をゴールドと同じ比重の合金にして表面をゴールドでコーティングしてしまえば比重は同じになる。

投資家はETFを使って簡単にゴールドやシルバーを取引しているが、ETFにも有事に本当にゴールドを引き出せるのかという問題はある。

だが現物のゴールドにも、それが本当に全部ゴールドなのかという問題があるのである。

そしてレイ・ダリオ氏の危惧するようにウクライナやパレスチナの戦争が世界大戦への序章に過ぎないのであれば、そうした問題が投資家にとって本当に問題になる日がやってくることになる。

レイ・ダリオ氏: ハマスとイスラエルの戦争が他の国を巻き込まない可能性は低い


筆者はゴールドの鑑定の専門家ではまったくないのだが、この問題を解決する方法はあるのだろうか。投資家には勉強しなければならないことが山積みである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/50196
9:777 :

2024/06/24 (Mon) 05:57:18

レイ・ダリオ氏: インフレ再加速なら株式投資のパフォーマンスはゴールドに勝てない
2024年6月23日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/50309#more-50309

引き続き、世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏の、The Prof G Showによるインタビューである。今回はインフレ対策について語っている部分を紹介したい。

インフレと通貨安

前回の記事でダリオ氏は、コロナ後の金利上昇で先進国の政府債務に多額の利払いが生じ始めていることを懸念し、この問題は通貨安と国債価格下落という結果を生むと予想していた。

レイ・ダリオ氏: 日本経済は最悪だ、米国の政府債務は5年以内に破綻する
それはアメリカではこれからだが、日本ではもう始まっている。

日本国債の空売りを開始、植田新総裁で長期金利上昇を予想 (2023/3/2)
ドラッケンミラー氏、日本のインフレで日本国債を空売り (2023/5/2)
日本で既にそうなっているように、通貨安や輸入物価上昇が長期的なものになる場合、国民はどのように身を守れば良いのか。

世界最高のヘッジファンドマネージャーの1人であるダリオ氏は次のように薦めている。

ゴールドと物価連動債の組み合わせが良いのではないか。

物価連動債とはインフレの分だけ利払いが増える債券のことであり、ゴールドも物価上昇時に価格が上がるので、つまりダリオ氏はインフレから恩恵を受ける資産クラスを推奨している。

アメリカでは今、インフレが収まったのではないかという議論がされている。アメリカのインフレ率は9%から3%にまで下がっている。

インフレ減速を示す5月の米国のインフレ率
だがダリオ氏は構わずインフレの話をしている。インフレがそう簡単に収まるという話を信じていないのである。

インフレ相場における株式とゴールド

もしインフレ相場が継続するなら金融資産はどうなるのか。ダリオ氏は次のように述べている。

わたしは1970年代や1930年代のような状況を想定している。そうした状況下では株式の実質リターンは現物資産に比べて酷かった。

ここの読者にはお馴染みだが、1970年代は物価高騰の時代である。世間ではインフレ対策で株式を買えと言われているが、以下の記事で説明した通り、実際には1970年代のインフレ相場では株式の価値は名目で横ばい、インフレ調整後の実質値で3分の1になった。

ドラッケンミラー氏: 株式市場は40年前の物価高騰時代より酷い惨状に
一方でゴールドは25倍に高騰している。

1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
ちなみに株式はこのインフレの期間、預金や不動産などのパフォーマンスにも大負けしている。一般に言われていることとは逆に、インフレ・高金利相場では株式は最悪の選択なのである。

ゴールドと分散投資

逆にインフレ相場で貴金属はバブルと言うべき上昇を見せる。このように、長期的に株式と逆に動くということ自体が、ダリオ氏のようなファンドマネージャーにとっては魅力となる。

ダリオ氏は次のように説明している。

金投資には他の資産と相関がないか、一般的にいってほとんど反相関にさえなっているというメリットがある。だから有効な分散投資になる。

株式や債券への投資を考えている投資家ならば、ゴールドをポートフォリオに入れればリスクを減らすことが出来る。

もしインフレ・高金利相場ならばゴールドが利益をもたらしてくれるだろう。デフレ・低金利相場ならば株式が利益をもたらしてくれるだろう。

ダリオ氏は分散の天才だが、ダリオ氏にとって分散とは多くの株式銘柄を買うことではない。ダリオ氏は、インフレ・高金利相場で軒並み低パフォーマンスとなるような銘柄の詰め合わせを分散されたポートフォリオとは呼ばないのである。

本当に分散されたポートフォリオとは、インフレかデフレ、どちらのシナリオになっても安定してリターンを生んでくれるポートフォリオのことである。

レイ・ダリオ氏、株式銘柄の分散ではない本当の分散投資を語る
結論

ダリオ氏は、そうしたポートフォリオのためにはゴールドは不可欠だと考えている。

フォン・グライアーツ氏: ゴールドとシルバーの本当の上げ相場はこれから


ダリオ氏はコロナ後に現金給付が決まった直後、まだ世界がインフレにもなっていなかった2020年、歴史上の大国がインフレと通貨安を引き起こして没落していった歴史を研究した『世界秩序の変化に対処するための原則』の執筆を淡々と始めていた。

2024年にようやく話題になりつつある通貨安と国債下落というシナリオを当時から視野に入れていたのだろう。ダリオ氏の先見の明には脱帽するばかりである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/50309#more-50309
10:777 :

2024/07/12 (Fri) 03:45:06

かなり下落してきたコモディティ銘柄、長期的には円やドルの貯金の代わりになるか?
2024年7月11日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/51136

コロナ後のインフレもある程度収まり、アメリカでは利下げも議論されている中、エネルギー資源や農作物などのコモディティ銘柄がかなり下落しているので一度各銘柄のチャートを確認しておきたい。

コロナ後のインフレとコモディティ

コモディティ銘柄はコロナ相場の初期には花形だった。インフレとはものの値段が上がることだから、すべての製品の原材料であるコモディティ銘柄はインフレ相場では相場の中心にあった。

筆者は2020年の段階でコモディティ価格が上昇していたことに着目し、コロナ後の現金給付による物価高騰に警鐘を鳴らしていたことを覚えている読者もあるだろう。

金融市場にインフレの兆し: 金、原油、穀物価格が高騰 (2020/10/14)
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11801


だがその後世界中の中央銀行が利上げをしたことで、インフレ率は落ち着きを取り戻しつつある。

インフレ減速を示す5月の米国のインフレ率
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/49897


それでインフレ相場でもてはやされたコモディティ銘柄は数年前ほどは注目されなくなっている。

農作物の長期チャート

だからあまり価格に注目していない読者も多いだろう。だがこの記事ではコモディティ価格がかなり下がってきていることを一度指摘しておきたいのである。

特に下がっているのは農作物である。まずは小麦から取り上げよう。小麦先物の長期チャートは次のようになっている。


小麦はロシアとウクライナが主要な生産国であり、2022年のロシアのウクライナ侵攻で価格が高騰したことで知られる。

ウクライナ危機でコモディティ価格高騰、小麦を一部利確してシルバー買い (2022/3/6)
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20954


だがその後インフレは収まり、その時の高値の半分以下の水準まで落ちてきている。

小麦を最初に挙げたのはエネルギー価格との連動がない農作物の代表だからで、大豆やコーンなどバイオ燃料の原材料になり原油価格などに連動する銘柄はまた分けて考えるべきだからである。

だがコーンの価格もかなり下がってきている。


大豆はまだもう少し高いだろうか。


上昇する原油、下落する天然ガス

コモディティ市場で特に下がっているのは農作物で、例えば原油価格などはそれほど下がっていない。以下は原油価格のチャートである。


だが一方で天然ガス価格はかなり下がっている。


結論

上記のように、コモディティ価格はインフレ相場を経てかなり安い水準まで下がってきている。

今後のコモディティ価格の推移は、もちろんインフレがどうなるかということにかかっている。筆者の予想では、11月のアメリカ大統領選挙でトランプ氏が勝利すれば相場はインフレ・高成長相場へと突入するというものである。

トランプ氏が大統領再選なら株価やドルはどうなる? 2016年のトランプ相場を参考に
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/50128


だがインフレ相場に賭けるのであれば、今回主に紹介した農作物よりも金属価格や金利の上昇に賭けるトレードの方がスマートだろうと考えている。

フォン・グライアーツ氏: ゴールドとシルバーの本当の上げ相場はこれから
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/49783

アメリカの金利がまだ低いと言える理由
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/50863


しかしそれでも農作物の価格が下がってきていることには注目しておきたい。特に日本円の長期的信認が信じられない日本の読者にとっては役に立つだろう。

筆者も当然日本円は長期的には駄目だと考えている。日銀の植田総裁もこの問題を解決できないだろう。

日銀の植田総裁が円安を止められない理由
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/47910


だから資産を円のまま置いておいてはならない。だがインフレ相場における株式のパフォーマンスは悪く、ドル預金もゴールドなどに比べると長期的に価値を失っているのである。

レイ・ダリオ氏: インフレ再加速なら株式投資のパフォーマンスはゴールドに勝てない
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/50309

フォン・グライアーツ氏: すべての紙幣の価値は最終的にゼロに向かってゆく
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/49744


そこで老後の資金を蓄える手段として、円やドルではなく農作物の先物やETFを長期的な安値にある内に買い、それで資産を蓄えておくことを推奨したいのである。

上のチャートはすべてドル建てのチャートで、ここの記事ではいつもドルベースで物事を考えているが、この場合は当然円建てで考えるわけである。

仮にドル建てで農作物の価格が上がらなくても、円安になればその分は日本の投資家にとっては円安のヘッジになる。また、ドル建てでも超長期的にはドルの毎年のインフレを織り込んで、どの銘柄も価格が上昇している。

ドルのパフォーマンスも長期的には信用できない以上、どうやって貯金するのかということは投資の専門家にとっても難題である。

しかし農作物の長期投資は1つの選択肢になるのではないか。コモディティ投資については、やや古い本ではあるがジム・ロジャーズ氏の『商品の時代』も参考にしてもらいたい。


大投資家ジム・ロジャーズが語る商品の時代 – 2005/6/1
ジム ロジャーズ (著), 林 康史 (翻訳), 望月 衛 (翻訳)
https://www.amazon.co.jp/%E5%A4%A7%E6%8A%95%E8%B3%87%E5%AE%B6%E3%82%B8%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%81%8C%E8%AA%9E%E3%82%8B%E5%95%86%E5%93%81%E3%81%AE%E6%99%82%E4%BB%A3-%E3%82%B8%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%82%BA/dp/4532351561?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=3Q5S974NCFIB0&dib=eyJ2IjoiMSJ9.hb6LumPQBWtZGBMksI52dYnpcq4575jNEojRKIPdyWBpY_r4TskRRySBQN4S5D52_yYDAsfKoGK09xXg8Q8Ue8OTpTlgX56lkbdLLx-sDELWf7YfkPn4IqHf_9ddsaURV3Y0_MsSNGl7b9MU8z-b6g78qsnOMxbObzVmAFNyHwsaH0gMBZmx6hPJwYp-kmEOiz7EPpzvknbIrOH50ONrSAXPFkJfTr_7VbZTfo60Zru6YmkvWcxAVVErLnsclafrNFymocwHOOHoIMjZXqPCsJqMqcxitfKwyp5JEGdVIB4.XwcLtor64gcbZakQNZCeP7s5OKe2DnCB3nFOhvpRw90&dib_tag=se&keywords=%E5%95%86%E5%93%81%E3%81%AE%E6%99%82%E4%BB%A3&qid=1718082157&sprefix=%E5%95%86%E5%93%81%E3%81%AE%E6%99%82%E4%BB%A3,aps,176&sr=8-1&linkCode=sl1&tag=globalmacrore-22&linkId=55598bb3f72635584b2ce42bc55fa7fd&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/51136
11:777 :

2024/07/17 (Wed) 17:51:49

経済、インフレ、紙幣とゴールド投資
石原順チャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=CDCNUXvny9k

<チャプター>
00:00 債務危機とゴールド投資
04:16 ゴールドCFD(日足)
10:35 ゴールドCFD(週足)
11:30 ゴールド/円CFD(週足)
13:35 ゴールドETFとゴールド価格の推移
17:22 制裁が米ドルの下落につながっている
22:35 世界の中央銀行のゴールド保有量
23:30 米国の負債総額
25:24 民主党と 共和党のどちらも持続不可能な債務に対処しない
27:03 借金はアメリカ帝国を沈没させるか?
34:35 アメリカは社会的・政治的大惨事まであと一歩だった
37:00 トランプ氏が暗殺される予言
41:10 レイ・ダリオのビッグサイクル
45:43 コーヒーブレイク
12:777 :

2024/07/19 (Fri) 15:10:01

13:777 :

2024/07/19 (Fri) 15:29:51

14:777 :

2024/07/19 (Fri) 18:02:42

15:777 :

2024/07/19 (Fri) 18:08:30

16:777 :

2024/07/20 (Sat) 23:56:29

2024年、一番割安なコモディティはどれか?
2024年1月5日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/43150#more-43150

さて、2024年が始まったわけだが、株式市場についてはもう記事を書いておいた。

2024年の米国株の推移予想


では貴金属やエネルギー資源、農作物などのコモディティ市場はどうなっているのか? 一度市場全体を俯瞰してみよう。

原油

まずは世界経済にとって重要なエネルギー資源から見てみよう。

原油価格は次のように推移している。長期的な立ち位置を見たいので、長期チャートとなっている。


チャートを見れば、原油価格は2020年のコロナショックの底値と、その後の現金給付とウクライナ戦争による高値との間ぐらいに位置している。

ハマス・イスラエル戦争という不確定要因を除くならば、原油価格は世界経済が上向きならば上方向、下向きならば下方向に行くだろう。ラリー・サマーズ氏の見方か、ジェフリー・ガンドラック氏の見方かという話である。

サマーズ氏: 米国経済リスクは景気後退よりもインフレ再加速
ガンドラック氏: インフレが下がる限り景気後退は絶対に起きる
天然ガス

一方で、同じくエネルギー資源である天然ガスは少し違った動きをしている。


2022年2月から始まったロシア・ウクライナ戦争後に急騰した天然ガス価格だが、その後落ち着いてむしろ底値付近で推移している。天然ガスは気候に大きく左右されるので、今年の冬があまり寒くないということが原因である。また、アメリカのシェールガスの掘削効率はどんどん上がっており、供給が多いという構造もある。

だがもしガンドラック氏のように景気後退側に予想する投資家がいるのであれば、産業需要よりも家庭需要の影響が大きい天然ガスは、価格水準がかなり低いことも含めて原油よりもリスクの低い投資対象かもしれない。

また、天然ガスを輸送するためには冷却して液体にする必要があり、専用の港の建設やLNG船の建造など原油よりも移動の障壁が大きい。

だがウクライナやパレスチナなどで西側とグローバルサウスの対立が大きくなり、西側諸国がアメリカからのLNG輸入を本格化させることがあれば、長期的にはアメリカの天然ガス価格上昇に貢献するというアップサイドも考えられる。

ゴールド

次は貴金属である。まず金価格はコロナ後に景気刺激とインフレで急騰したが、その後の利上げで足踏みが続いている。

だが長期的に見ると最高値水準で推移しているのは変わらない。長期チャートは次のようになっている。


金価格はやはりインフレ動向と金利次第だろうが、今回注目したいのは銀価格との長期的バリュエーションの違いである。

シルバー

銀相場のチャートは次のようになっている。


ゴールドとは明らかにバリュエーションが違う。

この違いは、市場がまだ長期的インフレを信じてはいないことに由来している。何故ならば、以下の記事で解説しているが、前回長期的なインフレ相場となった1970年代には、金も銀も同じように20倍以上上がっているからである。

1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
この銀価格の割安さは、恐らく今のコモディティ市場で一番重要である。アメリカの中央銀行が長期的にはインフレを止められないと予想するのであれば、いつかのタイミングで銀価格は1970年代に近い上昇トレンドに乗ってゆくはずである。

短期的には、今年か来年に景気後退があれば金相場も銀相場も下がることになる。だが長期保有を考えるならば、その一時的な下落も長期的な上昇を考えれば許容できるかもしれない。

結局はインフレ第2波があるのかどうかである。

ドラッケンミラー氏、アメリカ経済のハードランディングとインフレ第2波を予想
砂糖

最後は農作物だが、実は農作物の多くはエネルギー価格に連動している。バイオエタノールの原料になる作物が多いからである。

だからまずはエネルギー価格の連動のある作物の例として、砂糖の価格チャートを掲載してみよう。


コロナ後に価格が回復してそこから下落しているところまで原油価格と一致している。一方で原油とは関係がない小麦はどうだろうか? チャートは次のようになっている。


長期的な底値水準に近づいていると言えるだろう。エネルギー価格との連関がないことが価格を押し下げているのだが、この状況で筆者が砂糖か小麦かどちらかを買えと言われれば、小麦を買うだろう。

一方で、次に景気後退があれば安全資産と呼ばれるゴールドも含めてコモディティ市場全体は下がることになる。その時に原油が下がっていれば、原油やそれに連動するコモディティを買っても良いかもしれない。長期的なインフレ相場を信じており、今何か買いたいと言う人があれば、筆者は小麦か銀を薦めるだろう。

結論

とりあえず年始なのでコモディティ市場を俯瞰してみた。また、あまり多くの人はフォローしていないだろうが筆者が去年から推しているウランの価格チャートも最後に載せておこう。

ウラン投資のポテンシャル: 気候変動と原子力発電 (2023/7/25)

これに関してはもしかすると記事を書き始めて以来の大当たりかもしれない。 だが景気後退が来ればこれも下がるので、あまり一喜一憂しないことである。

エネルギー不足で脱原発を後悔するドイツ人とウラン価格の推移予想
COP28、世界の原子力発電3倍を目標、ウラン投資に追い風

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/43150#more-43150
17:777 :

2024/07/23 (Tue) 06:37:28

18:777 :

2024/07/25 (Thu) 18:32:38

1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
2023年4月3日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35411

リーマンショックで急落した金価格、上昇した米国債
2016年10月16日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/4454

金融市場にインフレの兆し: 金、原油、穀物価格が高騰
2020年10月14日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11801

2022年の株式市場はインフレと金融引き締めで暴落する
2022年1月6日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/18367

アイカーン氏: 原油をマイナス30ドルで買った
2022年2月22日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20187

ウクライナ危機でコモディティ価格高騰、小麦を一部利確してシルバー買い
2022年3月6日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20954

2024年、一番割安なコモディティはどれか?
2024年1月5日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/43150

金価格上昇の理由と今後の見通し
2024年4月3日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/46812

レイ・ダリオ氏: 金価格が上がっている理由
2024年6月4日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/49576

フォン・グライアーツ氏: ゴールドとシルバーの本当の上げ相場はこれから
2024年6月10日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/49783

かなり下落してきたコモディティ銘柄、長期的には円やドルの貯金の代わりになるか?
2024年7月11日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/51136


トランプ相場の形が少しずつ見え始めている。

トランプ前大統領: ドル円は下落すべきだ
2024年7月19日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/51437

トランプ前大統領: 金利を下げて インフレも下げる
2024年7月21日 GLOBALMACRORESEARCH
投資家は何らかの形で原油価格下落に恩恵を受けるポジションを持つべきである
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/51483
19:777 :

2024/08/04 (Sun) 05:53:04

今のドル円下落は円相場崩壊前の最後の円高サイクル
2024年8月3日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/51917

株式市場、特に日本株の下落が話題になっているが、その理由については既に解説しておいた。

日経平均急落の原因は日銀植田総裁の利上げではない
だから次は同時に起こっているドル円の急落について原因や今後の予想を書いてゆく。

急落したドル円

まずはチャートから掲載しよう。ドル円のチャートは次のようになっている。


162円から146円まで10%程度の下落である。

円高ドル安の理由

この急激な円高ドル安は、2022年からの大幅なドル円上昇のあとに起きた。ドル円はアメリカの利上げと、インフレにもかかわらず金融緩和で火に油を注いでいた日銀の金融政策の合わせ技によってどんどん上昇していた。

だがここに来てその両方が逆流しつつある。アメリカでは景気が減速し始め、Fed(連邦準備制度)は利下げを開始しようとしている。

7月FOMC会合結果: 9月の利下げ示唆などパウエル議長の発言まとめ
一方で日銀は利上げを行い、ついに長年のゼロ金利から脱出した。

日銀、利上げとテーパリング決定、記者会見での植田総裁の発言まとめ
ドル円下落とアメリカ経済

ドル円はどうなるのだろうか。ドル円の下落はこれからも続くのか?

