777投稿集 2487650


世界の旅 _ イスラエル・パレスチナ

1:777 :

2023/12/15 (Fri) 09:44:22

777投稿集
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世界の旅関係投稿集
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▲△▽▼

世界の旅 _ イスラエル・パレスチナ

【ご報告】パレスチナに行った現地の映像をお見せします。
ジョーブログ【CRAZY CHALLENGER】
2023/11/03
https://www.youtube.com/watch?v=vGvLjCMkcpw&t=500s


【イスラエル、パレスチナ】全動画
ジョーブログ【CRAZY CHALLENGER】
https://www.youtube.com/playlist?list=PLdfjtOZHSuVsFgqhoGiJycHHq0DIBpPSG
2:777 :

2024/01/24 (Wed) 19:15:08

イスラエル・中東の文学者(生年順)


ギルガメシュ叙事詩 epic of Gilgamesh(イラク、紀元前1300年〜紀元前1200年)
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ザラスシュトラ Zoroaster(イラン 紀元前650 - 紀元前600年)
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旧約聖書 モーセ五書 Torah (イスラエル 紀元前四〇〇年頃)
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旧約聖書 Old Testament (イスラエル 紀元前十一世紀 - 紀元前六世紀)
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死海文書 Dead Sea Scrolls (イスラエル 紀元前250年- 紀元70年)
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イエス・キリスト Jesus Christus(紀元後1年 - 紀元後33年)
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パウロ Saint Paul(トルコ中南部 タルスス 紀元後 5年 - 紀元後 60年)
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ヨハネ Iōannis (小アジア, 紀元後 1世紀 - 2世紀)
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ムハンマド Muhammad(サウジアラビア メッカ 570年 - 632年6月8日)
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ルーダキー Rudaki(イラン サマルカンド近郊 860年 - 940年頃)
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千夜一夜物語 The Arabian Nights' Entertainment (イラク バクダッド 9世紀)
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ムハンマド・イブン・ムハンマド・アル=ナフザウィ Muhammad ibn Muhammad al-Nafzawi (サウジアラビア 15世紀)
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3:777 :

2024/02/05 (Mon) 18:37:05

2024-02-04
ノーマン・フィンケルスタイン:「イスラエルは悪魔の国だ」
https://vergil.hateblo.jp/entry/2024/02/04/092339

父親がアウシュヴィッツ、母親がマイダネク強制収容所からの生還者であるアメリカの政治学者ノーマン・フィンケルスタインが、ガザにおけるイスラエルの蛮行を強烈に非難している。


以下、翻訳者のAtuko S(@atsyjp)さんによる発言内容の日本語訳。

私は今のイスラエルに対してほとんど同情を感じない

あれは悪魔の国だ



世論調査で 60%のイスラエル人が

60%がだよ

イスラエルのガザでの軍事行動は手ぬるいと言うんだ

手ぬるいと言うんだよ



ガザでのいろんな数字を見てみるがいい

爆撃の激しさ

爆弾の威力

爆弾の非精密さ

民間のインフラの破壊

民間人と戦闘員の犠牲者の比率

全体の殺害数に対する子供の比率

全死者数に対する女性と子供の比率

数字を見ればわかる



今行われている様々な研究で

イスラエルがガザでやっていることは 次元が違うと

比較対象がないと言われている

いくらかでも比較になるような例がない

第二次大戦のドイツの絨毯爆撃すら比較にならない

連合軍の ドイツの都市の空襲も

連合軍によるドレスデンの空爆ですら



それを目の前で見ながら

60%が「まだ殺し足りない」と言ってるんだよ

壊し足りないとね



無理だ

私の道徳的想像力の限界だ

これ以上深入りはしないがね



強制収容所の見張りの側には興味はない

ウエスト博士に言ったよ

彼らを兄弟姉妹と呼ぶのは無理だと

そんなこと不可能だ

私の道徳的想像力には限界がある

それに

強制収容所の見張りを兄弟姉妹と呼ぶのは

私に言わせれば死者への冒涜だ



イスラエルがどうしてこうなったか

理解できるとは言わない そこには触れない

ノーだ



8000人の子供を 2ヶ月で殺す

2020年から2022年まで すべての戦闘地域で殺された子供の数より多いんだよ

2020年 2021年 2022年を足してね

3年分より多くの子供が殺されてる

誰を殺しているかといえば

強制収容所にいる人々を殺戮している

(彼らは)どこにも行けないし 逃げられない

いまガザでは毎日、アウシュヴィッツで殺されていたより多くの子どもたちが殺されている。


イスラエルによる封鎖のせいでガザの子どもたちが餓死していく中、イスラエル兵たちは見せびらかすようにバーベキューパーティーを開く。


まさに悪魔の所業としか言いようがない。
https://vergil.hateblo.jp/entry/2024/02/04/092339
4:777 :

2024/02/23 (Fri) 17:41:13

ヨーロッパ問題としてのパレスチナ問題――ガザのジェノサイドと近代500年の植民地主義 早稲田大学文学学術院教授・岡真理
2024年2月22日
https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/29260


イスラエルの攻撃によって廃墟と化したガザ。4カ月以上続く攻撃によるパレスチナ人の死者は3万人をこえている。

 京都大学で13日、自由と平和のための京大有志の会などの主催による公開セミナー「人文学の死――ガザのジェノサイドと近代500年のヨーロッパの植民地主義」が開催された。昨年10月7日から始まったパレスチナ・ガザ地区に対するイスラエルの破壊と殺戮が苛烈さを増すなか、人文学の視点からこの暴力の歴史的根源に迫った。オンラインも含め約600人が参加した。今号では、岡真理・早稲田大学文学学術院教授による基調講演「ヨーロッパ問題としてのパレスチナ問題」の内容を紹介する。



◇      ◇




岡真理氏

 本セミナーは、この4カ月間、今なおガザで生起している出来事――イスラエルによるジェノサイド(大量殺戮)、ドミサイド(大量破壊)を、この暴力の根源に遡って理解することを企図している。



 昨年10月7日、ガザ地区――マスメディアでは「イスラム組織ハマス」あるいは「イスラム原理主義組織ハマス」が実効支配するガザ地区と説明されるが、ガザ地区は1967年以来、イスラエルの軍事占領下にあり、2007年から16年以上にわたってイスラエルによる軍事封鎖の下に置かれている、そのガザ地区――のパレスチナ人コマンド(戦闘員)によるイスラエル領内への越境奇襲攻撃があり、直後からイスラエルによるガザに対する凄まじい攻撃が始まった。



 開始からわずか1週間後、ジェノサイド研究の専門家が「教科書に載せるような」、すなわち絵に描いたような典型的なジェノサイドだと述べ、第二次世界大戦後、カンボジアのキリングフィールドをはじめ数々のジェノサイドを体験してきた国連の専門家も「前代未聞」と述べるほどの異次元のガザに対するジェノサイド攻撃だが、日本の主流メディア、企業メディアの報道は、パレスチナ系アメリカ人の文学研究者エドワード・サイードが批判する「カヴァリング・イスラーム」、つまり中東やイスラーム世界で起きる出来事を報道することを通じて、むしろ積極的にその内実や本質を覆い隠してしまうという事例をそのまま体現したものとなっている。



 典型的なのは、「憎しみの連鎖」とか「暴力の連鎖」という言葉への還元。これはこの問題の起源――イスラエルの暴力の歴史的起源を問わないで済ませるための詐術だ。また「イスラエルとパレスチナ紛争には複雑な、非常に入り組んだ歴史がある」といってお茶を濁すことも、同じく歴史について語らないための方便である。



 イスラエルによる「我々はホロコーストの犠牲者であるユダヤ人…」という主張も、イスラエル国家においてホロコーストの記憶が歴史的にどのように政治的に利用されてきたかということについて無知なまま、イスラエルが主張するがままに流布され、あまつさえ2000年前に遡って、歴史的事実としては存在しない「ユダヤ人のパレスチナ追放」なるものを紛争の歴史として説明するという、度しがたい無知に基づく報道がなされている。



 文庫版で600㌻にわたるシュロモー・サンドの著作『ユダヤ人の起源』を読んでから報道せよとまでは言わないが、ウィキペディアにさえ「4世紀までパレスチナ住民のマジョリティー(多数派)はユダヤ教徒であった」と載っている。



 そして、ローマ帝国がキリスト教を国教とし、キリスト教への改宗者が増え、キリスト教徒が多数派となり、さらにアラブ・イスラームに征服された後、ユダヤ教徒やキリスト教徒のイスラームへの改宗が進み10世紀を過ぎたあたりからムスリムが多数を占めるようになるが、歴史を通じてパレスチナにはユダヤ教徒がずっと存在した。エルサレムへの入城は禁じられたかもしれないが、パレスチナからユダヤ人住民すべてが追放されたという事実はない。このような初歩的な事実確認さえ怠ってテレビや新聞の報道がなされている。



 今の日本人の多くが、仏教徒であろうが、キリスト教徒であろうが、ムスリムであろうが、2000年前にこの列島に居住していた縄文人の末裔であるように、あるいはその後朝鮮半島からやってきた渡来人の末裔であるように、パレスチナ人は2000年前、パレスチナの地にいたユダヤ教徒の末裔である。



攻撃開始から4カ月 問題の根源にこそ目を




イスラエルの爆撃で壊滅したガザ地区南部ハーン・ユーニスの市街地(12日)

 今、ガザで生起しているのはジェノサイドにほかならない。攻撃開始から129日目の現在、イスラエルの攻撃によるパレスチナ人の死者は、2万8340人を超える。これは身元が判明している者たちだ。行方不明者、すなわち遺体がまだ瓦礫の下に埋まっている者たちは約8000人。実質の死者は3万5000人を超えている。負傷者は6万7984人。これら死傷者の40%が14歳以下の子どもたちだ。



 230万人いるガザ住民の80%にあたる190万人が家を追われ、北部を追われ、さらに中部を追われた避難民たちが今、エジプト国境の街ラファに追い詰められ、飢餓や感染症で命を落としている。このいわば「攻撃関連死」による死者たちは、先ほどの数には計上されていない。ガザの住宅の60%が完全に瓦礫にされてしまったか、損傷を受けた。現段階で60万人がもはや帰る家がない。



