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世界の旅 _ 北欧

1:777 :

2023/12/15 (Fri) 09:38:59

777投稿集
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世界の旅関係投稿集
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Nord-Labo 北欧研究室 - YouTube
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こんにちは、ノードラボ北欧研究室のヨウコ&マホです!
スウェーデン在住の私たちが、北欧でゆるゆる井戸端会議をしながら
「幸せとは?」を考えています。

トピックは北欧の暮らしや食レポから
医療や介護、LGBTQなど社会問題まで。
なんでもオープンに取り上げます。

日本の常識は世界の非常識。
びっくりなスウェーデンの暮らしが、
自分らしい生き方を見つける
ヒントになればうれしいです。

北欧や海外生活に興味がある。
もっと自由で幸せな暮らしを手に入れたい。
育児や子育て、介護に悩んでる。
自分の生き方にインスピレーションがほしい。

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【Who are you? 私たちはだれ?】
ノードラボ「北欧研究室」は北欧現地から直接お届けする、情報深掘りチャンネルです。さまざまなトピックをとりあげ、在住者の視点で深掘りしていきます。

●ヨウコ:2006年結婚を機にスウェーデンに移住。スウェーデン人の夫と二人の子供を持ち「ゆりかごから墓場まで」をリアルに体験中。2007年に北欧雑貨の雑貨輸出会社を起業。2018から北欧雑貨ショップ「ソピバ北欧」店長もやってます。

●マホ:2018年結婚を機にスウェーデンに移住。スウェーデン企業でITコンサルタントとして働き、スウェーデンらしい社会でたくさんの発見をする日々。2020年スウェーデンで出産、1児の母。スウェーデン企業で正社員として働き、共働き子育て体験中!

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Nord-Labo 北欧研究室 _ 日本在住30年のスウェーデン人に聞いてみた
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サウナ付き賃貸・築100年超は当たり前!? 念願のフィンランドに移住した『北欧こじらせ日記』
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幸福度ランキング1位のフィンランドへの移住は幸せか?  北欧移住の現実
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北欧は最高!? 北欧を持ち上げ日本を批判するが全然日本の方がマシだった模様
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2:777 :

2023/12/16 (Sat) 19:21:38

雑記帳
2023年12月16日
Valerie Hansen『西暦一〇〇〇年 グローバリゼーションの誕生』
https://sicambre.seesaa.net/article/202312article_16.html

https://www.amazon.co.jp/%E8%A5%BF%E6%9A%A6%E4%B8%80%E3%80%87%E3%80%87%E3%80%87%E5%B9%B4-%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%AA%E3%82%BC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%AE%E8%AA%95%E7%94%9F-%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%AC%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%B3/dp/416391370X


 ヴァレリー・ハンセン(Valerie Hansen)著、赤根洋子訳で、文藝春秋社より2021年5月に刊行されました。原書の刊行は2020年です。電子書籍での購入です。本書は、紀元後1000年頃(以下、年代について明記しない場合は紀元後です)には、16世紀や現代とはもちろん異なるものの、すでに「グローバリゼーション」が生まれていた、と主張します。確かに、たとえばアラビア半島からアジア南部とアジア南東部を経てアジア東部にいたる、ユーラシア南部沿岸の海上交易路を考えると、すでに1000年頃に「グローバリゼーション」は存在していた、とも言えるかもしれませんが、具体的に当時の世界がどのようにつながっていたのか、という関心から本書を読みました。

 本書は、1000年頃の「グローバリゼーション」は地域間移動の活発化で、それは新技術によりもたらされたのではなく、余剰農産物による人口増加にあった、と指摘します。この背景として、ヨーロッパでは温暖化があったようですが、地球全体がこの時期に温暖化したわけではなさそうです。当時の世界全体の人口は2億5千万人程度と推定されており、現在の中国や日本やインドやインドネシアを含むアジア地域の人口が最多で、その推定人口は1億5千万人程度です。

 本書の「グローバリゼーション」は、ユーラシアとアフリカだけではなく、アメリカ大陸も対象としています。ヴァイキング(本書はヨーロッパ北部の人々のうち略奪を行なっていた人々だけをヴァイキングと呼び、その他の人々をノース人と呼びます)が1000年頃にアメリカ大陸に到達していたことは、今では広く認められていると思います。最近の研究では、1021年にヴァイキング(ノース人)が北アメリカ大陸で活動していた、と示されています(関連記事)。本書は、これにより地球規模のつながりがその時に生まれた、と評価します。ただ本書は、ノース人とアメリカ大陸先住民との接触による長期的な影響は限定的だったとしており、やはり15世紀末以降のヨーロッパとアメリカ大陸との関係と比較するとその規模はかなり見劣りする感は否めません。

 また本書は、チチェン・イッツァの壁画に描かれた白い肌で金髪の捕虜がマヤ人に捕らわれたノース人だった可能性も指摘します。ノース人が到来した頃のアメリカ大陸において、マヤ文化圏と北アメリカ大陸の間に交易があり、南アメリカ大陸でも交易圏が形成されていたことを、本書は指摘します。すでに15世紀末のずっと前にアメリカ大陸には大規模な交易圏が成立しており、15世紀末以降になって、アメリカ大陸の交易路とヨーロッパの交易路がつながれた、というわけです。ノース人が1000年頃にはアメリカ大陸に到達していたとしても、アラスカはともかくとしてアメリカ大陸は全体的に他の大陸から孤立しており、 ここはやはり1000年頃の「グローバリゼーション」との主張の弱いところだとは思います。

 ノース人は東方へも向かい、ルーシ人と呼ばれてヨーロッパ東部ではスラヴ系集団に同化し、大きな交易圏を構築していくとともに、ノース人の影響を受けてロシアの祖型もこの頃に形成されていきます。本書はとくに、ヨーロッパ東部がキリスト教圏となったことを重視していますが、これは、1000年頃にその後の宗教分布の大枠が定まった、との大きな見通しの中に位置づけられています。たとえば、この頃にアジア中央部とアジア南部北方とアフリカの東西にイスラム教が拡散していきます。また、本書がキリスト教への改宗を重視するのは、支配者側にとっての利益として、聖職者の能力を統治に活かせるからで、国家運営に役立った、というわけです。
3:777 :

2023/12/21 (Thu) 13:56:40

youtube で見るスウェーデン映画


イングマール・ベルイマン 第七の封印 (1957年)
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イングマール・ベルイマン『野いちご Smultronstället』1957年
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イングマール・ベルイマン『沈黙 Tystnaden』1963年
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イングマール・ベルイマン『仮面/ペルソナ Persona』1966年
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イングマール・ベルイマン『叫びとささやき Viskninger Och Rop』1973年
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イングマール・ベルイマン『モーツァルト 魔笛 Trollflöjten』1975年
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イングマール・ベルイマン『ファニーとアレクサンデル Fanny och Alexander 』 1982年
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4:777 :

2023/12/21 (Thu) 13:57:41

クラシック音楽の名曲と歴史的名盤
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クラシック音楽の名演奏家の録音への youtube リンク
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youtube で聴く北欧音楽

北欧の作曲家の主要作品とその評価

グリーグ(Edvard Hagerup Grieg、1843 - 1907)
https://classic.wiki.fc2.com/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16830554

シベリウス(Jean Sibelius, 1865 - 1957)
https://classic.wiki.fc2.com/wiki/%E3%82%B7%E3%83%99%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%82%B9
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16830678


その他の作曲家

北欧 - クラシック音楽 一口感想メモ
https://classic.wiki.fc2.com/wiki/%E5%8C%97%E6%AC%A7

その他ヨーロッパ - クラシック音楽 一口感想メモ
https://classic.wiki.fc2.com/wiki/%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%91


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北欧の作曲家(出生年順)の主要作品とその演奏への youtubeリンク

ニルス・ゲーゼ Niels Wilhelm Gade(デンマーク コペンハーゲン 1817年2月22日 - 1890年12月21日)
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エドヴァルド・グリーグ Edvard Hagerup Grieg(ノルウェー ベルゲン 1843 - 1907)
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クリスティアン・シンディング Christian August Sinding(ノルウェー コングスベルグ 1856年1月11日 - 1941年12月3日)
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ヨハン・ハルヴォシェン Johan Halvorsen(ノルウェー ヴィーケン県ドランメン 1864 - 1935)
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ジャン・シベリウス Jean Sibelius(フィンランド カンタ=ハメ県ハメーンリンナ 1865 - 1957)
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カール・ニールセン Carl August Nielsen(デンマーク フュン島 1865 - 1931)
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ヴィルヘルム・ステーンハンマル Carl Wilhelm Eugen Stenhammar(スウェーデン ストックホルム 1871 - 1927)
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クット・アッテルベリ Kurt Magnus Atterberg(スウェーデン イェーテボリ 1887 - 1974)
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ウーノ・クラミ Uuno Klami (フィンランド東南部 ヴィロラハティ 1900年9月20日 - 1961年5月29日)
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16831042

エドゥアルド・トゥビン Eduard Tubin (エストニア カラステ 1905-1982)
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16830852

アラン・ペッテション Gustav Allan Pettersson(スウェーデン 1911 - 1980)
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16830855
5:777 :

2024/01/04 (Thu) 19:06:06

世界の名画・彫刻
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北欧の画家・彫刻家(生年順)

エドヴァルド・ムンク Edvard Munch(ノルウェー ロイテン 1863年12月12日 - 1944年1月23日)
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6:777 :

2024/01/16 (Tue) 14:18:49

一年を通して人に会うのは数えるほど…それでもフィンランド人は「孤独」を全く感じない
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サウナ付き賃貸・築100年超は当たり前!? 念願のフィンランドに移住した『北欧こじらせ日記』
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14107585

幸福度ランキング1位のフィンランドへの移住は幸せか? 北欧移住の現実
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14096863

北欧は最高!? 北欧を持ち上げ日本を批判するが全然日本の方がマシだった模様
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14031637
7:777 :

2024/01/24 (Wed) 19:22:10

北欧の文学者

イプセン Henrik Johan Ibsen(ノルウェー シェーエン 1828年3月20日 - 1906年5月23日)
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ストリンドベリ Johan August Strindberg(スウェーデン ストックホルム 1849年1月22日 - 1912年5月14日)
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ミカ・ワルタリ Mika Toimi Waltari(フィンランド ヘルシンキ 1908年9月19日 - 1979年8月26日)
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16836723
8:777 :

2024/02/14 (Wed) 15:30:49

欧州高福祉・男女平等国家の出生率が急降下
2024.02.14
https://www.thutmosev.com/archives/33247.html

幸せでも子供は産まない


https://honto.jp/netstore/pd-book_31615000.html フィンランド幸せのメソッドの通販_堀内 都喜子 集英社新書 – 紙の本:honto本の通販ストア
男女平等国家の出生率が低下

少子化対策の成功例とされてきた欧州で出生率が低下していて、中でも世界の模範と言われた北欧でも日本並みの出生率になっています

フィンランドは手厚い子育て支援などで2010年の出生率は1.89あり、1989年から2014年までは1.7を維持していたが最近急落した

2015年は1.65で翌年は1.57、翌年は1.49 、その後1.3人台になって23年の推測値は1.32だったが、日本や東アジアほどの危機感がない

それは欧州は移民が多いからでフィンランドは2022年に5万人の移民を受け入れたが、これは人口比では日本で113万人の移民を1年間で受け入れたのに相当する

移民のお蔭で少子化でも人口が増えているので欧州諸国では人口減少への危機感がなく、少子化対策にはあまり力が入っていない

日本で年50万人自然減少したとしても移民が100万人以上入ってきたら人口は大幅に増えるわけで、欧州はそうしたやりかたをとっています

移民は出生率が高いので移民が増えると出生率が上昇するが、移民を多く受け入れた国では先住民の出生率も上昇します

だがこの効果は永遠ではなく移民は定着するにつれ出生率が先住民と同じレベルになり、一時的に出生率が上がった先住民の出生率も低下します

北欧やフランスなど欧州の多くの国でそうなっていて、フィンランドも移民効果が縮小して本来の出生率が表に出てきたと見る事が出来る

フィンランドは若者の雇用が不安定で日本でいう非正規雇用が多く、結婚を躊躇する人が多く経済的な事情も影響している

欧州は2010年ごろから好景気だったがそうした国では住宅価格や家賃が高騰し、エネルギー価格や様々な費用も上昇しました

平均以上の収入がある人には問題ないが若者は平均より低収入で不安定なので、住宅費や生活費に加えて子育ての費用を負担できない

移民なしで成立しない少子化対策
出生率1.3で人口を維持するには移民を現在の2倍、日本に置き換えると毎年220万人の移民を受け入れる必要がある

フィンランドの高齢化率は約23%で世界4位、日本は約28%で世界1位だがフィンランドでは子供や高齢者への扶養義務がほとんどない

子供の扶養義務は18歳で終了するうえフィンランドは学費が無料で学生には生活費も支給されるので親の負担や義務は非常に小さい

子供は高校を卒業したら家を出るので親子は同居せず、自分を産んだ親とは「精神的な家族」ではあるが介護義務などはない

フィンランドには「近親者介護サービス」という制度があり子供や親せきが高齢者を自宅で介護すると、介護した人が報酬を受けとる事ができ、金額は5万円から10万円くらいです