それが投資家にとっての問題だろう。そしてそれはアメリカにおける金利低下と日銀の利上げがどれだけ続くのかという問題に言い換えられる。

だからまずはアメリカ側の事情について検証するが、ここでは何度も言っている通り、アメリカ経済は減速トレンドに入っている。また後で記事を書くが、最新の雇用統計で失業率は更に上昇した。最近の米国株の下落もそれが原因であることは、以下の記事で説明している。

世界的な株価下落の理由と今後の動向予想
5%台まで上げた政策金利がようやく実体経済に効いてきているのである。アメリカ経済は、このまま何事もなければ景気後退へのカウントダウンへ入ってゆく。

だが今年のアメリカは何事もなくないのである。何故ならば、11月にアメリカ大統領選挙が控えているからである。

大統領選挙ではドナルド・トランプ前大統領が優勢となっている。もしこのままトランプ氏が再選となれば、トランプ氏は弱ったアメリカ経済をバイデン大統領から引き継ぐことになる。

トランプ氏、大統領に再選なら15%への法人減税を示唆、実現すれば米国株にプラス
それははっきり言って2016年の相場に似ている。2016年には筆者や著名投資家はアメリカが景気後退に向かってゆくことに賭けていたが、トランプ氏の勝利によってそれがすべてひっくり返った。

ドラッケンミラー氏が金売却、世界経済に「非常に、非常に強気」 (2016/11/12)
このまま行けば、金融市場は同じような展開になりそうである。2016年には11月に当選したトランプ氏の経済対策によって市場は経済成長を織り込み、ドルの金利は上昇してドル円は上昇に急転換していった。以下が当時のドル円のチャートである。


このままアメリカ経済が減速し、トランプ氏がそれを引き継ぐなら、彼が経済対策を行わないはずがない。もしトランプ氏が過度なインフレを引き起こさない経済成長を実現できるのであれば、ドル円は2016年のシナリオをなぞるだろう。つまり、ドル円は下落してから上昇することになる。

ドル円下落と日銀の利上げ

では日本側の状況はどうか。日銀の利上げだが、日銀については日本の実質経済成長率がマイナスとなっている中で続けて利上げすることは出来ないだろうということを以下の記事で書いておいた。

日銀、利上げとテーパリング決定、記者会見での植田総裁の発言まとめ
それでも植田総裁が利上げしなければならなかったのは、ドル円の上昇によってインフレ統計の中で輸入物価だけが過熱を続けていたからである。インフレが発生してしまえば、経済が沈んでいてもインフレを止めるために金利を上げなければならなくなる。

それがインフレの怖さであり、インフレを意図的に引き起こしてはならない理由である。

ハイエク: インフレ主義は非科学的迷信
だが日本人は円安政策を支持し、円安によってインフレを引き起こしてしまった。

日銀はこれからどうするか。幸か不幸か、アメリカ側の事情もあってドル円は下落した。そもそも日銀は日本経済の弱さから言って引き続きの利上げは出来ないのだが、ドル円がこの水準にある限り利上げの必要もないだろう。以下の記事でも言ったが日本経済は既にかなり弱いのである。

日銀、利上げとテーパリング決定、記者会見での植田総裁の発言まとめ
日本の政府債務

また、長期的な話をすればそもそも日銀は金利を上昇させられないのである。

何故ならば、もし利上げをすればGDP比252%の日本国債の山に金利が付いてしまうからである。それは既にアメリカでは起きている。アメリカは国債の金利が4%程度となっているので、それはつまり政府債務にそれだけの金利が付くということである。

それで米国政府の債務の利払い(GDP比)は次のように急増している。


アメリカは借金の利払いのために借金を増やさなければならない状況にある。

それでアメリカの著名投資家はアメリカの財政はもう5年保たないと見積もっている。

ガンドラック氏: 米国の年金はインフレ高金利であと4年で破綻する
レイ・ダリオ氏: 日本経済は最悪だ、米国の政府債務は5年以内に破綻する
だがアメリカの政府債務はGDP比122%と日本の半分なので、日本に同じことが起きれば利払いの衝撃はアメリカの倍になる。

つまり、日本では金利を2%まで上げるだけで今のアメリカと同じ状況に陥り、4%や5%まで上げなければならなくなれば、最終的にはGDPの10%以上が国債の利払いだけで消えることになる。

結論

植田総裁は黒田総裁が引き起こした円安とインフレの後始末を任せられた。彼は頑張っているが、前提として日本はそもそも金利を上げられない状況にある。

だから今回の円高が日本にとって最後の円高となるだろう。長期的には円安は避けられない。その転換のタイミングは、アメリカの情勢が上記のシナリオの通りに進めば、11月の大統領選挙の前後ということになる。(トランプ氏がどれだけ優勢かによって左右されるだろう。)

その後のシナリオは日本人にとって選択の問題である。現在の円高サイクルが終わったとき、日本は金利を上げて政府債務の利払い急増を受け入れるのか、あるいは円安とインフレを受け入れるのかの選択に迫られる。

歴史上、国家は借金を増やしてインフレを発生させ没落していった。沈みゆく国家がこの選択に迫られたときどちらを選ぶのかについては、世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏が『世界秩序の変化に対処するための原則』で説明してくれている。

日本経済の終了が近づいている。筆者は日本の読者に、この最後の円高サイクルのいずれかのタイミングで日本円を出来る限り売り払ってしまうことをお勧めする。ドルは円よりマシかもしれないが、ドルにはドルのリスクがある。

サマーズ氏: 米国に株安・ドル安・金利高騰が一気に来る可能性
だから一番良いのは貴金属だろう。 考えなければ資産を守ることが出来ない時代が本当にやってくる。

フォン・グライアーツ氏: ゴールドとシルバーの本当の上げ相場はこれから

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/51917
20:777 :

2024/08/06 (Tue) 01:38:21

ゴールドが今年天井をつけた後に世界が震撼するようなことが起きる可能性/実践!エリオット波動 有川和幸さん
パンローリングチャンネル 2024/03/12
https://www.youtube.com/watch?v=GxkAiqcrn6Y&t=129s

隔週でエリオット波動原理による進行想定をお伝えします♪
収録日:2024年3月11日
出演者:一般社団法人日本エリオット波動研究所 代表理事 有川和幸さん



日経平均はこのまま上がり続けるのか?それとも、この後大きく下げるのか?/実践!エリオット波動 有川和幸さん
パンローリングチャンネル 2024/02/20
https://www.youtube.com/watch?v=saWDfG8u5Tw&list=PLbeeewhOVN3ZOHGCnxY0IlcCNaWFxs2rI&index=2

隔週でエリオット波動原理による進行想定をお伝えします♪
収録日:2024年2月17日
出演者:一般社団法人日本エリオット波動研究所 代表理事 有川和幸さん
21:777 :

2024/08/06 (Tue) 09:48:25

バブル経験者は語る

自分の投資法を持たれ、成果を上げられている方はほんのわずかです。ほとんどの方は損をしています。

 今回はそんな中から極端な例をご紹介します。

 その方は相場の経験は浅くと言うか、ほとんどど素人同然でした。元々資産家で商品先物に手を出したのも、ほんの「お遊び」だったようです。

 最初、50万円から始められたそうですが、あれよあれよと言う間に儲かって行きました。その時の投資基準は「勘と第六感と度胸」とでも言うのでしょう。儲かった利益をそのまま次の取引に載せていったそうです。

バブル時の長期上昇トレンドに乗った物だと思います。

 話を聞いただけで恐ろしくなりますが、素人は怖いもの知らず。1年足らずで資金は2億に届く所まで来たそうです。

 そうなるともう怖いもの知らずの行け行けドンドン! 一気に登った坂道を登り詰めると、今度は全力で駆け下りるようだったと聞きます。

 気が付いた時にはプラス2億がマイナス2億へ・・・となっていました。

 本来、資産家ですからこの程度(!)のマイナスなら持ち応えられたらしいのですが、悪い事は続く物です。 知り合いの建設業者に頼まれてなった保証人。その建築業者が失踪、借金取りが押し寄せて来たそうです。

http://www.harvestchart.com/tonpei/tonppei.htm


暴落する時はあくまで”暴落”であって、それは一気に急落する、信用売りも仕掛けられないほどの暴落なんです。

言ってみれば、急勾配の坂を下る様な個人が信用売りでコントロール出来る様な代物ではなく、足元に突然大きな深い穴が開いて、真下に真っ逆さまに穴の中に落下する様な”暴落”なんです。

だから、暴落時に信用売りを仕掛けても、何しろ値が全然付かないのですから信用売りも約定する事はあり得ません。それほどの恐ろしいものなんです。

暴落の怖いところは、下がるだけではなく、その翌日は逆に値ごろ感を持った投資家が一挙に買いに殺到して反転暴騰して、今度は買いを入れても値が付かず、買い約定も出来ない・・・

そんな状況を総じて”暴落”というのです。


仮に暴落時に信用売りを仕掛けて”運良く”約定しても、その翌日は、逆に一気に全株全面暴騰し、日経平均で何千円も踏み上げられるのです。

そんな状況でも信用売りを仕掛けるのは、余程の”勇者”か余程の”資産家”か余程の”素人”なんでしょう。

ブラックマンデーの様な、又日経39000円からのバブル崩壊の様な ”暴落”はいわば一方方向の暴落なんていう代物ではなく、暴落と暴騰を日替わりで繰り返しながら株価が急落して行く、”ダッチロール”の墜落の様な”暴落”である事を是非理解しておいて下さい。


ネット系の個人投資家は 逆に行け行けドンドンの 横並び体質がありますので、一転暴落が起こったら、過去の暴落以上に売りが売りを呼んで、サーバーダウン等も相まって、過去の暴悪以上の凄まじい想像以上の暴落になると私は思ってます。


_________________

暴落時に空売れると思っている人間が多いよね。

S安貼り付きに売りで並ぶつもりなのだろうか。

本格的な下げか、押し目か判断してから参加するとか言っている人間は一番ダメだな。 暴落の一番オイシイ所を逃すばかりか、押し目だった場合、大底で空売るハメになる。

または「まだ早い、ただの押し目だ」と言い続けて売り遅れ涙目になるのがオチ。

暴落始まったら損切りしたくてもできない。 売れないから。

今現在、株トレードにおいて自分が勝ち組だと思ってるやつも大半はやがて自分も負け組であることを実感する時が来る。 有名なアナリストも株相場はトランプのババ抜きみたいなものといっているくらいだから利益確定してさっさと勝ち逃げするのが賢明


___________________

ビルに飛行機がつっこんだ。
東証は臨時に値幅制限を半分に。当然のようにS安連発。
自分の持ち株はマーケットメークだったので、1日で確か20%ぐらい下げた。

当時はまだ優良企業であると信じられていた某ソニー。
自分も期待しながらわずか200株だけだけど買ってました。

糞決算発表。確かその翌日は比例配分すらできないような大幅な売りを浴びてS安。その次の日も比例配分のS安。 一応国際優良株と言われ馬鹿でかい規模、こんな株が2日連続でS安っていう衝撃はあまりにもでかかった。


一番すごかったのはメガバンの売られっぷりだけどね。 100万ぐらいしてたのが1年もたたないうちに5万台まで売られた。

そのとき買っとけばよかったじゃんと言うかもしれないけど、とてもじゃないけど買える雰囲気じゃなかった。 某ドイツ証券の人が「東証を閉鎖せよ」っとまじで言ってるのw

自分はみずほ5万台で買ったのが自慢。だけど1株だけな。あのとき100株とか買えるような人がいたら天才か大ばか者のどっちかだな。


_____________________


90年バブルの方はブラックマンデー以降も2年くらいは好景気で株式相場も活況だった。逃げる気になれば逃げられた。もつとも当時は株と土地は長期的に下がることはないと思われていたから「逃げる」と言う感覚がなかった。

ITバブルの方は本当にバブル。一気にはじけた。あれは逃げるのが難しかった。
それでも全銘柄が急落したわけではない。逆張りでオールドエコノミーといわれたセクターに投資した人(バフェットもその一人)はむしろ儲けた。

87年に起こった、ブラックマンデー・ショック直前に、持ち株全部処分してノーポジを自慢してた香具師もいたが、その後の相場にはしっかり乗り遅れた。

現在のような、13年の長きにわたる下げ相場だと、弱気になるのも無理からぬことではある。

弱気筋も、売った持ち株が更に上伸していくさまを何度も見せ付けられて徐々に 強気に変わっていくのさ。

そして、誰もが強気を唱えるようになるとき・・・

「桐一葉 落ちて天下の 秋を知る」 ようになる。
22:777 :

2024/08/06 (Tue) 14:03:23

一般社団法人日本エリオット波動研究所 代表理事 有川和幸さん


金CFD(米ドル/オンス)・米国債10年物利回り のエリオット波動分析
ゴールドが今年天井をつけた後に世界が震撼するようなことが起きる可能性
実践!エリオット波動 有川和幸さん 2024年3月11日
https://www.youtube.com/watch?v=GxkAiqcrn6Y&t=129s


JAPAN 225 CFD のエリオット波動分析
日経平均はこのまま上がり続けるのか?それとも、この後大きく下げるのか?
実践!エリオット波動 有川和幸さん 2024年2月17日
https://www.youtube.com/watch?v=saWDfG8u5Tw&list=PLbeeewhOVN3ZOHGCnxY0IlcCNaWFxs2rI&index=2


S&P500の超長期チャートのエリオット波動分析
まずは中規模の下落があった後、本当の暴落は2030年以降に訪れると考える理由
実践!エリオット波動 有川和幸さん 2024年2月5日
https://www.youtube.com/watch?v=1VKpjo9ThQE&t=101s


米ドル/円 のエリオット波動分析
円高は、いつまで続き、いくらになるのか?エリオット波動原理の視点
実践!エリオット波動 有川和幸さん 2023年12月18日
https://www.youtube.com/watch?v=B410mp3CBsM&t=7s


一般社団法人 日本エリオット波動研究所
https://jewri.org/

日本エリオット波動研究所 有川和幸さんの動画 - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLbeeewhOVN3ZOHGCnxY0IlcCNaWFxs2rI

日本エリオット波動研究所の相場予測は凄い、 宮田直彦のエリオット波動分析はデタラメ
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14081932
23:777 :

2024/08/21 (Wed) 01:08:53

中国の金輸入、7月も急減-高価格と景気減速で個人の購買意欲減退
2024年8月20日
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-08-20/SII0NKT0AFB400

中国の旺盛な金需要は1月のピーク到達後に後退
中国人民銀もここ3カ月間、金購入プログラムを停止
世界最大の金購入国である中国の消費者は、記録的な価格と持続的な景気減速が響き、先月も金購入を手控えた。

  20日に公表された税関データによると、中国の7月の金輸入量は前月比24%減の44.6トンと、ここ2年余りで最低となった。6月は前月比で58%減となっていた。

  1月にピークに達した中国の旺盛な金需要は1オンス当たり2500ドル(約36万7000円)を突破した金スポット価格上昇の主要因の一つだった。景気減速が続いた場合、さらなる価格上昇はより困難になる見込み。

China Gold Imports Shrink Again Amid Record Prices
Bullion shipments in July were lowest since 2022


Source: China Customs

  金の高騰をけん引してきたのは安全資産としての需要と、米金融当局が間もなく利下げに踏み切るのではないかとの楽観的な見通し、そしてアジアの消費者と中国人民銀行など世界の中央銀行の購入だった。

