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2023/10/09 (Mon) 19:28:23
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重信メイ氏出演!『パレスチナの深層』(2月23日(祝・金)21時~生配信)
エアレボリューション レギュラー出演:島田雅彦(作家)白井聡(政治学者)
https://www.youtube.com/watch?v=wPpbcnI8f9k
レバノン・ベイルート生まれの中東問題専門のジャーナリスト・重信メイさんがゲスト。
他のメディアでは知ることのできない重信メイさんが語るパレスチナの深層。
パレスチナ問題は米英帝国主義と旧約聖書カルトが生み出した
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16824368
キリスト教シオニズム
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14082175
キリストの再臨とアメリカの政治
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14007057
特番『越境3.0Ch 石田和靖氏登場! ”中東”は世界の中心になる!?~ガザ紛争の裏側とは~』ゲスト:越境3.0Ch 石田和靖氏
2024/06/23
https://www.youtube.com/watch?v=YEZFZC-OhV8
【今、世界はどうなっている?】林千勝×水島総 第22回「アメリカをイスラエルの用心棒に作り替えたキリスト教シオニズム百年史 / 欺瞞の殿堂ヒロシマ 他」[桜R5/1/21]
https://www.youtube.com/watch?v=k7Gj1zNE6zk
36:56 からキリスト教シオニズムの解説
出演:林千勝(近現代史研究家・ノンフィクション作家
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ハマスはモサドが作り、支援している似非テロ組織
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14154285
米国の世界戦略を実現、さらにガザ沖に天然ガスを奪うこともガザで虐殺する理由
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16822342
【そうきチャンネル】『ハマステロ事前察知?』・謎の大量「空売り」戦
渡辺 惣樹
https://www.youtube.com/watch?v=TpXmekH7nXY
【そうきチャンネル】『どうするネタニヤフ?』・ハマスを育てたイスラエル 日米近現代史研究家 渡辺 惣樹(わたなべ そうき)
https://www.youtube.com/watch?v=zdDA1nA6VGg
【そうきチャンネル】『ガザ沖ガス田強奪作戦』・イスラエル・ハマス紛争の肝
https://www.youtube.com/watch?v=ozFrx7YEKnY
【ご報告】パレスチナに行った現地の映像をお見せします。
https://www.youtube.com/watch?v=vGvLjCMkcpw
妙佛 DEEP MAX 10-11 長いです!中東情勢はなぜ第三次大戦と騒がれるのか?当事者と支援国と中国について!
2023/10/11
https://www.youtube.com/watch?v=CzHx1M3W2N0
19世紀ヨーロッパに端を発するパレスチナ問題【内田樹の談論風発】3
2023/10/13
https://www.youtube.com/watch?v=qBEq2mp9pXM
10月7日、ハマスの奇襲攻撃により、パレスチナは戦争状態に入りました。双方の犠牲者の痛ましい映像が、全世界に配信されています。このような事態に、感情的になるなというのは無理でしょう。が、物事を判断する上で、感情に主導権を与えるのは危険です。今なぜこのようなことが起きているのか、内田樹さんに歴史を振り返って解説していただきました。出演者たちが、ため息しか出ずに絶句しているシーンも、ノーカットでお送りします。
お相手: 池田香代子
2023年10月11日 収録
特番『ハマスのイスラエル攻撃と中東危機、バイデン失政の責任』ゲスト:著作家 宇山卓栄氏
2023/10/13
https://www.youtube.com/watch?v=-57SPkYIYq0
2023年ガザ紛争に思うこと
もぎせかチャンネル
2023/10/11
https://www.youtube.com/watch?v=ZtXa6IfrgRw
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ハマスによるイスラエル総攻撃、その前にイスラエルがやった事
2023.10.09
https://www.thutmosev.com/archives/301773ew.html
ハマスのイスラエル攻撃を支持するパレスチナの人々
https://www.timesofisrael.com/street-rallies-celebrate-hamas-onslaught-in-west-bank-and-throughout-the-middle-east/
関連動画が記事下にあります
数字を客観的に比較すると
23年10月7日早朝に始まったハマスによるイスラエルへのロケット弾攻撃は多数の犠牲者を出す大規模戦闘に発展し、双方が攻撃を継続し被害が拡大しています
イスラエルのメディアによるとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエル軍との大規模戦闘でイスラエル側の死者は250人に上った
イスラエル軍によるガザ報復空爆で、ガザ保健当局はパレスチナ人232人が死亡したと発表しており、死者は計500人以上になり負傷者も合わせて両者で3千人を超えた
21年5月にイスラエルとパレスチナを巡ってロケット弾や空爆の応酬が10日間ほど続きパレスチナ側だけで200人以上が亡くなっています
20年から21年にかけてパレスチナ人の武器による襲撃はあったが大規模ではなく、2022年から報復とみられるイスラエルへの攻撃が活発になった
22年11月23日にエルサレムで混雑するバス停で連続爆発があり少年1人が亡くなり20人ほどがケガをし。イスラエル当局はテロと断定した
イスラエル軍は23年5月9日に数回にわたる空爆を実施し、イスラム過激派組織「イスラム聖戦」の幹部3人が亡くなったと発表したが民間人も多数被害が出ていた
23年4月5日にエルサレムにあるイスラム教聖地のアルアクサ・モスクで、イスラエル警察とパレスチナ人との衝突が起きていてパレスチナ人に被害がでた
翌4月6日には隣国レバノンから34発のロケット弾が撃ち込まれ、イスラエルはイスラム原理主義組織ハマスによるものだと発表した
イスラエルのネタニヤフ首相は「敵は侵略行為の代償を払うことになる」と報復を宣言し、イスラエル軍はガザ地区とレバノン南部のハマス関連施設を攻撃した
最近の衝突は22年から始まっているが同年1月から12月までのパレスチナ側の被害は西岸地区で126人、ガザ地区で51人なのに対しイスラエル側はバス停爆発を含めて死者数人といったところでした
公平に数字を比較するとイスラエルの警察や軍によるパレスチナの被害はイスラエルの被害の100倍に達していて、この辺の不満が今回の総攻撃に至った動機ではないかと推測できる
被害者が加害者になる図式
今回のハマスによる大規模攻撃は23年10月7日のロケット弾発射で始まり、続いてハマス兵士多数がイスラエル側に侵入していた
イスラエル軍は多数の市民や兵士がイスラエル領内に侵入したハマス戦闘員らに拉致され、一部がガザ地区内に連行されたと発表している
イスラエル軍は「あらゆる選択肢を排除しない」とし、空爆に加えて地上侵攻の可能性に言及している
イスラエルのネタニヤフ首相は10月7日夜に報復宣言を発表し、米バイデン大統領はホワイトハウスで演説し「米国はイスラエルと共にあり支援を惜しまない」と強調した
バイデン大統領はネタニヤフ首相と電話で協議しイスラエルに弾薬などの武器の供与を10月8日から始める約束し、さらなる支援も表明した
オースティン国防長官は抑止力強化を目的に、原子力空母「ジェラルド・フォード」の空母打撃群を東地中海に派遣、空軍の戦闘機飛行隊を補強する措置を命じた
バイデン大統領は7日の緊急演説で「テロを正当化することは決してない」とハマスを非難し、イスラエルを全面支持する意向を表明した
だが今まで数年間の客観的な数字を見るとイスラエル軍や兵士によるパレスチナ人の死者が数十倍から100倍以上に達していて、今回の分を含めてもイスラエル側の死者は少ない
10月8日までにイスラエル側とパレスチナ側合わせて1100人以上が犠牲になり、イスラエルメディアによると、イスラエルの犠牲者は700人以上に達している
またハマスはイスラエル領内から100人近い一般市民や兵士を拉致していると報じていて、人質として交渉材料に使うと予想されています
隣国のイランは最初からパレスチナとハマスを支持しているが、今回もライシ大統領はイスラエルへの攻撃を「勇敢だ」と称賛した
おそらくハマスの兵器の多くをイスラエルが提供したと考えられ、イランはロシアに自爆ドローン1000機以上も輸出していた
イスラエルはイランが核兵器を開発しているとして何度か空爆していて、アメリカもイスラエルによる空爆を支持したり容認していた
ライシ大統領は「パレスチナの正当防衛を支持する。パレスチナの人々は戦場において間違いなく勝者だ」とイラン国民にパレスチナ支持を呼び掛けた
一方ブリンケン米国務長官は「今回の攻撃にイランが直接関与したという証拠は確認していない」と述べた
イスラエルは第二次大戦後に欧米諸国がユダヤ人を厄介払いするために建国した国で、その為にパレスチナは国土の大半を占領された被害者だった
中東のクルド人も似たような経緯で国土を奪われて流浪の民になったが、今では被害者を装って世界中で密輸や犯罪行為をするギャング団になっている
こうなると被害者が加害者に代わり同調するのはイランやロシアのような”テロ仲間”だけになって益々世界の中心国からは排除されかねない
攻撃を受けたイスラエルのテルアビブ、だがその前にイスラエルの攻撃でパレスチナ人が100倍も亡くなったのでイスラエルが”被害者”というのは公平ではない
https://www.youtube.com/watch?v=no1RR_RZ8L4
https://www.thutmosev.com/archives/301773ew.html
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2023.10.10XML
パレスチナ人虐殺から始まったイスラエルの歴史
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310090001/
ベンヤミン・ネタニヤフがイスラエルの首相に就任したのは昨年12月。その4カ月後にイスラエルの警官隊がイスラムの聖地であるアル・アクサ・モスクに突入、10月3日にはイスラエル軍に保護されながら同じモスクへ832人のイスラエル人が侵入10月3日にはイスラエル軍に保護されながら同じモスクへ832人のイスラエル人が侵入した。イスラム教徒に対する強烈な挑発だ。ネタニヤフ首相、そして彼の後ろ盾が新たな戦争を望んでいた可能性は高い。そして10月7日、ハマスがイスラエルを陸海空から奇襲攻撃したわけだ。
アメリカやイスラエルを支配する私的権力にはガザを消滅させたい理由がある。イスラエル北部で推定埋蔵量約4500億立方メートルの大規模なガス田を発見したとノーブル・エナジーが発表したのは2010年。USGS(アメリカ地質調査所)の推定によると、エジプトからギリシャにかけての海域には9兆8000億立方メートルの天然ガスと34億バーレルの原油が眠っている。そのエネルギー資源を売るマーケットとしてヨーロッパが想定されたはずだ。ライバルはロシアということになる。
ネタニヤフ首相の父親、ベンシオン・ネタニヤフは1910年3月にワルシャワで生まれ、40年にアメリカへ渡った。そこで「修正主義シオニズム」の祖であるウラジミル・ヤボチンスキーの秘書を務めている。その年にジャボチンスキーは死亡、ベンシオンは第2次世界大戦後にコーネル大学などで教鞭を執った。
ヤボチンスキーに接近したひとりにレオ・ストラウスという人物がいる。1899年にドイツの熱心なユダヤ教徒の家庭に生まれ、17歳の頃にヤボチンスキーのシオニスト運動に加わったのだ。このストラウスは後にネオコンの思想的な支柱と言われるようになる。カルガリ大学のジャディア・ドゥルーリー教授に言わせると、ストラウスの思想は一種のエリート独裁主義で、「ユダヤ系ナチ」だ。(Shadia B. Drury, “Leo Strauss and the American Right”, St. Martin’s Press, 1997)
ストラウスは1932年にロックフェラー財団の奨学金でフランスへ留学し、中世のユダヤ教徒やイスラム哲学について学ぶ。その後、プラトンやアリストテレスの研究を始めた。(The Boston Globe, May 11, 2003)
1934年にストラウスはイギリスへ、37年にはアメリカへ渡ってコロンビア大学の特別研究員になり、44年にはアメリカの市民権を獲得、49年にはシカゴ大学の教授になった。
ストラウスと並ぶネオコンの支柱とされている人物が、やはりシカゴ大学の教授だったアルバート・ウォルステッター。冷戦時代、同教授はアメリカの専門家はソ連の軍事力を過小評価していると主張、アメリカは軍事力を増強するべきだとしていたが、その判断が間違っていたことはその後、明確になっている。
ヤボチンスキーの系譜に属すネタニヤフ親子やネオコンはユーフラテス川とナイル川で挟まれている地域を支配しようとしている。「大イスラエル構想」だ。
シオニストは地中海の東岸に「イスラエル」を建国しようとする。この計画に歴史的な裏付けがないだけでなく、そこには多くのアラブ系の人びとが住んでいた。
その住民を排除するため、シオニストは1948年4月4日に「ダーレット作戦」を発動、8日にデイル・ヤーシーン村でアラブ系住民を虐殺している。アラブ人を脅し、追い出そうとしたのだ。この作戦が始まるまでにエルサレム旧市街の周辺へユダヤ人が集中的に移民、人口の3分の2を占めるまでになっていた。この作戦は1936年から39年にかけて行われたパレスチナ人殲滅作戦の詰めだったという見方もある。
ダーレット作戦はハガナ(ユダヤ人の武装グループで、後にイスラエルの国防軍になった)が中心になって実行されたが、その副官を務めていたイェシュルン・シフがエルサレムでイルグンのモルデチャイ・ラーナンとスターン・ギャングのヨシュア・ゼイトラーに会い、ハガナのカステル攻撃に協力できるかと打診している。イルグンとスターン・ギャングは協力することになる。
まず、イルグンとスターン・ギャングはデイル・ヤシンという村を襲うが、この村が選ばれた理由はエルサレムに近く、攻撃しやすかったからだという。村の住民は石切で生活し、男が仕事で村にいない時を狙って攻撃するプランだった。
8日にハガナはエルサレム近郊のカスタルを占領、9日午前4時半にイルグンとスターン・ギャングはデイル・ヤシンを襲撃する。マシンガンの銃撃を合図に攻撃は開始、家から出てきた住民は壁の前に立たされて銃殺され、家の中に隠れていると惨殺、女性は殺される前にレイプされている。
襲撃直後に村へ入った国際赤十字のジャック・ド・レイニエールによると、254名が殺され、そのうち145名が女性、35名は妊婦だった。イギリスの高等弁務官だったアラン・カニンガムはパレスチナに駐留していたイギリス軍のゴードン・マクミラン司令官に殺戮を止めさせるように命じたが、拒否されている。ハガナもイルグンとスターン・ギャングを武装解除しようとはしなかった。(Alan Hart, “Zionism Volume One”, World Focus Publishing, 2005)
この虐殺を知ったアラブ系住民は逃げ出す。約140万人いたパレスチナ人のうち5月だけで42万3000人がガザ地区やトランスヨルダン(現在のヨルダン)に移住、その後1年間で難民は71万から73万人に達したと見られている。イスラエルとされた地域にとどまったパレスチナ人は11万2000人。そして5月14日にイスラエルの建国が宣言された。国際連合は同年12月11日に難民の帰還を認めた194号決議を採択したが、現在に至るまで実現されていない。そして同年5月14日にイスラエルの建国が宣言された。アラブ諸国の軍隊が参戦するのはその翌日からだ。
アメリカのジョン・F・ケネディ大統領は故郷を追われて難民化したパレスチナ人に同情、住んでいた家へ戻り、隣人と平和的に暮らす意思のある難民の帰還を認めた国連決議194号の履行を支持していたのだ(Seymour M. Hersh, “The Samson Option,” Random House, 1991)が、1963年11月22日に暗殺されてしまった。
それに対し、アメリカ、イギリス、フランスなど西側諸国を支配する私的権力はイスラエルを支援してきた。そうした支援がなければイスラエルは存在できない。イスラエルはスエズ運河を守り、中東全域に目を光らせる欧米支配層の前方作戦基地だという見方もある。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310090001/
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ハマスは、パレスチナをイスラエルが攻撃する口実作りの為に、被害が最小限のテロを行っている。
ハマスは実はモサドが作り、支援している似非テロ組織。
その実体は日本の連合赤軍にそっくり。
山下太郎、田中清玄…。かつて日本から実力者たちが何人もアラブ世界に飛び、交流を高めわが国の政治経済に貢献した。日本赤軍の重信房子もこうした流れの中でアラブに渡ったものであり、彼女が中東に飛ぶ際に CIA工作員の岸信介(当時首相)は当時のカネで500万円を手渡したと伝えられる。
http://www.asyura2.com/0502/holocaust1/msg/495.html
よど号リバプールZ48という感じであの時も北朝鮮だダッカだテルアビブだと子供ながらにハラハラさせられたが
重信房子がばばあになって帰ってきて娘が平気でテレビに出るとか
不自然でこの親子もなんちゃって一座の団員でスーチー型やダライラマ型という感じがする
http://maru101.blog55.fc2.com/blog-date-201408.html
△▽
ang********さん 2009/6/22 07:16:49
重信房子ってのは、戦前の大物≪右翼≫の娘だよ。
父親(重信末夫)は鹿児島県出身であり、戦前の右翼の血盟団のメンバーであり、四元義隆とは同郷の同志である。
要するに≪反体制がかっこいい≫というレベルの遺伝子の持ち主。
思想・信条は関係ない。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1427486559
P・グラレム @pinkglalem · 2014年7月7日
@mayshigenobu @cinematoday
重信末夫は、四元義隆を通じて佐々弘雄と友人関係にあった。
つまり重信房子は佐々淳行と昔から知り合いだった。
連合赤軍のテロ事件は、警視庁や日本政府と組んだ茶番だった。
オメ-ラのやり方は、昔からキッタネーなぁ...?
P・グラレム @pinkglalem · 2014年7月9日
@cinematoday @mayshigenobu
ハマスは、パレスチナをイスラエルが攻撃する口実作りの為に、被害が最小限のテロを行っている。
ハマスは実はモサドが作り、支援している似非テロ組織。
その実体は日本の連合赤軍にそっくり。
https://twitter.com/mayshigenobu/status/486330664204001280
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重信房子は、父・重信末夫が右翼の大物で、四本義隆や佐々弘雄(佐々淳行の父)とつながりがあった。当時、数々の極左テロ事件の鎮圧を指導したのが佐々淳行と後藤田正晴だ(佐々と後藤田は、後に中曽根首相の側近となった)。冷戦期のグラディオ作戦の日本版が、日本の極左テロ事件だ(西欧で起きた数々の極左テロは、実は民衆の世論を反共へ誘導するためNATOが仕組んだもの、というのがグラディオ作戦)。
オウム事件では、オウムは裏で統一教会や北朝鮮と関わりがあったが、当然、CIAの関与もあったはずだ(オウムが撒いたとされるサリンは、米軍製のサリンとなぜか成分が同じだ)。麻原は拘置所で薬漬けにされ、口封じされた。
安保闘争も、学生運動や極左テロも、オウム事件も、裏では支配層が巧妙に運動や組織をコントロールしていた。そして、これらの政治的事件の顛末は、日本人に「政治には無関心でいるのが無難」という意識を植えつける、悪影響をもたらした(それが、属国日本の支配層=米国の手先の狙いだったのだから)。
https://johosokuhou.com/2018/03/30/2831/
詳細は
ハマスはモサドが作り、支援している似非テロ組織
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14154285
ハマスはイスラエルがPLOのアラファト対策で創設した武装組織
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310110000/
ネオコンのプロパガンダを真似て偽情報を流すイスラエルのネタニヤフ政権
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310130000/
ハマスによるイスラエル総攻撃、その前にイスラエルがやった事
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14153380
現在でも米政府やWHOは劣等な民族を「淘汰」すべきだと考えている
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14056012
ユダヤ人や支那人・朝鮮人は執念深い、恨みを何百倍にして返す
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14090574
右翼・左翼の対立を使った分割統治政策 _ 左翼運動・マルクス主義運動は国際金融資本が資金提供していた
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/296.html
欧米人が植民地経営の方法として洗練させていった分割統治政策とは
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/297.html
重信房子、北朝鮮、オウム真理教の深い関係
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/300.html
若松孝二 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 (2007年) _ 1970年代はこういう時代だった
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/287.html
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【山崎行太郎チャンネル】ハイデッガーとナチズムについて。
森哲子事務所 2024/05/15
https://www.youtube.com/watch?v=FY1DCBPhygU
【山崎行太郎チャンネル】《イスラエルとパレスチナの《戦争》なんて知らないよ。》
森哲子事務所 2023/10/14
https://www.youtube.com/watch?v=KussfI4jWDA
【山崎行太郎チャンネル】ナチズムからシオニズムへ。パレスチナの《ガザ地区》こそ現代の《ガス室》ではないか。
森哲子事務所 2023/10/22
https://www.youtube.com/watch?v=nbzbWFdqtb0
【山崎行太郎チャンネル】イスラエル亡国論。イスラエルの戦争敗北の可能性について。
森哲子事務所 2023/10/29
https://www.youtube.com/watch?v=VYfZL9KEI_k
【山崎行太郎チャンネル】TBSの戦場ジャーナリスト須賀川拓記者は、イスラエルの情報工作の手先だろう。
森哲子事務所 2023/11/07
https://www.youtube.com/watch?v=5ZtmkYwIo1A
【山崎行太郎チャンネル】ネタニヤフかヒットラーか、どちらが最高のワルか。
森哲子事務所 2023/11/12
https://www.youtube.com/watch?v=AmgthBZMdWg
【山崎行太郎チャンネル】大石あきこの《イスラエル批判》を徹底擁護する。
森哲子事務所 2023/11/25
https://www.youtube.com/watch?v=PNtQ4gOVEA4
【山崎行太郎チャンネル】爆笑。従米売国派=飯山あかり大批判。
森哲子事務所 2024/01/02
https://www.youtube.com/watch?v=vtQUEQBu5H0
【山崎行太郎チャンネル】飯山あかりと長谷川幸洋。ネットウヨ系文化人たちの馬鹿騒ぎ。
森哲子事務所 2024/03/27
https://www.youtube.com/watch?v=EIRLXksV7sk
【山崎行太郎チャンネル】飯山バカリンさん、お薬の時間ですよ。
森哲子事務所 2023/11/22
https://www.youtube.com/watch?v=YDtKkbZ7MPU
【山崎行太郎チャンネル】広瀬めぐみと飯山あかりについて。
森哲子事務所 2024/03/10
https://www.youtube.com/watch?v=uX8S8ZZnbV0
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2023/10/09 (Mon) 19:30:04
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イスラエルによるモスク冒涜への報復としてハマスがイスラエル領内を大規模攻撃
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310080000/
ハマスの戦闘員が10月7日、イスラエルを陸海空から奇襲攻撃した。数百人の戦闘員がイスラエル領へ侵入したほか、ガザからイスラエルに向かって5000発以上のロケット弾でテルアビブの北まで攻撃され、約250人が死亡、約1600人が負傷したと伝えられている。この攻撃をイスラエルの情報機関は察知できず、軍は迎撃できなかった。攻撃の目的は「アル・アクサの洪水」という作戦名が示している。
アル・アクサ・モスクは「神殿の丘」にあるイスラムの聖地。今年4月5日にはイスラエルの警官隊がモスク内へ突入、怒ったパレスチナ人はガザからロケット弾を発射し、イスラエルが報復としてガザを空爆するという事態に発展した。「ラマダーン」(今年は3月22日から4月20日)を狙っての襲撃だったことから、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は新たな戦争を目論んでいるのではないかと言われていた。
ユダヤ教の「仮庵の祭り」(今年は9月29日から10月6日)に合わせて832人のイスラエル人が10月3日、イスラエル軍に保護されながらアル・アクサ・モスクに押し入っている。イスラエル軍は60歳未満のイスラム礼拝者がモスクへ入ることを禁じた。
こうしたイスラエルのモスク冒涜に対する報復だということをハマスは表明したと言えるだろうが、もうひとつ興味深い話が伝えられている。ハマスが使った武器はウクライナから手に入れたというのだ。アメリカ/NATOがウクライナへ大量に供給した兵器の約7割が闇市場へ流れていると言われているが、そうした武器だというのである。
イスラエルはガザに軍隊を侵攻させるという見方もあるが、そうなると激しい市街戦が展開されることになる。すでにイスラム世界ではハマスの攻撃を支持する大規模なデモが行われていることを考えると、イスラエルに対する反発はさらに強いものになるだろう。
攻撃するにしても、イスラエル軍は地上軍を侵攻させない可能性が高い。2006年7月から9月にかけてイスラエルの地上部隊がレバノンへ侵攻した際、ヒズボラに敗北しているからだ。イスラエルが誇る「メルカバ4」戦車も破壊されている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310080000/
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イスラエル沖の天然ガスをEUへ運ぶためにはガザが邪魔な西側の私的権力
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310090001/
今年に入り、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はパレスチナ人に対する挑発を強めた。すでに本ブログでも書いたように、そのターゲットをイスラムの聖地であるアル・アクサ・モスクだ。今年4月5日にはイスラエルの警官隊がモスク内へ突入、10月3日にはイスラエル軍に保護されながら832人のイスラエル人が侵入、イスラエル軍は60歳未満のイスラム礼拝者がモスクへ入ることを禁じている。ネタニヤフ首相が新たな戦争を望む目的はあるのだろうか?
ハマスの奇襲攻撃をイスラエルの情報機関は察知できず、軍は阻止できなかっただけでもネタニヤフ政権にとっては失態だが、ハマスが使った武器はウクライナ政府が闇市場へ流した一部だという話もある。
アメリカ/NATOがウクライナへ大量に供給した兵器の約7割が闇市場へ流れていると言われているが、そうした武器の流れをアメリカ側が把握しているとする見方もある。
イスラエルは日本と同じように、アメリカやイギリスのFOB(前方作戦基地)だとする見方がある。日本のミサイル配備計画もこの見方で考える必要がある。
イスラエルと日本はサウジアラビアと同様、イギリスによって作られた。イギリスの戦略を引き継いでいるのがアメリカだ。ネオコンはウクライナもFOBにするつもりだったと言えるだろう。
ネタニヤフ政権の挑発行為はウクライナ情勢と関係があるという見方もできる。ウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ政権をクーデターで倒してネオ・ナチ体制を樹立した。天然資源や耕作地を抑え、EUとロシアを結びつけていたパイプラインをコントロールしようとしたのだが、EUは弱体化したものの、ロシアは中国に接近、中国はクーデターを見てアメリカの危険性を認識する。その後、ロシアと中国は戦略的同盟関係を強めていく。
アメリカ/NATO/ウクライナは昨年3月、ドンバスに対する大規模な攻撃を計画していたとする文書が出てきたが、その直前、2月24日にロシア軍はウクライナに対するミサイル攻撃を開始。航空基地、レーダー施設、生物化学兵器の研究開発施設などを破壊したほか、ドンバスに対する大規模な攻撃を始めるために集結していたウクライナの軍や親衛隊などを壊滅させ、この段階でウクライナ軍の敗北は決定的だった。
そこで停戦交渉が始まるのだが、仲介役のひとりがイスラエルの首相を務めていたナフタリ・ベネット。双方は妥協に応じ、停戦は実現しそうだったと後にベネットは語っている。
2022年3月5日にベネットはモスクワでウラジミル・プーチン露大統領と数時間にわたって話し合い、ゼレンスキーを殺害しないという約束をとりつけ、その足でドイツへ向かう。オラフ・シュルツ首相と会談したのだが、その3月5日にゼレンスキー政権の交渉チームに加わっていたデニス・キリーエフをウクライナの治安機関SBUのメンバーが射殺した。クーデター直後からSBUはCIAの下部機関化しているので、アメリカ政府が殺したと言えるだろう。
ベネットは2022年6月に首相を退任、ネタニヤフが首相に就任したのは22年12月のことである。
トルコを仲介役とした停戦交渉もアメリカとイギリスは潰し、アメリカ/NATOが戦闘の中心的な存在になっていくのだが、ロシア軍が優勢である状況を変えられない。しかもドイツとロシアはバルト海に建設した2本のパイプライン「ノードストリーム(NS1)」と「ノードストリーム2(NS2)」でつながっている。
ドナルド・トランプ政権下の2020年7月に国務長官のマイク・ポンペオはNS2を止めるためにあらゆることを実行すると発言、ジョー・バイデン政権になってからもそうした姿勢に変化はなく、2022年1月27日にビクトリア・ヌランド国務次官はロシアがウクライナを侵略したらNS2を止めると発言している。2月7日にはジョー・バイデン大統領がNS2を終わらせると主張し、アメリカはそうしたことができると記者に約束した。そして2022年9月26日から27日にかけての間にNS1とNS2が破壊された。この破壊をシュルツ独首相は事前に聞いていたとする情報も伝えられている。
こうした状況になってもEUは高コストのアメリカ産天然ガスへ切り替えることはできず、今年1月から7月までの間にEU諸国がタンカーで輸入したロシア産LNGは昨年の同時期に比べて40%増加した。ロシアに代わる新たな供給源をアメリカは必要としている。
2010年、イスラエル北部で推定埋蔵量約4500億立方メートルの大規模なガス田を発見したとノーブル・エナジーが発表した。USGS(アメリカ地質調査所)の推定によると、エジプトからギリシャにかけての海域には9兆8000億立方メートルの天然ガスと34億バーレルの原油が眠っている。ビル・クリントン元米大統領はノーブル・エナジーのロビイストだった。このエネルギー資源をキプロス経由でヨーロッパへ運ぶという計画がある。
ノーブル・エナジーはヒラリー・クリントンに選挙資金を提供していた。そのヒラリーをジョージ・ソロスが操っていることは2016年に漏れた電子メールで明らかにされたが、そのソロスはロスチャイルド金融資本と結びついている。
イギリスのロスチャイルドを率いているジェイコブ・ロスチャイルドが戦略顧問として名を連ねている会社、ジェニー社はイスラエルが不法占拠しているシリア領のゴラン高原で石油開発を目論んでいることも知られている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310090001/
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2023/10/10 (Tue) 13:49:59
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ハマスのイスラエル攻撃に対する世界各国の反応まとめ
2023年10月9日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/40487
パレスチナのガザ地区を支配するハマスがイスラエルに対して攻撃を行なった。これに対する各国の反応を纏めてみたい。
アメリカの反応
まずはアメリカから始めよう。アメリカのバイデン大統領は次のように声明を出した。
数千のミサイルがイスラエルの都市に降り注ぎました。ハマスのテロリストはイスラエルの兵士だけではなく、住居や通りにいる民間人まで殺しています。
これは道徳的に受け入れられません。イスラエルには自衛の権利があります。
アメリカは当然イスラエルの側に立っている。アメリカとイギリスがなければ、イスラエルという国はそもそも存在しないからだ。
この問題は、元々オスマン帝国の領土だった土地に国家を設立しようとしたユダヤ人を、イギリスとアメリカが援助したことに始まる。パレスチナは第1次世界大戦後にはイギリスの委任統治領になったが、その後第2次世界大戦を経てアラブ人の土地とユダヤ人の土地に分割されることが国連によって決定された。
国連の決定にはアメリカとイギリスの意見が反映され、中東の人々の意見は反映されなかった。パレスチナでは、1918年のイギリスによる人口調査ではアラブ人が70万人に対してユダヤ人は6万に満たなかったが、1947年の分割決議ではユダヤ人の土地が多くを占めたため、国連決議(つまりアメリカとイギリスの意向)はユダヤ人側には受け入れられたがアラブ人には受け入れられず、パレスチナは決議採択後に即時内戦となった。当たり前である。
イランの反応
だから中東の人々のこの問題に対する見方は、西側諸国のものとは違う。
アラブ人側を支持してきた代表的な国がイランである。今回のハマスによる攻撃もイランが支援しているとされている。
イランの外務省は次のような声明を発表している。
アル・アクサの洪水作戦(訳注:ハマスによる攻撃の作戦名)はパレスチナの抵抗勢力と、抑圧されているパレスチナの人々が不可侵の権利を守るために行なったことです。
この作戦は、挑発的で扇動的なシオニスト(訳注:ユダヤ人国家の建設を求めるユダヤ人)の戦争屋、特に人権侵害を行なうイスラエルの政権の挑戦的な首相の政策に対する自然な反応でしょう。
ちなみにハマスによる攻撃は、アメリカのバイデン大統領が凍結していたイランの資産60億ドルを9月に凍結解除した後に起きている。単に馬鹿なのか、狙っているのかは本当に分からないのだが、ウクライナの時といい、バイデン氏の行動は常に戦争の引き金になっている。
ロシアのウクライナ侵攻でバイデン大統領が犯した一番の間違い
サウジアラビアの反応
さて、上述の経緯から中東諸国の反応はおおむねパレスチナに同情的だが、特に筆者の目を引いたのはサウジアラビアの反応である。
アメリカと完全に敵対しているイランと違い、サウジアラビアは中東の中でも西洋諸国とも一定の協力関係を築いている。
サウジアラビアはアメリカの仲介でイスラエルとも国交正常化を目指していた最中だったが、そのサウジアラビアがどのように反応したかと言えば、次のような声明を発表している。
サウジアラビア王国は双方に対し情勢の即時停止、民間人の保護、自制を求めます。
サウジアラビアは、長引く占領と、パレスチナの人々の法的権利の奪取、その尊厳に対する度重なる組織的挑発の結果として、状況が臨界点に達する危険について何度も警告してきました。
サウジアラビアはパレスチナの側に立っている。これには少し驚いたのだが、やはりサウジアラビアは中東の国だということだろう。
サウジアラビアは宿敵イランとも国交正常化をした直後であり、アメリカとイギリスが背後にいるイスラエルよりも同じ中東の国であるイランを取ったとも言える。これは欧米にとっても大きなニュースである。
ウクライナの反応
サウジアラビアは政治的利益よりも中東の国としての心情を取ったと言えるが、それと好対照の動きとなったのがロシアに侵攻されているウクライナである。
ウクライナは領土を他国に奪われ、それに対して反撃しているという点ではパレスチナ側に近いはずなのだが、ゼレンスキー大統領は次のように声明を出している。
イスラエルから恐ろしいニュースが来ました。テロリストの攻撃で親類や親しい人を失ったすべての人にお悔やみを申し上げます。秩序は回復されテロリストは打ち倒されると信じています。
しかしその理屈ではクリミアやウクライナ東部で活動しているウクライナ軍の兵士はテロリストになってしまうのではないか。ゼレンスキー氏は結局、ウクライナの人間というよりは西側の人間なのである。彼の意見はウクライナ人よりもバイデン氏と一致している。
真珠湾攻撃に言及したゼレンスキー大統領が広島の原爆には言及できない理由
インドの反応
もう1つ筆者がやや意外だったのは、インドの反応である。インドのモディ首相は次のように声明を出している。
イスラエルで起きたテロリストの攻撃に深い衝撃を受けています。わたしたちの思いと祈りは罪のない被害者とその家族の皆様とともにあります。この困難な時に、インドはイスラエルとともにあります。
インドは独特の立ち位置にいる国である。イギリスに侵略された国としていわゆるグローバルサウスの代表のような国でもあるが、一方で中国とも対立問題を抱えている。だがこの問題ではイスラエル側に立ったようだ。
ロシア
ロシアは、アメリカの敵という意味ではイスラエル側ではないのだろうが、声明文は以下のようにどちらに肩入れするものでもない。
パレスチナとイスラエルの双方に、即時停戦、暴力の放棄、必要な自制の実践と、長く望まれていた包括的で持続的な中東和平を樹立するために国際社会の助力によって交渉プロセスを開始することを求めます。
中国の反応
中国も次のような声明を出し、この問題から距離を置いている。中東から離れた国がこの地域に利害を持っていることがそもそもおかしいのである。
中国はパレスチナとイスラエルとの間で現在起こっている緊張の高まりと暴力を深く憂慮しています。中国は双方に、民間人を守って状況の更なる悪化を防ぐために落ち着いて自制をし、敵対行動を直ちに終わらせることを求めます。
イギリスの反応
最後にイギリスのスナク首相の声明を載せて終わりにしよう。
今日の惨状の野蛮さがますます明らかになり、イギリスは明確にイスラエルの側に立っています。
このハマスによる攻撃は卑怯であり、道徳的に堕落しています。
あまり状況に詳しくない日本人も、これにはツッコミたいのではないか。この件で一番道徳的に堕落しているのは明らかにイギリスなのだが、それはどうなのか。西洋人は決して自分を省みることがない。
また、この一件ではハマス側のイスラエル市民に対する暴力の画像が数多く流れているが、ウクライナの件と同様、それまでに起こってきたイスラエル側の行ないについては西側メディアではこれまでほとんど報じられてこなかったことを指摘しておきたい。
何度も言っていることだが、戦争が何もないところから突然起きることはない。メディアの報道に流されず、それまでの経緯を自分で調べてみることである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/40487
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5:777
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2023/10/11 (Wed) 02:08:49
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緊急ライブ!イスラエルとハマス軍事衝突
髙橋洋一チャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=H9drnz33QaU&t=9s
【ハマス攻撃 イスラエル報復】『イランの影 アメリカの動向』
長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=vE8h5myfwMI
【2023/10/10(火)内容】
◎ ハマステロ急襲!イスラエルの惨劇と国際情勢への衝撃
・日本のバカマスコミではわからない基本事実から確認
・テロは絶対に許してはならない。この事実がわからない日本のマスゴミ
・ハマス=凶悪なテロ組織、PLO(パレスチナ自治政府)とは別物
・地理の視点から基本をおさえる
・アメリカにとって根本的に重要なイスラエル国家
・アメリカの国際戦略で最も重要な国家で発生したテロ→徹底反撃へ
・猛烈に危機感を感じるゼレンスキー・ウクライナ大統領
・悪の枢軸:ロシア、イラン、中国、北朝鮮がほくそ笑む・・・
★出演者
長谷川幸洋(ジャーナリスト)
高橋洋一(数量政策学者)
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6:777
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2023/10/11 (Wed) 13:22:17
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2023.10.11XML
ハマスはイスラエルがPLOのアラファト対策で創設した武装組織
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310110000/
10月7日にイスラエルを陸海空から奇襲攻撃したハマス(イスラム抵抗運動)は1987年12月、シーク・アーメド・ヤシンらによって創設された。
もともとヤシンはムスリム同胞団の一員としてパレスチナで活動していた人物で、ガザにおける同胞団の責任者に選ばれている。シン・ベト(イスラエルの治安機関)の監視下、彼はムジャマ・アル・イスラミヤ(イスラム・センター)を1973年に創設した。1976年にはイスラム協会を設立し、このイスラム協会の軍事部門として1987年に登場してくるのがハマスである。
ムスリム同胞団は1928年、ハッサン・アル・バンナによって創設されているが、その際にスエズ運河会社から資金を提供されたとも言われている。つまり、少なくとも創設当初はイギリスと深い関係にあった可能性がある。
ところで、PLO(パレスチナ解放機構)の中心的な組織だったファタハ(パレスチナ民族解放運動)を率いていたヤセル・アラファトにアメリカやイスラエルは手を焼いていた。そのアラファト対策のためにイスラエルはハマスを創設している。アラファトのライバルを育て、内部対立させることで運動を弱体化させようとしたのだ。そして目をつけたのがヤシン。
ヤシンは2004年3月、イスラエルに殺害されたが、ヤシンが頭角を現す切っ掛けを作ったのはイスラエルである。その年の11月にアラファトも死亡、PLOの影響力は大きく低下する。その後、パレスチナではハマスが主導権を握った。
死亡直後からアラファトの死に疑問を持つ人は少なくなかった。自然死ではなく殺されたのではないかという疑惑だ。その疑惑をアル・ジャジーラが9カ月に渡って調査、アラファトが死の直前まで健康だったことを確認した。しかも彼の衣類や歯ブラシなどから放射性物質のポロニウム210が検出されたという。そこで、遺体の調査を求める声が出ている。
アラファトが登場してくるのは第3次中東戦争の最中。1967年3月から4月にかけてイスラエルはゴラン高原のシリア領へトラクターを入れて土を掘り起こし始め、シリアが威嚇射撃するとイスラエルは装甲板を取り付けたトラクターを持ち出し、シリアは迫撃砲や重火器を使うというようにエスカレート、銃撃戦に発展した。
シリアが農民を銃撃、それを止めるためにゴラン高原を占領したとイスラエルは主張したが、1971年から85年まで国連の事務次長を務めたイギリス人のブライアン・アークハートはそれを否定、シリアが攻撃を始めたわけではないと語っている。(Alan Hart, “Zionism Volume Three”, World Focus Publishing, 2005)
エジプトは1967年5月に緊急事態を宣言、2個師団をシナイ半島へ入れてイスラエルとの国境沿いで防衛態勢をとらせた。その直後にイスラエル軍の戦車がシナイ半島の前線地帯に現れたとする報道が流れ、エジプトは予備役10万人に動員令を出す。そしてガマル・ナセル大統領はアカバ湾の封鎖を宣言した。
イスラエルはこの封鎖を「侵略行為」だと主張、アメリカのリンドン・ジョンソン大統領はイスラエルに対して自重するように求めたとされている。
そこでイスラエルの情報機関モサドのメイール・アミート長官がアメリカを訪問、風向きが変わった。帰国したアミート長官はジョンソン大統領が開戦を承諾、イスラエルの撤兵を求めることもないと説明。そして6月5日にイスラエル軍はエジプトに対して空爆を開始、第3次中東戦争が勃発した。この戦争でイスラエル軍はガザ、ヨルダン川西岸、シナイ半島、ゴラン高原を占領している。
この戦争でアラブ諸国の動きは鈍かったのだが、そうした中、果敢に戦ったのがファタハにほかならない。そのスポークス・パーソンだった人物がヤセル・アラファト、後のPLO議長だ。アラブ諸国の民衆はファタハを支持、アラファトの人気も高まっていく。
第3次中東戦争が勃発してから4日後、アメリカは情報収集船の「リバティ」をイスラエルの沖へ派遣した。この時点でイスラエル軍はエジプト軍を粉砕、モシェ・ダヤン国防相はゴラン高原の占領を決めている。(Alan Hart, “Zionism Volume Three”, World Focus Publishing, 2005)
イスラエル軍はリバティがアメリカの船だということを確認した後、ミラージュ戦闘機や魚雷艇で攻撃する。イスラエル軍機はまず船の通信設備を破壊したが、これは救援を呼べないようにするためだ。
それに対し、リバティの通信兵は寄せ集めの装置とアンテナで第6艦隊に遭難信号を発信することに成功、それに気づいたイスラエル軍はジャミングで通信を妨害してきた。
遭難信号を受信したとき、第6艦隊の空母サラトガは訓練の最中。甲板にはすぐ離陸できる4機のA1スカイホークがあった。艦長は船首を風上に向けさせて戦闘機を離陸させ、艦隊の司令官に連絡する。司令官は戦闘機の派遣を承認し、もう1隻の空母アメリカにもリバティを守るために戦闘機を向かわせるように命じるのだが、空母アメリカの艦長がすぐに動くことはなかった。
リバティが攻撃されたことはジョンソン大統領へすぐに報告されたのだが、ロバート・マクナマラ国防長官は第6艦隊に対し、戦闘機をすぐに引き返させるようにと叫んでいる。後にマクナマラはソ連軍がリバティを攻撃したと思ったと弁明しているが、当初の筋書きではそうなっていたのかもしれない。(Alan Hart, “Zionism Volume Three”, World Focus Publishing, 2005)
ジョンソン政権で秘密工作を統括していた「303委員会」で、1967年4月にフロントレット615という計画が説明されたとされている。リバティを潜水艦と一緒に地中海の東岸、イスラエル沖へ派遣するというもので、実際、後にリバティや潜水艦は派遣された。
この計画に含まれるサイアナイド作戦はリバティを沈没させ、その責任をエジプト、あるいはソ連に押しつけて戦争を始めようとしたという推測がある。この推測が事実なら、トンキン湾事件の再現をジョンソン大統領は狙ったということになり、大統領がイスラエルに対し、戦争を自重するように求めたという話は怪しくなる。
この後、アメリカ政府は関係者に箝口令を敷き、重要な情報を公開していない。イスラエルでは機密文書が公開されるのは50年後と決められている。イスラエルが開戦に踏み切った目的、戦争の実態、リバティを攻撃した本当の理由などを知ることのできる資料が2017年には明らかにされるはずだったが、10年7月にベンヤミン・ネタニヤフ首相は情報公開の時期を20年間遅らせることを決めている。勿論、2037年に公開される保証はない。
第3次中東戦争の結果、約43万9000人の新たなパレスチナ難民がヨルダン川東岸へ移動した。それに対し、国連安全保障理事会は1967年11月に242号決議を採択、交戦状態の終結と難民問題の公正な解決、そして戦争で占領した領土からイスラエル軍は撤退するように求めている。
当時の国務長官、ウィリアム・ロジャーズはこの決議に基づいて解決しようとしたようだが、ヘンリー・キッシンジャー大統領補佐官はエジプトとイスラエルだけの部分的な和平にとどめようと考えていた。
第3次中東戦争で人気になったファタハ/PLOをアラブ諸国やイスラエルの政府は警戒、1970年9月、ヨルダン軍が国王を無視してPLOに対する攻撃を開始した。いわゆる「黒い9月」の幕開けである。
ヨルダンは軍隊をパレスチナ難民のキャンプに突入させ、翌年にはPLOの戦闘員約5000名をアジュルーンの森で虐殺している。アラファトの家も特定して戦車の砲撃で破壊、ヨルダン軍はこの攻撃でアラファトを殺したと考えたのだが、間一髪のところで避難している。
この攻撃を見てナセルはフセイン国王に対し、国王が軍を掌握できていないのならエジプト軍を介入させ、停戦させると伝える。さらにカイロに集まったアラブの指導者たちはナセルに対し、アンマンへ代表を送る権限を与えたとも付け加えている。
その代表がアンマンに到着するとヨルダン軍の特殊部隊が張り付いて監視、アラファトが現れたら殺そうとする。そこでアラファトと接触した彼は服を交換し、アラファトをアンマン空港へ移動させたという。
カイロに着いたアラファトはフセイン国王と握手、ヨルダンの内戦は終結した。ナセルが心臓発作で急死したのはその翌日のことである。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310110000/
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2023/10/12 (Thu) 07:13:17
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ハマスのイスラエル奇襲はどのように成功したか
2023.10.12
https://www.thutmosev.com/archives/302225fr.html
朝日を浴びて侵入するパレスチナの突撃隊
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-67050647
ハマスによるイスラエル奇襲作戦
長年パレスチナや周辺のアラブ諸国と軍事衝突を繰り返したイスラエルは世界で最も強化な鉄壁の守りをしていると考えられていた
その象徴と言えるのがアイアンドームで、これはイスラエルのミサイル防衛網がドーム球場のように外部から守られている事からそう呼ばれていた
攻撃があった23年10月7日は土曜日でユダヤ教の安息日でユダヤ教の祭日でもあったので国の機能の多くを停止し休日の早朝は眠りこけていました
多くの家族は自宅やシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)で祈りを捧げた後で休日をのんびり過ごしたりどこかに出かけるのが恒例になっていた
10月7日はエジプトとシリアによるイスラエルへの奇襲攻撃が1973年10月6日に行われた50周年の翌日にあたり、イスラエルは忘れていたがハマスは覚えていた
夜明けと共にロケット弾が大量に降ってきて大規模攻撃が始まったが、休日夜明けの奇襲攻撃はあらゆる戦争の基本で真珠湾攻撃もそうだった
イスラエルとパレスチナガザ地区の境界は旧ベルリンの壁や旧ドイツの収容所のような10m近い壁があるが、一部は有刺鉄線のフェンスに過ぎず事前に破壊されていた
パレスチナの武装組織ハマスの突撃隊がロケット弾発射を合図に80か所に及ぶフェンスの穴から一斉にイスラエルに侵入したがイスラエルは未だに侵入した兵力すら把握していない
7日から9日までで4000発ものロケット弾が撃ち込まれたと見られ、イスラエル側は900人が亡くなり負傷者は2500人、パレスチナガザ地区では700人が亡くなり負傷者は3700人と推測されている
ハマスは800人から1000人の戦闘員がイスラエル領内に侵入、音楽イベント会場で260人以上がなくなりホテルに泊まっていた数10人がパレスチナ側に連れ去られた
ハマス戦闘員はガザ周辺のイスラエル軍基地11か所のほか、キブツ(イスラエルの農業共同体)や集落など20か所も攻撃した
報道ではハマスはイスラエル兵士と市民約130人を人質に取り「空爆が行われた場合人質の安全は保証しない」と声明を出した
夜明けの奇襲作戦
10月7日午前6時半ごろイスラエルに向けてロケット弾が飛び始めたがイスラエル人は皆「アイアンドーム」で完璧に守られていると思っていた
だが今回は最初の1時間ほどで1000発以上、1日で2000発から3000発以上を同時に発射してイスラエル防空システムを飽和状態にした
どんな対空ミサイルや対空射撃にも装填できる弾数や連続して撃てる数に限りがあり、それを超えると発熱で故障するか弾切れで対処できなくなります
ハマスは当初の攻撃でロケット弾5000発を発射したと主張しイスラエル軍はその半数だったと反論したが、最低でも2500発が発射された事になる
イスラエルがガザを囲った分離壁は場所によってはコンクリートの壁で場所によっては金網のフェンスでイスラエル軍が定期的に巡回している
だがハマス兵士はロケット砲攻撃前後の短時間で80か所の穴を開け、一部はボートでイスラエルの海岸線に上陸して押し返され、パラグライダーで空中から侵入したのも目撃されていた
ある金網では小型バイクに2人乗りの部隊が穴から侵入する様子が動画投稿されていて、金網と鉄条網をブルドーザーが押しつぶして破壊するのも目撃されていた
コンクリート壁も爆発で破壊されイスラエルの検問所を集団で制圧し通過、攻撃部隊は境界から10キロ程度侵入し各地のイスラエル軍や政府施設などを襲撃した
中には境界から30キロの場所で戦闘が起きた例もあり映像を見ると例のトヨタのトラックなどの後部に戦闘員が乗り、道路が封鎖される前に遠くまで侵入したようです
こうした奇襲攻撃が成功したのはハマスがイスラエルを油断させたからで、表面上ハマスは「もう諦めており」抵抗する意思がなく平和を求めているような演技をしていた
ハマスによると事前準備でガザ地区に模擬のイスラエル人入植地を建設して襲撃訓練を行い作戦のビデオまで作り、イスラエルはそれを把握していたが何も起きないと考えていたという
イスラエルは近年パレスチナ人がイスラエル側で働くのを認め労働許可証を発行するなど融和政策を取り、平和的に問題が解決できると考えていたようです
第5次中東戦争が起きたらイスラエルは負けるだろう
1973年の第4次中東戦争が起きイスラエルと16カ国のアラブ諸国が戦ってイスラエルが圧勝したが、今同じメンバーで戦えば100%アラブ陣営が勝利するでしょう
欧米諸国が参戦すればイスラエルは勝てるが今やアラブ諸国には核保有国があり、第5次中東戦争が起きれば今核兵器を保有していない国も核武装します
アラブ諸国には「植民地支配されているイスラム教の聖地エルサレムを神に替わって奪還する」という大義名分があり、絶対に核兵器を使用しないとは言い切れない
第4次中東戦争ではイスラエル軍20万人とアラブ連合120万人が戦ったが、アラブ側は当時近代的な装備を持っておらずイスラエルだけがアメリカから提供された最新兵器を持っていました
今はそういう時代ではなくイスラエルが持っているものは何でもアラブ諸国も持っていて、性能はアメリカ製を使うイスラエルが良いかも知れないが数は圧倒的にアラブ有利です
つまりアラブ諸国が一丸となればイスラエルは負けるので、こうした場合アメリカは参戦しないだろうしせいぜい停戦交渉や間接的な支援にとどめるでしょう
イスラエルはガザへの電気や水道、ガスなどの供給を停止する「完全包囲」を発表し30万人の予備兵を動員し戦闘態勢を整えようとしている
米英独仏伊の5か国首脳は9日に電話会談し、イスラエルへの「揺るぎない結束した支持」を確認した
米国は周辺国の動きをけん制するため、東地中海に原子力空母「ジェラルド・フォード」を中心とする空母打撃群を派遣する
イランとサウジアラビアはハマスとパレスチナを支持すると表明し、軍事支援や参戦については微妙だが有形無形の援助をパレスチナにするでしょう
かつての中東戦争や湾岸戦争の時とは違い、この20年の空前のマネーバブルで産油国は金と力を持っていて、地域的にはアメリカと対抗しえる軍事力も持っている
アラブ諸国に力と金を与えたのは皮肉にもアメリカと欧州で、中東に膨大な投資をして膨大な石油を買い今では欧州の先進国より金持ちになっている
おそらくパレスチナやハマスはなるべく戦争を拡大してアラブ諸国がパレスチナ側につき、できれば参戦してイスラエルと戦って欲しいと考えているでしょう
ドローン爆弾で監視所を沈黙させロケット弾発射と同時にパラグライダー部隊が降下し同時にフェンスや壁を破って地上部隊が侵入した
https://www.youtube.com/watch?v=B3_yQ4mgOks
https://www.thutmosev.com/archives/302225fr.html
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2023/10/12 (Thu) 22:35:40
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チューダー・ジョーンズ氏: 金融市場はイスラエルリスクを過小評価している
2023年10月12日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/40557
1987年のブラックマンデーを予想したことで有名なポール・チューダー・ジョーンズ氏がCNBCのインタビューで、先週末に始まったハマスによるイスラエル攻撃と、金融市場の反応について語っている。
ハマスによるイスラエル攻撃
ジョーンズ氏は先週末に起こったガザを支配するハマスによるイスラエル攻撃について次のように述べている。
イスラエルのことは大きな悲劇だが、より大きな地政学的文脈のなかでこれを捉える必要がある。
ジョーンズ氏は次のように続ける。
4つの核保有国が問題となっており、その内3つは反社会的人間が率いている。中国とロシアと北朝鮮だ。これらの国の指導者は自分以外のことはまったく気にかけず、人間性を微塵も持っていない。これらの国では敵味方問わず人が失踪する。
そして4つ目のイランは神が自分に語りかけていると思っている人間によって率いられている。
アメリカ人であるジョーンズ氏は4つの核保有国を挙げたが、歴史上核兵器を実際に使った唯一の国のことをお忘れのようだ。だがジョーンズ氏が今考えているのはイランのことである。
イランとパレスチナ
この状況においてイランは重要である。何故ならば、イランはハマスを支えてきた最大の国であり、今回の攻撃に直接関与したことは否定しているが、ほとんど何の産業もないガザに閉じ込められたハマスの資金の多くはそもそもイランから来ているので、イランは無関係ではない。
イランについてジョーンズ氏は次のように批判している。
イランの指導者は、恐らく史上最も優秀な人々によって形成された国を地上から取り除きたいと公然と言い放った。
イランは、第1次世界大戦以来イギリスとアメリカによって人工的に作られた国であるイスラエルを嫌っている。パレスチナには1918年にはアラブ人が70万人、ユダヤ人が6万人住んでいたが、イギリスによる統治とその後のアメリカの支援によって地域のほとんどはユダヤ人の国であるイスラエルの領土となり、アラブ人の居住地域はその中の飛び地に押しやられている。
だから中東の人々はほとんどパレスチナに同情的である。自国の領土内にいきなりイギリスとアメリカが作った国が出来上がり、自分たちが隅に追いやられたらどう思うかを考えれば当たり前である。そして中東の国々はそれが他人事でないこと、アメリカがそれを本当にやる国であることを身をもって知っている。
イランはイスラエルに対して公に敵意を表明している。アメリカとも親しい関係にあるサウジアラビアは、アメリカの仲介でイスラエルとの国交正常化を目指していたが、以下の記事の通りこの一件ではパレスチナ寄りの声明を出している。
ハマスのイスラエル攻撃に対する世界各国の反応まとめ
金融市場の反応
この一件に対する金融市場の反応はどうだったか。ジョーンズ氏はこう述べている。
週末の出来事に対する市場の反応がどうだったかと言えば、普通の反応だった。リスクオフではあったが、この事態がどれだけ悪化し得るかを少しでも織り込んだものではなかった。
米国株はどうなったかと言えば、次のようになっている。
米国株は最初は下落で反応したが、その後むしろ上昇している。
株式市場がこのように反応していることについてジョーンズ氏はこう分析している。
その理由は、われわれがこうしたリスクに疲弊してしまっているからだろう。
しかしそれは、何かより悪いことが起これば、今後市場が普通ではない反応を示さないということを意味しない。
今のところ、市場は慣れてしまっており、恐らくそれは間違っている。
ジョーンズ氏は市場がハマスによるイスラエル攻撃のリスクを過小評価していると言う。何故か。彼はこう続ける。
本当に状況が悪化するのは、イランとイスラエルが直接戦争になる場合だ。そうなれば事態は本当に悪化することになる。第1次世界大戦のような、すべての国が参戦してくる状況になる可能性がある。
問題は、ハマスの攻撃がヒズボラのようにイランによる代理戦争だったのか、それともイランは単に同盟国だったのかということだ。それによってイスラエルの対応は異なる。それは最終的にイスラエルが決めることになる。
ハマスはこの攻撃はイランに支持されていると言っている。イランは否定している。
イスラエルのガザ包囲
だが、イスラエルのガザ包囲を受けて、イランの態度も変わっているように見える。
イスラエルによって狭い地域に追いやられているガザは、イスラエルが電気や水などを供給しているのだが、ハマス(必ずしも全ガザ市民が支持しているわけではない)の攻撃によってイスラエルは水や電気の供給を止めることを決定した。イスラエルのガラント防衛相は次のように述べている。
イスラエルはガザに対する完全包囲攻撃を決定した。電気も食料も燃料も水もない。すべては封鎖される。われわれは獣人と戦っており、それを前提に処理する。
この結果、200万人以上のガザ市民が餓死の危険に晒されており、病院も機能不全となっている。これに対して国連人権高等弁務官は次のように警告している。
民間人は、それを望むならば包囲された地域から脱出することを許されなければならない。あらゆる制限は軍事上の必要性によって正当化されなければならず、そうでなければイスラエルの行動は集団的処罰に該当する可能性がある。
集団的処罰は国際人権法上明確に禁じられており、戦争犯罪となる可能性がある。
だがイスラエルは気に留めていない。イスラエルの理屈では、200万の獣人には人権は適用されないということだろう。
ジョーンズ氏の投資判断
個人的には、こうした状況を見てイランは考慮を重ねているように見える。レバノンに拠点を置いているヒズボラは、最初は傍観していたが断片的な報道によるとどうやら参戦したらしい。イスラエルが報復としてレバノン領内に攻撃している。戦火が他国へと広がっている。
ヒズボラとイランは連絡を取り合っているだろう。ジョーンズ氏は次のように言っている。
個人的には、イスラエルとイランの間での結論が何かを見届けるまで、わたしが株式などリスク資産に投資をするかどうかは疑問だ。
イスラエルは何らかの形で結論を出す。彼らがこの攻撃はイランに責任があると決定するかどうかは、おおごとだ。事態が本当に酷い状態に悪化する可能性がある。
だが筆者はむしろ、イスラエルが結論する前にイランが動く可能性を考えている。
イランのライシ大統領とサウジアラビアのムハンマド皇太子が45分の電話会談を行なったようだ。イラン側の発表によると、「パレスチナに対する戦争犯罪を終わらせる必要性」について合意したという。
イランが介入するつもりであれば、この電話会談でサウジアラビアに許可を取っただろう。サウジアラビアはイランに比べて穏やかなトーンを崩していないが、引き続きパレスチナへの支持は明確にしている。
ハマスのイスラエル攻撃に対する世界各国の反応まとめ
イランが動けば、アメリカはどうするだろうか。中東人はイギリスとアメリカが始めた状況にいよいよ終止符を打とうとしているのかもしれない。この状況は多くの人々の予想よりも悪化する可能性がある。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/40557
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2023/10/14 (Sat) 07:41:54
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イスラエルによるパレスチナへの報復攻撃、すでにパレスチナ側の被害が大きくなっている
See the devastation in Gaza after Israeli strikes - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=U17nMZwUrqM
ウクライナとロシアハマスアラブの危険な関係
2023.10.14
https://www.thutmosev.com/archives/302795gr.html
イスラエル軍戦車の上で国旗を掲げるハマス戦闘員
https://chicago.suntimes.com/2023/10/7/23907281/israel-war-hamas-netanyahu-gaza
イスラエルとウクライナ
23年10月7日に発生したパレスチナのイスラム過激派ハマスによるイスラエル攻撃は遠く離れたウクライナとアメリカを不利にし、ロシアを有利にしたという見方が強まっています
アメリカはウクライナに数兆円を支援してきたが加えてバイデン大統領はイスラエルに全面支援を約束したので2つの別々の戦争で同時に支援しなくてはならなくなった
イスラエルは戦時体制と戦線布告を宣言し予備兵力30万人を召集しパレスチナ自治区を完全封鎖すると予告している
勝手にやれば良いのだがイスラエルにそのような能力はないので、アメリカに頼って軍事支援を求めてきます
アメリカは平時でもイスラエルに30億ドルの支援をしているが、それを大きく上回る1兆円以上になるでしょう
米国防省はアメリカがウクライナとイスラエル両方に同時に支援するには、議会のあらたな承認が必要になると説明した
2024年は米大統領選と中間選挙があり、今でも「ウクライナ支援を停止する」と言っているトランプ前大統領が有権者から一定の支持を得ています
今後アメリカは景気低迷と不況が予想されているので、バイデン政権の支出への風当たりはより一層厳しくなるでしょう
アメリカは最近議会の承認が得られない見通しだったためウクライナへの支援を一部制限したが、今後も縮小する可能性がある
ウクライナのゼレンスキー大統領は中東で戦争を拡大する事がロシアを利するとして、ロシアが1枚絡んでいると指摘した
イスラエルへの攻撃は自由主義国の結束を弱め、新たな頭痛の種になり支援国の支援疲れを引き起こすと警戒した
欧米諸国は今後イスラエルからも支援を求められるのでその規模によってはイスラエルを優先しウクライナへの支援は優先順位が下がるかも知れません
イスラエルによるパレスチナへの報復攻撃、すでにパレスチナ側の被害が大きくなっている
アラブロシア連合対イスラエル欧米の図式
そのウクライナ戦線ではようやく南部でロシア軍の防衛戦を突破して前進を開始し、ロシア軍は整備や修理に必要な物資が不足し戦闘に影響がでています
砲弾やミサイルや砲身や精密機器、半導体などロシアでは製造できなかったり品質が格段に劣るので自給自足できない
その現れとしてウクライナの火砲とロシア軍の火砲の損失が1対3か4と言われていて、ウクライナの数倍のペースで消耗している
このまま戦い続ければロシア軍の前線はいずれ崩壊が予想されるというタイミングで、ハマスがイスラエルに攻撃した
イランはロシアにドローン1000機以上を輸出しているが、そのイランはハマスを支持し様々な装備や武器を与えたとゼレンスキー大統領は指摘している
ロシアを中心にイランやサウジアラビアがハマス支持を表明していて、今後もロシアアラブ連合が拡大する可能性があります
ウクライナメディアや政府当局者によると、彼らはハマスを後押ししたのがロシアとプーチン大統領だと確信しているようです
ハマスのイスラエル攻撃によって世界の関心はウクライナから中東に向かい、それ事態がロシアにとって利益になっているという
ハマスの攻撃直後に旧ツイッターを中心に「ハマスの兵器はウクライナから流出した」という情報がフェイク動画や画像とともに大量に投稿された
後にそれらはフェイクニュースと判明したが信じた人がかなりいてウクライナを非難したもようで、こうした事はロシアにとって利益になった
ロシアのメドベージェフ元大統領はアメリカがイスラエルに間違った関与をし、ウクライナでネオナチを育てて核戦争の危機を作り出しているとアメリカ批判に利用した
そしてロシアはハマスとイスラエル双方に停戦を呼び掛けて仲介者になろうとし、外交的優位にたってウクライナを降伏させようと暗躍している
もしアラブ連合とイスラエルが軍事衝突したらロシアはそれを支援してウクライナ侵攻への支援を求める
https://www.thutmosev.com/archives/302795gr.html
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2023/10/14 (Sat) 07:56:35
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ネオコンのプロパガンダを真似て偽情報を流すイスラエルのネタニヤフ政権
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310130000/
ハマス(イスラム抵抗運動)は10月7日にイスラエルを奇襲攻撃した際、イスラエル市民に対して残虐な行為を働いたとIDF(イスラエル国防軍)やイスラエル外務省は主張した。その中には40人の「赤ん坊」を殺害し、数人の首をはねるということも含まれているという。
アメリカのジョセフ・バイデン大統領は10月10日、ホワイトハウスにおけるユダヤ教の指導者たちに対する演説で赤ん坊に対する残忍な行為を描いた写真にショックを受けたと主張したのだが、後に撤回した。IDFも「公式には確認できない」としている。バイデンは幻影を見たのだろうか?
