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アメリカとイギリスがイエメンのフーシ派を攻撃した背景

1:777 :

2024/01/13 (Sat) 09:35:01

アメリカとイギリスがイエメンのフーシ派を攻撃した背景を説明する
2024年1月12日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/43352

1月11日、アメリカ軍とイギリス軍がイエメン南部を支配する反政府勢力であるフーシ派に対して爆撃を行なった。フーシ派の背後にはイランがおり、ついに西洋諸国がイランに支援されている組織に直接の攻撃を行なったことになる。

イエメンのフーシ派

これは中東情勢の明らかなエスカレートを示す重大な事件なのだが、日本人の多くはそもそもフーシ派という言葉に馴染みがないのではないか。

フーシ派はイエメンの南部を支配する組織である。イエメンは2015年から内戦状態となっており、フーシ派は以下の緑の地域を支配している。


(出典: Wikipedia ライセンス)
フーシ派はイランなどと同じイスラム教シーア派であり、赤色の部分は国際的に認知されているイエメン政府によって支配されている。

面積で言えば少数派に見えるが、フーシ派は首都であり最大の都市であるサナアを支配している。国際的に認知されているイエメン政府は、2015年にはサウジアラビアやアラブ首長国連邦の支援がなければ壊滅していたため、政府側が強いというわけでもない。

そもそも当時の政府側の大統領は内戦が始まった時にサウジアラビアに亡命しており、サウジアラビアの支援で領土を取り返すと返り咲いたため、現在のイエメン政府はサウジアラビアの傀儡政権とも言える。フーシ派もイランに支援されているが、少なくとも自分で戦っている。アメリカ撤退前のアフガニスタンと似た構造である。

タリバンのアフガニスタン早期制圧に見るアメリカの帝国主義
サウジアラビアのイエメン介入

そもそもイエメンが内戦に突入した原因は、サウジアラビアがイエメン国内にモスクを建てるなどしてスンニ派の布教を始めたことである。

イエメンには元々、イスラム教のシーア派とスンニ派が半々ぐらいで生活していたが、特に宗教対立などが起きることもなかった。

だがサウジアラビアが自分の流派をイエメン国内で布教し始めたことに対してシーア派の人々から反発が起こった。これがフーシ派の始まりである。

それが結局、フーシ派とサウジアラビアが支援する現イエメン政府との対立に発展しており、宗教対立の多くが実際には宗教の問題ではなく他国の介入だということを示す良い例となっている。パレスチナの土地でも、イギリスとアメリカが余計なことをするまではアラブ人とユダヤ人が何の問題もなく共存していたのである。

ハマス・イスラエル戦争でメッキが剥がれかけている欧米諸国のメディア戦略
フーシ派のパレスチナ支持

だからフーシ派はイラン寄りの反サウジアラビアであり、また元々アラブ人が多数派だったパレスチナに欧米の一存でいきなり出来上がった人口国家であるイスラエルに追い出され続けてきたパレスチナ人に同情的なのも当然だろう。

ここで重要になってくるのがイエメンの位置である。イエメンの西側は紅海であり、この細長い紅海を北に行くとイスラエルにたどり着く。

インド洋からイスラエルまでたどり着くにはイエメンの横にある紅海を通らなければならないので、フーシ派はハマス・イスラエル戦争におけるハマス支持から、紅海を通ってイスラエルへと向かう船を襲っていた。

このフーシ派の戦略は、イスラエルに与えるダメージが少ない上に無関係の他国にも影響するというあまり上手くない戦略だと筆者は見ていたが、このフーシ派の行為が結局はアメリカとイギリスによるフーシ派への爆撃を生んだということである。

結論

ハマスとイスラエルの紛争は、パレスチナへの同情から中東諸国に火種が広がりやすい。フーシ派だけではなく、レバノンのシーア派組織ヒズボラとイスラエルの対立もある。

だが火種が広がるのはフーシ派の方が早かったようだ。投資家のジム・ロジャーズ氏がちょうど紅海の情勢について警告していた。「世界最悪のマーケットタイマー」を自称するロジャーズ氏としては、タイミングの合った警告だったと言える。