 今、ガザで起きていること――それは人間存在をめぐって私たちが培ってきたあらゆる普遍的価値観に反するものだ。それを否定し、蹂躙するものだ。このジェノサイドを私たちは一刻も早くやめさせなければならない。そのために声を上げなければならない。



 しかし問題は、ジェノサイドそのものではない。問題の本質は、ジェノサイドにあるのではない。本セミナーは、それを提起し、広く共有し、私たちの行動の指針にするために企画された。



 今、日本の各地で「今こそ停戦を」「ジェノサイドやめろ」と呼びかけるデモがおこなわれている。京都でも毎週土曜午後3時から市役所前に集まって仏光寺公園までデモをおこなっている。都道府県や市町村議会で即時停戦を求める決議がなされ、さまざまな団体が即時停戦のため日本政府に対して「憲法前文の理念に則り、積極的な措置をとれ」と求める声明を発表している。



 毎日、100数十人から200人近いパレスチナ人がガザで殺されている。10分に1人、子どもが殺されているとも言われている。一刻も早くこのジェノサイドをやめさせなければいけない。それは事実だ。そうしたなか、今すぐ停戦を求め、声を上げている方のなかには「ハマースのテロは許されないけれど、それにしてもイスラエルの行為はあまりに過剰だ」「ジェノサイドだ」「ことの発端はどうあれ、こんなことはすぐに止めなければならない」という思いで参加されている方も多いのではないかと思う。



 一刻も早く止めるために、理由はどうあれ即時停戦を求める声を今、糾合していかなければならない。しかし、このジェノサイド攻撃が終わったとしても、問題の根源が解決されない限り、パレスチナの地に平和は訪れない。即時停戦、ジェノサイドをやめろと叫びながら、私たちは何を願っているのだろうか。何を実現しようとしているのだろうか。



 彼の地で起きているジェノサイドが終わりさえすればいいのだろうか?そうではないはずだ。私たちが願い、そのために今できる限りのことをしたいと思っているのは、パレスチナが平和になること、パレスチナの地に暮らす人々が自分の人生と自分たちのあり方をみずから決定し、人間らしく、自由に、平等に、尊厳をもって生きていることができるようになることではないか。



 そうであれば、単にジェノサイドが終わるだけでは不十分だ。問題の根源にこそ、目を向けなければならない。



イスラエルの建国 民族浄化と殺戮の上に




ガザの住民を南部に追いやりながら軍事侵攻を続けるイスラエル軍(9日)

 では、この暴力の起源、問題の本質とは何か。それを考えるにあたって踏まえておかなければならない基本的なポイントとして、イスラエル国家は入植者による植民地主義的侵略によって先住民を民族浄化することによって建国されたという歴史的事実がある。すなわちアメリカやカナダ、オーストラリア、あるいは南アフリカの白人国家と同じ存在であるということだ。



 そして、イスラエルは自身が支配する全領域――すなわち1948年に占領し、現在イスラエルと呼ばれている地域、および1967年に占領した東エルサレムを含むヨルダン川西岸地区およびガザ地区において、ユダヤ人至上主義のアパルトヘイト体制を敷いているという事実だ。それゆえ今起きていることは植民地戦争であるという事実である。



 昨年10月7日のハマース主導のガザのパレスチナ人コマンドによるイスラエル攻撃は、脱植民地化を求める者たちの抵抗と位置づけられる。パレスチナ系アメリカ人の歴史学者ラシード・ハーリディー(コロンビア大学教授)は、10月7日直後の講演会において二つのことを強調した。



 一つは、歴史的な脱植民地化を求める解放軍も暴力を行使してきたこと。アルジェリアやアイルランド、ベトナムの民族解放闘争も然りだ。



 もう一つは、この植民地戦争においては、戦闘がおこなわれている戦場だけでなく、世界のメトロポール(大都市)もまた戦場であるということだ。それは、イスラエルが攻撃直後におこなったことだ。



 つまり、10月7日に起きたことについて、ないこともでっち上げて世界に向けて喧伝する。10月7日の奇襲において、パレスチナの戦闘員たちは軍事的には勝利したかもしれないが、世界の大都市を舞台にして展開されるこの情報戦においては、イスラエル政府の発表が検証もされず事実であるかのごとく共有され、その後の議論も「ハマースによる残忍なテロ云々」を前提にしなければ次に進めないという言論状況が生まれた。



 私たちは、ガザのジェノサイド、ドミサイドという形で現象している暴力を、正しく適切に理解する――つまり問題を根源的に解決する“解”を導き出す――ためには、以下のことをしっかりと理解しなければならない。



 今、ガザで起きていることは、入植者植民地主義によって建国され、ユダヤ人至上主義体制を維持するためにアパルトヘイトを敷いている国家に対して、先住民がそれからの解放を求めて戦っている脱植民地化の戦いであり、植民地戦争であるということ。



 そして、イスラエルがガザのパレスチナ人に対して行使している暴力は、日本も含めて世界の植民地主義国家がその植民地支配の歴史において、自由や独立を求める被植民者の抵抗に対して行使してきた殲滅の暴力であるということ。



 また、ガザに対するジェノサイドと並行して、ヨルダン川西岸地区に対しても今、第二次インティファーダの時期を上回る規模の攻撃が起きている。これも、イスラエル国家とそのナショナルイデオロギーであるシオニズムそのものの企図――ヨルダン川から地中海までの土地を占有し、パレスチナ人を民族浄化する――という目的を遂行しているのだということ。



 このような文脈において、今の暴力を理解しなければならない。



 イスラエル政府の発表、アメリカの主流メディアの報道、そして日本のメディアの報道は、ひとえにこのジェノサイドが植民地主義の暴力なのだという事実を徹底的に抑圧、隠蔽するためのものとして機能している。



 イスラエル政府は10月7日以降のガザに対するジェノサイドを正当化するために、「10月7日にハマスが赤ん坊数十人の首を切り落とした」とか、「オーブンで焼き殺した」とか、「野外音楽祭で大量レイプがあったのだ」というが、これらはすべてでっち上げの嘘であったことが、すでにイスラエルの新聞でも報道されている。だが、このでっち上げによって「ハマースの残忍なテロ」という虚偽が世界に喧伝された。



 パレスチナ側の戦闘員の攻撃で民間人が殺されていないわけではない。そうした戦争犯罪は確かに起きている。だが、それはイスラエル政府が発表している内容とは大きく異なるものだ。そして今、当初1400人といわれていたイスラエル側の犠牲者が1147人に下方修正されているが、そこで犠牲になったイスラエル市民が、誰によって、どのように殺されたのかということについてイスラエル政府は調査して発表することを拒んでいる。



 すでに証言等で明らかになっているが、現場に急行したイスラエル治安部隊が人質や自国兵士もろとも砲撃したり、アパッチヘリから発射したヘルファイアミサイルによって車ごと破壊され殺されたりすることによって、かなりのユダヤ系市民が自軍の攻撃によって殺されている。



 10月7日のパレスチナ側の攻撃があったことを契機にイスラエルのユダヤ系市民が殺されたことは事実だが、すべて「ハマースが残忍なやり方で殺した」というのは間違いであり、パレスチナ側の戦闘員が殺した実数もイスラエル政府が明らかにしようとしないためはっきりとはわかっていないのが現状だ。



 こうした虚偽を流しながら、イスラエルは「このテロに対する自衛の戦いだ」と喧伝しているが、これは実際には1948年以来やむことなく今日まで継続するパレスチナの民族浄化――漸進的ジェノサイド――の完遂にほかならない。



 詳しくは『現代思想』2月号のパレスチナ特集を読んでもらいたい。これが私個人の見解ではなく、パレスチナ・中東研究に携わる者たちの基本認識であることがご理解いただけるだろう。



何の為の研究教育か 問われる人文学の真価



 「ナチスのホロコーストを前にして、人間になぜこんな残虐なことができるのか、と問うのは偽善的である」と、イタリアの哲学者ジョルジョ・アガンベンは述べた。「私たちが問うべきはむしろ、それは一体いかなるシステムによって可能になったのかということである」と。本セミナーで考えたいのは、まさしくこのことである。



 「システム」という言葉で真っ先に想起されるのは、国連の安保理常任理事国であるアメリカが拒否権を持っているということ。そのためにイスラエルは、その数々の国際法違反も戦争犯罪も人道に対する罪も、一度も裁かれることはなかった。この「イスラエル不処罰」という国際社会の「伝統」が21世紀の今、ジェノサイドを可能にしてしまったということは否めない。80年前の戦争の戦勝国がこのような形で拒否権を持ち、それゆえに世界の大半の国々の意向をチャラにすることができるという構造自体が、不正義の温床になっているということは、誰の目にも明らかだ。



 本セミナーでは、ガザに対するジェノサイドを何が可能にしてしまっているのかということを、そのような国際政治の観点からではなく、私自身が専門とする「人文学の学知」という領域で考え、問題提起することを目的にしている。



 封鎖されたガザに対するイスラエルの大規模軍事攻撃は過去に4回あった。2008年から09年にかけての最初の攻撃、3回目の2014年の「51日間戦争」では、私もパレスチナに関わる者の一人として、ガザで一方的な殺戮と破壊が起きているということを知らしめるために各地で話をしたり、情報発信したりしてきたが、今回、開始から時を置かず、それが過去の攻撃とは異次元のジェノサイド攻撃であるという事態を前にして、私の中にあったのは、人文学に携わる者として私自身が問われている、という意識だった。



 アラビア語の授業でも、文学の授業でも、今ガザで起きていることが何を意味しているのかという、その人文学的意味を語らずにはおられなかった。アラビア語の授業だから、または中東文学の授業だから、アラブ・中東世界の一部であるところのパレスチナで今起きていることについて語る、というのではなく、なぜ大学で英語以外の言語を学ぶことが必修とされているのか、なぜ文学が世界に存在し、私たちがそれを学ぶことに価値が置かれているのか、その「人文学」というものの意味を踏まえたとき、今ガザ、パレスチナで起きていることを人文学的観点から伝えなければならない。そのことの意味を語らなければならない。そうでなければ私自身がこの先、何を書こうが、何を語ろうが、そんな人間の言葉は信用できない。文学を通して教育や研究をしているヒューマニティーを自分自身が裏切ることになるという切迫した危機意識だった。