  中国の金輸入の急激な落ち込みは価格高騰と景気減速という2つの打撃が中国の購買層にどれほど深刻な影響を与えているかを如実に示している。長引く不動産危機と人民元安に打撃を受けた消費者にとって、金は以前ほど手頃な価格でなくなっている。最も大きな打撃を受けたのは、宝飾品などの嗜好(しこう)品購入で、不確実な時代に価値の保全を求める投資家の需要は金の延べ棒やコインに引き続き集中している。

  昨年は金価格が高止まりしていても、成長減速懸念が金需要を押し上げていた。しかしこうした熱狂はほぼ消失した。中国人民銀行(中央銀行)も金購入プログラムをここ3カ月停止しており、金相場は下支えの一つを失った格好だ。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-08-20/SII0NKT0AFB400
24:777 :

2024/08/21 (Wed) 06:33:57

株が暴落するとゴールドも暴落する。 ゴールドが下がった時点で買うのが正しい:


ゴールド最高値更新!まだ買いか?
石原順チャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=5gWf4ocu-qo

<チャプター>
00:00 ゴールド最高値更新!まだ買いか?
06:50 バークシャー・ハザウェイのポートフォリオ
08:41 バークシャー・ハザウェイの株式売買の推移
09:33 バークシャー・ハザウェイの手元現金残高とNYダウの推移
11:31 S&P500、10年・2年イールドカーブ、FFレートの推移
14:17 インフレ調整後の連邦赤字
24:27 円は2012年以降50%下落
25:46 ゴールドCFD(日足)
27:32 ゴールドCFD(週足)
29:13 日本国債の買い手
31:23 ゴールドCFD(日足)
25:777 :

2024/08/29 (Thu) 05:47:36

サマーズ氏: 紙幣が価値を失うとき資金はゴールドに逃避する
2024年8月28日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/52771

引き続き、アメリカの元財務長官で経済学者のラリー・サマーズ氏のBridgewaterによるインタビューである。

今回はドルなどの為替相場と金相場の関係について語っている部分を取り上げたい。

基軸通貨ドルの行方

ウクライナ戦争以降、アメリカがドルを使った経済制裁を行なったせいで、BRICS諸国や中東諸国などではドルの保有を減らす動きが進んでいる。

ガンドラック氏: ドルは基軸通貨の地位を失って暴落する
そこに加えてアメリカでは利下げが議論されているため、為替相場ではドルがある程度下落している。以下はドル円のチャートである。


ドルに代わる基軸通貨はあるのかという議論は、もう長らく行われてきた。その話についての結論はゾルタン・ポジャール氏の記事が参考になるだろう。

ポジャール氏: 人民元が急にドルに代わって基軸通貨になったりはしない
だが中でもサマーズ氏はドルに強気の論者として知られている。

何故ならば、為替相場は通貨ペアの相対的な強さによって決まるので、ドルが弱まるとしても他の通貨がもっと弱まれば、ドル相場は下落しないからである。

世界情勢とドル

サマーズ氏は次のように説明している。

個人的にはドル相場が比較的落ち着くという考えに傾いている。世界が混乱した状況になるとき、アメリカよりも他の国の方が混乱は大きいだろうからだ。

NATOが見捨てられる時にヨーロッパにお金を置くのか、台湾が見捨てられるときに日本にお金を置くのか、イランとの対立が深まるときに中東にお金を置くのか、それは微妙なところだ。

そういう理由でドルから逃避することにはそれほど熱心にはなれない。

サマーズ氏は世界情勢の混乱を懸念している。最近ではレバノンのヒズボラによるイスラエルへの報復攻撃が始まった。日本では誰も気にしていないがパレスチナ情勢は着実に悪化している。レイ・ダリオ氏の去年の予想が当たっている。

レイ・ダリオ氏: ハマスとイスラエルの戦争が他の国を巻き込まない可能性は低い (2023/10/16)
ダリオ氏は著書『世界秩序の変化に対処するための原則』で、覇権国家が衰える時には債務の増加と戦争の勃発がセットになると論じている。そしてその予想通り債務も戦争も着実に増えているが、サマーズ氏もそういう未来を懸念しているのだろう。

資金逃避先としてのゴールド

それでもサマーズ氏は相対的にはドルの優位を信じているが、それは同時にすべての通貨の価値が下落する未来を否定していないことを意味する。どれも下落するかもしれないが他の通貨よりはドルはマシだとサマーズ氏は言っているのである。

だが、そもそも通貨の価値が下落するのであれば、誰も通貨を持ちたくはないだろう。

ではその代わりに何を保有すれば良いのかと言えば、遂にサマーズ氏さえもゴールドの保有の必要性に言及している。

サマーズ氏はこの状況で投資家はどうすれば良いかを次のように論じている。

わたしがもし基金でも運用しているなら、Bridgewaterのあなたがたのような人々とよく話して、金価格の安全プレミアムがどれくらいで、工業需要などの影響がどれくらいかを理解しようとするだろう。

そして安全プレミアムがそれほど織り込まれていないなら、ゴールドを少し保有しようとするだろう。金相場は紙幣が問題を引き起こしている時の資金の行き先だからだ。

「安全プレミアム」という言葉には説明が必要だが、安全資産と呼ばれるゴールドの価格上昇のうち、どれだけが安全資産の需要で買われ、どれだけが工業需要で買われているのかをサマーズ氏は分けたがっている。

そして安全資産としてのゴールドがある程度割安なのであれば、ゴールドをポートフォリオに入れたいと言っているのである。

結論

ちなみに株式市場がやや荒れている中も金相場は好調である。金価格は次のように推移している。


どの国も負債が積み上がっており、しかも金利上昇によって国債の利払い増加が財政問題を引き起こすことが懸念されている。

グリフィン氏: 米国債暴落でブラックマンデー再来の可能性
ポジャール氏: 世界的なドル離れの結果はドル円下落ではなくアメリカの財政危機
金価格は長期的に見ればかなり高い水準にあるが、それでも紙幣の代わりになるものは少なく、ゴールドに資金が集中しているのである。

個人的には長期的に見て断然割安のシルバーやプラチナを推している。プラチナは反脱炭素という意味でトランプ銘柄でもある。

フォン・グライアーツ氏: ゴールドとシルバーの本当の上げ相場はこれから
EVの需要減速はプラチナ価格を復活させられるか

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/52771
26:777 :

2024/09/11 (Wed) 01:25:27

ポールソン氏: トランプ前大統領が敗北なら財政赤字拡大、金価格上昇へ
2024年9月10日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/53227

リーマンショックを予想したことで有名なジョン・ポールソン氏が、BloombergとFOX Businessのインタビューでアメリカ大統領選挙について語っている。

アメリカの経済と大統領選挙

米国経済は緩やかにではあるが減速している。それが株式市場にも表れている。

株式市場の下落再開は当然、株安の原因と8月米雇用統計
だが同時に金融市場は11月のアメリカ大統領選挙に向かっている。それは、もしトランプ氏が勝利すれば、トランプ氏の経済対策が相場の景気減速トレンドを経済成長トレンドへ転換させる可能性があることを意味している。

だが一方で、心配されているのがインフレ再燃の可能性と財政赤字である。アメリカではコロナ後の財政赤字拡大と金利上昇で国債の利払いが大幅に拡大しており、一部の著名投資家は国債の大量発行が国債暴落に繋がる可能性を指摘している。

レイ・ダリオ氏: 米国債が投げ売りされて次の経済危機が始まる
グリフィン氏: 米国債暴落でブラックマンデー再来の可能性
だが2008年のリーマンショックでサブプライムローンの価格下落を予想的中させたポールソン氏は違う意見を持っているらしい。

ポールソン氏は次のように述べている。

わたしは財政赤字についてそれほど心配していない。

トランプ氏はすべての法人に対して減税するとは言っていないはずだ。彼は税率を上げないだけだ。前政権時に行なった法人減税を恒久化し、税率を21%のままにする。

トランプ氏が前政権時代に行なった減税は期限が切れようとしているが、トランプ氏はその減税の恒久化を公約にしている。

トランプ氏と財政赤字

ポールソン氏はトランプ氏支持を公言し、トランプ氏のアドバイザーになっている。

ではポールソン氏の発言はトランプ氏支持のポジショントークなのだろうか? だが少なくとも法人税については彼の意見には一理ある。

そもそも法人税はGDPの1.4%であり、それが何割か減ったり増えたりしたとしても経済全体への影響はそれほど大きくない。

それは同時に、法人減税はトランプ氏の経済対策にほとんど貢献していなかったことも意味する。ただ、法人減税は実質的に株主に対する減税なので、株価上昇に大きく貢献したというだけのことなのである。

だからトランプ氏の経済対策と財政赤字との関係を考える上では、法人減税はほとんど意味をなさない。

では何を考えれば良いか。ポールソン氏は次のように言っている。

トランプ氏の政策が財政赤字を減少させるか? 1つの方法は明らかに経済成長だ。経済が成長すれば税収も増える。

さて、こちらはどうだろうか。筆者は財政赤字の対策として経済成長を挙げた政治家で、実際に財政赤字を縮小させた人物を1人も知らない。

ポールソン氏はもう1つの対策として脱炭素政策への補助金のカットや関税からの税収を挙げているが、そちらも財政赤字縮小には大して貢献しそうにない。つまり、こちらは明らかにポールソン氏のポジショントークである。

だがポールソン氏は愚かな人物ではない。リーマンショックを予想した投資家であり、普段であれば優れた洞察を見せる人物である。

ジョン・ポールソン氏、サブプライムローンの空売りで大儲けした時のことを語る
だがトランプ氏と親しく話しているポールソン氏がこうした擁護しか出来ないという事実から、投資家は1つの予想を立てることができる。トランプ氏はやはり財政赤字を悪化させるのではないかということである。

大統領選挙後のトランプ氏、インフレを起こさずに株価上昇を引き起こす余地があるか?
ハリス副大統領とどちらがインフレ的か

また、ポールソン氏の考察から読み取れることがもう1つある。トランプ氏ではなくハリス氏が勝利するとどうなるかということである。

ポールソン氏はトランプ政権とバイデン政権を比べて次のように言っている。

トランプ政権の4年間ではインフレ率の平均は年率でたった1.9%だった。金利も原油価格も非常に低く、実質賃金は上昇した。

労働者のための政治と言われているバイデン政権では実質賃金は下がった。インフレが高すぎたからだ。金利も原油価格も大幅に高くなっている。

現状、アメリカは現政権下で2兆ドルの財政赤字を抱えている。去年の財政赤字は2兆ドルだった。収入以上に支出していることがインフレの主な原因となっている。

トランプ政権がインフレ的・財政赤字的になるとしても、それはハリス政権ならばその逆になるということを意味しない。

むしろ、インフレと財政赤字は2020年から政権を担当しているバイデン大統領率いる民主党が引き起こしたことであり、その点においてポールソン氏とトランプ氏は正しい。以下の記事で検証したが、インフレの70%ほどは確かにバイデン氏の責任である。

トランプ氏: 現金給付でインフレを引き起こしたのはバイデン氏だ
しかもバイデン氏が認知症の傀儡大統領で、実質的に政権を支配しているのが民主党幹部たちだとすれば、それはバイデン氏からハリス氏に変わっても民主党政権である限りインフレと財政赤字は変わらないということを意味する。

大統領選挙討論で呂律が回らなかったバイデン大統領の発言まとめ
一方でポールソン氏の言う通り、トランプ氏はコロナ禍だった2020年を含めてもインフレ率をきっちりコントロールしていた。

ガンドラック氏、バイデン大統領の「インフレは就任前から」発言を批判
だからトランプ政権でインフレ的になるとしても、物価高騰にはならないかもしれないという主張には一理ある。

民主党政権継続なら金価格上昇か

そして最後にポールソン氏が言及しているのは金価格である。金相場は不安定になっている株式市場を尻目に安定した上昇を続けている。


ポールソン氏は金相場について次のようにコメントしている。

バイデン政権は非常にインフレ的な期間となった。インフレ率は最高で9%、平均でも年率5%以上だ。

一般論で言えば、よりインフレになれば金価格は上がることになる。ゴールドはインフレに対する防御だ。

もし民主党が政権を続ければ、財政赤字とインフレは制御不能になるのではないかという懐疑心で金価格は上がっている。

アメリカの財政赤字の拡大が止まらない中、貴金属の保有を推す著名投資家は増えている。

レイ・ダリオ氏: インフレ再加速なら株式投資のパフォーマンスはゴールドに勝てない
フォン・グライアーツ氏: ゴールドとシルバーの本当の上げ相場はこれから

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/53227
27:777 :

2024/09/16 (Mon) 06:26:18

米国のインフレ率下落が止まらない理由をソロス氏の再帰理論から説明する
2024年9月15日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/53492

アメリカのインフレ率が2.6%まで下落しており、Fed(連邦準備制度)は利下げを開始しようとしている。

インフレは、コアインフレを見ればそれほど減速しているわけではない。それでもアメリカのインフレ率が下がり続けていることには理由がある。

米国のインフレ減速

アメリカのインフレは確かに減速した。コロナ後の現金給付によって高騰したインフレ率は一時9%にまで上がったが、今では2.6%となっている。

しかしCPI (消費者物価指数)の内訳を見れば、実体経済のインフレはそれほど減速しているわけではない。

アメリカのインフレはそう簡単には収まらない、8月CPI統計
CPIの内訳のなかでインフレがもっとも根強いのは賃金を主なコストとするサービスのインフレである。中央銀行の金利操作に反応しやすい住宅市場や企業の設備投資(両方ローン金利に影響される)とは違い、雇用は借入に影響されにくいため、中央銀行にとって操作が難しいインフレとして悪名高い。

そのサービスのインフレが、賃金インフレとともに根強く残っている。だがそれでも全体のインフレ率は着々と下落している。

インフレ率下落の理由

コアインフレ率が下がっていないのに全体のインフレ率は下がっている。コアインフレは食品とエネルギーを除くインフレなので、それはつまり食品とエネルギーのインフレ減速がインフレ率下落に貢献しているということになる。

食品とエネルギーがコアインフレから除かれている理由は、食品とエネルギーが金融市場で取引されている資源や農作物などのコモディティ銘柄に影響されるからである。つまり、食品とエネルギーはコモディティ市場のインフレ、コアインフレは実体経済のインフレとおおまかに分けることができる。

そしてコアインフレが収まらない一方で、コモディティ市場は全体的に長期下落トレンドにある。代表的なのは原油価格である。


そして多くの個人投資家は他のコモディティ市場はあまり見ないかもしれないが、農作物も全体的に下落トレンドが続いており、例えば小麦の価格は以下のようになっている。


コモディティ市場とインフレ率

コアインフレ率だけ見れば、インフレ率はそう簡単には下がって来ないと言える。だが一方で、コモディティ市場は下がり続けている。

何故なのか。その理由を理解するには、コモディティ市場とインフレ率がそれぞれ独立に動いているわけではないということを理解する必要がある。

それを説明できるのは、マクロヘッジファンドの先駆け、ジョージ・ソロス氏の再帰理論である。弟子のスタンレー・ドラッケンミラー氏もそうだが、ソロス氏は従来のマクロ経済学を否定し、そのままでは経済の動きを予想することができないと批判した。

ドラッケンミラー氏: 経済学者が経済を予想できない理由
そして独自の経済理論を打ち立てた。それがソロス氏の再帰理論である。

ソロス氏は自分の投資理論である再帰理論を公開した著書『ソロスの錬金術』で次のように説明している。

意志を持つ市場参加者がいる場合、参加者の思考と彼らが関与する状況との間には双方向の相互作用が存在する。

市場参加者は経済データなどのファンダメンタルズを認識し、その上で金融市場に関与する。つまり市場には参加者とファンダメンタルズが存在し、参加者はファンダメンタルズを「認識」して、その上で市場に「関与」する。

ソロス氏は次のように続ける。

この認知と関与の2つの機能の相互干渉をわたしは「再帰機能」と名付けた。

インフレとコモディティ市場の再帰性

この考え方を現在のインフレに当てはめると、ファンダメンタルズがCPI、市場参加者の認識が反映される場所がコモディティ市場ということになる。

そしてCPIとコモディティ市場は独立に動いていない。まずコモディティ市場はCPIの一部である。コモディティ市場の価格はCPIの食品とエネルギーの項目に直接影響を与えている。

一方で、コモディティ市場の推移は市場の期待インフレ率の推移に連動している。(特にアメリカの)インフレ率が下がると市場が予想すれば、市場参加者は実体経済が弱まっていると判断し、コモディティ価格が下がるのである。

アメリカの期待インフレ率は以下のように推移しており、2022年をピークとする上の原油価格や小麦価格と連動していることが分かる。


ただ、ここで考えてもらいたいのは、期待インフレ率やコモディティ価格がどのように動くかである。

例えばCPI統計が発表される。インフレ率が低くなっている。アメリカのインフレが減速していると市場参加者は判断し、コモディティ価格が下落する。

自己強化的なトレンド

だがこれはおかしくないだろうか? CPI統計自体がコモディティ価格の結果なのである。コモディティ市場で価格が決まり、その結果エネルギーや食品の価格が決まり、それがCPIのデータになっているはずである。

だがそのCPIが発表されるとその結果でコモディティ市場が更に下落する。それはコモディティ市場自身がコモディティ市場を下落させているに等しい。

つまり、コモディティ市場とCPI統計は自己言及のパラドックスに陥っているのである。それがソロス氏の再帰理論である。そしてソロス氏によれば、こうしたトレンドは一方が他方を正当化し、それがまた最初の一方を正当化するので、どんどん自己強化的トレンドに発展してゆく。

それが今のコモディティ市場とインフレ率の関係である。コモディティ価格が下落することでインフレ率が下落し、インフレ率が下落することでコモディティ価格が下落する。

だがこの自己言及には根拠が抜け落ちているので、徐々にそれに反する力が蓄えられ、ある時点でそのトレンドは崩壊する。ソロス氏は次のように述べている。

自己正当化のフィードバック・ループは、ある程度を越えると持続できなくなる。

そして最終的には自己言及のトレンドは崩壊する。

結論

それはソロス氏のバブル生成と崩壊の理論でもある。

自己強化的トレンドが崩壊するのは、その他の要因がそれを止める時である。11月のアメリカ大統領選挙がインフレ率とコモディティ市場に自己言及以外の動因を与え、この自己言及のトレンドが終わるのかどうかが問題となっている。