ロジャーズ氏、戦争がどう始まるかを語る

今回の件ではアメリカとイギリスが直接フーシ派と戦ったという点が重要である。原油市場はまだ動いていないが、どうなるだろうか。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/43352
2:777 :

2024/01/13 (Sat) 10:05:05

2024.01.13XML
ガザでの虐殺を止めようとしているイエメンをアメリカやイギリスが軍事攻撃した
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202401130001/

 イスラエル軍はパレスチナで住民を虐殺している。ガザで殺された住民や2万数千人以上、そのうち4割は子ども、女性を含めると7割に達するという。世界的に虐殺を非難する声が高まっているが、アメリカやギリスの支援を受けたイスラエルは虐殺を止めそうにない。民族浄化でパレスチナ全域をイスラエル領にしようとしているのだろう。

 そうした中、イエメンのフーシ派はイスラエルへ向かう船舶に対する攻撃を始めた。イスラエルによるガザでの大量虐殺を阻止、罰するというジェノサイド条約の第1条を実行に移したのだ。

 それに対し、アメリカとイギリスは1月12日未明、イエメンの港湾都市アルフダイダとサヌアを含む同国全土に対する空爆、艦船攻撃、潜水艦攻撃を開始した。トマホーク巡航ミサイルを含む100発以上の精密誘導弾を発射したという。アメリカ空軍のアレクサス・グリンケウィッチ中将によると、アメリカ主導軍が11日夜、イエメン北部にあるフーシ派の拠点16カ所、60以上の標的を攻撃した。

 攻撃には米英のほか、オーストラリア、バーレーン、カナダ、そしてオランダも参加したというが、昨年12月下旬にアメリカが編成したイエメン対策の軍事連合にはアメリカとイギリスのほか、オーストラリア、バーレーン、カナダ、オランダ、フランス、イタリア、ノルウェー、セイシェル、スペイン、ギリシャが参加していた。6カ国が脱落している。

 しかし、こうした攻撃は軍事的には意味がないと言われている。ひとつの理由は、アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官がトルコ、ギリシャ、ヨルダン、カタール、アラブ首長国連邦、サウジアラビアの指導者たちに攻撃計画を説明しているため。情報がフーシ派へ伝えられた可能性は高いということだ。事前に避難することができたと見られているからである。

 アメリカとイギリスがイエメンを攻撃したことで、米英両国の船舶は攻撃目標になると推測する人は少なくない。実際、イエメンは米英への報復を誓い、状況によっては地域全体の軍事基地を攻撃の標的にするとしている。

 イエメンが2週間以上の間攻撃を続けるような事態になった場合、アメリカ主導軍の艦船はミサイルなどを補充するため、紅海を離れなければならなくなるというが、アメリカはウクライナでの戦闘で兵器は枯渇している。

 ガザでの虐殺を止めようとする世界の動きを妨害してきたアメリカやイギリスがイエメンを攻撃、この両国が虐殺に関してイスラエルと同罪だということを世界へ示し、「ルールに基づく秩序」の本質を示すことになった。そのルールは帝国主義体制を維持することは目的なのだ。

 今後、ヒズボラがペルシャ湾を封鎖する可能性も高まってきた。そのヒズボラはすでにレバノンでイスラエルへの攻撃を始めている。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202401130001/
3:777 :

2024/03/04 (Mon) 19:18:27

2024.03.04XML
戦争に反対、言論の自由を擁護し、英国労働党を除名になった人物が選挙で当選
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202403040000/

 イギリス労働者党(WPB)を率いるジョージ・ギャロウェイが補欠選挙で主要政党の候補者に圧勝、リシ・スナック首相や有力メディアから罵詈雑言を浴びせられている。イギリス政府がガザでの虐殺を支援していることに怒っている有権者によってギャロウェイは当選したと本人は考えているようだ。

 ギャロウェイは元々労働党の党員で、2003年にアメリカが主導するイラクへの侵略戦争を批判、その年に除名されるまで労働党の議員を務めていた。その後、米英両国政府によって拘束されているウィキリークスのジュリアン・アッサンジを支援、最近ではイスラエルによるガザでの虐殺に反対している。