赤ん坊をの首をはねたとする話の発信源はIDFのデイビッド・ベン・シオン。この人物が記者に語り、その偽情報をバイデンたちが広げたという。このベン・シオンはヨルダン川西岸の違法入植者の指導者で、今年初めにはヨルダン川西岸でパレスチナ人に対する暴動を扇動したと伝えられている。今年2月、彼はパレスチナのフワラ村を一掃するように呼びかけていた。「慈悲の余地はない」のだという。
ベン・シオンのような狂信的なシオニストはイスラム世界を挑発していた。たとえば今年4月1日、イスラエルの警察官がイスラム世界で第3番目の聖地だというアル・アクサ・モスクの入口でパレスチナ人男性を射殺する。4月5日にはイスラエルの警官隊がそのモスクに突入、ユダヤ教の祭りであるヨム・キプール(贖罪の日/今年は9月24日から25日)の前夜にはイスラエル軍に守られた約400人のユダヤ人が同じモスクを襲撃、そしてユダヤ教の「仮庵の祭り」(今年は9月29日から10月6日)に合わせ、10月3日にはイスラエル軍に保護されながら832人のイスラエル人が同じモスクへ侵入している。
ユダヤ教徒の一部はアル・アクサ・モスクを破壊し、「第3神殿」を建設するべきだと主張している。こうした狂信的シオニストに対するイスラムの怒りが高まっていることは間違いないが、ハマスには別の要素も考慮する必要がある。
すでに本ブログでも書いたが、ハマスは1987年12月にシーク・アーメド・ヤシンらによって創設された。ヤシンはムスリム同胞団の一員としてパレスチナで活動していた人物で、ガザにおける同胞団の責任者に選ばれている。シン・ベト(イスラエルの治安機関)の監視下、彼はムジャマ・アル・イスラミヤ(イスラム・センター)を1973年に創設、76年にはイスラム協会を設立し、このイスラム協会の軍事部門として87年に登場してくるのがハマスである。
PLO(パレスチナ解放機構)の中心的な組織、ファタハ(パレスチナ民族解放運動)を率いるヤセル・アラファト対策のためにイスラエルはハマスを創設した。アラファトのライバルを育て、内部対立させることで運動を弱体化させようとしたわけだ。
アラファトはノルウェーのオスロでイスラエルのイツハク・ラビン政権と秘密裏に交渉、1993年9月に両者はワシントンDCで「暫定自治原則宣言」(オスロ合意)に署名したが、クリントンはスキャンダル攻勢でホワイトハウスにおける影響力が低下、95年11月にラビンが暗殺されてしまう。
ラビン暗殺から5年後、リクードのアリエル・シャロン党首が数百名の警察官を従えてエルサレムの神殿の丘を訪問、和平の雰囲気は吹き飛んでしまう。2004年11月にアラファトが死亡、PLOの影響力は大きく低下する。アラファトが死ぬ8カ月前、ヤシンはイスラエルに暗殺されていた。
死亡直後からアラファトの死に疑問を持つ人は少なくなかった。自然死ではなく殺されたのではないかという疑惑だ。その疑惑をアル・ジャジーラが9カ月に渡って調査、アラファトが死の直前まで健康だったことを確認した。しかも彼の衣類や歯ブラシなどから放射性物質のポロニウム210が検出されたという。そこで、遺体の調査を求める声が出ている。
イスラエルの現首相であるベンヤミン・ネタニヤフはオスロ合意に反対している。ネタニヤフは1996年6月から99年7月、そして09年3月から21年6月にも首相を務めた。今回は2022年12月からだ。
シーモア・ハーシュによると、前回、つまり2009年に返り咲いた時、ネタニヤフはハマスにパレスチナを支配させようとした。そのためにカタールと協定を結び、カタールはハマスの指導部へ数億ドルを送り始めたという。イスラエルが作った「フランケンシュタイン」をネタニヤフは再始動させようとしたと言えるかもしれない。
今回のハマスによる攻撃についてIDFの広報官などはISIS(ダーイッシュ)のようだと表現している。ダーイッシュは2014年8月にジェームズ・フォーリーの首を切る映像を公開、残虐さを演出していた。
バラク・オバマ大統領は2010年8月にPSD-11を承認してムスリム同胞団を使った体制転覆作戦を始動させ、2011年春にはアル・カイダ系武装集団を使ってリビアやシリアに対する軍事侵略を始めた。その武将集団の中心はムスリム同胞団やサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)だ。
リビアでは2011年10月にムアンマル・アル・カダフィ体制は倒され、カダフィ本人はその際に惨殺された。その際、アル・カイダ系武装集団とNATO軍の連携が明らかになり、反カダフィ勢力の拠点だったベンガジでは裁判所の建物にアル・カイダの旗が掲げられている。なお、その象徴的な存在だったオサマ・ビン・ラディンは2011年5月、アメリカ海軍の特殊部隊によって殺害されたとされている。
この後、オバマ政権は戦闘員や兵器をシリアへ集中させるのだが、アメリカ軍の上層部にはこれを危険だと考える軍人がいた。2012年8月にはアメリカ軍の情報機関DIAがオバマ政権のシリアでの政策を危険だとする報告書をホワイトハウスへ提出している。その時のDIA局長がマイケル・フリンだ。その政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるとも警告していた。
その警告は2014年に現実化する。ダーイッシュの登場だ。その年の1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国が宣言され、6月にはモスルが制圧されたが、その際にトヨタ製小型トラック、ハイラックスの新車を連ねたパレードが行われている。その様子を撮影した写真が世界に伝えられたのだが、こうした戦闘集団の動きをアメリカの軍や情報機関は偵察衛星、無人機、通信傍受、人間による情報活動などで知っていたはず。そうしたパレードは格好の攻撃目標だが、アメリカ軍は動かなかった。フォーリーの首を切る映像をダーイッシュが公開した2014年8月、フリン中将は退役させられてしまう。
フォーリーの首を切るところだとされる映像はフェイクだと指摘されている。首の前で6回ほどナイフは動いているものの、血が噴き出さず、実際に切っているようには見えないのだ。そうしたこともあり、フォーリーの斬首映像はシリア領内を空爆する口実作りだと推測する人もいる。
2015年になるとオバマ大統領はホワイトハウスを好戦的な陣容に替える。2月に国防長官がチャック・ヘーゲルからアシュトン・カーターへ、9月には統合参謀本部議長がマーチン・デンプシーからジョセフ・ダンフォードへ交代しているのだ。
デンプシーが議長から退いたのは2015年9月25日。その5日後にロシア軍がシリア政府の要請で軍事介入し、戦況は一変した。その後、ロシア軍は兵器と戦闘能力の優秀さを世界へ見せつけることになる。ここからアメリカが没落するスピードは加速していく。
うだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310130000/
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2023/10/14 (Sat) 11:00:12
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パレスチナ・イスラエル紛争の背景について 現代イスラム研究センター理事長・宮田律
2023年10月11日
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/27811
イスラエルの爆撃を受けたガザ地区。パレスチナ保健省は、ガザ地区でのイスラエル軍の攻撃により、子供91人、女性61人を含むパレスチナ人436人が死亡、他2271人が負傷したと発表した(9日、TIMES OF GAZAより)
中東のパレスチナ自治区・ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが7日、イスラエルに対して数千発のロケット弾を発射するとともに、ハマスを含むパレスチナ側の戦闘員が初めての越境攻撃をおこなって人質を拘束した。これに対して、イスラエル政府も宣戦布告し、両国は交戦状態に入った。50年以上続くイスラエルとパレスチナの紛争について、中東・アラブ情勢に詳しい現代イスラム研究センター理事長の宮田律氏は、自身の見解をフェイスブックで発信している。氏の了承を得て全文紹介する。
■イスラエルとハマス「戦争状態」に(10月7日)
7日、ガザ地区を実効支配するイスラム勢力の「ハマス」はイスラエルに侵入したり、ロケット攻撃を行ったりして、イスラエル軍・市民に100人ぐらいの犠牲者が出て、他方、イスラエルもガザに空爆をおこない、200人近いパレスチナ人が死亡した。ガザ地区からイスラエル領内にハマスのメンバー60人余りが侵入し、イスラエルの兵士・市民を拘束してもいる。パレスチナの武装勢力がイスラエル領内に侵入し、イスラエルを直接攻撃するのは異例だ。
アメリカのバイデン大統領はイスラエルの自衛権を支持すると語り、欧米諸国は一斉に「ハマスのテロ」という言葉を使ってハマスの攻撃を非難した。他方、カタール外務省は事態のエスカレーションの背景に、エルサレムのイスラムの聖地であるアル・アクサー・モスクにイスラエル政府関係者が侵入するなど国際法違反の行為があると、イスラエルの姿勢を非難した。
今年1月にイスラエルで極右を含む連立政権が成立すると、極右のイタマル・ベン=グヴィール国内治安相は、イスラエルの安全のためにはパレスチナ人を殺すといってはばからないし、またエルサレムのイスラムの聖地であるハラム・アッシャリーフにユダヤの神殿を建設すると主張するなどパレスチナ人の神経を逆なでする発言をくり返してきた。ネタニヤフ首相はパレスチナに「これまでにない代償を」と述べているが、イスラエルが国際法を遵守し、パレスチナとの共存を視野に入れない限り、暴力の連鎖は止むことがないだろう。ネタニヤフ首相にはパレスチナ国家を認める姿勢はなく、パレスチナはイスラエルだけが支配するという発言をくり返している。
一昨年あたりからパレスチナ人の間で若い世代の新たな武装勢力「ライオンの巣」「ジェニン軍団」などが台頭してイスラエルに対する武装闘争をおこなうようになった。イスラエルはパレスチナ人家屋の強制立ち退きや破壊を行って東エルサレムやヨルダン川西岸のイスラエル人入植地を拡大するようになった。また、イスラエルの極右入植者たちはパレスチナ人に対する暴力をふるっている。さらに、イスラエルは2007年よりパレスチナ・ガザ地区に対する経済封鎖を継続し、ガザに対する空爆をたびたびおこなっている。
若い世代の新しいパレスチナの武装勢力は、和平や安寧を達成しないパレスチナ自治政府など既存の政治組織を信頼していないが、「パレスチナ解放人民戦線(PFLP)」からは支持を得て連携している。PFLPはかつてハイジャック作戦をおこない、日本赤軍などとも連携していた左翼の政治・武装組織だ。イスラエルのパレスチナ人に対する人種差別(アパルトヘイト)的傾向が強まり、さらにガザ封鎖は16年も継続している。今年はイスラエル軍によって8月末までにパレスチナ人200人が殺害された。
パレスチナ問題の平和的解決に絶望を感じた若いパレスチナ人たちは新たな武装闘争に着手するようになったが、これらの運動がイスラエルの治安にとって新たな脅威となることは間違いなく、イスラエルは今回の攻撃のように、この脅威に対してあらためて注意やエネルギーを傾注していかなければならない。
2005年に制作された映画『ミュンヘン』は1972年のミュンヘン・オリンピックの際のイスラエル選手・コーチが犠牲になった事件後に、イスラエルの治安・軍機関がイスラエルの安全保障のためにパレスチナ人指導者たちをヨーロッパ諸国やレバノン、キプロスなどで次々と殺害していく様子を描いている。この映画はパレスチナ人の心情も描いたために、ユダヤ系のスティーヴン・スピルバーグ監督はイスラエル右翼から「反イスラエル」との批判を受けた。映画『ミュンヘン』でスピルバーグ監督は暴力の連鎖がいかに意味のないものであるかということを描きたかったと述べているが、今回のハマスによるイスラエル攻撃や、現在のパレスチナの武装集団の台頭にもまさにいい得ることだと思う。イスラエルの暴力の行使や国際法違反の行為がパレスチナ人の新たな暴力をもたらし、その応酬を果てないものにしている。
■ガザ住民の苛立ちを強めたイスラエル極右勢力(10月9日)
岸田文雄首相は8日、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃を非難し、X(旧ツイッター)に「罪のない一般市民に多大な被害が出ており、強く非難する」と投稿した。岸田首相はイスラエルによるヨルダン川西岸への占領の継続、占領地でのイスラエルによる入植地の拡大などを批判したことがあっただろうか。現在ヨルダン川西岸には70万人ぐらいのイスラエル人が不法な入植をおこなっている。かつイスラエルが建設する入植地は東エルサレムを取り囲むように建設され、イスラエルはパレスチナ人たちが将来のパレスチナ国家の首都と考えているエルサレムへの実効支配を一段と進めている。
イスラエルは、エルサレムは古代ユダヤ王国の首都だからイスラエルの首都であると主張する。しかし、アラブ・イスラム勢力はエルサレムを1200年間にわたって支配したのに対して、ユダヤ支配は424年間にすぎない。エルサレムは、第一次世界大戦中の1917年11月にイギリスが占領するまでイスラム支配が継続していた。
国際法では軍事的に占領した土地から軍隊は撤退しなければならないし、また占領地住民の土地や財産を奪ってはならないことになっている。イスラエルはこの国際法(=ジュネーブ第4条約)を破り、パレスチナ人の土地や財産を奪い、イスラエル人のための住宅(=入植地)を次々と建設している。
2018年にガザの人々は帰還のための大行進をしたが、それにイスラエル軍は発砲し、2018年3月30日から2019年12月27日までの間に223人のガザ市民が亡くなっている。ガザ住民の75%の家族は現在イスラエル領となっているビールシェヴァやスデロットなどイスラエル南部の出身で、国連決議によれば帰還権を認められているが、イスラエルはこの帰還をいっこうに認めることがない。
2014年7月8日から8月26日までのイスラエルによるガザ攻撃では、パレスチナ保健省によれば、パレスチナ人2310人が犠牲になったが、そのうち70%が市民だった。ガザは「世界最大の監獄」とも形容され、パレスチナ人たちの移動や、物資の搬入に厳格な制限があり、建築物資の不足のためにインフラや住宅の整備も極端に滞ってきた。パレスチナ人たちがガザで利用できる清潔で、飲料に適する水は全水量のわずか4%とも見積もられている。さらに電力の制限もあり、1日数時間しか電力の使用ができない状態になっている。
国際法ではパレスチナ人には民族自決権があるが、イスラエルはこの民族自決権の行使であるパレスチナ国家創設を認めず、アメリカのトランプ政権は、パレスチナ国家創設を後押しする姿勢などまるでなく、ネタニヤフ首相が主張するパレスチナのイスラエル一国支配でもよいというスタンスをとった。
7日から始まった戦闘で、パレスチナ人は300人、イスラエル人は少なくとも600人が犠牲になった。今回の戦闘で異例なのはイスラエル人の犠牲の多さだ。少なくとも第4次中東戦争(1973年)が終わって以降、これだけ多数のイスラエル人が犠牲になったことはない。
今年1月にイスラエルで極右を含む政権が成立すると、3月に極右の宗教シオニスト党の指導者であるスモトリッチ財務相は3月1日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区のフワーラ村(人口7000人)を「消滅させる必要がある」と発言した。また同じ月、スモトリッチ財務相は、パリで開かれたユダヤ人らの会合で「パレスチナ人など存在しない」「歴史も文化もない」などと発言した。
同じく極右政党「ユダヤの力」のイタマル・ベン・グヴィール国内治安相も「岩のドーム」やアル・アクサー・モスクなどがあるイスラムの聖地であるハラム・アッシャリーフの敷地内に足を再三踏み入れ、パレスチナ人ムスリムの宗教感情を逆なでする行為を繰り返している。6月23日、ベン=グヴィール国内治安相は、イスラエルの治安状況を安定させるために数十人、あるいは数百人、さらには数千人のパレスチナ人を殺害することがイスラエル政府の責務であるとも語り、彼はパレスチナ人を「テロリスト」と呼んでいる。イスラエルの治安の安定のためにパレスチナ人殺害を唱道するのは異様な心理だ。
こうしたイスラエルでの極右閣僚たちの言動もパレスチナ人たちの反発や危機感を招き、今回のハマスによる攻撃の一つの背景になったことは間違いない。イスラエルには約4500人のパレスチナ人捕虜が拘束されていて、そのうち約310人が裁判を受ける権利もなく行政拘留されている。今回ハマスは100人余りのイスラエル人を誘拐したと見られているが、ハマスはこうしたユダヤ人たちをパレスチナの政治犯の解放のための「手段」として用いる可能性がある。
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/27811
パレスチナ・イスラエル紛争の背景について《2》 現代イスラム研究センター理事長・宮田律
国際2023年10月18日
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/27880
イスラエルによる民間人の密集居住区への無差別爆撃がおこなわれているパレスチナ自治区ガザ(8日)
■イスラエルのアパルトヘイト体制を放置し、ハマスは「残虐」と非難する欧米の無責任(10月11日)
イスラエルのネタニヤフ首相は9日、「ハマスはISだ」とし「世界がISを打ち負かしたようにイスラエルもハマスを打ち負かす」と述べた。アメリカ国防総省高官は、ハマスによる前例のない攻撃について、「その野蛮な残酷ぶりは、ISに匹敵する」と非難した。(BBCニュース)
しかし、イスラエルによる長年にわたるアパルトヘイト体制を放置してハマスにはIS並みの残虐ぶりがあるとアメリカをはじめとする欧米が主張するのは無責任だ。むろん、パレスチナ独立国家を認めず、ガザを封鎖し、アパルトヘイト体制を敷いてきたネタニヤフ氏がハマスを「残虐」と形容する資格は微塵もない。イスラエルのアパルトヘイトは現在も継続する事象で、イスラエルは2007年以来ハマスが支配するガザ地区を封鎖し、そこにパレスチナ人を閉じ込めて、イスラエル人との一切の交流がないようにしてきた。
国際的人権団体である「アムネスティ・インターナショナル」「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」はイスラエルを「アパルトヘイト国家」と形容している。アパルトヘイトが世界人権宣言(1948年)や1973年11月30日に国際連合総会が採択した「アパルトヘイト罪の鎮圧と処罰に関する国際条約」など国際法に違反することはいうまでもない。(アパルトヘイトと国際法の関連については家正治「アパルトヘイトに対する国際連合の活動」などをご覧頂きたい) https://core.ac.uk/download/pdf/83078905.pdf
2018年7月、イスラエル国会は、同国が「ユダヤ人の民族的郷土」であり、ユダヤ人の言語であるヘブライ語が国語であると規定し、東西エルサレムをイスラエルの首都とする法案を可決した。イスラエル国内には20%のアラブ系市民がおり、ヘブライ語を国語としたことは、イスラエルが公式にアラブ人を「二級市民」とするアパルトヘイト国家になったことを明らかにした。それはあたかもアメリカが白人のクリスチャンの国家であることを宣言し、アフリカ系やヒスパニック系の人々を排除して、英語を唯一の公式言語とするようなものだった。
かつてイスラエルを構成するユダヤ人たちはヨーロッパ・キリスト教世界で「二級市民」として扱われていたが、同じ「人道上の罪」をアラブ人に対しておこなっている。2002年に発効した「国際刑事裁判所ローマ規程」ではアパルトヘイトを「人道に対する罪」と規定した。
少々古いデータだが、イスラエルの「ハアレツ」紙が2012年10月にイスラエル人500人余りにおこなった世論調査によれば、回答した3分の2以上のイスラエルのユダヤ人が、ヨルダン川西岸がイスラエルに併合された場合、パレスチナ人には選挙で投票する権利を否定すべきであると回答した。
また、4分の3がイスラエル人とパレスチナ人の道路を分けるべきだと考え、58%がパレスチナ人に対するアパルトヘイトがすでに存在するとしている。さらに3分の1がイスラエル国内にいるパレスチナ人の投票権が取り消されるべきであると答えた。また、およそ4割がパレスチナ人と職場や学校を共有したくないと回答している。正統派のユダヤ人たちの70%はパレスチナ人が投票することを禁じるべきだと考え、95%がパレスチナ人に対する差別を正当化した。
ジミー・カーター元大統領は『カーター、パレスチナを語る――アパルトヘイトではなく平和を』(邦訳は2008年出版)と題する本を著し、米国内の親イスラエル・ロビーから激しい反発を招いたが、イスラエルには現にアパルトヘイト体制が存在することはこの世論調査からも明らかだった。カーター氏はイスラエルにアパルトヘイトがあると認めて、訴えた米国で、最初の唯一の大統領経験者で、イスラエルの占領地における入植地の拡大が中東地域の安定や平和にとって重大な障害であると説いた。南アフリカの反アパルトヘイト運動の指導者ネルソン・マンデラ氏は「パレスチナ人の自由なしにわれわれの『自由』も不完全だ」と述べた。
南アフリカでは、アフリカ人の土地所有権をわずかな不毛の地「保護区(Reserve)」に限り、ここから流出するアフリカ人を無権利な外国人扱いとして、氏名、部族等を明記し、雇用者のサインで有効となる「パス」によってコントロールしていった。パスを携帯しないだけで犯罪となり、アフリカ人たちは社会生活では住宅地から公共施設まで分離されるようになり、反アパルトヘイトの活動家たちには恣意的な逮捕や拷問までもおこなわれた。イスラエルが2007年からガザを経済封鎖し、パレスチナ人の政治犯を逮捕、またヨルダン川西岸の水資源の85%を支配している。(アルジャジーラによる数字)
イスラエルは占領地であるヨルダン川西岸と東エルサレムに70万人のユダヤ人たちを住まわせ、彼らは厚くて、高い分離壁によって護られて暮らしている。ヨルダン川西岸には320万人のパレスチナ人が居住するが、イスラエルはパレスチナ国家を認めず、彼らに「国籍」を与えていない。ヨルダン川西岸におけるパレスチナ人の移動はかつての南アフリカのように、「パス(身分証)」によって制限される。パレスチナ人たちには基本的な人権も、労働の自由も、組合運動、教育の保障、言論の自由も与えられていない。まさにかつての南アフリカのアパルトヘイト政策で、国際社会の声が南アフリカのアパルトヘイト撤廃に力をもったように、パレスチナのアパルトヘイトにも同様な声を上げていくことが求められている。
イスラエルの爆撃による死者が増え続けているパレスチナ自治区ガザ(12日)
■イスラエル軍のガザへの地上侵攻はイスラエルに安全をもたらさない(10月12日)
ハマスの攻撃を受けてイスラエル軍がガザに地上侵攻する可能性が指摘されるようになった。イスラエルが地上侵攻しても達成されるものはほとんどなく、暴力はさらなる暴力の連鎖を生むだけだ。
記憶にあるのは2014年のイスラエル軍によるガザ空爆と地上侵攻だ。この攻撃でパレスチナ人が2300人以上犠牲になったが、ハマスの暴力はいっこうに止むことなく、今回のようなハマスによる大規模な奇襲攻撃となり、イスラエル人にも1200人以上の犠牲が出た。ネタニヤフ政権が繰り返してきたガザ攻撃がイスラエルの安全保障に役立ったということはまったくなく、イスラエルの度重なる空爆や攻撃がガザ社会のいっそうの急進化をもたらしてきた。実際、パレスチナには武装集団に入る若者たちが絶えないし、若い世代による新しい武装集団も生まれるようになった。
2007年以来続くイスラエルの経済封鎖によってガザでは、空爆の負傷者たちの医薬品や、その搬送のための救急車のガソリンも不足するようになっている。今回、イスラエル軍は病院や救急車まで攻撃目標にし、まさに人道に対する罪を犯すようになった。
イスラエル空軍(航空宇宙軍)はボーイングAH-64アパッチ攻撃ヘリ、F-15、F-16、F-35というジェット戦闘機を保有し、その空軍力は2023年の世界ランキングで9番目の規模とされる。(ちなみに日本の自衛隊は8番目、日本政府がしきりに脅威を強調する北朝鮮は44番目・https://www.wdmma.org/ranking.php)
それに対して、ガザのハマスなどの軍事部門がもつのはカラシニコフ銃などの小火器、手作りのロケット弾や爆弾ぐらいしかない。しかし、地上侵攻になったら、長年の経済封鎖で希望がもてないガザの武装集団は自爆攻撃など捨て身の攻撃を多用し、イスラエル軍に対して必死の抵抗を試みるだろう。ガザ住民はもちろんのこと、ハマスに人質にとられたイスラエル人、そしてイスラエル軍兵士たちにも相当な犠牲が出るに違いない。
イスラエルが輸出する兵器の性能は、繰り返されてきたガザ攻撃で試されているとも見られ、ガザはイスラエルの軍需産業の実験場ともなってきた。イスラエル国防軍は軍需産業にその兵器の性能や成果を報告してきた。まさにイスラエルの軍産複合体の癒着構造である。
2022年に、イスラエルの武器輸出が増加したのは、アラブ諸国とのアブラハム合意と、ウクライナ戦争が背景にある。爆弾やミサイルなどの軍需品を輸出する国は42カ国から61カ国に増えた。サイバーセキュリティ関連の輸出は67カ国から83カ国に増加している。
今回、ハマスの攻撃を受けてイスラエルはガザに過去最大規模の空爆をおこない、10日現在で700人のパレスチナ人が犠牲になった。ガザの発電所への燃料の供給が止まり、ガザの住民たちは電力なしの生活を余儀なくされている。電力がなければ、病院の医療機器も稼働できない。
イスラエルがガザを地上攻撃するのは、ハマスなどの武装集団がつくったガザのトンネルを破壊するという目的もある。トンネルは武装集団の司令部が置かれたり、兵器庫あるいは戦闘や物資の輸送のために掘られたりしている。ハマスやイスラム聖戦など武装集団は、ベトナム戦争の際に民族解放戦線(通称ベトコン)がとったゲリラ作戦に戦術から教訓を得て、ガザに張り巡らしたトンネルからイスラエル軍を攻撃するに違いない。イスラエルは、ハマスのメンバーたちを殺害するか、あるいは捕らえてイスラエルで拘禁したり、イスラエルから遠く離れた国々に送ったりして、イスラエルの安全保障にとっての脅威をできる限りなくすことを考えていくのだろう。
1982年のイスラエルのレバノン侵攻によって制圧され、レバノンでの活動の終焉を余儀なくされたPLO(パレスチナ解放機構)はチュニジアなど遠く離れた地域で活動するようになったもののパレスチナ人の支持を決して失わなかった。1994年にアラファト議長がチュニスから帰国した際に熱狂的に迎え入れられたのも、その政治力がパレスチナ人の間で決して低下していなかったことを表していた。
抑圧と占領がレジスタンス(抵抗)をつくり出すことは世界の近現代史をひも解いても明らかで、米軍もイラク戦争ではスンニ派の武装集団を、またアフガン戦争でもタリバンの活動を根絶することはできなかった。地上侵攻による軍事的制圧は、ハマスなど武装集団の求心力を高め、結局はイスラエルの安全を損なうことになるだろう。多くの犠牲者を出す地上侵攻はイスラエルの安全保障のためにならず、やはり止めたほうがいい。
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/27880
パレスチナ・イスラエル紛争の背景について《3》 現代イスラム研究センター理事長・宮田律
国際2023年10月24日
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/27978
イスラエルの空爆が続くパレスチナ自治区ガザ。子どもの死者は2000人をこえた(24日)
■ガザ住民に水を与えないイスラエルの戦争犯罪(10月15日)
ハマスのイスラエルへの奇襲攻撃を受けてイスラエルはガザに対する水や食料の供給を断った。水がなければ人間は生きていくことはできず、水を飲まないで生活した場合、4日から5日が限界だそうだ。イスラエルはハマスの攻撃があった7日から電気、水、食料の供給を停止したからもう限界を超えるような状態になった。イスラエルはガザ住民に対する水や食料の供給を再開しなければならない。
7日から始まったイスラエルのガザ攻撃によって犠牲になった人の数は2300人を超え、国際社会の激しい非難を受けた2014年のガザ攻撃よりも犠牲者の数は多くなった。イスラエルの攻撃は明らかに集団的懲罰という国際法違反の行為である。
現在のイスラエルのガザ攻撃に関する戦争犯罪を国際刑事裁判所のローマ規程(1998年成立)から該当するものを下に紹介する。
1.殺人
2.身体又は健康に対して故意に重い苦痛を与え、又は重大な傷害を加えること。
3.軍事上の必要性によって正当化されない不法かつ恣(し)意的に行う財産の広範な破壊又は徴発
4.不法な追放、移送又は拘禁
5.文民たる住民それ自体又は敵対行為に直接参加していない個々の文民を故意に攻撃すること。
6.民用物、すなわち、軍事目標以外の物を故意に攻撃すること。
7.手段のいかんを問わず、防衛されておらず、かつ、軍事目標でない都市、町村、住居又は建物を攻撃し、又は砲撃し若しくは爆撃すること。
8.占領国が、その占領地域に自国の文民たる住民の一部を直接若しくは間接に移送すること又はその占領地域の住民の全部若しくは一部を当該占領地域の内において若しくはその外に追放し若しくは移送すること。
上のような行為はいずれもイスラエルのガザ攻撃やヨルダン川西岸における入植地の拡大などの行為に明確に当てはまる。
パレスチナ人たちは環境問題をめぐってもアパルトヘイト状態に陥っている。イスラエルが占領したり、封鎖したりするパレスチナの土地は環境問題が深刻になっている。ガザの住民たちは、ガザの地下にある帯水層を利用しているが、その帯水層は海水や化学物質によって汚染されるようになっている。イスラエルがガザとヨルダン川西岸地区を分離しているために、ガザの住民たちはガザの帯水層しか利用できない。またイスラエルはガザの水道管、井戸、その他の水に関わるインフラを爆撃、破壊し、またパレスチナ人たちはイスラエルのガザ封鎖によって、水道インフラを修理する部品も調達できず、また海水淡水化プラントも建設できないでいる。飲料水が汚染されているために、ガザではサルモネラ感染症や腸チフスなどの疾患に罹っている。
欧米諸国は戦争犯罪を繰り返すイスラエルに支援を与えているが、パレスチナ系の米国人思想家のエドワード・サイード(1935~2003年)は、シオニズムはヨーロッパ植民地主義の原則がパレスチナに移入されたもので、欧米諸国はパレスチナ人たちが置かれた苦境に配慮することがないと語った。サイードは、西洋のオリエント認識は人種主義に基づくもので、西欧的な考えに同化しない人種に冷淡なのだと主張した。シオニズムは、元々パレスチナに住んでいた人々の存在を否定し、排斥する傾向にある。サイードは、世界各地の人権侵害を批判する欧米諸国がイスラエルのパレスチナ人抑圧を問題にすることがない「偽善」を指摘した。
イスラエルに人道的配慮を行わせるには国際世論はやはり重要なファクターとなる。 ハマスの奇襲攻撃の後、ハーバード大学の「ハーバード・パレスチナと連帯するグループ」は、すべての暴力の責任はイスラエル政府に責任があるという声明を出した。今年4月、ハーバード大学の学生新聞「ハーバード・クリムゾン」は、その編集委員会の名でイスラエルに対するBDS(ボイコット、投資撤収、制裁)を呼びかけたこともあった。パレスチナ人の人権の尊重、パレスチナ人の解放が強調されている。これが公正の実現に向けた一つのステップであり、キャンパス内外の組織化と連帯の始まりであると述べられている。
アメリカの大学生たちが世界の矛盾の是正に大きな影響力をもつことは、1980年代にカリフォルニア大学バークレー校の学生たちがアパルトヘイトの南アフリカ政府とビジネスを行う会社への投資を大学が撤収するように要求したことが、アパルトヘイト廃止に向けて重大な貢献となったことにも見られたが、アメリカの学生をはじめ国際社会の公正を求める動きがイスラエルの戦争犯罪を止める手立てとなればと思う。
ガザ地区を包囲封鎖するために設置されたイスラエルによる分離壁(2017年)
■ハマスの攻撃と「テロ」という言葉(10月16日)
小野寺五典元防衛相は15日、パレスチナの武装組織ハマスによるイスラエルへの攻撃を日本政府が「テロ」と形容して非難した時期が遅かったと述べた。小野寺氏は「数日たっていたのは国際社会の見方からすると遅い発言かなと思う」と述べた。この場合の「国際社会」は「欧米社会」と置き換えたほうが適切だ。ハマスの攻撃を「テロ」と見なすのはイスラエルと、イスラエルに絶対的な支持を与えるアメリカや、その一部のヨーロッパ同盟国だけだ。アラブ・イスラム諸国ではハマスの攻撃はテロと見なされず、日ごろのイスラエルによるパレスチナ人に対する暴力の行使のほうが重大なテロと考えられているだろう。
日本政府首脳はイスラム世界の武装集団の暴力については「テロ」という言葉をしきりに使うが、同盟国である米国やイスラエルの武力の行使(=暴力)については「テロ」という言葉を使うことがない。
ハマスの暴力をもたらしたのは、イスラエルが国際法を守らず占領を継続し、占領地で入植地を拡大することや、裁判もなく、パレスチナ市民を殺害したりすることが背景にある。イスラエルがパレスチナ人との共存を考え、そのための措置を真摯にとっていれば、大勢のパレスチナ人の命は失われることがなかっただろう。『ABC』の記事(10月15日付)によれば、2008年以降、イスラエル軍によって殺害されたパレスチナ人は6400人に及び、それに対してイスラエル人の犠牲者は300人だ。暴力はまったく肯定されるものではないが、ハマスの攻撃に米国など欧米諸国に同調するように、「テロ」という言葉を容易に用い、欧米やイスラエルの軍事行動を「テロ」と形容しない日本政府の姿勢はイスラム世界、ムスリムの人々から好感をまったくもたれないだろう。
本来、イスラムという宗教ではテロはまったく容認されない。『コーラン(クルアーン)』第6章151節には「アッラーが神聖化された生命を、権利のため以外には殺害してはならない」。第2章256節では「宗教には強制があってはならぬ」と説かれる。
第2章190節には「戦いを挑む者があれば、アッラーの道のために戦え。だが侵略的であってはならない。本当にアッラーは、侵略者を愛さない。」とある。
また第2代カリフ(預言者ムハンマドの後継者)アブー・バクル(573~634年)に関するハディース(伝承)には彼が「女性、子供、老人、病人を殺してならぬ」と語ったというものがある。
テロリズムに相当するアラビア語の言葉は「ヒラーバhirabah(人間社会に対する不法な戦争)」と言い、スペインのイスラム法学者であるイブン・アブドゥル・バッル(1070年没)は、「ヒラーバとは人間の自由な移動を妨げ、旅人に危害をもたらし、腐敗を普及させ、また人を殺害したりすることである」と規定した。イスラムでは神の啓示を信じ、同じ聖典をもつキリスト教徒やユダヤ教徒の生命・財産の安全を保障しなければならないと説く。
イスラエルは、イスラエル軍・警察などを攻撃するパレスチナ人を一様に「テロリスト」としているが、10月7日にハマスの攻撃があって以来、イスラエル軍の空爆で殺害されたガザのパレスチナの子どもたちの犠牲は724人に及ぶ。
子供たちがイスラエルの安全にとって脅威ではないことは明らかで、かりに子供たちを守るためにパレスチナ人が暴力を行使したとしてもそれは自衛であってテロではない。占領地で武力に訴えるイスラエル軍・警察のふるまいはウクライナに侵攻したロシア軍と本質的に変わりなく、占領軍に対する抵抗は自衛権の行使と言える。本来は守られるべきパレスチナの子供たちが殺害されることにも、日本の政治家たちは関心をもち、非難しなければ、公平ではないことは言うまでもない。
■病院空爆というイスラエル軍の戦争犯罪はまったく容認できない(10月18日)
イスラエルの爆撃で500人以上の死者を出したガザ地区のアル・アハリ病院。イスラエルはパレスチナの武装組織の誤爆と主張している(17日)
平和こそが 戦争犯罪人を膝まずかせ
自白するように 余儀なくさせる
そして犠牲者たちとともに 叫ぶのだ
戦争をやめろ
――ルイ・アラゴン(フランスの作家・詩人1897~1982年)「平和の歌」より
17日、ガザの武装勢力ハマスとイスラエル軍の戦闘で、ロイター通信はイスラエル軍が空爆によって病院を破壊し、500人ぐらいが犠牲になったと伝えた。
1回の軍事行動でこれほど多くの人々が亡くなったことはかつてなかった。イスラエル軍は親イランの民兵組織「イスラム聖戦」が攻撃したとして関与を否定したが、パレスチナの武装組織である「イスラム聖戦」がガザの病院を攻撃する動機はまったくないし、一度の攻撃でこれほどの破壊力や犠牲をもたらすほどの火力や破壊力はとうてい持ち合わせていない。
ガザではすでに3000人が死亡して、世界中から反発や非難を受けた2014年のガザ攻撃以上の犠牲がすでに出ている。イスラエル軍はガザ住民のガザ北部から南部への退避を求めたが、その南部でもエジプトに至るラファ検問所付近でイスラエル軍の爆撃で49人が死亡した。
イスラエル軍の空爆は、武装組織ハマスや「イスラム聖戦」の殲滅を図ったものだったが、この空爆が正しくないのは武装組織とは関わりのない子供を含む多くの市民の犠牲を伴うからだ。米軍がアルカイダやISの指導者の殺害をイラクやアフガニスタンなどで主権を無視しておこなったのと同様に、ガザ市民たちやガザの武装組織の指導者たちは裁判にもかけられずに、イスラエル国外で殺害されている。
1949年8月12日のジュネーヴ諸条約の国際的な武力紛争の犠牲者の保護に関する追加議定書(議定書Ⅰ)(1977年採択)には、文民の保護について総則の第1条4項で「国際連合憲章並びに国際連合憲章による諸国間の友好関係及び協力についての国際法の諸原則に関する宣言にうたう人民の自決の権利の行使として人民が植民地支配及び外国による占領並びに人種差別体制に対して戦う武力紛争を含む」とある。
「人民の自決の権利」「植民地支配」「外国による占領」「人種差別体制」、すべて現在のイスラエルとパレスチナの関係に当てはまる。イスラエルはパレスチナ人の自決の権利を奪い、植民地支配を行い、占領を継続し、イスラエル国内や占領地で人種差別体制を敷いている。このようにパレスチナ人がロケットなどで占領と戦うことは国際法からも認められ、逆にイスラエルのガザ攻撃は国際法の観点からまったく正しくない。イスラエルが占領政策やガザへの封鎖をあらためない限り、パレスチナ人はイスラエル領内にロケットを撃ち続けることになるだろう。
ハージョ・マイヤー博士(1924~2014年)はオランダの物理学者で、アウシュビッツでの収容経験があり、晩年は反シオニズム(イスラエル国家の基盤となるナショナリズム思想)の運動に従事し、イスラエルが「ホロコースト」をパレスチナ人に対する犯罪を正当化するために利用していると非難するようになった。2010年にイギリス労働党のジェレミー・コービン氏に招請された講演会では、空爆などイスラエルのガザの人々に対する扱いをホロコーストにおけるユダヤ人の大量殺害にたとえた。
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/27978
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12:777
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2023/10/14 (Sat) 11:02:10
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イスラエルの占領支配に反撃 パレスチナ・ハマスが砲撃し交戦状態に 長年の人種迫害に怒り爆発 看過できぬ米国の歴史的関与
2023年10月12日
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/27830
イスラエルの空爆を受けたガザ地区(9日)
中東のパレスチナ自治区・ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが7日、イスラエルに対して数千発のロケット弾を発射するとともに、ハマスを含むパレスチナ側の戦闘員が初めての越境攻撃をおこない、イスラエルの兵士や市民約100人を拘束した。一方、これに対してイスラエルは8日に宣戦布告し、一晩中続いた1000回をこえる空爆でパレスチナ人500人以上を殺害した。双方の死者は3日間で2000人に迫るといわれるが、攻撃の応酬は現在も続いている。アメリカのバイデン大統領はハマスをテロリストと呼び、イスラエルへの武器弾薬の供与を8日から開始した。岸田首相もハマスを強く非難した。一方、周辺国や世界からは、軍事力では圧倒的な差があるこの戦争の即時停戦を求めるとともに、イスラエルの長期にわたる占領を非難しパレスチナ人の権利を擁護する声明があいついでいる。緊迫するパレスチナの事態をどうみるか、歴史的にも振り返って考えてみたい。
一方的隔離と殺戮を容認してきた米国
ハマスは7日朝、テルアビブやアシュドゥドなどイスラエル各地を数千発のロケット弾で攻撃し、戦闘員による越境攻撃をおこなった。
ハマスはその理由として、「ここ1週間、数千人のイスラエル人入植者が、イスラム教の聖地ベイトルモガッダス・エルサレムにあるアル・アクサー・モスクを何度も襲撃し、多数のパレスチナの民間人を負傷させていた。これは、イスラエルによるこの聖地に対する支配の前兆だ」とのべている。
アル・アクサー・モスクはエルサレム旧市街の「神殿の丘」にある。そもそもここエルサレムは、イスラエルが国際法に背いて違法に占領している場所だ。イスラエルは1967年の第3次中東戦争で、東エルサレムを含むヨルダン川西岸、ガザ、シナイ半島、ゴラン高原を占領したが、国連安保理はイスラエルの占領地からの撤退を求めてきた。その後、イスラエルは東エルサレムを併合し、1980年には東西を統合したエルサレムをイスラエルの首都とする基本法を成立させたが、国連総会はこの決定を国際法違反で無効としている。
ところがイスラエルはこれを聞き入れず、2000年代に入ってからはエルサレムをぐるりととり囲む形で、そこに住むパレスチナ人を強制的に追い出しては、イスラエル人をどんどん入植させる政策を進めてきた。国連安保理は占領地への入植禁止を決議しているが、それも無視してきた。トランプ米大統領が2017年、このエルサレムをイスラエルの首都に認定し、イスラエルへの援護射撃をおこなったことは記憶に新しい。
一方、ハマスの攻撃に対してイスラエルは7日午後、ガザへの送電を停止し、それから爆撃を開始した。市中心部のビルも、北部の病院も破壊され、スタッフが死亡した。住宅地やモスク、学校、インフラへの爆撃も続行している。ネタニヤフ首相はガザを「悪魔の街」と呼び、「あらゆる場所を廃墟にする」と宣言した。
イスラエルは9日朝までにガザ地区に1149回の空爆をおこなった。ガザにあるパレスチナ保健省は10日未明、ガザ地区では女性や子どもを含む704人のパレスチナ人が殺害され、4000人以上が負傷していると明らかにした。
さらにイスラエルのガラント国防相は9日、ガザ地区を完全に包囲し「電気や食料、燃料を遮断する」「われわれは人以外の動物とたたかっている」と宣言した。これに対しては、「ホロコースト(ナチスによるユダヤ人の大量虐殺)を再現するつもりか。ガザが強制収容所と化すのを容認する民主主義者は、世界に一人もいない」と、コロンビアのペトロ大統領が痛烈な批判を浴びせている。
「パレスチナの権利守れ」 各国が二重基準批判
パレスチナへの攻撃停止と保護を求める数千人のデモがおこなわれたスペイン・バルセロナ(9日)
アメリカのバイデン大統領は7日、「テロリストがイスラエルの一般市民を路上や彼らの自宅で殺害した。罪のない人々が殺され、人質にとられた」「イスラエルの安全保障への支援は揺るぎない」と演説。イスラエルに対して武器弾薬の供与を8日から始めるとのべた。
岸田首相もアメリカに右へならえで「(ハマスの攻撃で)罪のない一般市民に多大な犠牲が出ており、わが国は強く非難する」とのべた。米英仏独伊の5カ国首脳は9日、電話協議をおこない、「イスラエルへの結束した揺るぎない支持と、ハマスのテロ行為に対する明白な非難を表明する」とする共同声明を発表した。
これとは対照的に、周辺諸国はじめグローバルサウスの国々は、即時停戦を求めるとともに、イスラエルの長年にわたる国際法違反とパレスチナ人抑圧を強く非難している。
サウジアラビア外務省は「われわれは(イスラエルによる)継続的な占領とパレスチナの人々の正当な権利の剥奪の結果、事態が噴き出す危険性についてくり返し警告してきた」とイスラエルを非難した。
パキスタンのアリフ・アルヴィ大統領は、「イスラエルによるパレスチナ人の権利や富の剥奪と残虐行為を非難することなしには和平は達成できない」とのべ、イスラエルの「継続的な土地併合」を非難した。
トルコのエルドアン大統領は、「パレスチナ人に対する絶え間ない嫌がらせ、彼らの生命と財産と安全の無視、彼らの家と土地の押収を含むイスラエルの政策は、紛争と不安を引き起こすだけであり、最終的にはパレスチナ人とイスラエル人双方の安全を脅かすものだ」とのべ、「両者の紛争を調停する用意がある」とのべた。
マレーシア副首相アフマド・ザヒド・ハミディ氏は、「欧米大国はウクライナ危機で迅速に支援を提供した。しかし、彼らはパレスチナを無視し、イスラエルの暴力に目をつぶった。それが今回、双方で数千人が死傷した原因だ」と、G7のダブルスタンダード(二重基準)を厳しく批判した。
インドネシア外務省は「紛争の根源、すなわちイスラエルによるパレスチナ領土の占領は、国連が合意した条件に従って解決されなければならない」とのべた。
南アフリカの最大政党・アフリカ民族会議(ANC)は声明を発表し、「世界が介入し、1967年の国境(1948年のアラブ・イスラエル戦争後に引かれ、現在もイスラエルの国際的に認められた境界線として機能している)にもとづく二国家解決策の実施を確実にしなければならない。イスラエルが土地を強奪するという執拗な政策で、パレスチナ人を瀬戸際に追い込んだ」「アパルトヘイトの南アフリカの歴史がパレスチナの現実になっていることは、もはや疑いの余地がない。その結果、入植者イスラエルの残虐行為に対抗するパレスチナ人たちの決定は驚くことではない」とのべた。
アメリカ・ニューヨークでは、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス、ラシダ・トレイブ、イルハン・オマルら民主党下院議員らが呼びかけて、パレスチナ人の権利を擁護する集会が開催された。8日にはサンフランシスコやシカゴ、ロサンゼルス、アトランタなど全米の各都市で数千人が街頭にくり出し、「抑圧とアパルトヘイトに抗議するのはパレスチナ人の基本的な権利だ」と訴えた。
エスカレートする蛮行 包囲されたガザ地区
日本の大手メディアは「ハマスがイスラエル攻撃」「ロケット弾数千発」といった調子で局面を切りとった報道をくり返すものが多く、空爆下で暮らすパレスチナの人々の状況は伝えていない。
中東研究者たちが指摘するのは、イスラエルで昨年12月末、極右を含むネタニヤフ政権が成立して以降、パレスチナとの共存を否定しパレスチナを抹殺しようとする動きが強まってきたことだ。
これまでイスラエル政府は、パレスチナ自治政府の代理で徴収した税金を同自治政府に送金してきたが、宗教シオニスト党のスモトリッチ財務相は1月、この送金を差し止めた。同財務相は3月には「パレスチナ人など存在しない」「歴史も文化もない」と発言して、物議を醸している。
極右政党「ユダヤの力」のベン・グヴィル国内治安相は、デモの制圧や占領地における特殊作戦を担う国境警備隊を指揮下に置き、「イスラエルの治安の安定のためにパレスチナ人を殺害することがイスラエル政府の責務である」と公言している。
こうしたなかでイスラエルはパレスチナ人の家屋の強制立ち退きや破壊、襲撃、放火をおこない、東エルサレムやヨルダン川西岸で入植地を次々と拡大している。暴力的行為が日常化し、今年1月から8月までに少なくとも247人のパレスチナ人がイスラエル軍によって殺害された。
昨年もヨルダン川西岸で、イスラエル軍の急襲作戦などによって、合計150人以上のパレスチナ人が殺害されている。昨年10月には西岸ナブルスで、イスラエル軍に虐殺された5人のパレスチナ人の若者の葬儀に数万人の市民が集まり、抗議した。
一方、日本の種子島ほどの面積に約230万人が暮らすガザ地区は、「天井なき監獄」と呼ばれる。2006年からイスラエル政府の厳しい経済封鎖下にあるからだ。
ガザはかつて世界有数のイチゴの産地で、それが外貨獲得の貴重な手段だったが、いまや空港は破壊され、港湾からの輸出も禁止され、エジプトに通じる陸路も検問所が閉鎖されている。パレスチナ人がガザを出るときにはイスラエル政府が発行する移動許可証が必要だが、許可が下りないことも多く、移動の自由すら奪われている。
経済封鎖の影響で、ガザでは電気が1日2~3時間しか使えず、上下水道の設備も多くが破壊されている。イスラエルは2014年、地上侵攻を含む大規模な軍事攻撃をしかけ、2300人以上のパレスチナ人を殺した。街の復旧や家の再建にはコンクリートが不可欠だが、イスラエルが搬入を規制した。ガザ全体の失業率は44%、若者に限れば60%をこえ、世界最悪である。こうした状況が今まで16年間も続いている。
最近、パレスチナ人の若い世代のなかで、新たな武装勢力が台頭しているという。彼らは和平を実現しないパレスチナ自治政府など、既存の政治勢力を信頼していない。
また、パレスチナ人に対する抑圧を第3次中東戦争で占領された西岸地区とガザ地区だけに限定せず、イスラエル領内のパレスチナ市民に対する差別や、パレスチナ難民の帰還権にまで広げて把握し、イスラエルの対パレスチナ人政策を「アパルトヘイト(人種隔離)犯罪」としてとらえ、変革を求める草の根の運動も広がっている。
ハマスは2006年のガザ地区自治選挙(国会議員選挙に相当)で第一党になり、ガザ地区を実効支配してきたイスラム勢力であり、そうしたパレスチナ人の世論に縛られる関係だ。イスラエルがパレスチナ人の生存権すら認めぬジェノサイドを数十年にわたって続けてきたことが、今回の事態を引き起こすまでに至った原因にほかならない。
中東の矛盾はらみ拡大 イスラエルでも反ネタニヤフ高まる
もう一つの要因として、中東全体の矛盾関係が影響していることも見逃せない。現在アメリカは、サウジアラビアとイランとの関係強化に歯止めをかけるため、サウジとイスラエルとの関係正常化を強力に後押ししており、ハマスの攻撃はそこに楔(くさび)を打つ狙いがあったと見られる。
イランとサウジは今年3月に国交正常化で合意したが、それはアメリカがイラク戦争で失敗し、アフガニスタンからは叩き出されるなど、「自分の利益のために地域の緊張を高めることしかしない」という中東諸国の反発の高まりと、アメリカの力の衰退のなかで起こったことだった。
これに対してアメリカは2020年、イスラエルと、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、スーダン、モロッコのアラブ4カ国との国交正常化を後押しした。そして現在イスラエルは、「アラブの盟主」といわれるサウジとの国交正常化を最大の目標に掲げている。
今回のハマスの攻撃は、「中東地域の平和と安定のためには、まずイスラエルの占領を終結させなければならない」というメッセージを発したことになる。サウジは国内にイスラム教の二大聖地を抱え、以前からパレスチナ国家の樹立を求めてきた。中東アラブ地域では、歴史的にパレスチナのたたかいに対する共感が強く、イスラエルがガザ地区で多くのパレスチナ人を殺傷していることに対して、中東地域の総反発は必至だ。
イランのホセイン・アミール・アブドラヒアン外相は、イスラエルの侵略と占領に対抗するパレスチナ人の正当な権利を強調し、イラク外相とともに、パレスチナを支援するためイスラム協力機構(OIC)緊急会合の開催を呼びかけた。
また、ハマスのイスラエルへの攻撃の翌8日、隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが、レバノン南部のシャバア農場を占拠して建てられたイスラエルの軍事基地3カ所への攻撃をおこない、「パレスチナとの連帯のためにおこなった」と声明を出した。ヒズボラも「イスラエルとの国交正常化をめざしている国に対するメッセージだ」と主張している。
一方、この事態をめぐり、イスラエル国内ではネタニヤフ首相への批判が巻き起こっている。イスラエル第3の大手新聞『ハーレーツ』は9日の社説で、「今週末イスラエルを襲った“災害”の全責任はベンヤミン・ネタニヤフにある」とし、ユダヤ人至上主義者たちを大臣にしてパレスチナ人の存在を否定したこと、ヨルダン川西岸を併合するための公然の措置を講じ、オスロ合意が定めた地域で「民族浄化」を実行したこと、アル・アクサー・モスク近くで入植地の大規模な拡大をやったことを批判した。
イスラエルでは1月から、裁判所の権限を弱めて三権分立を形骸化し、首相権限を強める司法改革に対し、毎週何十万人という人々が抗議デモにくり出した。運動は軍隊や予備役兵にも広がり、それが一因となってハマスの攻撃を事前に察知できず、大きな被害を許したと指摘する意見もある。
他方でアメリカは、イスラエルへの武器弾薬の供与を発表し、原子力空母「ジェラルド・フォード」を東地中海に派遣する指示を出した。世界の力関係の変化は、より大規模な戦争の危険性をはらみつつ進行している。
崩された二国家共存 求められる即時停戦
以上のようなパレスチナをめぐる複雑な矛盾関係は、歴史的に形成されてきたものだ。
エルサレムにはイスラム教、ユダヤ教、キリスト教の3つの宗教の聖地がある。この地域で今日に至る矛盾が形成された契機は、第一次大戦の戦勝国となったイギリスの三枚舌外交にあるといっていい。イギリスは一方で、アラブがオスマントルコから自力で解放した地域にイギリスは干渉しないと約束しつつ、その裏でアラブ世界をイギリスとフランスで山分けする秘密協定を結び、他方でユダヤ人がパレスチナにナショナル・ホーム(民族的郷土)を建設することを承認・支援するという、相矛盾した政策をとった。
第2次大戦が終わり、1947年の国連総会は、パレスチナの土地の56・5%をユダヤ国家、43・5%をアラブ国家のものにするというパレスチナ分割決議を採択した。当時のパレスチナのユダヤ人人口はアラブ人の1割に満たず、これは実際とかけ離れていた。アラブは、オスマントルコを倒すために英仏に利用されただけだった。
翌1948年、イスラエルが建国を宣言すると、これに反対したアラブ諸国軍との戦争(第1次中東戦争)が始まり、勝利したイスラエルは西エルサレムを含むパレスチナの75%を分捕った。イスラエルによって500以上の村々が強奪され、住む場所を失った75万人以上のパレスチナ難民がイスラエルとその周辺国にあふれた。この一連のできごとをナクバ(大災厄)といい、毎年5月15日、現在まで続くイスラエルの占領をやめさせ、自分たちの故郷に帰る帰還権を主張する大行進をパレスチナ人がおこなっている。
1956年、エジプトのナセル大統領がスエズ運河を国有化すると、イギリスはフランスとイスラエルに働きかけてエジプトに侵攻した(第2次中東戦争)。その結果、イギリスはスエズ運河を放棄し、アラブ諸国で民族独立の機運が高揚するが、今度はイスラエルが1967年、エジプトに奇襲攻撃をおこなった(第3次中東戦争)。これによってイスラエルは東エルサレムを含むヨルダン川西岸、ガザ、シナイ半島、ゴラン高原を占領した。
1993年にはアメリカが仲介してイスラエルとパレスチナの「二国家共存」をめざす「オスロ合意」が結ばれ、パレスチナ自治政府が成立した。現在、パレスチナ(ヨルダン川西岸地区とガザ地区)を承認する国は、国連加盟国の7割をこえる。しかしイスラエルはオスロ合意を一方的に反古にし、パレスチナ国家を否定する行動をとり続けている。
このようにイスラエルが国連決議違反を何度もくり返し、やりたい放題できるのは、バックにアメリカがいるからだ。アメリカは国連安保理常任理事国として、安保理のあらゆる措置に対してイスラエルを擁護し、これまでに44の対イスラエル安保理決議に対して拒否権を行使してきた。アメリカはイスラエルに毎年約40億㌦の軍事支援をおこない、イスラエルへの最大の武器売却国となって、軍需産業が莫大なもうけをあげている。
今回のパレスチナ・イスラエルの紛争は、一方でパレスチナ人の抵抗運動を「テロリスト」と呼び、他方で国際法違反の国家テロをくり返すイスラエルは容認するというダブルスタンダードを戦後数十年間続けてきた、アメリカをはじめG7の首脳たちに重大な責任がある。国際世論の力で即時停戦を実現し、アメリカ・イスラエルのアパルトヘイト体制を終焉に向かわせることが求められている。
隔離され、空爆からの逃げ場もないパレスチナ・ガザ地区の人々(8日)
米ニューヨーク・タイムズスクエアで、イスラエルによるパレスチナの人種隔離政策と米国の軍事支援に抗議するデモがおこなわれた(9日)
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/27830
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13:777
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2023/10/14 (Sat) 14:31:53
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無敵の太陽
2023年10月14日1
テロ攻撃よりも深刻な問題 / タカリ屋のユダヤ人
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68944749.html
中東の紛争に巻き込まれる米国
Gaza 222Benjamin Netanyahu 449
(左 : イスラエルの攻撃を受けたガザ地区 / 右 : ベンジャミン・ネタニヤフ首相)
アジア大陸では同じパターンの歴史が繰り返される。一般の日本人はイスラエルとパレスチナの闘争を目の当たりにして、「何が起こっているの?!」と驚いているが、ユダヤ人とアラブ人の歴史を勉強している者なら、「また始まったのか!」というのが正直な感想だろう。両者の戦いは二千年以上も前から存在しているから、今更「てえへんだぁ~! 大変だぁぁ~!」と焦ってみても仕方がない。場合によったら“第五次中東戦争”になるかも知れないが、血で血を洗うのがユダヤ人とアラブ人の宿命である。残酷な表現だけど、現実的には、セム種族とハム種族の闘争は永遠だ。
今のところ判るのは、パレスチナ側、すなわちハマスが用意周到な準備を経てイスラエルに攻撃を仕掛けたということである。おそらく、パレスチナ人はイスラエル軍による総攻撃を予想しているから、ハマスが人質を全員殺害することも有り得る。パレスチナ側だって、女子供を巻き込んだゲリラ戦を覚悟しているから、戦争がエスカレートすることもあるんじゃないか。
Ovadia Yosef 01(左 / オワディア・ヨセフ)
パレスチナ側が背水の陣で臨んでいるとしたら、イスラエル政府もこれに応じるはず。右派政党の「リクード」を率いるネタニヤフ首相の政権とくれば、安易な妥協はしないから、徹底的な報復を実行するだろう。それに、今回の連立政権は強硬派の政党「シャス(Shas)」と組んでいるから、イスラム教過激派のテロ集団には容赦しないはずだ。この「シャス」を創設したのが、オワディア・ヨセフ(Ovadia Yosef)という札付きの超保守派ラビときているから、所属議員が対イラク制裁を主張してもおかしくはない。(ユダヤ人社会では超有名人のヨセフ師については別の機会で紹介したい。) 一般の日本国民には理解不能な政権なので、イスラエル政府が何をしでかすのかは予想がつかない。たぶん、マスコミによる批判を無視してでも、ハマスの撲滅を目指し、パレスチナ側に屈辱的な降伏を迫るんじゃないか?
今回のイスラエル・パレスチナ戦争は、米国の攻撃を危惧したペルシア(イラン)からの支援に特徴がある。ブッシュ政権の頃からペルシアは「悪の枢軸」に指定され、イラクの次に狙われる敵国と見なされていた。おそらく、ペルシアは核兵器の開発にほぼ成功しているから、アメリカに倒される前に中東アジアを戦場にしたいのだろう。それに、アメリカは今ウクライナ支援で国内が揉めているから、イスラエルに対する充分な支援は実行できない。ペルシアの背後にいるロシアにしても、中東戦争は歓迎すべき混乱で、ウクライナ支援の削減に結びつく慶事だ。
パレスチナでの軍事衝突は、イスラエルの一般国民のみならず、ウクライナ人にとっても青天の霹靂だ。何しろ、アメリカの政治家はイスラエルの安全が最優先。只でさえ、ウクライナ支援はアメリカ国民から不評で、共和党の保守派グループ、「フリーダム・コーカス」の標的になっている。となれば、いくら「ロシア憎し」のネオコンでも、ジョー・バイデンに「もっと銭と武器を持ってこい!」とは言えなくなるだろう。もしかすると、歐米諸国の庶民に不人気なウクライナ紛争は、次第に“どうでもいい厄介事”になってしまう可能性がある。つまり、金食い虫の“お荷物”と嫌悪される、ということだ。
ユダヤ人が存在すること自体が諸悪の根源
日本のマスコミには独自の取材源は無い。単に歐米の主流メディアから貰っているネタを流すだけ。それゆえ、報道機関じゃなく“翻訳局”と考えた方がいい。情報鎖国に住むのが一般の日本人だ。新聞やテレビをボケ~と見ているだけの国民は、「何だか知らねぇが、ハマスは酷ぇことしやがるなぁ~」といった感想を抱く程度。地上波のワイドショーなどは、パラグライダーに乗った兵員の奇襲や大量のミサイル攻撃を紹介するだけで、あとは中東専門家の高橋和夫とかを呼んで、よっと学問的な話を聞くのがオチだろう。しかし、一般視聴者は宮根誠司とゲスト藝人のコメントに頷くだけで満足。日本の大衆にとったら、中東アジアのドンパチなんて「対岸の火事」に過ぎず、ケーブルTVの「リアリティー・ショー」を観ている感覚だろう。
Isarel Hamas 112Isarel Hamas 324
それよりも気になるのは、ネタニヤフ政権の内部事情だ。誰でも怪訝に思うのは、イスラエルの諜報機関「モサド」が、本当に気づいていなかったのか、という点である。あれだけの大規模攻撃なら、準備段階で情報が漏れてしまうから、パレスチナに送り込んでいる“モグラ(イスラエルに協力するスパイ)”は容易に気づくはず。モサドの諜報部員だって、ロケットの配備や武器の搬入、ゲリラ兵の動員を目にすれば、「何かが起こる!」と察知できるだろう。また、ウクライナの腐敗役人や銭ゲバ議員が、歐米からの武器を横流しにしていたので、闇市場の武器がパレスチナ人に渡ることだって予想できたはずだ。実際、歐米のジャーナリストは供給された武器の横流しを報じていたから、ハマスに米国製の武器が渡っていても不思議じゃない。
現地の新聞「タイムズ・オブ・イスラエル」が報じていたが、イスラエル政府はエジプトの諜報機関から“通告”を受けていたのだ。ところが、ネタニヤフ政権は何故か無視。エジプトから「近々、何か”どデカい事”が起きるぞ!」と警告を受けても迅速な対応を講じていなかったのだ。(Egypt intelligence official says Israel ignored repeated warnings of ‘something big’, The Times of Israel, 9 October 2023.)
