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2023/12/14 (Thu) 11:40:55
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経済・相場関係投稿集
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14037314
ド素人でも損しない株式投資のノウハウ
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2023.12.14XML
イスラエルのパレスチナ人虐殺を支える米国と批判する露国を見る世界の目
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312130000/
ペルシャ湾岸の産油国はアメリカやイギリスの強い影響を受け、イスラエルとも友好的な関係を築いてきた。アメリカを中心とする支配システムの柱であるドルを支えてきたのはサウジアラビアをはじめとする産油国にほかならない。その産油国とアメリカとの関係をイスラエルによるガザでの民族浄化作戦が揺るがしている。
アメリカが世界に君臨できたのは基軸通貨を発行する特権を手にしたからだが、その特権を失いかねない状況になったことがある。経済状況が悪化し、1971年8月にリチャード・ニクソン大統領がドルと金との交換停止を発表したのだ。これによってドルは金という後ろ盾を失った。
そこでアメリカは流通するドルを回収する仕組みを作り上げる。ひとつの仕組みは各国が必要とする石油の取り引きを利用するもの。石油取引の決済をドルに限定させ、産油国に集まったドルをアメリカへ還流させるのだ。
石油取引を利用してドルを回収するための協定をニクソン政権が最初に結んだ相手はサウジアラビア。1974年に調印されている。その後、同じ内容の協定をOPEC加盟国は結んだ。(Marin Katusa, “The Colder War,” John Wiley & Sons, 2015)
ドル決済に限定させる代償としてアメリカが産油国に示した条件は、国の防衛や支配者たちの地位や収入の保証だったという。産油国は集まったドルでアメリカの財務省証券や高額兵器を購入することで還流させ、オフショア市場へ沈め、あるいは投機市場へ流し込むわけだ。投機市場へ資金が流れ込み始めると相場が上昇、アメリカが保有する金融資産は膨らむ。
相場の上昇は世界の富豪たちにとっても好ましい。ドルが実世界に滞留すればインフレになるが、投機市場へ吸い上げればバブルになり、バブルは帳簿上の資産を増やして金融資産を増大させるからだ。世界の富豪や巨大企業が課税逃れのため、オフショア市場などに沈めている資金の総額は20兆ドルから30兆ドルだと言われている。
その一方、投機市場の吸い上げ能力を高めるために金融規制を大幅に緩和、シティを中心とするオフショア市場のネットワークも1970年代から整備された。特に重要な「改革」が証券業務と商業銀行業務を分離させるグラス・スティーガル法(1933年銀行法)の廃止と資本の国境を越えた移動の自由化だ。
ペトロダラーの仕組みができあがって間もない1975年3月、アメリカの言いなりにならないサウジアラビアのファイサル国王が執務室で甥のファイサル・ビン・ムサイドに暗殺された。暗殺犯はクウェートのアブドル・ムタレブ・カジミ石油相の随行員として現場にいた。
ビン・ムサイドはアメリカでギャンブルに溺れ、多額の借金を抱えていた。そのビン・ムサイドにイスラエルの情報機関、モサドは女性を近づけ、借金を清算した上で麻薬漬けにし、ベッドを伴にするなどして操り人形にしてしまったという。ファイサルが殺された後、サウジラビアのアメリカへの従属度は強くなる。(Alan Hart, “Zionism Volume Three,” World Focus Publishing, 2005)
つまり、アメリカの支配システムは金融マジックで成り立っているのであり、「張子の虎」だ。ペルシャ湾岸にはアメリカやイギリスが軍を配備して押さえつけているが、サウジアラビアはすでにイランやロシアへ接近している。今のところ利権でアメリカやイスラエルとの関係は維持されているが、かつてのような強いものではない。
そうしたイスラム諸国との関係を悪化させる発言をジョー・バイデン大統領は繰り返してきた。10月7日にハマスの戦闘部隊がイスラエルへ攻め込んだ後、バイデンはベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談した際、「シオニストであるためにユダヤ人である必要はない」と断言、自らがシオニストだと訴えた。
本ブログでは繰り返し書いてきたが、ガザはイスラエルが建設した一種の強制収容所であり、その収容所を取り囲む壁には電子的な監視システムが張り巡らされ、人が近づけば警報がなる。すぐに地上部隊だけでなく戦闘ヘリも駆けつけることになっているのだが、ハマスはイスラエルへ突入できた。
攻撃の際、ハマスがアメリカ製の武器を大量に持っていることが映像で確認されているが、それらはウクライナから横流しされてきたと言われている。ただ、その武器をどのようにして「強制収容所」の中へ運び込んだのかは謎だ。