大統領選挙後のトランプ氏、インフレを起こさずに株価上昇を引き起こす余地があるか?
ポールソン氏: トランプ前大統領が敗北なら財政赤字拡大、金価格上昇へ
金融市場では再帰性を理解しなければ将来を予想できない。経済データを見ても、過去を分析するだけで終わってしまう。

ソロス氏はその投資理論を『ソロスの錬金術』に書いて公開しているのだが、それを読む人は少ない。金融市場に優れた銘柄が落ちていても誰も拾わないのと同じ話である。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/53492


ソロスの錬金術
https://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E7%89%88-%E3%82%BD%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%81%AE%E9%8C%AC%E9%87%91%E8%A1%93-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%83%AD%E3%82%B9/dp/4862801307?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dib=eyJ2IjoiMSJ9.pLKIbJRJtZoUc9ZNmOISxUtalDgLzpiK1XAdAYIQLV_ai2qctEbvN1HKAco8lBjOhozM7f_ldODz2f6JEDWu6OwpXbkhMjsobTLo2fIjiXIOiTaFboqHWfLar4Hyjeoq454WM4Q0azzt_6MKlUmBuGIar2VkeFw7U0JQFsyehyWP9P8FbOqpyi6Jpr1-RTxprhSXaVfy2FTQQcz-WSpQ9UmFx540gssZUlP8LRmT65ZT7qPCugq64z92rBjbEWyDCkMh96Ds_UmEfnoyKnVAPctnwjb0dM5ixngAii58ayU.jgMm4ybL-ez-DzpkkNdLtUns3FLBQZ1s72w9NMgd1A4&dib_tag=se&keywords=%E3%82%BD%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%81%AE%E9%8C%AC%E9%87%91%E8%A1%93&qid=1710414706&sr=8-1&linkCode=sl1&tag=globalmacrore-22&linkId=b2a9f246c9ef7cde2b1def9fde853973&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl
28:777 :

2024/09/19 (Thu) 06:16:26

ポールソン氏: 紙幣からの資金逃避で金価格の上昇は続く
2024年9月18日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/53651

引き続き、CNBCによるジョン・ポールソン氏のインタビューである。今回は金相場について語っている部分を紹介したい。

アメリカ大統領選挙

前回の記事では、ポールソン氏はアメリカ大統領選挙でハリス氏が勝てば、ハリス氏の増税が株式市場を下落させるだろうと予想していた。

ポールソン氏: トランプ氏が負けてハリス氏の政策が実現すれば株価は暴落する
もし株価が下がるとすれば、投資家はポートフォリオをどうすれば良いのか。ポールソン氏は次のように言っている。

ハリス氏が勝てば、現金の保有を増やすだろう。そしてゴールドに投資し続けるだろう。

コロナ後の現金給付でインフレが発生して以来、ポールソン氏は長らくゴールドを推している。

そしてポールソン氏の予想通り、ゴールドはここ数年好調である。


金相場とアメリカの金利

ゴールドは何故上がっているのか。ドル建て金価格は一般にアメリカの金利と逆に動く。金利が高ければ投資家はドルを保有しようとし、金利が低ければドル保有のインセンティブが下がりゴールドに有利となる。

では、ここ数年金価格が上がっているなら、ここ数年金利は下がり続けているのかと思えば、そうではない。金価格に影響を与えるアメリカの期待実質金利は次のように推移している。


現在、金利は2023年前半と同じ水準である。では金価格もそうかと言えば、金価格の方は2023年前半の水準を大きく上回っている。


金価格上昇の理由

では金相場はどうして上がっているのか。金価格が上がるもう1つの理由はインフレだが、今はむしろインフレ率が下落するというのが市場のトレンドである。

ガンドラック氏: 米国のインフレ率は数ヶ月以内に1%台まで下落する
では金価格上昇の原因は何なのか。ポールソン氏は次のように述べている。

金価格が上がっている理由は世界的な紙幣への不信感だ。特に中央銀行がそう考えている。中央銀行たちは外貨準備を不換紙幣からゴールドへと移している。

それがゴールドの需要を押し上げ、金価格を押し上げている。

結論

ポールソン氏は世界的な紙幣からの逃避が金価格を押し上げていると考えている。実際、BRICSや中東諸国などの国々は外貨準備としてドルの保有を減らし、ゴールドの保有を増やしている。

プーチン大統領: ドルを使った経済制裁はアメリカの自殺行為
政府債務の膨張と紙幣印刷により、基軸通貨がその地位を徐々に失ってゆくというのは、世界最大のヘッジファンドを創業したレイ・ダリオ氏が著書『世界秩序の変化に対処するための原則』で述べているシナリオである。

少なくとも、大英帝国やオランダ海上帝国などの過去の覇権国家の通貨はそうなってきた。そしてダリオ氏によれば、アメリカも長期的にはその運命から逃れられない。

金価格はこれからも上がり続けるのだろうか。ポールソン氏はそう聞かれて次のように答えている。

イエスだ。そう思う。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/53651
29:777 :

2024/10/12 (Sat) 00:27:38

ジム・ロジャーズ氏がドルの代わりになる資産を紹介、ゴールドよりシルバーが良い
2024年10月8日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/54722

ジョージ・ソロス氏とともにクォンタム・ファンドを創設したことで知られるジム・ロジャーズ氏が、World Knowledge Forumでドル相場とコモディティ相場について語っている。

「安全資産」ドル

コロナ後の現金給付が引き起こしたインフレでもドル相場は下がらなかった。

トランプ氏: 現金給付でインフレを引き起こしたのはバイデン氏だ
インフレとは紙幣の価値が下がることであり、アメリカでは一時9%ものインフレになったにもかかわらず、ドルはむしろ円などの通貨に対して上がった(円が下がったという事実もあるが)。

ロジャーズ氏も通貨を選ぶならドルだと常々言っている。

市場が混乱に陥ればドルが上がるからだというのが理由である。中国好きのロジャーズ氏だが、人民元は選択肢に入らないらしい。

ポジャール氏: 人民元が急にドルに代わって基軸通貨になったりはしない
ロジャーズ氏は司会者に、ドルはこれからも安全資産であり続けるのかと聞かれて次のように答えている。

投資の話をするとき、安全という言葉を使うことはない。安全なものなど何もない。あるなら教えてほしい。

そんなものはない。安全な投資などない。

株式の長期投資を安全な投資だと考えているNISAな人々に聞かせてあげたい言葉である。ドルでさえ安全ではないのに、株式がどうして安全だろうか。意味が分からない。

「株式投資は長期的にはほぼ儲かる」という主張が完全に間違っている理由
ドルの抱える問題

さてロジャーズ氏はアメリカが問題を抱えていることを当然認識している。

ドルはいくつかの問題を抱えている。その1つは世界的なドルからの資産逃避である。

ロシアのウクライナ侵攻後にアメリカがドルを使った経済制裁を濫用しようとしたことで、中国やインドなどのBRICS諸国や中東諸国がドルの保有を減らそうとしているのである。

プーチン大統領: ドルを使った経済制裁はアメリカの自殺行為
ドルがインフレにもかかわらず為替レートを維持しているのは、ドルが基軸通貨であり、ドルを保有しようとする国が多く存在したことが理由である。

しかしそれが少しずつとはいえ崩れつつある。

ドルよりもコモディティ

だからロジャーズ氏は、通貨を選ぶならドルだが、そもそも通貨よりも貴金属やエネルギー資源などのコモディティを好んでいる。

コモディティ投資の入門書である『商品の時代』も書いているロジャーズ氏は、コモディティの専門家でもあるのである。

ドルが問題を抱え、日本円もまったく信用できない今の状況で、何を持てば良いのか。

真っ先に名前が上がるのは貴金属、それもゴールドだろう。だがロジャーズ氏は次のように言っている。

史上最高値にあるものに投資をすることは好まない。

コモディティでもそうだ。ゴールドは市場最高値にある。金価格がここまで高くなったことはない。

ゴールドはインフレで上がる資産のはずだが、アメリカのインフレ率下落局面においても上がり続けている。


その理由の一部はジョン・ポールソン氏が解説している。

ポールソン氏: 紙幣からの資金逃避で金価格の上昇は続く
ゴールドよりシルバー

金価格の上昇には理由があり、ゴールドも悪くない選択肢だとは思うのだが、ロジャーズ氏はより割安な資産を奨めている。

ロジャーズ氏は次のように述べている。

貴金属に投資をするならシルバーに投資すべきだ。

わたしはシルバーを保有している。今の値段でもっと買ってもいい。

銀価格は市場最高値から40%も下落している。金価格は今が市場最高値だ。

銀価格の長期チャートは次のようになっている。


最近少し上がったので最高値の4割とはいかないが、史上最高値を更新しているゴールドと比べて割安であることは間違いない。

そして1970年代のインフレ時代にはシルバーもゴールドと同じくらい上がったのである。

1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
ドルも円も信用できない時代において、人々は代わりのものを探し求めるだろう。ロジャーズ氏は次のように述べている。

世界が混乱に陥れば、多くの人が貴金属を買い求める。わたしのような田舎の年寄りはいくらかのシルバーをクローゼットに、いくらかのゴールドをベッドの下に隠しておくべきだと知っている。

他のコモディティ

だが一方で、コモディティには他のものもある。ロジャーズ氏は次のように続けている。

だが他の候補もある。綿、小麦、原油など他のコモディティも選択肢だ。わたしならほとんどの国の株式よりもコモディティを選ぶ。

綿と小麦も長期チャートを載せておこう。まずは綿である。


次は小麦である。


これらの銘柄は完全にインフレを忘れた価格で推移しているので、スタンレー・ドラッケンミラー氏のようにインフレ再燃を予想する投資家ならば良い投資機会になるだろう。

ドラッケンミラー氏が米国債空売り、アメリカのインフレは10%を超えて再燃する可能性
そうでなくとも、この水準で綿や小麦を買っておけば、長期的にはドルや円よりは信用できるのではないか。特に円は長期的にはもうどうにもならないだろう。

今のドル円下落は円相場崩壊前の最後の円高サイクル
結論

それでも人々はドルや株式に群がっている。その理由は、価格が上がっているからである。

だがロジャーズ氏はそうした人々について次のように言っている。

安く買って高く売れと両親に教えてもらわなかったのか。

コモディティ投資は一般の投資家に馴染みにくい側面もある。何処にもコモディティ投資の基本が書かれていないからである。

ロジャーズ氏の 『商品の時代』はやや古いコモディティの入門書なのだが、コモディティについて本を書く人が少ないために今でもこれがお勧めの入門書なのである。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/54722
30:777 :

2024/10/23 (Wed) 09:20:18

【2024年10月22日】ゴールドへの投資はまだ0.5%?ゴールドの戦略(西山孝四郎 氏)
https://www.youtube.com/watch?v=5G257xPYx14&t=483s

0:00 オープニング
1:38 資産運用の究極の目的は「インフレヘッジ」
3:43 ゴールドCFD(米ドル建て)の日足チャート
5:24 ゴールドCFD(米ドル建て)の日足チャート
6:43 負債処理にはインフレが使われる!?
9:24 米国の財政赤字の推移
10:45 1971年以降の金価格の推移
13:03 巨大な債務の壁と米国債の償還
16:03 ゴールドCFDのチャート分析
18:04 ゴールドCFDの想定レンジと売買戦略




生き残る為のゴールド投資
石原順チャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=b3ZuogXusfY

<チャプター>
00:00 生き残る為のゴールド投資
03:37 ゴールドCFD(日足)
09:44 ゴールドCFD(週足)
11:38 ゴールドCFD(月足)
13:14 ビットコイン/ドル(週足)
14:36 マイクロストラテジー(週足)
16:16 負債処理にはインフレが使われる!
20:19 米国の財政赤字の推移
24:08 S&P500CFD(日足)
18:20 借金を軽減するためにインフレが使われる
22:20 米国の負債総額
24:05 1971年以降の金価格の推移
28:35 巨大な債務の壁と米国債の償還



(10月18日収録)【セミナー動画】西山孝四郎氏 オンデマンドセミナー
MONEY SQUARE 2024/10/18
https://www.youtube.com/watch?v=7GYXKcReMRY
31:777 :

2024/10/25 (Fri) 00:19:17

ヘイコック氏: アメリカの財政問題はもう長くはもたない
2024年10月16日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55152

引き続き、Von Greyerzのパートナーであるジョニー・ヘイコック氏のSFO Continuityによるインタビューである。今回は金相場とアメリカの財政問題について語っている部分を紹介したい。

ゴールドと米国の債務問題

金価格が上昇している。前回の記事では、ヘイコック氏はその理由に世界中の中央銀行、特に東側諸国の中央銀行がゴールドを買っていることを挙げていた。

ヘイコック氏: 金価格がとんでもなく上昇している理由
では何故ゴールドを買っているのか。ヘイコック氏はその問題をアメリカの債務問題が迫っていることと結びつけて次のように言っている。

皇帝は裸だ。皇帝が裸だということが知れ渡ってしまっている。勿論アメリカのことだ。だから東側諸国の中央銀行は動いている。

ヘイコック氏はゴールドの外貨準備増加をアメリカの問題からの諸外国の逃避だと考えているのである。

アメリカの債務問題

ではアメリカの問題とは何か。ヘイコック氏は次のように言っている。

問題は2つある。1つは持続不能な債務だ。

アメリカではコロナ禍に行われた莫大な現金給付で政府債務が大幅に増加した上に、その現金給付がインフレを引き起こしたので金利が上がり、莫大な政府債務に多額の利払いが発生している。

アメリカの利払い費用をGDP比で見ると次のようになっている。


米国政府は今、この国債の利払いのために新たな国債を発行するという自転車操業を行なっている。

レイ・ダリオ氏: 日本経済は最悪だ、米国の政府債務は5年以内に破綻する
ドルを使った経済制裁

ヘイコック氏によれば、アメリカの問題はもう1つある。ヘイコック氏は次のように述べている。

もう1つはウクライナ侵攻以後のロシアに対する経済制裁だ。

2022年のロシアによるウクライナ侵攻後、アメリカはロシアに対してドルを使った経済制裁を課した。ロシア関連のドル資産を凍結し、ロシアが国際的な決済を出来ないようにしたのである。

それだけならまだ良かったのだが、アメリカは当時ロシア制裁に協力的ではない無関係の国に対しても制裁をちらつかせながらロシア制裁に加担するように迫った。

それを受けて無関係の国々はこう思ったに違いない。ドルを持っていればアメリカの事情でいつでも資産を没収されかねない。

ヘイコック氏は次のように続けている。

それが意味するのは、アメリカはその気になれば誰の金でも盗めるということだ。だから当然東側諸国の中央銀行はドル建ての資産をゴールドに置き換えている。

事実、中国やインドなどのBRICS諸国やサウジアラビアなどの中東諸国はドルでの決済を減らしていっている。

そうすればこうした国々はドルを保有する必要がなくなる。ヘイコック氏によれば、それがドルからゴールドへの逃避に繋がっている。

プーチン大統領: ドルを使った経済制裁はアメリカの自殺行為
ドルからの逃避とアメリカの債務危機

このドルからの逃避の問題とアメリカの債務問題は別々のものではない。何故ならば、ゾルタン・ポジャール氏が言うように、ドル離れは米国債離れを意味し、米国債の価格下落に繋がるからである。

ポジャール氏: 世界的なドル離れの結果はドル円下落ではなくアメリカの財政危機
ドル離れが債務問題を悪化させ、債務問題の悪化がドル離れを生む。これはジョージ・ソロス氏が『ソロスの錬金術』が説明している再帰性によるバブル崩壊の図式である。

ソロス氏によれば、再帰的な(自己強化的な)トレンドは自らを強化しながら、その資産が逆に売られすぎの水準になるまで突き進んでゆく。

加速するアメリカの債務問題

現在のアメリカの状況についてヘイコック氏は次のように言っている。

優れた歴史家のナイル・ファーガソン氏の最近の発言だが、歴史を振り返れば、大国において負債への利払いが国防費を上回るとき、もうその国は長くはもたない。

そしてそれが今のアメリカの状況だ。

そしてヘイコック氏によれば、それこそが金価格が異常に上がっている理由だという。金価格は次のように推移している。


ヘイコック氏は次のように説明している。

金利が上がっているのに、金相場はそれでも上がり続けている。金相場は金利が下がる時に調子が良いはずなのにだ。だが今回はそうなっていない。

金価格はコロナ後のインフレで上がったが、その後金利が上がってインフレが減速する局面においてもそれほど下がらず、すぐに上昇トレンドを取り戻した。

ヘイコック氏はこう続けている。

それがどうしてか考えなければいけない。そしてその理由は、債券市場がアメリカは本当の問題を抱えていると気付いたからだ。GDPの7%の財政赤字、125%の債務、それは持続不能だ。

東側諸国の中央銀行はそれに気付いた。そして自分がゴールドの外貨準備を持っていないことに気付いた。だから彼らは猛烈な勢いでゴールドを買っているのだ。

ゴールドについては以下の記事も参考にしてもらいたい。

ジム・ロジャーズ氏がドルの代わりになる資産を紹介、ゴールドよりシルバーが良い
サマーズ氏: 紙幣が価値を失うとき資金はゴールドに逃避する
フォン・グライアーツ氏: ゴールドとシルバーの本当の上げ相場はこれから

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55152
32:777 :

2024/10/25 (Fri) 00:58:05

ヘイコック氏: 金価格がとんでもなく上昇している理由
2024年10月15日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55076

Von Greyerzのパートナーであるジョニー・ヘイコック氏がSFO Continuityによるインタビューで、アメリカのインフレ率低下にもかかわらず上昇し続けている金相場と各国の中央銀行との関係について語っている。

止まらない金価格上昇

コロナ後の現金給付による物価高騰で金価格が高騰したのは当たり前の話だが、アメリカのインフレ率はその後2%台まで下がってきているのに、驚くべきことに金価格は上昇を続けている。