アメリカの政治評論家や軍事アナリストは、モサドからの情報をイェルサレム側が軽視したのだろう、と推測したが、実際、ネタニヤフ政権の内部がどうなっていのかは部外者には判らない。ただ、何となく怪しい。本当はパレスチナ側の奇襲やテロ計画を知っていて、わざとやらせたんじゃないのか? なぜなら、イスラエルの強硬派は、多少の犠牲を払ってもハマスやパレスチナの過激分子を一掃したいし、これを契機にしてペルシア攻撃の口実にしたいからだ。もしかすると、パレスチナ人による残虐行為を“梃子(テコ)”にして、その背後にいるペルシアを叩きたかったのかも知れない。
前々から、イスラエルの強硬派やアメリカの親イスラエル派は、「ペルシアの核施設を攻撃しろ!」と叫んでいた。もし、ペルシアが核兵器の開発に成功すれば、中東アジアの勢力図は大幅に塗り替えられ、イスラエルの安全が脅かされる。そもそも、イスラム教のパキスタンが核保有国なんだから、大国のペルシアが核武装してもおかしくはない。もし、ペルシアが公然の核保有国となれば、サウジ・アラビアも核兵器が欲しくなるだろう。
Charles Schumer 11
(左 / チャック・シューマー)
だいたい、イスラエルの核兵器が“公然の秘密”なんだから、歐米諸国としても「アラブ人やペルシア人には駄目」と言えまい。実際、2017年2月27日の記者会見で、ジャーナリストのサム・フセイニが、民衆党のチャック・シューマー(Charles Schumer)上院議員にイスラエルの核兵器を尋ねたら、シューマー議員は「よく知られている事実」と答えていた。合衆国政府は日本の核武装を絶対に許さないけど、イスラエルの核武装だけは内緒で許容し、膨大な軍事援助まで与えていた。『ニューズウィーク』誌のエレナ・クリフトじゃないけど、アメリカはイスラエルの衛星国か占領地じゃないのか?(註、チャック・シューマーはNY洲選出のユダヤ人議員。)
日本の大学教授や評論家は全く言及しないが、どうしてヨーロッパ人やアメリカ人は、こんなに中東アジアの戦争で大騒ぎしているのか? もちろん、「油田地帯」という要素が大きいが、それよりもユダヤ人が歐米諸国に住んでいるという点の方がもっと深刻だ。一般の欧米人はアフリカ大陸で紛争や虐殺があっても騒然としないのに、ちょっとでもイスラエルが攻撃されたり、ユダヤ人が殺害されると蜂の巣を突いたような状態になる。歴代の大統領も矢鱈とユダヤ贔屓で、ハリー・トルーマンやジョン・F・ケネディー、リンドン・ジョンソン、ビル・クリントンなどは、ユダヤ人を顧客(贔屓のクライアント)にしているんじゃないか、と思えるくらいだった。に。
それにしても、どうしてユダヤ人の命だけがそんなに尊いのか? 今では一般人でも、北京政府による異民族弾圧をよく知られている。CIAだけじゃなく、連邦議会の上下両院議員、支那系アメリカ人から賄賂を貰う地方議員、アジア問題の評論家でさえ、チベット人やウイグル人の惨状を判っているが、これといった経済的・軍事的“制裁”は無い。ロシアの侵掠に対しては金融制裁や報復反撃を支援をしているのに、ワシントンの政治家やウォール街の大富豪ときたら、支那大陸でのジェノサイドや臓器販売には目を瞑り、「商売第一」でまっしぐら。GAFAの最高経営者もヨーロッパ人と一緒に“知らぬ顔”で銭儲けに大奔走。ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグの人権思想なんかは、名札程度の代物だろう。
ワシントンの議員どもは何枚も舌を持っている。彼らはチベット人の虐殺とかウイグル人への迫害には興味を示さないが、「ユダヤ人の危機」となれば目の色を変えて騒ぎ出す。たった数人が殺されても主流メディアは連日連夜の大騒ぎだ。外交委員会の上院議員だけじゃなく、大統領までもがアラブ人やシリア人、レバノン人の暴虐を非難し、軍事支援の演説まで行ったりする。アメリカの知識人や政治家は、建前で「人道主義」とか「人命尊重」を口にするけど、本当は「ユダの金貨」に魅せられているんじゃないか? つまり、「札束ビンタ」に弱い連中は、ユダヤ人に同情した方が“得”である、と計算しているんだろう。特に、政治家はユダヤ人の票田と献金に弱いから。
日本のマスコミは滅多に報じないが、連邦や地方の選挙が近づくと、アメリカの政治家は「AIPAC(米国イスラエル公共問題委員会)詣で」をすることがよくある。民衆党のナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)元下院議長とか共和党のリンゼイ・グラム(Lindsey Graham)上院議員のような大物議員は、「親イスラエル」の代表格だ。他の議員にとっても、ユダヤ人を味方につけておくことは常識以前の常識で、ユダヤ人からの献金に大喜びの議員は雲霞の如くいる。例えば、民衆党のロバート・メネンデス(Robert Menendez)やリー・ゼルディン(Lee M. Zeldin)下院議員、シャロッド・ブラウン(Sherrod Brown)上院議員、共和党だとテッド・クルズ(Ted Cruz)上院議員やジョシュ・マンデル (Joshua Mandel)元下院議員などが挙げられよう。
Lindsey Graham 22Robert Mendez 11Lee Zeldin 1Sherrod Brown 2344
(左 : リンゼイ・グラム / ロバート・メネンデス / リー・ゼルディン / 右 : シャロッド・ブラウン )
Isaiah Kenen 11(左 / アイゼア・ケネン )
この「AIPAC」は1954年に「アメリカ・シオニスト委員会(American Zionist Council)」の副委員長を務めていたユダヤ人ジャーナリスト、アイゼア・ケネン(Isaiah Leo Kenen)によって創設された。当初、AIPACの目的は、建国間もないイスラエルを支援することだった。1950年代の貨幣価値を考えれば驚いてしまうけど、AIPACは合衆国政府に1億5千万ドルの経済援助を求めたらしい。しかし、アラブ諸国の反撥を懸念した国務省によって減額され、最終的に1500万ドルの援助になったという。
一般のアメリカ国民は長年に亙るイスラエルへの経済・軍事援助に気づいていないが、1946年から2018年の期間に、合衆国政府はイスラエルに対し、総額1,386億4,510万ドルを貢いでいたのだ。軍事支援が979億770万ドルで、経済援助は343億2600万ドル、そのほかにミサイル防衛システムを渡したり、と至れり尽くせり。(U.S. Foreign Aid to Israel, Congressional Research Service, November 16, 2020.) この間、アメリカ国民はベトナム戦争やスタグフレーション、公民権運動、福祉・医療政策の失敗、教育制度の混乱で苦しみ、増税の負担でも喘いでいたのに、ワシントンの政府は中東アジアのユダヤ人にせっせと「仕送り」をしていたんだから呆れてしまうじゃないか!
Hyman Bookbinder 1(左 / ハイマン・ブックバインダー)
ユダヤ人のロビイストにしたら、西歐人の「ゴイム(家畜あるいは奴隷)」なんて、文字通りユダヤ人に奉仕する下僕に過ぎない。昔、「米国ユダヤ人委員会(American Jewish Committee)」に属していたハイマン・ブックバインダー(Hyman Bookbinder)が述べていたが、AIPACは60名ほどの上院議員を操ることが出来たそうで、団体のユダヤ人が電話を掛けるだけで議員を動かせたそうだ。(Stephen D. Isaacs, Jews and American Politics, New York : Doubleday, 1974, p.250.)。
しかも、ユダヤ人は政治家の秘書や選挙スタッフ、政策アドヴァイザーとなっていたから、「獅子身中の虫」という側面を持っている。上院や下院の連邦議員とて、中東アジアの問題となれば素人同然だから、ユダヤ人の側近から“レクチャー”を受けないと“一端の代議士”を演じることは出来ない。こういった事情を分かっているから、ユダヤ人の部下は、親分の議員に歴史的経緯を説明したり、現場の情報に詳しい専門家(大半はユダヤ人の学者)を紹介し、イスラエルにとって有利な方向へと導く。ブッシュ政権の「ネオコン」として有名だったリチャード・パール(Richard Perl)とポール・ウォルフォヴッツ(Paul Wolfwitz)、ダグラス・ファイス(Douglas Feith)は、有名な民衆党の大物議員、ヘンリー・M・ジャクソン(Henry “Scoop” Jackson)上院議員の政策スタッフを務めていた。ユダヤ人にとっては民衆党や共和党の違いなんてどうでもよく、シオニズムのために利用できる政治家なら、ブッシュ家の馬鹿息子だって構わない。
Henry Scoop Jackson 1Richard Perl 01Paul Wolfwitz 1Douglas Feith 11
(左 : ヘンリー・M・ジャクソン / リチャード・パール / ポール・ウォルフォヴッツ / 右 : ダグラス・ファイス)
「アメリカ合衆国」という共和国は、ユダヤ人に乗っ取られた植民地となっている。政権の閣僚や省庁の官僚機構に多くのユダヤ人が就いているし、マスコミや教育界、藝能界 、財界にもユダヤ人がウジャウジャいる。こうした状況でアラブ人やアフリカ人のイスラム教徒が大量に押し寄せれば、アメリカ国内は中東アジア状態になってしまうだろう。事実、大学や街頭ではシオニスト・グループのユダヤ人とBDS(Boycott, Divestment and Sanctions)運動のアラブ人が対立している。「BDS」というのは、「イスラエルに対するボイコットや投資の停止、制裁を加えよ!」というキャンペーンである。こうした政治集団が台頭すれば、それに呼応する政治家も出てくるから、アメリカの国内政治はユダヤ人の民族主義と中東紛争の火種が持ち込まれた状態となる。
日本の“保守派雑誌”『正論』とか『WiLL』『HANADA』は所詮「ビジネス保守」だから絶対に言及しないが、ユダヤ人は根っからの“タカリ屋”だ。彼らは千年以上もヨーロッパ世界に寄生し、“弱者”を装いながら「居候」を続けてきた。日本の大学教授は「可哀想な民族」とか「ナチスに迫害された少数民族」と紹介して同情を寄せるが、そんなに「迫害」されるのが厭なら、さっさとイェルサレムに帰っていれば良かったじゃないか ! どうして何百年もヨーロッパやアメリカに住み続けるのか?
西歐の知識人は臆病者だから決して言わないけど、まともな日本人であれば、「ユダヤ人は異民族の国でゴチャゴチャ言わず、イェルサレムに帰り、仲間同士でひっそりと暮らせ!」と忠告するだろう。でも、ユダヤ人は死んでも歐米諸国から離れない。迫害されても、「ユダヤ人だらけのイスラエルなんか嫌!」というのが彼らの本音だから。今回のテロ攻撃を目にした一部のユダヤ人は、危険な祖国から逃れたいそうだ。たぶん、彼らはインドやアフリカへ移住せず、反ユダヤ主義が残るアメリカやヨーロッパに渡るつもりなんだろう。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68944749.html
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14:777
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2023/10/15 (Sun) 14:45:56
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イスラエルへの同情集まらず、世界はパレスチナ民間人攻撃に注目
2023.10.15
https://www.thutmosev.com/archives/30295ebf.html
世界の関心はイスラエルからパレスチナ民に向かいつつある(イスラエルに空爆されたパレスチナガザ地区)
https://foreignpolicy.com/2023/10/09/israel-palestine-gaza-hamas-invasion-genocide-united-states/
どちらが被害者だろうか?
23年10月7日にパレスチナ過激派ハマスの攻撃を受けたイスラエルはハマスが潜伏しているパレスチナガザ地区にミサイル攻撃を行い、すでに犠牲者はパレスチナ民間人のほうが多数になっている
この状況に世界の目はイスラエルに厳しくなり、すぐに結束と支援を表明した米英独仏伊以外の支援や支持は予想ほど広まっていない
イスラエル軍は10月13日、パレスチナ自治区ガザで限定的な地上作戦を初めて行ったと発表し、全面的な地上侵攻や大規模空爆が始まると予想されている
13日深夜にはイスラエル軍が現地時間12日深夜にガザ北部の住民に対して求めた24時間以内の避難期限が経過した
イスラエルのネタニヤフ首相は13日夜のテレビ演説で、ハマスに対するこれまでの攻撃は「始まりに過ぎない」と述べ掃討作戦を本格化する考えを示した
だがイスラエル軍はハマスへの攻撃と称して民間人が居住している地域にミサイル攻撃をし、2000人以上のパレスチナ人がなくなり殆どはハマスではない民間人だったと見られている
双方の死者は14日までに計3千人を超えたがイスラエル側で亡くなったのは最初の千人ほどだけで、その後は一方的にイスラエル軍がガザ地区を攻撃している
国連によると避難対象のガザ地区北部には約110万人が住んでいて、イスラエル軍報道官はガザ北部から南部へ住民が移動していると述べた
イスラエル政府はハマスを掃討すると言っているが実際にやっているのはパレスチナ人をガザ地区から追い出してイスラエル軍が占領することで、「掃討」が終わってもパレスチナに返還しないでしょう
こうした欺瞞には国際社会の人々も嫌悪感を示していて国連のグテレス事務総長は10月13日、「交戦地帯で100万人以上を食料も水も避難場所もない南部へ移動させるのは危険で不可能」と述べ撤回を要請した
国連安全保障理事会は対応を非公開で協議し、パレスチナのマンスール国連大使は安保理に先立って「民族浄化を許さないでほしい」と訴えた
こうした事態はロシアに失地回復のチャンスを与えていて、プーチン大統領はイスラエルによるパレスチナ侵攻が深刻な結果を招くと警告した
イスラエル軍の攻撃を受けるガザ地区
https://www.youtube.com/watch?v=PeuNRaNGQr8
パレスチナ民間人に注目集まる
プーチンはイスラエルのガザへの攻撃が女性や子供を含む民間人を標的にし容認しないともっともな事を言い、民間人の犠牲は絶対に受け入れられないとも発言した
「ロシアは建設的な考えを持つ全てのパートナーと協調する用意がある」と両者の停戦を仲介する用意があると表明しました
この事件はアメリカの中東政策の失敗の結果であり、ハマスが使用した武器はウクライナから流出したなどの欧米批判も忘れずに付け加えた
イスラエルの行動によってイスラエルを非難するプーチンは「正義」を獲得し、反対にイスラエルを支持する米英独仏伊は気まずい立場に立たされるだろう
アメリカは今まで年間数千億円もイスラエルに軍事支援し今回の攻撃を受けて「大規模な支援」を約束したのでアメリカの弾薬でパレスチナの民間人を攻撃する事になる
これもロシアとプーチンに正義を与えてしまい、世界の人々がイスラエルとアメリカを「悪」と認識するほど対立するロシアが正しくなる
日本政府はイスラエル支持を表明しておらず、パレスチナ支援を一時停止しているが「双方に停戦」を呼びかけて停戦したらパレスチナ支援を再開するでしょう
イスラエル政府は日本政府に対してパレスチナというテロ組織を支援していると非難しているが、この場合イスラエルに加担しない方が良い
イスラエルの占領地ヨルダン川西岸(パレスチナ自治区)で13日、イスラエル治安部隊が複数の集会を襲撃し11人がなくなったがハマス戦闘員か民間人かは分かっていない
ハマス戦闘員は軍服を着用している場合もあるが多くは平服で民間人と区別がつかず、したがってイスラエル軍と治安部隊は男性のグループを無差別に攻撃している可能性がある
こうした事はアメリカ軍によるアルカイダやIS、アフガニスタンとの戦闘でも起きていて米軍の無人機が撮影した白黒映像をカリフォルニアの「パイロット」が敵と判断してロケット弾を撃ち込む様子が何度も動画で公開されていた
米軍の地上部隊は居ないので無人機が攻撃した後で確認作業もせず、例えば兵器を持った兵士に見えたのは丸めた絨毯だったとかその手の話が多かった
イスラエル政府や世界各地にいるイスラエル人は自分たちが被害者であると訴えているが、世界の人々の目はパレスチナ民間人への攻撃に向けられている
イスラエル人はハマスによる攻撃を「真珠湾攻撃と同じだ」とか「911テロと同じ」と主張しているが、日本は他国の土地を奪ってイスラエルを建国したりはしていない
今後西側世界の人々がイスラエルに協力するかは厳しいものがあり、ましてアラブ世界の人々はイスラエルよりパレスチナに同情するでしょう
それがハマスの狙いだったのかも知れません
https://www.thutmosev.com/archives/30295ebf.html
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15:777
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2023/10/15 (Sun) 15:10:40
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2023.10.15XML
イスラエルは米英の私的権力を支える前進基地
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310150000/
イギリス政府は1838年、エルサレムに領事館を建設した。その翌年にはスコットランド教会がパレスチナにおけるユダヤ教徒の状況を調査している。アメリカでは1891年にウィリアム・ブラックストーンなる人物がユダヤ人をパレスチナに送り出そうという運動を展開し、ベンジャミン・ハリソン米大統領に働きかけていた。
エルサレムの南東にあるシオンの丘へ戻り、イスラエルを建国しようという運動はシオニズムと呼ばれている。この用語はウィーン生まれのナータン・ビルンバウムが1864年に初めて使ったという。そして1896年にセオドール・ヘルツルが『ユダヤ人国家』という本を出版した。
彼らはユーフラテス川とナイル川で挟まれている地域はユダヤ人の所有物だと考えているが、現在のイスラエルにもそう主張している人たちがいて、その計画は「大イスラエル構想」と呼ばれている。この構想はプロテスタントが言い始めたのだとも言われている。
ロシアでは1903年8月、内務大臣だったビャチェスラフ・フォン・プレーベは近代シオニズムの創設者と言われているセオドール・ヘルツルと会談している。その際、ヘルツルはプレーベに対し、パレスチナにユダヤ人の植民地にすることをトルコ政府に認めさせるよう求めた。
イギリスの支配層は19世紀にロシア制圧を目指し、南コーカサスや中央アジア戦争を始めている。いわゆる「グレート・ゲーム」だ。これを進化させ、理論化したのがイギリスの地理学者、ハルフォード・マッキンダー。ユーラシア大陸の周辺部を海軍力で支配し、内陸部を締め上げるという戦略だ。
この戦略を可能にしたのは1869年のスエズ運河完成、75年にはイギリスが経営権を手に入れた。運河を買収した人物はベンジャミン・ディズレーリだが、買収資金を提供したのはライオネル・ド・ロスチャイルドである。イギリスは1882年に運河地帯を占領し、軍事基地化している。世界戦略上、スエズ運河はそれだけ重要だった。(Laurent Guyenot, “From Yahweh To Zion,” Sifting and Winnowing, 2018)
ディズレーリは1881年4月に死亡するが、その直後からフランス系のエドモンド・ジェームズ・ド・ロスチャイルドはテル・アビブを中心にパレスチナの土地を買い上げ、ユダヤ人入植者へ資金を提供しはじめている。この富豪の孫がエドモンド・アドルフ・ド・ロスチャイルドだ。
中東で石油が発見されると、イギリスとフランスはその利権を手に入れようとする。そして1916年に両国は協定を結ぶ。フランスのフランソワ・ジョルジュ・ピコとイギリスのマーク・サイクスが中心的な役割を果たしたことからサイクス-ピコ協定と呼ばれている。その結果、トルコ東南部、イラク北部、シリア、レバノンをフランスが、ヨルダン、イラク南部、クウェートなどペルシャ湾西岸の石油地帯をイギリスがそれぞれ支配することになっていた。
協定が結ばれた翌月にイギリスはオスマン帝国を分解するためにアラブ人の反乱を支援。工作の中心的な役割を果たしたのはイギリス外務省のアラブ局で、そこにサイクスやトーマス・ローレンスもいた。「アラビアのロレンス」とも呼ばれている、あのローレンスだ。
ローレンスが接触していたフセイン・イブン・アリにイギリスのエジプト駐在弁務官だったヘンリー・マクマホンは書簡を出し、その中でイギリスはアラブ人居住地の独立を支持すると約束している。フセイン・マクマホン協定だ。このイブン・アリを追い出したイブン・サウドを中心として1932年に作られた国がサウジアラビアにほかならない。
その一方、イギリスのアーサー・バルフォア外相はロスチャイルド卿に宛てに出した書簡の中で、「イギリス政府はパレスチナにユダヤ人の民族的郷土を設立することに賛成する」と約束している。1917年11月のこと。なお、この書簡を実際に書いたのはアルフレッド・ミルナーだと言われている。
イギリスは1919年、石油利権を手に入れるためにペルシャを保護国にし、その2年後に陸軍の将校だったレザー・ハーンがテヘランを占領する。そして1925年にカージャール朝を廃して「レザー・シャー・パーレビ」を名乗るようになった。
イスラエルやサウジアラビアはイギリスの地政学的戦略や石油利権にとって重要。「ユダヤ人の国」としてイスラエルの建国が宣言されたのは1948年5月のことだ。
第2次世界大戦中、ドイツではユダヤ人弾圧があり、多くの人が国外へ脱出したが、多くはアメリカやオーストラリアへ向かい、パレスチナを目指した人は少なかった。ヨーロッパの生活様式に慣れた人びとが中東へ向かいたがるはずはなかったのだ。シオニストの思惑は外れた。そこでイラクなどに住むユダヤ教徒をターゲットにしたテロをシオニストは実行、パレスチナへ集めている。
イスラエル建国計画には欧米の富豪が資金を出していた。特に有名な人物はエドモン・アドルフ・ド・ロスチャイルドやアブラハム・フェインバーグだ。こうした人々はイスラエルの核兵器開発も支援していた。(Will Banyan, “The ‘Rothschild connection’”, Lobster 63, Summer 2012)
フェインバーグはアメリカン・バンク・アンド・トラストの会長を務め、アメリカ民主党の重要な資金提供者だった。その一方、熱心なシオニストで武装組織ハガナのエージェントだったとも言われている。ハガナは後にイスラエル軍の中核になる。(Jonathan Marshall, “Dark Quadrant,” Rowman & Littlefield, 2021)
こうした富豪を後ろ盾とするシオニストは1948年4月4日にパレスチナ人殲滅作戦を始める。「ダーレット作戦」だ。パレスチナに住むアラブ系住民を殺し、恐怖で追い出したのだ。そして同年5月にイスラエルの建国が宣言された。それ以降、パレスチナ人は苦難の道を歩まされることになる。「国際社会」は彼らに救いの手を差し伸べない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310150000/
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16:777
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2023/10/15 (Sun) 15:44:41
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ハマスの背後にロシアの影、イスラエルが“あえて”自国民を見殺しにした理由とは? 2024年に台湾有事勃発→第三次世界大戦へ=ジェームズ斉藤
2023.10.14 11:00 文=中村カタブツ君
https://tocana.jp/2023/10/post_257267_entry.html
【連載:某国諜報機関関係者で一切の情報が国家機密扱いのジェームズ斉藤(@JamesSaito33)が斬る! 国際ニュース裏情報】
──ハマスのイスラエル侵攻が始まって、第三次世界大戦のきっかけだとか言われていますが、大丈夫ですか!?
ジェームズ:「大丈夫か?」と聞かれたら、まったく大丈夫ではないですね(苦笑)。ただし、第三次世界大戦とかそういう話ではないです。そもそも「第三次世界大戦のきっかけ」という言い方がどこか他人事のように感じますが、どうですか?
──まあ、そうですね、ハマスの侵攻をきっかけに戦争が起きて、そのうち日本も巻き込まれるという感覚ですね。
どの数字が見えますか?質問に答えるだけで色盲かどうかがわかります
ジェームズ:ですよね? しかし、日本の場合は“そのうち”ではなく、早ければ今年、来年という可能性があります。
──えっ、今年か来年ですか!?
ジェームズ:まあ、今年はもう残り2カ月なのでないとは思いますが、来年は可能性ありますね。つまり、第三次世界大戦という前に台湾有事が起きて、それが大戦につながっていくという流れですね。ですから、今回のハマスによる攻撃は単なるテロではなく、イスラエル戦争だということです。実際、イスラエルはハマスに対して宣戦布告しています。国家でもない相手に宣戦布告なんて本来あり得ないんですが、それをイスラエルのネタニヤフ首相は早々にしましたよね。つまり、これは戦争になるという宣言であり、巷間言われているようにのちのちイスラエルvsイラン戦争につながっていくということです。
──ハマスのバックにはイランがついていると盛んに言われてますよね。
ジェームズ:イランがハマスに資金援助や武器供与などをしているのは事実ですし、そのイランのバックにはロシアがいます。多くのメディアがイランのことは言うのですが、ロシアについてはなぜか言及していませんね。しかし、ハマスの代表ハリド・マシャルは去年からいままでの間に最低3回モスクワを訪れていて、最新が今年の4月でした。ですから、今回の奇襲でハマスがドローンを使ってイスラエルの戦車を破壊できたのもロシアの技術支援があったためです。
──イランだけじゃないんですね。
ジェームズ:興味深いのが10月8日つまり、ハマスの奇襲があった翌日にロシアのメドベージェフ安全保障会議副議長がX(旧Twitter)でイスラエルに関して「期待通りのことが起こった」とポストしているんですね。ですから、ロシアはもう隠していないです。ということは遠からず、この戦争は拡大するでしょうね。
──ウクライナ戦争のように長引くということですか?
ジェームズ:長引くでしょうし、イスラエルvsイラン戦争につながる流れが今回の戦争の核心となるでしょう。
──でも、イスラエルの軍事力があれば、ガザ地区のテロ組織ぐらい簡単に制圧できそうですけど。
ジェームズ:本気を出せばできると思いますよ。しかし、本気を出さないでしょうね。イスラエルの地上軍がガザ地区に侵攻することはあるとは思いますが、それでも完全に殲滅しないで終わりにするんじゃないですかね。あるいはそうすることによってレバノンのヒズボラが動き出して戦火が拡大する結果になるとかでしょうね。
──なぜ、本気を出さないんですか? 自国民があれだけ殺され、拉致されているのに。
ジェームズ:だから、問題はそこです。今回、多くの報道で言われているのがハマスの奇襲を未然に察知できなかったイスラエルの国防能力の低下、モサドの諜報能力の劣化です。しかし、モサドの諜報能力は世界トップレベルですよ。しかも、モサドが最も警戒しなければいけないのは自国内のテロリストですよ。それが奇襲攻撃を受けたなどあり得ないんです。
──そう言われるとそうですが、現実に起きてしまっているので。
ジェームズ:つまり、あり得ないことが「起きた」ということは、ハマスの動きを放っておいたということです。
──いや、でも、そうなるとイスラエルは自国民を見殺しにしたということになりますよ?
ジェームズ:実際、見殺しにしているじゃないですか。奇襲攻撃を受けてる地域を20時間以上も放っておいたんですよ。
──確かに大勢のイスラエル人たちが「なぜ、警察も軍も来てくれなかったの! 何時間も!」と怒ってましたね。でも、そんなことを平気でしますかね?
ジェームズ:そんな政府はいくらでもあります。たとえば、日本がそうじゃないですか。北朝鮮の拉致問題はいまだに放ったらかしで、ロクに抗議もしませんよ。そしてコロナワクチンにしても国をあげて接種を推奨しました。
──8割の国民が接種しましたからね。
ジェームズ:あれは異常ですよ。ただし、世界には日本を超える9割接種の国がありました。それがイスラエルです。イスラエルがなぜ9割なのかというとワクチン接種が強制だったからです。日本が強制にならなかったのはいい意味で国がヘタレに設計されているからです。日本が変に強権主義だったらワクチンも強制されてたはずですからね。イスラエルの場合は毎日が戦争ですから政府も強権的です。そういう国は国民の命をなんとも思いません。
──言われてみると説得力はありますね(苦笑)(※この後、「エジプトほかの諜報機関からイスラエル政府に対してガザ地区でなにか起きるという事前警告があった」という記事が出てくる)。でも、そんなことをしてどんな意味があるんですか?
ジェームズ:エルサレムのアル・アクサ・モスクを破壊したいんです。アル・アクサ・モスクは有名な岩のドームがあるイスラム教の最高聖地の一つです。しかし、エルサレムには有名な嘆きの壁があり、ユダヤ教の聖地でもあります。また、キリスト教の聖地である聖墳墓教会もあります。要はイスラム教、ユダヤ教、キリスト教の聖地がエルサレムなのですが、ユダヤ人とすればイスラム教もキリスト教も追い出したいわけです。最低でもイスラム教のモスクは潰したいんですよ。というのも、いまモスクが建っている場所は二千年前にユダヤ教の神殿があった場所ですからね。この神殿を復活させて救世主(メシア)を迎えるというのがエルサレム政府のアジェンダなのです。しかし、日本の人々にすれば、メシアの復活のために戦争を始めるとか、自国民を犠牲にするといった発想は理解し難いでしょうね。
──だって、その発想は完全にカルトですよ(苦笑)。
ジェームズ:キリスト教もユダヤ教もイスラム教もカルトですよ。なぜなら、死んだ人が生き返ったと信じているんですから(苦笑)。
──キリストは死後3日で復活してますねぇ。
ジェームズ:もちろん、本気で神を信用している人はほとんどいませんよ。みんな良識の範囲内で神を信じているだけです。しかし、狂信者は違います。聖書に書かれていることだけが真実であり、そして厄介なことにゴリゴリの狂信者の中に権力者が意外に多いんです。その最たるものがエプスタインやその周辺の人々のように宗教儀式としてのペドフィリアを密かにやっている人たちで、彼らはだいたい昔からの王族や貴族ですから古い宗教観をいまだに維持しているのです。最悪なのはそういう人たちにとって一般の人々は奴隷ですから拉致されようが殺されようがどうでもいいわけです。
──ビル・ゲイツとか世界経済フォーラムのユバル・ハラヒとかは「世界の人口は多過ぎる」とか普通に言ってますもんね。
ジェームズ:「多過ぎる」ということは「減らせ」ということですからね(苦笑)。彼らは自分たちが気持ちよく暮らせればいいだけなので、人命よりもユダヤの神殿を作るというアジェンダのほうが当然重要なのです。彼らの望みはユダヤ第三の神殿を作って、そこに救世主を迎えるということです。
──でも、「そのために戦争ですか?」ってやっぱり思ってしまうんですが。
ジェームズ:今回の奇襲でハマスの残虐性ばかりがクローズアップされていますけど、イスラエルもずっとひどいことをしてるんですよ、ガザ地区の人々に。土地を問答無用で奪ったり、住民を狙撃したり、いつ戦争になってもおかしくないことを繰り返しています。特にネタニヤフ政権が復活してからはそれがエスカレートしています。さきほど言ったエルサレムのアル・アクサ・モスクを今年に入って何度も襲撃していますし、10月5日にはモスクに乱入しようとした男が捕まっています。その男はモスクの中でヤギを生贄として殺そうとしていたのです。
──えーっ、その行為ってイスラム教の禁忌に物凄く触れてませんか?
ジェームズ:聖地を血で汚すことになりますから絶対にやってはいけません。しかも、男は「第三の神殿の建設を早めるため」と言ったと言われています。なにより最悪なのはその男はイスラエル政府の高官だったのです。
──ヤバい人が政府内にいるんですね(苦笑)。
ジェームズ:イスラエル側がこれだけ挑発しているんですからハマスが報復しないわけがないんですよ。ですから、今回の奇襲は奇襲ではなく、イスラエル側からの挑発にハマスが乗せられたという側面が十分にあるんです。
──そういうことだったんですね。
ジェームズ:それに、そもそもハマスを作ったのはイスラエルですからね(苦笑)。1970年代の日本の連合赤軍や重信房子のような連中はアラファト議長がリーダーだったPLOと共闘していたのですが、イスラエルはそれに対抗する勢力としてハマスを作ったのです。ところが次第にイスラエルの言うことを聞かなくなったハマスがイランの支援を受けるようになったのです。
──大まかな構図がやっとわかりました。ただ、今後はどうなるんですか? 米軍は空母を出すと言ってますけれど(後日、アメリカは地中海に空母打撃群を展開)。
ジェームズ:はっきり言ってアメリカは何もしないと思います、空母は出しても極力自分の手を汚すことはしないはずです。とはいえ、イスラエルは日本と同じようにアメリカと軍事同盟を結んでいますから、普通だったら米軍が上陸してイスラエルを守るという選択肢もあるのです。しかし、上陸するまではしないと思いますね。イスラエルもいまのアメリカをそこまで信用していないでしょう。バイデン政権は発足当初からイラン寄りの政策ばかりしていますから。代表的なのがJCPOAの復活です。JCPOAとは「イランの核開発が平和目的であることを確保することで経済制裁を解除する」という取り決めです。
──平和目的であれば核開発をしてもいいということですか?
ジェームズ:そうですが、平和目的かどうか誰が判断するんですか? JCPOAではIAEA(国際原子力機関)がチェックするから大丈夫と言っていますが、チェックなんてできるわけがありませんよ(苦笑)。つまり、バイデン政権はイランに核爆弾開発を許可を出したのと同じなのです。その前にオバマがJCPOAをやっていますから、アメリカのイラン強化策はオバマの時から始まっています。このJCPOAを、次の大統領のトランプが撤廃し、バイデンが再復活させています。ですから、これはアメリカの民主党が引き継いできたイラン強化政策なのです。よって、イスラエルはいまのバイデン政権を全く信用していません。
──しかし、空母は出しましたよ。
ジェームズ:公海上に浮かべているだけでしょう。それは国際法的に完全に合法な海軍力をもって実施するパトロール活動です。ただし、爆撃機を搭載しているのでパワープロジェクション能力があり、陸上に軍事力を投影できます。つまり、これはイラン、トルコ、エジプトなどのイスラム教国家に対する抑止力の発揚です。米海軍の空母がある限り、中東全域に渡る地域紛争には発展することはないですが、バイデン政権が空母の艦長に「傍観視していろ」と命令していたら、空母の意味はなくなります。また、イランはそうなるだろうと踏んでいるでしょうね。今後の展開としては、ハマスの軍事侵攻に乗じ、レバノンにあるイスラムテロ組織のヒズボラが動き始めると思いますが、これは「国家vsテロ組織」なので米海軍はやはり動かないと思います。
──空母は出すけど軍事介入はしないだろうと。
ジェームズ:ですから、今回のイスラエルの戦争は今後どうなる、こうなるという話をしていても仕方ありません。大きな流れを捉える必要があります。基本的にはイスラエルvsイラン戦争に向かっていくという見立てを持っていますし、私の諜報機関関係者も同じ見解を共有しています。大切なのはそうなっていく過程で、世界がどう動いていくか、です。まず、ウクライナ戦争は終息に向かっていきます。これは西側の援助が途切れていくし、関心が薄くなるからです。現状ロシアが占拠している地区はロシアのものになるでしょう。アフガンのようにダラダラとした戦争は続くとは思いますが、一旦終了でいいと思います。その一方で、中東での戦争勃発に続いてアジアでの戦争勃発が気になります。つまり、中国がどう出るか? これを一番注意しなければいけません。イスラエル戦争で、もしもアメリカが動かないとわかったら、当然、習近平は「台湾でも動かない」と判断しますよね?
──絶対でしょうね。
ジェームズ:ですから、日本としてはここにこそ、気を遣わなければいけません。であるのに、日本のメディアは戦争の状況ばかり追っていますよね? イスラエルの諜報能力が落ちたとか、イランがバックだとか、どうしたこうしたばっかりです。もちろん、それも必要でしょうけど、それが即、台湾有事に直結する可能性を一番に心配しないといけないんです。今後、イスラエルの戦火が拡大する中、「なんだ結局、アメリカ海軍は動かないんだ」となった時、これは習近平へのゴーサインと同じですから、日本は即時臨戦態勢を取らないといけないんです。大切なのはそっちだと思いますね。
──確かにそっちですね。対岸の火事じゃないですね。
ジェームズ:結構緊迫していると思いますね。では、そうなった時に何が起きるのか? これについて詳しくはメルマガでお話ししますが、一つ言えるのは沖縄は当然として北海道がかなり危ないです。ロシアによる北海道侵攻は先日の鈴木宗男のロシア訪問とアイヌでつながっています。かなり準備が進んでいると言っていいのに日本政府はまったく対処しようとしていませんから要注意です。
https://tocana.jp/2023/10/post_257267_entry.html
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17:777
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2023/10/16 (Mon) 16:13:24
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予想以上の逆風のためか、イスラエルはガザへの軍事侵攻を延期
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310160000/
イスラエル軍は悪天候を理由にしてガザへの地上部隊投入を延期すると伝えられている。地上戦が容易でないことはイスラエルも熟知しているはずだ。
2006年7月から9月にかけてイスラエル軍の地上部隊がレバノンへ侵攻した際、ヒズボラに敗北、イスラエルが誇る「メルカバ4」戦車も破壊されている。ガザにいるハマスとヒズボラでは戦力が違うものの、ハマスは地下に軍事施設を建設、イスラエル軍の侵攻に備えているはずだ。そこで空からの攻撃が主体にならざるをえない。
地下施設を破壊するため、イスラエル軍はGBU-43/Bを使う可能性がある。この爆弾をアメリカ軍は2017年4月にアフガニスタンでダーイッシュの司令部と思われる場所に投下したという。
強制収容所のような地域に押し込められ、殺されているパレスチナ人を「国際社会」はこれまで助けようとしなかった。イスラム世界の中にもパレスチナ人を見捨てた国がある。そのパレスチナ人を今回の戦闘は表に出した。
イスラエル軍はヒズボラに対する攻撃も行ったが、そのヒズボラと関係の深いイランもガザへの攻撃を止めるよう呼びかけている。イランの外相はすでにイラク、シリア、レバノンを訪問し、ヒズボラの指導者サイエド・ハッサン・ナスラッラーやレバノンの高官と会談、戦争を踏まえた「起こりうる結果」と「とるべき立場」について話し合ったとされている。イスラエルの要請もあり、ハマスに資金を提供してきたカタールもイラン外相は訪問、そこでハマスのイスマイル・ハニェと会ったも伝えられている。
ヒズボラが戦闘に参加した場合、イスラエルやアメリカはさらに厳しい状況に陥る。この戦闘組織は精密誘導ミサイルを含む約15万発のロケット弾やミサイルを保有、イスラエルのどこでも攻撃できる。また数千人の戦闘慣れした兵士が存在、様々な種類の軍事用ドローンを保有している。ビズボラはレバノンを拠点にしているが、そのレバノンの外相もパレスチナ人との連帯を表明した。
イスラエル軍の地上部隊がガザへ軍事侵攻した場合、ビズボラが戦闘に参加し、イスラエルも戦場になる可能性がある。ガザでの戦闘が続いた場合、イランは軍事介入すると国連を通じてイスラエルに伝えたとも報道されている。
パレスチナからアラブ人を追い出すことをシオニストはイスラエルを「建国」する前から計画していたはずだが、完全には追い出すことができず、戦争を仕掛けて領土を拡大してきた。
今回はガザから約100万人のアラブ系住民を追い出し、難民にするつもりのようだが、そのひとつの理由は地中海東部、エジプトからギリシャにかけての海域で見つかった天然ガス田だろう。この海域には9兆8000億立方メートルの天然ガスと34億バーレルの原油が眠っている。ガザ沖の天然ガスを手に入れるためにはガザを乗っ取らなければならない。
イスラエル北部で推定埋蔵量約4500億立方メートルの大規模なガス田を発見したとノーブル・エナジーが発表したのは2010年。ビル・クリントン元米大統領はノーブル・エナジーのロビイストだった。
ここで採掘される天然ガスや石油のマーケットはヨーロッパが想定される。その強力なライバルになるはずだったロシア産の天然ガスはウクライナでのクーデター、そしてノードストリームとノードストリーム2の爆破で排除された。
イスラエル軍によるガザへの攻撃を止めるため、ロシア軍がイスラエルを海上封鎖する可能性もあるのだが、その前にアメリカ軍はガザ沖に空母ジェラルド・R・フォードを中心とする艦隊を派遣した。さらに空母ドワイト・D・アイゼンハワーを中心とする艦隊もガザ沖に向かわせている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310160000/
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18:777
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2023/10/17 (Tue) 06:06:37
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レイ・ダリオ氏: ハマスとイスラエルの戦争が他の国を巻き込まない可能性は低い
2023年10月16日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/40648
世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏が、自身のブログでガザ地区を支配するハマスのイスラエル攻撃から始まった現在の戦争について語っている。
ダリオ氏の戦争予想
ダリオ氏の優れた予測能力には脱帽するほかない。何故ならば、ダリオ氏はウクライナ情勢の前から世界で戦争が起こる可能性について警告していたからである。
ダリオ氏はBridgewaterの優れた情報収集能力を使ってロシアやハマスの動きを事前に把握していた、わけではない。しかしダリオ氏は、覇権国が大量の借金を抱えて経済成長が鈍化し、大国としての体力が衰えてゆく時には、大きな戦争が起きる可能性が高いという歴史の原則を把握していたのである。
ダリオ氏は次のように書いている。
わたしが歴史の研究と、次に何が起こるかに賭ける50年の自分の経験から得た視点から考えると、残念ながらイスラエルとハマスの戦争はより暴力的で広範囲な多国間の戦争に向かう一歩だ。
何故覇権国が凋落するときに戦争は起きるのか。筆者の意見では、それは恐らく覇権国が大抵の場合他国に対してまともな扱いを行なっていないからだろう。
アメリカはもう何十年も中東を好きにしてきた。それは別にアメリカに大義があるからではなく、中東に原油があるからである。だからアメリカの体力が弱った時、好きにされていた側が反撃する。
それが例えばアフガニスタンに起こったことである。アフガニスタンにはアメリカが傀儡政権を建てていたが、アメリカがそれを維持できなくなるとタリバンが帰ってきてアフガニスタンを支配した。
ちなみにタリバンが帰ってきた時、アメリカから給料をもらって政権を名乗っていた傀儡政権の人々は一目散に逃げ出した。彼らの目的は給料をもらうことであって、アフガニスタンを統治することではなかったのだから、当たり前である。
タリバンのアフガニスタン早期制圧に見るアメリカの帝国主義
ハマスとイスラエルの戦争
そして今度はパレスチナである。パレスチナの場合は、アメリカの体力は関係なかったかもしれない。
パレスチナ人はもともと限界である。自分たちの住んでいたところにイギリスとアメリカによって急にユダヤ人の国が作られ、自分たちの居住地域は小さな飛び地に限られるようになり、水道などのライフラインもユダヤ人に握られるようになり、そして何より彼らは頻繁にイスラエルによって空爆されていた。
この戦争はこれからどうなるだろうか。ダリオ氏はこう述べている。
歴史の知識がありこの状況を見ている人は、次の2つのことを憂慮すべきだ。まずこれらの紛争が最小限のものから、相手側が完全に打ちのめされるまで何がなんでも勝ちに行く残忍な戦争に発展すること、そしてもう1つはこれらの紛争がより多くの国を巻き込むことである。
1つ目の条件は、既に満たされているかもしれない。イスラエルの防衛相は「われわれは獣人と戦っており、そのように扱う」と述べた上で、200万人以上のパレスチナ人が住むガザ全体への水や電気の供給を断った。
結果として多くのパレスチナ人が餓死の危機にさらされ、病院は機能不全に陥った。国連はイスラエルを非難している。イスラエルは地上作戦を前にガザ北部からの全員退避を呼びかけているが、ガザにはまともな交通機関さえ動いていない。もともと逃がすつもりがないのである。
Reutersによれば、病院から動けない新生児の治療を続けるガザ北部の医師は「殺したいなら殺せ」と言いながら治療を続けている。
イランの介入
こうしたイスラエルのメンタリティが中東の人々の心証を逆なでしている。それがダリオ氏の言う2つ目の条件を満たす。残忍さが他国の介入を促す。
イスラエルを生み出した西側諸国が当然にパレスチナを見捨てる中、誰かが介入するとすればイランだろう。イランは様子を見ていたが、イスラエル政府のガザ地区の扱いを見て、状況への介入を警告した。イランのアブドラヒアン外相は次のように述べている。
イランにもレッドラインがある。
イスラエルがガザへの地上侵攻を実行に移せば対応せざるを得ない。
この戦争と危機を広げないことに関心を持つ者は、ガザの市民と民間人に対する今行われている野蛮な攻撃を食い止める必要がある。
自分の地域にいきなりアメリカとイギリスによって国が出来た経緯から、他の中東諸国もパレスチナ人に同情的である。
イランのライシ大統領はサウジアラビアのムハンマド皇太子と電話会談を行なった。イランの介入について話し合っただろうし、イラン側の発表によれば、「パレスチナに対する戦争犯罪を終わらせる必要性」について合意したという。
結論
イランはイギリスによって始められたパレスチナの状況に決着を付けることを考えているのかもしれない。イランが参戦できるとすれば、それはやはりタリバンにも勝てなかったアメリカの凋落が原因だろう。
イスラエルは最近ガザ南部への給水を再開すると発表した。イスラエルが国連にまで非難されているので、アメリカが促したのだろう。イスラエルは国際法も国連も無視できるが、自分を作っているアメリカは無視できない。
だが促されなければそうしない人間が、次の場面でパレスチナ人をどう扱うかは明白である。そしてイランはそれを知っている。
ダリオ氏はこう予想している。
このイスラエルとハマスの戦争がイスラエルとガザ地区だけに留まる可能性は低い。そしてこの戦争はどちらかが完勝するまで続く可能性が高い。
アメリカはどうするだろうか。参戦すればついにアメリカ自身が戦争に参加することになる。しかしアメリカには金がない。ウクライナとイスラエルの両方に資金供給を続けることが出来るだろうか。ただでさえ米国債には売り圧力がかかっているのである。
世界最大のヘッジファンド: 米国株と米国債は両方とも更に大幅下落する
いずれにせよ、アメリカが戦争をコントロールできる時代はとうに過ぎている。そしていずれ、ベトナム戦争や朝鮮戦争で自国では戦争せずに他国を戦場にすることができたアメリカも、戦争を自国本土から遠ざけておくことが出来なくなるだろう。
アメリカ本土が戦場になる日はそう遠くないだろう。この戦争でそうならなかったとしても、いずれそうなる。以下の記事で予想しておいた通りである。
移民危機からウクライナまで: 西洋文明は自殺しようとしている
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/40648
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19:777
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2023/10/17 (Tue) 11:38:18
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【Front Japan 桜】世界が描く戦後と最悪の展開 / 中国はなぜハマスを非難しないのか?[桜R5/10/17]
https://www.youtube.com/watch?v=eaVZzTAjGDM
キャスター:渡邉哲也・福島香織
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20:777
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2023/10/17 (Tue) 14:08:32
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イスラエル建国から続くパレスチナ人に対するアパルトヘイト政策への怒り
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310170000/
ハマス(イスラム抵抗運動)が10月7日にイスラエルを陸海空から奇襲攻撃、イスラエルはガザに対する激しい攻撃を開始した。イスラエル軍はハマスへの報復と言いながらパレスチナの市民を虐殺している。イギリスやフランスでもイスラエルを批判する抗議活動が展開され、フランスではパレスチナ支持のデモが禁止された。イスラム世界ではイスラエルへの怒りが高まり、ガザで地上戦が始まったなら、怒りが燃え上がると見られている。
ハマスは1987年12月、シーク・アーメド・ヤシンによって創設された。ヤシンはムスリム同胞団の一員としてパレスチナで活動していた人物で、ガザにおける同胞団の責任者。シン・ベト(イスラエルの治安機関)の監視下、彼はムジャマ・アル・イスラミヤ(イスラム・センター)を1973年に創設、76年にはイスラム協会を設立している。
シーモア・ハーシュによると、前回、つまり2009年に返り咲いた時、ベンヤミン・ネタニヤフはPLOでなくハマスにパレスチナを支配させようとした。そのため、ネタニヤフはカタールと協定を結び、カタールは協定に基づいてハマスの指導部へ数億ドルを送り始めたという。
こうした経緯があるため、今回のハマスによる攻撃はネタニヤフの偽旗作戦ではないかと推測する人も少なくない。ウクライナでロシアに敗北したアメリカ/NATOも、人びとの目を逸らさせる必要があった。
ウクライナがロシアに敗北したのは昨年2月末のことである。ドンバスに対する大規模な軍事作戦を始めようとしていたウクライナ軍をロシア軍は昨年2月24日にミサイルで攻撃した。ドンバス周辺に集まっていた部隊を一気に叩いたほか、ウクライナ側の航空基地やレーダー施設、あるいは生物兵器の研究開発施設を破壊しているのだ。その直後、イスラエルの首相だったナフタリ・ベネットを仲介役とする停戦交渉が始まり、停戦はほぼ合意に達した。
3月5日にベネットはモスクワでウラジミル・プーチン露大統領と数時間にわたって話し合い、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領を殺害しないという約束をとりつけた。ベネットはその足でドイツへ向かい、オラフ・シュルツ首相と会っている。ゼレンスキー政権の交渉チームに加わっていたデニス・キリーエフがウクライナの治安機関SBUのメンバーに射殺されたのはその3月5日だ。その後、トルコを仲介役とする停戦交渉も行われ、仮調印まで漕ぎ着けている。
4月9日にはイギリスのボリス・ジョンソン首相がキエフへ乗り込んで停戦交渉の中止と戦争の継続を命令、4月21日にはウクライナ南部のミコライフ州のビタリー・キム知事は「ウクライナ24テレビ」の番組で「全ての裏切り者を処刑する」と国民を脅し、4月30日になるとナンシー・ペロシ米下院議長が下院議員団を率いてウクライナを訪れ、ゼレンスキー大統領に対してウクライナへの「支援継続」を誓い、戦争の継続を求めたのだ。
この後、ロシアの戦闘相手はアメリカ/NATOになったのだが、この戦闘もロシアが勝った。「ウクライナが勝っている」というプロパガンダを続けていた西側の有力メディアも今年に入り、ウクライナの敗北を認める報道を始めた。ニューヨーク・タイムズ紙は今年8月、記事の中で約50万人のウクライナ兵が戦死したと書いている。この数字はほぼ正しいと見られている。なお、ロシア側の推計戦死者はその1割、つまり5万人程度だ。
ベン・ウォレス前英国防相は今年10月1日、テレグラフ紙でウクライナ兵の平均年齢は40歳を超えていると書いている。そのうえでウクライナ政府に対し、もっと多くの若者を前線へ送り出せと要求している。つまり学徒動員、あるいは少年兵の投入を求めている。
膨大な兵器や資金を投入してきたジョー・バイデン政権に対する批判はアメリカ国内でも高まってきた。これまで「戦意高揚」を目的とするプロパガンダを続けてきたメディアとしても都合の悪い状況だ。もっとも、それでも平然と嘘をついているマスコミも存在するようだが。
バイデンにとってもネタニヤフにとっても、個人的にはハマスが始めた戦争で助かるだろうが、イスラエルに対する批判は高まっている。イスラエル建国以来、パレスチナ人が歩まされた苦難の道を世界の人びとは知っている。今回の戦闘でもパレスチナの周辺にイスラム世界だけでなく、ロシア、中国、あるいは「グローバル・サウス」が集まりつつある。アメリカに従ったヨーロッパや日本は厳しい状況に陥った。
ジョージ・H・W・ブッシュ政権は1991年1月、イラクを攻撃した。アメリカ政府の罠に引っかかり、サダム・フセイン政権はクウェートへ軍事侵攻、その報復という名目だった。
ネオコンはそのままフセイン体制を破壊するつもりだったが、イラクをペルシャ湾岸産油国の防波堤と考えていたブッシュ大統領はフセインを排除しないまま停戦、ネオコンは激怒した。ブッシュが再選されなかった理由のひとつはここにある。
その年の5月に国防総省を訪れたウェズリー・クラーク元欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)最高司令官は国防次官だったネオコンのポール・ウォルフォウィッツから、シリア、イラン、イラクを5年から10年で殲滅すると聞かされたという。2001年9月11日から10日ほど後に統合参謀本部で攻撃予定国のリストが存在していたともいう。そのリストにはイラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、そしてイランが載っていた。(3月、10月)
ソ連が消滅した1991年12月頃にはアメリカの外交や軍事はネオコンが主導権を握り、旧ソ連圏の解体工作をはじめ、ユーゴスラビアを軍事攻撃する。ソ連消滅後、ネオコンはアメリカが唯一の超大国になったと考え、ロシアや中国にも簡単に勝てると思い込んでいた。
フォーリン・アフェアーズ誌の2006年3/4月号に掲載された論文はそうした心情を表している。キアー・リーバーとダリル・プレスはその論文の中で、アメリカが近いうちにロシアと中国の長距離核兵器を先制第1撃で破壊する能力を持てるとしている。
日米欧のエリートたちは今でもそう考えているかもしれないが、2008年8月、ジョージア軍は南オセチアを奇襲攻撃、ロシア軍の反撃で惨敗している。ジョージアの背後にはイスラエルとアメリカが存在、イスラエルは2001年からジョージアへ武器/兵器を含む軍事物資を提供し、将兵を訓練している。アメリカの傭兵会社も教官を派遣していた。奇襲攻撃が行われる前の月にアメリカの国務長官だったコンドリーサ・ライスがジョージアを訪問している。
その後、シリアでロシア軍は戦闘能力の高さ、兵器の優秀さを世界に示したが、それでもアメリカ/NATO軍はロシア軍を軽く見ていた。その見方はウクライナでも変化していない。そして窮地に陥ったのだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310170000/
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21:777
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2023/10/17 (Tue) 17:45:55
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19世紀ヨーロッパに端を発するパレスチナ問題【内田樹の談論風発】3
2023/10/13
https://www.youtube.com/watch?v=qBEq2mp9pXM
10月7日、ハマスの奇襲攻撃により、パレスチナは戦争状態に入りました。双方の犠牲者の痛ましい映像が、全世界に配信されています。このような事態に、感情的になるなというのは無理でしょう。が、物事を判断する上で、感情に主導権を与えるのは危険です。今なぜこのようなことが起きているのか、内田樹さんに歴史を振り返って解説していただきました。出演者たちが、ため息しか出ずに絶句しているシーンも、ノーカットでお送りします。
お相手: 池田香代子
2023年10月11日 収録
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22:777
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2023/10/17 (Tue) 21:21:15
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【討論】米大統領選・台湾・ロシア・日本-リーダー達の行方[桜R5/10/17]
https://www.youtube.com/watch?v=0dStRRI3BRA
パネリスト:
宇山卓栄(著作家)
大高未貴(ジャーナリスト)
掛谷英紀(筑波大学システム情報系准教授)
ジェイソン・モーガン(歴史学者・麗澤大学国際学部准教授)
福島香織(ジャーナリスト)
藤和彦(経済産業研究所コンサルティング・フェロー)
司会:水島総
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23:777
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2023/10/18 (Wed) 01:04:16
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2023.10.18XML
虐殺されているパレスチナ人への連帯表明を犯罪にしたイギリス
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310180000/
パレスチナの抵抗運動を支持したとして、元ウズベキスタン駐在イギリス大使のクレイグ・マーリーは10月16日に「テロ防止法」に違反したとして逮捕された。アイスランドでパレスチナ人を支持する抗議活動に参加、イギリスへ戻って来たところだった。
現在のイギリス首相、リシ・スナックはハマスに協力した者に「責任を取らされる」と宣言、イスラエル政権への支持を誓っている。ウクライナに対するのと同じように、イギリス政府はイスラエルを軍事支援する用意があるともしている。
イスラエルが建国されてからイギリスの労働党はイスラエルを支持していたが、そうした政治的な立場を大きく変える出来事が1982年9月に引き起こされた。レバノンのパレスチナ難民キャンプのサブラとシャティーラでパレスチナ難民が虐殺されたのだ。