 どの言語のどの国の文学であれ、どの国の歴史であれ、哲学であれ、人文学(ヒューマニティーズ)に関わるとは、その専門とする地域や言語をこえて、そういうことであると思う。



「関心領域」の外側で 現在も続く植民地主義



 2021年6月、私は名古屋の入管で強制収容中に亡くなったウィシュマ・サンダマリさんの告別式に参加した。私たちの社会が殺した――その意味で私もまたその死に対して責任を負っている――ウィシュマさんの姿を自分自身の記憶に焼き付けるためだ。ヨーロッパにおけるユダヤ人の死と、ウィシュマさんの死はつながっている。



 ナチス・ドイツの時代において、ナチス支配地域では「ユダヤ人」というラベリングは、そのように呼ばれた者たちに対して何をしてもよいということを意味した。100年前の日本でのそれは「朝鮮人」だった。誰かを「朝鮮人」と呼びさえすれば、それは殺しのライセンスとなった。2001年9月11日以降、それは「テロリスト」だった。アメリカのグァンタナモ収容所では「テロリスト」の嫌疑をかけられた者たちが、国際法も国内法も適用されない法外な場に置かれた。



 今ガザに関して、それは「ハマース」だ。「ハマースが…」と言いさえすれば、パレスチナ人に対して何をしてもいい。そして今、日本では非正規滞在の外国人がそれにあたる。ジョルジョ・アガンベンがいうところの「剥き出しの生」に還元された者たちだ。



 私にとって人文学とは、歴史や世界を見るこのような視座を与えてくれるものだ。私たちが歴史や文学、哲学や人類学、その他の人文学を学ぶのは、私たちがそのようなパースペクティブでこの世界の歴史と世界を見るためだ。



 参政権を持つ日本国家の構成員である私は、イスラエルによるガザのジェノサイドと、その陰でヨルダン川西岸地区で進行する凄まじい民族浄化の暴力について批判するとき、この日本という国が植民地戦争において中国で、朝鮮で、台湾で脱植民地化のために戦う者たちを凄まじい暴力で殲滅してきたということに対する批判なしに、あるいは植民地支配のための被植民者の監視管理に起源を持つ入管法によって今、非正規滞在者が人権の番外地に置かれ、毎年のように入管の収容施設で亡くなっている事実を批判することなく、イスラエルを批判することはできない。



 第二次世界大戦中のドレスデン爆撃を上回ると言われるガザに対する爆撃を前に日本人が想起するのが、ゲルニカや広島・長崎、あるいは東京大空襲だけであったなら、私たちはこれを批判する資格を持たない。広島・長崎に対する原爆による大量殺戮、一晩で広島の1945年12月末までの被爆死に匹敵する市民を殺した東京大空襲に先立ち、日本が敗戦まで中国・重慶に対する戦略的都市爆撃をおこなっていたという事実が想起されなければならないはずだ。すべてはつながっているのだ。



 しかし、私たちはそれを歴史の授業で学んでいるだろうか。「植民地主義」という言葉も、日本がかつて台湾や朝鮮を植民地支配したということも、確かに歴史の授業で学ぶが、それは単なる「言葉」に過ぎないのではないか。植民地支配の暴力が、支配される者たちにとっていかなる暴力であったのかということを私たちは学んでいるだろうか。ゲルニカは知っていても、重慶の爆撃について知っているだろうか。



 10月7日のパレスチナ側の攻撃における民間人の殺害や拉致ということが語られるが、パレスチナを民族浄化して難民となった者たちをガザに閉じ込め、彼らが住んでいた村を破壊して、その跡地につくったキブツ(生活共同体)――その内実はガザに対するイスラエル軍の地上攻撃にさいして前哨基地として使われる準軍事施設であり、住民の男たちは軍事訓練を受け武装し、いつでも電話一本で一時間後には予備役として戦闘に携わるという前提で生活している――の植民者を、戦闘員と区別される民間人と見なすことを無条件に受け入れるということに対して、たとえばかつて満州に入植した日本人が満州で果たした侵略的役割を考えるならば、私は倫理的な躊躇を覚えざるを得ない。



 すべてがつながっているのだという「知」を与えてくれるのが人文学であり、大学で人文学の研究・教育に携わるということは、そのような知を、世界をまなざすそのような歴史的、今日的視座を、若者たちに養うということだと私は考える。こうした歴史的視座なくして、アジアの平和も、世界の平和もない。



 ガザのジェノサイドは、パレスチナや中東を専門とする研究者だけの問題ではない。アメリカ研究や国際政治の専門家だけの問題でもない。



 岩波書店『世界』新年号で駒込武さんが台湾とパレスチナをつなげた論文を書かれたが、そのような視座を提示していただいたからこそ、私も同じ号に寄せた論考で、日本の台湾支配がなければ「霧社事件」がないように、イスラエルの占領・封鎖がなければ10月7日のハマース主導の攻撃もないし、そもそもハマース自体が存在しないのだという趣旨のことを書いた。



 逆にいえば、日本の人文学に携わるマジョリティーにとって、ガザで今、起きていることが、自身の「関心領域」とあくまでも接続されないままであるならば、それは人文学者自身がみずからの学問に死を宣告しているに等しいということだ。



 「関心領域」とは、今年5月下旬に日本でも公開が予定されている映画の題名だ。カンヌ映画祭でグランプリを受賞し、アカデミー賞作品賞候補にノミネートされている。アウシュヴィッツ強制収容所と壁一枚隔てた屋敷で暮らしている所長一家の物語である。



 同じように、ガザのジェノサイドが進行している今、私たちはスマホの画面越しに毎日それを目撃し、認識している。だがこの地では、それとは全く別の平和で安らかな生活がある。あの当時、アウシュヴィッツの大量殺戮によって犠牲になった者たちの財産や金歯、頭髪その他が資源として活用されていたように、たとえば東京五輪では占領下のパレスチナ人の人権剥奪と抑圧の上に蓄積されたイスラエルのセキュリティー技術が活用された。



 伊藤忠と日本エヤークラフト社のイスラエル軍事企業エルビット・システムズ社との契約が、この間、市民の皆さんが声を上げ、活動することによって停止に追い込まれたが、これまでは、そうしたビジネスによって日本企業が収益を上げ、その恩恵に日本社会に生きる私たちが少なからず与っていたということになる。



 強制収容所で被収容者たちが置かれた――プリーモ・レーヴィの言葉を借りれば「これが人間か」というような――状況と、壁一枚を隔て、あたかもそんな現実など存在しないかのように安楽と人権を享受する者たち。この「関心領域」という映画におけるドイツ人家族と、ガザのジェノサイドを「遠い中東の話」であると見なす者たちとをどうしても重ねて考えないわけにはいかない。



 さらに敷衍(ふえん)して考えれば、これはかつて植民地支配をしていた時代、さらに現在における世界的な奴隷制システムのもとで、それは比喩的に「壁一枚」しか隔たっていない向こう側で起きていること、見たくない事実を見ないことによって安全と平和と物質的豊かさと人権を享受している、このグローバルノースの中産階級以上の者たちの暗喩であると思う。



 それはまた、イスラエルのユダヤ人にとっては、壁一枚、フェンス一枚隔てた向こうのガザ地区で、76年前に自分たちが民族浄化をして追い込んだ者たちが16年以上続く封鎖の中で「これは生きながらの死だ」というような生を強いられ、10月7日以降は4カ月で1万人以上の子どもたちが殺され、完全封鎖によってラファでは飢餓と感染症で人が命を落としている、まさに「絶滅収容所」を彷彿とさせる状況にあるという、見たくも知りたくもない現実に目を向けることなく、自由で民主的な生活を享受しているということの暗喩ではないか。



パレスチナ問題 その起源はどこにあるのか





 今、ガザのジェノサイドという形で生起している暴力は、パレスチナ問題といわれる問題の現象的なあらわれの一つだ。パレスチナ問題の起源とは、先述したように1948年にパレスチナに「ユダヤ人国家」を標榜するイスラエルが、パレスチナ人を民族浄化する形で建国されたことにある。この難民化と故国喪失をアラビア語で「ナクバ(大破局)」という。



 では、なぜパレスチナにユダヤ国家を作ることになったのか? それは19世紀末にパレスチナにユダヤ国家をつくるという運動――政治的シオニズム――がヨーロッパで誕生したからだ。それはなぜか? 反ユダヤ主義があったからだ。



 反ユダヤ主義とは何か? 英語では、Antisemitism(反セム主義)という。「ユダヤ教徒は、ヨーロッパ・アラビア人種ではなく、中東にいるアラブ人と同じセム人なのだ」とする人種主義だ。ヨーロッパ人というのはキリスト教徒のことであって、ユダヤ教を信仰する者たちはセム人種だという。そもそも「人種」という概念そのものが似非科学であり、さらに「セム人」などというカテゴリーは存在しない。19世紀においてユダヤ教徒を別人種と見なすこと自体がレイシズムだ。



 では、ヨーロッパにおける「反セム主義」の起源はどこにあるのか? まず歴史的なヨーロッパ・キリスト教社会におけるユダヤ人差別がある。それが近代になって人種、すなわち「血の問題」にすり替えられた。この人種という概念は、ヨーロッパの植民地主義が発明したものであり、植民地主義の暴力を支える理論の要となった。



 近代における反セム主義は、その歴史的淵源をヨーロッパ・キリスト教社会に持ち、さらにそれが近代ヨーロッパのグローバルな植民地主義が生み出した人種概念と結びついて誕生したものだ。その近代の反セム主義に対するリアクション(反応)としてシオニズム運動が生まれた。



 このシオニズムを支援したのが大英帝国だ。そこには大英帝国の帝国主義的な利害があると同時に、大英帝国の反ユダヤ主義がある。なぜなら国内のユダヤ人がパレスチナに自分たちの国を持ち、外に出て行くことは反ユダヤ主義者たちにとって好都合だからだ。