 労働党は歴史的に親イスラエルだったのだが、1982年9月にレバノンのパレスチナ難民キャンプのサブラとシャティーラで引き起こされた虐殺事件で党内の雰囲気が変わり、親パレスチナへ変化した。

 この虐殺はベイルートのキリスト教勢力、ファランジスト党が実行したのだが、同党の武装勢力はイスラエル軍の支援を受けながら無防備の難民キャンプを制圧し、その際に数百人、あるいは3000人以上の難民が殺されたと言われている。虐殺の黒幕はイスラエルだった。そしてイギリス労働党の内部でイスラエルの責任を問い、パレスチナを支援する声が大きくなったのだ。

 そうした情況を懸念したアメリカのロナルド・レーガン政権はイギリスとの結びつきを強めようと考え、メディア界の大物を呼び寄せて善後策を協議。そこで組織されたのがBAP(英米後継世代プロジェクト)である。アメリカとイギリスのエリートを一体化させることが組織の目的で、少なからぬメディアの記者や編集者が参加していた。

 そうした中、イスラエルに接近していったのがトニー・ブレア。この人物はオックスフォード大学で富豪の息子が加盟できるブリングドン・クラブのメンバーだった。

 ブレアは1994年1月に妻と一緒にイスラエルへ招待され、3月にはロンドンのイスラエル大使館で富豪のマイケル・レビーを紹介された。その後、ブレアの重要なスポンサーになるのだが、言うまでもなく真のスポンサーはイスラエルだ。

 そのブレアが労働党の党首になるチャンスが1994年に訪れる。当時の党首、ジョン・スミスがその年の5月に急死、その1カ月後に行われた投票でブレアが勝利して新しい党首になったのである。

 レビーだけでなく、イスラエルとイギリスとの関係強化を目的としているという団体LFIを資金源にしていたブレアは労働組合を頼る必要がない。1997年5月に首相となったブレアの政策は国内でマーガレット・サッチャーと同じ新自由主義を推進、国外では親イスラエル的で好戦的なものだった。ブレアはイラクへの先制攻撃を正当化するため、偽文書を作成している。

 ブレアはジェイコブ・ロスチャイルドやエブリン・ロベルト・デ・ロスチャイルドと親しいが、首相を辞めた後、JPモルガンやチューリッヒ・インターナショナルから報酬を得るようになる。

 こうしたブレアのネオコン的な政策への反発に後押しされて2015年9月から党首を務めることになったのがジェレミー・コービン。労働党的な政策を推進しようとした政治家で、アッサンジを支援、イスラエルのパレスチナ人虐殺を批判している。

 そうした姿勢に米英の支配層は怒り、アメリカやイギリスの情報機関はコービンを引きずり下ろそうと必死になり、有力メディアからも「反ユダヤ主義者」だと攻撃されて党首の座から引き摺り下ろされた。

 そして​2020年4月4日に労働党の党首は キア・スターマーに交代、イスラエルに接近し、自分の妻ビクトリア・アレキサンダーの家族はユダヤ系だということをアピールしている​。彼女の父親の家族はポーランドから移住してきたユダヤ人で、テル・アビブにも親戚がいるのだということをアピールしていた。イスラエル軍によるガザにおける住民虐殺にスターマーは反対していない。

 ギャロウェイが勝利したロッチデールでの補欠選挙はイギリスの現状を明確にしたと言える。有権者はガザでの虐殺に嫌悪し、その虐殺を支えているイギリスの政治家に嫌悪している。彼らは怒っているのだ。アメリカではガザでの虐殺を支援する政府に抗議して空軍の軍人、アーロン・ブッシュネルは彼のメッセージを世界へ届けるため、自らの体に火をつけた。そうした怒りが政策に結びついたなら、社会は変わるのだろう。

 ドンバスでの民族浄化作戦を阻止するために軍事介入したロシア軍を西側の有力メディアは罵り、ウクライナのネオ・ナチ体制を賛美しているが、これも構造は同じだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202403040000/

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