金価格のチャートは次のように推移している。


通常、金相場に影響を与えるのはインフレ率と金利だが、この現象はそのどちらでも完全には説明できない。インフレ率は下がってきているし、金利は一時の高い水準からは下がったが、コロナ前の水準に戻ったわけでは全然ないからである。

金相場と中央銀行

ではゴールドは何故上昇しているのか? 理由としてよく挙げられるのは中央銀行の外貨準備である。

ヘイコック氏は司会者にこのことについて聞かれ、次のように答えている。

すべての中央銀行が現在ゴールドを外貨準備として増やしているわけではない。増やしているのは東側諸国の中央銀行だ。

これはわたしが強調したい重要なポイントだ。今日の話の一貫しているテーマは、西側から東側への権力の移行なのだ。

中国、ロシア、インド、ブラジル、トルコ、これらは一部で、西側の国もある。だがゴールドを買っている中央銀行の多数派は東側の中央銀行だ。それは西側から東側への権力の移行なのだ。

国家の盛衰とゴールドの保有

ヘイコック氏はゴールドの保有は権力そのものだと言う。

その話はレイ・ダリオ氏が著書『世界秩序の変化に対処するための原則』で説明している、覇権国家の台頭から衰退までのモデルの話に似ている。

国家にも年齢があり、そして寿命がある。ダリオ氏によれば、若く強い国家は高い経済成長を誇り、債務もない。

そして金相場に関して言えば、第2次世界大戦後のアメリカが世界に存在するゴールドの多くを保有していたことを思い出したい。それが若く強い国家、これから成長してゆく国家の姿である。

だが国家も人と同じように年を取る。先進国となったかつての新興国は、経済成長が落ち、債務が増え、そして蓄えていたはずのゴールドを使い果たしてゆく。

そして低金利政策や紙幣印刷に依存し、インフレや通貨安を引き起こしてゆく。

ポールソン氏: 量的緩和がインフレを引き起こした
日銀の植田総裁が円安を止められない理由
それが国家の一生である。アメリカや日本が永遠に先進国であり続けると思っている人がいるならば言っておくが、それは有り得ない。それは歴史を見れば明らかである。

貨幣価値の下落とゴールドの保有

さて、ゴールドを持てなくなった先進国の中央銀行は、ゴールドの代わりにいくらでも刷ることの出来る各国の紙幣を持つようになった。

ヘイコック氏は次のように言っている。

1980年には、世界の中央銀行のバランスシートの74%はゴールドだった。74%だ。

しかし今では20%だ。これは大幅な下落だ。

だが現在、「東側の中央銀行は」ゴールドの保有を再び増やしている。それは多くの国でインフレが起こったからだが、日本やアメリカのようにもともと紙幣印刷をしていた国はゴールドを買うことなど出来ない。

今、ゴールドを買うことで円やドルなどの本質的価値がない紙幣から逃避しようとしている国は、それが出来る国だけである。だからヘイコック氏はゴールドの保有は国力だと言っているのである。

ゴールドから紙幣への移行によって、世界の中央銀行のゴールドの保有は74%から20%に下落した。

だがここに来て紙幣の信頼がゆらいでいる。そしてゴールドへの逃避が起きている。中央銀行も、もしこの比率を20%から74%に戻すとすればどうなるか?

結論

それは2つの意味を持つだろう。まず1つ目は、ゴールドを買うことのできる国力のある国、紙幣印刷に頼っておらず、負債もない国だけが紙幣の価値下落から逃げ出すことができる。その他の国は通貨安やインフレに見舞われるだろう。

レイ・ダリオ氏: 莫大な政府債務のせいで日本の円安とインフレは止まらない
そしてもう1つの意味は、それは金相場にとって莫大な買い圧力になるだろうということである。それは世界の中央銀行のポートフォリオの半分以上がゴールドにとって買い圧力になることを意味する。

それは現在の金価格上昇を十分に説明する。


そして恐らくは他の貴金属をも押し上げるだろう。長期見通しとしては、紙幣の 価値下落は恐らく回避不能である。

ジム・ロジャーズ氏がドルの代わりになる資産を紹介、ゴールドよりシルバーが良い
フォン・グライアーツ氏: ゴールドとシルバーの本当の上げ相場はこれから

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55076
33:777 :

2024/10/28 (Mon) 04:55:37

レイ・ダリオ氏: 投資とは株式を買うことだと思っている人は分散投資のやり方を知らない
2024年10月27日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55644

世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏がFutureChina Global Forumで分散投資について語っているので紹介したい。

グローバルマクロ戦略と分散投資

ダリオ氏は2020年のコロナショックで政府が莫大な現金給付を発表してすぐにインフレの発生を予想した投資家であり、世界経済の動きを読んでトレードするグローバルマクロ戦略の第一人者だが、一方で分散投資を常に強調する投資家でもある。

ジョージ・ソロス氏が始めたグローバルマクロ戦略では、世界中の様々な金融資産の買い持ちと売り持ちを1つのポートフォリオの中に織り交ぜることがある。

だが多くの個人投資家にとって投資とはそういうものではないだろう。その点についてダリオ氏は次のように語っている。

人々は金融市場に投資する方法は単に株式を買うことだと思っている。そして株価の上下に影響される。彼らは分散の力を知らないのだ。

分散の力

分散の力とは何か。インフレで現金が危ないと言われてとりあえずNISAで株式を買っている人も、インデックスを買えば分散投資になると金融庁から言われて分散投資をやっているつもりになっているではないか。

「株式の長期投資はほぼ儲かる」という幻想は金融庁の「基礎から学べる金融ガイド」から来た
だがダリオ氏の言う分散投資とは、金融庁の言う分散投資とは違う。ダリオ氏は次のように続けている。

分散の力とは、ポートフォリオの中で様々なものを一緒にしてバランスを取ることだ。

われわれのポートフォリオの中には債券もある。ゴールドもある。株式のパフォーマンスが悪い時にも債券がよくやってくれた。そうやってバランスを取る。

なぜ分散投資が良いとされるのか。ダリオ氏にとってその理由は明確である。ポートフォリオ内の1つの銘柄が一時的に下がっている時にも別の銘柄が上がってくれていれば、ポートフォリオ全体としてはパフォーマンスが安定するからである。

長期投資としてどれだけ優れた銘柄であっても、短期的に下がることがある。ポートフォリオが一時的にマイナスになることをドローダウンと言うが、分散投資はポートフォリオ全体でドローダウンになることを避けられるのである。

だから金融庁の言うような株式のインデックス投資はまったく分散投資ではない。株価インデックスの中身はすべて株式なので、株式市場が下落するサイクルでは中身はほぼすべて下落するからである。

本物の分散投資

この意味では、分散投資とは実は非常に難しいものである。単に株式と債券とゴールドを持てば良いというわけではない。経済サイクルによっては株式と債券が同時に上がり同時に下がる場合(金融緩和と金融引き締め相場)があり、株式とゴールドが同時に上がり同時に下がる場合(デフレ相場)があるからである。

だから例えば現在がインフレ相場なのかデフレ相場なのかを見分けることが出来なければ、株式とゴールドが分散になるのかならないのかが分からない。インフレ期には、株式は酷いパフォーマンスになるが、ゴールドは素晴らしいパフォーマンスになる。

ドラッケンミラー氏: 今後10年の株式市場はバイアンドホールドでは勝てない
1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
結論

ダリオ氏は次のように纏めている。

わたしの投資の黄金則は、15個の互いに相関しない利益の源泉を作ることだ。

本当の意味で分散している銘柄を15個集めることができれば、株式市場が上がる年も下がる年も、安定して利益を上げることができるだろう。

グローバルマクロ戦略を創始したソロス氏も、著書『ソロスの錬金術』でグローバルマクロ戦略のポートフォリオの組み方について次のように語っているが、ダリオ氏の分散投資と同じ意味である。

1つの仮説にすべてを賭けるというのは、 私にはめずらしい行為である。普通は、少なくとも部分的に矛盾する仮説に従って行動している。

原則として、妥当性を持つ仮説に基いてつくったポジションは手放さないことにしている。そして新しい仮説に基いて反対方向のポジションを追加する。その結果、調整する必要のある微妙なバランスを適宜調整できるようになる。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55644
34:777 :

2024/10/30 (Wed) 04:48:52

大波乱の7年がやってくる!?
石原順チャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=mzMKDDFy1G0

<チャプター>
00:00 生き残る為のゴールド投資
03:27 すべての道はインフレに通じる
08:10 CPI 1970年代 vs 2020年代
11:58 巨大な債務の壁と米国債の償還
14:33 ゴールドCFD(日足)
19:51 ゴールドCFD(週足)
20:13 ゴールドCFD(月足)
25:34 米国の財政赤字の推移
26:55 ビットコイン/ドル(週足)
24:08 S&P500CFD(日足)
34:00 信用拡大は限界に達しているのか!?
38:30 カマラ・ハリスが勝てば市民戦争及びWorld War 3の確率が格段に上がるだろう。
40:52 レイ・ダリオのビッグサイクル
35:777 :

2024/11/05 (Tue) 19:16:08

ガンドラック氏: インフレでもデフレでも金価格は上昇する
2024年11月4日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55940

引き続き、DoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏のオルブライト・ノックス美術館における対談である。

今回は金相場について話している部分を紹介したい。

金利上昇は長期トレンド

前回の記事でガンドラック氏は、低金利の時代は終わったと主張していた。

ガンドラック氏: 景気後退が起きればアメリカは資金調達できなくなる
コロナ後の現金給付がインフレを引き起こしたように、景気後退のたびに緩和政策の副作用は悪化しており、財政赤字は増え続けている。

米国債の過剰発行が金利上昇の原因となっている今、債務の増加が止まらなければ金利も下がることができないということである。

だから多くの機関投資家が米国債を空売りしている。米国債はこれからもどんどん増えてゆくと予想しているのである。

ドラッケンミラー氏: 米国が0.5%利下げをした日に米国債を空売りした
ポール・チューダー・ジョーンズ氏、大統領選挙でインフレ再加速を予想、米国債を空売り
金相場はどうなるか

さて、ガンドラック氏の言うように金利上昇がこれからの長期トレンドならば、金利に影響される他の市場はどうなるのか、投資家は気になるだろう。

これから起こることとは何か。前回の記事でガンドラック氏は次のように述べていた。

人々はインフレ政策に懸念を抱いている。次に景気後退が来たとき、いつものやり方以外の何が起きるだろうか? いつものやり方とは金利を下げて借金を大量に増やすことだ。

ガンドラック氏は政府の緩和政策がこれからも倍増してゆくことを予想している。

だが国債発行が金利上昇を呼ぶほどの規模になっている今、そうなれば金融市場で何が起こるのかということである。

例えば金相場はどうなるのか。金価格は通常、金利とインフレに左右される。だがガンドラック氏によれば、新たなトレンドによってそれも変わるという。

ガンドラック氏は次のように述べている。

人々はこれまで、デフレが来るならゴールドは持ちたくない、インフレが来るならゴールドを持ちたい、などと話していた。ゴールドはトレーディングの対象だった。

金価格はインフレ率の上昇と金利の低下で上がり、その逆で下落するというのがこれまでの常識だった。だが2024年の金価格は市場の予想がインフレでもデフレでも関係なく上がっているように見える。


金利の方も、多少下がったとはいえ高金利を維持しており、金価格はそれでもひたすらに上がり続けている。

金相場の新たなトレンド

コロナ以後、金利とインフレが新たなトレンドに突入したことによって、金利とインフレ率に反応していた金相場もまた新たなトレンドに入っているのだろうか。

金価格の目覚ましい上昇の理由は金融関係者の中でも話題になっているが、ガンドラック氏はそれを次のように分析している。

今では人々はゴールドを半永久的にポートフォリオに組み込むために買っているように思える。

人々は政府がうまく機能していないことや、2つの戦争が起きていること、もうすぐ3つに増えてもおかしくないこと、財政赤字が巨額であることなどを憂慮している。

勿論、短期的に見れば金価格はインフレ率や金利の動向に反応しているが、短期的なデフレや景気後退もそれが来れば大きな緩和が来ることを市場は見透かしていて、それを踏まえた動きになっているのである。

そこに戦争など別の理由まで加わっている。

だから人々は紙幣からゴールドに逃避している。ガンドラック氏によれば、そのような投資家の長期的なポートフォリオ変更が金価格を怒涛の勢いで押し上げているという。

ゴールドを買っているのは誰か。それは個人投資家だけではない。ジョニー・ヘイコック氏によれば、それは例えばBRICS諸国などの中央銀行である。

ヘイコック氏: 金価格がとんでもなく上昇している理由
そうした買いが、インフレ率や金利などの短期的な動き以上に金価格を押し上げてゆく。

ここではかなり以前から指摘してきたように、それがインフレの時代における貴金属相場の普通の動きなのである。

例えば1970年代のアメリカの物価高騰時代には物価は2倍になったが、金価格は25倍になった。それは単にインフレからの逃避だけでは説明できない。以下の記事で解説している。

1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移 (2023/4/3)
これは去年の記事だが、コロナ後の貴金属の動きについて 次のように書いておいた。

市場はインフレの長期化を見込んで1970年代のモードに入ろうとしているのである。

そして現状は正にその通りになっている。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55940
36:777 :

2024/11/18 (Mon) 04:49:50

トランプ相場で下落したゴールドとシルバーは買い、インフレで高騰する
2024年11月17日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/56391

アメリカ大統領選挙でドナルド・トランプ大統領の再選が決まり、金融市場は動いている。株価は上がり、金利も上がり、ドルが上がり、そして貴金属はどうなったか。

トランプ相場と貴金属

金相場や銀相場などの貴金属相場については、大統領選挙直後の記事で次のように書いておいた。

トランプ氏が大統領選挙勝利で米国株とドル円上昇、当選の理由と金融市場の反応
貴金属については2016年のトランプ氏当選の後の動きが恐らく参考になるだろう。2016年11月にトランプ氏が当選したとき、金価格は金利上昇に反応して一度下落したあと、インフレ率上昇に反応して上昇していった。

2016年にトランプ氏が当選した時のトランプ相場では、例えば金価格は金利上昇に反応して数ヶ月下落したあと、インフレによる上昇相場に転じていった。

上の記事ではその動きが参考になると書いておいたが、その後貴金属相場はその通り一旦下落している。以下は金価格のチャートである。


以下は銀価格である。


以下はプラチナ価格である。


貴金属価格の動向予想

これからどうなるか。選挙直後の記事でも書いたが、短期的な下落は予想通り起こったものの、長期的な状況は貴金属に有利である。

2016年のトランプ相場では貴金属の価格はまず金利上昇で下がり、インフレで上がった。

今回はどうか。金利が上がっている状況は2016年と同じだが、インフレは違う。インフレの状況は8年前よりもよほど悪化している。

そして以下の記事で説明した通り、長期的なインフレ相場では貴金属は一時的な下落では常に買いだったのである。

1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
前回アメリカがインフレを経験した1970年代の相場では、ゴールドとシルバーは25倍以上に上がった。

それがインフレの力である。そして今の相場でも新大統領の景気刺激によってインフレが再加速すると何人かの機関投資家が予想している。

ポール・チューダー・ジョーンズ氏がインフレ再燃予想、ゴールドとビットコインとNasdaqを推奨
ドラッケンミラー氏: アメリカのインフレが第2波に突入した可能性
また、更に貴金属に有利な要因がもう1つある。ウクライナ情勢以降のドルからの資金逃避である。

ウクライナでの戦争でアメリカがドルを使った制裁を振りかざして以来、中国やインドなどのBRICS諸国や、原油の決済にドルを使っていた中東諸国が、ドルの使用から距離を置いている。

ジョニー・ヘイコック氏はその資金がゴールドに流入していることを指摘していた。

ヘイコック氏: 金価格がとんでもなく上昇している理由
短期的下落は買い

だから今の短期的な貴金属相場の下落は買いなのである。2016年のトランプ相場では、金価格の下落は数ヶ月続いた。2017年に入るまでの一時的下落がそれである。


今回も貴金属の下落相場は同じくらいの期間になるのではないかと予想している。ピンポイントに底を当てることはできないが、長期的なインフレ相場を信じるならばこの短期的下落で貴金属は買いである。

そして仮に長期的なインフレを信じないとしても、トランプ相場では貴金属は下落してから上昇なのである。

今の相場で一番読みやすいのはそのトレンドではないかと筆者は考えている。貴金属相場については以下の記事も参考にしてもらいたい。

フォン・グライアーツ氏: ゴールドとシルバーの本当の上げ相場はこれから
レイ・ダリオ氏: インフレ再加速なら株式投資のパフォーマンスはゴールドに勝てない
ガンドラック氏 : インフレでもデフレでも金価格は上昇する

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/56391
37:777 :

2024/12/16 (Mon) 01:25:59

レイ・ダリオ氏: 紙幣の代わりはビットコインよりもゴールドの方が良い理由
2024年12月15日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/57295

引き続き、 世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏の、The National Newsによるインタビューである。

今回は紙幣の代わりとしてのゴールドとビットコインについて語っている部分を取り上げたい。

紙幣と国債からの逃避

前回の記事では、ダリオ氏は米国債の発行過多によって米国債が下落するリスクを警告しており、最終的には中央銀行がインフレを許容してでも量的緩和で国債を買い入れるしかないと主張していた。

レイ・ダリオ氏: 政府が紙幣印刷を濫用しないと信じるのは賢明ではない
問題は、多くの人が紙幣を保有しており、インフレになれば紙幣(と国債)は紙切れになるということである。

こういう時に一番逃げ足の速いのはファンドマネージャーである。ダリオ氏は次のように述べている。

米国債を持ちたくないという人が増えている。あまりに多くの国債があり、それは本当に富の貯蔵手段として大丈夫なのかと考える人が増えている。

だがインフレを気にする声は一般の人々にも広がりつつあるのではないか。

ドルや円で貯金しているのが危険ならば、人々はどうすれば良いのか。ダリオ氏はこう続けている。

国債が売られるリスクが増えている。それこそがゴールドやビットコインが上昇している理由だ。紙幣の代わりになるものは何かと人々が考えている。

紙幣の代わりになるもの

短期的な上下はあるものの、金価格は上がり続けている。


そして最近特に上がっているのがビットコインである。


ビットコインは恐らく今回のトランプ相場で一番上がった銘柄だろう。

トランプ氏はビットコインをアメリカの準備通貨とすることを議論しており、SEC(証券取引委員会)のトップに親ビットコインのポール・アトキンズ氏を選んだことから、トランプ政権への期待がビットコイン価格を押し上げている。