このためフィンランドでは仕事の収入が減っても経済的負担が少なく親を介護するのも可能で、1995年以降この制度を利用する人がどんどん増えた

高齢化率が上昇しているが老人ホームは減少中で、入居を希望する人がすくなく自宅介護希望者が多いといわれている

老人ホームの代わりに増えているのは民間企業が運営する「介護サービスつき住宅」で、営利ビジネスとして外国企業も参入している

フィンランドの介護職員はかなり高収入で平均40万円以上(1ユーロ161円)、なお日本の介護職員も男性の平均年収は約400万円だがブラック労働や低賃金労働が指摘されている

フィンランドと並んで少子化対策のお手本と言われていたのがフランスで、2010年に出生率2.03になったのでマスコミは一斉に「フランスを見習え」と大合唱をした

フランスも2014年を最後に2.0を割り込んで下がっていき23年1.68人(速報値)で日本よりかなり高いが年々下落しています

戦後最低にまで低下していて「出産を強要する」ことが人権問題として意識され「産む、産まないは女性の自由」のような意識が定着している

フランスやフィンランドなど欧州の少子化対策はまず移民で、次に女性の社会進出や労働、次に高福祉で出産や子育ての費用負担を減らすことだった

移民と高福祉は良いとして女性を労働させるとどうして出生率が上がると思うのかは謎で、妊婦を強制労働させない限り両立は難しいと思える
https://www.thutmosev.com/archives/33247.html
9:777 :

2024/03/08 (Fri) 09:53:56

「『ニュルンベルク裁判史観』の嘘と誇張(前半)」宇山卓栄 AJER2024.3.8
https://www.youtube.com/watch?v=5qFA3b8KxiQ


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ヨーロッパ人から見たドイツ人は、覚醒剤を大量に摂取して寝ないでポーランド侵攻、フランス侵攻の電撃戦を行ったドイツ兵のイメージで捉えられてしまった

ノルウェー映画「ザ・ハント ナチスに狙われた男」:ノルウェー人の対独抵抗運動
続壺齋閑話 (2024年3月 8日 08:16)

2017年のノルウェー映画「ザ・ハント ナチスに狙われた男」は、第二次大戦中ナチスドイツに侵略されたノルウェーの対独抵抗作戦をテーマにした作品。事実に基づいているとのアナウンスがあるので、実際にあったことなのだろう。イギリスで訓練を受けたノルウェー人12人が、対独工作要因としてノルウェーで活動するが、一人を残して捕らえられ、捕らえられたものらは拷問を受けたうえで殺される。残った一人は、作戦の報告を目的に、スウェーデンへの脱出をはかる。それをナチスの一将校が執拗に追う、というような内容。見方によっては、対独レジスタンスとも、サバイバル・サスペンスとも受け取れる。

映画は、のっけから一人のノルウェー人(ヤン)の逃亡する様子を描く。逃亡は映画の全編を通じて続く。その合間に、回想という形で、12人の行動が描写される。それに彼らの受けた拷問とか、処刑される様子が挟まれる。ヤンが触れ合ったノルウェー人たちはみな、かれに対して同情的であり、また、中には彼の逃走を助けるものもいる。とりわけ重要なのは、フィヨルド地域で出会ったマリウスとその妹だ。そのマリウスの努力によって、ヤンはマンダーレンという人々の助力でスウェーデンへの脱出に成功するのである。マンダーレンとはノルウェーの少数民族か、くわしくはわからない。

見どころはヤンが必死になって逃走するシーンだ。凍った水や雪の中を逃げ回り、ひどい凍傷にも見舞われ、生きているのがつらいような状況のなかでも、なお生きることにヤンはこだわる。こんなに辛い思いをするより、死んだほうがましだと思うのがふつうではないか。しかしヤンは徹底的に生きることにこだわるのである。

そのヤンを追いかけるナチスの将校が異常なほどの執念を見せる。かれにかぎらずナチス側は、みな非人間的で残虐な生き物として描かれている。21世紀になってもドイツ人は、ナチスの残した負の遺産に振り回されていると思わざるをえない。そこは同じ敗戦国でも、日本はまだましだ。中国はじめ侵略した国からそんなにひどい反発を受けることはない。中国にも戦時中の日本軍の残虐さを描いた映画はあるが、そうした映画がアジア地域で数多く作られるということはない。ところがドイツは、ヨーロッパじゅうの国々において、いまだにナチス時代に犯したことの責任を問うような映画を作られているのである。
https://blog2.hix05.com/2024/03/post-7708.html#more


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ヒトラーとドラッグ:第三帝国における薬物依存 – 2018/9/26 ノーマン・オーラー (著)
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B0-%E7%AC%AC%E4%B8%89%E5%B8%9D%E5%9B%BD%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E8%96%AC%E7%89%A9%E4%BE%9D%E5%AD%98-%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC/dp/4560096511

内容紹介
「錠剤の形をしたナチズム」の実態に迫る

ヒトラーの主治医テオドール・モレルは、一本の注射で体調不良を解決する頼りがいのある医師だった。

ヒトラーはホルモン剤、鎮痛剤、覚醒剤、そしてモレルへの依存を深め、不調のたびに投薬や注射を求めるようになった。

第二次世界大戦が始まり、ヒトラーは誇大妄想にとりつかれ、現実遊離が目につくようになり、軍事作戦能力も徐々に失われていった。足を引きずり、腰も曲がって、くたびれた老人のように見えた。

一方、前線兵士は薬物によって「猛獣と化す」ことが目標とされ、無謀な作戦に投入され、総統大本営も制御を失い、もはや究極の破滅に突き進むしかなかった……。

ヒトラーとモレルの危険な関係は、大戦の命運を左右したのか?

本書は、ヒトラーと第三帝国が薬物に深く依存していたことを暴き、世界的ベストセラーとなった歴史ノンフィクションだ。歴史学者ハンス・モムゼンが本書の「あとがき」で、「これまでの全体像を変える本」と評したのをはじめ、イアン・カーショー、アントニー・ビーヴァーら専門家も賛辞を寄せている。著者は作家らしく、逸話を満載し、史料もきちんと渉猟し、早く続きを読みたくなるような、手に汗握る展開をみせる。


兵士には覚醒剤を、総統には麻薬を!  驚きのドラッグワールド・第三帝国
覚醒剤メタアンフェタミン(1893年に日本人長井長義が合成し1919年にこれまた日本人緒方章が結晶化に成功)が太平洋戦争中の特攻隊で使われていたという話はよく聞くが、これをさらに徹底的に使ったのがナチス・ドイツだった。あの電撃的なポーランド・ベルギー・フランスへの快刀乱麻ともいうべき進攻のスピードは兵士に大量投与された覚醒剤によるものだったとは!

一方で、ヒトラーは戦況の悪化とともに主治医モレルに投与されるオキシコドンに依存。軍首脳部もほとんどがジャンキー状態。暗殺未遂後はコカインまでも加わる。

こうして、上層部はジャンキーの集団となり安全な地下壕みたいとところから無茶苦茶な指示を乱発し、兵士は戦場で覚醒剤漬けにされ独ソ戦の頃にはダメダメな状態に。

最後にベルリンに籠った頃にはヒトラー用のドラッグも底を尽き彼は激しい離脱症状の中で自殺。

あまりにも戦況の変化と薬物乱用がきれいにシンクロするのに驚く。最高指導者がドラッグ依存だとしたら、だれも彼へのドラッグ投与を拒めない。世界史的な出来事がドラッグで突き動かされ得るという恐怖。

当時の日本の軍中枢にこんなことがあったとは聞かないが、本土決戦前に証拠が消されたのかもしれない。まあ、しらふでヒトラーと同じようになっていたと考えるとそれもまた怖い話だが。

オキシコドンはアメリカでは近年も安易に鎮痛薬として処方されてかなり問題になっていますね。日本に持ち込もうとして逮捕された某自動車メーカーの外国人役員も。決して過去の話ではない。


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ヒトラーも、最前線で戦っていたドイツ兵も、覚醒剤を大量摂取してこういう極端な被害妄想になっていた:

覚醒剤中毒者の極端な被害妄想を映像化した映画史上で最も怖い映画 コワイ女ーカタカタ

コワイ女 - YouTube動画
https://www.youtube.com/results?search_query=%E3%82%B3%E3%83%AF%E3%82%A4%E5%A5%B3
10:777 :

2024/03/08 (Fri) 09:55:54

ノルウェー映画「キング・オブ・トロール勇者と山の巨神」 トロール伝説
続壺齋閑話 (2024年3月 4日 08:35)
https://blog2.hix05.com/2024/03/post-7704.html#more

norway01.troll.jpg

2018年のノルウェー映画「キング・オブ・トロール勇者と山の巨神」は、ノルウェーの伝説に題材をとった作品。トロールというのは山の精霊のような動物で、北欧諸国の伝説に出てくるのだそうだ。ハイネの長編詩に「アッタ・トロル」というのがあるが、それもトロールのことだと思う。アッタ・トロルは熊の姿をしている。この映画の中のトロールも熊の怪物としてイメージされている。

この映画は、そのトロール伝説に、アスケラッデンのおとぎ話をからませている。アスケラッデンとは、怠け者ながら智慧者で、さまざまな困難を解決する愉快なキャラクターである。日本の「キッチョム」のようなものだ。この映画では、エスペンという名前で、二人の兄と共に冒険の旅に出る。

冒険の目的は、トロールにさらわれたお姫様を取り戻すことだ。そのお姫様は、お嫁に行くのが嫌で、とうとう十八歳になってしまったのだが、ノルウェーでは十八歳で結婚しない娘はトロールの奴隷にされてしまうのである。

そのお姫様とエスペンは、森の中であったことがあるので、お互い顔は知っている。エスペンは、自分の家を灰にしてしまったことで父親の怒りをかい、追放されてしまうのだが、気の優しい二人の兄と、冒険の旅に出る。かれらは様々な困難に直面しながら、それらを悉く乗り越え、ついにお姫様をトロールから取り戻す、というような内容である。

たいした工夫はなく、平凡な冒険物語にすぎない。それがノルウェーの伝説やおとぎ話を踏まえているということに、いささかの見どころがあるとはいえる。なお原題は「アスケラッデン」である。アスケラッデンとは、「灰小僧」というような意味だそうだ。自分の家を灰にしてしまったわけだから、そう呼ばれるのには道理がある。
https://blog2.hix05.com/2024/03/post-7704.html#more
11:777 :

2024/03/08 (Fri) 09:56:56

ノルウェー映画「ウトヤ島、7月22日」 右翼のテロ事件
続壺齋閑話 (2024年3月 6日 08:23)
https://blog2.hix05.com/2024/03/22-2.html

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2018年のノルウェー映画「ウトヤ島、7月22日」は、2011年7月22に日に起きた右翼の連続テロ事件のうち、ウトヤ島で起きた事件を描いた作品。この事件は、たった一人の右翼の男が引き起こしたもので、まずオスロ市内の政府庁舎を連続爆破したのち、夕刻にはウトヤ島でキャンプを張っていた数百人の青年たちに襲いかかり、無差別に銃殺したというもの。全体の規模としては77人の死者と319人の負傷者を出した。そのうち69人がウトヤ島で殺されたという。このショッキングな事件が、たった一人の男によってなされ、それに対して警察が有効な対応をとれなかったということで、世論の厳しい批判を巻き起こした。もっとも警察当局は、適切な対応をとったと強弁して、涼しい顔をしたそうである。