しかも突入の数時間後、2隻の空母、ジェラルド・R・フォードとドワイト・D・アイゼンハワーを含む空母打撃群を地中海東部へ移動させている。そうしたことから、ネタニヤフ政権やアメリカのジョー・バイデン政権はハマスの攻撃を事前に知っていたのではないかと疑う人が少なくない。
そしてイスラエル軍はガザの建造物を破壊し、住民を虐殺し始めた。モーシェ・フェイグリン元議員は「ガザをドレスデンや広島のように破壊」すると宣言したが、その通りになっている。
イスラエルがガザで大虐殺を行えるのはアメリカやイギリスが武器を供給し、情報を提供しているからだ。アメリカやイギリスの軍事拠点であるキプロスにはイギリス空軍のアクロティリ基地があり、イギリス空軍だけでなくアメリカ空軍の偵察航空団も駐留している。アメリカ軍はこの基地からイスラエルへ武器を輸送していると推測されている。
ハーレツ紙によると、10月7日からイスラエルへアメリカ軍の大型輸送機が20機、そしてイスラエルと各国がリースした民間輸送機が約50機、物資を輸送している。
キプロスのアクロティリ基地にはアメリカの輸送機が40機以上、イギリスの輸送機が20機、7機の大型輸送ヘリコプターが到着。装備品、武器、兵員を輸送したと見られている。
そのほかオランダの輸送機4機、緊急対応部隊を乗せたドイツの輸送機4機を派遣、カナダ空軍は数機の輸送機を向かわせた。またキプロスにはイギリス陸軍のSAS(特種空挺部隊)も待機中だという。
そのほかヨルダンの空軍基地には25機以上のアメリカ軍の大型輸送機が飛来、通常はイギリスにいるアメリカ空軍のF-15E飛行隊がヨルダン基地に配備されたという。ドイツの輸送機9機も同基地に到着したと伝えられている。
バイデンは若い頃からイスラエルと関係が深く、36年にわたって親イスラエル団体から420万ドルを受け取り、副大統領時代にはバラク・オバマ大統領とベンヤミン・ネタニヤフ首相との関係を取り持ったと言われている。1986年6月には上院議員としてバイデンはイスラエルがアメリカの利権を守る上で重要な存在だと主張していた。
こうしたバイデンの言動とは逆に、世界ではイスラエルへの怒りが高まり、イスラエルをボイコットする運動が強まっている。
そうした中、ロシアのウラジミル・プーチン大統領はサウジアラビアとアラブ首長国連邦を訪問、サウジアラビアとは防衛協力の強化で合意し、ガザにおける惨状を憂慮、軍事作戦の停止を求め、国際法および国際人道法に従って民間人を保護する必要性を強調した。
プーチンの中東訪問では政策以外のことでも注目された。サウジアラビアとアラブ首長国連邦の周辺地域は危険と予測不可能だとして、大統領を乗せた航空機を4機の標準兵器を搭載したSu-35S戦闘機が2500キロメートルを無着陸、燃料の補給なしで護衛したのだ。ロシア戦闘機の優秀さを世界に見せつけたと言えるだろう。その間、アゼルバイジャン、イラン、ペルシャ湾岸諸国がロシア軍の戦闘機が通過することを許可している。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312130000/
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2023/12/14 (Thu) 11:44:26
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ペトロダラーシステム
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/822.html
ドルが基軸通貨ではなくなる
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14087403
人民元決済が拡大!中国が目論む米ドル基軸体制打破
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14111332
米ドル凋落の始まりか。ユーロが首位 10月の国際決済通貨シェア 2020年12月7日
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1213.html
ドルが下落したらアメリカは終わり
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1074.html
40年続いた米国株強気相場が崩壊する、米国株は30年上がらない
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14007513
ついに始まる世界金融恐慌
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14009793
世界最大のヘッジファンド: オランダ海洋帝国が繁栄した理由 2020年5月22日
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10891
世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で暴落した世界初の基軸通貨 2020年5月23日
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10903
世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の繁栄と衰退 2020年5月25日