ゴールドとビットコインの比較

ダリオ氏はこの2銘柄についてどう思っているのか。ダリオ氏は次のように述べている。

暗号通貨を保有してはいる。ビットコインをいくらか持っている。

問題はポジションの規模であり、ゴールドと比べてどれだけ魅力的かということだ。

ダリオ氏はビットコインを保有しているとはいえ、ゴールドを保有しているような規模で保有しているわけではない。

ダリオ氏は暗号通貨の問題点を次のように指摘している。

暗号通貨の問題の1つはプライバシーだ。すべてが明らかになってしまう。そしてそこに課税するのは容易だ。政府は容易に課税できる。

ゴールドは誰にも依存せずに保有できる。

非常に皮肉なことだが、ビットコインの最大の問題点はトランザクションが全世界に向けて公開されていることである。個人の送金履歴を追いたい政府にとってはこれほど有難いことはない。

ダリオ氏の論点は、紙幣の供給を管理している政府が国民の利益を守るように動くとは信じられないという点である。

レイ・ダリオ氏: 政府が紙幣印刷を濫用しないと信じるのは賢明ではない
だから同様に、紙幣からビットコインに逃れた人々に対して、政府がトランザクションの公開情報を利用しないと信じるべきではないとダリオ氏は言っているのである。

実際にはトランザクションを非公開にする暗号通貨もある。しかしそれらはメジャーになっていない。そうした秘匿性の高い暗号通貨がメジャーになるとき、暗号通貨は先進国政府と本物の戦争をやることになるだろう。過去にはスイスの銀行業がそれと戦って、敗北したのである。

アメリカに壊滅させられたスイスのプライベート・バンキング
また、ダリオ氏はゴールドの利点として値動きを読みやすいことを挙げている。ダリオ氏は次のように述べている。

ゴールドがどう動くかはインフレと金利との関係で理解できる。値動きがビットコインよりも分かりやすい。ビットコインはより投機的だ。

これはプロの投資家にとっては非常に重要である。ゴールドはインフレ率が上がれば価格が上がり、金利が上がれば価格が下がる。

何故上がっているのか、何故下がっているのかがこれらの数字を用いて説明できるから、いくらで買って良い、いくらでは買っては駄目だということが言えるのである。しかしビットコインにはそれができない。

また、ダリオ氏は需要の面でもゴールドは有利だという。ダリオ氏はこう続けている。

多くの中央銀行がゴールドを買っている。暗号通貨とはそこが違う。

それはビットコインに対してだけでなく、シルバーなど他の貴金属に対してもゴールドが有利な理由である。シルバーは割安で、1970年代の物価高騰時代にはゴールドと同じように高騰した銘柄なのだが、確かに中央銀行が買っていないという弱点はある。

1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
結論

ダリオ氏はこのように資産としてのゴールドとビットコインを比べた上で、次のように言っている。

こうした理由でわたしは暗号通貨よりゴールドを好んでいる。だがそれよりも重要なのは、政府が信用できるのかどうかという問題を理解することだ。

理想的には、ゴールドとビットコインの両方がポートフォリオに入るべきだ。片方を選んで片方を排除するような極端なことはするべきではない。

重要なのは、 紙幣の価値について心配すること、そして紙幣の代わりになるもので、政府が自由に印刷できないものは何かを考えることだ。

著書『世界秩序の変化に対処するための原則』で説明している通り、ダリオ氏がこれまでの歴史を分析した結論は、先進国の債務問題は最終的にはインフレで解決されるというものである。

だから多少の差はあるにせよ、それを回避できそうな資産はどれも考慮に値するのである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/57295
38:777 :

2025/03/02 (Sun) 23:41:52

ヘイコック氏: 株式は売り時、株式からゴールドへの資産逃避が始まる
2025年3月2日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/60550

Von Greyerzのパートナーであるジョニー・ヘイコック氏が自社配信動画で金相場と株式について語っている。

アメリカの債務危機

2025年に入って著名投資家は誰もが語っていることが2つある。米国債の危機と、そしてゴールドである。

何故か。アメリカの財政赤字が膨張しているからである。コロナ後の金利上昇で米国債には多額の利払いが発生しており、それはGDPの4%に達しつつある。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2025/02/2024-4q-us-federal-government-interest-payments-to-gdp-chart.png


米国政府はこの国債の利払いを新たな国債を売ることで賄っているが、Bridgewaterのレイ・ダリオ氏が言うように、市場が吸収できる米国債の量には限界がある。

レイ・ダリオ氏: 米国債から投資家が逃げている、アメリカ経済は金利上昇で心臓発作を起こす


ダリオ氏は最終的に、中央銀行がインフレにもかかわらず紙幣印刷をして米国債を救済しなければならないと予想している。

1970年代の物価高騰

インフレにもかかわらず、中央銀行が緩和に踏み切ればどうなるか。それは1970年代の状況である。

アメリカでは1970年代、緩和のやり過ぎでインフレが発生し、それは1980年にポール・ボルカー議長が大幅な引き締め政策をやるまで続いた。

ポール・ボルカー氏、1980年のインフレ打倒がどれだけ厳しかったかを語る


物価は15年ほどで3倍になった。つまり紙幣の価値は3分の1になった。

このインフレの時代、投資家はどうすれば資産を守れたのか。ヘイコック氏は次のように述べている。

1970年代には金価格は35ドルから850ドルに上がった。

インフレと紙幣の価値暴落で真っ先に買われるのはゴールドである。一方で、特に日本ではインフレで預金から株式に逃げようとしている人が多いが、1970年代の物価高騰時代には、米国株のパフォーマンスはゴールドどころか預金のパフォーマンスさえ大きく下回った。

以下の記事でダリオ氏が詳しく解説している。

レイ・ダリオ氏: 株式はゴールドのようなインフレヘッジにはならない


インフレ時代の資産運用

株式はデフレの時代の資産である。米国株は過去何十年も上がり続けたと人は言うが、それはデフレの時代だったからである。金利の低下が株価を長期的な上げ相場へと持っていった。

だが上で説明した通り、金利が上がるインフレの時代には資産価格はまったく違う動き方をする。だからヘイコック氏は次のように言っている。

去年は株式からゴールドに移行する最高のタイミングだった。

1年ほど前は、ゴールドに改宗した人々だけがゴールドの上げ相場を楽しむのではなく、他の人々もゴールドという資産クラスとその恩恵について知り始めるのに完璧なタイミングだった。

デフレの時代は終わった。だから人々はデフレの時代の常識(例えば株価の長期的上昇)で投資をするのではなく、インフレの時代の常識(例えば株価は預金のパフォーマンスにさえ勝てない)で投資をするべきなのである。

ゴールドは株式よりも良い

だが、実際にはデフレの時代でさえもゴールドは株式に勝っているのである。ヘイコック氏は次のように言っている。

多くの人が気付いていないことだが、今世紀に入ってからのゴールドのパフォーマンスは、既にS&P 500を凌いでいる。S&P 500が上げ相場であるにもかかわらずだ。

これに気付いている人がどれだけ居るだろうか。2000年から現在までのパフォーマンスは、S&P 500が4倍になっているのに対し、ゴールドは10倍に上がっている。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2025/03/2025-3-2-gold-chart.png


だが話はそれだけではない。ヘイコック氏が「既に」と言っているのは、ヘイコック氏がゴールドの上げ相場はむしろここからだと予想しているからだ。

ヘイコック氏: 金価格がとんでもなく上昇している理由


だからヘイコック氏は、ゴールドは疑問の余地なく株式よりも優れた資産クラスだと主張している。

だがこの事実に気付いている人は少ない。何故だろうか。ヘイコック氏は次のように続けている。

配当を再投資した場合においてもゴールドは今世紀、S&P 500を上回っているという事実に、人々はまだ気付いていない。気付く必要がなかったからだ。

人々がこれまでそのことを考えなくても良かった理由は、紙幣印刷があらゆる資産クラスをバブルにしたからだ。

インフレ相場における株式とゴールド

重要なのは、ヘイコック氏が「気付く必要がなかった」と言っていることだ。投資家が、自分の持っている資産がまずいのではないかと「気付く必要がある」瞬間とはどのような時だろうか。

それはその資産が下落する時である。そしてもしインフレが止まらなければ、ダリオ氏が分析したように、株式のパフォーマンスはインフレ相場における株式のパフォーマンスに変化する。

レイ・ダリオ氏: 株式はゴールドのようなインフレヘッジにはならない


つまり、株式のパフォーマンスはゴールドどころか預金にも勝てないということである。

だからヘイコック氏は次のように言っている。

だが人々が考え直しを迫られる時が来る。

あらゆる徴候が既に出ている。そして市場はきしみ始めている。だがメインストリームの人々は身を守るためものを持っていない。

それはゴールドだ。

1970年代の価格上昇については以下の記事で 纏めているので、そちらも参考にしてもらいたい。

1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35411

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/60550
39:777 :

2025/03/19 (Wed) 12:47:11

純銀上場信託(現物国内保管型)【1542】の掲示板 2024/10/07〜

907 通りすがり
3月17日 14:00

金の方でも書いたんだけど、長期強気の先高予想ができると先物がコンタンゴになってETFとしては痛い目見ることにならないか心配


914 通りすがり
3月17日 18:26

>>907

ETFを売り出して資金を運用する側は先物市場が専らになるけど、コンタンゴ長期先高予想(逆遠近法的?)で先物価格が組み上がると先物再投資の都度に購入可能量が目減りしていく
前にWTI原油ETFでこれ食らって泣いた
現物上がってるのにETF下がる
もっともその後で現物の方は有名なマイナス価格がついた記憶
ペーパーシルバーで換物が滞るのはここには対岸の火事だけど、コンタンゴは現物に対するここのリスクにならないか不安
杞憂の指摘含めてコメントあったらご教示を



ポンズラー
3月17日 18:51

>>914

↓だそうです。
ーーーーーーーーーー
2. 1542は「銀の現物裏付け型ETF」なのでコンタンゴなし
1542の特徴

銀の現物を裏付け資産として保有する「現物型ETF」
先物取引を使わず、実際の銀地金を信託銀行(三菱UFJ信託)に保管
先物市場の影響を受けないため、コンタンゴが発生しない
コンタンゴが問題となるのは「先物ベースETF」

「原油ETF」や「銀ETFの一部」は、先物市場の影響を受けるためコンタンゴが問題となる。
例えば**「WTI原油ETF」**(1699)は、原油先物をロールオーバーするため、コンタンゴが発生すると価格が下落しやすい。

例えば「銀ETF」には 先物ベース型 もある。
先物型ETFはロールオーバー(期限の来た先物を次の期に乗り換える)が必要で、コンタンゴの影響を受ける。
例:「SLV(iShares Silver Trust)」は現物型なので問題なし
例:「SIVR(Aberdeen Standard Silver ETF)」も現物型
✅ 1542は「銀の現物」に直接連動するため、コンタンゴの影響なし!
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001542/1542/11/914
40:777 :

2025/03/21 (Fri) 10:40:16

過去の金融危機で金、銀も大暴落した?S&P500と下落率を比較した結果・・・
2024年10月17日
https://silver-journal.com/gold-and-silver-plummet-during-the-financial-crisis/

先日ジム・リカード氏が以下のような事を述べてました。

ウォール街で40年以上の経験を持つ金融・経済の専門家ジム・リカード氏はリーマンショックを予測した数少ない専門家です。

では本当に金融危機後に金(や銀)は暴落し、その後に回復していくのか?

ここ最近で最も大きかったコロナショック、リーマンショック、現在と近いと言われている1970年代のスタグフレーション時の金銀、とS&P500を見ていきます。


1,コロナショックでの金、銀株式の相場

最も近いのコロナパンデミックからのコロナショックです。

パンデミックにより世界中で経済活動が停止し、多くの国で厳しいロックダウンが実施されました。

これにより失業率が急上昇し、経済成長が大幅に減速、世界的な株価暴落が起こりったのはご存知かと思います。

相場が実際に下落したのはパンデミックが発生した直後というよりも少しタイムラグ後、2020年2月中旬辺りから2020年3月あたりで底値まで下落しています。

まずは米国の主要な株価指数であるS&P500。暴落前の3376ドルから2303ドルに下落。この下落率は約32%。

金の価格が1680ドルから1470ドルで下落幅は210ドルです。この下落率は12.5%しています。S&P500と比べると下落は比較的緩やかです。

銀の価格が19ドルから11.8ドルに下落し、約37.89%の下落率。特に下落率も激しいのですね。

ただ、その後の上昇も更に激しく、約11.8ドルから約29.2ドル約147%とすさまじい上昇率です。


2,リーマンショックの相場

まずはS&P500のチャートから見ていきます。

2007年の高値が1560ドルで2009年3月が底値で680ドル。880ドル下落し、下落率は約56%です。

金価格は高値1000ドルから底値が720ドル。280ドルの下落で下落率は約28%。

最後が銀価格。最高値20.800ドルから底値8.8ドルで約12ドルもの下落。リーマンショック前に急激に上昇しているのもあって、下落率は約57.7%と最も激しい下落です。

銀はコロナショック時と違い、リーマンショック下落”直後の回復”は株価と同じよう緩やかです。

恐らくではありますが、リーマンショック時と違い2020年コロナショック時辺りからの銀の供給不足が考えられます。

以下の表はシルバーインスティテュートという世界の銀業界を代表する、非営利団体が公開している銀の供給と需要を表す表です。

引用:Silver Institute  "World Silver Survey 2024"

Market Balance Less ETPS とは銀の需給バランスから、上場投資信託(ETP)の純投資額を差し引いた数値です。

ざっくり言えばペーパー銀の数値を取り除いた、実際の現物銀の需給状況を反映した数値です。

この数値を見ると2019年からマイナスになり、現在もマイナスが続いてます。つまり純粋な現物の銀の供給が足りていないということです。

リーマンショック時のデータは手元にありませんが、今ほどの供給不足はなかったと思われます。

以下のグラフを見ると2023年は銀市場の需給バランスが著しくマイナスなのが分かります。世界の銀の供給不足は1億8千万オンスを超えています。


青緑の銀のバランスのグラフが下に向いているところは供給不足です。供給不足が始まってから銀の青の価格チャート(銀の価格)が大きく上昇していますね。

銀が供給不足と言われてもいまいちピンと来ないかもしれませんが、2024年は過去10年間で2番目に大きな銀の供給不足が予想されています。

なぜ供給不足なのか?については以下の記事で解説しているので、参照していただきたいです。

→【2024年版】銀が600ドル(20倍~)を超える?価格上昇する8つの材料とは?

実はリーマンショック後に銀は大暴騰していた?
更にいうと実はもう少し長期でみると、銀はリーマンショック時で他の資産クラスより大きく暴騰してます。

2008年の底値8.8ドルから2011年で48ドルまで上昇。39.2ドル上昇し、上昇率は脅威の約445.5%です。


金に関しても長期的に見ると更に上昇し続けていますが、銀ほどではないです。

底値720ドルから最高値1880ドルまで上昇。1160ドル上昇し、上昇率は約161%ほど。



インフレが今ほど問題になっていなかったリーマンショック相場ですら、貴金属はかなり上昇しているのが分かります。

なぜこれほど上がったのか?について書き出すと終わらなくなるので、後日別記事で書いていこうと思います。


3,1970年台スタグフレーションの相場

現在のインフレと景気後退が同時に襲う相場を1970年代のスタグフレーションに近いと警鐘している著名投資家は多いです。

1970年代のスタグフレーションは1981年ポール・ボルカー議長が20%まで金利を激的に上げるまで続きました。

特にS&P500が激しく下落したのは1972年の高値から1974年にかけて120ドルから62ドルに下落。下落率は約48.3%。

そしてここからが面白いのですが、金は上下を繰り返しながら最終的に株価よりも大きく上昇しているのが分かります。

1980年に大暴騰する以前の一番大きな下落を見ると、1975年に186ドルの最高値から1976年に102ドルに下落しているのが底値。

約45.2%の下落率。

1970年当初は35ドルだったのが、1980年の最高値で875ドルほどになっているので約25倍もの驚異的な上昇率です。

1970年代のスタグフレーションでさえ、解像度を上げてみると金でさえも直線的ではないことが分かります。

逆に言えば、現在の相場が本当に1970年代に近いのであれば、一時的な下落があっても心配する必要はないと言えます。

そして最後が銀。金と同じように上下を繰り返しています。

1970年は1.6ドルだったのが1980年には最高値で48ドル付近まで上昇し、約30倍もの上昇です。

銀に関しては、ハント兄弟が銀を買い占めたからだ!という主張もあります。

ただ、チャートを冷静に見ればわかる通り、ハント兄弟がいなかったとしても金とインフレに追随して上昇していたのが分かります。

また、当時のように第2、第3のハント兄弟が現れないという保証はどこにもありません。

更に言えば当時は現在に比べると電子部品も少なく、消費する電力量も大幅に少ないので銀の実需は現代の方が遥かに多い点を考えるとやはり当時よりも現代の方が銀の方が可能性を感じます。



4,なぜ経済は暴落から回復するのか?

そもそもなぜ下落後に資産は上昇していくのか?