この映画は、そうした事件の背景にはほとんど触れておらず、ただただ正体不明の犯人が大勢の青年たちを無差別に銃殺する恐怖を描くばかりなので、事件の背景をわかったうえで見ていないと、ただのホラー映画に見えてしまうだろう。

映画は、島でキャンプを張っている青年たちの様子を写すところから始まる。このキャンプは、労働党政権の肝いりで行われ、それが右翼に狙われる原因となったのだが、映画はそうした背景には触れない。ただ、一人の女性が政治家を目指しているというところに、このキャンプの性格が垣間見られる程度である。映画は、その政治家志望の女性の視点から描かれる。

その女性は、妹を連れてきており、その妹になにかと干渉する。それに反発した妹がすねる真似をしたりする。そうしているうちに、キャンプ場がパニックになる。誰か正体不明のものが、銃を乱射して青年たちを無差別に殺害し始めたためだ。恐怖にかられた青年たちは、蜘蛛の巣を散らしたように逃げ惑う。主人公の女性カヤも仲間と一緒に逃げ惑うが、そのうち、妹の安否が気になって、探し回るうちに、銃弾が命中して倒れるのである。彼女が死んだかどうかはっきりさせないで映画は終わる。

そんなわけでこの映画は、パニックに陥った青年たちの恐怖感を描写することに主眼を置いており、事件全体を客観的に見ようとする視点はない。最後に、この島で死んだ青年たちの数が、字幕で紹介されるばかりである。
https://blog2.hix05.com/2024/03/22-2.html
12:777 :

2024/03/11 (Mon) 17:22:08

ノルウェー映画「キッチン・ストーリー」 ノルウェー人とスウェーデン人との奇妙な関係
続壺齋閑話 (2024年3月11日 08:31)
https://blog2.hix05.com/2024/03/post-7713.html

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2002年のノルウェー映画「キッチン・ストーリー(ベント・ハーメル監督)」は、ノルウェー人とスウェーデン人との奇妙な関係を描いた作品。スウェーデン側が、ノルウェー人を実験材料につかって商売上の研究を進めることに、材料にされたノルウェー側が複雑な反応をする。その反応ぶりを見ていると、ノルウェーにはスウェーデンへのコンプレックスがあるのではないかと感じさせられる。スウェーデンはデンマークに対しては劣等感を抱いているようなのだが、ノルウェーに対しては優越感情を持っているようである。そんなことが伝わってくる映画である。

スウェーデンの商業機関がある実験を始める。独身男性の台所における行動を研究して、商品開発に利用しようというもの。その実験の被験者には、どういうわけかノルウェー人がえばられる。スウェーデン人の実験スタッフが、ノルウェーの被験者の台所に乗り込んで、逐次被験者の行動を観察し、その記録を上部機関に送るというような設定。その実験のなかで、当然のことながら、さまざまな人間関係が生じる。その人間関係が、実験の馬鹿馬鹿しさを思い知らせる、というような内容である。

この映画では、お人好しらしいスウェーデン人の実験スタッフと、気むつかしそうなノルウェー人被験者との間に人間的なかけひきが生じる。ノルウェー人が実験の被験者に応募したのは、馬がもらえると思ったからだが、実際にもらえたのは人形の馬だった。その時点で腹をたてたが、いまさら実験を拒否することもできず、観察者を家に中に入らせる。観察者は、脚立の上に乗って、そこから見下ろすように被験者を観察するのだが、被験者は台どころではほとんど何もしない。自分の部屋に閉じこもることが多いのだ。ところが被験者は自分の部屋の底に穴をあけて、そこから観察者を逆観察していたのである。

要するに、ばかしあいのようなことをしているのだが、そのうち、互いに気持ちが打ち解けてくる。観察者は被験者との間に人間的な関係を一切結んではいけないという決まりなのだが、会話することはおろか、一緒に酒を飲む仲にまで発展する。それは職務違反なので、上に知られるとまずい。だが、観察者は、首になることよりも、被験者と人間らしく付き合うことを選ぶのである。

じつに荒唐無稽な設定で、まともに笑う気にもなれないが、ノルウェー人とスウェーデン人との複雑な関係の一端がわかるような映画である。
https://blog2.hix05.com/2024/03/post-7713.html
13:777 :

2024/03/13 (Wed) 08:44:39

ノルウェー映画「15歳、アルマの恋愛妄想」:思春期の少女の性衝動
続壺齋閑話 (2024年3月13日 08:25)
https://blog2.hix05.com/2024/03/15-2.html

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2011年のノルウェー映画「15歳、アルマの恋愛妄想」は、思春期の少女の性衝動をテーマにした作品。15歳のアルマが、性衝動に駆られて、マスターベーションに耽る一方で、好きな男子とのセックスを妄想するというような内容である。少女の性衝動の現れは常軌を逸しているように見えるので、母親は娘が色きちがいになってしまったのではないかと心配する。また、その色情が学校の同級生にも疎まれ、アルマは孤立を感じる。日本人にはちょっと考えにくい設定だが、発育が速い大柄なノルウェー人には珍しいことではないのだろう。

映画は、そのアルマがマスターベーションに耽る姿を映すことから始まる。とりあえず陰核を刺激しているように見えるが、時には指の匂いをかいだりもするから膣の中まで刺激しているのかもしれない。彼女は、マスターベーションをするかたわら、好きな男子とセックスするシーンを妄想する。ところがその男子が、学校で遊んでいるうちに、勃起したペニスをアルマの腰のあたりに押し付けてきた。これが現実のことなのか、彼女の妄想なのか、区別がつかない。だが、アルマはそのことを友人たちに話す。男子が自分にペニスを押し付けてきたと冗談交じりに話すのである。

話した相手の少女の中に、その男子を好きな子がいて、その子がアルマに嫌がらせをする。アルマは自分の妄想を言っているにすぎないというのだ。つまりアルマを色きちがい扱いするのである。そのことでアルマはシカトにあう。そのうえ、「チンチンアルマ」という不名誉なあだ名まで付けられる。小さな子供たちまで、アルマに向かって「チンチンアルマ」とはやしたてるほどである。

そのうち、親友だった少女がアルマに心を開き、その少女を介してアルマは次第に自分を取り戻していく。その上、男子の愛まで回復することができる、といったような内容である。

映画に出てくる15歳の少女たちは、早く16歳になりたいと思っている。ノルウェーでは16歳が成人年齢とされているようで、タバコや酒を大っぴらで楽しみ、また、自分の意思で結婚もできる。だから性的にも一人前の大人としてふるまえるということらしい。
https://blog2.hix05.com/2024/03/15-2.html
14:777 :

2024/03/15 (Fri) 17:27:33

ノルウェー映画「バレエボーイズ」 プロダンサーを目指す少年たち
続壺齋閑話 (2024年3月15日 09:17)
https://blog2.hix05.com/2024/03/post-7719.html

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2014年のノルウェー映画「バレエボーイズ Ballettgutteneケネス・エルベバック監督」は、プロのバレエダンサーを目指す少年たちを追跡したドキュメンタリー作品。同じダンススクールに通っていた三人の少年たちの成長する様子を、四年間かけて記録したものを編集した。男子がバレエダンサーを目指すというのは、おそらくノルウェーでも珍しいのであろう。だから、その少年たちに注目して、時間をかけてドキュメンタリーに仕上げようというアイデアが出てくるのは、不自然ではない。


三人は、同じ中学校に通い、同じダンススクールに通っているので、兄弟のように仲が良い。一人アジア系の少年が含まれているが、その少年は、人種的な差別をあまり意識していないようなので、ノルウェーは人種の多様性に寛容な社会だというメッセージを読み取ることができるように作られている。じっさいにその通りなのかは、よくわからない。

そのアジア系の少年が、一時脱落するものの、すぐに戻ってきて、三人はダンサー養成の学校への入学をめざす。それに先立って、中学校の担任による進路指導があり、ダンサーで生きていくことのむつかしさを説明したりするが、かれらの気持ちはゆるがない。一緒にダンサー養成のアカデミーを受験して、みな合格する。

ところが、かれらの一人に、イギリスのローヤルスクールからのオファーがある。バレエ界では名門とされるスクールである。そこに一人が入学したことで、三人は二手に分かれる。だが、互いの友情は続く、というような内容である。

映画が始まる時点では、まだあどけない表情の少年たちが、中学校を卒業するころには、一人前の男になりかけている。この時点で身長が180センチになった少年もいる。かれの父親はそれよりずっと背が高いから、2メートル近くあるかもしれない。そんな大柄な人間を産み出すノルウェー社会で、バレエを目指す男子の存在は、おそらく珍しいのであろう。
https://blog2.hix05.com/2024/03/post-7719.html
15:777 :

2024/03/18 (Mon) 07:41:44

2024年03月18日
NATO加盟は誰のため? / 独立を棄てたスウェーデン
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68956515.html

核開発を諦めた北歐の中立国

nuclear weapons 213Swedish Air Force 1

  ロシア・ウクライナ紛争が勃発したことで、長らく軍事的中立化を守ってきたスウェーデンとフィンランドが、ついにNATOへ加盟する事となった。歐米諸国のみならず日本でも、この転換を聞いた軍事評論家や地政学者はウキウキで、両国のNATO加盟でロシア包囲網が出来たと喜んでいた。しかし、もっと歓迎していたのはアメリカの国防総省や軍需産業から献金をもらう政治家、および兵器産業に投資する金融業者の大御所の方だ。たぶん、ロシアを挑発した闇組織には、軍需産業で儲ける連中が絡んでいたに違いない。

  というのも、両国が加盟したことで、米国主導のNATO軍はスウェーデンやフィンランドに軍事基地を展開できるし、米国製やNATO使用の武器も導入できるからだ。ロシアが非難するように、NATOの東方拡大は著しい。2009年にはクロアチアとアルバニアがNATOの加盟国となり、最近ではアルバニアのクチョヴァ(Kuçovë)にある空軍基地が話題となった。アルバニア政府とNATOは旧ソ連時代の基地にF-35戦闘機などを配置するため、5千万ドルの費用をかけて改装したそうだ。

  日本のNHKや民放は西側諸国のマスコミ報道を垂れ流すだけで、事態の本質を分析することがない。英国の王立国防研究所(Royal United Services Institute)のニール・メルヴィン博士(Dr. Neil Melvin)が、「北歐全体がNATOの領域になり、これはロシアの戦略にとって大打撃だ」とか、「NATOがバルト海の支配権を握るようになった」と指摘すれば、「お説ごもっとも!」と頷く。しかし、バルト三国と同じく、スウェーデンやフィンランドは元々“反ロシア”じゃないか! その対外戦略はロシアからの軍事侵攻に備えたものである。今更、NATOの脅威が迫ったところで、ロシアの将軍達が青ざめるのか?