 そして1947年、国連がパレスチナを分割し、そこにヨーロッパで難民となっているユダヤ人問題を解決するためユダヤ国家を作ることを決議する。なぜ国連がパレスチナを分割し、そこにユダヤ人の国を作るのか。しかも、ヨーロッパのユダヤ人の国を。



 たとえば、アルジェリアの独立にさいしても8年にわたる苛烈な独立戦争が起き、双方で集団虐殺が発生した。このときアルジェリアを二つに分割し、フランス人の国とアルジェリア人の国を作るという解決があり得ただろうか。なぜパレスチナに関してそのような解決策が国連で提示されたのかといえば、このとき分割を支持した者たちに反セム主義があったからだ。「この者たちはヨーロッパ人ではなく、もともとパレスチナにいた者たちだ」という認識である。



 どう考えても今パレスチナで起きている問題は、徹頭徹尾ヨーロッパにその問題の起源がある。歴史的にはヨーロッパ・キリスト教社会の問題であり、近現代においてはグローバルに植民地主義を展開したヨーロッパの問題である。その植民地主義が人間を人種に分け、それに優劣をつけて差別を合理化するレイシズムを生み、それがパレスチナの植民地支配を生み、パレスチナにおけるユダヤ国家の建設を正当化した。



 そして戦後、とりわけ1970年代以降、ユダヤ人の悲劇としてのホロコーストが特権化、例外化され、ひたすらパレスチナ人に犠牲を強いることによってその清算をすることでパレスチナ占領の固定化、永続化が進行していく。



 日本においては、戦後依然として脱植民地化が完了していないどころか、植民地主義の暴力が振るわれ続けているということが批判されてきたが、ガザのジェノサイドに対するG7の対応を見ても、これらの国々が植民地主義のカルテルであるということを今回のガザのジェノサイドは明らかにしている。



 西洋とは、一方で普遍的人権や民主主義を掲げながら、一方で世界を植民地支配し、今なおその構造に立脚した差別、収奪の暴力を行使している、その矛盾を矛盾とも感じずにきたこと、それ自体がレイシズムの所産であると思う。



 「アウシュヴィッツの後に詩を書くことは野蛮である」とのアドルノ(ドイツ哲学者)の言葉は、アウシュヴィッツの後に詩を書くことが野蛮であるか否かという枠でしか思考されてこなかった。だが問うべきは、アウシュヴィッツの前はどうなのか? ということだ。それをアドルノも問うていないし、アドルノの言葉に接してきた者たちも問わないできた。



 近代の学知の中に、このレイシズムが内包されているのではないか。ガザのジェノサイドが日本の人文学研究者にとって他人事であるとしたら、それはこのレイシズムゆえではないのか。歴史的、今日的植民地主義の暴力を「他人事」としているからではないのかと思わざるを得ない。



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 岡真理(おか・まり) 早稲田大学文学学術院教授、京都大学名誉教授。1960年生まれ。東京外国語大学アラビア語科卒、同大学大学院修士課程修了。エジプト・カイロ大学留学、在モロッコ日本国大使館専門調査員、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を経て現職。専門は現代アラブ文学、パレスチナ問題。著書に『棗椰子の木陰で』(青土社)、『アラブ、祈りとしての文学』、『ガザに地下鉄が走る日』(以上、みすず書房)、『ガザとは何か』(大和書房)、共訳書にエドワード・サイード『イスラム報道』(みすず書房)、サラ・ロイ『ホロコーストからガザへ』(青土社)など。

https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/29260
5:777 :

2024/03/01 (Fri) 09:40:55

「中東危機で日本とドイツの「戦争犯罪」が喧伝される(前半)」 宇山卓栄 AJER2024.3.1(3)
https://www.youtube.com/watch?v=F3T4w6cItGg
6:777 :

2024/03/03 (Sun) 19:13:27

2024.03.03XML
ガザで食糧を運んできたトラックの周辺にいた住民をイスラエル軍が銃撃して殺戮
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202403030000/

 ​イスラエル軍による住民虐殺が続いているガザで、食糧を運んできた援助トラックの周辺に集まってきた人びとに対してイスラエル兵が銃撃を加え、多くの住民が死傷した​。少なくとも112人が殺害され、数百人以上が負傷した事実が世界に発信されている。イスラエル軍の兵士が自動小銃で銃撃しただけでなく、戦車からも発砲されたという。現場の画像には血のついた小麦粉の袋が映っていることから、この出来事を「小麦粉虐殺」と呼ぶ人がいる。

 虐殺はガザの南西側にあるアル・ラシード通りで起こった。犠牲者の多くは胴体や頭に銃弾を受けた状態で病院へ運ばれていることから、兵士は殺害を目的として銃撃していると言われている。イスラエル軍が公開した映像では銃撃による音声が記録されているが、音響分析から音はイスラエル軍が使用した自動小銃から発せられたものであることが特定されたという。兵士や戦車だけでなく戦闘機も銃撃したとする話が伝えられている。

 ​アルジャジーラによると、援助物資を待っていた人びとに対して銃撃が始まり、発砲後、イスラエル軍の戦車が前進して多くの住民を轢いたとしている​。

 この虐殺をイスラエル側は否定していたが、軍が発砲したことは認めざるをえなくなった。それでも兵士らが住民に「脅威を感じた」からだと弁明、イスラエルのイタマール・ベン・グビル国家安全保障大臣は住民を「撃退」したイスラエル軍を称賛した。今回の虐殺に限らず、西側の有力メディアはイスラエル軍による大量殺戮を擁護、あるいは責任を曖昧にした話を流している。

 イスラエルがガザでこうした虐殺作戦を継続できるのはアメリカやイギリスが支援しているからにほかならない。米英両国は自分たちの軍事拠点があるキプロスから物資をイスラエルへ運び込んでいる。この島にはイギリス空軍のアクロティリ基地があり、イギリス空軍だけでなくアメリカ空軍の偵察航空団も駐留しているのだ。

 イスラエルの​ハーレツ紙によると、10月7日からイスラエルへアメリカ軍の大型輸送機が20機、そしてイスラエルと各国がリースした民間輸送機が約50機、物資を輸送している​。その後、6機以上のイスラエル軍機がイギリスへ飛来しているとする情報が伝えられた。​10月7日からイギリスのグラスゴー、バーミンガム、サフォークとオックスフォードシャーの空軍基地に来ている​という。勿論、こうした動きは氷山の一角に過ぎない。

 イギリスの基地を飛び立ったイスラエルの輸送機はネゲブ砂漠にあるベールシェバに到着している。そこあるネバティム空軍基地は兵站の拠点だ。

 1948年5月に「建国」が宣言されて以来、イスラエルは虐殺を続けてきた。そのイスラエルを作り出したのはイギリスだ。そうした工作の過程でデイビッド・ロイド・ジョージ政権はパレスチナへ送り込む警官隊を創設している。その工作で中心的な役割を果たしたのが植民地大臣に就任していたウィンストン・チャーチルだ。

 この警官隊はアイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーが中心になっている。この武装組織はIRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立され、弾圧の過程で違法な殺人、放火、略奪などを繰り返している。

 イングランドは17世紀にアイルランドを侵略、住民を虐殺した。その時の指揮官がピューリタン革命で台頭したオリバー・クロムウェル。この人物は地主や富裕な商工業者に支持されていた独立派のメンバーで、革命の際に手を組んでいた小農民や職人層に支持されていた水平派を革命後に粛清している。

 クロムウェルの侵略でアイルランドの人口は激減。虐殺前の1641年には147万人だったが、52年には62万人へ減っている。50万人以上は殺され、残りは「年季奉公」や「召使い」としてアメリカなどに売られたと言われている。

 アイルランド侵略の21年前にピューリタンの一団がメイフラワー号でアメリカへ渡っている。いわゆる「ピルグリム(巡礼者)・ファーザーズ」だ。イギリスが植民した地域でピューリタンは「新イスラエル」を建設していると信じていたという。

 イタリアのジェノバに生まれたクリストバル・コロン(コロンブス)がカリブ海のグアナハニ島に上陸した1492年当時、北アメリカには100万人とも1800万人とも言われる先住民が住んでいたと推測されているのだが、ウーンデット・ニー・クリークでスー族の女性や子供150名から300名がアメリカ陸軍第7騎兵隊に虐殺された1890年になると、約25万人まで減少していた。そして、生き残った先住民を「保留地」と名づけらた地域に押し込めるために「強制移住法」が施行される。

 これが「自由と民主主義の国」だというアメリカの実態。1904年にアメリカのセントルイスでオリンピックが開催された際、並行して「万国博覧会」も開かれたのだが、その際、「特別オリンピック」で人種の序列が示されている。それによるとトップは北ヨーロッパの人びとで、最下位はアメリカ・インディアンだ。その時、アパッチ族のジェロニモが「展示」されている。(Alfred W. McCoy, “To Govern The Globe,” Haymarket Books, 2021)

 ところで、パレスチナでは1936年4月に住民は独立を求めてイギリスに対する抵抗運動を開始するのだが、39年8月に鎮圧されて共同体は政治的にも軍事的にも破壊されてしまう。その際、パレスチナ人と戦った勢力には2万5000名から5万名のイギリス兵、2万人のユダヤ人警察官など、そして1万5000名のハガナ(後にイスラエル軍の母体になる)が含まれている。

 シオニストはイスラエルなる国を作り出すため、先住民であるアラブ系の人びとを追い出しにかかる。そして1948年4月4日に「ダーレット作戦」が発動された。この作戦は1936年から39年にかけて行われたパレスチナ人殲滅作戦の詰めだったという見方がある。

 4月8日にハガナはエルサレム近郊のカスタルを占領、ハガナとの打ち合わせ通り、イルグンとスターン・ギャングは9日午前4時半にデイル・ヤシンを襲撃する。マシンガンの銃撃を合図に攻撃は始まり、家から出てきた住民は壁の前に立たされて銃殺され、家の中に隠れていると惨殺、女性は殺される前にレイプされた。

 襲撃の直後に村へ入った国際赤十字のジャック・ド・レイニエールによると、254名が殺され、そのうち145名が女性で、そのうち35名は妊婦だった。イギリスの高等弁務官、アラン・カニンガムはパレスチナに駐留していたイギリス軍のゴードン・マクミラン司令官に殺戮を止めさせるように命じたが、拒否されている。ハガナもイルグンとスターン・ギャングを武装解除しようとはしなかった。(Alan Hart, “Zionism Volume One”, World Focus Publishing, 2005)