キリスト教マロン派系のファランジスト党のメンバーが虐殺したのだが、その黒幕はイスラエルだった。ファランジスト党の武装勢力はイスラエル軍の支援を受けながら無防備の難民キャンプを制圧し、PLOは追い出されてしまう。
ファランジスト/イスラエルは死体を持ち去ったり爆弾を仕掛けるなど隠蔽工作を行ったこともあり、正確な犠牲者数は不明だが、数百人、あるいは3000人以上の難民が殺されたと言われている。
この虐殺の序章は1981年6月30日にイスラエルで行われた選挙。春の段階では労働党がリクードを引き離していたが、6月7日に実行されたイラクのオシラク原子炉爆撃で形勢は逆転した。この爆撃でリクードの支持率は一気に上昇、選挙で勝利している。
7月に入るとベイルートにあったPLOのビルをイスラエル軍は空爆、国連のブライアン・アークハート事務次長の説得で停戦する。イスラエル側は戦争を継続するだけの準備ができていなかった。
1982年1月にアリエル・シャロン国防相はベイルートを極秘訪問し、キリスト教勢力と会談、レバノンにイスラエルが軍事侵攻した際の段取りを決める。その2週間後にはペルシャ湾岸産油国の国防相が秘密裏に会合を開き、イスラエルがレバノンへ軍事侵攻してもアラブ諸国は軍事行動をとらず、石油などでアメリカに敵対的なことを行わないと言う内容のメッセージをアメリカへ送った。
6月3日に3名のパレスチナ人がイギリス駐在のイスラエル大使、シュロモ・アルゴブの暗殺を試みたが、この3名に暗殺を命令したのはアラファトと対立していたアブ・ニダル派。
イスラエル人ジャーナリストのロネン・ベルグマンによると、暗殺を命令したのはイラクの情報機関を率いていたバルザン・アッティクリーティだという(Ronen Bergman, “Rise and Kill First,” Random House, 2018)が、この組織には相当数のイスラエルのエージェントが潜入していて、暗殺の目標を決めたのもそうしたエージェントだったともされている。この事件を口実にしてイスラエルは6月6日にレバノンへ軍事侵攻、1万数千名の市民が殺された。(Alan Hart, “Zionism: Volume Three,” World Focus Publishing, 2005)
アメリカ政府の仲裁で停戦が実現、8月21日にイスラエル軍が撤退、PLOも撤退を始めて9月1日には完了、12日には国際監視軍も引き揚げる。その直後、9月14日にファランジスト党のバシール・ジェマイエル党首が爆殺された。レバノンへの軍事侵攻を目論んでいたシャロンにとって好都合な出来事。その報復だとして同党のメンバーがイスラエル軍の支援を受けながらサブラとシャティーラ、両キャンプを襲撃したわけだ。
この虐殺はイスラエルに対する批判を強めることになり、EUを中心にBDS(ボイコット、資本の引き揚げ、制裁)が展開される。歴史的に親イスラエルだったイギリスの労働党でもイスラエルに対する批判が強まり、党の方針が親パレスチナへ変更された。
そうした情況を懸念したアメリカのロナルド・レーガン政権はイギリスとの結びつきを強めようと考え、メディア界の大物を呼び寄せて善後策を協議。そこで組織されたのがBAP(英米後継世代プロジェクト)である。アメリカとイギリスのエリートを一体化させることが組織の目的で、特徴のひとつは少なからぬメディアの記者や編集者が参加したことだ。
そうした中、目をつけられたのがトニー・ブレア。1975年に大学を卒業した直後に彼は労働党へ入り、1983年の選挙で下院議員に選ばれている。その後、影の雇用大臣を経て1992年には影の内務大臣に指名された。
その彼が妻のチェリー・ブースとともにイスラエル政府の招待で同国を訪問したのが1994年1月。帰国して2カ月後にブレアはロンドンのイスラエル大使館で開かれたパーティーに出席しているが、その時に全権公使だったギデオン・メイアーからマイケル・レビーを紹介されている。その後、レビーはブレアの重要なスポンサーになった。
そのブレアが労働党の党首になるチャンスが訪れる。当時の労働党党首、ジョン・スミスが1994年の5月に急死、その1カ月後に行われた投票でブレアが勝利して新しい党首になったのである。
レビーだけでなく、イスラエルとイギリスとの関係強化を目的としているという団体LFIを資金源にしていたブレアは労働組合を頼る必要がない。そのブレアは「ニューレーバー」の看板を掲げ、「ゆりかごから墓場まで」という歴史的な労働党の路線を放棄した。外交面では「親パレスチナ」に傾いていた労働党を再び「親イスラエル」に戻した。
1997年5月に首相となったブレアの政策は国内でマーガレット・サッチャーと同じ新自由主義を推進、国外では親イスラエル的で好戦的なものだった。後にブレアはイラクへの先制攻撃を正当化するため、偽文書を作成している。
ブレアはジェイコブ・ロスチャイルドやエブリン・ロベルト・デ・ロスチャイルドと親しいが、首相を辞めた後、JPモルガンやチューリッヒ・インターナショナルから報酬を得るようになる。
こうしたブレアのネオコン的な政策への反発に後押しされて2015年9月から党首を務めめることになったのがジェレミー・コービン。アメリカやイギリスの情報機関もコービンを引きずり下ろそうと必死になり、有力メディアからも「反ユダヤ主義者」だと批判された。イギリスの支配システムは親パレスチナを許さない。
コービンに対する攻撃には偽情報も使っているが、その重要な発信源のひとつが2015年に創設されたインテグリティ・イニシアチブ。イギリス外務省が資金を出している。「偽情報から民主主義を守る」としているが、その実態は偽情報を発信するプロパガンダ機関だ。
そして2020年4月4日、労働党の党首はキア・スターマーに交代。彼はイスラエルに接近、自分の妻ビクトリア・アレキサンダーの家族はユダヤ系だということをアピールしている。彼女の父親の家族はポーランドから移住してきたユダヤ人で、テル・アビブにも親戚がいるという。労働党はブレアの路線へ戻った。
そもそもイスラエル建国にはイギリスの富豪が深く関係している。
イギリスの支配層は19世紀からロシア制圧を目指し、南コーカサスや中央アジア戦争を始めている。いわゆる「グレート・ゲーム」だ。これを進化させ、理論化したのがイギリスの地理学者、ハルフォード・マッキンダー。ユーラシア大陸の周辺部を海軍力で支配し、内陸部を締め上げるという戦略だ。
この戦略を可能にしたのは1869年のスエズ運河完成、75年にはイギリスが経営権を手に入れた。運河を買収した人物はベンジャミン・ディズレーリだが、買収資金を提供したのはライオネル・ド・ロスチャイルドである。イギリスは1882年に運河地帯を占領し、軍事基地化している。世界戦略上、スエズ運河はそれだけ重要だった。(Laurent Guyenot, “From Yahweh To Zion,” Sifting and Winnowing, 2018)
ディズレーリは1881年4月に死亡するが、その直後からフランス系のエドモンド・ジェームズ・ド・ロスチャイルドはテル・アビブを中心にパレスチナの土地を買い上げ、ユダヤ人入植者へ資金を提供しはじめている。この富豪の孫がエドモンド・アドルフ・ド・ロスチャイルドだ。
中東で石油が発見されると、イギリスとフランスはその利権を手に入れようとする。そして1916年に両国は協定を結ぶ。フランスのフランソワ・ジョルジュ・ピコとイギリスのマーク・サイクスが中心的な役割を果たしたことからサイクス-ピコ協定と呼ばれている。その結果、トルコ東南部、イラク北部、シリア、レバノンをフランスが、ヨルダン、イラク南部、クウェートなどペルシャ湾西岸の石油地帯をイギリスがそれぞれ支配することになっていた。
協定が結ばれた翌月にイギリスはオスマン帝国を分解するためにアラブ人の反乱を支援。工作の中心的な役割を果たしたのはイギリス外務省のアラブ局で、そこにサイクスやトーマス・ローレンスもいた。「アラビアのロレンス」とも呼ばれている、あのローレンスだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310180000/
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24:777
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2023/10/18 (Wed) 07:45:53
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欧州を悩ませるイスラエルの行動、テロ非難が裏目に
2023.10.18
https://www.thutmosev.com/archives/303475bt.html
こうしたトンネルが無数にあってエジプトまで通じている
https://blog.goo.ne.jp/memoriesonthesea/e/73c55538eaf3fe46298d8a2bda07a82b
暴走するイスラエルを誰が止めるか
国運が傾くときは別々な問題が同時に発生しどれも解決困難なものですが、今は欧州がそんな時期にあたり経済が絶不調でウクライナ侵攻に悩まされたうえ、イスラエルとパレスチナ問題でも当事者になってしまった
パレスチナ武装組織ハマスが23年10月7日にイスラエルを攻撃し2日後の10月9日に欧米諸国はハマスを非難しイスラエルを支持すると表明したがこれが今は重荷になっています
米国のバイデン大統領、フランスのマクロン大統領、ドイツのショルツ首相、イタリアのメローニ首相、英国のスナク首相が9日にイスラエルへの結束した支持を表明する共同声明を発表した
この時点ではハマスによるロケット攻撃と地上戦でイスラエル側民間人に数百人の被害が出ていて、イスラエル軍の反撃は遅くパレスチナの被害は半分以下に留まっていました
バイデン大統領は米空軍戦闘機隊と空母フォードを派遣し、「抑止のため」としていたが必要ならハマスへの攻撃やイスラエル防衛で参戦する姿勢を示した
5首脳の共同声明でハマスによる攻撃を「テロ行為」と表現し「正当性も合法性もなく、例外なく糾弾されなければならない。テロリズムに正当性はない」と強く非難した
さらに「自国と自民を守ろうとするイスラエルの努力を支援する」、「イスラエルに敵対する国は、この攻撃を利用して優位に立とうとする時ではない」とけん制し全面的なイスラエル支持を表明した
その後数日で状況は激変しイスラエル軍はミサイルなどを用いてパレスチナの居住地域に無差別攻撃を繰り返し、政府高官は「根絶やしにしてやる」「本番はこれからだ」のような発言を繰り返した
発言は一応はハマスに対して向けられハマスを攻撃したと言っていたが、実際にはガザ地区だけで子供200人以上がなくなったとパレスチナ保健相は発表している
パレスチナでなくなった人は2500人に達しているが大半は空爆によるもので、地域全体が空襲されたので特定の建物や人物を狙ったものではなかった
単純に人数を比べるとイスラエルでなくなったのは1200人ほどでパレスチナ側でなくなったのは2500人ほどなので、イスラエルの主張には説得力がなくなっている
中国やロシアすら「イスラエル軍の民間人への攻撃は戦争犯罪、過剰防衛だ」と批判し国際的な支持を得ていて、欧米諸国はイスラエルによる侵略に加担する国々という立場になった
21年8月にはハマスがイスラエルに突入訓練をする様子や地下トンネルがTBSで放送されていた
https://www.youtube.com/watch?v=82mEiBUVO64
イスラエルはそれらの情報を取り合わず軽視していた
待ち構えるハマスの地下道
国連のグテレス事務総長は9日の記者会見でイスラエル政府がガザ地区の「完全包囲」を表明したことに「深く憂慮している」と述べ国連の立ち入り調査を求めた
国連人権理事会の専門家会議は10月14日、イスラエルについて、「自衛の名のもとに民族浄化を正当化しようとしている」と強く警告したが理事会が決議をした訳ではない
WHO=世界保健機関も14日、イスラエルがガザ地区北部にある22の病院に対し、退避命令を出していることを強く非難し撤回するよう求めた
WHOによると病院には攻撃で重傷を負った住民や集中治療室で治療を受ける患者、妊婦や新生児を含む2000人以上が入院している
WHOはガザ地区南部の病院からの退避命令は患者や負傷者にとって死の宣告だと指摘し、パレスチナ保健省は、WHOに「北部の病院から患者を退避させることは不可能だ」と訴えた
こうした状態でイスラエル軍が突入すれば数万人単位がなくなると予想されるうえ、事態はイスラエルの思惑ほど成功しない可能性がある
ハマスはアラブ諸国や中国やロシアの支援を受けている可能性があるが装備は貧弱で、攻撃に使用した「ロケット弾」の多くは水道管を改造したものだった
配管を切って先端を丸めて火薬や燃料を詰めたお粗末なロケットだったが、少なくとも数キロ飛行してイスラエル軍に対空ミサイルを発射させ、飽和状態にしてアイアンドームを突破していた
イスラエル軍がパレスチナに突入するのは十分に予想された事なので、ハマスはそのために地下道を張り巡らせて地上戦の準備をしているという
ハマスは“ガザのメトロ”と呼ぶ巨大なトンネル網を地下に張り巡らせて人質を隠している他兵器の貯蔵庫や兵士の居住施設などにも利用している
前回2014年のガザ地区での地上戦はパレスチナ側(市民多数)2200人、イスラエル側は兵士70人の損失で、地上戦は7月17日から8月27日までの約20日間行われた
イスラエルの損失は圧倒的に少ないものの張り巡らされた地下道には苦戦し、長期化を避けるために不完全なまま撤退し停戦していた
ハマスはこの経験から地下道が有効なのを確認し、 約10年の間に相当な距離を掘り進んだと推測されています
イスラエル軍はこの作戦に予備兵を含めた30万人を動員する計画で、「ハマスを地球上から消滅させる」と言っているが簡単ではない
https://www.thutmosev.com/archives/303475bt.html
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25:777
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2023/10/18 (Wed) 18:29:50
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【そうきチャンネル】『どうするネタニヤフ?』・ハマスを育てたイスラエル 日米近現代史研究家 渡辺 惣樹(わたなべ そうき)
2023/10/18
https://www.youtube.com/watch?v=zdDA1nA6VGg
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26:777
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2023/10/19 (Thu) 12:44:19
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【Front Japan 桜】矢野義昭~ウクライナ-イスラエル 戦争の時代に日本は?[桜R5/10/19]
ゲスト:矢野義昭(元陸上自衛隊小平学校副校長・陸将補)
https://www.youtube.com/watch?v=NOlcC2kl7b4
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27:777
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2023/10/19 (Thu) 14:57:06
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2023.10.19XML
ガザで迷走するネタニヤフとバイデン
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310190000/
ガザのアル・アフリ・アラブ病院が10月17日に爆破され、500名以上の患者や避難民が殺されたと伝えられている。その後の報道では700名以上だという。
現地に入っている西側の記者もイスラエルによる攻撃だった可能性が高いとしているのだが、イスラエルはパレスチナ側の誤爆だと主張。ハマスの通信を傍受した会話と称する音声も公表されたが、方言の分析などから信憑性はないようだ。その信憑性のない話をイスラエル訪問中のジョー・バイデン米大統領は受け入れた。
イスラエル側がハマスの通信を傍受しているという主張に苦笑する人は少なくない。通信を傍受できるのなら10月7日のハマスによるイスラエルに対する奇襲攻撃はなかったはずだからだ。
病院を攻撃したのはイスラエル軍だということになると、誤爆だったのか意図的なのかという問題が生じる。意図的だったとするなら目的は何かということになるが、イスラエル建国の前からシオニストはパレスチナからアラブ系住民を殺害、あるいは追放しようとしてきた。民族浄化だ。アメリカでヨーロッパからの移民が行い、ウクライナではネオ・ナチがロシア系住民に対して行っている。
ウクライナでネオ・ナチ軍は学校や病院を軍事拠点にし、そこからドンバスの反クーデター派住民を攻撃していた。その学校や病院をロシア軍は攻撃したが、その際、そこに一般市民はいないことを慎重に確認している。
アル・アフリ・アラブ病院に武器弾薬がなかったことは攻撃後に二次爆発がなかったことから確実だと言われている。イスラエル軍は病院がハマスの軍事拠点になっているかどうかを確認できていない。
病院が爆撃される前日、国連の安全保障理事会ではロシアが提出した決議案が否決された。この決議案はガザにおける民間人に対するあらゆる違法な暴力を非難、停戦を求めているが、アメリカ、イギリス、フランス、日本はハマスを名指しで非難していないとして反対している。
この4カ国はイスラエルによるパレスチナ人弾圧は容認しているわけだが、ハマスを作り出したのはイスラエルである。イスラム世界には日米英仏の4カ国がイスラエルに病院爆撃を許したと考える人もいる。
ハマスは1987年12月、シーク・アーメド・ヤシンによって創設された。ヤシンはムスリム同胞団の一員としてパレスチナで活動していた人物で、ガザにおける同胞団の責任者。シン・ベト(イスラエルの治安機関)の監視下、彼はムジャマ・アル・イスラミヤ(イスラム・センター)を1973年に創設、76年にはイスラム協会を設立、77年の選挙で軍事強硬派のリクードが勝利するとイスラエル政府はイスラム協会を人道的団体として承認した。ハマスはイスラム協会の軍事部門だ。
シーモア・ハーシュによると、前回、つまり2009年に返り咲いた時、ベンヤミン・ネタニヤフはPLOでなくハマスにパレスチナを支配させようとした。そのため、ネヤニヤフはカタールと協定を結び、カタールはハマスの指導部へ数億ドルを送り始めたという。
イスラエルの中でも特にハマスとの関係が深いネタニヤフは汚職事件で窮地に陥っていた。今回のハマスによる攻撃でとりあえず窮地を脱することができた。彼は早期の停戦を望んでいないだろう。
イスラエルがハマスを作った理由はヤセル・アラファトが率いるPLO(パレスチナ解放機構)のファタハを弱体化させることにあった。アラファトのライバルを育て、内部対立させることで運動を弱体化させようとしたのだ。
しかし、イスラエルは2004年3月にヤシンを暗殺、その年の11月にアラファトも死亡した。アラファトも殺された可能性が高い。アラファトの死でPLOの影響力は大きく低下、イスラエルにとってハマスの存在意義は薄らいだはずだが、2009年にネタニヤフはハマスを使った。つまり関係は切れていない。
イスラエル軍はGBU-43/Bを使う可能性があるが、それが使われなくてもガザで住民の虐殺が続いた場合、ヒズボラが介入する可能性が高まる。イスラエル軍の地上部隊が2006年7月から9月にかけてレバノンへ侵攻した際、ヒズボラに敗北している。その際、イスラエルが誇る「メルカバ4」戦車も破壊されてメルカバ神話が崩れ去った。
ハマスはガザに地下施設を建設、イスラエル軍の侵攻を待ち受けているが、ヒズボラは精密誘導ミサイルを含む約15万発のロケット弾やミサイルを保有、イスラエルのどこでも攻撃できる。しかも戦闘慣れした数千人の兵士が存在、様々な種類の軍事用ドローンを保有している。
イランがハマスを支援しているという話は眉唾物だが、ヒズボラとは関係が深い。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310190000/
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2023/10/19 (Thu) 15:07:49
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ガザ地区病院攻撃を巡ってアラブ諸国とイスラエルが激しく対立
2023.10.19
https://www.thutmosev.com/archives/20231018fry.html
ハマスのロケット弾は長さ3メートルほどのロケットに燃焼剤の硝酸カリウムが詰まっている
https://frontierindia.com/hamas-qassam-rockets-unleashing-chaos-in-the-israel-hamas-conflict/
やったのはどちらか
23年10月17日にガザ地区のアングリカン・アル・アハリ病院への攻撃で500人がなくなったとされる件でハマスとイスラエルが互いに責任を押し付け合い、アラブ諸国と欧米も対立している
18日にイスラエル軍報道官は調査の結果、パレスチナ側のロケット弾発射の失敗が原因だったことが判明したと表明した
報道官は、病院の建物に構造的な損傷はなく、空爆によって生じるクレーターも存在しないと指摘し未使用のロケット燃料が引火したと説明した
ハマスが犠牲者の数を誇張しているとも主張しハマスが主張するほど早く原因を特定することは不可能との認識も示した
過去11日間にガザから発射されたロケット弾のうち、約450発は飛距離が短く、ガザ領内に着弾したという
報道官は「ロケット弾の発射失敗に関する交信記録がある」と発言し英語の字幕付きでハマスとみられる交信音声を公開した
一方イスラム武装組織ハマスは「病院はイスラエル軍に空爆された」としているが、今の時点で爆撃の証拠になる穴や破壊跡があるのか分かる衛星画像は公開されていない
アメリカや日本の衛星は現場の写真を数時間ごとに撮影している筈なので、いずれ病院周辺の衛星画像がどこかから公表されるでしょう
イスラエル報道官の話ではハマスの『水道管ロケット』が原因の気がするが、イスラエルの犯行を伺わせるような出来事が連日起きていました
イスラエルは「ハマスを根絶やしにする」と言ってガザ北部から110万人に避難するようビラを空中散歩し、電話やショートメール機能でもガザ住民の携帯電話を通じて呼びかけた
17日頃までに60万人以上がイスラエルの勧告に基づいてガザ地区から南部に移動したが、そこを狙ったようにイスラエル軍は空襲を繰り返し多くのパレスチナ人がなくなった
イスラエル軍はガザ北部地区から南部に移動する人々や車列に爆撃を繰り返し、避難した南部の町やホテルや住宅地にも連日爆撃を繰り返している
落下したのは病院の駐車場か外壁で、翌日の様子は爆発ではなく燃焼剤が燃えたように見える
https://www.youtube.com/watch?v=wENBrbH9Mm8
イスラエル地上攻撃後に起きる事
イスラエル軍が病院を空襲したと考えられる状況が存在したので、多くの人はイスラエル軍が「また攻撃した」と考えています
病院を攻撃したのはどちらかはともかく、イスラエルの空襲によって17日までに3000人以上のパレスチナ人がなくなっていて、イスラエルの被害は1500人程度に過ぎない
10月18日にはバイデン大統領がイスラエルを訪問した後でヨルダンも訪問し、パレスチナ自治政府のアッバス議長らと会談する予定だったが中止された
病院の爆発やガザ北部への空襲にアラブ諸国が一斉に反発し、ヨルダンのアブドラ国王やエジプトのシシ大統領との会談のすべて中止なりバイデン大統領はイスラエルだけを訪問して帰国する
ロシアと中国はいち早くアラブ世界とパレスチナ側に付く姿勢を示し、イスラエルによる「人道に反する行為」や支援するアメリカを非難している
米国は大統領訪問を前に数日間にイランと非公式ルートで協議し、イスラエルでの戦闘をエスカレートさせないよう警告しイスラエルが地上戦を実行していないのはこのためだと思われる
イスラエルとしてはバイデンがネタニヤフと会談しどんな形にせよ「イスラエル支持」を表明し帰国したら、アメリカの承認を得て地上侵攻した事になります
エジプト、イラン、サウジアラビアの国家元首はイスラエルの行為は集団的懲罰に相当すると非難し、イランが軍事行動を起こす可能性について警戒している
シリアやヨルダン、レバノンの過激組織も対イスラエル戦が勃発したら参戦する可能性があり、ほとんどのアジア諸国はイスラエルへの支持を表明していない
対イスラエルで最初に参戦する可能性が高いとされるイランは10月14日、イスラエルによる「戦争犯罪と大量の犠牲」を停止しなければ、重大な事態が起きる恐れがあると警告した
イランはイスラエルがガザ地区で地上戦を開始した場合、イランは何らかの行動を取ると国連を通じて伝えたが何をするのかは分からない
イラン国連代表部は旧ツイッターに「イスラエルのアパルトヘイトによる戦争犯罪と大量犠牲を直ちに止めなければ、事態は制御不能に陥る」と投稿した
イランの最高指導者ハメネイ師は17日、ガザ地区に対する「民族浄化」が続くなら「イスラム教徒と抵抗勢力が忍耐を失いかねない」と述べた
https://www.thutmosev.com/archives/20231018fry.html
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2023/10/19 (Thu) 15:35:58
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国際世論の力で軍事作戦中止を 電気も水も逃げ場もないガザ 東京外大「イスラーム信頼学」研究グループが緊急セミナー開催
国際2023年10月18日
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/27866
イスラエルの爆撃で跡形もなく破壊されたガザ地区の商業中心地(10日、パレスチナ自治区)
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所を拠点に研究活動をおこなっている「イスラーム信頼学」の二つの研究班は、12日、緊急セミナー「緊迫するパレスチナ/イスラエル情勢を考える」を開催した。このセミナーは、7日のハマスによるイスラエルへの武力攻撃、それに対するイスラエルの反撃が、いまやイスラエルによるガザ地区の完全封鎖と地上侵攻の切迫という深刻な状況になっているもとで、今回の事態の背景と現状、今後の見通しを考えるために持たれたものだ。東京大学中東地域研究センター特任准教授の鈴木啓之氏と、最近現地から帰国したパレスチナ子どものキャンペーン・エルサレム事務所代表の手島正之氏が報告をおこない、質疑応答で深めた。両氏の報告と質疑応答の要旨を紹介する(写真はパレスチナ子どものキャンペーンより提供)。
・緊迫するパレスチナ/イスラエル情勢を考える
東京大学中東地域研究センター 鈴木啓之
現在まで(12日現在)にわかっていることとして、パレスチナ人の死者は1126人(うち26人がヨルダン川西岸地区で死亡)、負傷者約5700人。イスラエル人の死者は約1200人、負傷者約3200人となっている。
7日午前6時30分頃から、ガザ地区からロケット弾2000発(ハマスは5000発と主張)が発射され、ハマスなどパレスチナ系の武装戦闘員が1000~2000人規模で越境攻撃を始めた。過去に少人数がイスラエルに潜入して自爆攻撃をやったことはあったが、今回は誰が見てもハマスの戦闘員とわかる格好でイスラエル内で軍事行動をやったことは驚くべきことだ。イスラエル軍兵士や警察と交戦し、非武装のイスラエル人や外国人も多数殺害された。イスラエル国籍アラブ人も10人が犠牲になった。ハマス軍事部門のムハンマド・ダイフ司令官が声明を発表し、攻撃作戦名が「アル・アクサーの大洪水」であるとされた。
同日、イスラエルのネタニヤフ首相は、軍事作戦「鉄の剣」を開始。予備役を召集し、「われわれは戦争状態にある」と宣言した。また、ガザ地区から80㌔圏内に特別非常事態が宣言され、警察による地域封鎖、個人の家屋への事前通告なしの立ち入り、市民に車両提供命令を可能にするなど、非常に強い権限が警察に与えられ、イスラエル領内での戦闘がおこなわれていく。そして3日間、イスラエル軍と警察は、ガザ地区周辺に流入したパレスチナ戦闘員との戦闘をおこなった。
翌8日、イスラエル軍によるガザ地区への空爆が、夜半~早朝から実施され、現在まで続いている。イスラエル軍は、パレスチナ武装戦闘員を400人殺害したと発表。また、イスラエルでの死者が、民間人を含めて600人に達することが判明した。
周辺では、レバノンのヒズボラが、ゴラン高原最北部ドヴ山のイスラエル軍施設に向けて迫撃砲を発射した。
ブリンケン米国務長官がハマスによる民間人殺害を非難し、アメリカ政府は東地中海に空母打撃群を派遣すると発表した。
9日、ガザ地区への空爆が2日目に入る。イスラエルはガザ地区に対し、電力、食料、燃料、飲料水の供給を停止する「完全封鎖」を宣言した。ガザ地区の中に備蓄されているものには限りがあり、ここからガザ地区の約230万人の生活は秒読みに入った。
この段階で米紙『ウォールストリート・ジャーナル』が、ハマスの攻撃をイランが支援したと報道し、議論を呼んだ。イランは後日、これを否定した。
10日、イスラエルは、ガザのイスラーム大学が「ハマスの訓練機関」だとして砲撃をおこなった。また、ガザ地区周辺の戦闘が終わり、イスラエル軍はパレスチナ戦闘員の遺体1500体を回収したと発表した。
11日、ガザ地区への空爆の4日目。国連は、26万人のガザ市民が住宅を追われたと発表した。また、ガザ唯一の火力発電所が燃料切れで送電停止となった。それは病院などの機能にも大きな影響を与える。
一方、イスラエルは予備役30万人を含む部隊をガザ地区周辺に集結させた。ネタニヤフ首相のもとに野党が合流し、戦時内閣が結成された。つまり地上侵攻の準備を整えたといってもいい事態だ。
ハマスは声明を発表し、アラブ諸国とイスラム諸国、国際社会に人道主義的責務を果たすよう要請した。
12日、ガザ地区の病院が「燃料があと4日でつきる」と緊急アピールを出した。エジプトは6時間の人道的停戦を呼びかけた。
特徴と注目すべき点
パレスチナとイスラエルとの関係は、現在、イスラエルという国家をはさむ形でパレスチナ自治区が形成されている。それがヨルダン川西岸地区とガザ地区だ。ガザ地区は2007年から、ハマスという政治組織が実効支配している。それを理由にイスラエルは、ガザ地区を封鎖下においてきた。それがこの15年の経過だ。
今回のハマスやパレスチナ武装勢力の行動の特徴、注目すべき点としては、過去に例のない計画性と規模だ。1日に数千発のロケット弾を発射して、イスラエルの防空システムを撹乱した。それと同時に陸海空から1000人規模の武装戦闘員が、7カ所の検問所を襲撃して越境し、軍事行動をおこなった。
また、イスラエル社会に与えた被害の大きさも過去に例がない。国家同士の戦争ではなく、イスラエルという国家とハマスという武装集団との戦闘で、イスラエル側の死者が100人をこえるというのは前代未聞のことだ。
作戦の規模を考えれば、感情が爆発して出ていった、というものではないと思う。中長期的な背景を探ることが重要だ。ハマスの司令官は7日の声明で、エルサレムとアル・アクサー・モスクが蹂躙(じゅうりん)されていること、イスラエルの占領が継続していること、パレスチナ人4500人が囚人として捕らえられていること、などを指摘している。
国際社会の反応では、アメリカは今回のハマスの行動に対して明確な拒絶と批判をおこなっている。ヨーロッパ諸国はガザ地区への支援を停止した。岸田首相は両当事者に行動の自制を求める見解を発表したが、駐日イスラエル大使はこれに苦言を呈した。
背景として考えられる問題
では、今回の出来事はなぜ起きたのか。五つの問題がからみあって起きたのではないか、というのが今の私の見解だ。
第一に、ハマスの内部事情だ。ハマスはガザ地区の外に政治指導部の多くの幹部がいる一方、ガザ地区の内部に軍事部門カッサーム旅団の幹部や戦闘員がいる。軍事部門のウェブサイトは、軍事作戦をいかに展開したのかを動画や映像で広報している。一方で政治局のウェブサイトは「ガザ地区に対して人道物資の搬入をおこなうようアラブ諸国と国際社会に訴える」「われわれ抵抗運動は子どもを標的にすることはありえない。西側メディアには正確な報道を求める」と訴えている。両者の温度差に驚いている。
これまでハマス政治局は、「2006年、われわれはパレスチナ自治評議会の選挙に勝利し、民主主義にもとづいて選ばれた統治者であるのに、国際社会の介入、ファタハのクーデターの試みによって頓挫した。正当性はわれわれにある」と、国際社会にも理解できる言葉で訴えてきた。今回の行動は軍事部門が主導しているが、政治局との関係性が変化しているかどうかを今後、見極めていく必要がある。
第二に、今年はヨルダン川西岸地区が過去15年間でもっとも緊張した年だった。西岸地区北部のジェニーンやナブルスで、若い構成員でつくられたパレスチナ人の新たな武装部隊が台頭し、パレスチナ社会で支持が広がった。これに対してイスラエル軍は年頭から軍事作戦を展開し、軍用ヘリ「アパッチ」やドローンで連続してパレスチナ人を殺害していった。今年、西岸地区で殺害されたパレスチナ人は9月19日時点で189人で、これは2008年以降最大だ。
また、イスラエル人入植者によるパレスチナ人への暴力行為が頻繁に起こり、衝突が激化した。年始には、東エルサレムを除く西岸地区のイスラエル人入植者が50万人を突破した。2月26日、入植者グループが西岸地区のフッワーラ村を夜半に襲撃・放火し、車両100台と家屋35軒を全焼させる事件を引き起こしている。
こうしたなかで、新興武装部隊の台頭に対して、ハマスは既存の政治組織として存在感を示す機会を模索していたのではないか。
第三に、ガザ地区の窮状について、私たちは改めて考えなければならない。2006年からガザ地区は厳しい封鎖下に置かれ続けている。人の出入りや物資の搬入が制限されている。イスラエルがガザ地区の境界線を管理して、ガザ地区に入れる物品を調整・制限している。
国連は2012年にガザ地区に関する特別レポートを発表しているが、タイトルは「2020年には人が住めなくなる」だった。国際社会の介入で封鎖が解除されないかぎり、安全な飲料水や食料が確保できず、人が住めなくなる、と。そこから3年経っているわけで、その悲惨さ、ガザ地区の窮状は目に余るものがある。
実際、2022年段階でガザ地区の失業率は47%、若者に限れば64%で、ほとんどの人が失業している。そして、人口の65%が貧困ライン以下で生活している。難民に限れば、それは80%をこえる。そして、ガザ地区の住民の80%はなんらかの人道支援に頼って生活している。
今回、この封鎖がハマスによって内側から破られたわけだが、それはガザ地区が抱える怒りや悲しみが噴出した一つの形なのではないか。
ネタニヤフ首相
第四に、イスラエルの国内事情がある。イスラエルでは昨年末、ネタニヤフが政権に復帰した。そのとき、この政権のさらなる「右傾化」が懸念された。それは、入植者を支持母体とする愛国主義政党・宗教シオニスト連合が連立政権に入ったからだ。同党は入植活動やパレスチナに対する強硬政策を支持し、反LGBTQの態度をとっている。同党出身のベン・グヴィール国家安全保障相は、今年「神殿の丘」を何度も強行訪問し、アラブ諸国から大きな反発が起こった。
さらに、イスラエル国内はこの半年間、司法改革法案で大混乱に陥っていた。ネタニヤフ政権はこの法案で最高裁が持つ様々な権限を制限しようとし、これに対して毎週末に数十万人規模のデモ行進が展開された。ネタニヤフ自身が汚職疑惑を抱えており、それをもみ消すためではないかという批判がある。ネタニヤフは司法改革に積極的でないガラント国防相を解任しようとしたが、その結果、安全保障上の危機のさいに招集される予備役にまで反対運動が広がった。
第五に、中東全域での対立構図の変化も関係したのではないか。ブリンケン米国務長官は、「イスラエルとサウジアラビアの接近を妨害することが動機の一つであったとしても不思議ではない」と語っている。
私は「妨害」というよりも、ハマスやパレスチナの住民からすれば、自分たちの窮状を救ってくれるかもしれない国が次々と消えていくなかで、この窮状を解決するには自分たちでやるしかないという悲しい選択があったのではないかと考えている。
今後の見通しについて
イスラエルの地上侵攻の可能性についてだが、過去にイスラエルがガザ地区に地上侵攻した場合は、空爆の開始から地上侵攻まで1週間から10日かかっている。それは予備役の招集や作戦の立案などによる。現在、予備役が招集され、戦時内閣が形成されており、イスラエルとしては準備万端整っている。
地上侵攻が実行された場合、ガザ地区の犠牲者はケタ違いに増える。とくにネタニヤフ首相が「ハマスはISIS(「イスラム国」)だ」、ヘルツォーグ大統領が「相手は人間ではなく、モンスターの野蛮さだ」と発言しており、こうした政治指導者の下で動く兵士がどのような振る舞いをするのかと考えると恐ろしいものがある。地上侵攻が開始されれば、ガザ地区の民間人の犠牲とともに、ロケット弾発射によるイスラエル市民への影響の甚大化も避けられない。
また、今年非常に緊張してきたヨルダン川西岸地区でも、イスラエル人入植者による挑発行動が強まる可能性がある。西岸地区はガザ地区のようにパレスチナ人とイスラエル人が面で接しているのではなく、網目のように入りくんで対峙しており、ここで衝突が拡大するとイスラエルは対処できるのか。
さらにイスラエル北部にはアラブ系市民がたくさん住んでいるが、2021年の武力衝突では、このアラブ系住民をガザのパレスチナ人と同一視してユダヤ系愛国主義者グループが襲撃した。再びそうなれば、イスラエル国内の社会的亀裂を大きく刺激しかねない。
いずれにしろ現在のパレスチナとイスラエルとの間の出来事は、この数日間、この数カ月に起こってきたことだけで理解できるものではない。ガザ地区を封じ込め、パレスチナ問題にフタをして、イスラエルと周辺アラブ諸国との間の関係正常化がおこなわれてきたわけだが、いまやもうそのフタが開いてしまった。
イスラエルだけでなく、日本を含めた国際社会がパレスチナ問題にどのようにとりくむのかが問われている。
・国連や国際NGOの事務所も爆撃の標的に
パレスチナ子どものキャンペーン 手島正之
ガザ地区が深刻な人道危機の状態にあるのは、封鎖が始まってからずっと続いていることだ。戦争がない平時であっても、職に就けない、食料の確保が難しいという状況がずっとあった。
国連の発表(14日時点)では、今回のイスラエルの空爆による死者は2228人、負傷者8774人。国内避難民は40万人以上とものすごい数で、そのうちの27万人が国連の学校に避難している。
しかし誰もがこの避難所に入れるわけではなく、むしろ避難ができない人がほとんどだ。現地のスタッフと毎日連絡をとりあっているが、あるスタッフは「一回避難したが、空爆の危険があるということで、親戚を頼って次の場所に避難した。またそこも危ないので、避難先の家族と一緒に逃げた。どこに逃げればいいのかわからない状態だ」といっている。そうした人がほとんどだという。
まさに今この瞬間も空爆はやんでいない。2014年の軍事衝突のときには、爆撃が一時的に止むとか、一時休戦協定が結ばれるということがあったが、今はまったくそういう状態ではない。1時間に1回といったレベルではなく、ひっきりなしに爆撃が続いている。異常な事態だ。
現地スタッフの声を紹介する。「電気、水、食料のライフラインの確保がほぼ不可能」「ガザ市内は逃げ場所がない。スタッフも逃げまどっている状態」というものがある。
携帯電話の電波塔が爆撃によって破壊されており、通信状況が非常に悪い。こちらからメッセージを送っても既読にならない。しばらく経ってパラパラと返事が来て、また半日つながらないという状態だ。
「(イスラエルは)ガザの軍事基地を標的にする」という報道があったが、ガザの商業中心地や国連施設、国際NGOの事務所は確実に標的にされている。当会の事務所はかろうじて被害を免れたが、事務所から徒歩圏内は建物が粉砕されている状態だ。瓦礫がたまっているのではなく、砂利状態だ。
ライフラインも確保できず、逃げ場もない状態なので、1日半前からはある意味覚悟を決めたメッセージ、たとえば「今までありがとう」「あなたは本当にいいマネージャーだ」「今までのキャリアのなかで一番いいチームで働けた」などが届き始めた。こちらは何を返していいかわからない。それでもなお彼らは私たちに現状を報告してくれている。一刻も早く戦闘が停止してほしいと願うばかりだ。
イスラエルの空爆で破壊されたガザ地区(10日)
また、私たちはイスラエル南部ネゲブ地域でベドウィン(アラブの遊牧民族)の子どもたちを支援している。その村がガザからのロケット弾の被害にあい、ベドウィンの民間人16人が犠牲になり、46人が行方不明になった。犠牲になったり人質になった人がどれだけいるかはわからない。
ところがここにイスラエル国内からの支援がほとんど届かない。彼らは家屋が破壊された村に住み続けなければならない。当会の提携団体がイスラム教慈善団体と共同で食料や生活物資を配っている。
ベドウィンの村は、イスラエル政府から公式に承認されていない。だから公的な支援、医療や教育、電気や上下水道が届かない。イスラエルには、こうしたベドウィンの人たち25万人以上が暮らしている。
なお当会は、過去35年間、パレスチナで支援活動を続けている。教育支援やろう学校支援、障がい者の自立支援、女性の救済・自立支援などをおこなっている。
■質疑応答より
セミナーは続いて、視聴者からの質疑応答に移った。司会は、東京外国語大学教授の黒木英充氏が務めた。
司会 ガザ地区では、難民になった人々がさらに封鎖された逃げ場のない状況に置かれながら、その上に爆弾が落ちてくるという、人道的に許されない状況だ。しかしアメリカはそれを強力に支持し、ヨーロッパ諸国もイスラエルの立場に立っている。視聴者からの質問だが、「今の状態を戦争といっていいのか?」。
鈴木 イスラエルによるパレスチナ人勢力とのたたかいは、国家同士の戦争とは大きく異なる。圧倒的に強い軍事力を持っている国家が、国を持たない人々に対して軍事力を行使している状態だ。侵攻、軍事作戦、虐殺といった言葉で表現されるような、力の大きな違いがあることは抑えておきたい。
「国連が仲介に入って問題を解決していくことはできないのか?」という質問だが、パレスチナ問題に関しては国連の介入がうまく機能してこなかったのが、この75年間だ。
「ガザ地区の軍事封鎖自体、国際法上問題があると批判する国際的な動きは?」という質問だが、それは国連の場でくり返しおこなわれてきている。しかし、それがイスラエルの政策を変えることができなかったというのがこの15年間だ。それに対するガザの住民たちの絶望感、怒り、悲しみたるや、想像を絶するものがある。
「一部報道で、エジプトから今回のハマスの行動の事前警告がイスラエルにあったといっているが?」という質問だが、まだ確定した情報が出ていない。もしそれが事実で、ネタニヤフがその警告を無視していたとすれば、諜報機関モサドと並んでイスラエル政府中枢の大失態ということになり、どんなにガザを空爆し地上部隊を派遣したとしても、その責任はこの後、厳しく問われ、政権崩壊の危機が訪れると思う。
手島 「ガザから域外への脱出は可能なのか?」という質問だが、ひっきりなしに空爆がおこなわれている状況で、まずガザ地区での移動もできない状態だ。それをかいくぐって避難所に行ったりしているが…。エジプトとの境界にあるラファ検問所も爆撃されていて、まったく安全ではない。脱出はほとんど不可能だと思う。
鈴木 「地上戦が始まらないように声を上げる動きはあるのか?」ということだが、今世界各地でデモ行進や座り込みといった行動が起こっている。日本でも、日本国際ボランティアセンターなどパレスチナで活動するNGO4団体が、ガザ被災者の一刻も早い救援に向け、即時停戦への働きかけを求める要請文を外務省に届けている。
「今後、世界の市民運動ができることは何でしょうか?」については、ガザ地区、パレスチナへの攻撃を私たちは許さないということを明確に示す必要がある。今すでに攻撃されているわけだが、地上部隊が派遣されたら被害者の数はケタ違いに上がる。それを許さないという声を上げることだ。
手島 今、地上波のテレビや新聞で分断が煽られている。イスラエル支持、ガザ支持の陣営に分かれてお互いが批判しあう。「被害の大きさはこっちの方が大きい」とか、そういう空気感が醸成されている。それにくみすることなく、人道危機のさらなる広がりは絶対に回避してほしい、非武装の民間人をターゲットにする行為には反対だと、分断に抗う側で声を上げていくべきだと思う。
司会 世界を見ると、インドネシアやマレーシアの政府はパレスチナ人との連帯をまず最初に表明している。南アフリカの外務省は、大事なことは国連決議と国際法だ、つまりイスラエルこそが国連決議を守らず国際法も無視している、占領下においているガザ市民を守らず封鎖するのはジュネーブ条約違反だ、と的確に指摘し、停戦の仲介に動く用意があると表明している。国連安保理の国々がこうした立場に立てば、国連は機能するだろう。戦闘が始まった7日にこうした見解を出している国があることを強調しておきたい。
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/27866
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2023/10/20 (Fri) 16:01:27
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特番「矢野義昭氏と徹底討論!今、世界のパワーバランスはどうなっているのか?イスラエル・ハマス衝突!そしてウクライナ戦争の行方」松田学 × 岐阜女子大学特別客員教授・元陸上自衛隊陸将補 矢野義昭氏
https://www.youtube.com/watch?v=rWlfgylVPKM
<出 演>
松田政策研究所代表 松田学
岐阜女子大学特別客員教授・元陸上自衛隊陸将補 矢野義昭氏
<目次>
<前半:無料パート>
〇イスラエル・ハマス衝突!今何が起こっているのか?
〇世界最強モサドはなぜハマス急襲を察知できなかったのか?
〇世界の地政学の動き、大国はどう動く?米ロ中
〇日本が取るべき外交スタンスとは?
〇イスラエル・ハマス衝突!でどう変わる世界のパワーバランス
〇かたやどうなる?ウクライナ戦争
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2023/10/20 (Fri) 20:49:28
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【歴史の転換点SP】緊迫のイスラエル情勢
https://www.youtube.com/watch?v=ik_F9Iv5KKk
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2023/10/20 (Fri) 21:08:14
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2023.10.20XML
シオニストはパレスチナ人を「人間獣」と考え、ガザで民族浄化を目論んでいる
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310200000/
イスラエルのギラド・エルダン国連大使は10月8日、国連安全保障理事会で「これはイスラエルの9/11だ」と演説、ヨアブ・ギャラント国防相はガザを完全包囲するように命じたと語った。ギャラントによるとパレスチナ人は「人間獣」、つまり人間ではない。躊躇なく殺せるということだろう。彼らにとって病院に対する爆撃は問題なく、「人道的支援」は受け入れ難いはずだ。
今から50年前の1973年9月11日、チリで軍事クーデターがあった。1970年の選挙で勝利、大統領に就任したサルバドール・アジェンデはアメリカによる帝国主義的な支配に反対していた政治家で、アメリカの巨大資本から敵視されていた。
その意向を受け、巨大資本の代理人であるヘンリー・キッシンジャーが動く。当時、国家安全保障問題担当の大統領補佐官を務めていたキッシンジャーはアジェンデを排除するための工作をCIAの破壊工作部門に命じた。そして実行されたのがオーグスト・ピノチェトによる軍事クーデターだ。
これが最初の9/11だが、勿論、エルダン大使が口にした9/11は2001年9月11日の出来事。この日、ニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)に対する攻撃があったのだ。
攻撃の直後、ジョージ・W・ブッシュ政権は詳しい調査をしないまま「アル・カイダ」が実行したと断定、その「アル・カイダ」を指揮しているオサマ・ビン・ラディンを匿っているという口実でアフガニスタンへの攻撃を始めた。
その一方、アメリカ国内では「愛国者法」が制定され、基本的人権を報奨した憲法の条項を無力化させ、収容所化を進めた。この法律は340ページを超す文書だが、それを議会は提出されて1週間で承認。つまり議員の大半は内容を読まずに賛成している。
ブッシュ政権はアフガニスタンだけでなくイラクへ軍事侵攻する計画を立てる。CIAは2002年に対イラク工作を開始、その年の11月に中東全域のCIA支局長がロンドンのアメリカ大使館に集められ、IOG(イラク作戦グループ)から対イラク戦争は決定済みであり、嫌なら辞めろと脅されたという。(James Risen, “State of War,” Free Press, 2006)
イラクへの先制攻撃を正当化するため、コリン・パウエル国務長官は大量破壊兵器に関する偽情報を国連で宣伝している。パウエルは2003年2月、国連でサダム・フセイン政権が間違いなく生物兵器を開発、生産能力もあると発言しているのだ。
パウエルの次官だったシャルロット・ビアーズは「マディソン街の女王」と呼ばれる人物で、大手広告会社の会長兼CEOを務めていた。彼女の手法は単純化と浅薄化。イメージが問題なのであり、詳しく丁寧には説明しない。イラクへの先制攻撃をアメリカ政府は「イラクの自由作戦」と命名したが、これもビアーズのアドバイスに従ってのことだという。ブッシュ大統領が「この戦争は平和のため」と発言したのも彼女のアドバイスによる。(Alexander Cockburn & Jeffrey St. Clair, “End Times”, CounterPunch, 2007)
イラクへの軍事侵攻は1991年、国防次官だったポール・ウォルフォウィッツが口にしている。ネオコンは1980年代からイラクのサダム・フセイン政権を倒し、親イスラエル体制を樹立させ、シリアとイランを分断、個別撃破する計画を立てていた。
9/11から10日ほど後、ウェズリー・クラーク元欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)最高司令官は統合参謀本部で攻撃予定国のリストを見ている。そこにはイラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、そして最後にイランが載っていたという。(3月、10月)
アメリカ主導軍がイラクを先制攻撃したのは2003年3月20日早朝のこと。作戦に参加したのは事前にクウェートへ送り込まれていたアメリカ軍兵士24万8000人、イギリス軍兵士4万5000人、オーストラリア軍兵士2000人、ポーランドの特殊部隊GROMの隊員194名、そしてクルドの武装集団ペシュメルガから7万人だという。なお、GROMはアメリカ陸軍の特殊部隊デルタフォースとイギリスのSAS(特殊空挺部隊)が1990年代に組織、訓練した軍事組織だ。
イラクに軍事侵攻したアメリカ主導軍は破壊と殺戮を繰り広げ、捕虜に対する拷問も明らかになっている。戦争で死亡したイラク人の数を西側は小さく見積もっているが、100万人程度にはなっている可能性がある。
例えば、アメリカのジョーンズ・ホプキンス大学とアル・ムスタンシリヤ大学の共同研究によると、2003年の開戦から06年7月までに約65万人のイラク人が殺されたとされている。またイギリスのORBは2007年夏までに94万6000名から112万人、NGOのジャスト・フォーリン・ポリシーは133万9000人余りが殺されたとしている。
ウクライナの政治家オレグ・ツァロフは昨年2月19日に緊急アピール「大虐殺が準備されている」を出し、キエフ政権の軍や親衛隊はこの地域を制圧、自分たちに従わない住民を「浄化」しようとしていると警鐘を鳴らしている。ドンバスを制圧し、キエフ体制に従わない住民(ロシア語系住民)を「浄化」、CIAの下部機関と化しているSBU(ウクライナ保安庁)はネオ・ナチと共同で「親ロシア派」の粛清を実行することにもなっていたという。
ロシア軍がウクライナ側で回収した文書によると、ゼレンスキーが1月18日に出した指示に基づいて親衛隊のニコライ・バラン上級大将が1月22日に攻撃の指令書へ署名している。2月中には攻撃の準備が終わり、3月に作戦を実行することになっていたという。
ドンバスで住民が大量虐殺された場合、ロシア軍が介入してくる可能性が高い。アメリカ/NATO/ウクライナは2014年から8年かけてドンバス周辺にに要塞線を築いていた。ネオ・ナチを中心に編成されたアゾフ特殊作戦分遣隊(アゾフ大隊)が拠点にしていたマリウポリ、あるいは岩塩の採掘場があるソレダルにはソ連時代に建設された地下施設、つまり地下要塞が存在している。地下要塞は全長200キロメートルだという。その要塞線の中へロシア軍を誘い込んで足止めし、その間に別の部隊がクリミアを攻撃するというプランだったと推測する人もいる。
しかし、ロシア軍はウクライナ軍が動く直前の2022年2月24日にミサイル攻撃を開始、ウクライナ側の航空基地、レーダー施設、生物化学兵器の研究開発施設などを破壊したほか、ドンバスに対する大規模な攻撃を始めるために集結していたウクライナの軍や親衛隊などを壊滅させている。この段階でウクライナ軍はロシア軍に負けていたのだ。その後も戦闘が続いているのはアメリカ/NATOの命令のため。武器弾薬や資金を提供する一方、ウクライナ人に玉砕攻撃させている。
ガザで虐殺を行なわれた場合、以前とは違い、イスラム諸国が軍事介入する可能性がある。そうなると中東は戦乱で燃え上がるが、それを利用して「大イスラエル」を実現しようと考えているかもしれない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310200000/
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2023/10/20 (Fri) 22:45:07
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日本はテロ支援国家!? 岸田政権の歪みがイスラエルVSハマス戦争で浮き彫りに=ジェームズ斉藤
2023.10.20 17:00 文=中村カタブツ君
https://tocana.jp/2023/10/post_257647_entry.html
【連載:某国諜報機関関係者で一切の情報が国家機密扱いのジェームズ斉藤(@JamesSaito33)が斬る! 国際ニュース裏情報】
画像は「Getty Images」より
ジェームズ斉藤(以下、ジェームズ):イスラエルVSハマス戦争で世界の歪みが浮き彫りになってきていますが、日本では政府内の歪みがはっきり出ましたね。
──政府内の歪み!? 日本政府が歪んでいるのは国民全員が知っていますが、それが表に出たんですか?
ジェームズ:はっきり出ました。しかし、それをどこのマスコミも書かないのでお知らせしたいと思います。
──イイですね、ぜひ!
ジェームズ:まず、きっかけになったのがハマスの侵攻に関する岸田さんの10月8日のX(旧Twitter)発言です。「昨日、ハマス等パレスチナ武装勢力が、ガザからイスラエルを攻撃しました。~全ての当事者に最大限の自制を求めます」という例のあれです。
──「被害者への追悼の投稿が遅すぎる」とか、「テロリストに自制を求めるってピントが外れている」とかで批判されていましたね。でも、それは日本のメディアも書いていましたよ。
ジェームズ:書いていましたが、本質的な問題が見えていませんし、その問題の源がどこなのかも書いていません。そもそも岸田首相の発言云々言っている時点で間違っているわけですよ。なぜなら、Xは岸田首相が自分で書いているわけではないですからね。
──周りのスタッフが書いているんでしょうね。
ジェームズ:具体的には官邸内でどう対応するか協議してから首相秘書官クラスの者が首相名義で出しています。岸田さんは彼らが用意したペーパーを見てOKを出すだけです。この時点で首相が国家安全保障局(NSS)のインテリジェンス分析を拒否することはあり得ません。日本の政治家は独自のインテリジェンスを持っていないので官僚の言われるがままです。結果、テロの翌日になってしまったということですね。これは世界で一番遅かったと思います。日本は意思決定が即座にできないところがありますからね。ただし、問題の核心はここではありません。
──何が問題なんですか?
ジェームズ:ハマスをテロ組織と言っていないことです。日本では「全ての当事者に最大限の自制を求めます」のほうが問題視されていますが、国際社会ではハマスをテロ組織と断定していないことのほうが問題です。ハマスをテロ組織と断定していないから「全ての当事者に最大限の自制を」のようなピントの外れた表現になってしまうのです。
──たぶん、石油の確保のためにアラブ諸国を刺激したくないってことなんですかね?
ジェームズ:それはあると思います。しかし、一番大きな理由は外務省の省内事情です。
──外務省の省内事情?
ジェームズ:そうです。さきほど岸田首相のXのコメントは官邸が作ったと言いましたが、もっと具体的に言えば、官邸のNSSが総合的に情勢を分析して彼らが用意しています。このNSSという組織は日本の大戦略を司るところなんですが、そこをいま外務省が牛耳っています。安倍さん時代は警察官僚の北村(滋)さんがやっていて諜報的にはいまよりもしっかりした組織でしたが、菅さんの時代になって北村さんを外して外務省の事務次官だった秋葉(剛男)さんに替えたんです。岸田さんはその人事をそのまま継承したため、外務省の力がいまとても強くなっています。
──省庁間の縄張り争いがあるんですね。
ジェームズ:はい。安倍さんの時は警察と経済産業省を味方にし、外務省と財務省が敵でした。ですから安倍さん時代のNSSというのは警察官僚がトップにいて、経産省の官僚がサポートするという構造だったんです。それが菅さんになると外務省を優遇するようになり、岸田さんはそれを引き継いで、さらに財務省をサポートにしたんです。ですから、いまのNSSは外務省をトップに、財務省がそれをサポートするという構図になっています。よって、経済安全保障の利権をいま財務省が握っているわけです。
──いずれにせよ、外交センス、防衛センスがない人たちがいまトップでやっているということですね。
ジェームズ:テロの意味をわかっていない人がやっています。いまのNSSのトップの秋葉さんは大戦略に関しては経験値が高いんですけど、テロとなると門外漢なので今回のような対応になってしまうんです。さらに問題なのが外務省からするとパレスチナは巨大な利権なんです。
──えっ、利権!? どういうことですか?
ジェームズ:1993年から人道支援という名目で1ドル120円計算で約3000億円をパレスチナに注ぎ込んでいます。去年2022年の人道支援の補助金は約23億円ほどです。これがすべて外務省の利権です。
──そうか! パレスチナを非難するとその利権が全部吹き飛んでしまうんですね。
ジェームズ:そうです。だから、外務省は「ハマス等パレスチナ武装勢力」と表現し、「全ての当事者」といった歯に衣着せた発言になっているのです。
──普通に考えて変な表現ですもんね。
ジェームズ:「霞が関文学」ばかりやっていると、これがおかしいとわからなくなるんでしょう。しかし、国際社会においてテロをテロとして非難しないというのはテロ支援国家扱いされても文句を言えないほど危険な行為なのです。外務省は自分たちの利権を守るために日本の国際評価を落としているのです。
──最悪じゃないですか!
ジェームズ:最悪です。しかも、日本が行っているパレスチナ支援の金はどこに行くかというと、ほとんどがテロリストの手に渡っています。外務省はパレスチナ地区のインフラ整備に使うためと言っていますが、結局パレスチナを統治しているのはテロリストですから彼らが受け取ることになります。
──それこそハマスですか!?