これは政府による大規模緩和が行われる事による、インフレ期待があるからです。

景気後退があれば政府はほぼ必ず政策金利を引き下げたり、給付金をバラ撒くことで景気回復策を実施します。

例えばコロナショック暴落→世界中で行われた給付金など大規模緩和がありましたが、政府債務額は急激に上昇しています。

パンデミックにより生活が苦しくなれば、給付金は生活費に消費されますが、中には生活はそれほど苦しくない層にも給付金が入ることになります。

生活が苦しくない層は、最初は自分の欲しいものなど消費活動に充てられていきます。

しかし何度も給付されれば、一定層は消費するのではなく、給付金を元にもっとお金を増やそうと投資にお金を回します。

このようにインフレと共に株価など資産の価格も上昇していきます。

国の債務額が上昇しても同時にGDPが上昇すれば、そこまで大きな問題にはなりずらいです。

年収100万円の人が5,000万円の借金をするのと、年収1,000万円の人が5,000万円の借金するのとでは債務償還能力が違うようなものです。

問題はGDP以上に債務が増える場合、どこかの時点でインフレが急加速するという点です。



5,1970年代よりも状況は悪い?

そして恐れていたインフレが起きているのが現状で、1970年代のスタグフレーション相場に近いと言われている所以です。

ただし、個人的には1970年代のスタグフレーションより状況は悪いように見えます。

というのも当時は米国債務GDP比は30%で、現在は120%を超えてます。

米国政府債務GDP比が30%と低かったので、ポール・ボルカー議長は20%の高金利に引き上げ経済を殺しながらインフレの息の根を止めることが可能でした。

が、現在は債務額が多すぎるので、もし当時のようにインフレが再燃し、同じように金利を20%まで引き上げるような事があれば、債務の金利払いが急激に上がります。

国家のGDP以上に貨幣供給量の増加すれば(バラ撒けば)インフレが起きます。

当ブログでは何度も提示しているのですが、現時点での米国債務の利払い費だけで1兆ドルを超えてます。

政策金利5.5%ですらこれほど急激に増えているのに20%まで上げれば、債務返済する為に債務が債務額は更に急激に上昇することになります。

かと言って、金利を引き下げれば今度は1970年代起きたようにインフレが再燃する恐れがあります。

インフレが落ち着いて来ているとはいえ現時点でも3%と高止まり状態です。

金利を引き下げても、引き上げても地獄という究極の選択をパウエル議長らは迫れています。

→イーロン・マスク「米国は破産しつつある」ドルの価値は過去4年間で25%の価値が減少しているのは本当か?

【まとめ】金融危機で金、銀も大暴落するが、回復する可能性が高い
というわけで、なぜ金融危機が発生すると金が暴落し、回復するというのは確認できました。

そして、なぜ暴落後に回復するのか?回復した後に下落するのか?メカニズムさえ知っておけば、途中の下落はさほど気にする必要はないと感じます。

また最近のゴールドがドル建てでも最高値を更新し続けていてるのは「中国や世界の中央銀行が買っているからだ!」という主張があります。

ただ、これにはもう一歩踏み込んで「なぜ中国や中央銀行が金を狂ったように買い続けているのか?」を考える必要があります。

”誰が買っているか?”よりも”なぜ買っているか?”を知らなければ、先日中国が金を買うのを停止したと言うニュースがあった時に金を手放すような羽目になります。
その後金は上昇している

債券王ガンドラック氏は金の価格上昇に次のように述べています。

「(金の価格が上昇しているのは)先進国の政府は完全に制御不能になっているという認識が高まっているだけだと思います。」

https://Twitter.com/DLineCap/status/1796508621142159594

問題は今後金融危機が 発生するのか?ですが、これに関しては別の記事で書いていこうと思います。

最近また「米国経済はソフトランディング可能」だという主張が増えているのが気がかりです。
https://silver-journal.com/gold-and-silver-plummet-during-the-financial-crisis/

41:777 :

2025/03/21 (Fri) 12:42:40

【SLV】銀(シルバー)に投資できるETF『2025年ゴールドを凌ぐシルバーのリターン』
米国ETF
2024.11.02
https://www.cocoyamoney.com/silver-etf-slv/

2024年も引き続き株式市場にとって素晴らしい年になっていますが、2025年にはその反動で下落相場が来るとも考えられています。

前例として2022年は株式が大きく打撃を受けた米国市場ですが、そんな市場の中でも高騰していた相場がありました。

それがコモディティです。

金利が下がり株式や債券などのリスクプレミアムが減少することで、投資家の資金はコモディティに集まります。

これを投資のチャンスと捉えたいところですが、原油や穀物は中東の不安定な情勢によって期待はできません。

また、金(ゴールド)に関しては、着実に価格を切り上げており良いリスクヘッジとなっているようです。

さらに最近では金(ゴールド)よりも、銀(シルバー)の方が投資妙味がありそうに見えます。

そこで今回の記事では、【SLV】銀(シルバー)に投資できるETFについて解説していきたいと思います。


【SLV】銀(シルバー)に投資できるETF徹底解説

銀(シルバー)に投資をする場合、現物や先物、CFDなどで取引することもできますが、ETFで投資をするといった方法があります。

今回は銀(シルバー)に投資できる米国ETFのSLVについて解説していきます。

【SLV】銀(シルバー)に投資できるETF

SLVの概要については以下の通りです。

ティッカー SLV
運用会社 ブラックロック
設定日 2006/04/28
時価総額 $16.157B
ベンチマーク 銀価格
経費率 0.50%
分配金 ー
スクロールできます
引用元:Bloomberg (2024.11)


金(ゴールド)同様にコモディティには分配金がありませんので、保有しているだけでマイナスになってしまうんですね。

経費率も少し高めで、相場のうねりをとるといった短期投資に向いているようです。


銀(シルバー)の変動率は金(ゴールド)より大きい

昔から『有事の金』と言われるように、インフレ時には金(ゴールド)の価格が上昇します。同様にコモディティの銀(シルバー)の変動率は、金(ゴールド)より大きいとされています。

こちらはコロナショックの大底からの銀(シルバー)と金(ゴールド)のチャート比較です。


金(ゴールド)が+66%上げているのに対して、銀(シルバー)が+121%と大きく上昇しています。


伸びしろは銀(シルバー)の方が大きい

コモディティへの投資と言えば、銀(シルバー)よりも金(ゴールド)の方がメジャーですが、現在の金と銀の価格を眺めると、銀(シルバー)の方が伸びしろが大きいと言えます。


直近2年ほどを切り取ると、すでに金(ゴールド)は43%と大きな上昇をしているのに対して、銀(シルバー)はほぼリターンはまだ16%と大きくありません。

今後もコモディティの上昇が続くようなら、銀(シルバー)の方が伸びしろが大きいと考えられます。

銀(シルバー)価格の変動要因

銀(シルバー)価格は今後の上昇が期待できるかについて検証するにあたり、銀(シルバー)価格の変動の要因について見ていきます。


シルバー価格変動の要因
・基軸通貨の米ドルの価格変動
・需要と供給のバランス
・各国の政治・経済の動向
・各国の金利変動
・その他の資源価格の変動


銀(シルバー)価格は今後も上昇が期待できるか
現在の市場と照らし合わせてみると、インフレによりドルの価値が低下し、各国の債券は超低金利時代、政治・経済は不安定、原油を含んだエネルギー価格は上昇と、銀(シルバー)が上昇する条件は揃っています。


銀価格が上昇が期待される要因
・今後も継続して株価が下落する可能性が高い
(逆相関の銀価格が上昇する)

・経済対策のために増やした通貨の影響でインフレが起きる
(インフレリスクに備えて銀が購入される)

・経済回復に伴って需要が高まる
(工業用、装飾用とも)

・直近のチャートが示している
(下落トレンドから上昇トレンドの転換)


銀(シルバー)は株式市場と逆相関
銀(シルバー)だけでなく金(ゴールド)を含んだコモディティは、株式市場と逆相関の関係にある場合が多くあります。

株式市場に不安材料が多い場合に、リスクヘッジのためにコモディティに投資資金が流れることが要因です。

銀(シルバー)とS&P500のチャートを切り取ってみると、概ね逆相関にあることがわかります。


今後、株式市場の下落を予想するのであれば2025年には、銀(シルバー)の上昇にも期待が持てそうです。


銀(シルバー)に投資するデメリット

銀(シルバー)に投資するデメリットについても言及しておきます。

銀への投資のデメリット
・価格が安定していて高騰しにくい
・短期で利益になりにくい
・配当や利子がない
・保有しているだけで経費がかかる

銀(シルバー)には、資産を生み出すインカムゲインはありません。また、保有しているだけで経費がかかることから、資産ではなく負債と考える傾向すらあります。

価格変動に関しては、2011年から2020年ころまでは銀価格は大きな上昇をしていませんでしたから、銀へ投資するにはこれらのデメリットも抑えた上で保有を検討する必要がありそうです。


【SLV】銀(シルバー)に投資できるETFをまとめます。

まとめ
・銀(シルバー)価格も上昇している
・銀は金よりもボラティリティが大きい
・銀は金よりも伸びしろ(上昇幅)がある
・株式と銀は逆相関にある
・今後も上昇の期待ができる

大きく上昇する株式市場ですが、いつかは下落する時がやってきます。

資産を守るためにも株式だけではなく、銀(シルバー)のようなコモディティを保有すべきだと考えています。
https://www.cocoyamoney.com/silver-etf-slv/
42:777 :

2025/03/21 (Fri) 13:21:55

2017-02-16
保有しているETFがまさかの上場廃止に!その時あなたがすべきこと
https://www.invast.jp/blogs/etf-delisting/

証券取引所に上場し、株と同じように取引できる投資信託・ETF。過去10年、世界で最も成長した金融商品と言われており、投資信託同様色々な銘柄に分散投資ができるだけでなく、売買も株のように手軽にできる正に良いとこどりの商品で、日本でもじわじわと人気が広がっています。株と同じように上場している、ということは同じように上場廃止にもなるということ。この、【上場廃止】は株とETFでは少し意味合いが違います。もし自分の保有しているETFが上場廃止になったとしても株のように【上場廃止=倒産】ではないのでご安心を。今日はETFの上場廃止について解説します。


1.株の上場廃止とETFの上場廃止は全くの別物

株もETFも同じように取引所に上場しているため、上場廃止となる事がどちらにもあります。ところが、その意味合いは全く異なるため、きちんと理解しておいた方がいざという時慌てずに済みますよね。まずはそれぞれの商品にとっての【上場廃止】についてを解説します。

1-1. 株の上場廃止=倒産?
株が上場廃止になる理由はいくつかありますが、やはり一番最初に頭に浮かぶのは【倒産】ではないかと思います。比較的記憶に新しいもので言えば2010年にJALが上場廃止、事実上の倒産をしました。実際にはすぐに国からの資金を投入され会社は存続しましたが、当時の株は上場廃止日に紙くずとなりました。株の上場廃止決定は即ち自分が持っている銘柄が上場廃止日に紙くずになることを意味し、価格もその日に向けて急落していくため一刻も早く手放すことが必要となります。

上場廃止決定からほんの数日で価値がゼロとなったJAL(日本航空)株


1-2. ETFの上場廃止は【繰上償還】
 では、ETFの場合はどうでしょうか。株を経験したことがある人なら、上場廃止と聞いただけでパニックを起こしてしまいそうになりますがどうかご安心を。ETFの上場廃止は投資信託の【繰上償還】と同じ意味を持ちます。

繰上償還とは・・・ファンドの運用資産が少なくなり効率の良い運用が難しくなった場合やファンドの投資目的を達成した場合などに、あらかじめ信託約款に定められた規定に基づき、信託期間の途中で運用を中止し、償還する(受益者(=ファンドの保有者)に受益権の口数に応じて信託財産を返還する)ことです。

http://www.daiwa-am.co.jp/guide/term/ka/kuria_1.html

そのため、株と違い上場廃止になった後も払い戻しをすることが可能です。


2.保有していたETFが上場廃止!その時あなたはどうする?

 とは言え、何もせず放置しているだけでは、ETFは払い戻しを含め勝手に現金化される訳ではありません。では、自分が保有しているETFが上場廃止になってしまった場合、具体的に何をすれば良いのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

2-1. 上場廃止のサイン
 上場廃止が決定する前に、上場廃止の恐れがある銘柄はまず【管理銘柄】に指定され、この銘柄は上場廃止の危険がありますよ~ということを周知されます。この時点では【管理銘柄】という分類になるだけで取引は通常通りできますし、一定期間管理銘柄になった後その指定が解けることもあります。

2-2. 上場廃止が決まったら
 その後上場廃止が決定すると、上場廃止日まで今度は【整理銘柄】に指定されて取引されます。どちらであっても、上場廃止日までは通常通り取引が可能なので、管理銘柄に指定された時点で早めにポジションを閉じてしまうのが最も手軽に資金を守る方法と言えます。

2-3. 上場廃止前に出来るだけ早く売却を
 では、うっかり上場廃止後まで持っていた場合はどうなるでしょうか?通常の株であればその時点でゲームオーバーとなってしまいますが、ETFの場合は運用会社指定の証券会社に対して買取請求を行い買い取ってもらうことになります。もし自分が指定された証券会社に口座を持っていない場合、この買取・換金のためだけに口座を開く必要があるので、やはり上場しているうちに売却した方が何かと安心です。

2-4. 資産は減ってしまう?
 先ほどのJALのチャートでも分かるように、株の場合は上場廃止が決まると、少しでも高く売り抜けようとする人たちの投げ売りが殺到し価格があっという間に急落していきます。ETFは、そもそもが原資産として金融資産を保有しているので、例えば日経平均株価に連動し、原資産に日経平均構成銘柄を保有している銘柄であれば、上場廃止決定後も値動きは日経平均に連動、実際に廃止した後も最終日の基準価格での払い戻しが行われます。

2-5. 上場廃止ってどれくらい起きるものなの?
 資産がゼロにならないとはいえ、予定外のタイミングで保有銘柄を手放さなければならないのはやはりできれば避けたいもの。

日本国内に限って言えば、2016年の1年で上場廃止となった銘柄はありません。といっても、日本のETF市場はまだ成長途中なので廃止の判断をする段階にないというのが大きな理由の一つです。世界単位で見れば、例えばETFの本場アメリカでは実に128ものETFが上場廃止を決めています。

2-6. 株に比べればETFの上場廃止は怖くない
 このように、ETFの上場廃止は、特に日本の中に限って言えば今のところあまり頻繁には起きていません。加えて、現物を原資産に保有している銘柄を選べば株と違い価値が大きく棄損される事もほぼないため、上場廃止のリスクとインパクトに関して少なくとも今の時点ではETFが安心、ということになりそうです。

【余談】株が上場廃止になるとどうなる?

倒産、清算、2期連続債務超過、有価証券報告書虚偽記載、株主数の不足など、何らかの理由で上場廃止基準に抵触し、証券取引所で売買されなくなることを上場廃止といいます。上場廃止が決まってから上場廃止日まで通常ストップ安を繰り返し、上場廃止日は10円以下での取引となります。上場廃止後は取引ができなくなり価値がゼロとなってしまうため、早めに売り抜ける必要があります。



3. 上場廃止銘柄を引き当ててしまわないためにできること

 株に比べれば上場廃止となってしまっても資産の棄損は限定的なETFですが、手間や長期的な資産運用を考えた場合やはり上場廃止は避けたいもの。では、そういった上場廃止銘柄を選ばないようにするにはどうすれば良いのでしょうか?

3-1.上位プロバイダ(運用会社)の 預かり資産が多い銘柄を選ぶ
 ETFの上場廃止の引き金となるのは、

①プロバイダ(運用会社)の倒産

②当該ETFに充分なお金が集まらない

などが上げられます。株へ投資する時もそうですが、いくらぱっと見た感じが魅力的に見えても聞いたこともない会社 が提供している銘柄は避けた方が無難。また、預かり資産が少ない銘柄も「不採算銘柄」として上場廃止される事があるので、銘柄選びの時はそこもチェックしておく必要があります。

3-2. 預かり資産の見方
では預かり資産はどこで見る事が出来るのでしょうか?ETFは保有している原資産の状況を含め原則として全ての情報を開示しています。なのでそれぞれの証券会社の取扱ページやYahooなどで見る事ができます。預かり資産は純資産と表現されている事もあるのですが、例えばYahooのページであれば下記の赤枠で囲んである部分で見る事が可能。(引用元)


3-2. 定期的に資産状況や流動性をチェックする
 買った時に きちんと吟味して選んでいてもマーケットの状況が変わるのと同様ETFの状況も変化します。ETFは投資信託と違い、資産の状況などがリアルタイムで開示されているので、長期保有目的の場合でも時々は状況を確認するようにしましょう。


4.まとめ
 いかがでしたか?株の取引経験がある人にとっては、【上場廃止】はどきっとしてしまうワードですが、ETFの場合はそもそもの上場廃止の意味合いやその後の変遷が大きく異なります。正しい知識をつけていざという時に慌てないように備えておくと安心ですね。
https://www.invast.jp/blogs/etf-delisting/
43:777 :

2025/03/21 (Fri) 15:14:49

「純金上場信託(現物国内保管型)、純銀上場信託(現物国内保管型)」に関する注意喚起
2024/04/17
https://www.jpx.co.jp/news/1030/20240417-01.html

当取引所上場のETF「純金上場信託(現物国内保管型)」(証券コード 1540)及び「純銀上場信託(現物国内保管型)」(証券コード 1542)について、市場価格が基準価額(一口あたりの純資産額)と比較して高い状態で推移する傾向が継続しています。

4月16日時点の乖離状況は以下のとおりです。
純金上場信託(現物国内保管型) 基準価額11,160.76円 市場価格12,275円
純銀上場信託(現物国内保管型) 基準価額13,219.57円 市場価格16,525円

投資者の皆様におかれましては、当該ETFの取引にあたり、三菱UFJ信託銀行が公表している基準価額に関する日々の情報等(※)にご留意いただきますようお願いいたします。

(※)基準価額に 関する日々の情報等の参照先(三菱UFJ信託銀行のホームページ)

https://kikinzoku.tr.mufg.jp/ja/data_report/historicaldata.html


▲△▽▼


金・銀ETFは本当に安全?医師が知るべき投資リスクと現状
2025年1月21日
https://med-fp.com/are-gold-and-silver-etfs-really-safe/


「投資はやりたいんだけど、時間が無くって・・・」

多くのドクターから聞くセリフです。

医師は診療で忙しく、資産形成に時間を割くのが大変。

でも金や銀の貴金属は保有するだけなので、多忙なドクターに適した資産と言えます。

2024年のゴールド投資展望: 金価格の未来を読み解く

金投資に関心を持つ初心者へ向けたこのブログでは、2023年の金の需要動向レポートを基に、今後の金価格の動きとその背景にある要因を分析します。世界の中央銀行の行動、ジュエリー市場の動向、投資家の行動パターンなど、金価格を左右する様々な要素について詳細に掘り下げています。また、個人投資家としての10年以上の経験を踏まえ、ゴールド投資が未来にどのような価値をもたらすかについての見解を共有します。金に対する理解を深め、賢い投資判断を下すための知識を提供することを目指しています。...
新NISAも始まっており、現物と同等と言われる金・銀上場投資信託(ETF)を保有している医師投資家も多いでしょう。

ETFは現物の金や銀より取扱いが容易で利便性が高く、多くのドクターに人気がある投資商品です。

ラインナップの中では現物の裏付けのある金・銀ETFが、信頼性から選ばれることが多いです。

例えば「純金上場信託(1540)」は、一定口数と現物の金に転換(交換)することも可能です。

ETF発行元は現物の金・銀を保管場所に預けてあるため転換が可能となっています。

現物と同等の価値を持ちながら、より扱いやすいのがETFのメリット。

しかし、本当に金・銀ETFは現物金・銀と同じなのでしょうか?