  それよりも重要な事は、前々からNATOや米国との関係が深く、米軍への依存が高かったスウェーデンが、本格的に“アメリカの衛星国”になったということだ。確かに、NATOによる集団安全保障といった枠組みに入れば安心である。だが、その反面、自国の命運を外国に預けることになるから、独自の軍事・外政を貫くことはできない。敗戦後の日本人には独立国の気概が無くなってしまったからピンとこないけど、「自分の国は自力で守る」というのが正常な国家の鉄則だ。一般国民は日米安保条約があるから安全と思っているが、もしワシントンやウォール街の重鎮どもが、何らかの利益で軍事行動を拒めば、大統領やペンタゴンは親分に従うしかない。支那による沖縄侵掠といった「有事」になっても、在日米軍は兵隊を動かさないし、適当な口実を設けてグズグズする事もある。

  「中立国」を標榜しているスウェーデンであるから、第二次世界大戦後には英仏と同じく、「スウェーデンも核武装すべし」という主張が国防方針の中にあった。実際、1945年11月には原子力委員会(Atomkommittén / AC)が設置され、“民生用以外”の核開発が検討されていたという。ACの評議委員の中には、「スウェーデン国家防衛研究所(Försvarets forskningsanstalt / FOA)」のメンバーも含まれており、X線の研究で有名な物理学者のマンネ・シーグバーン(Karl Manne Georg Siegbahn)や磁気流体力学を研究した物理学者のハンネス・アルヴェーン(Hannes Olof Gösta Alfvén)がいた。産業界からは王立科学院のメンバーで、FOA議長を務めた通信技術者のホーン・スターキー(Håkan Karl August Sterky)や原発の開発に携わった技術者のラグナー・リジェブラド(Karl Ragnar Liljeblad)も加わり、ACの議長には社会民衆党のマルテ・ヤコブソン(Malte Jacobsson)が就いていた。

Manne SiegbahnHannes AlfvenHakan Sterky 2Ragnar Liljeblad 2
(左 : マンネ・シーグバーン / ハンネス・アルヴェーン / ホーン・スターキー / 右 : ラグナー・リジェブラド)

  スウェーデン政府は優秀な科学者や技術者を取り揃えて核開発に臨んだが、国防省の研究チームは幾つかの壁にぶち当たっていた。原爆の材料にはウランかプルトニウムが必要となるが、当時、高濃縮のウランは入手が難しかったので、プルトニュウムの方が好ましいという結論になったらしい。(Thomas Jonter, The Swedish Plans to Acquire Nuclear Weapons, 1945-1968 : An Analysis of the Technical Preparations, Science & Global Security, Vol. 18, 2010, p.64.)まぁ、技術的にもウラン235とウラン238の分離は難しいから、原子炉でも作って燃料棒からプルトニウムを取り出そうか、となるのも解る気がする。

  とはいっても、大きな原子炉となれば建設費用が嵩むし、原爆の製造だって直ぐには出来ない。開発チームの計画では、八年くらいかかってしまうという予測があった。しかも、FOAの計算では4億5千万クローネ(現在の価値だと約10億ドル)の予算が必要とされていたから溜息が出てしまう。核開発に向けて「Lプログラム」を発足させたスウェーデンは、必要不可欠な材料の獲得に奔走した。1957年、スウェーデンは英国から極秘裏に10gのプルトニウムを分けてもらったそうだ。* この程度だと少なく思えるが、研究者にとっては充分な量である。註*(Thomas B. Johansson, ‘Sweden's abortive nuclear weapons project ’, Bulletin of the Atomic Scientists, Vol.42, No.3, March 1986, p.32.)

  マンハッタン計画でも知られているように、当時、どの国も原爆開発には苦労し、国内最高の頭脳をかき集めて製造に取り組んでいた。日本でも帝國海軍が京都帝國大学の荒勝文策(あらさく・ぶんさく)教授に依頼し、理化学研究所の仁科芳雄(にしな・よしお)博士をはじめ、東京帝國大学、東北帝國大学、大阪大学などの研究者が脳漿を絞って取り組んでいたことは知られている。スウェーデンも必死に頑張ったが、どうしても核先進国のアメリカに頼りたくなったようだ。しかし、この最終兵器を独占したいアメリカは、スウェーデンの核開発には消極的であった。むしろ断念させるよう仕向けていたのだ。合衆国政府は高濃縮ウランや最新設備はもとより、製造の秘訣(know-how)などを与えてはならぬと考え、核兵器に使われる材料や製造器具の輸出に制限をかけていたのである。(Thomas Jonter, The Swedish Plans to Acquire Nuclear Weapons, 1945-1968, p.66.)

  スウェーデンの独立を望む軍人や愛国的な政治家は、独自の核開発に熱心であったが、抵抗する勢力も少なくなかった。何しろ“リベラル色”の強いスウェーデンだ。危険な軍事研究に反対する奴が多い。例えば、「Dagens Nyheter」紙の編集者であるヘルベルト・ティングステン(Herbert Tingsten)とか、国連大使になった社会民衆党のインガ・トーンソン(Inga M. Thornsson)、外相のアーステン・ウンデン(Östen Undén)が反対の声を上げていたし、首相のターゲ・エランデル(Tage Erlander)でさえ腰が据わって居らず、心が揺らいでいたのだ。只でさえ、スウェーデンの国民感情には左翼思考が強く、平和主義が猛威を振るっているのに、ここへソ連の工作員やエージェントが加わってしまえば、核武装は国民分断の火種となってしまうだろう。

Herbert Tingsten 2Inga Thornsson1Tage Erlander 1Osten Unden 1
(左 : ヘルベルト・ティングステン / インガ・トーンソン / ターゲ・エランデル / 右 : アーステン・ウンデン)

  1960年代や70年代、日本でもスウェーデンの反核運動は有名で、「スウェーデン反核行動グループ」に共鳴する学生や活動家も多かった。リベラル派の政治家で暗殺されたオロフ・パルメ首相とか、経済学者のグルナー・ミュルルダール(Karl Gunnar Myrdal)の女房であったアルバ・ミュルダール(Alba Reimer Myrdal) 、アナーキストでフェミニストの左翼画家たるモニカ・ショー(Monica Sjöö)といった面々を思い出せば判るじゃないか。亭主のグンナーは1974年、政治哲学にも精通した経済学者のフリードリッヒ・ハイエック(Friedrich August von Hayek)教授と共にノーベル経済学賞を受賞したが、女房のアルバは“いかがわしい”ノーベル平和賞の共同受賞者だった。ミュルダール夫妻はロックフェラー財団の招きで、米国の人種問題を研究したくらいだから、ゾッとするほどの左翼カップルだ。

Gunnar Myrdal 32Alva MyrdalOlof Palme 324Monica Sjoo 111
(左 : グルナー・ミュルルダール / アルバ・ミュルダール / オロフ・パルメ / 右 : モニカ・ショー )

  マスコミ業界や教育界からの妨害も酷かったが、軍内部からの不満や反感もあったので、スウェーデンの核開発は暗礁に乗り上げていた。陸軍や海軍の上層部は核開発に費やされる膨大な歳出により、自分たちの予算が削られるのではないかと恐れていた。しかし、空軍は違っており、どんなに予算が増えてもお構いなし。というのも、出来上がった核兵器は戦闘機や爆撃機に搭載されるので、核開発の成功となれば空軍の予算も増えるし、存在感も大きくなるから大歓迎。しかし、1945年以来、多大な努力を注いだにもかかわらず、スウェーデン政府は1968年に核開発を断念し、NPT(核不拡散条約)に署名することになった。

兵器輸出で儲ける国家

  核兵器の保有は断念したけど、スウェーデンは小国ながらも、武器輸出で結構もうけている。一人頭の額でいえば53ドルくらいで、イスラエルの97ドルやロシアの57ドルに次ぐ第三位の武器輸出国だ。南アフリカと同じくスウェーデンも兵器産業に力を入れており、最新鋭の戦闘機や重火器の見本市では常連の生産国である。軍事オタクじゃなくても、スウェーデン陸軍の「ストリッツヴァグン(Stridsvagn) 103」戦車やサーブ社の「グリッペン(Saab JAS 39 Gripen)」戦闘機くらいは知っているだろう。

  ただ、アメリカやEU諸国からの技術供与も盛んになるから、米国兵器のライセンス生産も増えてくるし、外国の軍事会社がスウェーデンの市場に入ってくるから、政府がアメリカ製の武器を購入する場合も多くなる。例えば、ロッキード・マーチン社のパトリオット防衛システムを導入したが、その価格は40億ユーロだった。また、スウェーデンの軍需会社がアメリカやブリテン、ドイツの傘下になることもある。大手兵器会社の「サーブ(Saab)」は、巨大財閥のウォレンバーグ家(the Wallenbergs)が支配権を握っているけど、車輌生産の「スカニア(Scania)」はドイツのフォルクスワーゲン・グループに買収されたし、重火器やミサイルを生産する「ボフォーズ(Bofors)」は、元々スウェーデンの会社であったのに、2005年にブリテンのBAE Systems社に吸収され、子会社の「BAE Systems Bofors」となってしまった。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68956515.html
16:777 :

2024/04/21 (Sun) 11:49:36

Nord-Labo 北欧研究室 _ 日本在住30年のスウェーデン人に聞いてみた
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16849436

Nord-Labo 北欧研究室 - YouTube
https://www.youtube.com/@nordlabo/playlists
https://www.youtube.com/@nordlabo/videos
17:777 :

2024/04/22 (Mon) 08:08:51

【2024年最新】海外スーパーに潜入inスウェーデン!物価高はどうなってる?| 北欧在住ゆるトーク
Nord-Labo 北欧研究室
2024/04/20
https://www.youtube.com/watch?v=LAtqgIWg18o

【この動画のもくじ】
2.19 スーパーで値段調査①入り口付近
3.48 スーパーで値段調査②野菜コーナー
7.00 面白いものを発見!?
8.19 スーパーで値段調査③肉・魚コーナー
14.04 スーパーで値段調査④乳製品・卵コーナー
17:05 スーパーで値段調査⑤日本食コーナー
19:21 まとめ

在住日本人が嘆くあの値段!つっこみどころ満載なスウェーデンのスーパーでお買い物。リアルなお値段もチェックしました。みなさんからのコメントもお待ちしております♪


スウェーデンのスーパーレポ!エコ事情チェック。レジ袋はいくら?スウェーデンからお届け、北欧情報深掘りチャンネル!
Nord-Labo 北欧研究室
2020/07/17
https://www.youtube.com/watch?v=YNqSjxC7d2s&t=0s

エコ先進国としてしられる北欧。一般的なスウェーデンのスーパーマーケットを実際に訪問して、どのくらいエコが実践されているかチェックしてみました。スーパーのレジ袋の価格がびっくり。



スウェーデンのスーパーレポ。在住14年の日本人がびっくりするスーパーとは。実はとってもスウェーデンらしかった!北欧スウェーデンからお届け!
Nord-Labo 北欧研究室
2020/07/25
https://www.youtube.com/watch?v=nR0OGd_g2Eo&t=0s

スウェーデンのスーパーを実際に訪問して、現地で暮らす在住日本人の私たちが「驚くポイント」をまとめました。そのびっくりポイントを深掘りしたら、「スウェーデン」という社会や文化の本当の姿が見えてきました。
私たちと一緒に、実際の現地のスーパーの店内を見てみましょう。在住14年の室長が、びっくりポイントに隠されたスウェーデンをじっくり解説します!



スウェーデンの物価、日本と大比較!現地在住日本人がホンネトーク【食べ物編】
Nord-Labo 北欧研究室
2020/11/07
https://www.youtube.com/watch?v=ZgOcF-4B040&t=0s

【この動画のもくじ】
0:25 スウェーデンは物価が高い?
0:40 スウェーデンの消費税…実は高くない?
2:48 スーパーの野菜、果物は?
5:20 乳製品は?
7:09 肉、魚。ディスりまくる二人
8:27 パンはどうかな?
9:10 ポテチがやばい!
9:59 スウェーデンのXXに怒る在住者!
11:58 外食は?XXの価格にまた怒る!
12:56 酔えないお酒とは?
14:21 酒屋のお酒は意外と…

高いの?安いの?スウェーデンの食べ物のお値段は?スウェーデンと日本の物価を比較。気になるあれはスウェーデンでおいくら?
消費税が25%と知られるスウェーデン、実際、暮らして高いの?安いの?食べ物編ではスーパーや外食、お酒のお値段を日本と大比較!


【その他のオススメの動画】
ここまでスウェーデン化⁉︎|北欧No1チェーン店の人気お寿司|在住日本人が辛口食レポ!| 北欧在住ゆるトーク
Nord-Labo 北欧研究室
2024/03/09
https://www.youtube.com/watch?v=UybwXInYSiY&t=0s

日本食ブームのスウェーデン、お寿司のチェーン店なんかももあるんです。スウェーデン人に人気な、スウェーデン化されたチェーン店のお寿司の味は?今回は辛口でコメントしてます。ビーガン寿司(動物性の材料を一切使ってない)も食べてみたので、ぜひみてね!

【この動画の目次】
1:37 お寿司を買ったチェーンは...?
2:34 チェーン店のここがびっくり!
8:33 チェーン店&ビーガン寿司のお味は?
19:40 まとめ - このお店、おすすめできる?
18:777 :

2024/04/23 (Tue) 18:01:42

【北欧】北欧にならえば問題はすべて解決するというのは嘘です!"幸福の国"北欧諸国の抱える重大な問題!
世界史解体新書 2024/02/02
https://www.youtube.com/watch?v=J1Q7t5RIgos

本日のテーマは「北欧症候群」でした!