ジェームズ:まさにそうです。ほかにPLOもそうですが、こういうテロリストの指導者たちというのはパレスチナには住んでいません。どこにいるかというとカタールの五つ星ホテルで暮らしています。
──えーっ!! じゃあ、日本からの人道支援金って。
ジェームズ:日本だけからじゃないですよ。いろんな国が送ってくる支援金の9割を彼らが抜いて残りの1割をガザ地区などに還元しているだけです。還元すると言ってもハマスほかのテロリストの手に渡っているだけなので、住民の手にはなにも渡っていません。ハマスの指導者イスマーイール・ハニーヤなどは日本などからもぎ取った支援金を自己資金にし、なんと総資産は6000億円にもなります。
──なんですか、それ!? 実質、日本がやっていることはテロ支援じゃないですか。
ジェームズ:ですから、日本は93年からずっとテロ支援国家です(苦笑)。
──ヤバいなぁ。でも、だからこんな感覚なんですね。
ジェームズ:そもそも外務省がずっとやっていたイスラエルとパレスチナの二国家解決というのはロシアなんかが進めているもので、ゴリゴリの「テロ容認」の和平案なんです。最近では、2021年に当時の茂木外務大臣がイスラエルまで訪問してこの「トンデモ案」を打ち出しています。外務省はずっとそれに加担していたので、ハマスがテロ攻撃を受けても八方美人なコメントしかできないんです。もちろん、岸田さんの発言の裏にはアラブとも仲良くしておかないと石油がストップするかもしれないという思惑があったとは思います。しかし、NSSが外務省に牛耳られているので外務省がパレスチナ利権を失いたくないという思惑のほうが大きくなってしまっているのです。
──パレスチナではなく、パレスチナ利権に気を遣った発言なんですね。テロ組織とあえて書かなかった可能性すらあるんですね。
ジェームズ:あえて書いていませんね。これは外務省に説得されていますね。ですから、数日前にイスラエル政府がイスラエルを支援する世界各国の首脳に感謝する動画を公開したのですが、当然、そこに岸田さんの姿はありませんでした。
──西側陣営に立っていないんですね。
ジェームズ:しかし、日本はイスラエルにもだいぶお金をまいてますよ。それがあの発言で完全にムダ金になりました。実際、イスラエルのギラッド・コーヘン大使とアメリカのラーム・エマニュエル大使が秋葉NSS局長をこっ酷く叱ったそうです。アメリカ大使のエマニュエルが登場したのは完全に余計です。
──LGBTで暗躍したエマニュエルなんかに叱られて! なにをやってるんだよ、日本政府は。
ジェームズ:彼らは、国家の方針を決めるための軸足が何か、わかっていないんです。いまのようなカオスな世界ですと、国際法を基準にしないと判断基準がなくなってしまうのでイスラエルVSハマス紛争でも国際法を基準にする必要があります。表向き、イスラエルはパレスチナから奇襲攻撃を受けており、国連憲章第51条の自衛権が発動します。これは論理的に成り立っているので日本がテロを批判しないということは相当ヤバいことになります。
──他国はテロを許さないと言っていますからね。
ジェームズ:当然です。さきほどから言っているように「アラブとの関係を悪くしたくない」という思惑があるのかもしれませんが、そこの判断もアラブのいまの変化を捉えていません。イスラエルとアラブ諸国、特にアラブ首長国連邦とイスラエルはいまズブズブの関係です。この戦争が起こる直前までサウジアラビアもイスラエルと和解しようとしていました。なので、アラブのトップというのはいまイスラム教からかなり乖離して金のことしか頭にありません。パレスチナに年間20億も注ぎ込むんだったら、サウジやUAEにばら撒いたほうが遥かに石油確保のためになります。
──イスラム勢力に気を遣う必要はないんですね。
ジェームズ:ほぼありません。そんな事に気を遣うひまがあれば台湾有事にもっと気を遣うべきです。省内権益の確保ばかりに汲々とするのをそろそろやめないと国がなくなってしまいますよ、と私は言いたいですね。
https://tocana.jp/2023/10/post_257647_entry.html
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2023/10/21 (Sat) 06:52:34
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妙佛 DEEP MAX 10-21 長い軸で観察するとこういう結論になるという話です
2023/10/21
https://www.youtube.com/watch?v=FpdiYHez3po
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2023/10/21 (Sat) 18:35:41
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2023.10.21XML
日米欧のイスラエル支持を冷たい目で見つめるグローバル・サウス
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310210000/
10月7日にハマス(イスラム抵抗運動)がイスラエルを奇襲攻撃した数時間後、アメリカ政府は2隻の空母、ジェラルド・R・フォードとドワイト・D・アイゼンハワーを含む空母打撃群を地中海東部へ移動させた。レバノンにいるヒズボラ、あるいはイランの軍事介入を牽制することが目的だとされているが、それほど早く艦隊を移動できたのは事前に攻撃を知っていたからではないかと考える人もいる。
ハマスの創設にイスラエルが深く関係していることは広く知られている事実で、シーモア・ハーシュも書いているように、ベンヤミン・ネタニヤフは首相に返り咲いた2009年、PLOでなくハマスにパレスチナを支配させようとした。そのためネヤニヤフはカタールと協定を結び、カタールはハマスの指導部へ数億ドルを送り始めたと言われている。
こうした過去を知っている人は少なくない。ガザにおける民間人に対するあらゆる違法な暴力を非難、停戦を求める決議案をロシアが国連の安全保障理事会へ提出、10月16日に採決されたが、否決された。アメリカ、イギリス、フランス、日本はハマスを名指しで非難していないとして反対したのだ。
その16日、イギリスでは元ウズベキスタン駐在イギリス大使のクレイグ・マーリーが逮捕された。パレスチナの抵抗運動を支持したことが「テロ防止法」に接触するというのだ。フランスではパレスチナ支持のデモが禁止された。
しかし、世界的に見るとイスラエルに対する目は厳しく、言うまでもなく、イスラム世界では特にそうした傾向が強い。ジョー・バイデン米大統領がイスラエルを訪問した10月18日、バイデンの側近はパレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長とバイデン大統領との電話会談を計画したが、アッバス側から拒否されたという。21日に自治政府は電話会談に応じたというが、すでにアメリカの手先になっているアッバスとしては、18日の電話会談拒否が精一杯の抵抗だったのだろう。
18日にバイデン大統領はアッバス議長のほか、エジプトのアブデル・ファッター・ア-シシ大統領やヨルダンのアブドラ2世と会談する予定だったが、ヨルダンはガザのアル・アフリ・アラブ病院が10月17日に爆破された後に会談をキャンセルしたと伝えられている。
ウクライナでロシアのウラジミル・プーチン政権に負けたバイデン政権としては、その敗北から人々の目を逸らさせる役割を果たすハマスによる攻撃はありがたかったかもしれないが、欧米のイスラエル支持はグローバル・サウスの反発を強め、アメリカを中心とする支配システムの崩壊を加速させる可能性がある。
こうした状況を懸念する声はアメリカの支配層内でも増えているようで、 アメリカの有力メディアにもガザの窮状を無視するバイデン政権の姿勢を批判するようになってきた。バイデン政権はガザでも行き詰まっている。
和平を恐れるバイデン政権としてはウクラナでNATOを前面に出して戦争をエスカレートさせるか、東アジアで軍事的な緊張をさらに高める可能性もある。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310210000/
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2023/10/21 (Sat) 19:12:39
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「大量殺戮と武力占領をやめろ!」 ガザ侵攻に世界中で非難の声高まる 各地で数万人規模のデモや集会 孤立する米国とイスラエル
国際2023年10月19日
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/27910
ガザ侵攻への抗議とパレスチナ連帯の意志を示す人々で埋め尽くされたイラク・バグダッドのタハリール広場(13日)
パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配する武装勢力ハマスとイスラエルが交戦状態に入り、イスラエル軍がガザ地区への無差別爆撃を開始して8日が経過した。包囲されたガザ地区には230万人(うち子どもが140万人)が暮らしているが、避難路を封鎖されたあげく水、食料、燃料の供給も遮断され、猛烈な空爆で100万人が住居を失い、死者は数千人にのぼっている。イスラエルは「ハマスを殲滅するため」として市民への無差別殺戮を正当化し、盟友・米国のバイデン大統領も「イスラエルには自国と国民を守る権利がある。テロに正当性はない」と全面支援を約束した。“テロリストの側か、われわれの側か――”22年前の9・11同時多発テロ後を想起させる世界の分断を図ったものの、世界各地では、みずからの50年以上におよぶ不法占領や迫害を棚に上げ、「テロ撲滅」を名目に民間人の大量殺戮をおこなうイスラエルへの抗議と、パレスチナへの連帯、即時停戦を求めるデモが巻き起こっている。
“テロ撲滅”掲げた大量殺戮繰り返すな
「ハマスを破滅させなければならない」(バイデン)と好戦姿勢を高める米国、英国、イタリア、ドイツ、フランスの5カ国首脳が「イスラエルに対する断固とした団結した支持を表明し、ハマスとその恐ろしいテロ行為を明確に非難する」「残虐行為から自国と自民を守ろうとするイスラエルの努力を支援する」との声明(9日)を発する一方、米国、英国、イタリア、フランス、スペイン、デンマーク、スイス、オランダ、トルコ、モロッコ、パキスタン、オーストラリアをはじめ、中東やアフリカなど世界各地の街頭で、数千~数万人規模の抗議デモがおこなわれ、国境をこえて「パレスチナに自由を」「ジェノサイド(大量殺戮)をやめろ」の世論が高まっている。
ニューヨークでおこなわれたパレスチナ連帯デモ(13日)
シカゴでおこなわれた5000人のパレスチナ連帯行動(12日)
米国国内では連日、イスラエルのガザへの無差別攻撃やパレスチナへの占領政策を非難し、米国のイスラエルへの軍事支援停止を求めるデモがあいついでいる。ガザ攻撃が始まり、バイデン大統領が武器供与開始を表明した7日、ニューヨーク・タイムズスクエアには数千人が集まり、「米国はイスラエルへの武器援助を停止せよ」「ガザの大量虐殺をやめろ」と声を上げた。
またニューヨークでは14日、ユダヤ系団体の呼びかけで数百人が座り込みをおこない、イスラエル・ロビーとして知られる民主党のチャック・シュマー上院議員宅付近の道路を封鎖。「私たち(ユダヤ人)の名を使ったジェノサイドを許すな」「イスラエルへの武器支援をやめろ」「もう戦争はやめろ」と声を上げた。若者など50人が逮捕された。
座り込みに参加した米国人女性は、「私自身ユダヤ人であり、ユダヤ人の名において多くのことがなされていることを拒否する」とのべた。主催団体の女性も「私の祖父はアウシュビッツから生還した。だからこそ私はパレスチナの人々とともに闘う。ホロコースト生存者の子孫の一人として、ガザで今まさに起きている大量虐殺に終止符を打つことを明確に求める。この間にも米国の議員はイスラエルに行き、ガザでの民族浄化のためにさらなる武器と資金の提供を約束する準備をしている。この暴力に対する米国の加担と支援に終止符を打つために、私たちは歩みを止めない。パレスチナが自由になる日まで」とのべている。
マンハッタンやワシントン、シカゴでも数千人規模のデモがおこなわれたほか、ハーバード大学の学生団体「パレスチナ連帯委員会(PSC)」は7日に声明を出し、パレスチナ人を「天井のない監獄」(ガザ地区)に押し込めたイスラエルを非難。イスラエルによる「組織化された土地の強奪や、日常的な空爆、軍事検問所での恣意的な拘束、標的を絞った殺害による強制的な家族の分離に至るまで、パレスチナ人は突然の死に恐れながら生きることを余儀なくされた」とし、ハマスが7日に仕掛けた襲撃は「脈絡なく起きたことではない」「責めを負うべきなのは(イスラエルの)アパルトヘイト体制のみだ」と訴えた。この声明は33の学生団体から賛同を集めた。
これに対して、連邦議員、著名投資家、大企業CEOらが「署名した学生は雇わない」などと公言して圧力を掛けたが、逆に1000人の学生が大学構内で抗議集会を開き、「ガザでの虐殺を止めろ」「人種隔離の終焉を」などの横断幕を掲げた。
政府やメディアによってパレスチナ・ハマスの「悪魔化」が喧伝されるなか、米国イリノイ州シカゴ近郊で14日、パレスチナ系家族の家に押し入った男2人組が「イスラム教徒は死ぬべき」などと叫びながら、6歳の少年を26回もナイフで刺して殺害する事件が発生しており、9・11後に吹き荒れたイスラム迫害の風潮が再来することへの反発や警戒感も高まっている。
欧州各国の市民も パレスチナ連帯のデモ
英国ロンドンでおこなわれたパレスチナ連帯デモ(14日)
親パレスチナのデモ禁止令が出るなかで、数千人が「パレスチナを守れ」と声を上げたフランスの首都パリのデモ(12日)
フランスや英国、ドイツなどでは、政府や警察が「公共の秩序が乱れる」「反ユダヤ主義が台頭する恐れがある」として、パレスチナ支援のデモや集会を禁止するなどの措置をとったが、英国の首都ロンドンでは14日、首相官邸のあるダウニング街に向かって数千人がデモ行進。英公共放送『BBC』の偏向報道が「大量殺戮を助長している」と抗議し、『BBC』本社入口には赤いペンキがまき散らされた。
フランスの首都パリでは12日、「集会を開けば逮捕し投獄する」という当局の禁止令にもかかわらず、パレスチナへの連帯を示すため数千人がレピュブリック広場に集結。パレスチナ国旗を振りながら、イスラエルの蛮行を非難し、「我々は皆、パレスチナ人だ!」とコールし、ガザの人々への連帯を表明した。これに対してフランス当局の治安部隊が催涙ガス弾を投げつけ、放水銃を使用して解散させた。同様のデモは、南西部ボルドーや北部レンヌでもおこなわれた。
オランダの首都アムステルダムでも15日、パレスチナに連帯する行進がおこなわれた。警察発表で1万5000人が参加した。参加者の1人がハマスの旗を掲げたとして逮捕された。スイスでは14日、ジュネーブで約6000人、首都ベルンで約500人が集会を開き、イスラエル政府によるアパルトヘイト政策と、同国に与えられる「免罪符」、ガザ住民がさらされている封鎖措置を糾弾した。
オランダ・アムステルダムのパレスチナ連帯デモ(15日)
スペイン・マドリードでの街頭集会(15日)
スペインでも首都マドリードやバルセロナで、ガザ爆撃への大規模な抗議集会が開かれた。スペインのアルバレス外相(代行)は、「パレスチナは近い将来、より多くの援助を必要とすることになる」として、EUによるパレスチナ向け支援停止に反対姿勢を示している。同外相は「支援は続ける必要がある。EUがテロ組織に指定しているハマスと、パレスチナの住民、パレスチナ自治政府、国連の現地組織とを混同してはならない」とのべた。
革新政党「ポデモス」のイオネ・ベララ党首は、「イスラエル国家と首相、与党リクード党は、パレスチナの抵抗勢力の現実的派閥を弱体化させるためにハマスに協力してきたことを何度も認めている。子どもを含む何千人ものパレスチナ人を殺害する口実にハマスを使うことは、イスラエル側にとっても、それを正当化する国々にとっても言いようのない偽善である」と指摘。緊急措置として、ガザでの人道回廊設置と人道支援チームの介入を可能にすること、スペイン政府はイスラエルとハマス双方の戦争犯罪調査のため国際刑事裁判所に嘆願書を提出すること、そのうえでEUは戦争犯罪の共犯者であることをやめ、自律的に行動し、アパルトヘイトを終焉させるために外交努力をすることを提案。「EUは平和の価値観を取り戻し、われわれの能力を狭めている米国追従を捨てなければならない」と訴えている。
南アフリカも声明 人種隔離の歴史を重ね
「テロへの報復・自衛」と称して無差別殺戮をおこなうイスラエルを最も強く非難し、パレスチナの安全保障と停戦を訴えているのは、欧米による植民地支配に長年苦しめられてきた中東、南米、アジア、アフリカなどグローバルサウスの国々だ。
南アフリカ与党のアフリカ民族会議(ANC)は8日、イスラエルを「アパルトヘイト(人種隔離)国家」と非難する声明を発出。同党報道官は会見で「南アフリカのアパルトヘイトの歴史が、占領されたパレスチナの現実と重なることは、議論の余地がない」とのべ、「パレスチナ人が、入植者であるイスラエルのアパルトヘイト(人種隔離)政策の残虐行為に対応する決断を下すのは当然のこと」であり、「われわれは占領されたパレスチナの人々とともに立つ」とのべた。
南アフリカのラマポーザ大統領
南アフリカのラマポーザ大統領は14日、「中東でくり広げられている残虐行為を深く憂慮している。イスラエル、パレスチナ双方の人々に哀悼の意を表す」とのべたうえで、「パレスチナの人々が、この事態をどのように受け止めているのかを私たちは十分に理解している。いうまでもなく彼らは75年近くも(イスラエルの)占領下に置かれてきた。その占領下で自分たちの土地を占領した抑圧的な政府に対してたたかいをくり広げてきた。その政府は、最近ではアパルトヘイト国家と呼ばれる。(特定の人種を隔離してあらゆる権利を奪う)アパルトヘイトという抑圧的制度とたたかってきた私たちは、パレスチナ人との連帯を誓う」とのべた。
また「私たちは常に中東問題、とくにイスラエル・パレスチナ間の問題に対する唯一の解決策は、二国家共存体制であると主張してきた。それは、国際社会と国連が承認した1967年の国境線に基づくものだ。だがパレスチナ人の権利の侵害は、彼らの土地を占領し、(イスラエルの)入植者を侵入させたことによって顕在化した。このことが現在起きている紛争の火種となっている。そして、今ガザで起きている残虐行為は、住居の床まで破壊され、妊娠中の母親はまともな方法で出産することもできず、病院まで破壊されている。さらに最悪なのは、イスラエル政府がガザ北部から110万人を退避させろといい、すべての避難路を閉じたことだ。この事態は重大かつ懸念すべき深刻な問題だ」と非難した。
そして、イスラエルの退避勧告は「ジェノサイド(大量殺戮)に等しいものであり、即座に撤回することを求める」とし、「このままでは、この紛争が国境をこえ、中東全体を巻き込み、世界の誰も望んでいない戦争に発展する可能性がある。私たちは自国の大陸や欧州の他の地域でも多くの紛争に直面している。ロシアとウクライナの紛争も終結させなければならない。だからこそ南アフリカは、紛争の平和的解決のために断固として立ち上がる。私たちは紛争当事国がイデオロギー的にわれわれと同じ立場であろうとなかろうと、常に誠実さと中立性をもって紛争の終結に参加してきた。この紛争に対しても同様に、仲介に参加する用意がある」と決意をのべた。
発言力強める中南米 “ガザを強制収容所にするな”
10月の国連安保理議長でもあるブラジルのルラ大統領は12日、「国連事務総長と国際社会に訴える。国際社会に対し、緊急の課題として、中東紛争における最も深刻な人権侵害に終止符を打つために、あらゆる資源を活用するべきだ。世界のどこにいようと、子供たちが人質にとられることがあってはならない。ハマスは、家族から誘拐されたイスラエルの子どもたちを解放しなければならない。イスラエルは空爆をやめ、パレスチナの子どもとその母親たちがエジプト国境経由でガザ地区から脱出できるようにしなければならない。戦争という狂気の中にも、最低限の人間性が必要なのだ」と発信。
そして、「国際的な人道的介入が緊急に必要だ。イスラエルとパレスチナの子どもたちを守るためには、停戦が急務である。ブラジルは、国連安全保障理事会の暫定議長国として、紛争に即時かつ決定的な終止符を打つための努力に参加する。そして、平和の推進と人権擁護のために、世界中で活動を続けていく」とのべた。
コロンビアのペテロ大統領
コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領は9日、イスラエル国防相がガザ地区を「完全包囲」し、住民230万人の「電気と食料、燃料を遮断する」と表明したさい、パレスチナ人を「ヒューマン・アニマル(人間の皮を被った獣)」と呼んだことについて、「これはユダヤ人に対するナチスの言説だ。民主主義の人々は、ナチズムが国際政治のなかで再び地位を確立することを許さない。イスラエル人とパレスチナ人は、ともに国際法の保護対象となる人間だ。このようなヘイトスピーチは、新たなホロコーストを引き起こすだけだ」と厳しく非難した。
イスラエルの駐コロンビア大使が「民間人に対する(ハマスの)テロ」を非難することを求め、(ユダヤ人がナチスに虐殺された)ホロコースト記念館やアウシュビッツ博物館を訪れるように呼びかけると、ペトロ大統領は「それが現在、ガザで再現されようとしている」と反論し、「ガザを強制収容所と化すのを容認する民主主義者は、世界に一人もいない」と応えた。
そのうえで、「パレスチナ人の子どもたちが平和に眠ることができるのは、イスラエルの子どもたちが平和に眠ることができる場合だけであるのと同じように、イスラエル人の子どもたちが平和に眠ることができるのは、パレスチナ人の子どもたちが平和に眠ることができた場合だけだ。これは戦争では決して達成することはできず、平和協定のみがこれを達成する」として、和平交渉と二国家共存を軸にして「テーブルに着く」よう双方に呼びかけた。
これに対してイスラエル外務省は「反ユダヤ主義であり、敵対的言動」として「コロンビアへの安全保障輸出の停止」を宣言したため、コロンビアは同国の駐コロンビア大使を国外退去させた。ペトロ大統領は「イスラエルとの外交関係を一時停止しなければならないのなら、私たちはそれを停止する。私たちは大量虐殺を支持しない」と改めて強調している。
結束するイスラム諸国 殺戮続けば抵抗戦線も
イスラエルへの抗議とパレスチナ連帯のために100万人集まったパキスタン首都カラチ(15日)
歴史的にパレスチナ問題と深く関係してきた中東・アラブ諸国では、全域で連続的にパレスチナ連帯の行動がおこなわれている。ヨルダンの首都アンマン、レバノンのベイルート、シリアのアレッポ、イラクのバグダッド、パキスタンのペシャワールなどでは、数十万から数百万人もの人々が集会を開き、イスラエルのパレスチナ占領政策とガザ侵攻を激しく非難した。サウジアラビアもイスラエルとの国交正常化交渉を凍結させるなど、イスラエルの強硬姿勢はイスラム国家の団結強化を促している。
このなかでイランのエブラヒム・ライシ大統領は15日、「ガザの人々を生まれ故郷から強制的に移住させようというイスラエルの恥知らずな政策は、決して実現することがないとはいえ、あらゆる国際法、倫理、人道の原則に反した行為だ」とのべ、「これらの犯罪に対して沈黙している輩(西側の政府)は、みずからの良心の呵責と、歴史の審判にさらされることになるだろう」「ガザへの爆撃停止、また同地区の住民の生活必需品入手に向けた努力においては、1分1秒の喪失さえ大きな損害につながる。すべての国々が、この件をめぐり責任を果たす必要がある」と強調した。
また、「イスラエル政権は戦場での弱さから女性、子供、民間人の殺害にターゲットを絞っている」「パレスチナ・ガザ地区への侵略や女性・子どもの虐殺が即時停止されなければ、すべての関係勢力が引き金を引くことになる」「その後の結果に対する責任と、地域における抵抗戦線の進出の可能性は直接、米国とイスラエルにかかっている」とのべ、イスラエルと背後で支援する米国を強く牽制した。
レバノンやヨルダン、イラク、パキスタンなどでの大規模デモでは、「イスラム諸国が許すならば、われわれは戦いの最前線に立つ決意がある」と宣言されるなど、イスラエルによる不法占領や迫害への積年の怒りが噴出している。
イスラエル国内では現在、挙国一致内閣による戒厳令が敷かれているが、15日にはテルアビブの国防省前で数百人が「ネタニヤフは殺人者だ!」と声を上げ、ネタニヤフ首相の解任と人質の解放を求めた。イスラエルでは3月、5月、7月にはネタニヤフ極右政府による裁判官任命権限強化などの司法改革に対して、35万~50万人におよぶ史上最大規模の抗議行動が連続的に起きており、今回のハマスとの軍事衝突を未然に防げなかった政府の責任を問う声は強い。街頭では「人質と引き換えにビビを(ネタニヤフ首相を差し出せ)」と書いたプラカードをもって歩く市民の姿も見られた。
イスラエル警察は18日、イスラエル北部ハイファでガザの虐殺に反対するデモをおこなったアラブ系イスラエル人を逮捕し、「違法なデモ」と明言。警察本部長は「ガザに共感する者は、バスでガザへ送還する」とのべ、今後ガザへの攻撃に反対するデモを認めない方針を示している。
国連安保理 停戦決議を米国等が拒否
停戦介入に向けた国際機関の動きでは、現在、国連安保理で停戦決議が審理されているものの、ロシアや中東・アラブ・アフリカなどの25カ国が共同提案した即時停戦の人道決議案は、ロシア、中国、アラブ首長国連邦(UAE)、ガボン、モザンビークの5カ国が賛成する一方、米国、英国、フランス、日本の4カ国が「ハマス非難が入っていない」などとして反対を投じたため否決された。米国のトーマス・グリーンフィールド国連大使は、「ハマスを非難しないことで、ロシアは罪のない民間人を残虐行為するテロ集団を庇っている。それは言語道断であり、弁護のしようがない偽善だ」と反対理由をのべた。
世界では、民族や宗教、国家体制の違いをこえて、殺戮のエスカレートを停止させる人道的な停戦介入と、逃げ場もなく一方的な攻撃に晒されているパレスチナ民間人の一刻も早い保護を求める世論が日増しに高まっている。
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/27910
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2023/10/21 (Sat) 19:36:22
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無敵の太陽
2023年10月19日
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68944748.html
イスラエルは「心の祖国」 / シオニストが牛耳るアメリカ
就職先から「パージ」される学生
Jews in America 0213Harvard University students 8832
( 左 : アメリカに住み着くユダヤ人 / 右 : 昔のハーヴァード大学で青春を過ごしていた学生達 )
イスラエルとパレスチナの戦争が勃発することで、再びアメリカ国内は親イスラエル派と親パレスチナ派で分かれてしまった。アラブ系イスラム教徒やパレスチナに肩入れする黒人は、イスラエル軍から“弾圧”を受けるパレスチナ人に同情し、ユダヤ人からの“迫害”を非難する。一方、ユダヤ人も負けてはおらず、イスラエルを“心の祖国”と考えるユダヤ人は、ハマスによる“テロ行為”を厳しく咎め、徹底的な殲滅作戦に賛成していた。
アラブ人とユダヤ人の対立はメディア業界や大学だけじゃなく、ビジネス界にも波及していた。毎度お馴染みのウォール・ストリートには、グローバリストのユダヤ人が溢れているし、ワシントンD.C.ではイスラエル・ロビーが鷹のように目を光らせている。アメリカで銭儲けに邁進するユダヤ人には、“祖国”に戻らないという“罪悪感”があるようだ。彼らはその“罪滅ぼし”のために人一倍熱心な「シオニスト(あるいは親イスラエル派)」になる。金融業や投資会社で儲けた者は共和党や民衆党に巨額な政治献金を行うし、教育現場で人権を訴える反戦左翼は核開発を止めないイランへの先制攻撃を叫ぶ。
Bill Ackman 1(左 / ビル・アックマン )
ユダヤ人の大富豪で、ヘッジファンド会社「パーシング・スクェアー・キャピタル・マネイジメント」(Pershing Square Capital Management)」を創業したビル・アックマン(William Ackman)も、熱心なシオニストの一人である。彼はハーヴァード大学で反イスラエルを唱える学生に鉄槌を下すことにした。何と、彼は“被害者”であるイスラエルを非難し、“加害者”のハマスやパレスチナを擁護する学生、および非難声明の書簡に署名する学生を雇わないよう、仲間のユダヤ人や企業経営者に呼びかけたのだ。
ユダヤ人というのは民族意識が強い。早速、アッカマンに同調するユダヤ人経営者が現れた。(何となく、暴走族の総長に呼応する元暴走族の自営業者みたい。) ここで賛同者の何人かを紹介したい。
・サラダ料理のチェーン店「スウィートグリーン(Sweetgreen)」を展開するジョナサン・ニューマン(Jonathan Newman)
・ヘルス・ケア・サーヴィスを提供する「イージーヘルス(EasyHealth)」のCEOを務めるデイヴィッド・ドュエル(David Duel)
・ブロックチェーン会社の「ブロック(Bloq)」を率いるマイケル・マックェイド(Michael McQuaid)
・メディア・ビジネス会社「ファブ・フィット・ファン(FabFitFun)」のCEOマイケル・ブロウキム(Michael Broukhim)
Jonathan Newman 3David Duel 11Michael Gripp McQuaid 2Michael Broukhim 1
(左 : ジョナサン・ニューマン / デイヴィッド・ドュエル / マイケル・マックェイド / 右 : マイケル・ブロウキム )
・「マーケティング会社「インスパイアード(Inspired)」のCEOであるスティーヴン・レディー(Stephen Ready)
・建設会社「ディリージェント(Diligent)」の創業者ヒュー・モンタギュー(Hu Montague)
・支払仲介業会社「ブレックス(Brex)」を運営するアーサー・レヴィー(Arthur Levy)
・不動産や投資事業を扱う「ドーヴヒル・キャピタル・マネージメント(Dovehill Capital Mangement)」のCEOジェイク・ウルザック(Jake Wurzak)
・ハイテク企業を創設したり慈善活動に取り組むマーティン・ヴァルザフスキー(Martin Varsavsky)。彼はアルゼンチン生まれのユダヤ人だが、幼いときに米国へ移り住んだ。このユダヤ人ビジネスマンはバイオテック企業「Medicorp Sciences」の他にも「Ya.com Internet Factory」「EINSTEINet work」「Goggo Network」「Levere Holidays」などの企業を創り上げ、スペインで慈善活動を行っている。
Stephen Ready 11Hu Montague 1Arthur Levy 1Jake Wurzak 1
(左 : スティーヴン・レディー / ヒュー・モンタギュー / アーサー・レヴィー / 右 : ジェイク・ウルザック )
ハーヴァード大学の卒業生はビジネスマンだけじゃなく、政治家や官僚、技術者、研究者、法律家、藝術家、メディア関係者など、各界で重要な地位に就く者が多い。しかも、優秀なユダヤ人は企業の最高責任者とか大株主、連邦議員、その他の高位高官になっいるから、アックマンの呼びかけに賛同する者が増えれば事態は深刻だ。そうじゃなくても、CNNやPBS、ABC、CBS、NBCなどの主流メディアにはユダヤ人が群がっている。報道番組の制作者にはシオニストのユダヤ人が陣取っているし、ユダヤ教から離れた世俗派やリベラル左翼も混じっているが、アングロ・サクソン系のアメリカ国民を擁護する連中じゃない。テレビ局の株主や重役だってユダヤ人が占めているから、アメリカの輿論が濁流のような「親イスラエル派」に飲み込まれていても不思議じゃない。
ユダヤ人が蝟集するアメリカのエリート大学
John Harvard 11(左 / ジョン・ハーヴァード )
学歴重視の日本人はハーヴァード大学を超一流の教育機関と思っているが、実際はユダヤ人やリベラル派の知識人が支配する左翼の牙城になっている。しかし、ハーヴァードは元々キリスト教の「牧師」を養成する教育機関であった。創立メンバーの中心的人物であるジョン・ハーヴァード(John Harvard )は、イギリス人の両親から生まれ、イングランドで誕生したイギリス系入植者であった。彼はアン・サドラーと結婚してから、新大陸のニュー・イングランドへ渡ったそうだが、当時の「入植者」というのは国家運営を知る「イングランドの臣民」で、南米からやって来る貧乏移民とは“質的”に違っている。(日本の大学教授はアメリカを「移民の国」と呼ぶが、実際は本国を離れた臣民が統治する「海外の自治領」と考えた方がいい。)
ピューリタン牧師のジョン・ハーヴァードが目指したのは、プロテスト版の神学校であり、ユダヤ人のラビ(宗教指導者)や商人を育成するための大学じゃなかった。今でこそアメリカの大学にはユダヤ人の教授とか学生がウヨウヨいるが、第二次世界大戦の前だと、アイヴィー・リーグの大学は“良きアメリカ人”を育成する教育機関で、非常識な学問の自由を主張する施設ではなかった。いくら「思想の自由」があるとはいえ、西歐文明を破壊する社会主義者とか、紳士に相応しくないユダヤ人は門前払いが当然だ。現在のユダヤ人は激怒するけど、不愉快なユダヤ人を制限することに異論は無かった。
ハーヴァードはイェールやプリンストンと同じく、「ユダヤ人の侵入(Jewish invasion)」を懸念しており、「ニュー・イングランド学長協会(Association of New England Deans)は、この「ユダヤ人問題」を議論していたようで、押し寄せてくるユダヤ人をどう排除・制限しようかと頭を悩ませていた。ハーヴァード大学に入ってくるユダヤ人の数は、全新入生の20%を占め、イェール大学の三倍、プリンストン大学の六倍であったらしい。(Jerome Karabel, The Chosen : The Hidden History of Admission and Exclusion at Harvard, Yale, and Princeton, New York : Houghton Mifflin Harcourtp, 2005, p.86.) トーラーヤミシュナの勉強を何時間も続けられるユダヤ人なら、入学試験など簡単にクリア出来るし、西歐白人の高校生がライバルとなれば数学でも語学でも楽勝だ。
Abbott Lawrence Lowell 22( 左 / アボット・ローレンス・ローウェル)
ちなみに、ハーヴァード大学の学長を務めたアボット・ローレンス・ローウェル(Abbott Lawrence Lowell)は、密かな反ユダヤ感情を持っていたようで、増え続けるユダヤ人の入学を快く思っていなかった。彼が目指したのはケムブリッジ大学のようなアングロ・サクソン系の学生が集まるキリスト教の大学だ。シナゴーグと間違えるような異人種のキャンパスじゃない。当時、ユダヤ人の増加を恐れた学長や理事が、大学の評判や名誉を守るべく、ユダヤ人の受験生を制限する「ユダヤ人枠」を設定したのも当然である。
「ユダヤ人の侵入」に関し、アイヴィー・リーグの中で最も頭を悩ませていたのはコロンビア大学であった。何しろ、そのキャンパスはニューヨーク(「ジュー・ヨーク」?)のマンハッタンにあるから、アシュケナージやセファラディーのユダヤ人が怒濤の如く雪崩れ込んでくる。1910年代には次のような戯(ざ)れ歌があったらしい。
ハーヴァードはミリオネアーによって運営され
イェールは大酒飲みに
コーネルは農夫の倅(せがれ)に
コロンビアはユダヤ人に
バクスター・ストリートに乾杯
ペルにも乾杯
小さなユダヤ人(little sheenies)が死ぬ時
彼らの魂は地獄に落ちるだろう
無知な日本人はブロードウェイ沿いにあるコロンビア大学を見て、「うあぁぁ~、これが名門のコロンビア大かぁ~」と感動するが、そこの学風や闊歩する学生を目にすると身震いするほど気分が悪くなる。この大学には全米や世界中から深紅や朱色の左翼が集まっているし、フランクフルト学派の残党が教授会を牛耳っている。赤い教師を輩出する教育学部では、社会主義者のジョン・デューイを崇拝するが、このデューイこそがドイツで迫害された共産主義者のユダヤ人を招き入れた張本人だ。ドイツから逃れてきたマックス・ホルクハイマー(Max Horkheimer)やヘルベルト・マルクーゼ(Herbert Marcuse)は、コロンビア大学の学生に批判理論を植え付け、西歐的アメリカを憎むよう飼育されていた。ここで洗脳された学生は大学教授になったり、赤いジャーナリストになって全米に害を撒き散らしている。
Frederick Keppel 111(左 / フレデリック・ケペル )
コロンビア大学の「ユダヤ人問題」は1914年頃から深刻で、学長のフレデリック・ケペル(Frederick Keppel)は、大学の「汚点」をとても気にしていたという。なぜなら、当時でさえ、コロンビア大のユダヤ人比率は40%くらいに達しており、名家のアメリカ人から敬遠されていたのだ。しかし、ユダヤ人規制の効果があったのか、1921年までには22%にまで押さえ込むことが出来たという。(上掲書、p.87.) それでも、ニューヨークの上流階級はコロンビア大学を避けたそうで、大学の経営陣は西歐系白人学生の喪失、すなわち「ワスプの逃避(WASP flight)」に悩んでいた。
確かに、名門の家庭や上流階級の親なら、我が子をユダヤ人の級友にはしたくない。やはり、大切な息子は同じ種類の青年と一緒に学ばせたいし、将来の財産となる友人はアングロ・サクソン系のお坊ちゃんか、西歐系白人の好青年が相応しい。ユダヤ人なんかと付き合えば、知らない間に赤く染まって社会主義者になりかねないし、変な思想を吹き込まれて家門を穢すような「ロクでなし」に転落する虞(おそれ)がある。まさか、自分の娘がエマ・ゴールドマン(Emma Goldman)の如きアナーキストやベティー・フリードマン(Betty Friedman)みたいなフェミニストになったら大変だ。
Emma Goldman 1Betty Friedan 1Magnus Hirschfeld 1Harvey Milk 112
(左 : エマ・ゴールドマン / ベティー・フリードマン / マグナス・ヒルシュフェルト / 右 : ハーヴェイ・ミルク)
社交界で妻を娶る跡取り息子も心配だ。もし、大切な息子がマグナス・ヒルシュフェルト(Magnus Hirschfeld)の性科学に触発され、ハーヴェイ・ミルク(Harvey Bernard Milk)のようなゲイの政治家と親しくなったら一大事。そうじゃなくても、ユダヤ人の教授や秀才にはアレン・ギンズバーグ(Irwin Allen Ginsberg)やスーザン・ソンターグ(Susan Sontag)みたいな奴が多いから、ウブなお坊ちゃまが反戦文学者になったら、その両親は真っ青になるだろう。1970年代の学生を思い出せば判るはず。まぁ、ユダヤ人の親なら別に驚かないが、普通の白人家庭の親だと息子の左傾化は大問題だ。
特に、新左翼の「SDS(Students for a Democratic Society)」に入ってしまったと聞いたら、血圧が上がってバカ息子をと怒鳴りつけるだろう。ジョージ・ソロスの「オープン・ソサエティー財団」の名誉総裁になったアリエー・ナイアー(Aryeh Neier)は、「Human Rights Watch」の創設者として知られているが、元々は「SDS」の創設メンバーで、左翼団体の「アメリカ公民自由連盟(ACLU)」に務めていたユダヤ人。反戦運動で脚光を浴びたマーク・ラッド(Mark William Rudd)もコロンビア大学時代にSDSのメンバーになっており、SDSのトップはユダヤ人だらけだと述べていた。
Allen Ginsberg 11Susan Sontague 11Aryer Neier 1Mark Rudd 11
(左 : アレン・ギンズバーグ / スーザン・ソンターグ / アリエー・ナイアー / アリエー・ナイアー / 右 : ーク・ラッド)
建前上、大学というのは研究機関だが、実質的には知識を身に付けるための教育機関となっている。普通の親は自分の息子や娘が大学教授になるとは思っていないし、上流階級の親だって、何が何でも我が子を物理学者とか生物学者にしたいとは望んでいまい。それよりも、ギリシア語を冠したプライヴェート・クラブ、すなわち学友会の「フラッタニティー(fraternity)」や「ソロリティー(sorority)」に入って素晴らしい友人をつくることを望んでいるんじゃないか。
Prescott Bush 1
(左 / プレスコット・ブッシュ)
例えば、ウィリアム&メアリー大学の「Phi Beta Kapp」とか、ハミルトン・カレッジの「Alpha Delta Phi」がアメリカでは有名だ。一部のアメリカ人からは評判の悪いイェール大学の「スカル&ボーンズ(Skull & Bones)」は秘密結社と呼ばれているけど、実際は毛並みの良い学生を集めたエリート・クラブである。歴代のメンバーを眺めてみれば判るけど、OBのリストには有力者や富豪の子息が名を連ねている。例えば、上院議員だったプレスコット・ブッシュ(Prescott Bush)も同クラブのOBで、息子のジョージ・ハーバート(Geoge Hebert Walker Bush)、孫のジョージ・ウォーカー(George Walker Bush)もボーンズのメンバーになっている。
Charles Taft 1David Acheson 1William Bundy 212MacGeorge Bundy 11
(左 : チャールズ・タフト2世 / デイヴッィド・アチソン / ウィリアム・バンディー / 右 : クジョージ・バンディー)
William Buckley 221(左 / ウィリアム・バックリー)
権力者は息子に強力な人脈(コネ)を持たせたいようで、ウィリアム・タフト大統領の息子であるチャールズ・タフト2世(Charles Phelps Taft II)やディーン・アチソン国務長官の息子であるデイヴッィド・アチソン(David Acheson)もメンバーになっていた。ケネディー政権で「ベスト&ブライテスト」の代表格と称されるウィリアムとマクジョージ・バンディー兄弟(William Bundy / McGeorge Bundy)もメンバーであったし、保守派雑誌の『National Review』を創刊したウィリアム・バックリー(William F. Buckley, Jr.)もボーンズであった。後に発覚するが、バックリーはCIAの協力者であった。CIAの長官を経て大統領になったジョージ・H・W・ブッシュを思い出せば判るが、CIAはよくイェール大学から新人局員をスカウトする。
Fraternity Ivy League 2112sorority 0021
(左 :「フラッタニティー」のOB達 / 右 :「ソロリティー」の女子学生達)
とにかく、イスラエル対パレスチナの闘争が今後どうなるのか、部外者の日本人にはよく解らない。しかし、アメリカの輿論がイスラエル支援の方向に固定されるのは確かだろう。なぜなら、一般国民の考えを左右するマスメディアはユダヤ人がコントロールしているし、中東アジアからもたらされる情報だってイスラエル寄りのジャーナリストから発進されているからだ。しかも、こうした現地報告の何割かは、イスラエル政府かモサドの「手」が加えられているから、そのまま信じると危険である。
一般的に、中東アジアの戦況報告というのは、事実と虚偽がごちゃ混ぜだ。例えば、未確認の情報だけど、歐米諸国のマスメディアは、パレスチナ人によるユダヤ人の虐殺を報じていた。何と、ガザの国境沿いにあるケファ・アザ(Kfar Aza)のキブツ(kibbutz)で赤ん坊や幼児の惨殺死体が発見され、その首が刎(は)ねられていたというのだ。(Matthew Chance, RichardAllen Green and Joshua Berlinger, 'Israeli official says government cannot confirm babies were beheaded in Hamas attack', CNN, October 12, 2023.)
David Ben Zion 2(左 / デイヴィッド・ベン・ジオン )
豪州のTV局「i24 News」のレポーターが現地に赴き、イスラエル兵の側で報道していたけど、約40名の幼児が首を切断されていたとは驚きだ。あまりにも酷すぎる。ただし、この虐殺行為を拡散していたのが、イスラエル軍の第71部隊で副隊長を務めるデイヴィッド・ベン・ジオン(David Ben Zion)だから、何となく怪しいし、もしかすると政治プロパガンダかも知れない。このベン・ジオンというのは熱烈なシオニストで、ガザ地区やヨルダン川西岸地区からアラブ人を追放せよと熱心に説く“狂信的右翼”らしい。(Max Blumenthal and Alexander Rubinstein, 'Source of dubious ‘beheaded babies’ claim is Israeli settler leader who incited riots to ‘wipe out’Palestinian villege', The Grayzone, October 11, 2023.)
こんなユダヤ人が口にする「虐殺事件」なのに、英国の大衆紙である「Metro」は大々的に報道していた。事件の真相は未だに不明だが、こうしたショッキングな虐殺は人々の頭にこびりつく。大衆というのは正確でも細かな情報には無頓着で、あやふやな情報でも衝撃的な事件に飛びつく性質を持っている。ユダヤ人がニュースの情報源だと、その人物は“調理人”かも知れないし、その“味付け”だって自由自在だ。
もう一つ気になるのは、イスラエル側の攻撃である。たぶん、ネタニヤフ政権は宿敵のハマスを壊滅させるまで戦い、パレスチナの住民が再び帰宅できないようにガザ地区を徹底的に破壊するはずだ。ハマスのようなテロリストが勢いづくのは、彼らを支援するパレスチナ人がいるからで、火種となるガザ地区は空爆や砲撃で更地にした方がよい。そして、パレスチナ人が焼け野原や瓦礫となった街に絶望すれば、その空き地にユダヤ人が入植し、商業ビルや学校を建てて「イスラエルの領土」にする可能性が高い。もしかすると、イスラエル政府はテロ行為を誘引して、ガザ地区の占領を目論んだのかも知れない。
中東アジアでの戦争だと、様々な陰謀が張り巡らされているので、日本に住む我々には理解できない。アメリカの一般国民と同じく、日本の一般国民も知らず知らずのうちに「親イスラエル」の意見に染まってしまう危険性がある。もっと恐ろしいのは、パレスチナ人の難民がドイツやフランス、ブリテン、アメリカなどに「居住地」を求めることで、歐米諸国の庶民は戦争が起こる度に厄介な異民族を迎える破目になっている。そのうち、我が国にもパレスチナ難民が来たりして。宗主国のアメリカで民衆がパレスチナ人を厭がれば、その「移転先」は日本になることもある。アメリカ国務省の高官が睨みを利かせ、「お前も世界平和に貢献せよ! ごちゃごちゃ言わずに難民を受け容れろ!」と脅してくれば、岸田総理は黙って従うしかない。悲しいけど、属州の政治家と国民は親分に逆らえない運命にある。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68944748.html
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2023/10/22 (Sun) 02:39:02
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2023.10.22XML
米英支配層は世界をガザにしようとしている
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310220000/
2020年5月25日にミネソタ州ミネアポリスで警察官に取り押さえられたジョージ・フロイドが死亡した。取り押さえた警察官、デレク・ショウベンは殺人で起訴され、4月20日に有罪が言い渡されている。地面に押さえつけられたことによる心肺停止が死因で、殺人だと判断されたのだが、この取り押さえ方はイスラエルの治安機関の手法と同じだ。
アムネスティ・インターナショナルによると、メリーランド州、フロリダ州、ニュージャージー州、ペンシルベニア州、カリフォルニア州、アリゾナ州、コネティカット州、ニューヨーク州、マサチューセッツ州、ノースカロライナ州、ジョージア州、ワシントン州、そしてワシントンDCの警察がイスラエルの治安機関から訓練を受けているのだが、ミネソタ州の警官もイスラエルの訓練を受けていたという。アメリカは治安対策をイスラエルのパレスチナ人弾圧に学んできた。その弾圧システムを彼らは世界に広げようとしている。
1948年5月14日にイスラエルの建国が宣言されてからパレスチナ人弾圧は続いているが、その前になかったわけではない。シオニストは1936年から39年にかけて行われたパレスチナ人殲滅作戦を展開、1948年4月4日に「ダーレット作戦」を発動させてデイル・ヤシン村を襲撃、見せしめとして村民を虐殺、そこに住んでいたアラブ系住民を追い出すことに成功した。
パレスチナに「ユダヤ人の国」を建設する第一歩はイギリス外相だったアーサー・バルフォアが1917年11月2日にウォルター・ロスチャイルドへ出した書簡だが、建国の大きな目的のひとつはスエズ運河の安定的な支配だったと考えられている。運河によって地中海と紅海を感染が行き来できることはイギリスの戦略上、重要だった。そのためにイギリスは先住のアラブ系住民(パレスチナ人)を弾圧する一方、ユダヤ人の入植を進めたのだ。
1920年代に入るとパレスチナでアラブ系住民の反発が強まり、デイビッド・ロイド・ジョージ政権で植民地大臣に就任したウィンストン・チャーチルはパレスチナへ送り込む警官隊の創設するという案に賛成、アイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーを採用することになった。
この組織はRIC(アイルランド王立警察)を支援、IRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立された。隊員の多くは第1次世界大戦に従軍した後に失業した元イギリス兵だ。違法な殺人、放火、略奪など残虐さで有名になった。イギリス政府はその働きを評価、パレスチナへ投入、そこでアイルランドと同じことを行うことになる。
ドイツでナチスが実権を握ると、シオニストはドイツのユダヤ人に目を付ける。そしてシオニストはナチス政権との間でユダヤ系ドイツ人をパレスチナへ移住させることで合意した。「ハーバラ合意」だ。
シオニストは「ユダヤ人弾圧」によってユダヤ系の人びとをパレスチナへ向かわせることができると考えたようだが、ユダヤ教徒の多数派はパレスチナへ移住しない。1938年11月にドイツではナチスがユダヤ系住民を襲撃、多くの人が殺され、収容所へ入られ始めるが、それ以降もユダヤ教徒はパレスチナでなく、アメリカやオーストラリアへ逃れた。
シティを拠点にするイギリスの支配層がロシア制圧を目指し、南コーカサスや中央アジア戦争を始めたのは19世紀。いわゆる「グレート・ゲーム」だ。これを進化させ、理論化したのがイギリスの地理学者、ハルフォード・マッキンダー。ユーラシア大陸の周辺部を海軍力で支配し、内陸部を締め上げるという戦略である。
この戦略を可能にしたのは1869年のスエズ運河完成、75年にはイギリスが経営権を手に入れた。運河を買収した人物はベンジャミン・ディズレーリだが、買収資金を提供したのはライオネル・ド・ロスチャイルドである。イギリスは1882年に運河地帯を占領し、軍事基地化している。世界戦略上、スエズ運河はそれだけ重要だった。(Laurent Guyenot, “From Yahweh To Zion,” Sifting and Winnowing, 2018)
ディズレーリは1881年4月に死亡するが、その直後からフランス系のエドモンド・ジェームズ・ド・ロスチャイルドはテル・アビブを中心にパレスチナの土地を買い上げ、ユダヤ人入植者へ資金を提供しはじめている。この富豪の孫がエドモンド・アドルフ・ド・ロスチャイルド。
中東で石油が発見されると、イギリスとフランスはその利権を手に入れようとする。そして1916年に両国は協定を結ぶ。フランスのフランソワ・ジョルジュ・ピコとイギリスのマーク・サイクスが中心的な役割を果たしたことからサイクス-ピコ協定と呼ばれている。その結果、トルコ東南部、イラク北部、シリア、レバノンをフランスが、ヨルダン、イラク南部、クウェートなどペルシャ湾西岸の石油地帯をイギリスがそれぞれ支配することになっていた。
協定が結ばれた翌月にイギリスはオスマン帝国を分解するためにアラブ人の反乱を支援。工作の中心的な役割を果たしたのはイギリス外務省のアラブ局で、そこにサイクスやトーマス・ローレンスもいた。「アラビアのロレンス」とも呼ばれている、あのローレンスにほかならない。
この支配システムは今も生きている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310220000/
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2023/10/23 (Mon) 17:23:33
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【内田樹さん・緊迫ガザ情勢、迫るイスラエル 軍 /80年近く続く問題、薄れていた関心/米国除く新和平の取り組みを】(司会・尾形×望月)●10/11 The News●スピンオフ
2023/10/22
https://www.youtube.com/watch?v=uGr0GPXA2pU
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2023/10/23 (Mon) 18:44:40
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イスラエル批判が世界で強まるも、報復を助けるアメリカ
2023.10.23
https://www.thutmosev.com/archives/30482.html
ロンドンの反イスラエルデモに10万人が参加した
https://www.dailymail.co.uk/news/article-12656341/Police-pro-Palestinian-protests-London-demonstrator-Islamic-extremist-group.html
米とイスラエルはガザ封鎖し兵糧攻め
23年10月7日のハマス攻撃から封鎖されていたガザへの検問所は10月21日にエジプト国境からトラック20台が救援物資を積んで通過した
前日の20日には国連のグテーレス事務総長がエジプト側のラファ検問所前を訪れ、「壁の向こうは水もなく食べ物もなく薬もなく、苦しんでいる200万人の人々がいます」とテレビ演説をした
同じ10月20日にハマスが人質のアメリカ人母娘を解放していて、トラック20台の物資搬入は交換だった可能性があるが両者とも認めていない
ハマスはイスラエル人など約200人を人質にとりイスラエルは国境を封鎖して水や食料などを搬入できなくして兵糧攻めにしている
搬入したトラック20台のうち13台は医療関係で、外科治療の薬や用具のほか慢性病の薬、5台は缶詰やパック詰めの食品を積載している
残る2台は飲料水のボトル4万4千本で「2万2千人のわずか1日分」と国連人道問題調整事務所(OCHA)は指摘している
米国籍人質2人の解放はカタールが仲介したのをハマスとアメリカが認めていて、条件によってはさらに解放するとも話している
ハマスとしては米軍の参戦を招きかねないアメリカ人の人質は予定外だった筈で、物資と交換に厄介払いという意味があったかも知れない
バイデン大統領はさっそく解放された人質と電話で話し、感謝された大統領の国民からの好感度は少し上がったでしょう
17日に炎上したガザ地区の病院でBBCが取材したが、”その時中庭にいた”目撃者は駐車場で爆発があり地面が揺れたと証言していた
つまり隣で何かが爆発したのに目撃者は傷一つ負っておらず、ガザ地区の保健省が発表した犠牲者500人は恐らく嘘である可能性が高い
ガザ地区の保健省は1756人の子どもが含まれる4385人が死亡、ハマスの攻撃によるイスラエル側の死者は1400人を超えると発表されている
ハマスによってイスラエルからガザ地区に連れ去られた人質は残り200人から210人で、イスラエルに拘束されたパレスチナ人も多数いると考えられる
21日にエジプトからトラックがガザ地区に入っていくと運転手や市民数十人が「支援が行くぞ。助けが行くぞ」と手拍子に合わせて叫んだ
報道によるとイスラエルがエジプトからの物資搬入に反対し、今回は国連やアラブ諸国の反発をかわしきれず一部認めたが将来は分からない
エジプトは石油産出国ではなくイスラエルに経済依存していて、ハマスとエジプトの関係は険悪なので結果としてエジプトはイスラエル側に加担してガザを封鎖している
イスラエルによる空襲は続いている。イスラエルは「この下に人間はいない。ハマスだけだ」と言っている
https://www.youtube.com/watch?v=Lwd6xcWkeDQ
反イスラエルの世論が高まっている
国民世論は反イスラエルだがあの辺の国に民主主義は無いので世論は無意味、アラブ諸国は一致団結してイスラエルと戦うよりもそれぞれの国の利害を優先している
ガザに入ったBBCの取材によると「食事は1~2日に1回」と語りドヤの炊き出しのようにして周辺住民に配っているが、とうてい足りているとは見えなかった
ガザには数万人の妊婦やもっと多くのケガ人や病院がいるが医薬品や医療器具や医師や建物、何よりも水がなく治療できない状況にある
国連はガザ地区には毎日100台のトラック輸送が必要で攻撃前は毎日450台が通っていたが、今は2週間で20台だけになっています
国連安全保障理事会は10月18日にパレスチナとイスラエルの停戦を決議したがアメリカが拒否権を行使し、反対したのはアメリカだけだった
イスラエルとアメリカへの国際世論は厳しさを増しており、ロンドンで10月21日にガザへの攻撃の停止を求めるイスラエルに対する大規模な抗議デモが行われました
ロンドン警視庁によりますと反イスラエル抗議デモにおよそ10万人が参加し、10代の少女など参加した多くは白人で必ずしもアラブ系の人では無かった
イスラム諸国で20日、反イスラエル集会が開かれイランの首都テヘラン、イラク、レバノン、トルコなどで「パレスチナを解放せよ」と抗議していた
バイデンのおひざ元ワシントンでも20日、パレスチナ人権団体などの呼びかけで数百人が集まり、イスラエルとハマスの即時停戦を求めた
アメリカ・ミシガン州ではユダヤ教の礼拝所の女性代表が何者かに刺され、警察は犯人の行方を追っているがイスラエルへの抗議の可能性もある
アメリカの世論は40歳以上はイスラエル支持が50%を超えているが30代以下では34%に過ぎず、少なくともイスラエルを支持してはいない
かといってハマスを支持している訳でもないのだが、ユダヤ人やイスラエル人は「お前たちはナチスだ!」「ホロコーストだ!」などと罵倒するのでより一層イスラエルから離反している
アメリカではユダヤ人が政財界などで力を持っていて、ほとんどの大統領候補や議員はユダヤ人団体や資産家から何らかの支援を受けている
https://www.thutmosev.com/archives/30482.html
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41:777
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2023/10/23 (Mon) 21:00:49
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2023.10.23XML
ガザの惨状を伝える映像で再確認された西側有力メディアの偽ウクライナ報道
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310230000/
イスラエルは白リン弾を含む兵器でガザを攻撃、建物は破壊されて瓦礫の山になり、血まみれになった死傷者の映像がインターネットを通じて世界へ発信されている。犠牲者が地下施設に避難しているハマスのメンバーでないことをベンヤミン・ネタニヤフ政権は理解しているはずだ。
イスラエルのヨアブ・ギャラント国防相は10月9日、ガザの完全閉鎖を命じ、「電気も食料も燃料もなくなる。我々は人間獣と戦っているのだ」と宣言した。戦っている相手を「ハマス」と解釈している人もいるようだが、実態は市民。その約半数は子どもである。
欧米のエリートもそうした実態を熟知しているはずだが、そのうえでイスラエル支持を打ち出している。そうしたひとりがイギリス労働党のキア・スターマー党首だ。
イギリスの労働党は1982年9月にイスラエル軍の支援を受けたファランジスト党がレバノンのパレスチナ難民キャンプのサブラとシャティーラでパレスチナ難民を虐殺してから親パレスチナへ切り替わった。
そうした情況を懸念したアメリカのロナルド・レーガン政権はイギリスとの結びつきを強めようと考え、メディア界の大物を呼び寄せて善後策を協議し、米英エリート層を一体化させるために組織されたのがBAP(英米後継世代プロジェクト)だ。
このプロジェクトでは宣伝が重視されたようで、有力メディアの記者や編集者が参加している。そこでBAPに関する情報はあまり流れなかった。
そうした中、政治家の中で目をつけられたのがトニー・ブレアにほかならない。1994年1月に彼は妻のチェリー・ブースと一緒にイスラエル政府の招待で同国を訪問、帰国して2カ月後にロンドンのイスラエル大使館で開かれたパーティーに出席した。その時に全権公使だったギデオン・メイアーから紹介されたマイケル・レビーはその後、ブレアの重要なスポンサーになった。
そのブレアが労働党の党首になるチャンスが訪れる。当時の労働党党首、ジョン・スミスが1994年の5月に急死、その1カ月後に行われた投票でブレアが勝利して新しい党首になったのである。
レビーだけでなく、イスラエルとイギリスとの関係強化を目的としているという団体LFIを資金源にしていたブレアは労働組合を頼る必要がない。そのブレアは「ニューレーバー」の看板を掲げ、「ゆりかごから墓場まで」という歴史的な労働党の路線を放棄した。外交面では「親パレスチナ」に傾いていた労働党を再び「親イスラエル」に戻した。
1997年5月に首相となったブレアの政策は国内でマーガレット・サッチャーと同じ新自由主義を推進、国外では親イスラエル的で好戦的なものだった。
こうしたブレアのネオコン的な政策への反発に後押しされて2015年9月から党首を務めめることになったのがジェレミー・コービン。アメリカやイギリスの情報機関もコービンを引きずり下ろそうと必死になり、有力メディアからも「反ユダヤ主義者」だと批判された。
コービンに対する攻撃には偽情報も使っているが、その重要な発信源のひとつが2015年に創設されたインテグリティ・イニシアチブ。イギリス外務省が資金を出している。「偽情報から民主主義を守る」としているが、その実態は偽情報を発信するプロパガンダ機関だ。
そして2020年4月4日、労働党の党首はキア・スターマーに交代。彼はイスラエルに接近、自分の妻ビクトリア・アレキサンダーの家族はユダヤ系だということをアピールしている。彼女の父親の家族はポーランドから移住してきたユダヤ人で、テル・アビブにも親戚がいるという。労働党はブレアの路線へ戻り、今回のイスラエルによるガザ攻撃でもイスラエル支持を明確にしている。
こうした日米欧エリート層の結託を揺るがしているのが、瓦礫の山と化した街や血まみれのガザ市民を移した映像。エリート層が都合の悪い映像を検閲、削除しているが、それでも事実はインターネットを通じて伝えられる。
そこで、改めて指摘されているのがウクライナにおける西側のプロパガンダ。ウクライナではアメリカ/NATOの支援を受けたネオ・ナチの住民虐殺はガザと同じように世界へ発信されたが、有力メディアが盛んに宣伝してきたロシア軍の蛮行を裏付ける映像はガザの場合と違い、見当たらない。ガザではウクライナのネオ・ナチより酷いことが行われている。
アメリカは1980年代からプロパガンダを重視するようになった。その始まりはロナルド・レーガン大統領が1983年1月に署名したNSDD11だ。そして「プロジェクト・デモクラシー」や「プロジェクト・トゥルース」がスタートした。「デモクラシー」という看板を掲げながら民主主義を破壊し、「トゥルース」という看板を掲げながら偽情報を流し始めたのである。
石油利権をめぐる対立からクウェートへイラクが軍事侵攻した後、イラクを攻撃する下地造りとして、1990年10月にアメリカ議会では人権に関する議員集会が開かれた。
その集まりにひとりのクウェート人少女「ナイラ」が登場、イラク軍の冷酷な行為を告発してサダム・フセインに対する憎悪をかき立て、イラクに対するアメリカの軍事侵攻につながる。
彼女はイラク軍が病院から医療機器を盗み、その際に保育器から乳児が外へ出され、乳児は死んでいったと涙ながらには語っているのだが、この話は真っ赤の嘘だった。
その少女は駐米クウェート大使だったサウド・ビン・ナシル・アル・サバーの娘で、イラク軍がクウェートに軍事侵攻した状況を知る立場にはなかった。つまり目撃していないクウェートでの出来事を迫真の演技で話したわけだ。この演技力のある少女を使った偽証の演出を担当したのは広告会社、ヒル・アンド・ノートン。クウェート政府が1190万ドルで雇ったという。
その後、広告会社や有力メディアはタッグを組み、米英支配層のためにプロパガンダを進めていく。例えば、ユーゴスラビアを先制攻撃する際にも、2001年9月11日の世界貿易センターやアメリカ国防総省に対する攻撃にも、2011年にシリアやリビアを攻撃する際にも、2014年にウクライナでクーデターを実行する際にもプロパガンダは強力に推進された。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310230000/
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42:777
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2023/10/25 (Wed) 16:38:28
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イスラエル空軍はガザで無差別攻撃、住民の避難先を空爆
2023.10.25
https://www.thutmosev.com/archives/305203js.html
イスラエルはガザ住民に「南部に移動しろ」と指示しておいて、移動した南部を空爆している
https://www.yomiuri.co.jp/pluralphoto/20231020-OYT1I50073/ イスラエル軍がガザ南部の空爆継続、検問所のラファでも30人死亡か…開通ずれ込む可能性:写真 _ 読売新聞
イスラエルはガザの病院や教会を攻撃
イスラエルに封鎖されているパレスチナのガザ地区では10月23日に3回目の支援物資搬入が行われ20台のトラックがエジプト国境の検問所を通過した
10月21日から3日連続で同じゲートから支援物資が搬入され合計54台が医薬品、食料、水などを運んだが国連は1日100台搬入する必要があると指摘している
ガザ人口は230万人で国連推計で140万人が避難生活をしているので、人口2万人あたり毎日トラック1台の物資が必要といっていてこれでも控えめな数字といえる
10月7日以前には外部からガザ地区へ毎日400台以上のトラックで物資を搬入していて、現在はほぼゼロにまで減少している
イスラエルはガザ地区への燃料搬入を禁止していて、エジプトは経済的な結びつきが強いイスラエルに配慮し燃料など可燃物の搬入を禁止しているとみられる
国連は物資を届けたり様々な用途に燃料が不可欠だと言っていて、数日以内に燃料が底をつき破壊的な人道状況がさらに深刻化
国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」はガザ地区で子供2000人がなくなり、ガザ保健当局は23日までの24時間で436人が亡くなり182人は子どもだと発表した
10月7日以降イスラエル側で1400人以上、ガザ地区では5087人が死亡したとそれぞれの当局者が発表しているがガザ地区は混乱していて正確な数字とは思えない
10月17日のガザ北部病院の火災でガザ保健当局は死者500人と発表したが、実際には30人以下でガザの武装組織が発射したロケット弾が駐車場に落下したという見方が強まっている
一方でイスラエルは住民がガザ北部から南部に避難するよう誘導しておきながら、避難中の住民を爆撃したり避難した先の町も空爆したりしている
イスラエル空軍は毎日100か所以上への空爆を続けていて、「標的はすべてハマスだった」と説明しているが誰も信じてはいない
イスラエル空軍はガザ地区のホテル、病院、イスラム教会などを無差別に空爆していて、子どもや住人が避難している避難所も攻撃している
イスラエル軍との戦いに備えて地下トンネルを掘るパレスチナ兵士、どれほど役に立つかは未知数
https://www.youtube.com/watch?v=LSkWt6Hwb_A
対立する日本と欧米外交
今までに70万人が北部から南部に移動したが南部にも食糧や水が無く衛生状態は非常に悪いので、南部から北部に戻る住民も少なくない
イスラエルは南部を空爆しないと言って南部に移動させたが、23日に空爆でなくなった400人以上は南部の都市で1/3以上は子供なので避難所を空爆したとみられる
10月22日に日本を除くG7の6カ国がイスラエルを支持する共同声明を発表し、同時にガザ地区への支援なども表明している
日本はこの共同声明への参加を断ったと見られ、替わりにエジプトのカイロで開催された「カイロ平和サミット」に上川外相が出席した
米国はイスラエル支持を表明し駐エジプト臨時代理大使の出席にとどめ、国連安保理でも日本とアメリカは対立する結果になっている
10月18日に国連安保理でイスラエルとパレスチナに停戦を求める決議案採決が行われ、アメリカだけが反対し拒否権を行使して無効にした
直後にアメリカはイスラエルを支持しハマスを糾弾する決議案を提案しようとしたが、日本など多くの国が反対してこの案も潰された
イスラエルを支援したいアメリカとパレスチナを支援したい日本は外交対立しており、今後の日米関係に影響するかも知れない
イスラエルは早くからハマスへの報復とガザへの地上軍突入を宣言しているが、報道によるとアメリカや欧州が説得して止めている
世界各国でイスラエルを非難する世論が高まっていて、おひざ元の米英仏独でもパレスチナを支持しイスラエルを非難する抗議デモが活発になっている
バイデン大統領は10月22日イスラエルのネタニヤフ首相と電話会談し地上作戦の延期を要請したとされるが、地上作戦そのものは支持していて支援物資の搬入のための延期を求めたという
バイデンと同じ民主党で元大統領のオバマ氏は23日に演説し、イスラエルによる地上戦は裏目に出る可能性があると話した
イスラエルの行為は「人道的危機を悪化させパレスチナ側を何世代にもわたって硬化させ、イスラエルへの世界的な支持を低下させ、敵の術中にはまり、地域の平和と安定の取り組みを損なう恐れがある」と述べた
オバマはイスラエルによる報復そのものは支持していて、元々パレスチナの土地をイスラエルが奪ってきた歴史には触れなかった
ハマスはガザ地区の数百キロにおよぶ地下道に人質220人を隠しているとされ、数少ない取引材料なので簡単には解放しないでしょう
ハマスは23日、イスラエル国籍を持つ高齢女性2人を解放したと発表し同時に物資搬入も行われたのでこれは物資と人質の交換だと思われます
https://www.thutmosev.com/archives/305203js.html
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2023/10/27 (Fri) 12:20:52
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ユダヤ人大富豪ジョージ・ソロスが「反イスラエル」である複雑な宗教的理由とは? ジェームズ斉藤が解説!
2023.10.27
https://tocana.jp/2023/10/post_257822_entry.html
【連載:某国諜報機関関係者で一切の情報が国家機密扱いのジェームズ斉藤(@JamesSaito33)が斬る! 国際ニュース裏情報】
──今回はジョージ・ソロスについて聞きたいんですが、彼ってユダヤ人じゃないですか。なのに、「反イスラエル」「反ユダヤ」だって言われているのは、どういうことですか?
ジェームズ:それはいい質問ですね(笑)。イスラエルとは何か、ユダヤとは何かのひとつの答えになりますね。まず、前提として多くの日本人がイスラエルが何かというのをよくわかっていませんね。
──第二次大戦後、イギリスが強引に作った国ということぐらいはわかりますが、違うんですか?
ジェームズ:基本的にそれで合っています。現在のイスラエルという国家は第二次世界大戦以前の欧米列強の帝国主義の産物です。しかし、問題の核心はそこではなく、たとえば、いまのイスラエルは宗教学的に見てあり得ないって知っていますか? もともと宗教的正当性を基礎に建国されているはずですが、その前提すらあり得ないということです。
──えっ、どういうことですか? カナンの地じゃないんですか?
ジェームズ:カナンの地はカナンの地です。旧約聖書によると、カナンの地は神によって約束されたことは確かなんです。しかし、そのイスラエルの地をバビロン捕囚やローマとの戦争によって何度も失っているわけです、ユダヤ人は。問題の核心は、「一体なぜそうなったのか?」ということです。イスラエルの地は約束の地だったんですけど、神を裏切ることばかりしていたので取り上げられた、というのが宗教的に正しい解釈です。彼らが離散したのはイエス・キリストが死んだ直後にローマ・ユダヤ戦争が起こって第二の神殿が破壊されたところからです。この時点で約束の地は取り上げられたのです。
ところが19世紀になってシオニズム運動が活発化します。シオニズム運動とは、「ユダヤ人は約束の地に戻ろう」というもので、当時ロシアのポグロムなどユダヤ人排斥弾圧運動がヨーロッパ全体で広がっていたのが原因です。ですから、シオニズムにすがりつきたくなるユダヤ人の心情は理解できます。しかし、やはり宗教的には間違いです。なぜなら、シオニズムは人間の力で約束の地を取り戻すという運動だからです。
──それは神の否定につながりそうですね。
ジェームズ:まったくその通りで、シオニズムこそが「神に対する反逆」そのものであり、サタニズムの一種になります。ユダヤ人は約束の地から一度追放されています。その地に戻るためには神の許しが必要です。ところが、シオニズム運動は、神の許しも得ずに「あそこは神から貰った土地だから俺たちの土地だ」と言って、そこに割り込んでいく運動だからです。明らかに神の否定となります。これは私の個人的な主張ではなく、主にユダヤの正統派に属する人々の主張です。
──正統派? 確認しますが、正統派というのはカルト的な主張じゃないんですよね?
ジェームズ:超正統派というのもあって、生活習慣などでカルト的なところがありますが、いわゆる正統派、反イスラエルという立場はカルトでもなんでもありません。宗教学的に言っても正しい主張です。シオニズムを支持している多数派の世俗派のほうが遥かにカルトと言っていいでしょう。実際にそれが中東戦争の原因になっているわけですから。
──ということは反イスラエル主義って真っ当なんですね。ジョージ・ソロスの反イスラエルの立場というのはユダヤ教的に間違っていないと。
ジェームズ:間違っていないどころか、約束の地は神から約束されたもので人間の力で実現させるというのはあり得ないんです。ただし、「では、ジョージ・ソロスが真っ当か」といえば、それは全く別の話ですが(苦笑)。
確実に言えるのは、ユダヤ人の中にもいまのイスラエルを否定する人たちと、肯定する人たちがいる、ということです。ユダヤ教にはさまざまな宗派や派閥が大量に存在し、すべて話すと長くなるのでここでは詳しく説明しませんが、大まかに分けると、否定派はトーラー派で、肯定派がタルムード派です。
──トーラー派?
ジェームズ:トーラーというのはキリスト教の旧約聖書の最初の5章のことです。創世記などのことでユダヤ教の経典です。トーラーをもっと拡大したものがタナハといいます。タナハと旧約聖書はほぼ同じですが、章の順番が違います。ユダヤ人は旧約聖書を読まずにタナハを読みます。このトーラーを重視するのがユダヤの正統派です。
一方、タルムードはモーゼが話した内容で、「口伝律法」と呼ばれます。モーゼはが預言者として神から受けた啓示とされていますが、口伝のため時代を経るにつれて人間の勝手な解釈が挿入され、結局「人間の論理」が主体になってしまいました。実は古代ローマの時代に、イエス・キリストがやったことは当時の口伝律法の批判なのです。当時はタルムードとして口伝律法が書物として編纂はされていませんでしたが、パリサイ派などのユダヤ教のラビ(聖職者)が伝承し、独自の解釈などを加えて「神の論理」から大きく逸脱していました。そこでキリストは当時のイスラエルにこつ然と現れて、「トーラー重視の精神に帰れ」ということを言ったんですね。キリストが敵視したのはラビたちで、彼らが「トンデモ化した口伝律法」を教えていたんです。たとえば、「ユダヤ人が非ユダヤ人から物を奪い取っても全く問題ない」などが挙げられます。「トンデモ化した口伝律法」はさらにヤバい内容もありますが、それらの解説は今度の機会に譲りたいと思います。
──そうするとソロスはトーラー派で神を信奉するほうなんですね?
