777投稿集 2485876


ロマン主義

1:777 :

2024/01/02 (Tue) 16:57:19

ロマン主義
https://irohani.art/study/6843/

教科書通りで理性に重きをおいた新古典主義に対抗して出てくる「ロマン主義」は画一化された絵の描き方に比べて「もっと個人の感覚を大事にしろや!」と出てきた考え方になります。

今回は新古典主義から抜け出して「自分の表現」を一心不乱に追いかける「ロマン主義」について紹介。新古典主義と同時代のブームです。新古典主義とロマン主義は西洋美術史最大といってもいいライバル関係でした。

1700年代の後半は新古典主義が絵画での主流となりました。まずはざっくり新古典主義を振り返ってみましょう。新古典主義とは「理性をもってきっちりした絵を描きましょう」という考えのもと発達したブームです。

その前にロココ美術という「とにかくド派手で豪華絢爛な作品」がもてはやされた時代があって、その反動で「ちょっといったん落ち着け」となったんですね。

また新古典主義ってのは「ナポレオンのプロパガンダに利用されていた」という背景もあります。だから戦場の軍人を描く絵もすごく多いんですね。きっちりと重厚なタッチで描かれる戦争画は、めっちゃかっこいいんですよ。

ただ、ナポレオンは1814年にボロ負けします。いよいよ絶望した彼は、最終的にフォンテーヌ宮殿で自ら毒をあおって死んだとされています。この時のフランスってのはけっこう残酷。ナポレオンが死ぬとともに、新古典主義の画家たちも国を追われるんですね。中心人物だったダヴィッドも亡命しました。

新古典主義が失速するとともにはじまるロマン主義
それでフランスは軍人による統治から、王政に戻るんですね。すると「戦争画とかもう古くね?」と手のひらを返されちゃうんです。だんだんと新古典主義の勢いがなくなるなか、出てきたのが「ロマン主義」です。

ロマン主義の語源は「ロマンス」です。ロマンスが生まれた背景をざっくり説明しましょう。このころローマ帝国では「書き言葉」と「話し言葉」に分かれていました。このうち話し言葉のほうを「ロマンス語」と呼んでいたんですね。それで、だんだんとロマンス語で書かれる文学・ロマンスが増えていくわけです。その解釈が文学以外にも広がって「古典(書き言葉)に対する文化」として「ロマン主義」といわれるようになります。

日本でいうと、平成の時代に流行った携帯小説とか、SNS上の連載小説とかが、まさしく「ロマンス」的な位置づけですね。昔の価値観に縛られない、あたらしい文化が誕生するわけです。このロマン主義がナポレオン失脚後に、もうとんでもなくめっちゃ人気になります。

ロマン主義とは新古典主義の対義語として出てきた言葉なんですね。新古典主義が「理性的」「合理的」といった面を重視していたのに対して、ロマン主義は「自分自身の感性を信じて描くぜ」というストロングスタイル。その結果「現実的にはあり得ない」とか「超見にくい」みたいな絵が完成したとしてもOKです。だって、それは自分の感受性だから。自分にしか分からない世界を描いているわけですからね。


新古典主義VSロマン主義が勃発

ナポレオン失脚後に「新古典主義」は完全に消えたわけではありませんでした。だいぶ
ダメージは受けていましたが「『正確な線』を重視した合理的で理性的な絵画こそが優れているのだ」と信じていたんですね。

そこに「自分の感性を信じるぜ」というロマン主義が出てきたわけで、お互いのやりたいことが真っ向から衝突するんです。ここから「新古典主義VSロマン主義」が勃発します。


「表現」の枠を広げたロマン主義

この後、ロマン主義によって、絵画は「自分の内なる表現」に向かっていきます。そして
印象派や後期印象派と進んでいくわけです。それまでは「線」を大事にする。つまり対象物の形をきっちりと書くという描き方がだったのが、ここで「色」、つまり表現を大事にするようになるんです。まさにロマン主義は「表現」の枠を広げたわけだ。

そんなロマン主義を契機として「印象派」「後期印象派」といった人が出てくるんですね。
https://irohani.art/study/6843/


▲△▽▼
▲△▽▼


ロマン主義の画家・彫刻家

テオドール・ジェリコー Théodore Géricault(フランス ルーアン 1791年9月26日 - 1824年1月26日)
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16832190

ウジェーヌ・ドラクロワ Ferdinand Victor Eugène Delacroix(フランス サン=モーリス 1798年4月26日 - 1863年8月13日)
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16832189

  • 名前: E-mail(省略可):

Copyright © 1999- FC2, inc All Rights Reserved.