 この虐殺を見て多くのアラブ系住民は恐怖のために逃げ出し、約140万人いたパレスチナ人のうち5月だけで42万3000人がガザやトランスヨルダン(現在のヨルダン)へ移住、その後、1年間で難民は71万から73万人に達したと見られている。イスラエルとされた地域にとどまったパレスチナ人は11万2000人にすぎなかった。

 国際連合は1948年12月11日に難民の帰還を認めた194号決議を採択したが、現在に至るまで実現されていない。そして同年5月14日にイスラエルの建国が宣言され、パレスチナ人に対する弾圧が始まる。現在、ガザで行われているパレスチナ人虐殺はその流れの中での出来事だ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202403030000/
7:777 :

2024/03/22 (Fri) 09:59:39

2024.03.20XML
アメリカやイギリスの支援を受けたイスラエルがパレスチナ人虐殺を続ける
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202403200000/

 これまでもイスラエル政府はパレスチナ人を不当に拘束、拷問してきた。ハマスをはじめとするパレスチナ系武装グループが10月7日にイスラエルを攻撃してからも少なからぬパレスチナ人を拉致しているが、イスラエルの新聞ハーレツによると、​スデ・テイマンやアナトットの軍事施設で拘束されていた27人が殺された​という。

 拘束された人びとが長時間にわたって手錠をかけられていることは保釈された人の手首などに残る傷跡などで明確になっている。​UNRWA(国連難民救済事業機関)の報告書​によると、ガザに解放された被拘禁者は殴打され、衣服を剥ぎ取られ、性的暴行を受け、医師や弁護士への面会も妨げられたという。ナチスの強制収容所を彷彿させることがイスラエル軍によって行われているのだ。

 勿論、イスラエル軍は収容施設の外でパレスチナ住民を虐殺し続けている。殺された住民の数はすでに3万数千人と言われ、そのうち約4割が子ども、女性を含めると約7割に達し、その中には約300人の医療従事者も含まれている。現地の状況を取材しているジャーナリストも狙われている。

 ガザでは病院が包囲され、爆撃で破壊され、36病院のうち「部分的に機能」しているのは11病院のみ。「戦争の巻き添え」で子どもや女性が殺されているのではなく、イスラエル軍は意図的に子どもや女性を殺している。

 ハマスが10月7日にイスラエルを攻撃した直後、「ハマスが赤ん坊の首を切った」というすぐ嘘だと発覚するような作り話には飛びつき、扇情的に伝えた西側の有力メディアだが、現実の悲惨な状況をきちんと報道しているとは思えない。「パレスチナ人は残虐だ」、「イスラエル人は人道的だ」というストーリーに合う材料を彼らは探しているだけであり、そのイメージを広げることには成功した。

 そのイメージを利用してイスラエル軍はパレスチナ人を虐殺しているのだが、そうした残虐行為を可能にしているのはアメリカやイギリスをはじめとする西側諸国に他ならない。

 そもそもイスラエルはイギリス支配層の戦略に基づいてシオニストによって作られ、アメリカを後ろ盾としてにしている国である。そのイスラエルはパレスチナ人虐殺の口実に使っているハマスはイスラエルの治安機関であるシン・ベトによって創設された。

 シン・ベトはムスリム同胞団に所属していたシーク・アーメド・ヤシンに目をつけ、1973年にムジャマ・アル・イスラミヤ(イスラム・センター)を、そして76年にはイスラム協会を設立させ、87年にはイスラム協会の軍事部門としてハマスは作られる。

 バラク・オバマ大統領は2010年8月に「PSD(大統領研究指針)11」を承認、ムスリム同胞団を利用して「アラブの春」を仕掛けたが、この同胞団の創設にはイギリスが関係している。

 ムスリム同胞団は1928年にハッサン・アル・バンナが創設したが、その源流は汎イスラム運動にあると言われている。イギリスの情報機関や外交機関の人間がペルシャ系アフガニスタン人の活動家と1885年にロンドンで会談したのが、その運動の始まりだという。帝政ロシアに対抗する汎イスラム同盟を結成が話し合いのテーマだった。

 エジプトのムスリム同胞団は1930年代に戦闘員を訓練するための秘密基地をカイロの郊外に建設したが、教官はエジプト軍の将校が務めていた。第2次世界大戦の際にムスリム同胞団は秘密機構を創設し、王党派と手を組んで判事、警察幹部、政府高官らを暗殺していった。

 1945年2月、そして48年12月にムスリム同胞団はエジプトの首相を暗殺、49年2月には報復でバンナが殺された。その直後に同胞団のメンバーは大半が逮捕され、組織は解散させられたのだが、アメリカとイギリスの情報機関は組織解体から2年半後に復活させている。CIAが新生ムスリム同胞団の指導者に据えたサイード・クトブはフリーメーソンのメンバーで、ジハード(聖戦)の生みの親的な存在だという。こうした1940年代に同胞団と密接な関係にあったひとりがアンワール・サダトである。

 エジプトでは1952年7月にムスリム同胞団を含む勢力がクーデターで王制を倒して共和制へ移行、自由将校団のガマール・アブデル・ナセルが実権を握った。イギリスはこの体制を好ましくないと考え、倒そうとしたが、CIAは自由将校団を利用してコミュニストを抑え込もうとしている。

 権力構想でナセルに敗れたムスリム同胞団は1954年にナセル暗殺を目論む。その暗殺計画で中心的な役割を果たしたひとりはサイド・ラマダーン、同胞団を創設したハッサン・アル・バンナの義理の息子だ。ナセルはラマダンからエジプトの市民権を剥奪したが、この計画の黒幕はイギリスだと見られている。

 ラマダンはサウジアラビアへ逃れ、そこで世界ムスリム連盟を創設、西ドイツ政府から提供された同国の外交旅券を使い、ミュンヘン経由でスイスへ入った。そこで1961年にジュネーブ・イスラム・センターを設立した。この当時、スイス当局はラマダンをイギリスやアメリカの情報機関、つまりMI6やCIAのエージェントだと見なしていたという。(Robert Dreyfuss, “Devil’s Game”, Henry Holt, 2005)

 ムスリム同胞団の創設にはイギリスが、ハマスの創設にはイスラエルが関係しているわけで、​2009年に首相へ返り咲いたネタニヤフがハマスにパレスチナを支配させようと計画した​のは不思議でない。そのために彼はカタールと協定を結び、カタールはハマスの指導部へ数億ドルを送り始めたと言われている。

 しかし、時の経過とともにハマス内部に変化が生じ、2017年にはムスリム同胞団から脱退したとされている。ベイルートでハマスの政治部門における第2代司令官のサレハ・アル・アロウリがイスラエル軍によって暗殺された。彼はムスリム同胞団に反対し、カタールから追放されていたというが、ハマスの全幹部がムスリム同胞団と関係を断ったわけではない。

 そのハマスを殲滅するという口実でイスラエルとイギリスはアメリカと同様、パレスチナ人を虐殺している。ウクライナでロシア系住民を弾圧、消し去ろうとしたのと同じだ。ガザやヨルダン川西岸からパレスチナ人を消し去るつもりだろうが、ウクライナと同じように裏目に出る可能性もある。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202403200000/
8:777 :

2024/03/25 (Mon) 21:29:39

2024年03月25日
ナチスと似ているイスラエル / 弾圧と虐待は当たり前
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68956519.html

ナチスの良き理解者でその後継者

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(左 : イスラエル兵につか乗ったパレスチナ人の少年 / 右 : イスラエル軍の空爆で負傷したパレスチナ人の子供達)

  現在のドイツ人はナチスの大罪を詫びているが、イスラエルに住むユダヤ人はゲシュタポ並みの精神を持っている。「イスラエルの存続を危うくするアラブ人は容赦なく消し去れ!」というのが、ユダヤ人入植者、特にシオニストや右派政党の連中が抱いているイデオロギーだ。ドイツにタカっていた頃のユダヤ人は、「異民族を排斥するドイツ人は、言語道断、けしからん! 赦せない!」と怒っていた。ところが、いざ、自分たちが天主(ヤハウエ)にもらった土地(カナン)に国家(イスラエル)を再建すると、急にナチス式の迫害政策へと舵を切るんだから呆れてしまうじゃないか ! 本性に目覚めたユダヤ人は、「シオニズム」を大義名分とし、「ここは俺様の土地だ!」と喝破する。

  でも、パレスチナ人からすれば寝耳に水だ。冗談じゃない ! 住み慣れた土地から出て行け、なんて承知できない。しかし、相手は歐米諸国を味方にした侵略者。高度な武器を揃えての攻撃だ。投石くらいしか対抗手段のないパレスチナ人が刃向かえば、イスラエル軍による抹殺か、排斥、弾圧のどれかである。何しろユダヤ人の指導者は、国家建設に関してはテロ行為も辞さない。1946年には「イルグン(Irgun)」のメナヘム・ベギン(Menachem Begin)やアミカイ・パグリン(Amichai Paglin)らが、キング・デイヴッィド・ホテルを爆破して大騒ぎになった。首相になったアリエル・シャロン(Ariel Sharon)は、「ハガナー(Haganah)」のメ元ンバーで、国防相になるとレバノン戦争で奮闘し、虐殺の指揮を執っていた人物だ。「ハガナー」や「イルグン」なんて、アルカイダやタリバンと同じ類いである。

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(左 : メナヘム・ベギン / スパイ容疑でソ連に捕まった頃のベギン / アミカイ・パグリン / 右 : アリエル・シャロン )

  歐米諸国に住み着いたユダヤ人は、快適なオフィスの中で「人道主義」や「人権思想」を口にするが、アラブ人に取り囲まれたイスラエルでは、そんな“戯言(たわごと)”なんて子供のジョークと変わりがない。部族衝突が当たり前の中東アジアだと、甘い考えは即座に「死」をもたらす。「撃たれる前に撃て!」、「敵は容赦なく殲滅せよ!」が、この地域の鉄則だ。

  最近、イスラエルのテレビ局「Channel 13」や「Channel 14」が、イスラエル当局によるパレスチナ人への虐待を報道したという。チャンネル14の制作スタッフは、パレスチナ人がぶち込まれた収容所に赴き、過酷な扱いを受ける囚人を取材したそうだ。ガザ地区で捕まったパレスチナ人に対する処遇は本当に残酷で、鉄製のベッドにはマットレスが無く、一日中まったく日が当たらない暗室ときている。囚人は手足を鎖で繋がれ、頭から袋を被せられていた。便器というものはなく、排便は床に掘られた穴に落とすだけ。(Jonathan Ofir, We are the masters of the house : Israeli channels air snuff videos featuring systematic torture of Palestinians, Mondoweiss, March 6, 2024.)