【北欧】ヴァイキングの故郷!北欧諸国の歴史と現在の問題を考える
世界史解体新書 2024/04/14
https://www.youtube.com/watch?v=vgpLrqYDVJY
19:777 :

2024/05/22 (Wed) 23:25:46

【労働なき奴隷制度】ベーシックインカムを実際に導入したフィンランドの悲惨な末路【岡田斗司夫 / サイコパスおじさん / 人生相談 / 切り抜き】
おかだぬき夫の超解説【岡田斗司夫切り抜き】2024/05/16
https://www.youtube.com/watch?v=LPN0ZNn3Ykk

00:00 ダイジェスト
00:21 ベーシックインカム制度とは
08:26 ベーシックインカム制度が導入されたら…
17:46 ベーシックインカム制度の実験結果



大西つねき :正しいベーシックインカム
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/765.html

ベーシックインカムは社会保障費を極小にする為の 新自由主義的な制度
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/632.html
20:777 :

2024/06/04 (Tue) 17:49:26

移民急増のスウェーデン | 治安が悪すぎて恐怖 | 北欧在住日本人のホンネ
Nord-Labo 北欧研究室 2024/06/01
https://www.youtube.com/watch?v=OOfHh3qbru0

幸せな国は過去の栄光?スウェーデン在住日本人が感じる治安問題。移民が増えるメリットやデメリットも。

【この動画の目次】
2:02 ストックホルムの衝撃ニュース
3:08 スウェの治安は最悪?
5:10 スウェの銃犯罪事情
8:03 在住者のホンネ
13:21 もはや幸せの国ではない…?
21:777 :

2024/06/16 (Sun) 04:35:10

【スウェーデン】移民がスウェーデンにもたらした問題!移民で人口減少は解決するのか?
世界史解体新書 2024/06/15
https://www.youtube.com/watch?v=e3BwNBemfsM
22:777 :

2024/06/24 (Mon) 08:01:06

罪と罰 アキ・カウリスマキの処女作 
続壺齋閑話 (2024年6月24日 07:47)
https://blog2.hix05.com/2024/06/post-7869.html

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1983年のフィンランド映画「罪と罰(Rikos ja rangaistus)」は、アキ・カウリスマキの処女作である。ドストエフスキーの有名な小説をフィンランド風に翻案したと匂わせているが、原作との共通性はほとんどなく、まったく別の物語といってよい。食肉処理場で働く一人の男が、中年の男をその自宅で銃殺する。その現場を、ケータリングの要件でたまたま訪れてきた若い女に目撃される。男は警察の追求をなんとかかわし、外国へ逃走しようとするが、どういうわけか計画をやめて警察に出頭する、というような内容である。

主人公の殺人犯が警察に自首するところをのぞけば、原作の雰囲気を想起させるものはない。原作では、予審判事ポルフィーリーとラスコーリニコフの神経戦がハイライトになっているが、映画では、そうした緊迫感はない。また、殺人現場にいあわせた女にも、ソーニャの雰囲気はない。

また、主人公の殺人の動機は、世の中への怒りというよりは、個人的な怨恨らしい。かれが殺したのは、自分の恋人を死なせた男なのだが、それが無罪放免で自由を謳歌していることに、腹をたてて殺したということになっている。

映画は、主人公が男の家に押し入り、いきなり拳銃で男を殺す場面から始まる。そこに若い女が現われ、警察に通報する。その合間に男は逃げる。男はすぐに捜査線上にあがり、警察が尋問する。だが証拠がない。目撃者の若い女は、面通しされても知らないと言い張る。その理由は明らかではない。ともあれ警察は、男に自白をせまる。自白しか証拠がないというのは、日本の警察のやり方によく似ている。日本の警察も自白を唯一の頼りに、被疑者を死刑に追いやってきたものだ。
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23:777 :

2024/06/26 (Wed) 18:42:51

アキ・カウリスマキ「パラダイスの夕暮れ」 フィンランドの下層社会に属する男女 - 続 壺 齋 閑 話
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アキ・カウリスマキ「パラダイスの夕暮れ」 フィンランドの下層社会に属する男女
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アキ・カウリスマキの1986年の映画「パラダイスの夕暮れ」は、フィンランドの下層社会に属する男女の恋を描いた作品。フィンランドは一応北欧諸国に含められるので、社会保障が手厚いという印象があり、国民の間の格差も、そんなに激しいようには見えないのだが、この映画を見る限り、フィンランドにも格差があり、下層社会に属する人間にとっては生きづらい面もあるようだ。

ごみの収集員をしている男と、スーパーのレジをやっている女がちょっとしたきっかけで結びつく。男のけがを女が手当てしてやったことがきっかけだ。男は女を誘ってデートのまねごとをするが、不器用な性格で女を退屈させるばかり。男はまた喧嘩ばやく、それがもとで留置場に入れられたりする。留置場で知り合った男にごみ収集の仕事を紹介し、一緒に働くようになる。

女はレストランをくびになる。腹をたてた彼女は、簡易金庫を盗み出し、男のアパートに転がり込む。男は金庫を返したほうが良いと忠告、女は盗みの容疑で警察にひっぱられる。取り調べの最中、金庫がもどったとの連絡が入り、女は釈放される。

男は友人から金を借り、女を食事に誘うが、レストランでは入場を断られる。素性を怪しまれるのだ。女は運よく新しい仕事にありつき、男とは距離をとるようになる。どうもしっくりしないらしいのだ。友人夫婦と一緒に映画を見ようという約束もすっぽかす。腹をたてた男は、女を自分の部屋から追い出す。

女に去られた男は心の中に穴が開いた気分になる。そんな折に、二人組の悪党に襲われ、大けがをする。ごみのコンテナの陰に伸びているところを友人に発見され、病院に運ばれる。退院した男は、女のところを訪ねる。求婚するつもりなのだ。女はそれに応える。二人は一緒に船に乗って、エストニアのタリンを目指すのだ。エストニアは、フィンランドと言語が同じだし、なにかと兄弟国のような関係をたもっているらしい。

フィンランドのごみ収集システムがわかるようになっていて、なかなか興味深い。フィンランドでは、街角にごみ用のコンテナを配し、それを専用のトラックで操作して、コンテナのなかのごみを掻き出すようになっている。コンテナはローマの街角でも見かけたので、ヨーロッパではポピュラーな方式なのだろう。
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24:777 :

2024/06/28 (Fri) 08:58:32

アキ・カウリスマキ「真夜中の虹」 フィンランドの下層社会に生きる人間
続壺齋閑話 (2024年6月28日 08:15)
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アキ・カウリスマキの1988年の映画「真夜中の虹」は、フィンランドの下層社会に生きる人間を描く。北部の炭鉱が閉山になったおかげで失業した男が南部をめざす。南部とはヘルシンキのことだろう。そこへ向かう途中色々な目に合う。それを淡々と追うというのがこの映画の特徴だ。自殺した父親のキャデラックで南部を目指すので、一応ロードムーヴィーの体裁になっている。しかし旅そのものが強調されているわけではない。

最大の出来事は、二人組の男に襲われ、なけなしの金を奪われることだ。フィンランドというのは、じつに治安の悪い国だと思わせられる。だいいち、鉱山をクビになったくらいで、父親が自殺に追い込まれるというのも、日本人の小生などにはわかりにくい。フィンランドは、もはや決して高福祉国家ではないようだが、それにしても失業することで自殺に追い込まれるほど、セーフネットの脆弱な国なのか。

二つ目の出来事は、ある街で交通巡査をやっている女性と知り合うこと。その女性は、交通巡査のほか、肉の解体作業とか、ほかの仕事もかけ持っている。ローンを払うためだという。亭主と別れ、一人息子と暮らしているが、男日照りで欲求不満のせいもあり、主人公をあっさり自宅に招き入れる。無論セックスするためである。

ヘルシンキの町を徘徊していると、自分を襲った男を見かける。主人公はその男ともみ合ううち、警察に逮捕されて刑務所送りとなる。金をとったほうは、これといったアナウンスもないので、罪を問われることはなかったようだ。男は懲役二年の判決をうける。監房のなかで相棒としたしくなり、一緒に脱獄することを計画する。脱獄したら、交通巡査の女性と結婚するつもりなのだ。

脱獄は成功して、男は女と教会で結婚式をあげる。その後は、海外へ脱出するつもりだ。そのためには金が要る。男は相棒とともに銀行強盗をやり、いささかの金を作る。また、パスポートも用意する。それに関連して、パスポートの売人を二人殺したりする。だんだんと罪の罠にはまっていくのだ。

結局男は、女とその子を連れて、メキシコ行きの船に乗ることになる。映画はその船を目指すボートの中の三人をうつすところで終わる。かれらがその後どうなったかはわからない。

こんな具合に、社会に適応できないために次第に深みにはまっていく男と、それに関わり合いのある人々が描かれている。描き方はいたって淡々としたものだ。事実だけを提示するから、その意味合いは観客自ら考えてほしいといったところか。
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25:777 :

2024/07/03 (Wed) 13:05:05

アキ・カウリスマキ「マッチ工場の少女」 若い女性の復讐
続壺齋閑話 (2024年7月 3日 07:50)
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アキ・カウリスマキの1990年の映画「マッチ工場の少女(Tulitikkutehtaan tyttö)」は、「パラダイスの夕暮れ」(1986)、「真夜中の虹」(1988)とともにプロレタリアート三部作を構成する。この映画の中のプロレタリアはマッチ工場に働く若い女性である。タイトルには少女とあるが、それを演じているカティ・オウティネンはすでに29歳になっており、どう見ても少女には見えない。映画はその若い女性が、自分をコケにした者たちに復讐するという内容である。

復讐相手は四人である。母親とその連れ合い、自分を妊娠させて捨てた男、カフェでナンパをしかけてきた行きずりの男である。それら4人を、ネズミ捕りを飲ませて殺すのである。ネズミ捕りにそんな殺傷能力があるのか小生にはわからないが、それを水に溶かしたものを、酒や水に混ぜて相手に飲ますのである。

最初に飲ませたのは、自分を妊娠させて捨てた男。その男は彼女にとって最初の男であり、しかも妊娠までさせた。妊娠の事実を男に伝えると、男は始末しろと言って金をよこす。彼女は、他日交通事故にあって流産するのであるが、男への憎しみは晴れない。そこで、男の家に出かけて行って、金を返したうえで、隙をみつけて酒の中にネズミ捕りの液体を混ぜるのである。

その流れでミュージックカフェに入ったところ、若い男がナンパをしかけてきた。その男にもネズミ捕りを飲ませる。なぜかはわからない。おそらく自分でもわかっていないのだろう。

最後に母親の家に行って、母親とその連れ合いにネズミ捕りを飲ます。以上、四人がネズミ捕りを飲んだ後どうなったか、それについては映画は直接描写することはしない。マッチ工場で仕事をしている最中に、刑事と見られる二人の男がやってきて、連行されるところで映画は終わるのである。

母親とその連れ合いが、娘を経済的に搾取している、娘の給料を大部分横取りするばかりか、家事もさせているのである。娘が給料の一部を割いて赤いドレスを買うと、男はののしりながら暴力を振るうし、母親は返品して来いという。そんな仕打ちに耐えられなくなった娘は弟との同居を選ぶ。だが、なかなか気が収まらないので、母親らにネズミ捕りを飲ませるのである。おそらく彼女がネズミ捕りを買った理由は、妊娠させて捨てた男への復讐心からだと思うが、その気持ちがエスカレートして、母親とその連れ合い、果てはナンパしてきた見ず知らずの男にも波及したのであろう。

どうも救いのない映画である。
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26:777 :

2024/07/03 (Wed) 14:57:19

スウェーデンになりたいか? クルド人ギャングに支配された国
2024.07.03
https://www.thutmosev.com/archives/35860.html

ギャングは「クルドの狐」と呼ばれているクルド人の組織で敵対した相手を爆弾などで襲撃する

甘い顔を見せたら日本もこうなる


https://www.thesun.co.uk/news/24114449/executions-bombs-child-soldiers-sweden-gangland-hell/
難民を受け入れたばっかりに