ジェームズ:彼も反イスラエルという点では正統派ユダヤを継承しているトーラー派です。しかし、その行いを見ればわかるように、やっていることは完全にタルムード派です。タルムードは前述の例のように他人を騙して自分だけがのし上がることを肯定していますからね。この部分を拡大解釈もしくは商売っ気丸出しで抜き出したのがいわゆる“ユダヤの成功哲学”です。「タルムード」をネット検索すると「成功哲学」とか出てくると思いますが、これは完全に誤解で、日本人が拝金主義に犯されて、なおかつユダヤの本質をまったく理解していないことの証明です。それこそ、「ユダヤの罠」にハマっていると思います。たとえば、タルムードのヤバい内容の一例として、イエス・キリストのことをどう書いてあるかというと「キリストは地獄でうんこまみれの鍋で煮られている」ですよ。
──えーっ、子供の悪口ですよ、それじゃあ(苦笑)。
ジェームズ:でも、 実際にそう書いてあるんですよ。正確に言うと「ヤシュ(イエスの軽蔑語)は地獄で熱い排泄物で煮られている」ですから(苦笑)。これを真剣に信じているのがタルムード派なんです。ただし、トーラー派であっても拝金主義になっていればタルムード派と変わりません。それがジョージ・ソロスということです。本来は「トーラー > タルムード」の関係が正統ですが、ソロスのようなタルムード派の場合この順序が逆転し、「神の論理」が「人間の論理」の下になっています。これこそサタニズムの原型です。
──ソロスはもともとトーラー派だったんですけど、タルムード派に転んでしまったということですね。でも、なぜ、ソロスは反イスラエルなんですか? ソロスは金儲けさえできればいいのであって、イスラエルが宗教的に正しいとか正しくないとかにこだわる必要などないように思えるんですが。
ジェームズ:いえ、こだわる必要はあります。なぜなら、ソロスはグローバリストだからです。彼は国家というものをすべて認めない人で、ボーダーレスな世界が正しいと考えています。ですから反イスラエルなのです。つまり、これは同じタルムード派でも右寄り、左寄りがあるということです。タルムード派でイスラエルを国家として認める人たちは基本的に右なんです。いまのイスラエル首相のネタニヤフなどは極右です。しかし、ソロスの場合は国家を認めない極左だということです。タルムード派の極左の思想は紐解くと長くなるので、これも解説は次回以降に譲ります。
──そういうことなんですね。グローバリストとは国家を否定する人たち。
ジェームズ:日本人が勘違いしているのはそこで、グローバルというのは国を超えて仲良くするということではありません。国家を解体しろという話です。これは政治の話であって宗教ではありません。ですから、シオニズム運動も宗教の話ではなくて政治運動なのです。宗教学的に間違っていようと関係ないのです。これ以上、詳しいことはかなりユダヤを刺激してしまいますので、メルマガ版に譲りますが、ソロスが反イスラエルという一見矛盾しているように見えることの答えがこれになります。
https://tocana.jp/2023/10/post_257822_entry.html
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44:777
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2023/10/28 (Sat) 07:10:27
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米国の世界戦略を実現、さらにガザ沖に天然ガスを奪うこともガザで虐殺する理由
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16822342
ハマスはモサドが作り、支援している似非テロ組織
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14154285
ハマスによるイスラエル総攻撃、その前にイスラエルがやった事
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14153380
【そうきチャンネル】 『どうするネタニヤフ?』・ハマスを育てたイスラエル 日米近現代史研究家 渡辺 惣樹(わたなべ そうき)
https://www.youtube.com/watch?v=zdDA1nA6VGg
【そうきチャンネル】『ガザ沖ガス田強奪作戦』・イスラエル・ハマス紛争の肝
https://www.youtube.com/watch?v=ozFrx7YEKnY
米英支配層は世界をガザにしようとしている
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310220000/
シオニストはパレスチナ人を「人間獣」と考え、ガザで民族浄化を目論んでいる
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310200000/
ハマスはイスラエルがPLOのアラファト対策で創設した武装組織
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310110000/
ネオコンのプロパガンダを真似て偽情報を流すイスラエルのネタニヤフ政権
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310130000/
ガザで迷走するネタニヤフとバイデン
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310190000/
右翼・左翼の対立を使った分割統治政策 _ 左翼運動・マルクス主義運動は国際金融資本が資金提供していた
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/296.html
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45:777
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2023/10/28 (Sat) 09:32:52
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「中東紛争の現況①ハマスの奇襲はなぜ成功したのか」矢野義昭 AJER2023.10.27(3)
https://www.youtube.com/watch?v=sD7ybVbNLHc
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46:777
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2023/10/28 (Sat) 10:53:35
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ガザ攻撃を批判した国連事務総長に辞任を要求するイスラエル
2023.10.28
https://www.thutmosev.com/archives/305856td.html
イスラエルによるガザへの攻撃
https://www.lemonde.fr/en/international/article/2022/08/08/gaza-precarious-ceasefire-and-persistent-political-impasse_5992876_4.html
イスラエルと国連事務総長の対立
国連とイスラエルおよび加勢するアメリカの対立が激化し国連事務総長に辞任を迫ったり安全保障理事会が機能マヒに陥る混乱状態になっている
きっかけはグテーレス事務総長が10月24日の安保理の会合で「ハマスによる攻撃は他と無関係で起こったのではないことを認識することも重要だ。パレスチナの人々は56年にわたり、息の詰まるような占領を受けてきた」と発言した事だった
事務総長は「パレスチナの人々は自分たちの土地が入植によって侵食され暴力に苦しめられるのを見てきた」とも述べてイスラエルを非難した
「イスラエルの建国に伴い、パレスチナ人は土地を追われ多くは現在の自治区と呼ばれるエリアに押し込まれています」と話は続いた
一方で「パレスチナの不満はハマスによる攻撃を正当化できない」と述べたが同時に「パレスチナの人々が集団的に罰せられるべきでもない」と再びイスラエルによる攻撃を批判した
紛争の当事者は民間人に危害を加えないよう常に注意を払い、病院を尊重し保護し60万人以上のパレスチナ人が避難している国連施設を尊重しなければならないとも述べた
10月17日にガザ北部の病院が攻撃されこれはパレスチナ武装組織の誤爆だったらしいが、イスラエルは他に病院や避難所を標的にした爆撃を何度も行ったのが確認されている
グテーレス事務総長の話はさらに続き、ガザ地区民間人の被害者水準や、近隣地域の大規模な破壊の継続に深く憂慮しているとも述べた
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)職員の少なくとも35人が過去2週間のガザに対する攻撃でなくなり「国際人道法の明白な違反」がガザで行われていると話した
イスラエルが100万人以上の人々に対して退避を指示したことを挙げたが、実際にはイスラエルは避難を指示しておいて民間人が避難した町やホテルを空爆する悪質な行為も行っていた
グテーレス事務総長は即時の人道的停戦とパレスチナ・イスラエル紛争の2国家解決、無条件の人質全員の即時解放を呼びかけたがイスラエルはこれに噛み付き「テロを正当化した」と事務総長の辞任を要求している
イスラエルは10月7日の攻撃からガザ地区の検問所を封鎖し、エジプトに面する検問所もエジプトに外交圧力をかけて封鎖したので水すら得られなくなっている
エジプトは石油が採れないので政治や宗教ではイスラエルと対立しながら経済ではイスラエルに依存していて、パレスチナ封鎖でイスラエルに協力している
イスラエルの空爆を受けたガザの地上のようす
https://www.youtube.com/watch?v=nPopgAOjmZ4
アメリカとイスラエルが混乱させている
イスラエルのエルダン国連大使は「事務総長はすべての道徳と公平性を失いテロを容認し正当化している」とグテーレス事務総長に辞任と謝罪を求めた
グテーレス事務総長の発言で最も重要な部分は「国際人道法違反」という部分で、過去に人道に対する罪で東条英機や多くの日本人、多くのドイツ人が裁判にかけられている
イスラエルの行為が「国際人道法違反」ならばネタニヤフやイスラエルの政治家、軍人は国際法廷で裁かれなくてはならない
イスラエル指導部にとって単に悪口の言い合いではなく自分の命がかかっているので、強く反発していると考えられる
事務総長は「100万人以上の人々に対して避難所も食料も水も医薬品も燃料もない(ガザ)南部に避難するよう命じ、その上で南部を爆撃し続ける」行為が国際法に違反すると述べていて私もそう思います
安保理会合に出席したアメリカのブリンケン国務長官はガザへの支援と言いながらイスラエルによる報復を支持する発言もし火に油を注ぐような事をしている
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)はイスラエルが搬入を禁止している燃料の必要性を訴え「燃料がなければ支援物資を受け取ることができない」と指摘した
「きれいな水を手に入れるために淡水化プラントを動かす燃料が必要、病院も燃料が必要で救命装置が動かなければ人々は死んでしまう」と主張した
ガザ地区の保健当局は10月24日、ガザ地区で少なくとも5791人がなくなったと発表、国連児童基金(ユニセフ)はなくなった子供が2360人、負傷5364人で毎日400人が空爆などの被害にあっていると説明した
イスラエルは毎日のように病院や医療施設を空爆していて、そうした施設には多くの妊婦や病人や子供が入院したり避難していた
グテーレス事務総長は10月25日、前日の声明を再度読み上げイスラエルを非難したうえで、「パレスチナの人々の恨みでハマスによる攻撃を正当化することはできない。またパレスチナ人に対する集団的懲罰を正当化することはできない。戦争にもルールがある」とやはり最後にイスラエルを批判した
イスラエルは国連への報復措置として国連職員へのビザ発給を停止しイスラエルやガザ地区に入国できないようにし、事務総長に再び辞任を要求した
こうした混乱で火に油を注いでいるのはアメリカで、安全保障理事会は10月18日に即時停戦を決議しようとしたがアメリカだけが反対して拒否権を行使しイスラエルによる攻撃支持を表明した
10月25日にはアメリカがイスラエルの自衛権を認めたうえで停戦する案を提出したがロシアと中国が拒否、次にロシアがイスラエルを非難した上での停戦案を提出したが否決された
3つの停戦決議案の中では最初の案が最も公正だったがアメリカは「イスラエルの全面的な自衛権を認める」ことにこだわって拒否した事で現在の泥沼に至っている
https://www.thutmosev.com/archives/305856td.html
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47:777
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2023/10/29 (Sun) 09:11:58
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2023.10.29XML
イスラエル軍はガザで取材中のジャーナリストを爆撃の目標にしている可能性
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310290001/
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は9月22日、国連総会で演説した際、パレスチナを消し去った地図を示した。現在、イスラエル軍はガザに対する攻撃を始めているが、これはパレスチナを地図から消し去ることを目的にしているのだろう。
ガザに対するイスラエル軍の攻撃は全てのパレスチナ人が対象で、破壊と虐殺が繰り広げられている。そうした残虐行為に対する怒りはイスラム世界だけでなく、全世界に広がった。アメリカのバラク・オバマ政権がウクライナで実行したクーデターがロシアと中国を戦略的同盟国にしたのと同じように、今回のガザ攻撃はイスラム世界を団結させてしまった。
イスラエルやアメリカに対する怒りが広がらないように情報統制が図られている。ガザの惨状が外部に知られないようにするためで、通信が遮断されたほか、現地で取材しているジャーナリストやその家族が狙われている。
すでにイスラエル軍の空爆で20名以上のパレスチナ人ジャーナリストが殺害され、アルジャジーラ・アラビックのガザ支局長を務めているワエル・ダフドウの場合、彼の妻、息子、娘、そして孫が殺された。情報を伝えないよう、アメリカやイスラエルは脅しているのだ。(ココやココやココなど)
アル・ジャジーラはカタールの国営メディアだが、アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は10月13日、ドーハでカタールの首相と会談した際、「ガザでの戦争に関するアルジャジーラのレトリックを弱めるよう」求めたと伝えられている。その後、イスラエル軍の対ジャーナリスト攻撃は始まった。記者を狙っていることをイスラエルは隠していない。ソーシャルメディア・プラットフォームも統制の対象になり、イスラエルにとって都合の悪い情報を発信するアカウントは停止されている。
アメリカをはじめとする西側の支配者たちは事実を恐れる。内部告発を支援する活動をしてきたウィキリークスを敵視したのはそのため。そして2019年4月11日、ウィキリークスの看板的存在だったジュリアン・アッサンジはロンドンにあるエクアドル大使館の中でロンドン警視庁に逮捕された。
その後、イギリス版グアンタナモ刑務所と言われているベルマーシュ刑務所で拘束され、ウェストミンスター治安判事裁判所は2022年4月20日、アッサンジをアメリカへ引き渡すように命じている。ヨーロッパを活動拠点にしてきたオーストラリア人をアメリカ政府はイギリスに逮捕させ、自国へ引き渡させようとし、その命令にイギリスは従っているのだ。
アメリカの当局はアッサンジをハッキングのほか「1917年スパイ活動法」で起訴している。本ブログでは繰り返し書いてきたが、ハッキング容疑はでっち上げだ。アッサンジがアメリカへ引き渡された場合、懲役175年が言い渡される可能性がある。
ウィキリークスが公表した情報の中に、アメリカ軍のAH-64アパッチ・ヘリコプターが2007年7月に非武装の一団を銃撃、十数名を殺害する場面を撮影した映像がある。犠牲者の中にはロイターの特派員2名が含まれている。その映像を見れば、武装集団と間違ったわけでないことは明白。この映像は2010年4月に公表された
その情報源だったアメリカ軍のブラドレー・マニング(現在はチェルシー・マニングと名乗っている)特技兵はすぐ逮捕され、スウェーデンの検察当局は2010年11月にアッサンジに対する逮捕令状を発行している。
こうした情報統制を行なっても、ガザでの虐殺は隠しきれない。虐殺はイランを戦争へと導く可能性があり、イスラム世界は一致団結して欧米と戦うと考えなければならない。すでにロシアや中国はアメリカからの攻撃に応じる準備を始めているようだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310290001/
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48:777
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2023/10/30 (Mon) 02:46:05
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2023.10.30XML
イスラム国のイスラエル包囲網に露国と中国が連結、窮地に陥った米政府
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310300000/
イスラエル軍のガザに対する攻撃で8000人以上の住民が殺されたと言われている。イスラエル軍は地上部隊も投入しているようだが、まだ総攻撃を始めたわけではない。総攻撃を始めた場合、ハマスは全長500キロメートルのトンネルで結ばれた地下施設から反撃する。
2006年7月から9月にかけてイスラエル軍の地上部隊がレバノンへ侵攻した際、ヒズボラに敗北、イスラエルが誇る「メルカバ4」戦車も破壊された。イスラエル軍はガザの地下施設を化学兵器で攻撃するとも言われているが、そう簡単ではない。
今回の戦闘でハマスはアメリカ製の武器を使用していることが映像から確認されているが、これはアメリカ/NATOがウクライナへ供給したものだと推測されている。そうした兵器の約7割が世界の闇市場へ流れているという。
ハマスは10月7日に奇襲攻撃したのだが、攻撃の準備に1年程度は必要だろう。その間、イスラエルの情報機関が察知できなかったのなら、大変な失態だ。ガザを収容所化している壁には電子的な監視システムが設置され、人が近づけば警報がなるはずだが、そうしたことはなかったようだ。
また、アメリカ政府はハマスの奇襲攻撃から数時間後、2隻の空母、ジェラルド・R・フォードとドワイト・D・アイゼンハワーを含む空母打撃群を地中海東部へ移動させた。レバノンにいるヒズボラ、あるいはイランの軍事介入を牽制することが目的だとされているが、それほど早く艦隊を移動できたのは事前に攻撃を知っていたからではないかと考える人もいる。
そもそもハマスの創設にはイスラエルが深く関係している。ハマスは1987年12月にシーク・アーメド・ヤシンがイスラム協会の軍事部門として創設した。イスラム協会が設立されたのは1976年。その前、1973年にはムジャマ・アル・イスラミヤ(イスラム・センター)が作られているが、いずれもシン・ベト(イスラエルの治安機関)の監視下で行われた。
イスラエルは第3次中東戦争で占領地を拡大させた。その際、イスラム諸国は動きが鈍く、最も勇敢に戦ったのはヤセル・アラファトが率いるファタハだった。PLO(パレスチナ解放機構)はファタハが中心的な組織だ。そこでイスラエルはアラファトを失脚させようと必死になる。そのアラファトを抑え込むため、イスラエル政府はハマスを創設させたのだ。
シーモア・ハーシュも書いているように、ベンヤミン・ネタニヤフは首相に返り咲いた2009年、PLOでなくハマスにパレスチナを支配させようとしている。そのためネヤニヤフはカタールと協定を結び、カタールはハマスの指導部へ数億ドルを送り始めたという。ところが今回、カタールはイスラエルを厳しく批判、敵対関係にある。
アメリカのジョー・バイデン政権はウクライナでロシアに敗れた惨状から人びとの関心をパレスチナへ向けることに成功、ガザからパレスチナ人を一掃、さらにレバノンやシリアを占領して地中海東岸の天然ガスをイスラエルに独占させるという道筋がハマスの奇襲攻撃で見えたのだが、ガザに対する攻撃がそうした道筋を消した。
ムーサ・アブ・マルズークが率いるハマスの代表団は10月26日、モスクワでロシアの政府要人と会談した。マルズークはロシアへ向かう前、ドーハでイランのバゲリ・カニ外務副大臣と会っている。そして10月29日、イランのエブラヒーム・ライシ大統領はイスラエルが「レッドライン」を越えたと宣言、またロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣によると、近日中にパレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長がモスクワを訪問してウラジミル・プーチン大統領と話し合うという。
すでにレバノンとの国境周辺でイスラエル軍とヒズボラが戦闘を始まり、イラクではアメリカ軍基地だけでなく、シリア領内に不法駐留しているアメリカ軍も攻撃されている。イラン軍は軍事演習を始めた。
ヒズボラ単独でもイスラエル全域を攻撃できる戦力があるが、イランが関与してくるとイスラエルだけでは対応できない。アメリカ軍が介入してくると、世界大戦へ発展する可能性があると懸念されている。さらに、イランはホルムズ海峡を封鎖できる。ガザに対するイスラエル軍の攻撃ではサウジアラビアもパレスチナ側につくはずで、中東から「親イスラエル国」へ石油が供給されなくなる事態も想定できる。
ハマスの代表団がロシアを訪問する数日前、 プーチン大統領がロシア軍参謀総長のヴァレリー・ゲラシモフと会談するため、ロシア軍の南部軍司令部を訪れた。原子力潜水艦から射程5500キロの弾道ミサイルを発射したこと、カムチャッカから射程1万2000キロの弾道ミサイルを発射したこと、TU-95爆撃機から射程5500キロの巡航ミサイルを発射したことについて、ゲラシモフはプーチンに報告したようだ。アメリカに対する報復攻撃のテストだったと見られている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202310300000/
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49:777
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2023/10/31 (Tue) 10:08:34
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イスラエルはガザの住宅の50%を破壊、一軒の家に70人が避難
2023.10.31
https://www.thutmosev.com/archives/30652.html
ガザ地区の家の半分が破壊された
https://www.ndtv.com/india-news/israel-hamas-war-why-india-did-not-vote-on-un-resolution-seeking-immediate-truce-in-israel-hamas-war-4521983
家屋の50%が破壊
イスラエル軍は23年10月28日から29日にかけて地上軍をパレスチナガザ北部に侵攻させ、戦闘機100機程度が空爆を繰り返す中で市街地へと進軍している
29日から30日にかけてイスラエル軍兵士がガザ地区のビルにイスラエル国旗を立てたりハマスと激しく交戦している様子が投稿され、場所も「サラハディン通り」などと特定されている
今までイスラエル側で1400人以上がなくなりガザ保健局によるとパレスチナ側は3457人を含む8306人がなくなったと発表しているが混乱の中で正しい数字なのか疑問が残る
ガザ地区は海岸沿いに長さ約41キロだが幅は6キロ程度しかなくイスラエル軍は中心部を南北に通る道路を占領し、南と北を分断した
国連などの支援物資は最も南のエジプト国境から一日でトラック20台ほどが入ってくるが、トラックが北へ行くにはこの道路しかない
国連によるとガザでは住民数千人が支援物資の倉庫に侵入し小麦粉や衛生用品などを奪う事態となっている
通信網は27日夜からイスラエルによって遮断され、29日午前までに復旧したのは一部に限られている
国連の世界食糧計画(WFP)は飢餓の拡大に懸念を示し「住民が希望を失い追い詰められている。人々は飢え、孤立し3週間暴力にさらされている」と指摘した
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のガザ地区責任者も秩序崩壊に懸念を示し、住民は恐怖と不満、絶望感を募らせていると指摘した
ガザ市では2番目の規模を持つアルクッズ病院の施設が10月29日にイスラエル軍に空爆され、病院周辺が3回にわたって攻撃を受けた
パレスチナ赤新月社PRCS(赤十字に代わる団体)によるとアルクッズ病院には数百人の患者が入院し約1万2000人の住民が避難し、イスラエル軍は病院から立ち退かせるために近くを空爆した
イスラエル軍は取材に対しアルクッズ病院から出て行けと3週間前から繰り返し警告してきたと主張したが、なぜ出ていかせる権利があるのかは分からない
国際刑事裁判所(ICC)はイスラエルの行為が戦争犯罪に該当すると繰り返し警告しているが、イスラエル側が気にかけている様子はない
イスラエルの行為は犯罪に該当するか
ICCのカーン主任検察官は10月29日、民間施設への攻撃や住民への人道支援を妨害する行為は犯罪に該当する可能性があると指摘した
イスラエルはICCの加盟国ではないが国連には加盟しているため、国連安全保障理事会がイスラエルの行動をICCに付託することは可能だ
ICCは2021年から、パレスチナの占領地で14年以降に行われた可能性のある戦争犯罪や人道に対する罪について調査してきた
イスラエル軍はガザ地区で最大の病院「シファ病院」がハマスの主要な指揮統制拠点になっていると非難し爆撃を正当化した
イスラエル軍のハガリ報道官は「医療施設がテロ目的で利用される場合、国際法に従い医療施設は攻撃からの保護を失う」と指摘した
報道官が示した証拠はガザ住民2人が交わしたとされる電話のみで、2人は病院にハマスの本部があると話している
ガザ地区の人口は220万人だがそのうち150万人程度は空爆で家をうしなうか避難し、残り70万人も押し寄せる避難民と枯渇する物資などで生活が破綻している
燃料が枯渇した為に物資や食料の輸送が出来ず、病院の1/3は閉鎖し空いている病院も医薬品がなく、水も食糧もトイレもない
海水を飲み水にする北部の施設は閉鎖し中部と南部の稼働率は3割程度、住民が密集したため一つのトイレを数百人で共同で使う
家屋の約50%が破壊されたため南部では一軒の家に70人が寝泊まりしトイレは一つだけ、電気はなく水の配給は一日300mlしかない
それでも国連の保護施設よりはマシだといい、数万人が建物に収容しきれず路上などで寝泊まりし、食料配給は一日に小さなパン1個か2個となっている
イスラエル空軍は一日に150カ所から450カ所の建物を空爆し、今までにガザ地区の全建物の50%近くを破壊し「すべてハマスの拠点だった」と説明している
ガザ地区の地価には数百キロの地下トンネルがありハマス戦闘員が潜んでイスラエル軍とゲリラ戦を戦おうともくろんでいる
https://www.thutmosev.com/archives/30652.html
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50:777
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2023/10/31 (Tue) 19:30:14
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特番「茂木先生登場!また始まってしまった戦争、目まぐるしく変化する 世界の地政学と日本の立ち位置」松田政策研究所代表 松田学 × 作家・予備校講師 茂木誠氏
https://www.youtube.com/watch?v=geFX-3n5s70
<出 演>
松田政策研究所代表 松田学
作家・予備校講師 茂木誠氏
<前半:無料パート>
〇ガザ紛争について今思うこと
https://www.youtube.com/watch?v=ZtXa6IfrgRw&t=0s
〇93年オスロ合意以降のイスラエル-パレスチナ関係の推移
〇パレスチナ問題の歴史的背景
〇両国の一般国民と強硬派の違い、どっちもどっち論は正しいのか?
〇国際社会の動きと機能しない国連
〇日本はこの紛争にどんなスタンスで向き合うべきなのか?
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51:777
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2023/11/01 (Wed) 07:55:21
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2023.11.01XML
ハマスがイスラエルを攻撃する2カ月前、米軍はイスラエル内の同軍基地を強化
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311010000/
10月7日にハマスはイスラエルを陸海空から攻撃、数百人の戦闘員がイスラエル領へ侵入し、ガザからイスラエルに向かって5000発以上のロケット弾がテルアビブの北まで撃ち込んだ。その攻撃の2カ月前、アメリカの国防総省はネゲブ砂漠のハルケレン山頂にある基地にアメリカ軍人の「生命維持エリア」を建設する契約をコロラド州に拠点を置く企業と結んでいる。
この基地は「サイト512」と呼ばれ、イスラエルを攻撃するイランのミサイルを監視するレーダー施設がある。ガザから30キロメートル余りの場所にあり、その存在は秘密にされていた。ハマスのミサイルはガザから発射されたため、このレーダーは探知できなかったようだ。
アメリカは中東や北東アジアにAN/TPY-2レーダーを配備、そのひとつがサイト512。残りはトルコのサイトK、そして日本の青森県車力と京都府京丹後にある。ロシアがアメリカをミサイル攻撃する場合、北極を挟んでの撃ち合いになる。トルコや日本はアメリカがロシアや中国を攻撃するための拠点だ。
イスラエルにアメリカ軍の基地が存在することだけは以前から知られていて、その基地には少なからぬ武器弾薬が保管されている。アメリカとイスラエルがアメリカ軍の恒久的な基地の存在を初めて明らかにしたのは2017年9月18日のことだ。
アメリカにとってイスラエルは中東を支配するための「不沈空母」であり、その「不沈空母」を建造したのはイギリスだ。1982年11月に内閣総理大臣となった中曽根康弘は翌年の1月にアメリカを訪問、ワシントン・ポスト紙の編集者や記者たちと朝食をとる。その際に彼はソ連のバックファイア爆撃機の侵入を防ぐため、日本は「不沈空母」になるべきだと言ったと報道された。イスラエルの一部政治家は自国をアメリカの「不沈空母」だと表現していたので、それが記者の頭にあったのかもしれない。
中曽根はすぐに空母発言を否定するが、インタビューが録音されていたことが判明すると、「不沈空母」ではなく、ロシア機を阻止する「大きな空母」だと主張を変えている。「大きな空母」と「不沈空母」に本質的な差はない。中曽根は日本がアメリカの「空母」だと表現したことを否定しようとしたのだろうが、それが不可能だとわかると「大きな」と「不沈」の問題にすり替えた。いわゆるダメージ・コントロールだ。
アメリカ軍は第2次世界大戦が終わった直後からソ連に対する先制核攻撃プランを作成、JCS(統合参謀本部)が1949年に出した研究報告にはソ連の70都市へ133発の原爆を落とすと書かれている。
1954年にSAC(戦略空軍総司令部)は600から750発の核爆弾をソ連に投下、118都市に住む住民の80%、つまり約6000万人を殺すという計画を作成、57年初頭には300発の核爆弾でソ連の100都市を破壊するという「ドロップショット作戦」を作成した。(Oliver Stone & Peter Kuznick, “The Untold History of the United States,” Gallery Books, 2012)
こうしたアメリカの戦略に合わせ、沖縄では1953年に布令109号「土地収用令」が公布/施行され、暴力的な土地接収が始まる。1955年の段階で「沖縄本島の面積の約13%が軍用地」になっていた。
1955年から57年にかけてライマン・レムニッツァーが琉球民政長官を務めているが、その間、56年6月に「プライス勧告」が公表された。この勧告の中で沖縄は制約なき核兵器基地として、アメリカの極東戦略の拠点として、そして日本やフィリピンの親米政権が倒れたときのよりどころとして位置づけられている。なお、レムニッツァーはドワイト・アイゼンハワー時代の1960年にJCSの議長に就任する。
この勧告が伝えられると沖縄の住民は激怒、「島ぐるみ闘争」が始まるのだが、それに対して民政府は琉球政府の比嘉秀平主席の更迭を含む事態収拾策を画策している。そうした混乱の中、1956年10月25日に比嘉長官は55歳の若さで急死した。(中野好夫、新崎盛暉著『沖縄戦後史』岩波書店、1976年)
テキサス大学のジェームズ・ガルブレイス教授によると、JCSのライマン・レムニッツァー議長やSACの司令官だったカーティス・ルメイなど好戦派は1963年の後半にソ連を奇襲攻撃る予定だったという。その頃になればアメリカはICBMを配備でき、しかもソ連は配備が間に合わないと見ていた。ソ連が反撃するためにはアメリカの近くから中距離ミサイルを発射するしかない。そこでソ連はキューバへ中距離ミサイルを運び込んだ。
本ブログでも繰り返し書いてきたが、ハマスによる10月7日の攻撃をイスラエル政府やアメリカ政府は事前に知っていた可能性が高い。イスラムの聖地であるアル・アクサ・モスクに対して冒涜的な行為を繰り返しているが、これは挑発としか言いようがない。
例えば今年4月1日、イスラエルの警察官がイスラム世界で第3番目の聖地だというアル・アクサ・モスクの入口でパレスチナ人男性を射殺。4月5日にはイスラエルの警官隊がそのモスクに突入、ユダヤ教の祭りであるヨム・キプール(贖罪の日/今年は9月24日から25日)の前夜にはイスラエル軍に守られた約400人のユダヤ人が同じモスクを襲撃、そしてユダヤ教の「仮庵の祭り」(今年は9月29日から10月6日)に合わせ、10月3日にはイスラエル軍に保護されながら832人のイスラエル人が同じモスクへ侵入している。ベンヤミン・ネタニヤフ首相は新たな戦争を目論んでいるのではないかと言われていた。そしてネタニヤフと関係の深いハマスによる攻撃だ。
ハマスによる攻撃を口実にしてイスラエル軍はガザを攻撃、街は瓦礫の山になり、8300人以上の住民を殺した。大半は女性と子どもだと言われている。ある程度の住民を虐殺すれば残りはエジプトへ逃げ、難民化するとアメリカやイスラエルは予測していたかもしれないが、イスラエル「建国」時のような展開にはならなかった。民族浄化に失敗したのだ。ガザやヨルダン川西岸からパレスチナ人を一掃することはできなかった。
欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍) の最高司令官を務めたウェズリー・クラークによると、1991年に国防次官だったポール・ウォルフォウィッツはイラク、イラン、シリアを殲滅すると口にしていた。イラクのサダム・フセイン政権を倒して親イスラエル体制を築き、シリアとイランを分断した上でシリアを破壊、最後にイランを壊滅させる予定だったようだ。また2001年9月11日から10日ほど後には統合参謀本部でクラークが見た攻撃予定国のリストには、イラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、そしてイランが載っていたという。(3月、10月)
ガザに対する攻撃を続けならが、イスラエルやアメリカはイランの打倒を意識しているのだが、すでに中国やロシアがイランを支援するための手を打っている。イランはサウジアラビアとの関係を改善、この点でもアメリカの計算は狂っている。アメリカとイスラエルは世界で孤立しつつある。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311010000/
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52:777
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2023/11/02 (Thu) 15:17:11
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2023.11.02XML
イスラエル軍のガザでの虐殺の怒りは世界に広がり、OHCHR幹部が抗議の辞職
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311020000/
OHCHR(国連人権高等弁務官事務所)のニューヨーク事務所で所長を務めてきたクレイグ・モクヒバーが辞職した。モクヒバーは10月28日、フォルカー・ターク国連人権高等弁務官へ宛てた書簡の中で、私たちの目の前で再びジェノサイドが展開されていると主張、「これがあなたへの最後の通信になるだろう」と述べている。
イスラエル軍によるガザへの攻撃で多くのパレスチナ市民が殺されている状況を「ジェノサイド」と表現したわけだが、そのジェノサイドを防ぐ義務を国連が怠るどころか、アメリカの権力者やイスラエル・ロビーに屈服し、パレスチナを植民地化するプロジェクトは最終段階に入ったと主張している。
国連だけでなく、アメリカ、イギリス、そしてヨーロッパの多くの国も彼は批判している。「これは大量虐殺の教科書的な事例」であり、アメリカ、イギリス、そしてヨーロッパの多くの国はジュネーブ条約に基づく条約上の義務を果たすことを拒否しているだけでなく、イスラエルを武装させ、経済や情報の面でも支援し、イスラエルの残虐行為を政治的、外交的に援護しているとモクヒバーは批判した。欧米諸国は共犯者だというわけだ。
また、西側有力メディアの責任も指摘している。パレスチナ人を非人間的な存在に仕立て上げ、大量虐殺を助長し、戦争のプロパガンダや国家的、人種的、宗教的な憎悪を発信し続けているというのだ。
OHCHRの高官としては激しい内容の発言だが、このモクヒバーの主張は基本的に正しい。
1991年12月にソ連が消滅、それから間もない92年2月にネオコンはアメリカ国防総省のDPG(国防計画指針)草案という形で世界制覇プランを作成した。その中心がポール・ウォルフォウィッツ国防次官だったことから「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」とも呼ばれている。
ソ連が消滅した段階で、当時のディック・チェイニー国防長官やウォルフォウィッツ国防次官を含むネオコンはアメリカが唯一の超大国になったと認識、誰に遠慮することなく好き勝手にできる「アメリカの時代」がきたと信じていた。そうした中、「リベラル」や「革新」を自分のキャラクターにしていた人びとの少なからぬ部分もアメリカへ従属するようになった。そうした中、国連も急速に堕落していく。
第2次世界大戦後、ホワイトハウスの主導権を奪還したウォール街は情報機関を存続させ、情報操作プロジェクトを始めた。「モッキンバード」だ。
デボラ・デイビスが書いた『キャサリン・ザ・グレート』によると、そのプロジェクトが始まったのは1948年頃。それを指揮していた4人は情報機関の活動をしていたが、その背景は国際金融資本だ。
その4人とは、大戦中からOSSで破壊活動を指揮していたアレン・ダレス、ダレスの側近で戦後に極秘の破壊工作機関OPCを率いていたフランク・ウィズナー、やはりダレスの側近で後にCIA長官に就任するリチャード・ヘルムズ、そしてワシントン・ポスト紙の社主だったフィリップ・グラハムだ。フィリップの妻がウォーターゲート事件で有名になったキャサリーン。(Deborah Davis, “Katharine the Great,” Harcourt Brace Jovanovich, 1979)
フィリップはキャサリーンと離婚し、すぐに再婚してワシントン・ポスト紙を自分ひとりで経営すると友人に話していたが、1963年6月に精神病院へ入り、8月に自殺している。フィリップと親しかったジョン・F・ケネディが暗殺されたのはその3カ月後だ。
ワシントン・ポスト紙の記者としてウォーターゲート事件を取材したカール・バーンスタインはリチャード・ニクソン大統領が辞任した3年後の1977年にワシントン・ポスト紙を辞め、「CIAとメディア」という記事をローリング・ストーン誌に書いている。
その記事によると、1977年までの20年間にCIAの任務を秘密裏に実行していたジャーナリストは400名以上に達し、1950年から66年にかけてニューヨーク・タイムズ紙は少なくとも10名の工作員に架空の肩書きを提供したとバーンスタインにCIAの高官は語ったという。(Carl Bernstein, “CIA and the Media”, Rolling Stone, October 20, 1977)
フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)紙の編集者だったウド・ウルフコテは2014年2月、ドイツにおけるCIAとメディアとの関係をテーマにした本を出版、その中で多くの国のジャーナリストがCIAに買収されていて、そうした工作が危険な状況を作り出していると告発している。
彼によると、CIAに買収されたジャーナリストは人びとがロシアに敵意を持つように誘導するプロパガンダを展開する。その結果、ロシアとの戦争へと導いて引き返すことのできないところまで来ているとしていたが、現実になった。そのウルフコテは2017年1月、56歳の時に心臓発作で死亡している。
情報操作のネットワークは私企業の世界へも張り巡らされてきた。例えば、2020年に始まったCOVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)騒動ではアメリカ政府の公式説明に反する情報をグーグルやフェイスプックなどシリコン・バレーのハイテク企業は検閲している。
ベトナム戦争もアメリカ政府は作り話で始めたが、広告会社が主導したプロパガンダとしては1990年10月10日にアメリカ下院の人権会議という非公式の集まりで行われた「ナイラ」なる女性の証言が有名だ。
彼女はクウェートの病院で働いていた看護師を名乗り、イラク兵が保育器を盗んで多くの赤ん坊を殺したなどと主張、好戦的な雰囲気を作り出す一因になったのだが、この「証言」を演出したのはヒル・アンド・ノールトンというアメリカの広告会社で、雇い主はクウェート政府だった。
ナイラが話したイラク軍の残虐行為は嘘だったのだが、その作り話を涙ながらに語った少女はアメリカ駐在クウェート大使だったサウド・アル・サバーの娘、ナイラ・アル・サバーだ。勿論、イラク軍がクウェートへ攻め込んだ当時、ナイラは現場にいなかった。幼い子どもが殺されたという話は一般受けするとヒル・アンド・ノールトンは考えたのだろう。
ハマス(イスラム抵抗運動)が10月7日にイスラエルを攻撃した際、イスラエルでは40人の乳児の首をハマスの戦闘員が切り落としたとする話がイスラエルのニュースチャンネルi24などによって広められた。
この話がパレスチナ人に対するジェノサイドを正当化する心理を生み出したのだろうが、その話を裏付ける証言も証拠もなかった。攻撃の直後、ガザとの境界近くにある入植地を訪れたイスラエルのメディアの記者が犠牲者の遺体を回収した兵士の証言だとして報道した。
ジョー・バイデン大統領やイスラエルのニル・バルカット経済相もこの話を広めたが、別の記者がこの話は検証されていないと指摘、そうした話を広めるのは無責任だと批判する。
バイデンはイスラエルでテロリストが子供を斬首している確認された写真を見たと主張していたが、翌日には発言を撤回、報道官はバイデンがそのような写真を見た事実はないと語った。バイデンはイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の話をそのまま事実として口にしただけだと説明されている。
そうした残虐行為があったことを示す直接的な証拠や証言がないだけでなく、イスラエル政府は赤ん坊の名前を公表せず、悲嘆に暮れる家族の映像や証言も見当たらない。それでもイスラエルの子ども40人が斬首されたという話はガザで子どもを含む市民を虐殺する作戦の突破口を開いた。
そしてガザでは8500名以上の市民が殺され、その約4割は子どもだ。瓦礫の下敷きになって死んだ子どもや嘆き悲しむ家族などの映像が次々と発信されていた。そこでイスラエル政府はインターネットを遮断するなど虐殺の実態が漏れないようにしている。ウクライナではネオ・ナチが反クーデター派の住民を虐殺、その映像も発信されたが、その後、削除された。それでも虐殺の記憶は消えない。
ガザでのイスラエルによるジェノサイドに対する怒りはイスラム国だけでなく世界中に広がっている。モクヒバーのような立場の人にあそこまで言わせる怒りがアメリカやイスラエルへ今後、向かう。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311020000/
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2023/11/03 (Fri) 04:08:10
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ハマス・イスラエル戦争でメッキが剥がれかけている欧米諸国のメディア戦略
2023年11月1日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/41242#more-41242
パレスチナのガザ地区を支配するハマスによるイスラエル攻撃と、その後のイスラエルによるガザ攻撃で民間人に多くの死傷者が出ている。だがこう書き始めると既に報道はバイアスに囚われてしまう。何故ならば、パレスチナとイスラエルの紛争は今年の10月に突如始まったものではないからだ。
切り抜き報道とバイアス
イスラエル側は当然ながらこの戦争はハマスが始めたものだという立場に立っている。日本を含む西側諸国の政府もそれを支持している。それは10月に始まった「この戦争」に関して言えば正しい。しかしロシア・ウクライナ戦争の時にも言ったように、戦争が何もないところから突如始まることはない。突如始まったように見えるならば、単にそれまでの経緯が意図的に報じられていないだけの話である。
ロシアとウクライナの紛争を例に取ろう。一番最初の始まりは恐らくベルリンの壁崩壊だろう。この時ドイツは東ドイツが西ドイツに吸収される形で統一を果たした。ソ連はヨーロッパにおける西側と東側の境界がこれ以上東側には寄らないという欧米諸国との口約束のもとにこれに同意した。
だがその口約束は果たされなかった。その後ロシアを仮想敵国とするNATOは東側に勢力を拡大し、ロシア国境沿いのウクライナを勢力下に取り込むことが検討され始めた。大きな転換点は2014年のマイダン革命である。元々ウクライナには親露政権が立っていたが、これを欧米が支持する暴力デモ隊が追い出し、その後親米政権が打ち立てられた。現在のゼレンスキー政権はこの流れの上に成り立っている。
真珠湾攻撃に言及したゼレンスキー大統領が広島の原爆には言及できない理由
その後、ウクライナのゼレンスキー大統領はミュンヘン会議でブダペスト覚書の破棄を仄めかした。ブダペスト覚書とは、ウクライナが核兵器を放棄する代わりにアメリカやイギリスがウクライナの安全保障を担保するという「口約束」である。マイダン革命以降に米国の補助金漬けとなったウクライナ政権が核兵器を保有するとすれば、その矛先はロシアだろう。
その数日後にロシアはウクライナに侵攻した。これが2022年のことである。ロシアのプーチン大統領は侵攻の理由について「これ以上待ったとしても、よりわれわれに不利な形で同じことをやらなければならなくなっただろう」ということを挙げている。NATOがもはや国境まで迫って核兵器を自国に向けようとしているという事実に言及していると見られる。
ちなみにブダペスト覚書は「口約束」だったので、アメリカやイギリスには参戦の法的義務はなく、自国民を犠牲にせずウクライナに武器を供給し、念願通りウクライナ人にロシアを攻撃させている。そして日本人の多くはそれを支持している。
ウクライナ情勢における西側諸国の報道
侵攻までのロシアの判断と行動をどう考えるかは別として、ここまでが西側メディアではほとんど報道されていないウクライナ情勢の経緯である。だがこうした経緯から実際、世界各国は西側諸国とは異なりウクライナ支持一辺倒ではない。
サマーズ氏: 世界人口の半分以上が国連総会でロシア非難を拒否したことを覚えておくべき
この経緯を知った後で西側の国民がウクライナ情勢をどう判断するかは西側の国民の自由である。ちなみに筆者はウクライナ人は被害者だがウクライナ政府は加害者だと考えている。だがそれよりも問題は、彼らのほとんどがこうした経緯を知らずにウクライナ情勢に意見を持っていることである。
彼らのほとんどはマイダン革命もブダペスト覚書も知らないだろう。2022年にロシアが唐突にウクライナに侵攻した。それが西側の国民が報道によって知らされているストーリーである。だが他人が意図的に切り抜いた情報だけで判断している人間は、実質的に自分の頭の操作を他人に任せているに等しい。
ウクライナのようには行かなかったパレスチナ情勢
それでもウクライナ情勢に関してはこの切り抜き報道戦略は機能した。誰も2022年以前のウクライナの歴史など知らなかったし、ほとんどの人が2014年から2022年までの高々10年以下のウクライナ現代史さえ調べようとしなかったからである。
なので欧米諸国はハマスのイスラエル攻撃に対しても同じ戦略を取ろうとした。「先にハマスが攻撃したことが原因」ということである。だが現状を見る限り、パレスチナ情勢に関してこの戦略は上手く行っていないように見える。パレスチナとイスラエルの紛争の歴史は多くの人が知っていたからである。
特に中東諸国の反発は大きい。ヨルダンのラニア王妃は10月7日のハマスの攻撃でイスラエルの民間人が犠牲になったこと、そしてその後のイスラエルによるガザ空爆でより多くのガザ市民(その多くが子供である)が犠牲になっていることについて、次のように述べている。
10月7日の出来事で、世界は即座に明確にイスラエルの側に立ってイスラエルの自衛権を支持し、攻撃を非難しました。しかしここ数週間の出来事について世界は沈黙しています。
これだけの人的被害がありながら世界が停戦の呼びかけすらしないのは現代史で初めてのことです。
家族に銃を向けて皆殺しにすることが間違っている一方で、空爆ならば殺しても良いと言うのでしょうか? ここには明らかなダブルスタンダードがあると言いたいのです。この事実にアラブ世界は衝撃を受けています。
欧米諸国の理屈は、これはハマスが先に始めたことだというものである。しかしその切り抜き戦略から排除されている事実は、パレスチナとイスラエルの紛争はハマスが始めたものではないということだ。イスラエルは元々人口の大半がアラブ人だった土地にイギリスとアメリカの支援によってユダヤ人が建国し、その領土は月日を経て広がり、元々住んでいたアラブ人は追い出され、今ではガザを含め飛び地のような場所に、今なおパレスチナに残っているアラブ人がイスラエルに管理されながら生きている。
そしてイスラエルによる空爆は今に始まった話でも、ハマスが10月7日にイスラエルを攻撃したから始まった話でもない。パレスチナはこれまでイスラエルによって何度も空爆されている。そして今のように多くのパレスチナの子供が死ぬのも今回が初めてではない。
だがイスラエルによる空爆は欧米メディアでは大したニュースにならない。一方でハマスがイスラエルを攻撃すれば、それは世界的なニュースになる。ラニア王妃が言っているのはそういうことである。
そして欧米諸国はイスラエルがパレスチナの子供を殺そうが大した注意を払っていない。「イスラエルは国際法を守るように」と口では言うが、行動では示さずにイスラエルへの軍事支援を続けている。
それに対してカタールの首長が次のように言っている。
もうこんなことは十分だと言っているのだ。イスラエルに無条件の殺人許可証が発行されるのは不条理だ。イスラエルによる占領やガザ完全封鎖、入植などの現実が無視され続けるのも不条理だ。
カタール首長はハマスとイスラエル両方の民間人攻撃を非難しているが、同時にこうも言っている。
国際社会は、パレスチナの子供たちがまるで名無し顔無しであり、その命には考慮する価値などないかのように振る舞っている。
中東の人々の命の価値
カタール首長の言葉には中東の人々の欧米人への感情が要約されている。欧米人は、中東人の命など大したものだとは思っていない。だからイラクやリビアやシリアが原油目的で平気で戦場になる。
イラク戦争を思い出してもらいたい。当時のブッシュ大統領はイラクが大量破壊兵器を持っているという口実でイラクを侵略した。だが蓋を開けてみればイラクに大量破壊兵器などなかった。しかしそれでも欧米人にとってその程度のことは、何の理由もなく中東人を殺した程度のことは、「間違ったごめん」で済んでしまうのである。しかし本当は間違ってなどいない。彼らは故意でやっている。
ここに潜んでいるのは欧米人の修正しがたい人種差別意識である。その差別意識には日本人もしっかり対象になっているのだということだけははっきりと言っておこう。それが例えばバービーの映画を原爆のキノコ雲とコラボさせて大喜びする欧米人の感覚などにたまに顔を出すのだが、日本人はそれに気づいていない。
だが中東の人々は欧米人が自分たちの命をどのように見ているかということを嫌でも認識させられてきた。だから「もう十分だ」と言っているのである。
物事を大局的に見るためには、紛争の両側の人々の観点を理解する必要がある。そしてこうした中東の人々の観点を理解していないことは、日本の外交に致命的な失敗をもたらす可能性がある。
この状況でハマスを非難しイスラエルを非難しない日本政府の立場が、中東の国々にどのように受け止められるかを日本政府は理解していない。筆者は世界中に交友関係があるが、この件で中東の友人たちから日本政府の姿勢は残念だというコメントを多くもらっている。全くもってもっともだと思う。彼らの目には、日本がパレスチナの子供に対するイスラエルの空爆に加担しているように映っている。
弾圧しきれていない言論
だがパレスチナ情勢に関して、欧米の報道切り抜き戦略は日本政府や欧米政府が思うほどに機能していない。
欧米諸国でもドイツやフランスのような国は露骨であり、親パレスチナのデモが禁じられている。普段民主主義や言論の自由ということを声高に叫ぶ人々ほど、こういうことを平気でやる。言論弾圧をやるのであれば言論の自由を叫ぶのを止めるか、言論の自由を叫ぶ代わりに言論弾圧をやらないのか、どちらかにしてもらいたいものである。
だがそれでもデモは起きている。そしてデモ隊は警察によって弾圧されている。これは中国の話ではない。ドイツとフランスである。
アメリカではイスラエルの在り方に同意しないユダヤ人の集まりがイスラエルのガザ攻撃を非難するデモをやっている。この問題はイスラエルの問題であり、ユダヤ人の問題ではないことは明確にしておきたい。
自分たちの作り上げたイスラエルを一方的によく見せたい欧米の政治家の願望は残念ながら欧米の人々の心に届いていないようだ。それにいわば加担しているのがイスラエル政府自身の言動である。イスラエルの防衛相は自国が支配するガザ地区の全市民に対する電気やエネルギーの供給を止めるにあたって、「われわれは獣人と戦っており、そのように処理する」と言っている。皮肉なことに、こうした考え方に一番近い国は歴史上1つしかない。それはユダヤ人を弾圧した国である。そして上で書いたようにその国は今も言論弾圧をやっている。
パレスチナ情勢に関して言えば、欧米の情報統制願望は完全に崩壊している。この状況でイスラエルを一方的によく見せるのは無理がある。
そしてそれは単にイスラエルの失敗であるだけでなく、 第2次世界大戦後に欧米諸国が自分に都合の良いように作った世界秩序が崩壊しつつあることを意味している。以下の記事で説明したように、このトレンドは止まることはないだろう。
移民危機からウクライナまで: 西洋文明は自殺しようとしている
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/41242#more-41242
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2023/11/03 (Fri) 10:10:47
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状況の悪化に伴って正気でなくなり、神懸かってきたイスラエル政府
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311030000/
イスラエルの首相を務めているベンヤミン・ネタニヤフはパレスチナ人虐殺を正当化するため、「われわれの聖書(キリスト教における「旧約聖書」と重なる)」を持ち出した。
聖書の中でユダヤ人の敵だとされている「アマレク人」を持ち出し、「アマレク人があなたたちにしたことを思い出しなさい」(申命記25章17節から19節)という部分を引用、この「アマレク人」をイスラエルが敵視している勢力に重ねて見せた。アマレク人は歴史の上で存在が確認されていない民族だが、ネタニヤフの頭には存在しているようだ。
「アマレク人」を家畜ともども殺した後、「イスラエルの民」は「天の下からアマレクの記憶を消し去る」ことを神に命じられたという。ネタニヤフはパレスチナ人が生活していた歴史を破壊で消し去ると言いたいのだろう。インターネットには、95歳になるイスラエル陸軍の退役兵、エズラ・ヤチンがユダヤ人に対してパレスチナ人を殺して彼らの記憶を消し去れと呼びかけている映像が流れている。
こうした主張をするということは「約束の地」を想定しているのだろう。ナイル川とユーフラテス川に挟まれた地域、つまりパレスチナのほかレバノン、ヨルダン、クウェート、シリア、さらにイラクの大半、エジプトやサウジアラビアの一部を自分たちの領土にしようとしている。「大イスラエル構想」だ。
そしてサムエル記上15章3節の話を彼は持ち出す。そこには「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」ということが書かれている。これこそがガザでイスラエルによって行われていることだというのだ。
ネタニヤフによると「われわれは光の民であり、彼らは闇の民だ」としたうえで、イザヤの預言を理解しなければならないと主張する。「われわれ」とはイスラエル人、「彼ら」とはパレスチナ人、イスラム教徒、あるいはイスラエル以外の人びとを指しているのだろう。
ネタニヤフはリクードの政治家だが、同じようにこの政党に所属する元国会議員のモシェ・ファイグリンはガザをドレスデンや広島のように破壊するべきだと主張している。実際、破壊されたガザの様子は両都市を彷彿とさせるものがある。
ファイグリンは議員時代の2014年、ガザ問題の「解決策」を発表している。
まずイスラエルはガザの軍事目標を攻撃しようとしていると発表し、危害を加えられたくなければ直ちにガザからシナイ半島へ立ち去るように警告、そのうえでイスラエル軍はガザ全域を攻撃するが、その際、「人間の盾」や「環境へのダメージ」を考慮しない。
この攻撃と並行してガザを完全に包囲して兵糧攻めにし、攻撃で敵を弱体化させた後にガザへ地上部隊を侵攻させる。この際、考慮するのは兵士への被害を最小限に抑えることだけ。非武装の市民は「撤退が許可され」、ガザから離れることを望む人びとを援助する。
ガザはイスラエルの領土であり、イスラエルの一部になり未来永劫、ユダヤ人がそこに住むことになる。
ネタニヤフ政権はアメリカの支援を受けながらガザを攻撃しているようだが、パレスチナ人虐殺への反発は強い。シオニストに支配されている日米欧のエリートはイスラエルの軍事攻撃に沈黙しているが、市民の間で怒りが高まっている。「グローバル・サウス」では怒りを隠さないエリートもいる。イスラエルとアメリカという悪役の登場でイスラム世界が団結、スンニ派とシーア派の対立が弱まった。すでにアメリカ軍への攻撃も始まっている。
ファイグリンが「解決策」を発表した2014年、アメリカのバラク・オバマ政権はウクライナでクーデターを成功させた。ホワイトハウスでクーデターを指揮していたのはジョー・バイデン副大統領、バイデン副大統領の国家安全保障担当補佐官を務めていた人物がジェイク・サリバン、現場で指示を出していたのがビクトリア・ヌランド国務次官補だ。
1941年6月、アドルフ・ヒトラーに率いられたドイツ軍がソ連に対する奇襲攻撃「バルバロッサ作戦」を開始した。主な侵入ルートはウクライナとベラルーシだった。オバマ政権はこのふたつのルートを通ってロシアへ迫ろうとしたのである。
ソ連軍はドイツ軍を撃退したが、その時にソ連がおったダメージは大きかった。いわゆる「惨勝」だ。結局、ソ連は消滅するまでそのダメージから立ち直れなかった。皮肉だが、ソ連が消滅して衛星国やソ連構成国という重荷が取れたロシアは国力を急回復させることができたのだ。
ソ連が消滅する前年に東西ドイツが統一されたが、その際、アメリカ政府はソ連大統領のミハイル・ゴルバチョフに対し、NATOを東へ拡大させないと約束していたとロシア駐在アメリカ大使だったジャック・マトロックが語っている。ドイツの外相だったハンス-ディートリヒ・ゲンシャーは1990年にエドゥアルド・シェワルナゼと会った際、「NATOは東へ拡大しない」と確約し、シェワルナゼはゲンシャーの話を全て信じると応じたという。(“NATO’s Eastward Expansion,” Spiegel, November 26, 2009)
それだけでなく、アメリカのジェームズ・ベイカー国務長官がソ連側に対し、統一後もドイツはNATOにとどまるものの、NATO軍の支配地域は1インチたりとも東へ拡大させないと1990年に語ったとする記録が公開されている。イギリスやフランスもNATOを東へ拡大させないと保証した。ソ連の防衛を西側の「善意」に頼ったわけだが、言うまでもなく、こうした約束を守られなかった。1000キロメートル近くNATOは東へ拡大、ロシアとの国境は目前に迫る。そして2014年のウクライナにおけるクーデターだ。これはゆっくりしたバルバロッサ作戦にほかならない。ウクライナでのクーデターは「新バルバロッサ作戦」の決定的瞬間だと言える。
ロシアにとって深刻な事態だが、2014年にウラジミル・プーチン大統領は動かなかったが、クーデター後、クーデター軍の戦力は反クーデター軍より劣っていた。ネオ・ナチ体制を嫌い、ウクライナ軍の将兵や治安組織の隊員のうち約7割が離脱、一部は反クーデター軍に合流したと言われている。
残った将兵の戦闘能力は低く、西側諸国が特殊部隊や情報機関員、あるいは傭兵を送り込んでもドンバスで勝利することは難しい状況。そこで内務省にネオ・ナチを中心とする親衛隊を組織、傭兵を集め、年少者に対する軍事訓練を開始、要塞線も作り始めた。そうした準備のために8年間が必要だった。
その時間稼ぎに使われたのがミンスク合意だということを仲介役を務めたドイツのアンゲラ・メルケル(当時の首相)は昨年12月7日、ツァイトのインタビューでミンスク合意は軍事力を強化するための時間稼ぎだったと認めている。その直後にフランソワ・オランド(当時の仏大統領)はメルケルの発言を事実だと語った。
それに対し、プーチン大統領はアメリカ/NATOの「善意」に期待した。NATOを東へ拡大させず、1997年からNATOに加盟したすべての同盟国から軍事インフラを撤去することを定めた条約の草案をプーチンがNATOへ送ったのは2021年秋。それがロシア軍がウクライナへ軍事侵攻しないための条件だったが、NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は署名しない。こうした事情をストルテンベルグは認めている。
2023年に入ると、ウクライナ軍がアメリカ/NATOの下でドンバスに対する大規模な攻撃を始める動きが見られた。後にロシア軍が回収した文書によると、昨年3月にウクライナ軍は本格的な軍事侵攻を始める予定だった。
その直前、2022年2月24日にロシア軍はドンバスで軍事作戦を開始する。ミサイルでドンバス周辺に集まっていたウクライナ軍を一気に叩いき、ウクライナ各地の軍事施設や生物兵器の研究開発施設を破壊している。
アメリカ/NATOは8年かけてドンバスの周辺に要塞線を築いたが、ネオ・ナチを中心に編成されたアゾフ特殊作戦分遣隊(アゾフ大隊)が拠点にしていたマリウポリ、あるいは岩塩の採掘場があるソレダルにはソ連時代に建設された地下施設、つまり地下要塞が存在している。それを利用して要塞線は作られたのだ。
アメリカ/NATOはウクライン軍にドンバスで住民を虐殺させ、ロシア軍を要塞線の中へ誘い込む作戦だったとも言われているが、ロシア軍は大規模な地上部隊を送り込むことはなかった。地上部隊の中心は現地軍、チェチェン軍、あるいはワグナー・グループで、戦力を比較するとドンバス側はキエフ側の数分の1だったと言われている。
ロシア軍が攻撃を始めて間もなく、ウクライナ政府はロシア政府と停戦交渉を開始した。停戦交渉を仲介したひとりはイスラエルの首相だったナフタリ・ベネット。彼によると、話し合いで双方は妥協に応じ、停戦は実現しそうに見えた。
3月5日にベネットはモスクワでウラジミル・プーチン露大統領と数時間にわたって話し合い、ゼレンスキーを殺害しないという約束をとりつけ、その足でベネットはドイツへ向かってオラフ・シュルツ首相と会っている。ゼレンスキー政権の交渉チームに加わっていたデニス・キリーエフがウクライナの治安機関SBUのメンバーに射殺されたのはその3月5日だ。クーデター直後からSBUはCIAにコントロールされていた。
停戦交渉はトルコ政府の仲介でも行われた。アフリカ各国のリーダーで構成される代表団がロシアのサンクトペテルブルクを訪問、ウラジミル・プーチン大統領と今年6月17日に会談しているが、その際、プーチン大統領は「ウクライナの永世中立性と安全保障に関する条約」と題する草案を示している。その文書にはウクライナ代表団の署名があった。つまりウクライナ政府も停戦に合意していたのだ。
そうした停戦合意を潰したのはアメリカ政府やイギリス政府。アメリカ/NATOはウクライナへ武器弾薬を供給、軍事情報を提供、昨年夏頃にはNATOが指揮していたとも言われているが、十分な訓練をしないまま前線へ送り出され、「玉砕戦法」を強いられた。アメリカ/NATOはウクライナ人の命を軽視しているので可能な戦法だ。結局、要塞線は突破される。
今年6月4日にウクライナ軍は「反転攻勢」を始めたが、フォーブス誌によると、6月8日にウクライナ軍の第47突撃旅団と第33機械化旅団が南部の地雷原を横断しようとして壊滅的なダメージを受けた。その後も無謀な攻撃を繰り返し、反転攻勢の失敗は明確になる。
ウクライナに「玉砕攻撃」を強いたアメリカ/NATOは武器弾薬が枯渇、イスラエルにはアメリカ軍の兵器がストックされているはずだが、支障が出るだろう。
アメリカでイスラエルを無条件に支持している勢力はキリスト教の福音主義者(聖書根本主義者)。この宗教勢力の支援でネオコンは1970年代の半ば、ジェラルド・フォード政権の時代に台頭した。
福音主義者はアメリカを「神の国」、アメリカ軍を「神軍」だと信じていたのだが、ベトナム戦争で勝てないことに苛立つ。そうした中、イスラエル軍は1967年の第3次中東戦争で圧勝、新たな彼らの「神軍」になったのだ。
ここにきて神懸った発言をしているネタニヤフ首相。彼の父親であるベンシオン・ネタニヤフは1910年3月にワルシャワで生まれ、40年にアメリカへ渡った人物。そこで「修正主義シオニズム」の祖であるウラジミル・ヤボチンスキーの秘書を務めている。
ヤボチンスキーに接近したひとりにレオ・ストラウスという人物がいる。1899年にドイツの熱心なユダヤ教徒の家庭に生まれ、17歳の頃にヤボチンスキーのシオニスト運動に加わったのだ。このストラウスは後にネオコンの思想的な支柱と言われるようになる。カルガリ大学のジャディア・ドゥルーリー教授に言わせると、ストラウスの思想は一種のエリート独裁主義で、「ユダヤ系ナチ」だ。(Shadia B. Drury, “Leo Strauss and the American Right”, St. Martin’s Press, 1997)
ストラウスは1932年にロックフェラー財団の奨学金でフランスへ留学し、中世のユダヤ教徒やイスラム哲学について学ぶ。その後、プラトンやアリストテレスの研究を始めた。(The Boston Globe, May 11, 2003)
1934年にストラウスはイギリスへ、37年にはアメリカへ渡ってコロンビア大学の特別研究員になり、44年にはアメリカの市民権を獲得、49年にはシカゴ大学の教授になった。
アメリカとイスラエルの神懸かった人たちは状況が悪化するにつれ、 自分たちの本性をあらわにしはじめた。彼らは正気でない。そうした彼らに世界の人びとはうんざりし、同時に危機感を強めている。国連総会でパレスチナとイスラエルの大使が演説した後の議場の反応がそうした世界の雰囲気を示している。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311030000/
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2023/11/04 (Sat) 18:42:14
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【ご報告】パレスチナに行った現地の映像をお見せします。
2023/11/03
https://www.youtube.com/watch?v=vGvLjCMkcpw
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2023/11/06 (Mon) 06:07:09
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キリスト教シオニストが支えるネオコンとリクード
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311060000/
10月7日にパレスチナの武装グループがイスラエルを陸海空から攻撃した頃、アメリカのジョー・バイデン大統領とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は窮地に陥っていた。
アメリカはネオ・ナチを使い、ウクライナでロシア軍と戦っていたが、アメリカ側の敗北を隠しきれなくなっていた。スキャンダルまみれのバイデンにとって致命的だ。汚職事件で逮捕、起訴は免れないと言われていたネタニヤフも追い詰められていた。
しかし、ガザでの戦闘によってバイデンとネタニヤフは一息つくことができたとは言えない。バイデン政権とネタニヤフ政権は事前に攻撃計画を知っていた可能性が高いのだが、その後、イスラエルはパニックに陥っているとしか考えられないのだ。
冷静に考えれば、ハマスの攻撃を強調すべきなのだが、ガザで無差別攻撃を始め、1万人以上の市民をすでに殺したと見られている。そのうち約4割は子どもで、子どもの死体を写した写真、映像が世界へ発信されている。そうした情報が漏れることを防ぐため、インターネットを遮断したが、それでも漏れる。イスラエルがガザで住民を大量殺戮していることを世界の人は知った。
ネタニヤフはリクードの政治家だが、1970年代までイスラエルにおけるリクードやその主体になった政党の影響力は大きくなかった。リクードをイスラエルにおける政治の中心に押し出したのはアメリカのキリスト教福音主義者(聖書根本主義者)だ。
この宗派はアメリカを「神の国」、アメリカ軍を「神軍」だと信じていた。神軍であるアメリカ軍はベトナム戦争で簡単に勝てると考えていたのだが、勝てない。その実態を多くのアメリカ人は1968年1月のテト攻勢で知ることになった。ベトナム戦争に反対していたマーチン・ルーサー・キング牧師が暗殺されたのは1968年4月4日。同年6月6日にはキングと親しかったロバート・ケネディも暗殺されている。
そうした時、福音主義者を引きつけたのがイスラエルだ。同国の軍隊は1967年6月5日から6日間でアラブ諸国の軍隊を蹴散らしてヨルダン川西岸とガザを占領、約43万9000人の新たなパレスチナ難民がヨルダン川東岸へ移動している。ちなみに、この時にゲリラ戦でイスラエル軍を苦しめたのがファタハである。
今回のガザ攻撃もネタニヤフ政権を支援しているキリスト教シオニストはネオコンとも結びついている。このネオコンが台頭したのは1970年代の半ば、ジェラルド・フォード政権の時代だ。
ネオコンは米英金融資本とも結びついているが、 「ユダヤ人の国」の建設にも金融資本は重要な役割を果たした。1917年11月2日、イギリス外相だったアーサー・バルフォアがウォルター・ロスチャイルドへ書簡を送り、その後、先住のアラブ系住民(パレスチナ人)を弾圧する一方でユダヤ人の入植を進めた。
1920年代に入るとパレスチナでアラブ系住民の反発が強まり、デイビッド・ロイド・ジョージ政権で植民地大臣に就任したウィンストン・チャーチルはパレスチナへ送り込む警官隊の創設するという案に賛成、アイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーを採用することになった。隊員の多くは第1次世界大戦に従軍した後に失業した元イギリス兵で、違法な殺人、放火、略奪など残虐さで有名になった。イギリス政府はその働きを評価、パレスチナへ投入したのだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311060000/
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2023/11/06 (Mon) 08:57:26
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「学校に避難しろ」と指示して学校を空爆したイスラエル
2023.11.06
https://www.thutmosev.com/archives/307664er.html
ジャバリア難民キャンプ
https://www.bbc.com/news/world-middle-east-67276822 Jabalia_ Israel air strike reportedly kills dozens at Gaza refugee camp – BBC News
イスラエルによるガザ攻撃の実態