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(左 : 収容所で虐待される囚人 / 右 : 半裸にされて連行されるパレスチナ人の捕虜)

   第二次大戦中を題材にした映画では、よくジャーマン・シェパードを連れたドイツ兵が、憐れなユダヤ人を追い立てていたが、イスラエルではその「ユダヤ・バージョン」が実施されていた。獰猛な犬を連れた看守が牢屋に来れば、パレスチナ人の捕虜は頭を床に押しつけ、じっと堪えるのみ。看守や軍のユダヤ人は平気な顔で、「ナクバ(Nukhba)の奴らにはこれでいいんだ!」と言い放つ。(「ナクバ」とはハマスのエリート戦闘員を意味する。)

  シオニストや右派のユダヤ教にしたら、イスラエルは「自分のシマ(縄張り/ 国家)」であるから、何をしようが主人(ユダヤ人)の勝手である。たとえ、ガザやヨルダン川西岸にアラブ人が住んでいても、彼らには「ユダヤ人の権利」は無い。あるのは、薄っぺらな「人権」だけ。「人間の権利」なんて絵に描いた餅に過ぎず、フランス人の極左が言いふらした空想だ。武力の前では只の紙切れである。

  ユダヤ人とアラブ人は民族的アイソトープで、どちらも札付きの悪人だ。アラブ人のジジイなんて「どうしてアッラーはユダヤ人と蠅を創ったのか!?」と嘆いたりする。ユダヤ人もこれと同じだから、どっちもどっちだ。こうした反目が普通になっているので、イスラエルの地上部隊が、パレスチナの民衆をゴキブリのように踏み潰してもおかしくはない。強制排除に抵抗する民間人や、ハマスを支援する邪魔者は空爆で皆殺しだ。

  生き残ったパレスチナ人は、どいつもこいつもテロリストか、その「卵」であるから、強制収容所に送って拷問すればいい。ユダヤ人の看守どもは、囚人達を半裸にしてトラックに載せ、空き地で降ろすと、侮辱するため全員に正座を命じていた。これじゃ、家畜以下の扱いだが、アラブ人を憎むユダヤ人にしたら当然の仕置きである。アブグレイブの収容所みたいだけど、ユダヤ人のゲシュタポは、殴る蹴るの暴行を加えたうえ、半裸や全裸の囚人を積み重ねていた。まるで、運動会の人間ピラミッドのようだが、ユダヤ人に危害を加える異民族なんだからしょうがない。

  まぁ、ユダヤ人は組織犯罪に向いているから、陰険な虐待となれば御手の物だろう。ドイツ人女性の輪姦を命じたゲンリク・ヤゴーダ(Genrikh G. Yagoda)はNKVD(秘密警察)の長官だったし、フェリクス・ジェルジンスキー(Felix Dzerzhinsky)は、チェカ(Cheka)の創設者にしてGPU(国家政治保安部)の長官だった。(日本の学校教師は意図的にヤゴーダの犯罪を隠している。赤い教師は共産主義者の恥部を隠蔽するから、日本の子供は歐米人の悪行ばかりに注目する。ユダヤ人マフィアを紹介すると長くなるので、別の機会で述べたい。)

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(左 : イスラエルのトラックで輸送されるパレスチナ人 / 右 : 裸にされて侮辱を受ける囚人達)

  ただし、イスラエルにもリベラル派の人権活動家がけっこう存在する。「人権のためのイスラエル医師団(Physicians for Human Rights Israel)」という組織が、同胞の非人道的行為を咎め、捕虜虐待の告発を行っていた。収容所の中には女性の囚人も数百名ほど混じっていて、そこには赤ん坊を連れた妊婦も居たそうだ。PHRIの報告書によれば、女性の囚人が色々な虐待を受けており、強姦される者や殴られる者、服を脱がされ陵辱される者が居たという。(Yumna Patel, New Reports confirm months of Israel torture, abuse and sexual violence against Palestinian prisoners, Mondoweiss, February 27, 2024.)

  パレスチナ人を「潜在的脅威」と見なすユダヤ人は、ちょっとでも怪しい奴を見つけると直ぐに連行する。ユダヤ人は「水晶の夜(クリスタルナハト)」などを引き合いに出して、ナチスの暴虐を非難するが、イスラエルの警官や軍人もナチスと同じ行動様式を取っている。

  例えば、マフムード・ドウェイク(Muhmoud Dweik)の拘留は注目に値する。彼はヘブロン(Hebron)出身で、19歳のパレスチナ人。11月4日、マフムードは地元の友人と一緒にヘブロンの街で遊んでいたという。ところが、そこへイスラエル軍のジープがやって来て、理不尽なイチャモンをつけると、彼らを拘束した。イスラエル兵がマフムードのクルマと携帯電話を調べたところ、クルマのトランクからは道具箱が発見され、携帯電話には検問所の写真が所蔵されていた。しかし、この写真は1年以上も前に撮られたもので、それほど重要な情報ではない。

  しかし、イスラエル兵は“有害な芽”を摘み取ろうとする。彼らはマフムードと友人二名を連行し、軍のキャンプに放り込んだ。ここには40名のイスラエル兵が居たそうで、彼らは捕虜をリンチすることに。あるイスラエル兵は素手で殴りつけ、別の者は脚で蹴り上げた。また、別の者はライフルや棒を用いて少年らをド突いていた、というから本当に酷い。この暴行が八時間続いた後、少年達はヘブロンにある警察署に連行される。だが、しばらくすると、また軍のキャンプに戻されたというから、明確な罪状が見つからなかったのだろう。ただ、彼らは野生動物の如く「檻(cage)」に入れられ、軍用車両で運ばれたというから唖然とする。きっとイスラエルにはユダヤ人が大好きな「人権思想」が無いんだろう。

  確固とした証拠も無いのにマフムード達は長時間拘束され、まともな食事さえ与えられなかった。唯一もらえたのは水だけ、というから涙が出てくる。収容所に送られたマフムードは裸にされ、刑務官から手酷い身体検査を受けた。彼は「イスラエルの安全を脅かす写真を持っていた」という廉で拘束された訳だが、通常ならば、「注意勧告」程度で釈放だろう。だいたい、検問所の写真を持っていたくらいで「テロリスト扱い」じゃ、共産主義の独裁国家みたいじゃないか! マフムードは12日間の拘束を受けた後、1千シェケル(約3万円)の保釈金を払って解放されたという。だが、釈放された青年は携帯電話を返してもらえず、下着と囚人用のズボンだけの姿であった。真夜中に生ゴミかボロ切れの如く放り出された訳だから、これじゃあまるで野良犬扱いだ。

  憎いパレスチナ人となれば、イスラエル兵は民間人でも容赦はしない。ワジト・ジャワブレという33歳の女性は、恐怖の襲撃を体験することになった。彼女は3人の幼い娘を抱える母親である。彼女の家族はベツレヘムにある難民キャンプで暮らしていたという。

  ところが、ある日の夜、何の前触れも無く、目の前にイスラエル兵が現れ、一緒に寝ていた夫のカデールを捕まえると、目隠しをして跪かせたという。イスラエル兵はアラビア語で「お目覚めか、この糞野郎!」と罵り、カデールの腹を蹴飛ばした。女房のワジドは恐怖に震えて泣き叫ぶばかり。暴行された亭主は拉致され、その後どうなったのか不明である。ただ、パレスチナ人の間では相当な話題となったようだ。

  おそらく、これはテロリスト容疑の逮捕なんだろうが、こうした襲撃は復讐の悪循環しかもたらさない。家族を訳もなく殺されたり、両親や兄弟が拷問されたという子供は、ユダヤ人に対する深い憎しみを抱く。彼らが成長すれば勇敢な尖兵となり、テロ行為や銃撃戦で復讐を果たす。イスラエル兵による民間人への陵辱は、テロ事件の酵母菌となり得る。理不尽な言い草で土地を奪われたパレスチナ人は、ユダヤ人の入植者を「侵略者」と断定するし、残酷なテロ行為を受けたユダヤ人は、パレスチナ人すべてを「根っからの極悪人」と見なすから、両者の和解はほぼ不可能だ。

Palestinian children 824Israeli opinion 11
(左 : イスラエル軍によって殺されたパレスチナ人の子供 / 右 : 「パレスチナ人の皆殺し」を訴えるイスラエルのユダヤ人)

  歐米諸国を巻き込んだ中東の永久戦争は、ユダヤ人かアラブ人の皆殺し(ジェノサイド)でしか終局を迎えることはない。したがって、仮にイスラエル軍がパレスチの民間人を全てガザ地区から排除したとしても、また紛争の火種が燃え始め、血みどろの殺し合いが再開されるだろう。また、パレスチナ人に独自の軍資金が無くても、周辺のアラブ諸国から資金が流れてくるから、ハマスのようなテロ組織が絶えることはない。ここに宗教対立という要素が加わってくるから、アジア大陸の民族紛争は実に厄介だ。アラブ人やペルシア人、シリア人などは、日本人のように甘くはなく、「不戦の誓い」を立てるような馬鹿じゃない。

  一方、歐米諸国に住むユダヤ人も現地の政治家を動かし、莫大な資金を流してくるからイスラエルも「大イスラエル構想」を断念しないだろう。それに、戦争で儲けたい武器商人も様々な工作を仕掛けてくるから、カナンの地は黒い液体と黄金の塊を生み出す油田となる。この“とばっちり”を受けるのは歐米諸国と日本の一般国民だ。イスラエル・ロビーに牛耳られたアメリカ国民は、息子を軍隊に差し出し、国務省の役人がその若者を戦場に送り込む。日本国民は知らないうちに金銭を毟(むし)り取られ、貧乏になっても便利なATMのままである。