北欧は欧州でも移民に寛容な地域で2015年頃の欧州難民パニックでも人口にくらべて多くの難民を受け入れたので、今は移民や外国系が人口の何割かを占めています

スウェーデンで問題になっているのはギャングによる犯罪の増加で、人種問題から多くのメディアは名指ししないが実際には「クルド人」がマフィアを結成し裏社会を支配しています

スウェーデンにいるクルド人は約10万人で全人口の約1%に相当し、日本に120万人のクルド人が住んでいるのと同じ状況になっている

実際に日本に住んでいるクルド人は2000人足らずで埼玉県川口市に住んでいるのは1000人少々だが、数々の問題を引き起こし厄介者になっているのは周知のとおりです

スウェーデンに定住している多くのクルド人は高学歴で国会議員も輩出しているが、影響力を増した彼らは裏社会を支配するようになった

最近問題になっているのはクルド人ギャングによる市街地での銃撃戦、スウェーデンを「薬物」のハブ拠点にして欧州に密輸し、スウェーデンの白人の少年らを子分にして犯罪をやらせている

ノルウェーでは77人がなくなったテロ犯がホテルのような刑務所で優雅な生活をしているが、北欧諸国は刑罰が甘く未成年にはさらにあまい

ギャングはこれに目をつけてスウェーデンの少年を組織に誘い込んで危険な仕事をさせ、自分は安全で捕まらないように振舞っている

2023年にクルド人ギャングは1人の少年を少年院から脱走させて衣食住などを提供し、「借りを返せ」と迫って組織の構成員にした

少年は8歳のときから少年院で暮らし14歳でギャングの指示で対立するギャングを”始末”して逮捕されたが未成年のため罪に問われずまた少年院に入っている

スウェーデンの少年への刑はこのように甘いが、なんどでも罪を犯せるのでギャングの子分になって犯罪の温床になっている

この少年が入っていた少年院の職員もギャングの仲間になっていて、少年院がギャングにとってスカウトの場になっている

国連が事態を悪化させた
ギャングだった元少年の1人は「10代にギャングに入ってケンカをしたり、盗みや薬を売った。その後はもっと重い犯罪に手を染めるようになって、そういう仕組みになっている」と振り返った

クルド人組織は難民や移民として潜入した国の弱みにつけこみ、法律で処罰されないような悪事を働いてその国の裏社会に影響力を持つ

この時に免罪符になるのが「難民」という資格で難民条約は難民が犯罪を働くのを想定していないので、ただひたすら保護しなさいとしか書いていない

2015年の大晦日から新年にかけてその年ドイツが受け入れた300万人に及ぶ難民が全土でドイツ女性3000人を襲ったが、誰1人罪を問われなかった

「難民を保護するべきだから」で、恐るべきことにメルケルの政府は被害を訴えた女性たちを「差別主義者」と罵ってヘイト罪で逮捕しようとすらした

北欧で起きたのもこんな事で国連などが圧力をかけて難民の罪を問わないようにしたり、難民を逮捕した国を「難民を差別する国」と非難したりした

ドイツ、フランス、イタリアなどで極右政党が躍進しているのは移民や難民の犯罪を政府が隠蔽しているからで、その隠ぺいを指示したのが国連というディストピア(暗黒世界)になっている

北欧でも極右の波が押し寄せているが従来の中道や穏健政府は国連に気を使って犯罪者の難民を保護するので、国民の信用を失ったからでした

ドイツでは年間1000人ほどの女性が「難民」の男たちに暴行されているのだが、ほとんどが罪に問われず被害者や犯人を罵った人が「ヘイト罪」で逮捕されている

だから極右が躍進しているので、最初からメルケルが難民の犯罪をドイツ人の犯罪と同じように取り締まっていたらドイツで極右は台頭しませんでした

スウェーデンの法務大臣は最近少年院について「犯罪組織のリクルートセンターになっており大失敗だった」と認め全面的見直しに取り組んでいる

スウェーデンの法律では15歳から刑事訴追を受けるが、18歳以下なら重犯罪でも刑務所に送られることはほとんどない

ギャングはこの仕組みを悪用し、大人なら長期の禁固刑になるような犯罪に子どもたちを勧誘している

人口1000万人のスウェーデンで23年は363件の銃犯罪が発生し55人がなくなり、市街地の銃撃戦や爆破事件は日常になった
https://www.thutmosev.com/archives/35860.html
27:777 :

2024/07/08 (Mon) 13:56:43

アキ・カウリスマキ「ラ・ヴィ・ド・ボエーム」 三人の男たちの友情
続壺齋閑話 (2024年7月 8日 08:17)
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アキ・カウリスマキの1992年の映画「ラ・ヴィ・ド・ボエーム(La Vie de bohème)」は、一応フィンランド映画ということになっているが、舞台はパリであるし、登場人物はフランス語を話している。だからフランス映画といってもよい。フィンランドは人口が少ないので、フランス風にしたてたほうが、興行的には都合がよい。

三人の男たちの友情がテーマである。それに一組の男女の恋愛がからめてある。三人の男たちとは、作家と画家と音楽家である。画家はアルバニア人で、フランスには不法滞在している。その男が、貧しい女と恋をする。かれは不法滞在がばれてアルバニアに強制送還されるのだが、再びフランスに入国し、恋を成就させようとする。だが女は末期がんになっていて、恋が成就するまえに死んでしまう、というような内容である。

映画はまず作家がアパートから追い出されるところから始まる。家賃を滞納したせいだ。かれが追い出された後、音楽家が入居してくる。その音楽家と作家は意気投合する。作家はまた、カフェでアルバニア人の画家と仲良くなる。かくて、三人が互いに友情で結ばれる。映画はかれらの友情あふれる関係を描くのである。

ある女が、アルバニア人の住んでいる隣の部屋の友人を訪ねてくる。その友人はもはやいない。途方に暮れた女を画家は自分の部屋に迎える。かくてかれらの恋が始まる。

画家はたまたま絵が売れて金が入ったので、女と一緒にレストランにいく。ところが勘定を払う段になって財布がないことに気づく。電車のなかですられてしまったのだ。フィンランドもそうだが、フランスも気が抜けないようである。画家は、取り調べの警察官によって、不法滞在のとがで強制送還される。しかししばらくして再びフランスに入国する。そのうえで、女との恋を成就させたいと思う。だが、女は末期がんで、死期が迫っていた。三人は手分けして金を作り、女の入院費用にあてる。その女は、みなに看取られながら死んでいく。そのシーンになぜか、日本の歌謡曲「雪の降る街を」が流される。歌い方からして、フィンランド人が歌っているようである。
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アキ・カウリスマキ「コントラクトキラー」 自分を殺すために殺し屋を雇う
続壺齋閑話 (2024年7月 5日 08:09)
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アキ・カウリスマキの1990年の映画「コントラクトキラー(I Hired a Contract Killer)」は、自殺願望の男が自分自身を殺すために殺し屋を雇うという話を描いたもの。自殺願望の理由が会社を首になったことだというから、ちょっと人をバカにしたところがある。会社を首になったくらいで自殺しようと考えるのはあまりにも短絡的だ。しかも主人公はフランス人で、舞台はイギリスということになっている。ただし、映像から見る限り、どうもイギリスの町ではなく、北欧の町のように見える。

イギリスのさる会社に勤めているフランス人のアンリが、人員整理の対象になって解雇される。まず外国人から整理すると言われるのだ。そのことに絶望したアンリは、太いロープを買い求め、それで首を吊ろうとする。だがうまくいかない。次はガス自殺を試みる。これもうまくいかない。ガスの会社でストがあり、供給がストップしたのだ。

思い余ったアンリは、ギャングを訪れ、殺し屋を雇いたいと申し出る。ターゲット一人につき1000ポンドの報酬だ。殺す相手が自分自身だというので、ギャングはいぶかるが、ビジネスに徹して依頼を引き受ける。

すっかり死ぬ気になったアンリは、殺し屋向けのメッセージをドアにはりつけ、近所のパブに出かける。そこでバラを売る女と出会い、すっかり意気投合する。どうも愛してしまったらしいのだ。すると命が惜しくなる。だが、殺し屋はすでに身辺にまで迫っていた。

怖くなったアンリが女に相談すると、キャンセルすればいいと言われる。報酬の千ドルはあきらめるしかない。その気になったアンリが、ギャングの事務所を訪ねていくと、再開発のために破壊されて跡形もない。意気消沈しているところに、ギャングの手下を見かける。そのあとを追っていくと、手下どもは宝石店で強盗を働いている最中。その強盗騒ぎに巻き込まれたアンリは、指名手配されてしまう。容疑は、真犯人が捕まったことで晴れるが、殺し屋は身近まで迫ってくる。

アンリはついに殺し屋と対面する。その殺し屋は、末期がんで余命いくばくもない。どういうわけか、最初アンリに向けた拳銃の筒先を自分自身に向けて発砲。つまり自殺してしまう。そこで、アンリと恋人にとって、脅威となるものは何もなくなる。かれらは気儘に暮らせるだろう。外国にも行ける。そもそも労働者に祖国などないのだから、地球上どこでも好きなところで暮らせばよいのだ。
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28:777 :

2024/07/10 (Wed) 12:24:18

アキ・カウリスマキ「愛しのタチアナ」 二組の男女の奇妙な旅
続壺齋閑話 (2024年7月10日 08:15)
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アキ・カウリスマキの1994年の映画「愛しのタチアナ(Pidä huivista kiinni, Tatjana)」は、冴えない中年男の二人組と、これもまたさえない中年女の二人組との奇妙な旅を描いた作品。旅の果てに、一組の男女が結ばれ、結ばれなかったほうは、もとの生活に戻っていく。フィンランド人の生活は、生きるのが楽しいとはいえない、だからもとの生活に戻るのは、憂鬱なことだ、というようなメッセージが込められた作品である。

コーヒー好きの男が、母親がコーヒーをいれてくれないのに腹をたて、母親の金を盗んでドライブに出かける。ポンコツ車を修理してくれた友人がドライブの相棒だ。かれらはとあるカフェで二人連れの女たちと知り合いになる。女たちは、かれらが間抜け面をしているから、適当に利用してやろうと考える。彼らの車に便乗してヘルシンキまで行くつもりなのだ。ヘルシンキからは船に乗ってエストニアに渡るつもりだ。エストニアはフィンランドとは親戚関係にあるので、エストニアに行くフィンランド人は結構多いのだ。

その夜はどこかの町のホテルに泊まる。シングルの部屋を二つ借り、そこに男女が二組分かれてとまる。セックスはしない。そのかわりロックを踊りにいく。男たちが踊れないので女同士で踊る。

ドライブは続く。だいたい彼らはフィンランドの最北部からきたらしいのだ。そこからヘルシンキまではだいぶ距離がある。二晩目もホテルに泊まり、四人で一緒に夕食をとる。食券制で安い料金だ。女たちのうち、若い方はエストニア人でタチアナといい、もう一人の肥った女はロシア人でクラウヂアという名前だ。相棒のほうが、部屋を共にしたタチアナと次第にうちとけるようになる。三晩目はヘルシンキのようだ。そこで寝た後、女たちはエストニア行きの船にのる。どういうわけか男たちも付き合って船に乗る。だがエストニアのタリンにつくと、相棒はそのままタチアナについていき、主人公の男だけがフィンランドに戻ってくる。

フィンランドに戻った男は、自分の家に帰り、母親と一緒に退屈な暮らしを再開する、といった内容である。この映画には、暴力的な要素は感じられない。かわってフィンランド人の田舎根性が皮肉なタッチで描かれている。

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29:777 :

2024/07/12 (Fri) 09:32:39

アキ・カウリスマキ「浮き雲」 中年夫婦の失業
続壺齋閑話 (2024年7月12日 08:47)
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アキ・カウリスマキの1996年の映画「浮き雲(Kauas pilvet karkaavat)」は、ともに失業した中年夫婦が生活の再建をめぐって奮闘する様子を描いた作品。かれらの再建の努力はなんとか報われ、念願のレストラン開業につながる。カウリスマキの映画には暗い結末を迎えるものが多いのだが、この映画は一応ハッピーエンドの形になっている。