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10922
世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の基軸通貨ポンドはいかに暴落したか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10953
世界最大のヘッジファンド: 豊かな国ほど借金まみれになる理由
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/36175#more-36175
南海泡沫事件: バブル経済の語源となった近世イギリスの株式バブルを振り返る
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/3199
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2024/02/02 (Fri) 17:03:44
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なぜドル基軸体制が始まったのか〜 金本位制の始まり〜|茂木誠
2024/01/06
https://www.youtube.com/watch?v=DXCiq92Vs5k
なぜドル基軸体制が始まったのか〜世界銀行とIMF〜|茂木誠
2024/01/12
https://www.youtube.com/watch?v=rrwIDB3vY58&t=0s
ドル基軸体制の動揺(前半)/プラザ合意とペトロダラー|茂木誠
2024/02/01
https://www.youtube.com/watch?v=-xioydnJ-ZI
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2024/02/11 (Sun) 00:36:59
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ドル基軸体制の動揺(後半)/「ドルの終わり」 とその後の世界|茂木誠
2024/02/06
https://www.youtube.com/watch?v=9yfP13svtF8
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2024/04/04 (Thu) 08:49:02
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金価格上昇の理由と今後の見通し
2024年4月3日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/46812
ここ1ヶ月ほど金相場が高騰しているので、久々にゴールドを話題に取り上げたい。
金価格上昇の原因
金価格が急上昇している。コロナ初期に急騰してから長らく横ばいが続いていたゴールドだが、ようやく再上昇を開始したという感じである。金価格のチャートは次のように推移している。
金相場のバリュエーションを測る伝統的な指標に注目していた投資家にはこの上昇は驚きかもしれない。何故ならば、金価格に影響を与えるはずの金利と期待インフレ率はそれほど動いているわけではないからである。
金相場を動かす指標
金属や農作物などのコモディティ市場では、価格は基本的に需要と供給で決まる。例えばコロナでロックダウンがあった時に原油価格がマイナスまで暴落したのは、経済が動かなくなり原油の需要がなくなったからである。
アイカーン氏: 原油をマイナス30ドルで買った (2022/2/22)
だがゴールドには実際の需要はほとんどない。宝飾品として使われるぐらいだが、売買される理由のほとんどは金融資産としてのものである。
だから金相場を動かす基本的な要因は金利とインフレ率である。ドル建てで取引されているゴールドは、ドルの金利が高くなれば投資家をドルに取られるが、ドルの金利が低くなり期待インフレ率が高まると、インフレによるドルの減価を恐れた投資家の資金が金相場に集まる。
だから3月からの金価格上昇を見た投資家は、まず金利が下がったか期待インフレ率が上がったと考えるだろう。
だが金融市場を見れば金利も期待インフレ率もそれほど変わっていないのである。アメリカの実質金利(の市場予想)は次のように推移している。
3月以降、それほど変わった気配はない。
期待インフレ率は次のようになっている。
多少上がっているが0.05%程度の違いである。
ドルを避けたい諸外国のゴールド買い
では金相場は何故上昇したのか。
原因は主に2つあるだろう。まず1つ目はドルの保有を避けたい諸外国政府の買いである。
アメリカがロシアに経済制裁を行い、ロシア人のドル資産を凍結したりドルを利用した決済網からロシアを除外したりした結果、BRICS諸国や中東の国々などは、ドル資産を持っていればアメリカの政治的都合で資産を凍結されかねないと考え、ドルの保有やドル決済を避けようとしている。
プーチン大統領: ドルを使った経済制裁はアメリカの自殺行為
そしてドルを避けた資金が実際に金相場に流入している。最近の統計で言えば、中国は外貨準備にゴールドを増やしている。中国の立場からすればドル資産を持ちたくないのは当然だろう。インドも同じように考えるはずである。そうした動きが金相場にとってプラスになる。