Kishida 624Shadow government 943
  日本の庶民はなぜ低支持率なのに岸田総理が元気なのかを考えるべきだ。財務省や外務省から「いい人」と褒められた“お坊ちゃん”、というのが岸田文雄の本性で、この木偶の坊はジョー・バイデンの子分となり、自分を支えてもらうために日本の富を貢ぐことにした。国庫の“ゴールド・カード”を持つ岸田首相は、「俺のケツ持ちは米国だ!」と仄めかし、清和会を潰すことで「岸田降し」を牽制している。

  読売新聞やフジテレビも宗主国には弱いから、自ら進んで地雷を踏むことはない。岸田文雄が何兆円もの復興支援をウクライナに差し出そうが、“知らんぷり”で沈黙を貫く。ただ、何もしないというのもマズいから、テレビ局は大衆が喜びそうなスキャンダルを流して注意を逸らす。一般国民は複雑な国際政治より、解りやすい下ネタに興味を示すから、自民党議員の破廉恥行動は打って付けの題材だ。でも、変態プレーやグラマー・ダンサーなんかんて、どうでもいいじゃないか ! 政府によるNTT株の売却とか移民を増やす育成就労制度、支那人による科学技術の盗難や人材の流出防止、防諜組織の設立など、もっと重要な課題があるのに、有権者の関心といったら大谷翔平の出場試合くらいなんだから。

  とにかく、日本人は世界の動きに鈍感だ。ハマスを擁護している大学教授は論外だけど、イスラエルを支持する知識人は、壮大な構図を判っているのか? 「歐米のユダヤ人は全員イスラエルに帰還し、同胞と一緒に暮らせ!」というのが、最良の解決策である。たぶん、「ユダヤ人とアラブ人だけで殺し合いをやってくれ!」というのが、正常な日本人と歐米人の願いだろう。でも、日本の「国際貢献」とやらは上納金のバラ撒きが定番で、一般国民は貧しくなるばかり。日本人にもアラブ人並みの反抗心があったらいいのに・・・。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68956519.html
9:777 :

2024/03/31 (Sun) 13:52:52

【イスラエル・ハマス戦争状態】現地事情や最新情報を専門家に聞きました
大人の教養TV
2024/03/29
https://www.youtube.com/watch?v=8GcZQKmfGC4

【イスラエル・ハマス戦争状態】正直ハマスを舐めてました
大人の教養TV 2nd
2024/03/29
https://www.youtube.com/watch?v=KJu1nv_vcmM

今回お話を伺った池滝和秀さんの公式ホームページ
https://kazuhideiketaki.com/

【イスラエル・ハマス問題】の解説動画はコチラ↓↓

• 【イスラエル・ハマス問題】なぜ戦争が起きた?わかりやすく解説
https://www.youtube.com/watch?v=lHNG0tDvF9I&t=0s
10:777 :

2024/04/09 (Tue) 18:55:14

2024.04.08XML
イスラエル軍にガザで殺されたWCKメンバー7名のうち3名はイギリスの元軍人
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202404080000/

 ​イスラエル軍は4月2日、ガザで支援活動に従事していたWCK(ワールド・セントラル・キッチン)のメンバー7名を乗せた自動車の車列をドローンで攻撃​、全員を殺害した。そのうち3名はセキュリティーを担当していたイギリスの元軍人で、イギリスのメディアは少なくともふたりは特殊部隊員だったと伝えている。その元軍人はWCKを隠れ蓑にして情報を収集、それを知ったイスラエル軍が殺したと考える人もいる。

 イスラエルはイギリスの支配層がシオニストを利用して作り上げた国である。当初の目的は戦略上重要なスエズ運河を守るためだったのだろうが、その後、中東では石油が見つかり、その価値は高まった。イスラエルはシティを拠点にする帝国主義者たちが中東を支配するための拠点だ。そこにウォール街を拠点とするアメリカの帝国主義者が乗り込んでくるが、シティとウォール街は緊密な関係にある。

 現在、イスラエルで首相を務めるベンヤミン・ネタニヤフの父親であるベンシオン・ネタニヤフはアメリカでウラジミール・ヤボチンスキーの秘書だった人物。後に「修正主義シオニスト世界連合」を結成するヤボチンスキーはオデッサで生まれ、ウクライナで独立運動を率いていたシモン・ペトリューラと連携することになる。ペトリューラはロシアでボルシェビキ体制が樹立された直後の1918年から21年にかけて大統領を名乗るが、その時期に3万5000人から10万人のユダヤ人を虐殺したと言われている。(Israel Shahak, “Jewish History, Jewish Religion,” Pluto Press, 1994)

 シオニズムはエルサレムの南東にあるシオンの丘へ戻ろうという運動で、シオニストはその信奉者。ユーフラテス川とナイル川で挟まれている地域はユダヤ人の所有物だと考えている。その地域を実際に支配しようとしてきた。いわゆる「大イスラエル構想」だ。ユダヤ教の宗教書であるトーラー(キリスト教徒が言う旧約聖書のうちモーセ5書)がその根拠だとされている。

 シオニズムという用語はウィーン生まれのナータン・ビルンバウムが1864年に初めて使ったという。そして1896年にはセオドール・ヘルツルが『ユダヤ人国家』という本を出版した。

 しかし、トーラーによると、土地を所有しているのは神であり、ユダヤ教徒はトーラーを守るという条件の下でその土地に住むことを許されたにすぎないという。大イスラエル構想はプロテスタントが言い始めたのだとも言われている。シオニストが行っていることはトーラーの記述とは合致しないと指摘する人もいる。

 1917年11月2日、イギリス外相だったアーサー・バルフォアはウォルター・ロスチャイルドへ書簡を送り、その後、先住のアラブ系住民(パレスチナ人)を弾圧する一方でユダヤ人の入植を進めたが、1920年代に入るとパレスチナのアラブ系住民は入植の動きに対する反発が強まってくる。

 そうした動きを抑え込むため、デイビッド・ロイド・ジョージ政権で植民地大臣に就任したウィンストン・チャーチルはパレスチナへ送り込む警官隊の創設するという案に賛成、アイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーを採用した。この組織はIRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立され、殺人、放火、略奪など残虐さで有名だった。

 ヤボチンスキー直系とも言えるベンヤミン・ネタニヤフはリクードを率いているが、この政党が台頭してくるのは1970年代。アメリカではリチャード・ニクソン大統領が失脚してジェラルド・フォード政権が登場、そこでシオニストのネオコンが実権を握ったのだ。キリスト教シオニストと言われているアメリカの福音派の後押しが大きい。彼らが「神の軍隊」だと信じていたアメリカ軍はベトナム戦争で敗北するが、その前からイライラが募っていた。そこで、1967年の第3次中東戦争で圧勝したイスラエル軍へ乗り換えたのだ。

 エドワード・マカティアやジェリー・フォルウエルなどが率いるキリスト教シオニストの教義によると、キリストに従う「善の軍勢」と反キリストの「悪の軍勢」が「ハルマゲドン」で最終戦争を行い、人類の歴史は幕を閉じる。その際、再臨するキリストによって自分たちは救われるのだという。彼らは核戦争を望んでいる。フォルウエルを政治の世界へと導き、ロナルド・レーガン、ジェシー・ヘルムズ、ジョン・アシュクロフトらに引き合わせたのはマカティアだ。(Ken Silverstein & Michael Scherer, "Born-Aain Zionist", Mother Jones, September/October, 2002)





 こうした流れは今も消えていない。昨年10月7日にハマスなどの戦闘部隊がイスラエルへ攻め込んだ直後、​ベンヤミン・ネタニヤフ首相は「われわれの聖書(キリスト教における「旧約聖書」と重なる)」を持ち出し、パレスチナ人虐殺を正当化​した。

 彼は聖書の中でユダヤ人と敵だとされている「アマレク人があなたたちにしたことを思い出しなさい」(申命記25章17節から19節)という部分を引用、この「アマレク人」をイスラエルが敵視しているパレスチナ人に重ねて見せたのだ。「アマレク人」を家畜と一緒に殺した後、「イスラエルの民」は「天の下からアマレクの記憶を消し去る」ことを神に命じられたという。

 そしてサムエル記上15章3節の話を彼は持ち出す。そこには「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」ということが書かれている。これこそがガザでイスラエルによって行われていることだというのだ。

 ネタニヤフによると「われわれは光の民であり、彼らは闇の民だ」としたうえで、イザヤの預言を理解しなければならないと主張する。「われわれ」とはイスラエル人、「彼ら」とはパレスチナ人、イスラム教徒、あるいはイスラエル以外の人びとを指しているのだろう。

 また、​ギラド・エルダン国連大使は10月8日に安全保障理事会で「これはイスラエルの9/11だ」と演説​、​ヨアブ・ギャラント国防相はパレスチナ人を「獣」だと表現​した。

 ​インターネットには、95歳になるイスラエル陸軍の退役兵、エズラ・ヤチンがユダヤ人に対してパレスチナ人を殺して彼らの記憶を消し去れと呼びかけている映像が流れている​。

 ガザでの虐殺は予定通りだった。

 アメリカで下院議員を務めるティム・ウォルバーグは今年3月25日、ガザに対して人道支援するうべきでなく、早く戦闘を終わらせるため、長崎や広島のようにすべきだと発言した。核兵器を使えと聞こえる。ちなみにウォルバーグは1973年から77年にかけてインディアナ州で福音派の牧師を務めている。

 しかし、アメリカを核戦争へと導いているのは彼らだけではない。帝国主義者の流れをくんでいる「リベラル派」も同じだ。彼らはウクライナでロシアに戦争を仕掛け、ガザでの虐殺を後押し、東アジアの軍事的な緊張と高めている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202404080000/
11:777 :

2024/04/11 (Thu) 18:53:57

特番「山中泉さん登場!急展開するイスラエル・ハマス戦争、米民主党ネタニヤフ非難の背景にトランプの支持率、どうなる露ウク戦争」
2024/04/09
https://www.youtube.com/watch?v=mlLl_6bc_2c