イスラエルとハマスの戦闘が発生してから11月7日で1か月になるが、イスラエルが停戦に応じるのかが焦点になっています
イスラエルは1948年に建国したが建国したのは第二次大戦の勝者になったアメリカとイギリス、その2国で大規模な反イスラエルデモが多発している
イギリスでは10万人規模の反イスラエルデモが数回起きていて、アメリカでもZ世代と呼ぶ若者はイスラエルへの軍事支援中止や停戦を求めて反対運動をしている
最新の世論調査ではアメリカ全体で6割がイスラエルを支持しているが20代と30代では4割に留まり、イスラエルへの軍事支援には国民の過半数が反対している
また米国民の多くは停戦とガザ地区への人道支援に賛成していて、イスラエルのガザへの集団懲罰には不快感を抱いている
アメリカは建国以来イスラエルに経済援助と軍事援助をしてきて、今も毎年数千億円規模の軍事援助をしているがハマスの攻撃で1兆円以上の支援を表明しています
イスラエルは連日ガザ地区を空爆しているがそのお金は実質的に全額アメリカ政府が支援する事になっています
イスラエルは毎日のように学校、病院、避難所、国連などを攻撃しているが「すべてハマスの拠点だった」と説明しアメリカがそれを支持している
11月2日の空爆でガザ最大のジャバリア難民キャンプにあった学校が空爆されたが、イスラエルは「学校に避難せよ」と指示しておいて学校を空爆したと現地の人々は証言しています
ジャバリア難民キャンプは10月末から連日空爆を受けていて、イスラエルは「ハマスが難民キャンプ周辺に拠点を構築している」とハマスを非難した
11月4日にはガザ中部のマガジ難民キャンプに空爆があり47人がなくなったが、イスラエルは「すべてハマスの拠点だった」と説明した
ガザにある病院の総数は35でそのうち16病院がイスラエル軍の空爆を受けて閉鎖、世界保健機関(WHO)は2日までに医療関係者491人がなくなったと発表した
学校、病院、救急車、避難所などがイスラエル軍に空爆されている
https://www.youtube.com/watch?v=MjBWtHvh0fc
イスラエルの犯罪を支援するアメリカ
イスラエル軍は病院への空爆を否定していたが、11月3日にガザ地区最大の医療施設「シファ病院」の外で救急車を攻撃したことを認めた
病院近くで救急車付近に爆撃があり保健局によると15人がなくなり50人が負傷したがイスラエルは全員が「ハマスのテロリストだった」と説明した
この救急車は赤十字国際委員会(ICRC)に通知しガザ地区南部のラファ検問所に向かうところだった
ガザ地区ではパレスチナ住民200万人のうち150万人以上が家を失い、住宅の半分以上が爆撃で破壊され、食料や水や物資の搬入は必要量の1割も搬入されず、搬入されても燃料や自動車がないので誰にも行き届いていない
イスラエルのネタニヤフ首相は10月30日「神と悪魔の戦いである」としてパレスチナ全住民を攻撃対象にすると宣言した
米国のブリンケン国務長官は11月3日、イスラエルを再訪してネタニヤフ首相に停戦を要請、バイデン大統領は4日に停戦協議の進展を示唆した
アメリカ国内では無差別攻撃を繰り返すイスラエルを支援しているバイデン大統領への批判が強まっていて、停戦に失敗すればバイデンは「無能」の烙印を押される
最近アメリカではトランプ元大統領への支持が高まりを見せていて、バイデンの支持が低下するほど「トランプならイスラエルを防止できた」という人が増えるでしょう
実際にはトランプが大統領だったらどうだったのか分からないが、現状に不満を持つほど「トランプなら違っていた」という見方が増える
イスラエルは今や判断力を喪失して暴走国家になっていて、その勢いはガザ住民を全滅させるか追い出すまで止まらないでしょう
イスラエルにはアメリカという絶対的な後ろ盾があり、何をやってもアメリカが尻拭いし支えると考えたから国連や安保理すら恐れていません
イスラエル国内にも対立がありハマスによる攻撃情報をネタニヤフらが無視したのが分かっていて、批判をかわすためにネタニヤフは無差別爆撃で世論を胡麻化した
無差別爆撃によって人質交渉が困難になり空爆によって数十人がなくなったとも言われていて、これにも批判が強まっている
イスラエルに対する国際的な批判が高まっているのも伝わっていて、国外在住のユダヤ人は欧米の反イスラエルデモに参加している人も居た
アメリカ政府は「イスラエルは絶対正義」「イスラエルを批判するのは犯罪」というルールを世界に押し付けようとしているが今回は失敗している
https://www.thutmosev.com/archives/307664er.html
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2023/11/07 (Tue) 06:53:05
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米国の軍や情報機関の支援を受け、イスラエル軍はハマス殲滅のため自国民も殺害
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311070000/
ハマスを含むパレスチナ系武装グループは10月7日にイスラエルへ攻め込んだ。軍事作戦「アル・アクサの洪水」である。この攻撃で約1400名のイスラエル人が死亡したとされているが、イスラエルの新聞ハーレツによると、イスラエル軍は侵入した武装集団を壊滅させるため、選挙された建物を人質と一緒に砲撃で破壊したという。イスラエル市民をイスラエル軍は殺害したということだ。ハーレツの記事を補充した報道もある。
イスラエル政府はハマスの残虐さを宣伝、ハマスの戦闘員がイスラエル人に発砲している映像を公開しただけでなく、タイムズ・オブ・イスラエル紙によると、軍事基地内でイスラエルの当局者は黒焦げの死体を撮影した写真に「ハマスの猛攻撃による殺人、拷問、斬首の悲惨な現場」という説明をつけて記者に示したという。そしててイスラエルの子ども40人が斬首されたという話を流した。
アメリカのジョー・バイデン大統領やイスラエルのニル・バルカット経済相も子ども40人の斬首話を広めたが、別の記者がこの話は検証されていないと指摘、そうした話を広めるのは無責任だと批判する。
バイデンはイスラエルでテロリストが子供を斬首している確認された写真を見たと主張していたが、翌日には発言を撤回、報道官はバイデンがそのような写真を見た事実はないと語った。バイデンはイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の話をそのまま事実として口にしただけだと説明されている。
いつものことながら、西側の有力メディアが伝えた話は如何わしい。相当数のイスラエル市民がイスラエル軍に殺された可能性が高いのだ。しかも、そうした情報がイスラエル国内で伝えられている。
現在、イスラエル軍はガザに対する激しい空爆を繰り広げているが、そこでも人質のイスラエル人を殺していると見られている。パレスチナ人をガザから追い出すことに失敗した後、ベンヤミン・ネタニヤフ首相はパレスチナ人皆殺しを決断したとしか思えない攻撃を続けている。
イスラエルにアメリカ軍の基地がある。軍事物資が保管されているほか、ガザから30キロメートル余り、ネゲブ砂漠のハルケレン山頂にある「サイト512」にはイスラエルを攻撃するイランのミサイルを監視するレーダー施設がある。
ガザに関する電子情報の収集はオーストラリアにあるパイン・ギャップ基地が利用されている。そこで収集されたデータはイスラエル国防軍に提供されている。
この通信傍受基地は1966年12月にアメリカとオーストラリアとの間で結ばれた秘密協定に基づいて建設された。協定の有効期限は10年。1976年までに更新しないと基地を閉鎖しなければならない。オーストラリアの首相だったゴフ・ホイットラムが更新を拒否することをアメリカ側は懸念していた。
ホイットラムは1972年12月の総選挙で勝利して首相に就任すると、自国の対外情報機関ASISに対してCIAとの協力関係を断つように命令していた。デイビッド・レイによると、ウイットラムはチリのクーデターに関する情報を入手、チリでASISがCIAと共同でサルバドール・アジェンデ政権を崩壊させる工作を実行していたことを知っていたという。(David Leigh, "The Wilson Plot," Pantheon, 1988)
そこでCIAは1975年11月、イギリス女王エリザベス2世の総督だったジョン・カーにホイットラム首相を解任させた。実際に動いたのはアメリカのCIAやイギリスのMI6だが、総督がいなければ解任できない。総督は名誉職だと考えられていたが、そうではなかったのである。
アメリカのジャーナリスト、ジョナサン・ウイットニーによるとカーは第2次世界大戦中の1944年、オーストラリア政府の命令でアメリカへ派遣されてCIAの前身であるOSS(戦略事務局)と一緒に仕事をしている。大戦後もCIAと深い関係にあった。(Jonathan Kwitny, "The Crimes of Patriots," Norton, 1987)
ウクライナでアメリカ/NATOはロシアに敗北した。この事実が世界に広まると、アメリカは「神の国」だという神話が崩れる。第3次中東戦争のようにイスラエル軍が圧勝する姿を示したいとネオコン、リクード、キリスト教福音主義者(聖書根本主義者、または旧約聖書カルト)は考えただろう。
しかし、地上軍がガザに侵攻、制圧する状況にはないようだ。シーモア・ハーシュによると、すでにイスラエル兵は地下施設へ入り込み、燃料不足からハマスのメンバーは窒息死の可能性があるというが、断片的に伝えられる情報からイスラエル軍は地上で苦戦していると分析する元CIA分析官もいる。
イスラエルはガザ内部への物資流入を阻止する一方、通信を遮断して情報が外部へ漏れないようにしているが、これは残虐行為が知られることを恐れているだけでなく、イスラエル軍の犠牲も知られたくないのかもしれない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311070000/
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2023/11/07 (Tue) 06:53:17
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米国の軍や情報機関の支援を受け、イスラエル軍はハマス殲滅のため自国民も殺害
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311070000/
ハマスを含むパレスチナ系武装グループは10月7日にイスラエルへ攻め込んだ。軍事作戦「アル・アクサの洪水」である。この攻撃で約1400名のイスラエル人が死亡したとされているが、イスラエルの新聞ハーレツによると、イスラエル軍は侵入した武装集団を壊滅させるため、選挙された建物を人質と一緒に砲撃で破壊したという。イスラエル市民をイスラエル軍は殺害したということだ。ハーレツの記事を補充した報道もある。
イスラエル政府はハマスの残虐さを宣伝、ハマスの戦闘員がイスラエル人に発砲している映像を公開しただけでなく、タイムズ・オブ・イスラエル紙によると、軍事基地内でイスラエルの当局者は黒焦げの死体を撮影した写真に「ハマスの猛攻撃による殺人、拷問、斬首の悲惨な現場」という説明をつけて記者に示したという。そしててイスラエルの子ども40人が斬首されたという話を流した。
アメリカのジョー・バイデン大統領やイスラエルのニル・バルカット経済相も子ども40人の斬首話を広めたが、別の記者がこの話は検証されていないと指摘、そうした話を広めるのは無責任だと批判する。
バイデンはイスラエルでテロリストが子供を斬首している確認された写真を見たと主張していたが、翌日には発言を撤回、報道官はバイデンがそのような写真を見た事実はないと語った。バイデンはイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の話をそのまま事実として口にしただけだと説明されている。
いつものことながら、西側の有力メディアが伝えた話は如何わしい。相当数のイスラエル市民がイスラエル軍に殺された可能性が高いのだ。しかも、そうした情報がイスラエル国内で伝えられている。
現在、イスラエル軍はガザに対する激しい空爆を繰り広げているが、そこでも人質のイスラエル人を殺していると見られている。パレスチナ人をガザから追い出すことに失敗した後、ベンヤミン・ネタニヤフ首相はパレスチナ人皆殺しを決断したとしか思えない攻撃を続けている。
イスラエルにアメリカ軍の基地がある。軍事物資が保管されているほか、ガザから30キロメートル余り、ネゲブ砂漠のハルケレン山頂にある「サイト512」にはイスラエルを攻撃するイランのミサイルを監視するレーダー施設がある。
ガザに関する電子情報の収集はオーストラリアにあるパイン・ギャップ基地が利用されている。そこで収集されたデータはイスラエル国防軍に提供されている。
この通信傍受基地は1966年12月にアメリカとオーストラリアとの間で結ばれた秘密協定に基づいて建設された。協定の有効期限は10年。1976年までに更新しないと基地を閉鎖しなければならない。オーストラリアの首相だったゴフ・ホイットラムが更新を拒否することをアメリカ側は懸念していた。
ホイットラムは1972年12月の総選挙で勝利して首相に就任すると、自国の対外情報機関ASISに対してCIAとの協力関係を断つように命令していた。デイビッド・レイによると、ウイットラムはチリのクーデターに関する情報を入手、チリでASISがCIAと共同でサルバドール・アジェンデ政権を崩壊させる工作を実行していたことを知っていたという。(David Leigh, "The Wilson Plot," Pantheon, 1988)
そこでCIAは1975年11月、イギリス女王エリザベス2世の総督だったジョン・カーにホイットラム首相を解任させた。実際に動いたのはアメリカのCIAやイギリスのMI6だが、総督がいなければ解任できない。総督は名誉職だと考えられていたが、そうではなかったのである。
アメリカのジャーナリスト、ジョナサン・ウイットニーによるとカーは第2次世界大戦中の1944年、オーストラリア政府の命令でアメリカへ派遣されてCIAの前身であるOSS(戦略事務局)と一緒に仕事をしている。大戦後もCIAと深い関係にあった。(Jonathan Kwitny, "The Crimes of Patriots," Norton, 1987)
ウクライナでアメリカ/NATOはロシアに敗北した。この事実が世界に広まると、アメリカは「神の国」だという神話が崩れる。第3次中東戦争のようにイスラエル軍が圧勝する姿を示したいとネオコン、リクード、キリスト教福音主義者(聖書根本主義者、または旧約聖書カルト)は考えただろう。
しかし、地上軍がガザに侵攻、制圧する状況にはないようだ。シーモア・ハーシュによると、すでにイスラエル兵は地下施設へ入り込み、燃料不足からハマスのメンバーは窒息死の可能性があるというが、断片的に伝えられる情報からイスラエル軍は地上で苦戦していると分析する元CIA分析官もいる。
イスラエルはガザ内部への物資流入を阻止する一方、 通信を遮断して情報が外部へ漏れないようにしているが、これは残虐行為が知られることを恐れているだけでなく、イスラエル軍の犠牲も知られたくないのかもしれない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311070000/
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2023/11/08 (Wed) 06:25:16
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パレスチナ問題は米英帝国主義と旧約聖書カルトが生み出した
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16824368
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2023/11/08 (Wed) 09:52:07
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『国のために死ぬのはすばらしい? イスラエルからきたユダヤ人家具作家の平和論』 著 ダニー・ネフセタイ
2023年11月7日
https://www.chosyu-journal.jp/review/28082
https://www.amazon.co.jp/%E5%9B%BD%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB%E6%AD%BB%E3%81%AC%E3%81%AE%E3%81%AF%E3%81%99%E3%81%B0%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%84-%E3%83%80%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%95%E3%82%BB%E3%82%BF%E3%82%A4/dp/4874986072
1957年にイスラエルに生まれたダニー・ネフセタイ氏は、高卒後に徴兵制によってイスラエル軍に入隊し、3年間空軍に所属した。退役後アジアの旅に出て訪日し、あるきっかけから1988年末に埼玉県秩父に居を構え、以来「木工房ナガリ家」を夫婦で営むとともに、「外国人の目で見た日本」「原発危機と平和」「平和と人権」をテーマに各地で講演活動をおこなっている。講演は各地の教育委員会や平和・人権団体に招かれておこなっているもので、年間40回にのぼる。
ダニー氏の訴えを、その著書『国のために死ぬのはすばらしい?』(高文研発行)から見てみたい。
ダニー氏の祖父母の世代は、1948年のイスラエル建国前に、シオニズム運動の一環で、当時イギリス統治下のパレスチナに移住してきた人が大部分だという。ダニー氏の父方の祖父母は、1920年にポーランドのオシフィエンチムからイスラエルにやってきた。オシフィエンチムはドイツ占領後、ドイツ語式にアウシュビッツと呼ばれるようになる。つまり故郷が「ユダヤ人絶滅収容所」になる前に、イスラエルに移住してきた。
ダニー氏は、イスラエルの建国について、「それは愚かなことに、その土地に元々住んでいたアラブ人を傷めつけながらのことだった」とのべている。それによって70万人以上のアラブ人は殺されたり難民になったりしたが、その後イスラエル政府は村々の痕跡を徹底的に消し去り、人々の意識や記憶からアラブ人の存在を消し去ってしまった。アラブ人にとっては「ナクバ(大災厄)」だが、イスラエル国会は「国をあげて祝うべき独立記念日に、ナクバを悲しむ行事をしてはいけない」という法律もつくっている。
1967年の第3次中東戦争では、イスラエルがガザ地区やヨルダン川西岸などを占領し、国連安保理は占領地からの撤退を求めたが、イスラエルのメディアは「戻ってきた土地」という言葉をくり返し、学校の教師たちは軍をほめ称えたという。
イスラエルの洗脳教育 「ユダヤは他より優れる」
この本の中でダニー氏は、なぜ自分が「国のために死ぬのはすばらしい」と思い込むようになったのかを、幼少期からの洗脳教育やメディア報道の実際から詳しくのべている。
イスラエルでは小学生になってから旧約聖書を勉強し、「神がユダヤ人にイスラエルの地を約束した」「ユダヤ人は他より優れた、神に選ばれし民族だ」とくり返し教えられる。軍隊入隊時には「軍隊仕様」の旧約聖書が配られるほどだ。
毎年五月におこなわれるユダヤ教の祭日ラグバオメルのクライマックスは、かかし大の人形に火が燃え移る瞬間で、子どもたちはそれを指さして「あれはヒトラーだ」「ナーセル(エジプト大統領、当時)だ」といってののしったという。第1次~第4次中東戦争の相手がエジプトだ。
イスラエルの子どもは幼少期から、「相手を嫌っているのはイスラエル側ではなく、アラブ側だ」「戦争を望んでいるアラブ人と違い、私たちユダヤ人は平和を愛する優れた民族だ」「悪者のアラブ人とは和平交渉も不可能だし、彼らのいうことはけっして信用できない」と信じ込まされる。それは学校教育だけでなく、家庭や地域、メディアで徹底される。
イスラエルでは、就学前から教え込まれる二つの物語があるという。一つはマサダの教訓だ。マサダとは西暦70年、ローマ帝国の侵攻直前にユダヤ人が集団自決した場所で、「捕虜になってはいけない。最後まで戦い続ける」というもの。もう一つは「テルハイの戦い」で、1920年にアラブ人の襲撃を受けて数人のユダヤ人が死亡したが、そのうちの一人が死ぬ間際に「国のために死ぬのはすばらしい」といったという言い伝えだ。
そして小学5年になると週1回、シェルターに逃げ込む訓練がおこなわれ、中学生になると兵役の準備のためのサバイバル訓練があり、高校では軍隊見学があって空軍パイロットの道へのモチベーションを高める。そして高卒後は、男性は3年間、女性は2年間兵役に就き、退役後も45歳まで予備役が続く。
この好戦主義に輪をかけているのが、「私たちがなにをしても、世界の誰一人として私たちを批判する権利はない」という認識だ。これは1961年、ホロコーストの最高責任者の一人、アドルフ・アイヒマンを裁く裁判がイスラエルで開かれ死刑が宣告されたとき、当時のイスラエル外相ゴルダ・メイアが語った言葉で、その影響は現在まで続いている。エジプトの和平提案を拒絶し、第4次中東戦争に突入したのは、このゴルダ・メイアが首相のときだった。
また、イスラエルは建国以来、パレスチナ国家の誕生を防ぐため、ユダヤ人の入植を国策として推進してきた。そのため政府が補助金を出し、国内に家を建てるより入植地に建てる方がはるかに安くすむようにし、公共交通の料金も入植地の方が安く設定されている。だから、パレスチナ人の権利を一切認めない右派層だけでなく、安さにひかれて入植する人もいるそうだ。
さらに、イスラエル国内に住むアラブ人(人口の20%)はユダヤ人と別の地域に住み、学校も別。子ども同士の会話でも「アラブ人のできる仕事はウエイターや皿洗い、ラクダ使いだけ」という認識で、アパルトヘイト体制が敷かれていた。
故郷に対する疑問生じ 15年前の攻撃を機に
こうしたなかで育ったダニー氏は、イスラエルの戦争をずっと肯定していた。それが変化したのは2008年だ。この年、イスラエル軍がガザ地区を攻撃し、450人の子どもを含む1400人のパレスチナ人が犠牲になった。すぐさま日本からイスラエルの友人たちに連絡をとったが、右も左もほとんどすべてのイスラエル人が攻撃を肯定した。「私たちの敵は本当に悪魔のような人間だから」といって。
「このとき、私のなかで何かが変わった。子どもの頃から戦争について教えられてきたことが、はたして本当なのかと疑うようになった」。同時にこの頃から、請われて講演をするようになった。
この本のなかでハッとさせられるのは、最近の日本は、「周りの国はすべて敵」と考えるイスラエル人の「国防意識」とそっくりだ、と指摘しているところ。「平和を望んでいるのは日本だけ。中国や北朝鮮、ロシアは聞き入れない」といって外交努力を否定し、「国防のため」といって、アメリカにいわれるままに軍事費を日に日に膨らませているのは日本政府だ。それは戦争の問題だけでなく、原発や汚染水の放出、インボイスや消費税にしても、政府やメディアが流す情報に左右されず、一人一人が真実を見抜く力をつけようというメッセージにほかならない。
そのダニー氏に、今のパレスチナとイスラエルをどう見ているか聞いてみた。すると次のように語った。
「ハマスの10月7日の残虐行為や人質をとった行為は、人間としてやってはいけないことだ。音楽フェスにはおいっ子もいたし、彼の友だちが何人も殺された。しかしイスラエル軍が報復していいかというと、それはまったくやってはいけないことだ。今パレスチナ人は5000人が殺されて、そのうち2000人が子どもだ。武力によってはけっして解決できないし、両者が話し合って共存の道を探るしか解決の道はない。自分たちは小さい頃から“アラブ人は野蛮人で、永遠に平和はありえない”と教わってきた。しかし1979年にイスラエルとエジプトは平和条約を結び、いまだに続いている。パレスチナ人ともそれは可能だと信じている」
「ウクライナ戦争ではアメリカは、ロシアが侵略したといってウクライナに武器を送っている。ところが中東では、イスラエルがパレスチナを何十年と占領しているのに、それは容認し、そればかりか今このときにもイスラエルに武器を送り続けている。このアメリカのダブルスタンダードが、今回のことでより明確になったのではないか」
「日本は唯一の被爆国であり憲法九条を持つ国なのだから、即時停戦のためにイニシアティブをとる責任があると思う」
https://www.chosyu-journal.jp/review/28082
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62:777
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2023/11/09 (Thu) 16:10:46
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パレスチナ・イスラエル紛争の背景について《4》 現代イスラム研究センター理事長・宮田律
2023年11月9日
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/28145
ガザ地区南部ハンユニスの住宅地を狙ったイスラエル軍の空爆(10月26日、パレスチナ自治区)
■イスラエルの「衝撃と畏怖(shock and owe)」作戦ではガザは制圧できない。東京空襲の7倍以上の爆弾を投下されたガザ(10月30日)
宮田律氏
10月30日、衆議院予算委員会で岸田首相は、27日のガザでの人道的停戦を求める国連総会決議案を棄権したのは、ハマスのテロ攻撃への強い非難がなく、バランスに欠いていると述べた。
しかし、これは人道的停戦を求める決議で、イスラエルがガザへの水や食料、電力の供給を止め、イスラエルによる大規模なガザへの攻撃が行われ、ハマスのテロとは何の関係もない市民が大勢犠牲になる中で、「ハマスのテロ攻撃」云々にこだわっている場合ではない。
30日、イスラエルのネタニヤフ首相はハマスとの停戦はないと言明した。27日に国連総会では人道的停戦を求める決議が採択されたにもかかわらずネタニヤフ首相はハマスとの戦争を継続する意図を明らかにした。
またネタニヤフ首相は「いかなる戦争にも意図せぬ民間人の犠牲はあり得る」と述べたが、イスラエルの場合はガザ地区へのライフラインの供給も止めており、民間人の犠牲を当初から意図しているように見える。
イスラエル軍は陸、海、空からガザを攻撃して、猛烈な空爆や砲撃の様子は、イラク戦争で米軍が使った「衝撃と畏怖(shock and owe)」作戦を行っているように見える。
イスラエル国防軍の男女混成部隊「カラカル大隊」はハマスとの戦闘で100人のハマス隊員を射殺したことを誇った。あたかも日本軍将校が日中戦争で100人斬りを誇り、中国人たちの恨みを買ったときのようでもある。カラカル大隊の発表はハマスやガザの人々のイスラエルへのいっそうの反発を招いたことだろう。
1945年2月のドイツ・ドレスデン空爆後、イギリスのチャーチル首相は、「ドイツ諸都市への空爆はドイツ人の間の恐怖を増幅させるものだ」と語った。第二次世界大戦中、米英の連合軍はヨーロッパ戦線で270万㌧の爆弾を投下したが、そのうち136万㌧はドイツ本土に向けられたものだった。太平洋地域では連合軍は65万6400㌧で、そのうち日本本土には16万800㌧が落とされたが、日本への無差別攻撃も日本人に恐怖を植えつけることを意図したものであったろう。
イスラエルはハマスの奇襲攻撃があった10月7日から25日までの2週間半の間に東京23区の六割程度の広さのガザ地区に1万2000㌧の爆弾やミサイルを投下した。その間、5800人ぐらいのガザ住民が殺害され、ガザは「ヒロシマになった」とも形容されている。1945年3月10日、東京大空襲に使われた焼夷弾の総重量は1700㌧だったからイスラエルの攻撃がいかに徹底したものかがわかる。(総務省の数字による)
第二次世界大戦後の朝鮮戦争では、投下された爆弾は69万8000㌧と著しく増加し、日本と朝鮮半島の焦土化作戦を担ったカーティス・ルメイは北朝鮮、韓国のすべての都市を焼き払ったと述べた。後にケネディ政権、ジョンソン政権で国務長官となったディーン・ラスクは北朝鮮で動くものはすべて爆撃したと回想している。
ニクソン大統領は1970年にカンボジアで動くものすべてを爆撃せよと命じたが、1960年代半ばから1973年まで米軍はベトナム、ラオス、カンボジアに800万㌧の爆弾を投下した。実に太平洋戦争中に日本本土に投下された爆弾の総量の40倍にあたる。
朝鮮戦争での米軍の戦死者は3万3739人で、アメリカではほぼ忘れられた戦争になっている。しかし、朝鮮半島の人々、特に北朝鮮はこの戦争を忘れてはいない。特に冷戦時代やその後のアメリカの核による威嚇は朝鮮戦争の記憶を更新させてきた。キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長は「異常」な人間のように見えるが、北朝鮮もまた「恐怖」から「核抑止の世界」に入ろうとしている。
「恐怖」では人の心を制することはできない。イラクでの「衝撃と畏怖」は失敗し、いわゆる「イスラム過激派」によるテロは民間人の犠牲を多数伴うアメリカの恐怖戦略に対する報復として行われている。また、同様に10月7日のハマスによる「テロ」は、イスラエルの恐怖戦略に対する報復だろう。アメリカやイスラエルに欠けているのは(アメリカやイスラエルばかりではないが)、爆弾を落とされ、殺された側の被害者の意識への配慮だろう。
■難民キャンプを空爆するイスラエルと、イスラエルへの軍事支援で孤立するアメリカ(11月1日)
10月31日、イスラエル軍はジャバリア(ジャバリーヤ)難民キャンプに激しい空爆を加え、およそ20棟のビルが倒壊し、400人以上が死傷したと伝えられている。イスラエル軍報道官は10月7日のハマスによる「テロ」の主犯格であるイブラヒム・ビアリ(イブラーヒーム・ビヤーリー)を殺害したと語ったが、ハマスは、彼は健在であると主張している。
ガザには第一次中東戦争(1948年)で、現在のイスラエル領南部から避難してきた人々の親族がおよそ70%住んでいるが、ジャバリア難民キャンプは文字通り難民たちが狭い空間の中でインフラも未整備な中、不自由な生活を余儀なくされながら暮らしている。
難民キャンプを攻撃するのは国際法によって禁じられ、戦争犯罪に明らかに該当するもので、イスラエルの責任は厳しく問われなければならない。
「国際刑事裁判所に関するローマ規程」には次のように定められている。
第8条 戦争犯罪
(e) 確立された国際法の枠組みにおいて国際的性質を有しない武力紛争の際に適用される法規及び慣例に対するその他の著しい違反、すなわち、次のいずれかの行為
(i) 文民たる住民それ自体又は敵対行為に直接参加していない個々の文民を故意に攻撃すること。
(ⅱ) ジュネーヴ諸条約に定める特殊標章を国際法に従って使用している建物、物品、医療組織、医療用輸送手段及び要員を故意に攻撃すること。
(ⅲ) 国際連合憲章の下での人道的援助又は平和維持活動に係る要員、施設、物品、組織又は車両であって、武力紛争に関する国際法の下で文民又は民用物に与えられる保護を受ける権利を有するものを故意に攻撃すること。
(ⅳ) 宗教、教育、芸術、科学又は慈善のために供される建物、歴史的建造物、病院及び傷病者の収容所であって、軍事目標以外のものを故意に攻撃すること。
(v) 手段のいかんを問わず、防衛されておらず、かつ、軍事目標でない都市、町村、住居又は建物を攻撃し、又は砲撃し若しくは爆撃すること。
国連総会は10月27日、イスラエルとハマスの武力衝突をめぐって人道回廊の設置や「人道的休戦」を求める決議を採択したが、反対したのはイスラエルとアメリカなど14カ国だけで、アメリカの国際社会における影響力の低下を表すことになった。
イスラエルの国連大使はこの決議を「ナチスのテロリスト」を支持するものだと一蹴した。しかし、27日の決議までにイスラエル軍は8000人のパレスチナ人を殺害し、そのうちの30%は女性、40%は子どもたちで、大規模なテロを行っているのはイスラエルのように見える。「セーブ・ザ・チルドレン」によれば、イスラエルは10月7日までの3週間で、2019年以来世界の紛争で殺害された子どもたちの数以上の子どもたちをガザで殺した。
イスラエルはハマスが1400人を殺害したと発表しているが、933人しか確認されていない。イスラエルのハアレツ紙はそのうちの361人が兵士、警官、治安部隊の要員だったとしている。
国連総会決議は、イスラエルとそれを支持するアメリカが国際社会でいかに孤立しているかを表すことになった。アメリカとイスラエル以外で反対したのは、東欧4カ国(オーストリア、クロアチア、チェコ、ハンガリー)、ラテンアメリカ2カ国(グアテマラ、パラグアイ)、そして太平洋の小さな島嶼国6カ国だった。
アメリカの世論は、「データ・フォー・プログレス」によれば、66%が停戦とガザの暴力縮小を望んでいると回答したが、アメリカ議会ではコリ・ブッシュ議員が提出した「停戦と暴力縮小」を求める決議案に署名したのはわずかに18人で、マイク・ジョンソン新下院議長は、ガザに激しい攻撃を加えるイスラエルに140億㌦の支出を行う法案を提出すると公約している。10月24日、米議会はガザでのイスラエルの作戦に対する無条件の軍事支援を約束する法案を412票対10票で可決した。
バイデン政権の外交政策はトランプ時代のものをそのまま引き継いでいる印象で、軍事支出の漸増や、イランとキューバに対する制裁を継続し、ロシアと中国との冷戦をエスカレートさせている。トランプ政権時代に行われたアメリカ大使館のエルサレム移転や、イスラエルにゴラン高原の主権を認めたことなど修正する様子がなく、独自の迫力が感じられない。
国際社会では人道的停戦を求めた国連総会決議のように、アメリカの思惑とは離れ、G20、G77や、またASEANやアフリカ連合(AU)、ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)のような地域機構が合理的な議論や主張で力をもち始めている。ラテンアメリカではボリビアがイスラエルと断交し、チリとコロンビアも駐イスラエルの大使を召還した。ガザ問題について日本はアメリカの政策とは賢明に距離感をもったほうがよいことは言うまでもない。
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/28145
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2023/11/10 (Fri) 20:45:39
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ガザに一刻も早い停戦を!――紛争調停実務家からみたガザ戦争 東京外国語大学名誉教授・伊勢崎賢治氏に聞く
2023年11月10日
https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/28102
イスラエル軍の爆撃が続くパレスチナ自治区ガザ(7日)
パレスチナ自治区ガザ地区へのイスラエルの攻撃が苛烈になるなかで、停戦を求める声とともに、イスラエルのパレスチナへの占領と殺戮を非難する世論が世界規模で高まっている。現在進行中のウクライナ・ロシア戦争とともに国際社会が向き合うべき課題が顕在化し、日本社会の進路も改めて問われている。本紙は、国連職員や日本政府特別代表として、東ティモール、アフガニスタンをはじめとする世界各地の紛争地で停戦交渉や武装解除に携わってきた伊勢崎賢治氏(東京外国語大学名誉教授)にインタビューし、今回のガザ戦争の性質、停戦の道筋、日本社会がこの事態にいかに向き合うべきかについて意見を聞いた。(11月6日付)
〇 〇
――ガザ戦争勃発から約4週間経った。連日イスラエルの猛爆を受けているガザ地区での死者は、すでに1万人(うち子どもが4割)に達し、イスラエル側でも1400人の死者が出ているとされる。イスラエル軍は「ハマスの殲滅」「人質解放」「自衛権の行使」を理由に攻撃を緩めず、ついに地上侵攻を開始した。国際的には無差別といえる攻撃への批判が高まり、各地で抗議デモが起きている。ハマス、イスラエルの衝突を契機にしたこの戦争をどう見ておられるか?
伊勢崎賢治氏
伊勢崎 一般にパレスチナ問題といわれるこの問題の本質は「シオニズム問題」だ。戦後70年間、世界で幅を利かせてきたイスラエルやシオニズムに対する世界の見方が、この戦争を契機に劇的に変わるだろう。
シオニストのロビー活動は、その資金力を活かし、映画業界をふくめメディアの世界にしっかり浸透し、イスラエル政府の入植政策が少しでも非難されると、即、「ユダヤ人差別」という言説に引き込むのを常としていた。それは金と時間をかけて極めてシステマティックに構築された言説空間である。
その言説を正当化する核は、ホロコーストという、人類が未来永劫にわたって語り継がなければならない負の遺産である。その被害者としての強烈な過去の経験値で、現在の「シオニズム問題」の加害者性への批判をかわす――この言説空間の効力が、今後は劇的に減少するのではないかという予感がする。
同時に、それは、すでにアメリカをはじめ幾つかの国で始まっているが、従来からある「ユダヤ人差別」が、イスラエル軍の残虐性の報道が引き金となって、新たに強化されることが懸念される。海外に居住するユダヤ人のためにも、イスラエル政府は、即時停戦に向けて、ハマスとの交渉を開始するべきである。
一方で、僕個人としては、このように歴史を俯瞰するような言い方で、今起きているガザ戦争を語りたくない気持ちがある。というのも僕はまだ30代半ばだった1999年、パレスチナに1年間ではあるが、深く関わったからだ。ハマスが台頭する以前である。1993年に、イスラエルを国家として、パレスチナ解放機構(PLO)を自治政府として、互いに認め合い、イスラエルが占領地域から暫定的に撤退することを同意した「オスロ合意」が結ばれてから、すでに6年が過ぎていた。
僕は笹川平和財団の主任研究員として、ヨルダンのハッサン皇太子によって設立されたシンクタンク「Arab Thought Forum」と共同事業を実施すべくパレスチナに派遣された。この当時は、オスロ合意に基づき、イスラエルとパレスチナ社会の相互協力を目指して「People to People」(民間レベルの交流)が謳われ、パレスチナ側とイスラエル側のNGOが共同でそれを実現する試みが盛んにおこなわれ、欧米からの資金援助が潤沢に注がれていた時代だった。
だが、現場、特にパレスチナ側では、いわゆる「オスロ疲れ(Oslo Fatigue)」が蔓延していた。オスロ合意は結ばれたのに、二国家共存に向けた政治的プロセスは停滞、パレスチナ自治区(ヨルダン川西岸地区)では、入植行為、つまりイスラエル人によるパレスチナ人の土地収奪が加速していたからだ。国家が戦争によって領土を併合してゆくというやり方だけでなく、入植者、つまり民間人の武装を側面支援しながら、半世紀以上をかけパレスチナ人から土地を収奪してきた。いわば国家ぐるみの凶悪な集団強盗だ。
当時、パレスチナ側のNGOがやっていたイスラエル人入植地のウォッチング(監視活動)に付き添ったことがある。丘の上にリゾート住宅みたいなコロニーができあがっている。日が沈むのを待って遠距離から双眼鏡で監視するのだ。ほとんど灯りがつかない。いかに官民一体の建設ラッシュで、入植を事実化させていったか――。
同時に、パレスチナNGOの間では、パレスチナ自治政府に対する不満も燻っていた。(イスラエルとアメリカの)「傀儡(かいらい)政権」という悪口で、汚職や腐敗への批判が根付いていた。西岸地区の由緒あるビルゼイト大学の交友のあった一人の教授は、「パレスチナの人々にとっての脅威は二つある。一つはシオニスト政府、もう一つはパレスチナ自治政府だ」とまで言っていた。まだアラファトPLO議長が存命だった頃だが、こういう土壌が後になってハマスを生んだとも言える。ハマスは2006年のパレスチナ国政選挙で西岸、ガザ両地区で民主的に第一党に選ばれた、歴とした「政体」である。
こんな状況下のパレスチナでの僕の仕事は、いわゆる「セカンド・トラック」外交。「ファースト・トラック」が政治レベルの外交、「サード・トラック」がNGOなどによる民間外交とするなら、その中間にあって、民間の体は装うも、できるだけ大きな影響力を持つ人物を使って政治を動かすことを目的にする事業である。
パレスチナで活動していた当時の伊勢崎氏㊧とシモン・ペレス氏㊨(1999年12月、伊勢崎氏提供)
僕の事業とは、ヨルダン王国のハッサン皇太子(現国王の父アブドラ国王の弟。イスラエル側にも信頼が厚く、中庸外交を目指す人格者だった)と、オスロ合意にも名を連ね、首相を経験するもその時には閑職にあったイスラエルのシモン・ペレス氏(ラビン、アラファトと並んでノーベル平和賞を受賞。後に大統領になる)を共同議長に据えて、当時懸案だったエルサレムの多重統治の可能性を、海外の有識者たちと一つの選択肢として、そのモデルを提案するものであった。
今はもっと悪化しているが、当時のエルサレムは、極右リクード党で後にイスラエル首相になるエフード・オルメルトが市長をしており、街の角々に自動小銃を持った若い連中がたむろしており、パレスチナ側のNGOに案内された我々のような外国人が通り過ぎると威嚇してくるような有様であった。
ガザを訪問する計画をしていたある日、ペレス氏がウインクしながら紹介してくれた人物がアリザ・オルメルト女史だった。上記のオルメルトの妻であるが、アーティスト・写真家であり、夫君の政治思想とは裏腹にリベラル左派であり、その時は不仲も噂されていた。アリザ氏にとってもガザ訪問は生まれて初めてだったが、道中の検問のイスラエル兵の驚いた顔が忘れられない。パレスチナ側の首席交渉官として知られたサエブ・エラカット氏とのジェリコでの面談や、ガザでのパレスチナ自治政府幹部たちとの会議にアリザ氏は同席し、僕のエルサレムの事業を実施するために必要な信頼の醸成を助けてくれた。
エルサレムという一つの都市を、単一のアドミンストレーション(施政)ではなく、パワーシェアリングのそれでガバナンスできないのか、が僕の事業の問題意識だ。ベルファースト(北アイルランド)などは同様の民族対立を抱え、市内が直接の戦場になりながら、施政の試行錯誤を繰り返してきた。そういう世界の叡智と教訓を、2人の共同議長の名の下に結集しようという試みだった。
それが軌道に乗りかけたころ、後に首相になるアリエル・シャロンがリクード党の代表団と共に数百人のイスラエル機動隊を引き連れて、イスラム教で3番目に神聖な場所と広く考えられている「神殿の丘」に入場を強行。「エルサレムは全てイスラエルのものだ」と宣言する。その後、オスロ合意は事実上崩壊。第二次インティファーダ(パレスチナ民衆蜂起)が始まる。そして、僕の事業は頓挫する。
僕にとっては、これが国連PKOの世界に転職する機会となったが、深い傷心の日々だったことを思い出す。僕の事業は、パレスチナとイスラエルの「共存」を目指すものであったが、強大なイスラエルによる一方的な「共存違反」が進む中でのそれは、友好を見せかけるイスラエル側の悪行を覆い隠す企てに利用されたとも言える。事実、そういう厳しい批判を受けていた。いずれにせよ、ガザ戦争が結実してしまった今、転職したとはいえ、この20年間、パレスチナの人々の苦悩を意識の外に置いてきた自分が恥ずかしい。
国家ぐるみの土地収奪 「自衛権の行使」といえるか
イスラエルによる入植地の拡大(パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区)
伊勢崎 話を戻すと、上述のパレスチナ社会内部の分断は、イスラエルが仕掛けたものであるという陰謀論的な論説はここでは慎むが、その分断はイスラエル側にとって好都合な状況であることは間違いない。そして、イスラエルがやってきたことは、国家・民間ぐるみの凶悪な“地上げ行為”である。
今回のガザ戦争にいたる経緯は、本当に大雑把に言うと、半世紀以上をかけて拡大してきたイスラエルによる軍事占領の中で、苦痛に耐えかねた被占領者の一部が過激化し“テロ事件”を引き起こした、ということになる。
その当事者であるハマスはテロリストであるとの喧伝が進行する中で、ハマスは民主的に選ばれた「政体」であることは既に述べた。
現在まで、アメリカは依然として「イスラエルの自衛の権利」を保護し、安保理決議において「停戦」の一言の挿入を妨害するために拒否権を使い続けている。
イスラエルの軍事占領とはいっても、その所業は、入植者、つまり民間人の武装を側面支援しながら、半世紀以上をかけパレスチナ人から土地を収奪してきたものだ。
言い方は悪いが、“強盗行為”の中で受けた被弾が、はたして国連憲章第五一条上の「国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には」とする個別的自衛権を行使する要件を満たすものかどうか、法学的検証が必要だと思う。イスラエルにとって武力攻撃を受けた場所が、国際法規が承認する“正当な”領土であるかどうかの問題があるからだ。
――その“強盗行為”によるパレスチナ難民は600万人にのぼる。10月7日の襲撃でハマスが拘束した人質だけがクローズアップされるが、イスラエル側には、そのように拘束され投獄されているパレスチナ人が6000人もいる。ハマス側はその全員の解放を人質解放の条件にしている。実現の可能性は?
伊勢崎 ハマスが拘束したのは200人くらいだから、1対1でやると数が不均衡になる。今、カタールが人質交換の交渉仲介をしているが、交換の比率をどうするか。200人で6000人全員ということになるのか。もちろんハマスはそれを目指すだろうが。もしくは、指揮官など地位に応じた割合になるのか。すでにハマス側は一部実行したが、民間人は無条件に解放となるのか。西岸地区では、依然、イスラエルはパレスチナ民間人を拘束し続けているし、カタールがどういう手腕を示すのか、今の時点では僕にはわからない。
「イスラエル対ハマス」――この「紛争構造」をどのように形容するか。「米国NATO対タリバン」であれば、典型的な非対称戦争(両者の戦力、戦術が大きく異なる戦争)だ。つまり、正規軍対インサージェント(非正規武装組織)だ。
ちなみに「ウクライナ対ロシア」は、非対称戦争ではない。当然、軍事力の優劣はあっても、ウクライナは軍事大国の一つであり、ウクライナ戦争は「通常戦争」である。更に言うと、ウクライナ戦争は、アメリカが、ウクライナを戦場に、仇敵ロシアを、昔ながらの通常戦争で、弱体化させる「代理戦争」である。
今回のハマスは相当な武器を保有しているので、非対称ぎりぎりといえなくもないが、基本的に戦い方はインサージェントで、毛沢東の言うように「民衆の海を泳ぐ魚」であり、地下壕のネットワークもアフガニスタンにおいて当時のアルカイダやISISがやったことと共通している。
ガザ戦争が始まって以来、主要な国際メディアの中では取材力が突出している『アルジャジーラ』を観ることが日課になっている。その中には面識のある者もいる元米陸軍関係者が解説に出てくるが、彼らが語るガザ戦争の文脈は、イラク・アフガニスタンでの「インサージェントとの戦いCOIN(Counter-Insurgency)」である。その中の一人、久しぶりに顔を見たペトレイアス元米陸軍将軍(於イラク最高司令官、後にCIA長官)は、イスラエル軍のガザ陸上侵攻を当時のファルージャやモスルでの攻防に例え、イラク治安部隊とイスラエル軍の練度の違いを踏まえつつも、長期で非常に困難な戦局になるだろうと語っていた。退役しているとはいえアメリカ政府関係者だから、停戦をとは口が裂けても言えないだろうが。
アフガニスタンで軍閥の武装解除が軌道に乗り、占領政策に光が差していたにもかかわらず、タリバンの復活が認識され始めた頃、日本政府代表の僕のカウンターパートの米陸軍中将が、ある会議のコーヒータイムの立ち話でポロッと言ったことを思い出す。「こっちの戦争計画は大統領の一任期に縛られるが、あっちはそうじゃない。最初から勝負にならないんだよね」、と。
ハマスの殲滅は不可能 交渉すべき「政体」
――その非対称性、しかもガザ地区は封鎖され、ライフラインまでイスラエル側が握っている。そこをあえて軍事的に破壊することがイスラエルにとってそれほど重要なのか?
伊勢崎 まずネタニヤフにとって、戦争の上位目的を明確にできなくても、「ハマスを殲滅する」という言説が政治的に必要なのだ。イスラエルの世論調査では、国民の大部分が「この戦争はネタニヤフのせいだ」と考えていると報道されている。「国民を守れなかった指導者」であることを国民の脳裏から払拭するために「復讐」に突き進むしかない。だから、ハマスを最大限に悪魔化するしかないし、事実、そうしている。
汚職疑惑、そして収賄や背任罪での起訴、国会が最高裁の判断を覆せるようにする強引な司法改革へのイスラエル国民の異例な規模の反政権運動。この戦争が起こる前はレームダック状態だったのがネタニヤフだ。そういうなかでこの戦争は起きたのだ。
――ハマスの襲撃は、その足元を見て…ということだろうか?
伊勢崎 それはわからない。でも、その兆候は、あったのかもしれない。
僕は、その襲撃が始まる直前、アメリカのシンクタンクに招聘されて、ペンシルバニアで国際会議に出席していた。一緒に登壇した学者の一人がパレスチナ人だった。今考えると、その時の彼との会話は、10月7日のハマスの行動を、予測とは言えないが、何かを示唆するものであった。
イスラエルの隣国、歴史的に複数の巨大なパレスチナ難民キャンプを抱えるレバノンで、今年の7月から8月にかけて、そのうち最大のキャンプで、“内戦”と『アルジャジーラ』など国際メディアが報道した、パレスチナ難民同士の激しい武力衝突があったばかりなのだ。主流のファタハ勢力と、いわゆる過激派の間の係争が発展したもので、一応、ハマスは直接のこの紛争の当事者ではないということだった。
しかし、これが起きる直前に、パレスチナ自治政府の諜報局の長がレバノンを訪問し、ハマスの影響力を難民キャンプから排除するようヒズボラ側に直の工作があり、それがこの内戦の引き金になったようで、彼は、ハマスの反動を心配していたのだ。これ以上のことは、僕には言えない。
再度、強調したいのは、ハマスは、その行動を予測不可能と非人間化するべき“動物”ではなく、その行動が我々と同じように説明可能な政体であるということだ。テロ事件と呼べるものを引き起こしたが、政体であることには変わりない。
かつて日本を含む欧米社会の我々は、9・11テロ事件を契機に、民主主義体制で生まれた政体でもないタリバンをアルカイダとともに徹底的に「非人間化」し戦争を挑んだ。しかし、20年間をかけて我々は敗北し、現在タリバンは、アフガニスタンが、より過激なテロ組織の巣窟とならないように、我々の側にひきつけておくべく、同国を統治する政体として交渉しなければならない相手になった。そもそも、タリバンや、そういう過激な連中を生んだのは何(誰)だったのか。
“政体度”において、ハマスは、タリバンより高いと言える。すでにハマスは、民間人の人質の解放を二度、みずから提案し、そして実施した。当時のタリバンだったら、そんなことは、まずあり得ない。
「テロリストとは交渉しない」――COIN戦略上、これがいかに自滅的な言論空間であるか。もちろん、想定する敵に公言はできないが、我々は、もういい加減に気づくべきである。少なくとも、“外野席”が交渉を「敵を付け上がらせる」と騒ぎ立て、その可能性の芽を摘んでいくことの弊害は気づくべきである。
「戦闘に勝っても戦争には負ける」
――イスラエルは、国際的に孤立してもガザ攻撃を継続している。それがムスリム世界をはじめ各国の人々を激怒させている。レバノンのヒズボラや第三国の介入などで戦線が拡大する恐れも指摘されているが、イスラエルはどこに勝算を見ているのだろうか?
伊勢崎 イスラエルというより、ネタニヤフがどう考えているかだ。イスラエル国民自身が疑問に思っていることだと思う。首相が意図する戦争の上位目標とは何か、を。
前述したアフガニスタンでの米陸軍の中将の言説のように、イスラエルの戦争計画は首相の任期に縛られるが、ハマスなどのインサージェントはそうではない。同時に、インサージェントが最も得意とする戦略は、正規軍による民衆への第二次被害を誘導し、その国家がおかす非人道性を際立たせ、世論を味方につけることである。これまでハマスとは距離を置いていた中東諸国でさえ、パレスチナ人の惨状に涙し怒る国内世論の高まりを抑えることはできない。イスラエル軍のガザ侵攻の成果がこれからどうなろうと、ハマスはすでに勝利しているのだ。
差別が日常のアパルトヘイトの状況下で、家族や同胞が目の前でたくさん殺される強烈な原体験を負った10歳の子どもが、10年経てば、どういう20歳になっているか。その教訓をアフガニスタン・イラクで我々が学んだのは、つい最近のことなのだ。
――次の世代に受け継がれるだけだと…。
伊勢崎 イスラエル軍の地上侵攻がガザ北部を軍事制圧できたとしても、それは極めて短期的な軍事成果でしかない。ネタニヤフがどんなに小躍りして見せても、とうてい「勝利」とは程遠いものになる。新たな深い憎しみがパレスチナの若い世代をより過激化させるだけで、ハマスの支持基盤はより強靭なものになってゆくだろう。
アメリカがやったこの20年間の対テロ戦は結局どうなったか? ISISを生み、セルは世界に派生、拡大した。それ以前からも、世界中のムスリムを団結させるものは、やはりパレスチナ問題なのだ。
今、パレスチナの半世紀の苦悩の歴史を凝縮したような虐殺が、あの狭い地域で起きている。それをメディアが実況中継に近い形で全世界に可視化している。この強烈な負の記憶の蓄積と継承が、これから、どういう次の世代を生んでいくのか。それは、どんな大きな力が手を尽くしても止められないのだ。
日本政府特別代表としてアフガニスタンの武装解除をおこなう伊勢崎氏(2002-2003年頃)
――「ハマスの殲滅」といっているが、アフガンの教訓からすれば、交渉相手を殺してしまえば戦争は半永久的に終わらない?
伊勢崎 その通りだ。アフガン戦争では、タリバンとの政治的和解を模索するジェスチャーをしながら、オバマがそれをやり続けた。ビンラディンだけでなく、交渉相手となるタリバンのトップ・幹部をドローンで殺し続けた。タリバンとの交渉が「弱腰」に見えることを恐れ、強いアメリカを国民に印象付ける苦肉の政治的保身だ。交渉するなら相手の指揮命令系統を温存しなければならないのに、殺し続ける。どんどん得体の知れない連中が下から出てくる。そして、トランプ、バイデンを経て、ついに敗北する。
「COIN」の一般論として、敵が非道なテロ事件を起こしたからといって、火力が桁違いに勝るこちら側が、感情にまかせて「比例原則」を無視して報復することは、民衆のなかに敵が棲む非対称戦争では絶対にやってはいけないことだ。
比例原則とは、自衛権行使の要件が満たされ反撃が正当化された時に、その「烈度」を戒めるものだ。攻撃する敵の軍事目標の価値と、遺憾ながらそれに伴う市民への第二次被害は“許容範囲”でなければならない。それを超えた結果は、戦争犯罪と称されることになる。今、これがガザで進行している。
桁違いの火力を持つこちら側の「非道」が、桁違いに多くの第二次被害を生み、民衆に強烈な怒りと憎悪を植え付け、結果、相手の支持基盤をより強固にする。これも米国がイラク・アフガニスタンで証明したことだ。
現在イスラエルに巨額の軍事援助をするアメリカだが、ガザ戦争において、たとえイスラエル軍が劣勢になっても、プーチンがウクライナ侵攻の口実にしたような「集団的自衛権」をイスラエルのために発動させることはないだろう。
アフガン戦争敗走、ウクライナへの軍事支援に対する米世論の疲弊、そして今回のガザ戦争を契機にシオニスト政権への急速な米世論の変化の中、バイデンにとって、国連憲章にイスラエルと一緒に血を流す根拠を求めるのは、政治的自殺行為であろう。前述のように、そもそもイスラエルの自衛の権利といっても、凶暴な“強奪行為”の最中の被弾が、国連憲章上の個別的自衛権の要件さえ満たしているのか、という問題がある。
政治揺さぶる民衆運動 停戦をいかに実現するか
――国連安保理は機能不全だが、今後どのような停戦のプロセスが考えられるだろうか?
伊勢崎 採択には至っていないが安保理でのディベート、そしてアメリカなどは反対したが国連総会ではガザ人道的休戦の決議が採択されたように、停戦への動きはすでに始まっている。第二次中東戦争のときと同じような国連総会が発する「平和のための結集決議(Uniting for Peace)」が実現するかもしれない。
それを経て、具体的な停戦監視団の創設のシナリオが待たれる。重要なのは、それを牽引するリード国の出現だ。第二次中東戦争の時はカナダだったが、残念ながら今回はアメリカと歩調を合わせてしまっている。希望的観測に過ぎないが、おそらくカタールなどの中東の国がリード国になる可能性が高いと思う。
その際、結果的に失敗したが、シリアのケースが記憶に新しい。まだ、「アサド政権vs反体制派」で、紛争構造が単純だった2012年4月、安保理決議で国連とアラブ連盟の合同特使としてコフィ・アナン前国連事務総長を指名し、250名ほどの国際監視団が創設された。
――国連総会でも顕在化したが、世界各地で停戦を求める声が非常に高まっている。世界の多くの国々が、アメリカやイスラエルが仕掛ける分断にはのっていない。
伊勢崎 パレスチナは、世界中のムスリムの心を一つにするCause(大義)だ。その抵抗の象徴ガザで、あれだけの世紀末的な悲劇が可視化されている。イスラム教徒を多く抱える国の民衆の団結は言うに及ばず、政府がアメリカと歩調を合わせる国々でも民衆運動の波は止まらない。
カタールにしても、ヨルダン、サウジアラビア、エジプトも含めてアラブ諸国が、アメリカに背を向けているのは、その国民が許さないからだ。これらの国々は、王政や専制政治で知られる国であり、民衆運動の高まりは、そういう政権にとって死活問題になってくるからだ。
パキスタン、インドネシア、バングラデシュ、マレーシア、国内にISISなど過激派の問題を抱えているアフリカ諸国もそうだ。イスラエル支持を鮮明にしていたインドのモディ首相も、大規模なデモが起きるようになってから、あまりそれを発言しなくなった。
アフリカ諸国の中でも、セネガルで起きていることは興味深い。イスラム教徒が国民の大多数を占めるが、ISIS問題を抱えており、その対策にあたってイスラエルの軍需産業と深い繋がりがあるため、政府はパレスチナを応援する民衆運動に大きな規制をかけざるを得なくなっている。いずれにしろ、ガザ戦争を契機に高まる民衆運動は、為政者にとって死活問題になっているのだ。
イスラエルでも、ネタニヤフにとっての最大の脅威は、なによりもまずイスラエル人質の安否を憂う国内世論だ。もちろんシオニズム正義の貫徹による犠牲には慣れている国民性ではあるが、「このガザ戦争が起きた責任はネタニヤフにある」というイスラエル国内世論の高まりを見据え、人道停戦を求める民衆の、国を跨(また)ぐ連帯をさらに強化し、ネタニヤフに政治的判断を転換させることを目指すしか、我々にできることはない。
米国内でもユダヤ人コミュニティが「即時停戦」を訴えている。これをバイデンは無視できない。市民が政治を変える兆しが顕著に見える瞬間ではないかと思う。
――世界ではBRICSやグローバルサウスが台頭し、西側主導のダブルスタンダードから距離を取る国が増えている。これへの影響は?
伊勢崎 我々は、おそらくアメリカ一強の世界に慣れすぎたと思う。僕の人生の大半もそうだ。それが変わってくる。それだけの話だ。僕は1990年代にアフリカ大陸にどっぷり漬かっていたが、日本などの商社が急速に店じまいする中で、入れ違いに進出してきたのが中国だ。現在に続く中国経済の台頭の地殻変動は当時から起きていた。その変化を決定的にしたのが、ウクライナ戦争だ。
グローバルサウスは、一つの理念の下に団結しているわけではない。「俺たちは誰の味方でもない。俺たちは俺たちの味方だ」という国々の集まりが欧米に対抗しているように見えるだけだ。そういう集まりだからこそ、自身の国益しか考えない中国やロシアが強い力を持つのだ。このガザ戦争により、それは更に強化されることになるだろう。
大量虐殺生む「集団懲罰」 国際人道法の理解を
――日本はイスラエルと同じくアメリカの衛星国家ともいえる現状にある。われわれ日本の市民は、この問題にどう向き合うべきだろうか?
伊勢崎 日本がアメリカの「部品」に過ぎないことをまず自覚すること。そのうえで肝に銘じなければならないのは、最先端の軍事を誇る米国やイスラエルでも、インサージェントとの戦い(COIN)においては、無力だということだ。
繰り返すが、長期戦争における“民主主義体制”の最大の弱点を突き、叩けば叩くほど力を得てゆく。そういう相手なのだ。
それでも我々の為政者は、敵に対して強く拳をあげることで権威を示す。レームダックの体の元首たちほど、それで起死回生を謀る。ブッシュがそうだったし、今のネタニヤフがそれだ。米国の「部品」でしかない日本の為政者たちは、それに従うしかない。
アメリカでは、71歳の白人男性が「ムスリムはしね」と、パレスチナ移民の六歳の幼児を軍用ナイフで幾度も刺し殺す事件が発生した。犯行動機は、ハマスのテロ事件を報道したメディアの影響だと言われる。ハマスを悪魔化する報道が、パレスチナ人のみならずムスリム全体の非人間化を加速させる可能性を、日本のメディアはしかと自覚するべきだ。
もう一つ強調したいのは、日本人は、国際法、特に国際人道法を再認識すべきだという点だ。
僕はウクライナ戦争開戦のときから、一貫して国際人道法が最も戒める「集団懲罰」、日本流に言うと連座を問題にしてきた。これは第二次世界大戦を経験した人類が、ジュネーヴ諸条約を結実させた最も大きな歴史的教訓だ。集団懲罰は、ジェノサイド(大量虐殺)の動機になるからだ。
ウクライナ戦争のときに僕が言った文脈は、「プーチンが悪けりゃ、ロシア人みんな悪い」という言説空間は、集団懲罰にあたるというものだった。プーチンやその側近の個人をターゲットに、その海外資産の凍結やビザ発給の停止などで知られるスマート・サンクション(標的制裁)は最大限に強化すべきだが、ロシア国民全体に影響を及ぼす経済制裁は、集団懲罰にあたると考えるからだ。
だが、政治家もメディアも、そして学者たちも、ロシア制裁一辺倒で、標的制裁と経済制裁を明確に区別しないリスクを語るものは極少数。第二次世界大戦後、人類が様々な国際条約を生み出し育んできた、集団懲罰を忌諱する力が、ウクライナ戦争を契機に、世界レベルで失われてしまった。ロシア人の排斥は当然だと思い込む、芸術家や科学者も行き来できない閉鎖的な世界を出現させてしまった。この集団懲罰に寛容な言説空間が、特に欧米社会で増幅する中、ガザ戦争が起きた。
グテレス国連事務総長は異例の強さをもって言及した。「ガザへの攻撃は、明確な集団懲罰。明白な国際人道法違反だ」と。日本では、国民のどれくらいがピンと来ているだろうか。
僕は、国際人道法を批准するも、最も重要な国内法の整備を全くやってこなかった日本の「無法」を、ずっと指摘してきた。【あの指導者は悪魔みたいに悪いから、それを選んだ国民も同じように悪い】、もしくは【あの民族に属する集団の所業が悪魔みたいに悪いから、それを許容する民族全体も悪い】。この言説空間が肥大することが、集団懲罰の動機となる。集団懲罰の一番激しい発露が「ジェノサイド」である。
例えば、ジェノサイドが1000人の犠牲者を生んだとして、それは1000件の殺人事件ではない。必ず、それを政治的に、資金的に煽り、その尖兵となった民衆の手を血で染めさせた指導者、つまり「上官」がいるはずである。
日本には、一世紀前の関東大震災の折に朝鮮人を虐殺して以来、この「上官責任」を実行犯よりも厳しく追及し、そして重く裁く国内法が欠落したままなのだ。そもそも日本は、1951年に発効した「集団殺害罪の防止及び処罰に関する条約(ジェノサイド条約)」にさえ批准していない珍しい国の一つなのだ。
集団懲罰を許容する言説空間は、同時に「その悪魔がなぜ生まれたのか」という極めて学術的な営みをも攻撃し、それはウクライナ戦争の即時停戦を訴えた僕や和田春樹先生たちが「親露派」であるというような、言われもないレッテルが貼られる奇妙な現象に発展したことは記憶に新しい。
さらに、そういう悪魔叩きだけを先行させる言説の肥大は、現在進行するガザ戦争において、ハマスを交渉相手として早期停戦を実現する営みを阻止する。その代償は、パレスチナ市民の夥(おびただ)しい命の犠牲である。
停戦に勝る“正義”あるか 命救う言論空間を
――そのような中での研究者の動向や役割についてどう思われるか?
伊勢崎 日本のメディア、特に地上波放送では、防衛研究所などの研究者が「戦争解説」に動員されている。ガザの病院への攻撃も、イスラエル軍の“ミス”という表現まで用いて。依然として、軍事的強者の立場からの「実況解説」だ。
もう一度、退役した米軍の友人の言葉を繰り返す。
「あれだけの密集地に、あれだけの短期間で、あれだけの量を落とすのか」。
病院の被弾は、もともと近代国家の正規軍として本来あってはならない、民衆への二次被害を禁める「比例原則の無視を前提」としたイスラエル軍の作戦中に起きた悲劇なのだ。これをしかと心に刻んでほしい。
今回のガザ戦争にあたって、行動的な学者のグループが、いち早く「即時停戦」のアピールを開始してくれた。僕もすぐに署名させていただいた。自分の研究分野で、その研究対象国の教え子も被る悲劇が起きたときに、その悲劇を止めるために、学者というよりもまず一市民として声を上げる人たちだ。心より尊敬する。
一方で、イスラム学、安全保障を専門とする学者の一部には、「ハマスは殲滅しなければならない」と言い募る者がいる。アメリカの「部品」である日本の為政者たちも、そして大手メディアも、彼らの方を重用するようである。
世界を巻き込む二つの大きな戦争が進行する現在、ことさら“正義”を言い募る言説空間が荒れ狂うなかで、今ほどに「停戦」を希求する言論空間が必要なときはないと僕は思う。ウクライナ戦争に関する本紙の論考で、再三再四、強調してきたが、停戦は“正義”を否定する営みではない。
国連の実務家の世界では「移行期正義」と称されるが、“正義”の実現には時間をかけるべきという考え方である。
即時停戦を!
“いつものように”執拗な非難にさらされたとしても、気持ちを同じくする国内外の人々と連帯し、さらに運動を広げていきたいと思う。
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いせざき・けんじ 1957年、東京都生まれ。2023年3月まで東京外国語大学教授、同大学院教授(紛争予防と平和構築講座)。インド留学中、現地スラム街の居住権をめぐる住民運動にかかわる。国際NGO 職員として、内戦初期のシエラレオネを皮切りにアフリカ3カ国で10年間、開発援助に従事。2000年から国連職員として、インドネシアからの独立運動が起きていた東ティモールに赴き、国連PKO暫定行政府の県知事を務める。2001年からシエラレオネで国連派遣団の武装解除部長を担い、内戦終結に貢献。2003年からは日本政府特別代表としてアフガニスタンの武装解除を担当。
https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/28102
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64:777
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2023/11/10 (Fri) 22:02:51
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【イスラエル・ハマス戦争状態①】報道されない各国の動きと減衰するアメリカ|伊藤貫×室伏謙一
2023/11/05
https://www.youtube.com/watch?v=upp-595yMVI&t=0s
【イスラエル・ハマス戦争状態②】報道されないパレスチナ問題の歴史 |伊藤貫×室伏謙一
https://www.youtube.com/watch?v=bLHcs53SP2U
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65:777
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2023/11/11 (Sat) 16:44:53
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無敵の太陽
2023年11月11日
「赤ん坊の丸焼き!」だって? / パレスチナ戦争の火種は国内に
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68944752.html
熾烈なプロパガンダ合戦
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(左 : 言論弾圧を命じるネタニヤフ首相 / 右 : 「煽動罪」容疑で逮捕されたイスラエル国民のダラル・アブ・アムネー)
パレスチナとイスラエルの紛争が勃発して以来、ヨーロッパやアメリカの主流メディアは中東アジア情勢に釘付けだ。正常な日本人だと「ウクライナ支援はどうなったのか?」と首を傾げたくなるが、ユダヤ人の“カネ”に牛耳られている歐米人だと、政治家も庶民も、ガザ地区での流血騒ぎに躍起となる。
しかし、ちょっと冷静に考えてみれば、この光景はかなり異常だ。どうしてヨーロッパ人やアメリカ人が、遠く離れた中東アジアの紛争にのめり込み、国内で民族対立に巻き込まれているのか? 地理に疎いアメリカ人でも、連日連夜、イスラエル情勢を伝える報道番組を観ているけど、地球儀でイスラエルが何処にあるのかさえ指すことができない人が多い。毎度のことだけど、イラクやアフガニスタンで戦争が起きた時も同じで、イラクとイランの位置が判らぬ人が少なくなかった。
John Sununu 001(左 / ジョン・スヌヌ)
そう言えば、オイル・ビジネスで稼いでいたジョージ・H・W・ブッシュが大統領になった時、ホワイトハウスのミーティングでサウジ・アラビアとイラクの問題が話し合われたことがある。1990年、サダム・フセインがラジオ演説で、「メッカと預言者の墓を占領から守れ」と述べたので、大統領の側近達は様々な軍事オプションを討論していたそうだ。ところが、首席補佐官のジョン・スヌヌ(John H. Sununu)は唖然とする質問を口にした。彼は地理に疎かったのか、唐突に「メッカって何処にあるんだ?」と尋ねたらしい。(Geoff Simons, Saudi Arabia : The Shape of a Client Feudalism, London : Macmillan Press, 1998, p. 269.)
日本の帝国海軍に殺されかけたブッシュは、戦後、オイル・ビジネスで生計を立てるべく、テキサス州で「ザパタ石油(Zapata Petroleum Corporation)」を創設した。息子のジョージ・ウォーカーも石油商人で、このドラ息子は「アルブスト・エナジー(Arbusto Energy)」という石油の輸出会社を創っていた。彼の会社は後に「Spectrum 7」という会社に吸収されたという。商人上がりの大統領たるハーバト・ブッシュにしたら、スヌヌ補佐官の質問はあまりにも初歩的で、「えっ! 知らないのか?」と意表を突く質問であったはずだ。(信じられないけど、大学生でも世界地図に疎い者が多く、ビックリするようなエピソードがたくさんある。地理に関する話は別の機会で述べてみたい。)
話を戻す。西歐人や米国人というのは、高学歴で賢そうに見えても、根本的なところは愚かなようで、自ら進んで不幸を招いている。リベラル思想なんかはゴミ箱に棄てればいいのに、「寛容」とか「多様性」といった言葉に酔ったアメリカ人は、昔から異質なユダヤ移民を受け容れてきた。しかも、前世紀末からは大量のイスラム教徒やアラブ人を受け容れてしまったから、もうアメリカ社会は滅茶苦茶だ。ロンドンやパリでもヨーロッパ的風景は失われ、猥雑なカイロやイスタンブールみたいになってしまった。ユダヤ人が群がる「ジューヨーク(Jewish New York)」にも時代の変化が現れ、支那人や南米人のみならず、アラブ系の住民までが増えてしまった。
こんな状況になれば、親イスラエルのユダヤ・メディアと反シオニズムのアラブ・メディアが衝突するのも当然だ。案の定、歐米のマスメディアは両陣営の宣伝合戦となっている。いつもの通り、ユダヤ人の金貨に魅せられた主流メディアは、テロ集団のハマスによる悪逆非道を報じている。CNNやABC、NBCのキャスターは、高額な報酬と引き換えに、重役や株主の下僕か九官鳥になっているのか、しきりにイスラエルの安全を脅かすパレスチナを咎めていた。
「赤ん坊殺し」の衝撃
Kibbutz destroyedKibbutz Beeri 0033
(左 : 惨殺された遺体を運び出すイスラエル軍の兵隊 / 右 : ハマスによって放火されたキブツの家屋 )
今や、アメリカのメディアからは反ロシアの報道は何処かに消えてしまい、今度は反パレスチナの報道でお祭り騒ぎだ。事件の真相は未だに明らかではないが、歐米では「」ハマスのテロリストによるユダヤ人の虐殺」というニュースがあった。10月の奇襲作戦が実行された時、ハマスの一部隊はクファ・アザ(Kfar Aza)のキブツ(kibbutz / ユダヤ人の共産主義的な農村)を襲撃し、赤ん坊や幼児の首を刎ねた、というのだ。
Asher Moskowitz 2(左 / アシャー・モスコヴッツ)
しかも、惨殺した赤ん坊の死体を家のオーブンで焼いた、というから凄い。医療や救助活動を目的とするボランティア組織、「連合ハッツァラー(Hatzalah)」で働くアシャー・モスコヴッツ(Asher Moskowitz)によれば、ハマスに襲われた赤ん坊は“生きたまま”オーブンで焼かれた、というのだ。彼の証言によれば、遺体袋に収められた赤ん坊の体は高熱で焼かれたせいか、黒くなった肉が膨れ上がっていたという。 (Chris Jewers, ‘Hamas killers 'roasted babies in an oven' during October 7 terror attack, Israeli first responder claims,’Daily Mail, 2 November 2023.)
「連合ハッツァラー」の創設者であるエリ・ビアー(Eli Beer)氏も似たような証言を述べており、ハマスの連中が赤ん坊を竈(かま)の中に入れて焼いてしまった、と語っている。彼とそのボランティア仲間は、数時間後に黒焦げとなった幼児を発見したそうだ。モスコヴィッツやビアーの証言は直接的な目撃に基づく話じゃないから信憑性に欠ける部分がある。本当に、襲撃部隊が生きたまま赤ん坊を竈の中に入れたのかどうかは、実際にハマスのメンバーが逮捕されないと判らない。
これまた信じがたいが、ハマスのテロ部隊は幼児ばかりじゃなく、妊婦も襲ったそうで、この殺人鬼集団は、まだ生まれぬ胎児を虐殺したという。NGOの「Zaka」で救護活動を取り仕切るヨシ・ランダウ(Yossi Landau)によると、ハマスのテロリストは妊婦の腹を割いて胎児を抉り出したそうだ。臍(ヘソ)の緒が附いたままの胎児を取り出し、ナイフで刺すなんて人間のすることじゃない。救護隊は床に横たわっている妊婦を発見したというが、この母親は頭部を銃で撃たれていたそうだ。Rachael Bunyan, 'Israel releases images of babies murdered and burned by Hamas as 'verified photos' of others beheaded by terrorists are 'confirmed' by local media and rescue team reveals pregnant woman 'had child sliced from her womb', Daily Mail, 12 October 2023.)