夫のラウリは市電の運転手、妻のイロナは高級レストランの給仕長。折から不況で、二人ともほぼ同時に解雇されてしまう。職探しをするもままならない。夫にはモスクまでの観光バスを運転する仕事が舞い込んでくるが、健康診断の結果難聴を理由にキャンセルされる。一方妻のほうは、民間の口利き屋をつうじて場末の食堂の仕事にありつく。ウェイトレスから料理人まで何でも屋の仕事だ。ところが、税務調査が入って食堂は閉鎖されてしまう。彼女の未払い賃金の支払いをラウリが請求しにいくと、三人組に暴力を振るわれる。

ラウリが安宿で怪我の回復を待ち帰宅すると、家財道具が持ち出され、イロナは不在。彼女はラウリの妹のもとに身を寄せていたのだった。イロナは別のレストランで仕事をしたりした後、自分のレストランを持ちたいと思う。その資金を銀行から融資してもらおうと思うが、担保がないことを理由に拒否される。ラウリは自分の車を8000マルクで売って、それを元手にして賭け事をする。しかし賭けには負けて文無しになってしまう。

八方ふさがりの夫婦にとって、救世主があらわれる。昔のレストランの女性支配人が、自分が金を出すからレストランを開けというのだ。イロナは適当な店を借りることにして、昔の仲間に声をかけてレストランを開くことにする。当初は閑古鳥がなくありさまだったが、次第に客が入るようになり、団体の予約まで入る。店は何とかうまくやっていけそうである。

ちょっと緩めの印象を受けるが、フィンランド人の生活の実情がなんとなく伝わってくる。イロナは38歳で、子どもはいない。夫婦二人だけの生活である。その夫婦の絆は強い。だから絶望している暇はない、といったような雰囲気が伝わってくる映画だ。
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30:777 :

2024/08/02 (Fri) 10:36:59

イングマール・ベルイマン「愛欲の港」 港湾労働者と不幸な工女の愛
続壺齋閑話 (2024年8月 2日 08:08)
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イングマール・ベルイマンの1948年の映画「愛欲の港(Hamnstad)」は、港湾労働者と不幸な工女の愛を描いた作品。1946年の「危機」で監督デビューしたベルイマンにとって五作目の作品で、いわゆるベルイマンらしさが確立される前の実験的な雰囲気を感じさせる。男女の愛に、当時のスウェーデンの社会的な問題を絡ませており、単なる恋愛映画ではない。

問題は、特に女のほうが重いものを背負っている。その女の家庭は、両親の夫婦仲が悪いせいで崩壊していた。、娘と二人で暮らすことになった母親は、娘の反抗的な態度を持て余して、二度にわたり児童養護施設に入れてしまう。つまり、娘は母親から虐待されており、その虐待に、保護司を前面にたてた権力が加担しているという構図が伝わってくる。だから娘は社会全体を相手に戦っているという具合になり、その娘に男が救いの手をさしのべるというような構成になっている。

八年間の船上生活にけりをつけて陸に上がった男が、ある女(母親から虐待されていた娘)とカフェで出会い、親しくなる。その女ベリトは、映画の冒頭で港から海に身を投げて自殺を図っていた。男ヨスタはそのことには触れず、デートを楽しむ。すると母親が介入して、なにかと妨害する。母親にいやけがさすと、ベリトは男の部屋を訪ねたりする。ヨスタはエーテボリの港湾労働者になり、仲間と部屋を共有している。

ベリトはたちの悪い連中とつきあっていたようで、その連中にちょっかいされる。ヨスタが女を守ろうとすると、返り討ちにあってけがをさせられる。そんなヨスタに、ベリトは自分の過去を語る。過去のことはどうでもよいとヨスタは言うが、自分のことをよく知ったうえで付き合ってほしいとベリトはいう。

ベリトは、以前施設で一緒だった女から金を貸してくれと言われる。妊娠したので堕胎の費用がいるというのだ。当時のスウェーデンでは、堕胎するのは難しかったらしく、いかがわしい女の手にかかって堕胎したところが、手術が失敗して、その女は死んでしまう。それについてベリトは、警察から事情聴取される。母親や保護司もそれに立ち合い、ベリトに責任があるような言い方をする。

ベリトは、施設送りを何とか免れ、ヨスタとともに暮らすことに希望を見出すのだ。最後が希望で終わっているので、多少は救いがあるが、全体としてかなり暗い雰囲気の映画である。
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31:777 :

2024/08/05 (Mon) 07:44:31

イングマール・ベルイマン「渇望」 スウェーデン人女性の生き方
続壺齋閑話 (2024年8月 5日 07:40)
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イングマール・ベルイマンの1949年の映画「渇望(Torst)」は、スウェーデン人女性の生き方を描いた作品。その女性は二人の男と関係をもつのだが、どちらもうまくいかない。最初の男は妻子持ちで、自分を妾のように扱っている。男が妾をもつのは当然のことだという意識の持ち主だ。当時(1940年代)のスウェーデンでは、そのような価値観がまだ生きていたのであろう。ともあれ、その男には捨てられ、その男との間にできた子どもは流産してしまう。その挙句子どもができない体質になる。

二人目の男との関係もしっくりしない。女はしょっちゅうヒステリーを起こす。女はどうやら支配欲が強いらしく、男を自分のいいなりにしたがる傾向がある。それがうまくゆかないとヒステリーを起こすのである。その挙句にひどいうつ病にかかる。精神分析医の治療を受けるが、症状はよくならない。その精神分析医は、おそらくフロイトの徒なのであろう。患者に向かって私を信じなさいというほか、はかばかしい治療行為は行わない。そんな医師を女はずるいと言ってせめる。

男と二人で気晴らしのため旅行に出かける。夜行列車に乗って、ここがホテル代わりだといって満足する。女はここでも男に対して支配的な振舞いをする。男は観念して逆らわない。女の好きなようにさせている。小さな女の子が部屋に迷い込んでくると、お菓子をやったりして手なずけようとする。彼女は子どもが好きなのだ。

こんな具合に、男女の触れ合いが淡々と描写される。ときたま時間の流れが断絶したりするので、筋書きを追うのに苦労する。二人が、女の最初の男とその妻に合う場面があるが、それがいつの時点のことなのか、ちょっとはっきりしない。また、第三の(眼鏡をかけた)女が出てくるが、その女がどんな役割を果たしているかもはっきりしない。映画はほとんど説明らしいことをしないからである。
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32:777 :

2024/08/07 (Wed) 09:28:21

イングマール・ベルイマン「歓喜に向かって」 スウェーデン人の男女関係
続壺齋閑話 (2024年8月 7日 08:20)
https://blog2.hix05.com/2024/08/post-7936.html#more

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イングマール・ベルイマンの1950年の映画「歓喜に向かって(Till Gladje)」は、スウェーデン人の男女関係のあり方を感じさせる作品。スウェーデン人は、女性の自立性への希求が強く、男女は平等だという意識が強い。それに比べて男性のほうは、まだ男尊女卑的な気持ちを捨てられないでいる。そのギャップが男女関係を不安定にし、夫婦の関係に波乱をもちこむ、といったことを考えさせるようにできている。世界の映画史上、ベルイマンはもっとも早くフェミニズムの傾向を表現した作家といえるが、この映画はそんなベルイマンのフェニミズムが盛り込まれた作品である。

楽団でバイオリニストをしている男に緊急の知らせが入る。妻がガス爆発事故で死んだというのだ。子供も事故に巻きこまれたが、死ぬことはないだろう。そう知らされた男は、過去を回想する。妻とのなれそめから、最近まで七年間のことだ。映画は、かれの回想を追うという形で展開していく。

男(スティーグ・オリーン)と女(マイ・ブリット・ニルソン)が、あるオーケストラに補充要因として採用される。二人はさっそく接近する。女は結婚してくれとほのめかすが、男はためらう。だがセックスはしたい。そんな男を女は身勝手だと思う。男は女が妊娠してもすぐさま責任を取ろうとしない。女はあきれる。だが、二人の絆は強く、結局は結婚する。式には彼らを採用してくれた楽団指揮者も出席する。

かくて家庭をもった二人だが、仲たがいは絶えない。しかし子供を二人持つようになって、夫婦関係は安定に向かう。そんな矢先に女が事故で死ぬのだ。単なる事故なのか、それとも何か背景があるのか。そのへんはわからない。この映画はあくまでも男の回想という形をとっており、男には妻が死に急ぐ理由はわからないのだ。

映画は、ベートーベンの歓喜の歌のリハーサルを映すところから始まる。その後、随所でオーケストラの演奏光景が流される。だから観客は、クラシック音楽の演奏会にいるような気分になれる。ベートーベンのほか、メンデルスゾーンのバイオリン・コンツェルトも演奏される。ソロのバイオリンはスティーグが担当する。
https://blog2.hix05.com/2024/08/post-7936.html#more
33:777 :

2024/08/09 (Fri) 11:58:02

イングマール・ベルイマン「道化師の夜」 サーカス団員の人生模様
続壺齋閑話 (2024年8月 9日 08:10)
https://blog2.hix05.com/2024/08/post-7940.html

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イングマール・ベルイマンの1953年の映画「道化師の夜(Gycklarnas afton)」は、サーカス団員の人生模様をテーマにした作品。座長アルベルト(オーケ・グレンベルイ)の生き方を中心に展開していく。そのアルベルトは、妻子の住んでいる町に立ち寄り、一緒に人生のやり直しをしないかと申し入れるが拒絶される。かれには愛人がいるのだが、その愛人が激しい嫉妬心を抱き、腹いせに他の男と寝る。それを知ったアルベルトは、相手の男に戦いを挑むが、返り討ちにあってのされてしまう。逆上したアルベルトは、一時は自殺しようともするが、思い直して、うっぷんばらしをクマを殺すことでやる、といった内容だ。

スウェーデンのサーカスがどんな環境に置かれているか、多少はわかるように作られている。東ヨーロッパでは、ロマがサーカスの主要な担い手らしいが、スウェーデンではそうではない。遊び好きな人間がやっているといった印象だ。だが、官憲による迫害など、厳しい差別にさらされていることは伝わってくる。

映画は、七年前のある光景を映すところから始まる。サーカスの女芸人が、土地の男たちのもて遊びものにされているところへ、夫の道化師がかけつけて女房を取り戻す場面だ。その道化師夫婦は、アルベルトともっとも深いつながりがある。アルベルトが殺すクマは、道化師の妻が可愛がっていた。それを殺されて、道化師の妻はなげく。

タイトルは「道化師の夜」だが、その道化師は、本物の道化師ではなく、座長アルベルトをさすらしい。アルベルトは、勝手気ままに生きてきたらしく、いまでも若い女を愛人にしている。そのことをそのままにして、昔の妻とよりをもどそうとする。拒絶されるのは当然のことだ。だがかれには、妻に拒絶される理由がわからない。また、若い愛人の気持ちも理解できない。もっとやさしくしていれば、愛人を他の男に寝取られることもなかったであろう。

そんな具合に、道化といってよいほど世の中から疎外された男の生き方がこの映画のテーマだ。それまでのベルイマンは、スウェーデン女の生き方にこだわった映画を作ってきたのだったが、この映画では、中年男の生き方にはじめて焦点をあてて映画を作ったわけだ。
https://blog2.hix05.com/2024/08/post-7940.html
34:777 :

2024/08/28 (Wed) 09:08:24

理想化される北欧3か国 実際は問題も多い
2024.08.28
https://www.thutmosev.com/archives/80166692.html

北欧は理想の国というよりもバブル投資という側面がある


https://www.travelbook.co.jp/topic/14【北欧】まるで絵本の中の世界! メルヘンチックな伝統的街並み5選 – おすすめ旅行を探すならトラベルブック(TravelBook)
北欧はジブリの国か?