最近銀について、注目すべき話題が持ち上がっています。


現物銀の在庫減

ロンドンの市場で、現物銀の在庫が減少していると報告されました。

ロンドンは貴金属市場において重要なカストディ(保管預かり)の役割を果たしており、多くの銀現物が保管されています。

現物銀の在庫減少は、投資家にとって無視できない問題です。

ETFの裏付けとなる銀も、多くがロンドンにカストディされています。

在庫減少は銀ETFの信用に直接影響を与えるでしょう。

つまり、本当に十分量の銀が保管されているのか?

投資ポートフォリオに銀ETFを含む医師にとって注目すべき動向です。

金価格急騰!医師が知っておくべき要因と展望

2023年に金の価格が1万円を越えた背景、BRICSと金の深い関係、そして医師としての投資の視点を解説。BRICS国の金産出量や文化的背景を理解し、賢い投資を目指しましょう。...

金ETFに次ぐ人気の投資商品として、銀ETFは多くの医師投資家にとって魅力的な選択肢です。

中でも「iシェアーズ シルバー・トラスト(SLV)」は、その裏付けとされる銀現物によって高い信頼性が保たれています。

重要なのは、現物銀はETFを運営するブラックロック自体ではなく、別のカストディアンが保管しているという事実です。

カストディアンはロンドンに限らず、様々な場所に分散されていますが、

ロンドン在庫状況によってはETFの裏付けに疑問符がつく場合も。

本当に十分量の銀が保管されているのか?

現物銀と銀ETFの最近のチャートを見てみることで、具体的に解説していきましょう。

【インフレ到来】防衛策は金!

5月20日に発表された日本のインフレ率は2.5%と上昇しました。 生鮮食料品を除いても2.1%と2%を越えました。 黒田総裁...
銀ETFと銀価格
以下は銀先物(青)とSLV(赤)を重ねたチャートです。銀先物=銀価格と考えてください。

銀価格とSLVチャート:医師投資家必見
キレイに一致していましたが、2024年12月頃からSLVが銀先物価格を下回るようになっています。

投資市場における警鐘とも取れる重要なシグナルです。

同時にSLVを発行するブラックロックの株価も低下しています。

ブラックロック株価:医師投資家必見
一部では、ETFの裏付けとなる銀が不足していることによるマーケットの反応だと報道されはじめました。

本当に十分量の銀が保管されているのか?

銀ETFは現物銀と本当に同じか?

医師投資家は注意深く考える必要があります。

【有事の金】本当の意味とは?

こんにちは、山のクマです。 まさかのウクライナ侵攻! びっくりすると供に、とても残念です。 欧米はロシアに対して経済制...
では金ETFは?
金ETFも金価格と基本的に一致して動きますが、一時的な乖離がみられました。

金価格と金ETF:医師投資家必見
東京金先物と「純金上場信託(1540)」のチャートを比較すると、一時的にETFが金先物の価格を上回った時期が確認できます。

原因は市場における現物金が不足し、結果としてETFに資金が流入したことによるものです。

その後裁定取引(同一の価値を持つ商品間で一時的な価格差を利用して利益を得る取引)が入ったためか、また同じ動きをするようになりました。

一時的な乖離は、金ETFが市場状況に応じてどのように反応するかを理解する上で、重要なポイントです。

医師投資家はチャートから、ETF投資の本質を深く把握することができるでしょう。

医者と金投資
医者と金投資
こんにちは、山のクマです。 最近、金価格が上昇してきています。田中貴金属や三菱マテリアルなどの広告も多く、注目が集まっています。 ...
もし銀ETFが担保割れしたら?
本当に十分量の銀が保管されているのか?

銀ETFが担保割れを起こしたら、投資市場にとって大きな衝撃をもたらします。

ETF発行元の信頼は一気に失墜し、関連する銀ETFは暴落するでしょう。

他の健全な銀ETFまでもが価値を失う可能性があります。

その煽りを受け、金ETFにも同様の影響が及ぶことが予想されます。

投資で最も大切な「信頼」が失われた瞬間、市場は混乱に陥ります。

過去にはリーマンショックの際、リーマン・ブラザーズの破綻により、他の健全なウォール街の投資銀行への信頼も失墜し、大規模な暴落を招きました。

多くのベテラン医師投資家も経験しているでしょう。

投資の世界では、信頼の喪失が最も恐れるべき事態です。

【ドクター必読】来る経済危機をどう乗り越えるか
【ドクター必読】来る経済危機をどう乗り越えるか
2022年から次々と値上げです。 そして賃金も上昇しようとしています。 しかし医者の給与は上がりません・・・。 htt...
まとめ
金・銀のETFは、その裏付けとなる現物が保管されていることから、多くの投資家にとって安心して売買できる金融商品です。

しかしその根幹が揺らぐとETFは価値を失い、対照的に現物金・銀は暴騰することが予想されます。

金・銀ETFは新NISA成長投資枠での取引が可能であり、売却益の税率も低いなど、多くの利点がありますが、

投資する際にはETFと現物の違いを理解し、適切なリスク管理が必要です。

医師の投資では現物の金・銀を購入することも、一つの選択肢です。

現物資産としての金と不動産の比較
現物資産の金と不動産|カローラ指数を用いた比較

こんにちは。山のクマです。 少し前から、金が投資対象として人気です。株や債券などと比べて金利が付かないのですが、値上がりしていて、魅力...
市場の変動や信頼の問題に左右されることなく、実物資産を保有することができます。

各投資手段の特性を理解し、自身の投資スタイルや目標に合わせた選択を行うことが、賢明な資産形成への鍵となります。
https://med-fp.com/are-gold-and-silver-etfs-really-safe/


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2017-02-16
保有しているETFがまさかの上場廃止に!その時あなたがすべきこと
https://www.invast.jp/blogs/etf-delisting/

証券取引所に上場し、株と同じように取引できる投資信託・ETF。過去10年、世界で最も成長した金融商品と言われており、投資信託同様色々な銘柄に分散投資ができるだけでなく、売買も株のように手軽にできる正に良いとこどりの商品で、日本でもじわじわと人気が広がっています。株と同じように上場している、ということは同じように上場廃止にもなるということ。この、【上場廃止】は株とETFでは少し意味合いが違います。もし自分の保有しているETFが上場廃止になったとしても株のように【上場廃止=倒産】ではないのでご安心を。今日はETFの上場廃止について解説します。


1.株の上場廃止とETFの上場廃止は全くの別物

株もETFも同じように取引所に上場しているため、上場廃止となる事がどちらにもあります。ところが、その意味合いは全く異なるため、きちんと理解しておいた方がいざという時慌てずに済みますよね。まずはそれぞれの商品にとっての【上場廃止】についてを解説します。

1-1. 株の上場廃止=倒産?
株が上場廃止になる理由はいくつかありますが、やはり一番最初に頭に浮かぶのは【倒産】ではないかと思います。比較的記憶に新しいもので言えば2010年にJALが上場廃止、事実上の倒産をしました。実際にはすぐに国からの資金を投入され会社は存続しましたが、当時の株は上場廃止日に紙くずとなりました。株の上場廃止決定は即ち自分が持っている銘柄が上場廃止日に紙くずになることを意味し、価格もその日に向けて急落していくため一刻も早く手放すことが必要となります。

上場廃止決定からほんの数日で価値がゼロとなったJAL(日本航空)株


1-2. ETFの上場廃止は【繰上償還】
 では、ETFの場合はどうでしょうか。株を経験したことがある人なら、上場廃止と聞いただけでパニックを起こしてしまいそうになりますがどうかご安心を。ETFの上場廃止は投資信託の【繰上償還】と同じ意味を持ちます。

繰上償還とは・・・ファンドの運用資産が少なくなり効率の良い運用が難しくなった場合やファンドの投資目的を達成した場合などに、あらかじめ信託約款に定められた規定に基づき、信託期間の途中で運用を中止し、償還する(受益者(=ファンドの保有者)に受益権の口数に応じて信託財産を返還する)ことです。

http://www.daiwa-am.co.jp/guide/term/ka/kuria_1.html

そのため、株と違い上場廃止になった後も払い戻しをすることが可能です。


2.保有していたETFが上場廃止!その時あなたはどうする?

 とは言え、何もせず放置しているだけでは、ETFは払い戻しを含め勝手に現金化される訳ではありません。では、自分が保有しているETFが上場廃止になってしまった場合、具体的に何をすれば良いのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

2-1. 上場廃止のサイン
 上場廃止が決定する前に、上場廃止の恐れがある銘柄はまず【管理銘柄】に指定され、この銘柄は上場廃止の危険がありますよ~ということを周知されます。この時点では【管理銘柄】という分類になるだけで取引は通常通りできますし、一定期間管理銘柄になった後その指定が解けることもあります。

2-2. 上場廃止が決まったら
 その後上場廃止が決定すると、上場廃止日まで今度は【整理銘柄】に指定されて取引されます。どちらであっても、上場廃止日までは通常通り取引が可能なので、管理銘柄に指定された時点で早めにポジションを閉じてしまうのが最も手軽に資金を守る方法と言えます。

2-3. 上場廃止前に出来るだけ早く売却を
 では、うっかり上場廃止後まで持っていた場合はどうなるでしょうか?通常の株であればその時点でゲームオーバーとなってしまいますが、ETFの場合は運用会社指定の証券会社に対して買取請求を行い買い取ってもらうことになります。もし自分が指定された証券会社に口座を持っていない場合、この買取・換金のためだけに口座を開く必要があるので、やはり上場しているうちに売却した方が何かと安心です。

2-4. 資産は減ってしまう?
 先ほどのJALのチャートでも分かるように、株の場合は上場廃止が決まると、少しでも高く売り抜けようとする人たちの投げ売りが殺到し価格があっという間に急落していきます。ETFは、そもそもが原資産として金融資産を保有しているので、例えば日経平均株価に連動し、原資産に日経平均構成銘柄を保有している銘柄であれば、上場廃止決定後も値動きは日経平均に連動、実際に廃止した後も最終日の基準価格での払い戻しが行われます。

2-5. 上場廃止ってどれくらい起きるものなの?
 資産がゼロにならないとはいえ、予定外のタイミングで保有銘柄を手放さなければならないのはやはりできれば避けたいもの。

日本国内に限って言えば、2016年の1年で上場廃止となった銘柄はありません。といっても、日本のETF市場はまだ成長途中なので廃止の判断をする段階にないというのが大きな理由の一つです。世界単位で見れば、例えばETFの本場アメリカでは実に128ものETFが上場廃止を決めています。

2-6. 株に比べればETFの上場廃止は怖くない
 このように、ETFの上場廃止は、特に日本の中に限って言えば今のところあまり頻繁には起きていません。加えて、現物を原資産に保有している銘柄を選べば株と違い価値が大きく棄損される事もほぼないため、上場廃止のリスクとインパクトに関して少なくとも今の時点ではETFが安心、ということになりそうです。

【余談】株が上場廃止になるとどうなる?

倒産、清算、2期連続債務超過、有価証券報告書虚偽記載、株主数の不足など、何らかの理由で上場廃止基準に抵触し、証券取引所で売買されなくなることを上場廃止といいます。上場廃止が決まってから上場廃止日まで通常ストップ安を繰り返し、上場廃止日は10円以下での取引となります。上場廃止後は取引ができなくなり価値がゼロとなってしまうため、早めに売り抜ける必要があります。



3. 上場廃止銘柄を引き当ててしまわないためにできること

 株に比べれば上場廃止となってしまっても資産の棄損は限定的なETFですが、手間や長期的な資産運用を考えた場合やはり上場廃止は避けたいもの。では、そういった上場廃止銘柄を選ばないようにするにはどうすれば良いのでしょうか?

3-1.上位プロバイダ(運用会社)の 預かり資産が多い銘柄を選ぶ
 ETFの上場廃止の引き金となるのは、

①プロバイダ(運用会社)の倒産

②当該ETFに充分なお金が集まらない

などが上げられます。株へ投資する時もそうですが、いくらぱっと見た感じが魅力的に見えても聞いたこともない会社 が提供している銘柄は避けた方が無難。また、預かり資産が少ない銘柄も「不採算銘柄」として上場廃止される事があるので、銘柄選びの時はそこもチェックしておく必要があります。

3-2. 預かり資産の見方
では預かり資産はどこで見る事が出来るのでしょうか?ETFは保有している原資産の状況を含め原則として全ての情報を開示しています。なのでそれぞれの証券会社の取扱ページやYahooなどで見る事ができます。預かり資産は純資産と表現されている事もあるのですが、例えばYahooのページであれば下記の赤枠で囲んである部分で見る事が可能。(引用元)


3-2. 定期的に資産状況や流動性をチェックする
 買った時にきちんと吟味して選んでいてもマーケットの状況が変わるのと同様ETFの状況も変化します。ETFは投資信託と違い、資産の状況などがリアルタイムで開示されているので、長期保有目的の場合でも時々は状況を確認するようにしましょう。


4.まとめ
 いかがでしたか?株の取引経験がある人にとっては、【上場廃止】はどきっとしてしまうワードですが、ETFの場合はそもそもの上場廃止の意味合いやその後の変遷が大きく異なります。正しい知識をつけていざという時に慌てないように備えておくと安心ですね。
https://www.invast.jp/blogs/etf-delisting/
44:777 :

2025/03/22 (Sat) 12:52:29

ゴールドは現物を買え!金需要が増大して金価格が凄いことになる!?投資家税理士が本音を語る
投資家・税理士 三本さんのお金の話 2025/03/08
https://www.youtube.com/watch?v=PBVgA_ZczfA


世界が恐れる時限爆弾!?フォートノックスに金はあるのか?50年監査されていない!? 2つのシナリオを考えてみた!?
投資家・税理士 三本さんのお金の話 2025/02/28
https://www.youtube.com/watch?v=Lk9AnJRGdTg
45:777 :

2025/03/22 (Sat) 23:58:09

ガンドラック氏: 金価格はここから更に30%上昇する
2025年3月19日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/61611#more-61611

引き続き、DoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏の自社配信動画である。

今回はゴールドや銅などについて語っている部分を紹介したい。

ドルからの資金流出

最近米国株が下落しているが、前回の記事でガンドラック氏はその動きを、ドル建て資産からの資金流出の一部であると位置付けていた。

ガンドラック氏: 2025年、ドル資産からの逃避が始まった


ガンドラック氏は同時に、ドル自体が円やユーロに対して下落していることを指摘していた。

だが円やユーロも強いとは言えない。円の価値も酷く下がっているのに、ドルから逃避して円を買うという考えは、日本人にはピンと来ないだろう。

だから実際には通貨から通貨への逃避よりも、通貨から現物資産への逃避の方が力強いのである。そしてその逃避先になっているものが何かについて、ガンドラック氏は次のように語っている。

一番の勝者は金属だ。ゴールドや銅、産業金属もすべて上がっている。だが銅がその中でも特に強く、ゴールドも上昇相場を継続している。

銅相場に注目している人がどれだけいるか分からないが、今年に入って銅相場は持ち直している。


銅はゴールドとは違って産業用途に強く結びついている金属で、実体経済における需要に左右されやすいが、景気後退懸念で株価が下落している中で銅価格が上昇していることはスタグフレーションを思い起こさせる。

ガンドラック氏の金価格予想

さて、では銅以上に上がり続けているゴールドはどうだろうか。ガンドラック氏は金相場について次のように述べている。

ゴールドの上げ相場は一時期1,800ドルに下がった時からもう数年続いているが、今や3,000ドルに近づいている。

最近、金価格が3,000ドルに届くという面白い予想が増えているが、2,900ドルからの変化を予想する時にその数字はほとんど予想ではない。

それは現在価格が1,800ドルの時に予想すべき数字だろう。2,900ドルから始めることではない。

実際、ここ数日で金価格は3,000ドルを超えてしまった。株式市場が下落を続ける中、何という強さだろうか。


ガンドラック氏はこれまで、ゴールドを強く推奨し続けてきた。

ガンドラック氏: インフレでもデフレでも金価格は上昇する (2024/11/4)


そしてその予想は見事に当たっている。また、金利上昇による利払い増加で財政がかなり怪しくなっている米国債からゴールドへの資金流出を予想している著名投資家は、ガンドラック氏だけではない。

ヘイコック氏: 株式は売り時、株式からゴールドへの資産逃避が始まる
レイ・ダリオ氏: 国債暴落でドルが下がり、他の通貨も下がり、ゴールドとビットコインが生き残る


この流れは、レイ・ダリオ氏がコロナ後すぐに書き始めた『世界秩序の変化に対処するための原則』で予想されていたシナリオだが、ダリオ氏の予想もガンドラック氏の予想もまだ終わっていない。

ガンドラック氏は次のように述べている。

わたしはもっと踏み込んでゴールドが 4,000ドルになると予想する。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/61611#more-61611

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