インフレ相場におけるゴールドバブル
そして2つ目の原因は長期的なインフレ相場の継続である。
以前からの読者は読んでいると思うが、インフレ相場において金価格は金利とインフレ率の理屈を外れた大きな上昇を見せるということを以下の記事で解説しておいた。
1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の価格推移
この記事によれば1970年代のアメリカのインフレ時代において、貴金属以外のコモディティ市場では物価上昇率から見て妥当な価格上昇となった一方で、ゴールドやシルバーはドルからの資産逃避を受けて物価上昇率を大きく上回るバブルになっている。
だから今回のインフレ相場でもインフレが退治されない限り、インフレ率の上昇速度だけでは説明できない金相場のバブルは続くだろうと書いておいた。
そして実際、Fed(連邦準備制度)のパウエル議長はインフレを無視してマネタリーベースの拡大を続け、利下げの断行を宣言している。
3月FOMC会合結果: インフレ無視でハト派のパウエル議長
だから株式市場の上昇も続いているし、金相場も金利とインフレ率に連動する通常モードではなく、1970年代のようなインフレ相場のモードで動いているわけである。
結論
ということで、パウエル議長のインフレ退治が本当にインフレを退治してしまわない限り、金相場は今後もこのような合理的上昇幅を超えた上昇相場を続けることになるだろう。
金相場にとって警戒するべきなのはパウエル議長のインフレ退治がインフレを退治してしまうことだが、今のところ彼がインフレを本気で退治しようとしている気配はない。
サマーズ氏: パウエル議長は利下げをやりたくてたまらないようだ
ガンドラック氏: インフレ無視のパウエル議長のお陰でアメリカのインフレ率は下がらない
3%台で横ばいとなっているインフレ率が本当に上がり始めればパウエル氏も態度を変えるかもしれないが、アメリカ経済は少なくともあと半年ほどは景気後退にはなりそうにない状況であり、金相場への脅威は少なくとも差し迫ってはいないように見える。
1970年代のインフレバブルを分析した以下の記事は今の金相場を考える上で重要なので参考にしてもらいたい。
1970年代の物価高騰時代における貴金属や農作物の 価格推移
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/46812
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2024/06/13 (Thu) 22:04:51
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【緊急ライブ】ドル崩壊カウントダウン…サウジ,ロシア,中国のドル排除 が加速(マックス×石田和靖)
https://www.youtube.com/watch?v=64CjeaZVVug
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7:777
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2024/06/14 (Fri) 23:18:45
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特番「山中泉氏と語る!露ウク戦争で一気に進んだ脱ドル化で米単独覇権から多極化に動く世界」松田政策研究所代表 松田学 × 一般社団法人IFA代表理事 ファウンテン倶楽部創業者 山中泉氏
https://www.youtube.com/watch?v=EeCei8bjmW0
<目次>
<前半:無料パート>
〇露ウク戦争とで一気に 進む脱ドル化の動き
〇欧州議会選挙でEUグローバリスト側大きく後退、右派”極右”勢力が台頭
〇欧州ではグローバリスト勢力の代表であるEUの進める過激な環境政策、移民政策に各国の草の根国民たちがノー
〇マスコミがよく使いたがる”極右”とは極右ではなく、自国第一の愛国者政党が多い現実
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2024/06/26 (Wed) 20:44:17
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【アメリカ崩壊】いよいよペトロダラー終焉 でドル崩壊! アメリカと共に沈む日本(山中泉×石田和靖)@SenYamanaka7
【越境3.0チャンネル】石田和靖 2024/06/26
https://www.youtube.com/watch?v=BsQz0vNI95w
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2024/07/05 (Fri) 07:52:02
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ポジャール氏: 人民元が急にドルに代わって基軸通貨になったりはしない
2024年7月4日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/50827
引き続き、Ex Uno Plures創業者のゾルタン・ポジャール氏の2023年11月のBudapest Eurasia Forumでのインタビューである。