北欧3か国のスウェーデン、ノルウェー、デンマークは日本で「理想の国」として紹介され、高福祉で医療費が無料、男女平等で出生率が高く、育児や教育も無料で男性も長期間の育児休暇を取れるなどです

数年前に騒がれたキャッシュレスでも日本政府はキャッシュレス化を推進しようとしているが、北欧はとっくにキャッシュレス化している

自働車のEV化でも北欧の方が早く日本は何周も周回遅れ、再生可能エネルギーも日本より一周早く導入するといった具合でした

住環境も日本より良くて生活水準が高く、自然に恵まれていて人間中心の優しい社会であるという風に紹介されている

近年は1人当たりGDPでも日本3万3000ドルに対してスウェーデン5万6000ドル、ノルウェー10万600ドル、デンマーク6万7000ドルともう比較対象にもならない

北欧の産業は農業漁業林業が盛んで、地下資源や水力などのエネルギー、化学、観光などが盛んで環境は保護されて自然が豊かなので知られている

一言でいえば北欧は人類が到達した理想郷なのだが、そんなジブリアニメのような理想の国が本当に存在するのかといえば、存在しないでしょう

マイナス面としては日本より犯罪発生率が高く思ったより治安が悪い、出生率については1.6程度で日本より高いが2.0を割り込み、他の国と同様に低下傾向にある

北欧は移民受け入れに積極的でスウェーデンは人口の20%が外国系で、ノルウェーもこれに近く日本でいえば人口の2割を中国人や韓国人が占めている訳で、反発も強まっている

移民を多く受け入れた国ではいわゆる極右政党が躍進し移民受け入れ派と対立しているが、北欧でも同様の傾向がある

移民は一般的に出生率が高いが、北欧やフランスの出生率が高いのは高福祉などではなく、移民が要因だとする指摘もある

2011年7月22日に起きたノルウェーのテロ事件では一人の男の犯行で、犠牲者77人と負傷者100人以上を出した

北欧は理想の国ではない
極右思想の男は有罪になったが判決は禁固10年から21年で、これはノルウェーの最高刑なので2032年には出所する

ノルウェーには収監者を強制労働させる懲役も無期懲役もなく、刑務所はビジネスホテルより豪華で刑によっては外出自由だったり、伸び伸び過ごせるようになっている

ノルウェーテロの犯人はさすがに外出できないが、ホテルのような個室でゲームを楽しんだり他の受刑者と談笑したりしている

これでは犯罪を防止できない気がするが、北欧の犯罪はどの種類でも日本より1桁は多く、外国人は刑が軽い北欧を拠点に犯罪組織を構築した

キャッシュレスについては裕福な人には良いがIT弱者切り捨てが指摘され、高齢者や機械を使えない人は置いていかれている

医療費無料についてはただの作り話であり、無料の病院は診察が数か月か数年待ちなので、有料の病院に行く事になっている

手厚い高齢者福祉が売りだったが高齢者の増加によって困難になっており、福祉の削減や費用の高騰で今後「ゆりかごから墓場まで」は難しくなる

男女平等については議員の半数が女性、会社役員の半数が女性など強制していて、現実には有能な男性が力を発揮できず、無能な女性の方が速く出世する仕組みになっています

男性は努力しても無駄なので無気力になり、女性は努力しなくても男性より出世できるのでますます傲慢になっているという現状がある

北欧は平等を重視する社会なので、逆にいえば競争を嫌う相互監視社会という面があり、ある日本人は北欧での生活を「欧州の北朝鮮」と言ったが、社会主義国みたいな面がある

北欧では労働時間は一日6時間までが多いが、これも競争否定社会だからで、労働時間が短いので役所や病院や公的機関、あらゆる会社のサービスも9時から3時くらいで閉まります

24時間オープンのコンビニはありえないし、今日言った事は速くて明日にならないと実行されない超非効率社会という側面がある

これで通用しているのはやっぱり競争否定社会だからで、サービスを受ける側からすると北欧はとても不便なのです

なぜこんな北欧が超富裕国になったのかは2010年までの世界経済危機を解決するのに欧米諸国は無限大の金融緩和を行い、ばら撒いたお金が北欧など欧州諸国に集まった

一種のバブル経済によって北欧に投資マネーが集中したのであって「北欧が優れている」というのとは違う
https://www.thutmosev.com/archives/80166692.html
35:777 :

2024/09/18 (Wed) 17:23:09

スウェーデンがやっと移民を制限、だがクルド人が人口の1%を超えている
2024.09.18
https://www.thutmosev.com/archives/36821.html

スウェーデンで「クルドの狐」と呼ばれるクルド人組織が敵対した相手を爆弾などで襲撃している


https://www.thesun.co.uk/news/24114449/executions-bombs-child-soldiers-sweden-gangland-hell/
人はここまで愚かになれる、スウェーデンの場合

北欧スウェーデンの右派連立政権は、自主帰還する移民に支給する給付金を最大35万クローナ(約480万円)に増額する計画を明らかにした

2022年9月のスウェーデン議会選挙でマグダレーナ・アンデション首相(社会民主労働党)を支持する中央党、左翼党、緑の党の中道・左派連合は173議席にとどまった

一方穏健党のウルフ・クリステルソンを支持するスウェーデン民主党、穏健党、キリスト教民主党、自由党の右派連合は176議席を獲得し与党になった

連立には穏健党のほか、キリスト教民主党と自由党が参加し、極右政党とされる第2党の民主党も閣外協力という形で参加している

1988年に創設されたスウェーデン民主党はEU離脱や人種差別的な主張で距離を置かれていたが、穏健路線にシフトし反移民などを訴えて支持を拡大した

その右派連立政権は24年9月11日、2026年から自由意志で出身国に帰還する移民は、最大35万クローナを受け取ることができると述べた

ヨハン・フォシェル移民相は移民抑制策の発表で「われわれは移民政策におけるパラダイムシフトの真っただ中にある」と述べた

パラダイムシフトとは一つの時代終わることなので、この場合スウェーデンは移民歓迎政策をやめて移民に出て行ってもらう政策にシフトします

現在、帰国する移民に支給される金額は、成人1人当たり最大1万クローナ(約14万円)、子ども1人当たり5000クローナ(約7万円)で、1家族当たり4万クローナ(約55万円)までとなっている

欧州ではデンマークは1人当たり1万5000ドル(約210万円)以上、ノルウェーは約1400ドル(約20万円)、フランスは2800ドル(約40万円)、ドイツは2000ドル(約28万円)を帰国する移民に支給している

スウェーデンは1970年代から崩壊した旧ソ連の東欧や中東の紛争地域から移民を受け入れ、経済的には成功したとされている

欧州移民危機の2015年にスウェーデンは自称難民16万人を受け入れ、人口当たりで欧州連合(EU)最多となり、当時は全国民が難民を大歓迎した

神様を受け入れたらクルド人だった
スウェーデン人は列車に乗ってやってきた難民をイエスとモーゼのように出迎えたが、やってきたのは数十万人の、あの「クルド人」だった

約2000人のクルド人が川口市で治外法権のような活動をしているが、スウェーデンが受け入れたクルド人はなんと10万人でした

スウェーデンの人口は当時1000万人だったのでクルド人は人口の約1%に相当し、日本に120万人のクルド人が住んでいるのと同じ状況になっている

スウェーデンは最近マフィアによって欧州に薬物を輸出する拠点になり、市街地でマフィアの銃撃戦や爆弾テロがあったり、若者がマフィアに勧誘されて犯罪者になっている

マスコミは絶対に言わないがこの「マフィア」とはクルド人の事であり、川口市で病院を占拠したり車を盗んだり犯罪を犯している連中の仲間です

スウェーデンは愚かなことにクルド人10万人を含む難民20万人に住宅を用意して生活費全額を支給し、当然ながら難民は働かずに権利だけを主張するようになった

スウェーデンに定住している多くのクルド人は高学歴で国会議員も輩出しているが、影響力を増した彼らは裏社会を支配するようになった

クルド人ギャングによる市街地での銃撃戦も発生し、スウェーデンを「薬物」のハブ拠点にして欧州に密輸し、スウェーデンの白人の少年らを子分にして犯罪をやらせている

ノルウェーでは77人がなくなったテロ犯がホテルのような刑務所で優雅な生活をしているが、北欧諸国は刑罰が甘く未成年にはさらにあまい

ギャングはこれに目をつけてスウェーデンの少年を組織に誘い込んで危険な仕事をさせ、自分は安全で捕まらないように振舞っている

クルド人組織は難民や移民として潜入した国の弱みにつけこみ、法律で処罰されないような悪事を働いてその国の裏社会に影響力を持つ

この時に免罪符になるのが「難民」という資格で難民条約は難民が犯罪を働くのを想定していないので、ただひたすら保護しなさいとしか書いていない

多くの国が国連に騙されて大量の難民を受け入れ、 難民は集団で現地女性を襲撃するがほとんど逮捕されずフランスとドイツは被害届すら受け付けていない

政府が受け入れた難民が白人女性を集団を何千人も襲っているという事実がマクロンやメルケルにとって不都合だからで、パリ五輪期間中も難民が女性を襲っていた

これが難民の治外法権で埼玉県川口市はまさにこうなりつつある
https://www.thutmosev.com/archives/36821.html
36:777 :

2024/10/31 (Thu) 07:30:19

福祉天国からギャングの天国になったスウェーデンの没落
僕らの知らない物語 2024/10/30
https://www.youtube.com/watch?v=lQ4R-RaP6qY
37:777 :

2024/12/12 (Thu) 13:18:16

北欧・デンマーク・リトアニア3国の演奏家


パーヴォ・ベルグルンド(1929年4月14日 - 2012年1月25日)指揮者
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14025795

ネーメ・ヤルヴィ(1937年6月7日 – )指揮者
https://www.youtube.com/results?search_query=Neeme+J%C3%A4rvi
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%BB%E3%83%A4%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A3



エロ・ヘイノネン(1950年11月26日 - ) ピアニスト
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14024393

オッリ・ムストネン(1967年6月7日 - )ピアニスト
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14010449



ギドン・クレーメル(1947年2月27日 - )ヴァイオリニスト
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14024729

ミッシャ・マイスキー (1948年1月10日 - )チェリスト
http://www.asyura2.com/17/ban7/msg/187.html



キルステン・フラグスタート (1895年7月12日 - 1962年12月7日)女性歌手
http://www.asyura2.com/17/ban7/msg/233.html

ビルギット・ニルソン (1918年5月17日 - 2005年12月25日)女性歌手
http://www.asyura2.com/17/ban7/msg/910.html

シセル・シルシェブー (1969年6月24日 - )女性歌手
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/478.html


ラウリッツ・メルヒオール (1890年3月20日 - 1973年3月19日)男性歌手
http://www.asyura2.com/17/ban7/msg/926.html

ユッシ・ビョルリング(1911年2月5日 - 1960年9月9日)男性歌手
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16864554


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世界の旅 _ 北欧
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16830096

世界の旅 _ デンマーク・リトアニア3国
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16830097
38:777 :

2025/01/25 (Sat) 14:05:23

フィンランド人はなぜモンゴロイドっぽいのか?DNAに刻まれた彼らのルーツとは?
History hub 2024/12/27
https://www.youtube.com/watch?v=rfx81zd0ytY

この動画では、フィンランド人が「モンゴロイドっぽい」と言われる理由を解説しています。その特徴は、シベリア方面から移動してきた祖先の遺伝子や、先住民サーミ人の影響に加え、北欧の厳しい寒冷環境に適応した進化が関係しています。目や鼻の形、肌の色といった外見は、遺伝と環境の相互作用の結果であり、フィンランド人はそのユニークさを誇りにしています。また、この現象を地球規模での多様性の一部と捉え、歴史や文化の交わりが生み出す魅力を伝えています。動画は、科学的な視点にユーモアを交えて、フィンランド人の外見の謎を楽しく解き明かします。

▼チャプター
00:00 イントロ
00:42 第一章:フィンランド人ってどんな人?
02:58 第二章: シベリアからの移動と遺伝的ルーツ
05:59 第三章:環境と進化が解明する顔立ちの秘密
08:51 第四章:現代フィンランド人の視点
39:777 :

2025/01/26 (Sun) 16:07:18

異文化すぎてびっくり!スウエーデンの恋愛と結婚観が面白すぎた!‪@tatakauoneesan‬
あしや 2025/01/24
https://www.youtube.com/watch?v=NqZyDkIXJX0&t=174s

国際恋愛&結婚:スウェーデン文化と北欧の恋愛観を語る!
皆さんこんにちは、あしやです!
今日はスウェーデン出身で「戦うお姉さん」ことソフィと緒に、北欧の恋愛や結婚について語ります。

こんなテーマについて話しました:

初デートで割り勘は普通?
北欧の女性は本当にインディペンデント?
社会福祉が恋愛や結婚に与える影響
育休や子どものための制度

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