<出 演>
 松田政策研究所代表 松田学
 一般社団法人 IFA代表理事 ファウンテン倶楽部創業者 山中泉氏

<目次>
<前半:無料パート>
〇イスラエル・ハマス戦争の急展開
〇民主党上院最上位チャック・シューマー院内総務がネタニヤフを厳しく非難、退陣要求。
〇シューマーやバイデンさえネタニヤフ非難に動いた真の理由は大統領選での
 スィングステーツでのトランプとの支持率が拡大している背景があること
〇イスラエル軍ガザから一時撤収開始
〇米保守派、元軍人などのイスラエル、露ウク戦争の直近の見方
〇米下院でのウクライナ支援予算の通過状況とジョンソン下院議長の豹変

<後半:有料パート>
〇過去のユダヤ・ロビーの 強大な議員への圧力で絶対の自信を持っていたネタニヤフも
 米国内事情で一気に守勢に追い込まれている背後の事情など
〇モスクワ劇場テロの保守派の分析
〇その他
12:777 :

2024/04/11 (Thu) 19:54:37

2024.04.10XML
旧約聖書を持ち出し、AIを利用してパレスチナ人を虐殺するイスラエル政府
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202404100000/

 イスラエル軍はアメリカ政府やイギリス政府などの支援を受け、ガザで建造物を無誘導爆弾で破壊し、3万数千人から4万人と推計される住民を殺した。その約4割が子ども、女性を含めると7割に達すると言われているが、​その殺戮で2種類のAI、「ラベンダー」と「ゴスペル」が使われていることが明らかになった​。人間は機械の決定に「ゴム印」を押すだけで、事実上、チェックする機能はないようだ。

 階級や軍事的重要性に関係なくハマスとPIJ(パレスチナ・イスラム聖戦)の軍事部門に所属するとみなされた全員を標的にするとイスラエル軍は決定、ラベンダーはガザに住む230万人のデータを収集、分析して危険度を評価、ランク付けした上で暗殺リストを作成。約3万7000人のパレスチナ人がリストに載せられた。ゴスペルで攻撃対象の建造物を選ぶとされている。

 許される民間人の巻き添え死の数は下級戦闘員でひとりあたり15名から20名、司令官の場合は100名以上に設定した。暗殺の場所は自宅が選ばれている。そのため家族は皆殺しだ。イスラエル軍はジャーナリスト、医療関係者、支援活動のメンバーを狙っているが、これも「AIの指示」ということなのだろう。

 暗殺リストにのされた人の1割程度は戦闘集団と無関係の住民だとされているが、そうしたことをイスラエル政府は気にしていない。昨年10月7日、ハマスとの戦闘という口実で始められたのだが、その直後、​ベンヤミン・ネタニヤフ首相は「われわれの聖書(キリスト教における「旧約聖書」と重なる)」を持ち出し、パレスチナ人虐殺を正当化している​のだ。

 聖書の中でユダヤ人と敵だとされている「アマレク人があなたたちにしたことを思い出しなさい」(申命記25章17節から19節)という部分を彼は引用、「アマレク人」をイスラエルが敵視しているパレスチナ人に重ねたのである。その記述の中で、「アマレク人」を家畜と一緒に殺した後、「イスラエルの民」は「天の下からアマレクの記憶を消し去る」ことを神は命じている。

 サムエル記上15章3節には「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」と書かれている。これこそがガザでイスラエルによって行われていることだと言えるだろう。ネタニヤフによると「われわれは光の民であり、彼らは闇の民」なのである。

 イスラエル軍はAIを利用し、ガザに住む全ての人びとに関するデータを集めて分析、危険度を評価して暗殺リストを作成したわけだが、すでにアメリカ国防総省では1980年代からそうしたシステムの開発を進めていた。

 拙著『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』(三一書房、2005年)でも書いたことだが、同省のDARPA(国防高等研究計画局)で開発されていたTIA(総合情報認識)では個人の学歴、銀行口座の内容、ATMの利用記録、投薬記録、運転免許証のデータ、航空券の購入記録、住宅ローンの支払い内容、電子メールに関する記録、インターネットでアクセスしたサイトに関する記録、クレジット・カードのデータなどあらゆる個人データが収集、分析されていた。

 2001年9月にはMATRIXと名づけられた監視システムの存在が報じられた。フロリダ州を拠点とするシーズント社が開発したもので、スーパー・コンピュータを使い、膨大な量のデータを分析して「潜在的テロリスト」を見つけ出すことを目的にしていた。

 どのような傾向の本を買い、借りるのか、どのようなタイプの音楽を聞くのか、どのような絵画を好むのか、どのようなドラマを見るのか、あるいは交友関係はどうなっているのかなどを調べ、個人の性格や思想を洗い出そうとしたのだ。図書館や書籍購入の電子化、スマートテレビの普及などと無縁ではない。勿論、インターネット上でのアクセス状況も監視されている。街中に張り巡らされた監視カメラもこうした種類のシステムに繋げられる。顔認証で追跡することも可能だ。

 アメリカの国防総省にはCIFA(対諜報分野活動)というデータ収集活動があった。TALON(脅威地域監視通告)というデータベースに情報を記録、このデータを分析することで情報活動をモニターし、将来の脅威を見通すのだという。TALONは2007年9月に中止されたとされているが、事実かどうかは不明である。(William D. Hartung, “Prophets Of War”, Nation Books, 2011)

 日本の場合、住民基本台帳ネットワークやマイナンバー制度が個人情報の集中管理に利用されることは間違いない。そのために導入されたのである。健康保険証と一体化させることで健康状態の監視にも利用できる。デジタルID導入の背景には、2015年9月に国連で採択された「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」で示された「SDGs(持続可能な開発目標)」がある。

 デジタルIDはチップ化されるが、それを体内にインプラントする計画がある。例えば、​WEFのクラウス・シュワブは2016年1月にスイスのテレビ番組に出演し、そこでマイクロチップ化されたデジタル・パスポートについて話している​。チップを服に取り付けるところから始め、次に皮膚や脳へ埋め込み、最終的にはコンピュータ・システムと人間を融合、人間を端末化しようと考えているようだ。

 人間をサイバー・システムの一部にしようということだろうが、シュワブたちは、そのサイバー・システムにコンピュータ・ウィルスを蔓延させ、「パンデミック」を引き起こそうとしている疑いがある。

 内部告発支援グループの​WikiLeakは2017年3月、CIAによる電子的監視やサイバー戦に関する文書「Vault 7」を公開した​。その情報からCIAと関連機関はサイバー攻撃をした際、さまざまな国を示す「偽の指紋」を残せることが明らかになった。

 CIAにも電子情報活動を行う部門があるが、アメリカにはNSAという電子情報機関が存在、その姉妹組織としてイギリスのGCHQがある。このNSAとGCHQを中心として、アングロ・サクソン系5カ国はUKUSAを組織している。イスラエルの電子情報機関8200部隊はUKUSAと緊密な関係にある。

 この8200部隊は「民間企業」を設立し、情報活動に利用してきた。そうした企業のひとつ、サイバーリーズンは8200部隊の「元隊員」3名によって2012年に設立された。重要なインフラへのサイバー攻撃からの防御を謳っているが、攻撃側ではないかという疑惑があるのだ。

 ジョー・バイデンの再選は困難だと言われているアメリカの大統領選挙が近づいてくるが、その前に送電網や銀行システムが麻痺、あるいは選挙システム自体がハッキングされ、そのまま戒厳令というシナリオも懸念されている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202404100000/
13:777 :

2024/04/13 (Sat) 12:07:01

「中東戦争の今後の成り行きー国家存亡の危機に立っているイスラエル」矢野義昭 AJER2024.4.12(1)
2024/04/12
https://www.youtube.com/watch?v=yKgCrZpgAlc&t=30s
14:777 :

2024/04/13 (Sat) 13:05:14

【ニコニコ全編ライブ配信】イラン報復はあるのか?! 中東情勢の今後と日本の危機 (宇山卓栄×石田和靖)
2024/4/11
https://live.nicovideo.jp/watch/lv344889142
15:777 :

2024/04/17 (Wed) 02:35:59

イスラエル政府の内部にはトーラー(キリスト教の旧約聖書)を持ち出し、パレスチナ人虐殺を正当化する集団がいる。正気ではない人びとによってイスラエルは動かされている。

 イスラエルは1973年10月6日にエジプト軍の奇数攻撃で始まった第4次中東戦争で窮地に陥り、8日にはゴルダ・メイア首相の執務室で開かれた会議で核ミサイルの発射準備をするということで合意している。その第一目標はエジプトとシリアの軍事司令部だった。

 ソ連の情報機関は早い段階でイスラエルが核弾頭を使う準備をしていることに気づき、その情報はエジプトの参謀長に伝えられ、9日の朝にはアメリカ政府へもイスラエルが核兵器を使う準備をしていると警告している。

 その後、アメリカは物資をイスラエルへ空輸してイスラエル軍の反撃を支援した。ヘンリー・キッシンジャーがエジプトのアンワール・サダト大統領に行った説明によると、核戦争へとエスカレートすることを防ぐためだったという。

 その一方、ソ連のアレクセイ・コスイギン首相は 16日にエジプトへ飛んで停戦するように説得、22日にはキッシンジャーがイスラエルから内諾を得るのだが、イスラエルはエジプトへの攻撃をやめなかった。アメリカの足下を見透かしての強攻策だった。

 そこで、ソ連はアメリカに対し、イスラエルが停戦の合意を守らないならば、適切な対応策を講じると警告。イスラエル軍の侵攻を阻止するため、ソ連軍を派遣する意志を表明したのだと解釈されている。キッシンジャーはイスラエルに停戦を強く求めた。(Seymour M. Hersh, “The Samson Option”, Random House, 1991)

 今回もロシアや中国が強く出ない限り、西側の有力メディアを利用して人びとを操るアメリカやイスラエルのカルト的な好戦派を止めることはできないかもしれない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202404170000/
16:777 :

2024/04/19 (Fri) 17:25:26

イスラエル軍がイランを攻撃、 イランの報復から本格的戦争になる可能性
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202404190001/

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