世界的なドル離れ
前回の記事でポジャール氏は、世界的なドル離れがドルの下落ではなく米国債の買い手不足を引き起こし、米国債暴落に繋がる可能性を指摘していた。
ポジャール氏: 世界的なドル離れの結果はドル円下落ではなくアメリカの財政危機
BRICS諸国や中東諸国が貿易の決済にドルを使うこれまでの伝統から離脱しようとしていることで、ドルを通貨とするアメリカの側にはそういう問題が起きている。
では中国やインドなどドルから離脱する側では何が起きているのか。
人民元は基軸通貨ドルに成り代わるのか
金融業界でよく言われるのは、ドルに代わって基軸通貨になるのは何かということである。
ガンドラック氏: ドルは基軸通貨の地位を失って暴落する
チューダー・ジョーンズ氏: アメリカは25年以内にデフォルトしドルは基軸通貨でなくなる
そしてそうした議論で必ず持ち出されるのが中国の通貨である人民元である。
だがポジャール氏は次のように言っている。
人々は中国が人民元を新たな基軸通貨にするつもりなのかという問題に飛びつきがちだ。
しかしポジャール氏によれば、まずはもっと現実に根ざした観点から中国の目線でドルと人民元について考えてみることが必要だという。
中国はどう考えているか
ポジャール氏は次のように説明している。
中国にとって、一番最初に達成すべき最重要の課題は金融システムにおける主権を獲得することだ。
中国ほど大きく、産業におけるプレゼンスもある国ならば、これまでドルで決済されてきた資源の輸入のためにドルの準備金を積み上げることを強いられる状況にはなりたくないと当然思うだろう。
中国やインドや中東諸国がドルを避ける目的はあくまでまず自衛だということである。
特に、今年11月のアメリカ大統領選挙には中国の保有する米国債を意図的にデフォルトさせるというアイデアを持ったドナルド・トランプ氏が控えているのだから、中国はなおさら米国債を持ちたくないはずだ。
トランプ氏、自分の経済政策がインフレを再発させるというサマーズ氏の批判に反論
ポジャール氏はこう続ける。
だから中国などの国にとって最初の目標は、すべての重要な輸入の支払いを自分の通貨で出来るようになることだ。
ひとたびそれが達成されると、中央銀行のバランスシートの運用方法が変わってくる。重要な輸入の支払いのために外貨準備を保険として積み上げておく必要性がなくなれば、これまでほど外貨準備を保有する必要がなくなる。
自分の通貨で自分の買い物を支払えるようになり、外貨準備を積み上げなくても良くなれば、それは今のアメリカに近い状態だ。
結論
世界的なドル離れはもはや単なる事実である。だが人民元がドルに代わって基軸通貨になるとかならないとかいう話の前に、インドや中国や中東諸国はまずポジャール氏が言うような通貨における独立を手にするだろう。
それで米ドルは基軸通貨 ではなくなる。他の通貨と同じ、通貨の1つに過ぎなくなる。そこから先は、本当に国力の勝負だろう。あるいはゴールドが天下を取るのだろうか。
フォン・グライアーツ氏: ゴールドとシルバーの本当の上げ相場はこれから
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/50827
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2024/08/28 (Wed) 14:07:18
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リチャード・ニクソン大統領は1971年8月にドルと金との交換停止を発表、73年から世界の主要国は変動相場制へ移行していった。金に束縛されることなくドルを発行するシステムへ移行させたのだが、それを機能させるため、ドルを回収する仕組みを築く必要が出てきた。そこで投機市場の肥大化とペトロダラーがその中核だと言えるだろう。
ペトロダラーとは石油取引を利用したドルの還流システム。アメリカの支配層はサウジアラビアなど産油国に対し、石油取引の決済をドルに限定させたのである。エネルギー資源を必要とする国はドルをかき集めて産油国へ渡し、産油国は集まったドルでアメリカの財務省証券や高額兵器を購入することで還流させ、また米英金融資本が支配するオフショア市場へ沈め、投機市場へ流し込むわけである。
このシステムを作る上でサウジアラビアのファイサル国王は目障りな存在だった。アメリカの言いなりにならなかったからだ。そのファイサル国王は1975年3月に暗殺された。
国王は執務室で 甥のファイサル・ビン・ムサイドに射殺されたのだが、ジャーナリストのアラン・ハートによると、その暗殺犯はクウェートのアブドル・ムタレブ・カジミ石油相の随行員として現場にいた。
ビン・ムサイドはアメリカでギャンブルに溺れ、多額の借金を抱えていた。そのビン・ムサイドにモサド(イスラエルの情報機関)は魅力的な女性を近づけ、借金を清算した上で麻薬漬けにし、ベッドを伴にするなどして操り人形にしてしまったというのだ。その後、サウジラビア国王のアメリカへの従属度は強くなった。(Alan Hart, “Zionism Volume Three,” World Focus Publishing, 2005)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202408280000/
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2024/10/25 (Fri) 09:57:00
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ポール・チューダー・ジョーンズ氏、大統領選挙でインフレ再加速を予想、米国債を空売り
2024年10月23日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55489
1987年のブラックマンデーを予想したことで有名なポール・チューダー・ジョーンズ氏がCNBCのインタビューで来月に近づいているアメリカ大統領選挙とアメリカの金利見通しについて語っている。
アメリカ大統領選挙
アメリカ大統領選挙が近づいている。米国時間の11月5日で、つまり2週間後に迫っている。
トランプ前大統領とハリス副大統領がチップに対する非課税などあらゆる有権者買収策を表明する一方で、ジョーンズ氏などの機関投資家は財政赤字拡大とその結果の金利上昇を懸念している。
ジョーンズ氏は次のように語っている。
われわれは今アメリカの歴史の中で非常に重要な瞬間にいる。要するに政府債務の見通しについて言っているのだ。
米国の政府債務は25年足らずでGDPの40%からほとんど100%まで増加した。25年で60%の増加だ。
議会予算局は政府債務は今後10年で98%から124%に増加すると言っている。これは非常に保守的な推計だ。
30年に増やせば政府債務は200%になる。
これは絶対に永遠には続かない。
今年に入り、多くの著名投資家がアメリカの政府債務について警鐘を鳴らしている。
政府の借金はこれまでも増え続けていたのだが、何故今になって大騒ぎしているのかと言えば、現金給付によるインフレのために金利が上昇し、これまでほとんどゼロ金利だった国債に多額の利払いが発生しているからである。
米国政府の利払い費用(GDP比)は次のようになっている。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2024/07/2024-2q-us-federal-government-interest-payment-to-gdp-chart.png
それでアメリカは国債の利払いを国債発行で返済する自転車操業に追い込まれているのである。それが多くの著名投資家を心配させている。
レイ・ダリオ氏: 日本経済は最悪だ、米国の政府債務は5年以内に破綻する
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/50221
トランプ氏とハリス氏
レイ・ダリオ氏などはアメリカの財政は5年もたないと予想しているが、ジョーンズ氏はもっと早いタイムフレームを予想している。つまりは来月の大統領選挙が危機の引き金になると考えているのである。
ジョーンズ氏はトランプ氏と、現職のバイデン氏を引き継ぐハリス氏について次のように述べている。
トランプ政権が始まった2016年に財政赤字は3%だった。2019年には5%近くまで増えていた。コロナ前の話だ。
そしてバイデン大統領がやってきてトランプ氏がやっていたことを見、インフレ再燃法でそれを更に酷くしたことで今の状況がある。
トランプ氏とハリス氏は恐らく大統領の仕事にもっとも向かない2人の候補だ。
両候補とも、著名投資家が一斉に警鐘を鳴らしている債務問題について、真剣に考えている気配はない。
ジョーンズ氏はアメリカの債務問題の今の状況について次のように述べている。
崖を歩いているヤギを見たことがあるか?
大統領選挙後の金融市場
ジョーンズ氏は次のように続ける。
両候補があらゆる減税や政府支出を約束している。チップから何から何まで減税される。2人の公約は狂気の沙汰だ。
トランプ氏なら財政赤字は年間5,000億ドル増加する。ハリス氏ならそれよりも更に6,000億ドル増える。
では、大統領がどちらかに決まった時、何が起きるのか? ジョーンズ氏はこれらの政策はそもそも実行されないと予想している。ジョーンズ氏は次のように予想している。
これらの政策がすべて実行される可能性はゼロだ。
国債市場はそれを許容しない。
実際にはこうなるだろう。どちらかが勝つ。公約した減税を行なう。国債価格が暴落して、金融市場が大統領に政策撤回を迫る。
それはつまり、イギリスでばら撒き政策によりポンドと英国債を暴落させ、2ヶ月ほどで辞任させられたトラス元首相と同じ運命である。
奇しくもジョニー・ヘイコック氏が最近、トラス元首相を例に出して国債暴落の可能性を仄めかしていた。
ヘイコック氏: インフレは最終的にスタグフレーションになり、中央銀行は金利を制御できなくなる
投資家であるジョーンズ氏はどうするのか。答えは簡単である。ジョーンズ氏は次のように述べている。
わたしは間違いなく債券を一切保有しないだろうし、長期債を空売りするだろう。債券価格は完全に間違っているからだ。
スタンレー・ドラッケンミラー氏と同じトレードを選んだようである。 ドラッケンミラー氏の相場観は以下の記事で説明している。
ドラッケンミラー氏が米国債空売り、アメリカのインフレは10%を超えて再燃する可能性
ドラッケンミラー氏: 米国のインフレが再加速すると予想する理由
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/55489