Yossi Landau 2
(左 / ヨシ・ランダウ)
ランダウ氏と彼の仲間は、近所でも虐殺事件を目にしたそうで、両手を後ろで縛られている夫婦を発見した。酷いことに、この夫婦の側には両手を背後で縛られた二人の幼児もいたそうで、この家族は全員焼き殺されていたという。殺害された母親は子供を抱きかかえるようにして死んでいたというから、本当に悲しくなる。被害者達は焼かれる前に銃で撃ち殺されていたから、死体を焼いたのは復讐か侮蔑のどちらかだろう。
ランダウ氏は他にも虐殺死体を見たそうで、20名もの子供が銃で撃たれたり、炎で焼かれたりしたそうだ。そして、これらの遺体は山のように積まれていたというからゾッとする。目撃者となったランダウ氏はひどく動揺し、恐怖で声を震わせていたという。ハマスによる虐殺行為は別の場所でも起きていた。アサルト・ライフルや手榴弾で殺されたユダヤ人の子供達は、腕や脚が吹き飛ばされていたし、血塗れの死体や黒焦げになった遺体もあったらしい。
一方、歐米諸国に住むパレスチナ人やその仲間達も負けてはおらず、彼らはユダヤ・メディアに対抗すべく、大学のキャンパスやインターネット番組でイスラエルの虐殺を咎めていた。日本でもワイドショーやニュース番組で取り上げていたが、イスラエル軍はガザ地区の掃討作戦を決行し、病院や住宅地を砲撃していた。もちろん、この報復で多くの女子供が「付随的犠牲者(collateral damage)」となっていたが、そんなのは「お構いなし」だ。イスラエル側の論理だと、「集団的懲罰(collective punishment)」となるから、民間人が犠牲になるのはしょうがない。
Kibbutz victims
(左 / 黒焦げにされたユダヤ人の遺体 )
でも、これが正当化されると、ナチ・ドイツが民間のユダヤ人を殺したことも正当化されてしまうだろう。なぜなら、ユダヤ人のパルチザンや便衣兵がドイツ軍の将兵を襲撃したから、その“報復”として関係の無い村人でも、同じ“ユダヤ人”ということで虐殺が不問となる。たとえ、“鬱憤晴らし”でもOK。イラク戦争でもアメリカ兵は“気晴らし”や“仲間の敵討ち”という理由で、無関係のイラク人を殺しまくっていた。「不審な行動」と思ったくらいで撃ち殺していたから、普通なら「戦争犯罪」とか「人道上の罪」で絞首刑だ。
イスラエル軍の報復攻撃も酷いが、パレスチナ側の襲撃だって非難されるべきテロ行為である。だいたい、過激派のハマスが一般住民を「人間の楯」にしているんだから、被害者が増大するのも当然だ。おそらく、一般人を“生け贄”にすることでイスラエル側の罪悪を拡大さることが目的なんだろう。悲惨な映像が増えれば、反イスラエルのジャーナリストや言論人が騒ぎ、パレスチナに同情する民衆が増えるから、出来るだけ幼い子供の死体や血塗れの女性を撮した方がいい。
イスラエル政府もハマスの“遣り口”は百も承知だ。おそらく、ネタニヤフ政権これを解っていながら空爆を続けているのだろう。なぜなら、イスラエル政府、とりわけシオニスト勢力の戦略には、ガザ地区を“無人化”するという目標があるからだ。以前、紹介したように、イスラエルのシオニスト組織は「大イスラエル構想」があり、イラクやシリアにまで領土を広げるべし、との長期計画がある。だから、地下道を破壊する作戦と共に、居住地を空爆すれば、避難民のパレスチナ人は帰る家を失ってしまうのだ。瓦礫の山と化したガザ地区を目にすれば、どこか他の場所に住むしかない。「家なき子」となったパレスチナ人は、仕方なくエジプトに移り住むか、歐米諸国へ避難するかのどちらかだ。
しかし、一般のアメリカ人やヨーロッパ人にしたら大迷惑。只でさえ、シリア難民やイラク難民で社会が混乱しているのに、こうした異民族に加え、新たな避難民を受け容れるなんて正気の沙汰じゃない。ところが、歐米諸国にはリベラル派のユダヤ人団体やアラブ系の活動家があるから、“可哀想な避難民家族”を引き取ろうと奔走する。しかも、イスラム教徒の国民が居着いているから、地元の議員や有力者に働きかけて「難民枠」を拡大させたりする。こうなれば「人権」を掲げるNGOもしゃしゃり出てくるから、大量のパレスチナ人が雪崩れ込む危険性は常にある。
イスラエル擁護の大富豪
歐米諸国のみならず、日本にも親パレスチナの大学教授や人道主義を掲げる左翼分子は腐るほど居る。イスラム問題となれば同志社大学の内藤正典(ないとう・まさのり)とか中田考(なかた・こう)が頭に思い浮かぶが、最近だと放送大学の高橋和夫(たかはし・かずお)や東京大学の鈴木啓之(すずき・ひろゆき)、防衛大の江崎智絵(えざき・ちえ)などがテレビ番組に駆り出されて物議を醸している。一般国民でも左翼じゃないのに、ワイドショーに洗脳されたのか、イスラエル軍から殺されたパレスチナ人に同情する奴は結構多い。ユダヤ人組織が猛威を振るうアメリカでも、パレスチナを支援する学生や活動家が多いから、シオニストのユダヤ人はテロリストを擁護するリベラル派に腹を立てている。
Leon Cooperman 1(左 / レオン・クーパーマン)
例えば、ヘッジ・ファンドの大富豪で、「オメガ・アドヴァイザーズ(Omega Advisors)」のCEOや会長を務めるレオン・クーパーマン(Leon Cooperman)は怒り心頭だ。ポーランドからやって来たユダヤ移民の倅(せがれ)であるレオン殿は、ハンター・カレッジを卒業した後、コロンビア大学に進学し、そこでMBA(ビジネス修士号)を取得した。ところが、母校であるはずのコロンビア大でアラブ系やイスラム教徒の学生が親イスラエルの叛旗を振りかざし、テロ組織のハマスを擁護したから烈火の如く怒り狂っている。何しろ、ビジネスで成功したクーパーマンは、母校であるコロンビア大学に多額の寄附金(数年に亙り約5千万ドル)を渡していたから、反イスラエルの集会を開く学生に我慢がならない。
FOX TVの「Claman Countdown」に出演し、司会のリズ・クラマン(Liz Claman)からインタヴューを受けたクーパーマンは、見るからに不満の塊(かたまり)であった。司会者がコロンビア大学の反ユダヤ的学生に話が及ぶと、クーパーマンは不機嫌になってしまい、一応、質問に答えていたが、露骨な態度を取って「あのクソ餓鬼どもは頭がイカかれているだ!」と吐き捨てていた。(Kristen Altus, 'Billionaire Leon Cooperman pulling Columbia funding amid student protests: These kids have ‘s--- for brains’,FOX Business, October 26, 2023.)
「赤の巣窟」たるコロンビア大学には、旋毛(つむじ)までが“左巻き”の過激派がウジャウジャいる。学生ばかりか教授にも左翼が多いから、パレスチナ側のテロ行為を「レジスタンス活動」と考える輩(やから)が少なくない。例えば、現代アラブ政治を専攻するジョセフ・マサド(Joseph Massad)教授は、「ハマスvsイスラエル戦争」を指して「宗主国の軍隊(colonial army)」に対する「土着民のレジスタンス」だ、と評していた。Joshua Q. Nelson, 'Columbia University professor describes Hamas terrorist attacks as 'indigenous Palestinian resistance', Fox News, October 11, 2023.) でも、こうした左翼を育てていたのもユダヤ人であったから、彼らは予想外の「しっぺ返し」を喰らっていた、ということだ。
pro Palestinian students 111pro Israel students 8832
(左 : キャンパスないで親パレスチナを掲げるアラブ系の学生 / 右 : 親イスラエルを訴えるユダヤ人の学生 )
TBSやNHKに毒されていない日本人から観れば、ハマスやヒズボラの攻撃は「テロ行為」に過ぎない。しかし、パレスチナ人に同情するアラブ系知識人にしたら、ハマスの電撃作戦は痛快だ。何しろ、歐米諸国から武器や資金をもらい、近代兵器や核兵器まで所有するのがイスラエル軍だから、刑務所みたいなガザ地区のパレスチナ人には、まともな軍隊が無い。旧約聖書に出てくるダビデとゴリアテじゃないけど、ユダヤ人から迫害を受けるパレスチナ人は、投石でしか抵抗できなかった。ところが、今回はイランから支援を受けている。しかも、ウクライナの闇市場から流れてきた武器で反撃できたから、ハマスじゃないパレスチナ人でも勇気百倍だ。
歐米のリベラル白人は「同化政策」を取ればアラブ人でもユダヤ人でも「西歐人」になると信じているが、肉体や先祖が違えば「同胞」にはならず、民族対立が起こればそんなものは一瞬で消えてしまうものだ。ガザに駆けつけることが出来ない歐米のアラブ人は、ある意味、現地のパレスチナ人よりも激しくユダヤ人を憎み、バーチャル戦争で勇猛果敢な闘士となる。アメリカに住むユダヤ人も、イスラエルに移住しない“引け目(罪悪感)”があるから、矢鱈と熱心なシオニストになる。
ただ、1960年代と違うのは、現在の歐米社会には大量のイスラム教徒やアラブ系移民が存在することだ。デモクラシーの国家では「数」が「力」の源泉となる。第21世紀に入ると、アラブ系の政治家までが輩出され、大手メディアの報道番組にもアラブ系のキャスターが採用されている。こうなると、親イスラエル派の知識人やユダヤ・マネーに靡く政治家でも、そう簡単に輿論をユダヤ支援一色に染め上げることは出来ない。
でも、アメリカやヨーロッパの政治家やマスコミ業界は、札束ビンタやユダの金貨が大好き。たとえ、キャンパスやインターネットでイスラエル批判が猛威を振るっても、テレビ番組では依然として「親イスラエル」となっている。しかも、財界にはユダヤ人の大御所がゴロゴロいるから、スポンサーに弱いテレビ局はイスラエル批判をする事はない。新聞や雑誌でも広告主は「神様」だ。テレビ局の経営者や株主を見ると、ユダヤ人がズラリと顔を並べている。
例えば、巨大メディアの「ワーナー・ブラザーズ」はマイケル・デ・ルカ(Michael De Lucaに率いられているし、「ウォルト・ディズニー」社はボブ・アイガー(Robert Allen Igar)が君臨している。亡くなったサムナー・レドッドストーン(Sumner Redstone / 本名はレッドシュタインRothstein)は、これまた有名なViacomとCBSを仕切っていたけど、彼の跡継ぎは娘のシャリ・エリン・レッドストーン(Shari Ellin Redstone)となっている。CNNはスキャンダルで失脚したジェフ・ザッカー(Jeff Zuker)がCEOや会長に附いていたし、NBCの経営者はジェフ・シェル(Jeff Shell)となっている。シェルは「米国ユダヤ人委員会」から表彰されるほどの人物だ。
Michael De Luca 213Bob Iger 213Sumner Redstone 324Shari Ellin Redstone 213
( 左 : マイケル・デ・ルカ / ボブ・アイガー / サムナー・レドッドストーン / 右 : シャリ・エリン・レッドストーン )
ニューヨーク・タイムズ紙もユダヤ・メディアで、この新聞社は代々ザルツバーガー家によって運営されている。今はアーサー・グレッグ・ザルツバーガー(Arthur Gregg Sulzberger)が会長に納まり、編集長には「Staples」の社長を務めたレオ・カーン(Leo Kahn)の息子であるジョセフ・カーン(Joseph F. Kahn)が就任している。英国のBBCもユダヤ人の巣窟となっており、今年、会長職を退いたリチャード・シャープ(Richard Sharp)はユダヤ人で、貴族院議員で男爵となったエリック・シャープ(Eric Sharp)の息子である。
Jeff Zucker 4325Jeff Shell 0032Arthur Gregg Sulzberger 424Richard Sharp 6312
( 左 : ジェフ・ザッカー / ジェフ・シェル / アーサー・グレッグ・ザルツバーガー / 右 : リチャード・シャープ)
ビジネス界もユダヤ人で溢れている。以前、ハーヴァード大学の卒業生でも、反ユダヤ主義者や親パレスチナの学生なら雇わないよう、仲間のビジネスマンに訴えたビル・アックマン(William Albert Ackmanを紹介したけど、彼の他にも親イスラエルの財界人、つまりユダヤ人の大富豪はかなり多い。
例えば、投資顧問会社の「アポロ・グローバル・マネージメント(Apollo Global Management)」を創業したマルク・ローワン(Marc Rowan)とか、有名な「エステー・ローダー(Estée Lauder)」社の相続人であるロナルド・ローダー(Ronald Steven Lauder)は、ドナルド・トランプにも献金した共和党支持である。ユダヤ人大富豪のローダー氏は、美術品の蒐集や慈善活動で名を知られているが、「世界ユダヤ人会議(World Jewish Congress)」の総裁や「アウシュヴィッツ・ビルケナウ記念財団(Auschwitz Birkenau Memorial Foundation)」の会長を務める大御所だ。
Bill Ackman 2Marc Rowan 4234Ronald Lauder 3243Charles Schumer 223
(左 : ビル・アックマン / マルク・ローワン / ロナルド・ローダー / 右 : ャック・シューマー )
ユダヤ人のチャック・シューマー(Charles Schumer)上院議員みたいに、イスラエルの代理人みたいな政治家は多いけど、民衆党の支持者にもユダヤ人が多く、「スーパーPAC(政治資金管理団体)」に巨額の献金を行うユダヤ商人は、ほとんどが親イスラエル派か熱心なシオナストである。例えば、「サムソン・エナジー(Samson Energy)」社の会長を務めるステイシー・シュスターマン(Stacy Schusterman)や「サバン・キャピタル・グループ(Saban Capital Group)」の総帥であるハイム・サバン(Haim Saban)、製造業や不動産開発、金融業で有名な「クラフト・グループ(Kraft Group)」のCEOや会長を務めたロバート・クラフト(Robert Kraft)、ヘッジ・ファンドの「スリー・ポイント(Three Point)」のCEOを務めるダニエル・ローブ(Daniel S. Loeb)などである。
Stacy Schusterman 11Haim Saban 213Robert Kraft 213Daniel Loeb 3556
(左 : ステイシー・シュスターマン / ハイム・サバン / ロバート・クラフト / 右 : ニエル・ローブ)
ワシントンで蠢くイスラエル・ロビーも強力で、ユダヤ人のネットワークは日本の創価学会や経団連とは桁違いに大きい。テル・アビブの人脈は、ロンドンやパリ、ベルリン、ウィーン、ローマ、アムステルダム、アントワープ、ニューヨークなど、世界各国の都市に結びついている。アメリカ国内のユダヤ人団体もほとんどがシオニスト支持組織だ。「名誉毀損防止同盟(ADL)」の会長であるジョナサン・グリーンブラット(Jonathan Greenblatt)や「米国ユダヤ公共問題委員会(AIPAC)」の会長に就任したベッツィー・ベルン・コーン(Betsy Bern Korn)が、イスラエル支持を表明するのは当然である。
Jonathan Greenblatt 942Betsy Berns Korn 1144Lindsey Graham 22Mitch McConnell 7742
(左 : ジョナサン・グリーンブラット / ベッツィー・ベルン・コーン / リンゼイ・グラム / 右 : ッチ・マコーネル)
民衆党は当たり前だけど、共和党にもシオニスト議員が多く、上院議員のリンゼイ・グラム(Lindsey Graham)やミッチ・マコーネル(Mitch McCornnell )のようなRINO(名前だけの共和党員)は、大口の献金に平伏し、恥ずかしくもなく親イスラエルに傾いている。しかし、その“とばっちり”で劣勢のウクライナ軍は窮地に立たされているようだ。兵員が足りないうえに、資金や武器の供給が無くなれば、失地恢復どころじゃなく、ゼレンスキー大統領の再選だって危うくなるだろう。(もっとも、ウクライナで大統領選挙があればの話だが。)
パレスチナを批判するレオン・クーパーマンは、イスラエルが“デモクラシー”であるからパレスチナ人とは違うんだ、と強調するが、そのイスラエル国内では“非民主的”な政策が公然と行われている。クーパーマンら親イスラエルのユダヤ人が宣伝する、“自由で西歐的なイスラエル”というのは嘘っぱちだ。瀆職まみれのベンジャミン・ネタニヤフ首相は、豪腕を以て司法組織を行政側に取り込もうとしていた。それゆえ、彼はイスラエル国民の間で非常に評判が悪く、大勢の国民が抗議デモに参加していたのである。アメリカのユダヤ人は「表現の自由」とか「思想の自由」、「言論の自由」を主張するが、ネタニヤフ政権のイスラエルでは“都合の悪い情報”は隠蔽され、うっかり“言論の自由”を行使すると「疑惑」だけで逮捕されてしまうのだ。
Dalal Abu Amneh 0022(左 / ダラル・アブ・アムネー)
例えば、アラブ人社会で有名なダラル・アブ・アムネー(Dalal Abu Amneh)は、インスタグラムで30万人のフォロアーを持つ人気歌手である。ところが、今回、彼女は自身のSNSでガザ地区のパレスチナ人を擁護し、ガザで活動する慈善団体のサイトに繋がるようリンクを附けてしまった。さらに、彼女は「主よ、我に救いと慈悲を与えたまえ! 天主のもとに勝者無し」と書き込んでしまったから、さあ大変。間もなく、彼女のもとにはイスラエルの治安組織が現れ、「煽動罪」の容疑でダラルは引っ張られてしまった。(‘Israel-Palestine war: Israeli forces arrest Palestinian singer Dalal Abu Amneh’, Middle East Eye, 17 October 2023.) 二人の子供を育てるアムネーは、以前からイスラエルの入植者による嫌がらせを受けていたそうで、彼女の逮捕はイスラエル国内のアラブ系住民に衝撃を与え、新たな不満を惹起した。
逮捕から二日後、アムネーは釈放されて自宅軟禁となったが、彼女の弁護士(Abeer Baker)によれば、この人気歌手は45日間も戦争について語ることを禁止されたそうだ。(Henriette Chacar, 'Israeli Police Crack Down on Arab Citizens Expressing Solidarity With Gaza’, Reuters, October 20, 2023.) 彼女に対する容疑と罪状は明らかにされなかったが、イスラエル側の態度は頑なで、リベラル派の非難に面しても揺るぐことはなかった。警察署長を務めるコビ・シャタイ(Kobi Shabtai)によれば、国家やその象徴に対する扇動は、如何なるものであっても、決して赦してはならない行為であるという。イスラエルの治安当局は「寛容ゼロ(zero-tolerance)」の姿勢を貫くそうだ。
とはいっても、イスラエル人口の約20%はアラブ・パレスチナ系の国民だから、ハマスの攻撃に理解を示す者も少なくない。日頃からユダヤ人の圧迫に怒りを募らせているアラブ人だと、自分の立場を危うくしてもイスラエルの攻撃を糾弾したくなるそうだ。実際、83名の大学生が親パレスチナを表明して大学側から譴責処分を受けていた。民間企業でも騒ぎが起きたようで、職場を解雇されそうになったケースが40件ほど報告されている。
Hassan Jabareen 1(左 / ハッサン・ジャバリーン )
異民族を抱えていると騒擾が絶えないようで、ハマスのテロ攻撃を称賛し、社会不安を引き起こしたという容疑で、約100名のアラブ系国民が拘束されたという。「アダラー(Adalah)」の代表を務めるハッサン・ジャバリーン(Hassan Jabareen)によれば、拘束された約9割の者は何の根拠も無く捕まったそうで、警察の逮捕は違法である、と語っていた。拘束された者の中には、インターネット上でパレスチナを擁護する書き込みを行っただけ、というケースや、「TikTok」でビデオ映像を流した者が含まれていたから、本来なら捕まるほどの犯罪者じゃない。まぁ、中東アジアだと街中での抗議デモや集会は、不穏な暴動と区別がつきにくいから、イスラエルの治安当局は予め暴力沙汰になりそうな不穏分子を排除したかったのだろう。
アメリカ人だけじゃなく、日本人にとっても中東アジアは複雑怪奇で、厄介な紛争地帯となっている。ユダヤ人とアラブ人の民族紛争は、どちらかが皆殺しになるか、絶滅寸前の死闘になるまで終わることはないだろう。だから、「問題の火種」になるユダヤ人やアラブ人を受け容れてはならず、たとえ可哀想な戦争避難民でも心を鬼にして門前払いにすべきだ。
特に、ユダヤ人は他民族を利用して自分の利益を図るから質(タチ)が悪い。 彼らは「銭の力」を充分に弁えているから注意が必要だ。もし、イスラエルが危うくなれば、彼らは一致団結して大統領や上院議員を引っ叩く。札束ビンタに弱い議員は、直ちに資金や武器を提供するし、事によったらアメリカ軍の出撃だ。「馬鹿と異民族は徹底的に利用しろ!」というのがユダヤ人のモットーで、これを指摘する者は「レイシスト」や「ネオナチ」のレッテルを貼られて社会的地位を失ってしまうだろう。それゆえ、大半の知識人や政治家は知っていながら黙っている。今も昔も政治家は銭で動く。「東洋のユダヤ人」たる支那人は、日本の政治家を金と女で籠絡するが、「西洋の支那人」たるユダヤ人も同じ手口で現地人を操る。悔しいけど、狡猾な民族は侮蔑されても最後に勝つ。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68944752.html
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66:777
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2023/11/11 (Sat) 17:04:30
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2023.11.11XML
イスラエル軍がガザで民族浄化作戦を続けている理由として新運河建設も指摘
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311110000/
イスラエルはアカバ湾と地中海をつなぐ「ベン・グリオン運河」を計画している。スエズ運河はエジプト領にあるが、新運河はエーラト港からヨルダンとの国境沿いを進み、ガザの北側から地中海へ出るルート。この計画が実現するとイスラエルは世界の物流に対する影響力を手にできるが、問題はパレスチナ人を封じ込めているガザ。新運河の不安定要因になる。その問題を解決するためにはガザからパレスチナ人を消し去らねばならないとイスラエルが考えても不思議ではない。
ガザには天然ガスの問題もある。地中海東部、エジプトからギリシャにかけての海域で天然ガスや石油が発見されているのだ。この海域に9兆8000億立方メートルの天然ガスと34億バーレルの原油が眠っていることがわかっている。ガザ沖にも天然ガスは存在、その開発が進んでパレスチナの経済が豊かになることをイスラエルは恐れている。
イスラエルは1948年5月14日に「建国」されたが、その時点から「大イスラエル構想」は存在していた。ユーフラテス川とナイル川で挟まれている地域はユダヤ人の所有物だというのだ。
その構想を実現しようとしていた人びとはユダヤ教の宗教書であるトーラー(キリスト教徒が言う旧約聖書のうちモーセ5書)の記述を根拠だとしているが、トーラーによると、土地を所有しているのは神であり、ユダヤ教徒はトーラーを守るという条件の下でその土地に住むことを許されただけだ。大イスラエル構想はプロテスタントが言い始めたのだとも言われている。
しかし、「建国」際に大イスラエルを実現できない。1967年6月5日にイスラエルは第3次中東戦争を仕掛ける。この年の3月から4月にかけてイスラエルはゴラン高原のシリア領にトラクターを入れて土を掘り起こして挑発、シリアが威嚇射撃するとイスラエルは装甲板を取り付けたトラクターを持ち出し、シリアは迫撃砲や重火器を使うというようにエスカレートしていった。
軍事的な緊張が高まったことからエジプトは1967年5月15日に緊急事態を宣言、部隊をシナイ半島へ入れた。5月20日にはイスラエル軍の戦車がシナイ半島の前線地帯に現れたとする報道が流れ、エジプトは予備軍に動員令を出す。そして22日にナセル大統領はアカバ湾の封鎖を宣言した。
イスラエルはこの封鎖を「イスラエルに対する侵略行為」だと主張、イスラエルの情報機関モサドのメイール・アミート長官が5月30日にアメリカを訪問、リンドン・ジョンソン米大統領に開戦を承諾させた。そして6月5日にイスラエル軍はエジプトに対して空爆を開始、第3次中東戦争が勃発する。
この戦争で圧勝したイスラエル軍はガザ、ヨルダン川西岸、シナイ半島、ゴラン高原を占領したが、占領を続けられなかった。それでもゴラン高原の西側3分の2を不法占拠は続け、ヨルダン川西岸では不法入植で侵食してきた。そしてガザでの民族浄化作戦だ。
ハマスを含むパレスチナ系武装グループが10月7日にイスラエルへ攻め込んだ。軍事作戦「アル・アクサの洪水」だが、この攻撃をイスラエル政府やアメリカ政府は事前に知っていた可能性が高い。その根拠は本ブログでも書いてきた。この攻撃を受け、攻め込んだ戦闘員と一緒にイスラエル軍はイスラエル人を殺傷しているとイスラエルのメディアも報じている。
この攻撃を口実としてイスラエル軍はガザのパレスチナ人に対する無差別攻撃を開始、エジプト領のシナイ半島へ移動するように命じたが、エジプト政府は国境を開けず、パレスチナ人は移動を拒否した。そこで皆殺し作戦へ切り替えたようだ。
イギリスの支配層が19世紀に策定した長期戦略にとって紅海から地中海へ抜ける運河は重要な意味を持つ。その運河のそばにイギリスが作り上げた国がサウジアラビアとイスラエルにほかならない。
イギリス政府は1838年、エルサレムに領事館を建設。その翌年にスコットランド教会がパレスチナにおけるユダヤ教徒の状況を調査し、アメリカではウィリアム・ブラックストーンなる人物が1891年にユダヤ人をパレスチナに送り出そうという運動を展開し、ベンジャミン・ハリソン米大統領に働きかけた。
1917年11月2日、イギリス外相だったアーサー・バルフォアはウォルター・ロスチャイルドに書簡を出す。その中で「ユダヤ人の国」を建設することに同意すると書かれている。
1920年代に入るとパレスチナでアラブ系住民はそうした動きに対する反発が強まり、それを抑え込むため、デイビッド・ロイド・ジョージ政権で植民地大臣に就任したウィンストン・チャーチルはパレスチナへ送り込む警官隊の創設するという案に賛成。そしてアイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーを採用することになる。この組織はIRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立され、違法な殺人、放火、略奪など残虐さで有名だった。そして1948年5月にイスラエルの「建国」が宣言される。
シオニストには強力なスポンサーが存在した。その中にはエドモン・アドルフ・ド・ロスチャイルドやアブラハム・フェインバーグが含まれている。(Will Banyan, “The ‘Rothschild connection’”, Lobster 63, Summer 2012)
ライオネル・ド・ロスチャイルドと親しくロシア嫌いだったベンジャミン・ディズレーリは1868年2月から12月、74年2月から80年4月まで首相を務めている。ディズレーリが1875年にスエズ運河運河を買収した際、資金を提供したのはライオネル・ド・ロスチャイルドだ。(Laurent Guyenot, “From Yahweh To Zion,” Sifting and Winnowing, 2018)
1880年代に入るとエドモンド・ジェームズ・ド・ロスチャイルドはテル・アビブを中心にパレスチナの土地を買い上げ、ユダヤ人入植者へ資金を提供しはじめた。この富豪はエドモンド・アドルフ・ド・ロスチャイルドの祖父にあたる。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311110000/
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2023/11/13 (Mon) 06:22:49
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ハマスの攻撃を口実にしてガザで皆殺し作戦を展開しているイスラエル
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311120000/
ハマスはムスリム同胞団系の武装組織。イスラエルから承認を受けたうえでカタールから資金を得てきたと言われている。イスラエル政府はハマスのガザ支配を積極的に支援していたのだ。
創設者のシーク・アーメド・ヤシンはムスリム同胞団の一員で、1973年にムジャマ・アル・イスラミヤ(イスラム・センター)を、そして76年にはイスラム協会を設立している。ハマスは1987年、イスラム協会の軍事部門として作られた。
イスラエルの元国会議員、モシェ・ファイグリンによると、このハマスを壊滅させるために「ガザをドレスデンや広島のように破壊」するのだという。実際、ガザはそうした状況で、すでの1万1000人以上の住民が殺され、そのうち約4割が子どもだ。自分たちが作り上げた「フランケンシュタイン」を壊滅させるという名目でガザのパレスチナ人を皆殺しにしようとしていると言われても仕方がないだろう。
イスラエル側でハマスと最も緊密な関係にある人物はベンヤミン・ネタニヤフだと言われている。シーモア・ハーシュによると、2009年に首相へ返り咲いた時、ネタニヤフはPLOでなくハマスにパレスチナを支配させようとした。そのため、ネヤニヤフはカタールと協定を結び、カタールはハマスの指導部へ数億ドルを送り始めたという。
10月7日にハマスの戦闘部隊はイスラエルへ攻め込んだ。「アル・アクサの洪水」だが、この軍事作戦の展開は奇妙だと少なからぬ人が指摘している。
2年ほど前から攻撃の準備を始めたようだが、その間、イスラエルの情報機関が察知できなかったとは考えにくい。もし察知できなかったのなら大変な失態だが、戦闘が始まってからイスラエル軍はハマスの交信を全て傍受しているようである。
ガザはイスラエルが建設した一種の強制収容所化である。その収容所を取り囲む壁には電子的な監視システムが設置され、人が近づけば警報がなるはず。警報が鳴れば地上部隊だけでなく戦闘ヘリも駆けつけることになっている。
ハマスの攻撃で約1400名のイスラエル人が死亡したとされているのだが、イスラエルの新聞ハーレツによると、イスラエル軍は侵入した武装集団を壊滅させるため、選挙された建物を人質と一緒に砲撃で破壊したという。イスラエル市民をイスラエル軍は殺害したということだ。ハーレツの記事を補充した報道もある。
攻撃が始まった直後、イスラエルの子ども40人が斬首されたという話が流れ、アメリカのジョー・バイデン大統領やイスラエルのニル・バルカット経済相も子ども40人の斬首話を広めた。
しかし、この話は確認されていないと別の記者が指摘、そうした話を広めるのは無責任だと批判した。バイデンはイスラエルでテロリストが子供を斬首している確認された写真を見たと主張していたが、その翌日には発言を撤回、報道官はバイデンがそのような写真を見た事実はないと語っている。要するに、作り話だった。
ハマスの攻撃から数時間後、アメリカ政府は空母2隻、ジェラルド・R・フォードとドワイト・D・アイゼンハワーを含む空母打撃群を地中海東部へ移動させた。事前に攻撃を知っていなければ、これほど迅速に派遣することは不可能だと考えられている。
この攻撃はまさに「イスラエルの9/11」だった。 ハマスの攻撃はガザからパレスチナ人を消し去りたいネタニヤフのような人びとにとり、願ってもないことだったであろう。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311120000/
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2023/11/14 (Tue) 15:08:48
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「とどまることを知らない暴力―私たちが今ガザで目にしていること」明治学院大学国際平和研究所と赤十字国際委員会駐日代表部が緊急シンポ
2023年11月14日
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/28207
イスラエルによる爆撃が1カ月以上続いているパレスチナ自治区ガザ地区(5日)
ハマスによる攻撃を契機に始まったイスラエルのパレスチナ・ガザ地区への侵攻は、1カ月が経ち、イスラエルが連日の大規模な空爆と軍事包囲に加えて地上戦を開始したことで、ガザ地区の犠牲者は1万人をこえ、その4割が子どもだといわれる。また、イスラエルから連れ去られた人質は、その大多数がいまだ解放されないままだ。こうした事態を受けて7 日、明治学院大学国際平和研究所と赤十字国際委員会(ICRC)駐日代表部は共同で緊急シンポジウム「とどまることを知らない暴力~私たちが今ガザで目にしていること~」を開催した。シンポジウムは東京都港区の同大白金キャンパスとZoomで同時開催され、会場・オンライン含めて約500人が参加した。
初めに主催者を代表して、明治学院大学国際平和研究所所長の阿部浩己氏(同大教授)が、「パレスチナのガザ地区で現在進行中の事態に対し、世界の多くの人たちが心を痛め、声を上げている。私たち国際平和研究所も即時停戦を求める声明を発表した。そして今日、今回の事態について法的、政治的、歴史的な観点から考察を加え、私たちになにができるのか、なにをすべきなのかを考える機会をもうけた」と挨拶した。
次に3人の報告者が登壇した。以下、報告と質疑応答の要旨を紹介する。
緊急シンポジウムの登壇者。左から阿部浩己、東澤靖、早尾貴紀、榛澤祥子の各氏(7日、明治学院大学白金キャンパス)
■「国連人道法の守護者」の立場から
赤十字国際委員会駐日代表 榛澤 祥子
まず、非常に厳しい状況のなか、イスラエルとガザで人々に寄り沿いながら力を尽くしている赤十字国際委員会(ICRC)の同僚、パレスチナ赤新月社をはじめイスラエル、エジプトの赤十字パートナーの同僚たち、他の人道支援団体のスタッフのみなさんに心から敬意を表する。
ガザからの退避を決めた組織もあり、それは苦渋の決断だったと思うが、そのなかでICRCは残る決断をした。それは中立・公平・独立を堅守し、160年以上紛争地で活動を継続してきた人道支援組織であるからこそできる決断だと思っている。
私は2015~17年、外交官としてヨルダン川西岸のラマッラにある対パレスチナ日本政府代表事務所に勤務していた。国連パレスチナ難民救済事業機関の担当でもあったので、西岸の難民キャンプを訪問したり、ガザもときどき訪れていた。
ガザの北端にエレズ検問所があり、南端にラファ検問所がある。ガザの北から南までは41㌔、車で約1時間かかる。ガザの横幅は6~12㌔だ。ガザの総面積は365平方㌔㍍で、東京の地図に重ねると、南の大田区から東京湾と都心を横切って北の葛飾区までとなる。そこに220万人が住んでおり、中東でもっとも小さく密集した都市といわれている。
ガザが16年以上もイスラエルによる封鎖下にあったということは、触れておかねばならない。今回の紛争以前から、ガザは世界からほぼ完全に遮断されていた。国境は注意深く管理されており、物資や人の移動は厳しく制限されていた。それはガザの生活環境に大きな影響を与えている。失業率が高く46・4%。貧困率も高く59・8%。220万人のうち130万人が生活困窮者だ。紛争以前から電力は非常に限られていた。
しかし、ガザは活気のある場所だった。人々は絶望の中に生きてはいなかった。非常に限られた生活のなかで、お客さんが来るとどうやって歓待するかを真剣に考えてくれる人たちで、明るくジョークやポエムが好きで、本当にすてきな人々だ。
ICRC総裁のミリアナ・スポリアリッチが10月28日に次の声明を発表した。「私は耐えがたいレベルの人的被害に衝撃を受けており、紛争当事者双方に今すぐ軍事行動の相互縮小を強く求める。多くの民間人の命が失われたことは嘆かわしいことだ。大規模な砲撃のなか、ガザには安全な場所がなく、軍事包囲が敷かれている現在、適切な人道的対応ができない状況は受け入れられない。これは世界が容認してはならない破滅的な失敗だ」。ICRCとしては、これは非常に強い言葉だと思っている。
紛争の激化は続き、まるでトンネルの先にまったく光が見えていない状況だ。人々はわずかな食料と清潔ではない水で生き延びている。得られる水の質が悪いため、下痢やコレラ、腸チフスなどの蔓延も懸念される。多くの家族は屋根もなく、路上で生活している。私の友人と家族も国内避難民になった。
そうした生活上の不安のうえに、常に暴力や死の恐怖に怯えながら、次の爆弾を待っているような状況だ。爆撃がおこなわれるのは夜が多いため、夜眠れない状況が続いている。非常に多くの民間人が命を落としており、民間のインフラが攻撃されている。ICRCはイスラエル占領地域で1967年から活動しているが、今まで見たこともないレベルの破壊と損失を目の当たりにしている。
病院からの避難は不可能
ICRCは紛争当事者双方に対し、国際人道法上の義務を尊重し、民間人を危害から守るよう求めている。
国際人道法の現在の枠組みは、1949年のジュネーブ諸条約、その他の条約、慣習国際法からなっている。それは武力紛争の影響を制限すること、武力紛争の犠牲者を保護することなどを目的とした一連の規則だ。ICRCは国際人道法の守護者の役割を果たしている。
国際人道法はイスラエルのような国家だけでなく、ハマスなど非国家武装集団にも適用される。紛争のすべての当事者は国際人道法を遵守しなければならない。紛争における国際人道法の基本的なルールは、すべての当事者は常に戦闘員と民間人を区別しなければならないということだ。民間人や民用物が攻撃の標的になってはならない。また国際人道法は、紛争当事者は民間人および民用物への被害を最少化するため実行可能なあらゆる予防措置を講じなければならないとしている。軍事的利益に比べて民間人への被害が釣り合わない、すなわち民間人の被害が大きすぎると予想される攻撃も禁止されている。現在おこなわれている病院や難民キャンプへの攻撃を考えてもらいたい。
ガザ市のアル・シファ病院付近では救急車がイスラエル軍の爆撃を受けた(3日)
そしてICRCは現地で、戦闘行為が引き起こす事態に対する懸念を、守秘義務のもとで当局に伝えている。
次に紹介するのは、ICRCの戦傷外科チーム責任者、トム・ポトカーの報告だ。彼は10月27日にガザに入っている。
「ベッド数以上の膨大な数の患者がおり、外傷、とくに火傷が多くなっている。残念なことに子どもたちの負傷も多く見られる。病院内、階段の吹き抜け、廊下だけでなく、様々な建物と建物との間の屋外エリアでも膨大な数の人々が動き回っている。困難なのは必要な物資が不足しているときに、適切な物資を確保することだ」
「兵器の種類によって負傷の種類も異なる。現時点では爆発物による負傷が圧倒的に多く、身体に大きなダメージを与え、回復には複雑な手術が必要となる。この治療を絶対的に必要としている人々がおり、私は自分の組織を信頼している。ガザの人々はリスクに耐えなければならない。であるからこそ、私たちがリスクに耐えなくてもよい理由にはならない」
病院は国際人道法上、特別に保護された施設だ。傷病者はいかなる状況においても保護されなければならない。人々の医療へのアクセスを妨げる暴力は国際人道法に反する。病院が避難を要請されるさい、避難勧告が出されてもすべての人が避難できるわけではない。負傷者や病人、高齢者など病院のベッドから動けない人は簡単に移動することができない。国際人道法では、警告が発せられるだけでなく、それが適当な時でありかつ明確であること、そして人々が安全に避難できる方法が整備されていることが求められる。
今ガザでは、患者、病院のベッド、生命の維持に必要な装置などすべてを病院から避難させることは事実上不可能だ。医療施設と医療従事者をいかなる危害からも守るために、あらゆる手段を講じる必要がある。
ICRCはガザでのオペレーションを止めていない。現在ガザには、国際職員を含む約130人の職員ができるかぎりの支援を人々に届けている。銃創の手術、身体障害者の支援、病院への物資の提供、ガザシティでの給水トラックを使った水の配給などをおこなっている。現在までICRCの21台のトラックがラファ検問所をこえてガザに入ったが、これは「大海の一滴」に過ぎない。物資とともに、国際人道法にのっとって迅速かつ妨げのない人道的アクセスを可能にするよう求める。
ICRCは西岸における暴力の増加にも、くり返し懸念を表明してきた。西岸では昨年が過去10年間でもっとも死者が多かったが、今年がそれを上回った。私たちが西岸で目の当たりにする暴力は、そこで生活するコミュニティにとってとり返しのつかない結果をもたらすかもしれない。
今、私はガザの友人たちにメッセージを送るのをためらってしまう。どの家族も愛する人を失っている。全員が亡くなった家族もある。ガザの人たちは死が日常生活の一部になっているという。
最後に、テルアビブで待機しているICRCの同僚の言葉を紹介したい。「私たちは任務を遂行し、まだ残っている少しの人間性を維持しようと日々、努めています」
■イスラエルによるガザ占領の本質を問う
東京経済大学教授 早尾 貴紀
まず、今ガザで起きていることは「パレスチナの民族浄化」100年の一段階である、ということについて話したい。
イスラエルに住んでいたユダヤ人歴史家イラン・パペ氏は、イスラエルという国が建国される前後に起きたプロセスは民族浄化だ、という内容の著書を記した。
今から100年前、ヨーロッパ諸国がアジアやアフリカとともに中東地域に植民地主義的な介入をする。そのプロセスにおいて、自国内のユダヤ人迫害という問題に同時に対処するために、自国内のユダヤ教徒の入植運動に手を貸す形で、つまりヨーロッパから外に送り出す形で(アメリカも門戸を制限した)、中東のど真ん中に欧米の利害を代弁する政体をつくろうとした。それが欧米の植民地主義的な利害にかなっていた。
事態は第一次世界大戦後から急速に動き出す。オスマン帝国が敗北し、その領土をイギリスとフランスが分割した。イギリスがパレスチナ地域を委任統治しており、ヨーロッパのユダヤ人のロビー活動を受けて、バルフォア宣言でここにユダヤ人の民族的郷土をつくることを確約した。ところがそこには先住のアラブ・パレスチナ人がいた。それで彼らを排除するという思惑が働く。
国連のパレスチナ分割決議は1947年だが、すでに1930年代には、後にイスラエルの首相となるシオニズムの指導者ダヴィッド・ベングリオンが、「パレスチナの8割の土地を獲得してユダヤ人国家にする」と宣言していた。そこにはアラブ人が住んでいたが、「アラブ人はトランスファー(移転)させるしかない」と書簡などで明記していた。
1947年の国連総会は、パレスチナの土地の56%をユダヤ国家にするという、パレスチナ分割決議を採択した。しかし、イスラエルはこれまで一度も国連の分割決議を受け入れたことはなく、最初から八割はとるという立場に立っていた。
シオニズムのイデオロギーは、1920年代から現在まで、「最大限の土地に最小限のアラブ人を」というものだ。ベングリオンは「ユダヤ人国家はユダヤ人が少なくとも80%を占めるべき」(1947年)といい、そこでおこなわれたのが民族浄化としてのパレスチナの村の破壊だ(1948年のナクバ)。このとき追放された80~90万人の人々がパレスチナ難民となって、ガザ地区、西岸地区、ヨルダンやレバノンやシリアに追い出された。イスラエルは一部のパレスチナ人を虐殺し、それを脅しとしながら、緊急避難を強いて追放した。そして故郷を出たら最後、戻れなくなった。
その結果、イスラエルはパレスチナの8割の土地を手に入れ、その国のユダヤ人人口は80%になった。その結果できたのがガザ地区で、人口の8割近くがこのときの難民およびその子孫だといわれる。ガザ地区自体が難民キャンプ的な存在だ。
パレスチナ国家消滅を意図
次に、ガザ地区の切り離しと封鎖・攻撃は、オスロ和平体制30年の構造が生みだしたものだ、ということについて。
両親がナチズムのホロコーストを生き延びたサラ・ロイ氏は、在米のユダヤ人だが、ガザ地区の専門的研究者だ。以下の論点は、主に彼女の研究にもとづくものだ。
空爆下で生きるガザの子どもたち(9日)
ガザ地区は、1967年の第三次中東戦争でイスラエルの軍事占領下におかれた。西岸地区もそうだ。軍事占領下におき、徐々に蝕んでいって、最終的には領土化していこうというのがシオニスト右派で、占領地でユダヤ人の入植活動を強化し、ユダヤ人のニュータウンをつくる。それに附随するインフラを整備していく。もちろんこれは国際法違反なのだが、それにお構いなしに工場をつくり、学校をつくり、ハイウェイをつくり、農業プランテーション、軍事基地や軍事演習場と、どんどん蝕んでいく。
パレスチナ人は独自の産業や経済活動は制限され、出稼ぎ労働者としてイスラエルの産業地帯に出て行くほかなくなる。そこで低賃金労働者として搾取され差別される20年を経て、ついに1987年に第1次インティファーダという抵抗運動が起こる。
そして1993年のオスロ合意となる。建前は「パレスチナを独立させて二国家解決」だったが、独立国家の内実はゼロだった。入植活動は止まらず、東エルサレムは併合されたまま。イスラエルは国境管理も手放さず、西岸の水利権の9割をとり、難民の帰還権も進展なし。ところがパレスチナ解放機構(PLO)はこれを承認し、和平を結んでイスラエルの下請け行政をおこなうようになる。一方、入植活動はどんどん進み、これまで以上に土地は奪われていった。
このオスロ体制に抵抗したのが2000年の第二次インティファーダだ。このとき私は現地にいたが、これに対してイスラエルは「和平を破壊した」といってパレスチナ人に集団懲罰を加えた。自治政府のPLOはいっそう従属化した。だから2006年の議会選挙で、ハマスが民衆の支持を得てガザでも西岸でも勝利した。
しかし、ハマスがオスロ合意を認めないからといって、イスラエルとアメリカは選挙に負けたPLO主流派ファタハに武器・弾薬を提供し、ハマスとの内戦を煽動。イスラエルはハマスの議員や活動家を逮捕してガザ送りにし、ガザ地区の徹底封鎖と集中的な攻撃を始め、それが現在まで続いている。パレスチナの死者が急激に増えるのは2008年からだ。
サラ・ロイ氏は、「オスロ体制はガザ地区を封鎖と管理の実験場にした」「反開発の状態から生存不可能な状況が意図的につくり出されている」という。その知見を利用して西岸地区を細分化・無力化するためだ。
イスラエル国防省諜報局の10月13日付文書には、「ガザ地区住民を北部から南部へ追いやり、南部ラファ検問所からエジプトへ出国させ、エジプトやアラブ諸国に再定住させる」とある。今後、西岸でもそれをやるだろう。それがイスラエルの望む事実上の「パレスチナ問題の最終解決」である。9月にはネタニヤフ首相が国連で演説し、パレスチナが地図上に存在しない「新しい中東構想」を発表した。
■憎しみと恐怖の戦争にどう立ち向かうか
明治学院大学教授 東澤 靖
紛争が始まって1カ月が経ち、犠牲者が1万人をこえている。私たちはこれに対してなにかできないのだろうか。ここで大きな疑問は、世界には国際人道法があるのに、なぜそれが守られないのかということだ。
国際人道法は、民間人に犠牲を与えてはならないという大きな原則のもとに成り立っている。その原則が目の前で崩れている。
戦争のやり方は無制限ではないという考え方は、19世紀終わりには確立していた。その対極にあるのは戦時無法主義だ。19世紀半ばまでは、戦争は国家が主権にもとづいておこなう権利だという考え方が支配していた。それが1864年のジュネーブ条約(戦時傷病者の保護)に始まり、さまざまな条約ができていく。1899年にハーグ陸戦条約ができて、戦争の手段は無制限ではないと定められた。1977年にはジュネーブ追加議定書が採択され、そこでも確認されている。
では、なぜ今のような事態が起こるのか。
一つは国際人道法そのものが、軍事的利益と人道的考慮のバランスのもとにつくられていることがある。国際法は国家が集まってつくっており、各国とも自分たちの軍隊、自分たちの安全保障を譲り渡したくないからだ。
もう一つの問題は、国際人道法を守らせるための特別の国際機関が存在しないことだ。
1977年の追加議定書は、武力紛争があった場合、国際事実調査委員会の設置を決めているが、それは紛争の当事者双方の同意がなければできず、これまで一度も実際に活動したことはない。
また、制度だけでなく、戦争に巻き込まれたときの人間の心の問題もある。国際人道法は、人道の精神、敵であっても人間として思いやる共感のうえに成り立っている法だ。しかしそれは、戦場ではしばしば無力になる。
ただし、国際人道法は発展していく側面がある。それは、国際人道法の個別化であり、個々人を対象とするようになっているということだ。もともとは国際法の一部だから国家と国家の間の法だったが、21世紀を前後する時期から、戦争にかかわった個人の戦争犯罪を追及すると考えられるようになった。それをやるのが国際刑事裁判所(ICC)だ。ただこの条約は、アメリカもロシアもイスラエルも批准していない。
しかし、パレスチナがICCの正式加盟国となっている以上、イスラエルがこの領域でおこなったことについてはICCは捜査権を持つと決定している。だがICCの動きは非常ににぶい。アメリカやヨーロッパ諸国の圧力のなかで活動しているからだ。
もう一つは、国際人道法は被害者の権利についても役割をはたすべきだ。国際法のなかで、唯一個人に権利を与えている法律として国際人権法がある。国際人権法の下では、国家はその管轄権を及ぼした地域の人々に対して人権を保障しなければならない。それはたんに自国の領域だけでなく、海外で軍事活動をし占領するときにもその義務を負う。国際人道法と国際人権法は相互補完的なもので、常に適用されるというのが一般的理解だ。そうした理解は、国際司法裁判所(ICJ)の「パレスティナの壁事件」勧告的意見(2004年)で確立した。
人権を保障するとは、生命の権利を守ること、犯した者の刑事捜査、被害者への補償である。
質疑応答より
Q イスラエル政府はパレスチナ人を「ヒューマンアニマル」、人間ではないと表現したり、極右の閣僚が「原爆を使うことも考える」とまでいっている。皆殺しにしてもいいんだと。それをアメリカが容認している。多くの子どもたちが殺されているだけでなく、水も電気もなく伝染病の蔓延も危惧されているのに、国際社会はなにもせず指をくわえて見ていることしかできないのか。ヨルダンが援助物資を空輸して配ったというニュースがあったが、国連などがそれをできないのか?
早尾 欧米諸国がイスラエルをバックアップしているかぎり、攻撃を止める手立てはない。物資についても、イスラエルと国連との合意で、イスラエルが認めたものしか入れないとなっている。
榛澤 ガザには物資とともに人を送る必要があると考えている。ガザで勤務している人たちが大変疲弊している。課題があるのは承知しているが、あらゆる手段を使って支援が迅速にできるだけ多く入るように日々努力している。ケガ人をエジプトに送るさいも、ICRCの2台の車がエスコートする形で四台の救急車をラファまで送った。深刻な病気にかかっている方々を一人でも救うためにできるかぎりのことをしたいと思っている。
Q イスラエルはいくら要求や声明を出してもまったく聞かない。最大の原因は、アメリカ、ヨーロッパ、日本を含めてG7の国々が「自衛権を支持する」という名の下になんら強制力をもった措置をとらない、むしろ軍事援助をしたりイスラエルを支援していることだ。しかし世界の動きを見ると、イスラエルと断交したり大使を召還したりと、実力行使をしている国がある。大規模なデモが各地でおこなわれているが、グローバルサウスといわれる国々、ヨーロッパのG7以外の国々でもっとそういう政府レベルの動きが広がってほしい。
今回アメリカとヨーロッパが、ウクライナ問題とは二重基準で、国際法違反をくり返し侵略しているイスラエルを支持し、公正さを損ない説得力をなくしていることは、今後大きな影響を与えると思う。日本政府もイスラエルと経済的軍事的協力を強めてきた。投資協定や軍事協力の覚書、経済連携協定の準備もしているし、日本の商社はエルビット・システムズというイスラエルの主要な軍事企業の売り込みの提携をしている。パレスチナからBDS運動(イスラエルのボイコット運動)が呼びかけられているが、私たち日本の市民はこの動きにストップをかける行動をおこしていくべきだと思う。
早尾 私たちが日々目にするのは、アメリカ・イギリス経由のニュース報道ばかりだ。それを「国際社会」といっている。そこを根本的に改める必要がある。今回の国連決議を見ても、世界全体では圧倒的にイスラエルを批判する国が多い。G7を世界の中心と見なす視点を改めることが、イスラエルを止めることにつながると思う。
榛澤 国際人道法が守られないことがニュースでとりあげられることが多いが、国際人道法のない世界が考えられるだろうか。実際に現場では、ニュースにはならないが、国際人道法が守られることによって救われる命はたくさんある。
Q 病院を空爆することは国際人道法違反だが、イスラエルは病院の地下にハマスのトンネル(軍事目標)があるといって爆撃している。
早尾 2007年のガザ封鎖以降、イスラエルが意図的に狙っているのが医療機関、教育機関、通信施設、文化施設、発電所、浄水施設だ。「ハマスが隠れていた」というが、なんの実証もない。やっている効果は生活基盤を破壊することで、それが個々の命を奪うよりはるかに環境全体を非人間化することにつながり、ガザ全体の集団懲罰にとって効果的だからそうしている。この16年間、ガザ地区に対してはなにをやってもいいという論理が通用している。
Q ハマスによる暴力とイスラエルの暴力を、国際人道法上、同じものとしてとらえていいのか?
榛澤 ICRCとしては、人質をとる行為は国際人道法違反だと主張している。私たちは収容所への訪問や捕虜の面会もおこなっている。今回、5人の人質が解放・救出されたが、その搬送にもかかわった。
早尾 10月7日に起きたハマスの暴力とイスラエルの報復を天秤にかけることはできない。それ以前からガザ地区にずっと行使され続けてきた構造的暴力は、まったく非対称だ。
これまでパレスチナから、ガザの窮状を訴える多様な市民レベルの交流や文化的な交流があった。それは映画であったり絵画であったりもしたが、それを私たちが受け止めてこなかった。対話の回路はパレスチナから国際社会に向けてずっと発信されていた。ハマスが選挙で選ばれたとき、正式に対話の相手として交渉していれば今回のことはなかったと思う。
今、人道的配慮からパレスチナ人をガザ地区から出すことを認める意見があるが、1948年のナクバも「自発的に避難した」といわれている。そうならないように、イスラエルをガザ地区に関与させないようにするという原則を忘れてはならないと思う。
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/28207
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2023/11/16 (Thu) 16:47:56
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2023.11.16XML
ガザでパレスチナ人を虐殺しているイスラエルは米国の「不沈空母」として戦争
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311160000/
イスラエル軍はアル・シファ病院に対する攻撃を始めたという。その地下にハマスの軍事施設があると主張してのことだが、ハマス側は否定している。イスラエル政府がそう確信しているのは、かつて自分たちが病院の地下に施設を作ったからだが、そうした場所にハマスの戦闘員がいる可能性は小さいと考えられている。
真相は不明だが、その病院に少なからぬ患者や避難民がいることは間違いなく、入院患者は簡単に移動できない。こうしたガザでの住民虐殺が注目されているが、ヨルダン川西岸ではイスラエル人入植者によるパレスチナ人殺害も引き起こされている。
ハマスを含むパレスチナ系武装グループが10月7日にイスラエルへ攻め込んだ際、約1400名のイスラエル人が死亡したとされているが、イスラエルの新聞ハーレツによると、イスラエル軍は侵入した武装グループを壊滅させるため、占拠された建物を人質もろとも砲撃、あるいは戦闘ヘリからの攻撃で破壊したという。イスラエル軍は自国民を殺害したということだ。ハーレツの記事を補充した報道もある。
ガザはイスラエルが建設した一種の強制収容所化であり、その収容所を取り囲む壁には電子的な監視システムが設置されている。人が近づけば警報がなり、地上部隊だけでなく戦闘ヘリも駆けつけることになっているのだが、10月7日にはそうした動きが見られなかった。
また、アメリカ軍は10月7日にハマスがイスラエルを攻撃した数時間後、2隻の空母、ジェラルド・R・フォードとドワイト・D・アイゼンハワーを含む空母打撃群を地中海東部へ移動させていることから、事前にアメリカはハマスの攻撃を知っていたのではないかと言われている。
アメリカ軍はイスラエルに基地を保有している。そのひとつがネゲブ砂漠のハルケレン山頂にある「サイト512」。そこにはレーダー施設があり、イランの動きを監視している。
オーストラリアにあるCIAのパイン・ギャップ基地もガザに関する電子情報を収集、そのデータをイスラエル国防軍に提供している。この基地は通信傍受基地は1966年12月にアメリカとオーストラリアとの間で結ばれた秘密協定に基づいて建設された。協定の期限は10年で、1976年までに更新しないと基地を閉鎖しなければならなかったのだが、アメリカ側は首相だったゴフ・ホイットラムが更新を拒否するのではないかと懸念していた。
ホイットラムは1972年12月の総選挙で勝利して首相に就任すると、自国の対外情報機関ASISに対してCIAとの協力関係を断つように命令している。チリのクーデターに関する情報を入手、チリでASISがCIAと共同でサルバドール・アジェンデ政権を崩壊させる工作を実行していたことを知っていたからだという。(David Leigh, "The Wilson Plot," Pantheon, 1988)
そこでCIAは1975年11月、イギリス女王エリザベス2世の総督だったジョン・カーにホイットラム首相を解任させる。実際に動いたのはアメリカのCIAやイギリスのMI6だが、総督がいなければ解任できない。総督は名誉職だと考えられていたが、そうではなかったのである。
カーは第2次世界大戦中の1944年、オーストラリア政府の命令でアメリカへ派遣されてCIAの前身であるOSS(戦略事務局)と一緒に仕事をしている。大戦後もCIAと深い関係にあった。(Jonathan Kwitny, "The Crimes of Patriots," Norton, 1987)
アメリカの電子情報機関NSAの基地はキプロスにもあり、中東も監視の対象だ。1961年9月、コンゴの動乱を停戦させるために動いていたダグ・ハマーショルド国連事務総長が乗っていたDC-6は何者かによって撃墜された。この時、キプロスの担当官はDC-6を撃墜した飛行機を操縦していたパイロットの通信を傍受していたという。
コンゴは1960年にベルギーから独立、選挙で勝利したパトリス・ルムンバが初代首相に就任したが、資源の豊富なカタンガをベルギーは分離独立させようとしていた。
アメリカのアレン・ダレスCIA長官もルムンバを危険視、コンゴ駐在のクレアー・ティムバーレーク大使はクーデターでの排除を提案したという。CIA支局長はローレンス・デブリン。このとき、ティムバーレーク大使の下には後の国防長官、フランク・カールッチもいた。当時のアメリカ大統領、ドワイト・アイゼンハワーは同年8月にルムンバ排除の許可を出している。(David Talbot, “The Devil’s Chessboard,” HarperCollins, 2015)
アメリカ支配層に選ばれたモブツ・セセ・セコが1960年9月にクーデターを成功させ、12月にルムンバは拘束された。1961年1月17日にアメリカでジョン・F・ケネディが大統領に就任する3日前、ルムンバは刑務所から引き出され、ルムンバの敵が支配する地域へ運ばれて死刑を言い渡された。そしてアメリカやベルギーの情報機関とつながっている集団によって殴り殺されている。
ガザでの戦闘も利権が関係していると見られている。ひとつは地中海東部、エジプトからギリシャにかけての海域で発見された天然ガスや石油。この海域に9兆8000億立方メートルの天然ガスと34億バーレルの原油が眠っていて、ガザ沖にも天然ガス田がある。
また、イスラエルはアカバ湾と地中海をつなぐ「ベン・グリオン運河」を計画している。スエズ運河はエジプト領にあるが、新運河はエーラト港からヨルダンとの国境沿いを進み、ガザの北側から地中海へ出るルートだ。
インドのナレンドラ・モディ首相は9月8日、ニューデリーで開催されたG20サミットの席上、IMEC(インド・中東・欧州経済回廊)プロジェクトを発表した。アメリカとロシアを両天秤にかけていたインドだが、ここにきてアメリカやイスラエルに接近していることを明らかにしている。
IMECはインド、UAE(アラブ首長国連邦)、サウジアラビア、イスラエルを結び、さらにギリシャからEUへ伸びるルート。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相によると、アメリカがイスラエルにこの計画を持ちかけたというのだが、これはガザでのパレスチナ人虐殺で雲行きが怪しくなった。
こうした利権を包括したような大きな利権をネオコンは考えている。欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の最高司令官を務めたウェズリー・クラークによると、国防総省本部庁舎(ペンタゴン)やニューヨークの世界貿易センターが攻撃された2001年9月11日から10日ほど後、統合参謀本部でクラークは攻撃予定国リストを見たと語っている。そこにはイラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、そしてイランが載っていたという。(3月、10月)
ネオコンは最終的にイランを制圧し、中東の石油利権や海洋ルートを自らの管理下に置こうとしている。そのための拠点がイスラエルにほかならない。
中東で石油が発見された後、1916年にイギリスはフランスと協定を結ぶ。フランスのフランソワ・ジョルジュ・ピコとイギリスのマーク・サイクスが中心的な役割を果たしたことからサイクス-ピコ協定と呼ばれている。その結果、トルコ東南部、イラク北部、シリア、レバノンをフランスが、ヨルダン、イラク南部、クウェートなどペルシャ湾西岸の石油地帯をイギリスがそれぞれ支配することになっていた。
協定が結ばれた直後、イギリスはオスマン帝国を分解するためにアラブ人の反乱を支援しはじめる。工作の中心的な役割を果たしたのはイギリス外務省のアラブ局で、そこにサイクスやトーマス・ローレンスもいた。「アラビアのロレンス」とも呼ばれている、あのローレンスだ。そしてサウジアラビアを作り上げる。
イギリス外相だったアーサー・バルフォアは1917年11月2日、ウォルター・ロスチャイルドに書簡を出し、その中で「ユダヤ人の国」を建設することに同意すると書いた。
そうした動きに対し、長い間そこに住んでいたアラブ人は反発、それを抑え込むため、デイビッド・ロイド・ジョージ政権で植民地大臣に就任したウィンストン・チャーチルはパレスチナへ送り込む警官隊の創設するという案に賛成。そしてアイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーを送り込むことになる。この組織はIRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立され、違法な殺人、放火、略奪など残虐さで有名だった。そして1948年5月にイスラエルの「建国」が宣言された。パレスチナ問題はここから始まる。
1983年1月、中曽根康弘は内閣総理大臣としてアメリカを訪問、ワシントン・ポスト紙の編集者や記者たちと朝食をとった。その際、彼はソ連のバックファイア爆撃機の侵入を防ぐため、日本は「不沈空母」になるべきだと言ったと報道されている。
中曽根はそれをすぐに否定するが、発言が録音されていたことが判明すると、「不沈空母」ではなく、ロシア機を阻止する「大きな空母」だと主張を変えた。このふたつの表現に本質的な差はない。日本列島はアメリカ軍がロシア軍を攻撃するための軍事拠点だと中曽根は認めたのである。
ワシントン・ポスト紙は「大きな空母」発言以外に、「日本列島にある4つの海峡を全面的かつ完全に支配する」と主張し、「これによってソ連の潜水艦および海軍艦艇に海峡を通過させない」と語っている。こうした発言はソ連を刺激した。
実は、その前にイスラエルは自国についてアメリカの不沈空母だと表現していた。だからこそ、アメリカはイスラエルを大事にしろということだろう。今でもイスラエルはアメリカにとって「不沈空母」だ。アメリカはイランを狙っている。
そのイランもガザにおけるイスラエルの虐殺を批判、状況によってはなんらかの形で介入することを匂わせている。ガザでの虐殺を続ければイランが軍事介入、それを口実にしてアメリカ軍がイランを攻撃するというシナリオをジョー・バイデン政権は考えているかもしれない。無謀だが、ネオコンは無謀なことを繰り返してきた。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311160000/
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70:777
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2023/11/16 (Thu) 17:16:23
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内田樹の研究室
月刊日本インタビュー「ウクライナとパレスチナ」
2023-11-16
http://blog.tatsuru.com/2023/11/16_0920.html
― ウクライナ戦争に続いてイスラエル・ハマス戦争が起こりました。この事態をどう受け止めていますか。
内田 強い衝撃を受けました。これまでもイスラエルとパレスチナは衝突を繰り返してきましたが、今回は暴力性の次元が違うと感じます。イスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザから攻撃を仕掛け、イスラエルは「戦争状態」を宣言して以来、徹底的な報復攻撃を行っています。欧米はイスラエルの自衛権を支持していますが、「これは自衛の範囲を超えている」と批判している国も多くあります。
でも、今回の事態を何と表現すればいいのか、私にも実はよく分からないのです。これは近代的な国民国家間の戦争ではありません。かといって、ポストモダン的な非国家アクターによるテロではないし、単なる民族抗争、宗教戦争とも言い切れない。そのどれでもなく、そのどれでもあるような、複合的な戦いが起きている。このような事態を適切に表現する言葉を私たちは持っていないという気がします。私たちはまず「何が起きているのかうまく説明できず、解決方法もわからない」というおのれの無知と無能を認めるところから出発する必要があると思います。
ただ、イスラエル側の認識には前近代的な宗教戦争や「聖戦」思想に近いものを感じます。今回、ハマスは非戦闘員を含むイスラエル国民を無差別に虐殺しました。これについてネタニヤフ首相はハマスを「新しいナチス」と呼び、演説では「私たちは光の民であり、彼らは闇の民だ」という善悪二元論的な理解を示しました。イスラエルの国防大臣は「私たちは人間のかたちをした獣(human animals)と戦っている」とまで言い切りましあ。イスラエルによれば、今回のハマスとの戦闘は、二つの国家がそれぞれの国益を守るために行う「ふつうの戦争」ではなく、人間が悪魔と闘っている「神話的な戦争」だということになります。それではイスラエルのガザ攻撃に歯止めが利かなくなって当然です。相手は人間じゃないんですから。
戦時国際法では、攻撃してよいのは敵戦闘員か軍事基地などに限られます。降伏者、負傷者、病人などの非戦闘員は攻撃目標にしてはなりませんし、医療施設も教育施設も宗教施設なども軍事目標にしてはならない。もちろん、実際の戦闘においては、市民や非軍事的な施設が「巻き添えを食う」ことは避けられませんが、それでも交戦時には「巻き添え被害」を最小限にとどめることがすべての軍隊には求められています。
しかし、今回のイスラエルのガザ空爆は敵国の構成員は原理的にはすべて潜在的な戦闘員だという理解に基づいています。たしかに戦闘員と非戦闘員の線引きは困難ですけれども、交戦に際しては、その線引きのために最大限の努力をすることが求められている。自分が殺そうとしている相手が戦闘員か非戦闘員かがわからないときには、引き金を引くことを「ためらう」ことを求めている。それは正義の実現とはほど遠いけれども、犯さなくてもよい罪は犯さない方がいいと命じている。ことは原理の問題ではなくて、程度の問題なんです。
ところが、今回イスラエルは、敵国の構成員である以上、子どもも大きくなれば兵士になるかも知れないし、医療施設で治療を受けた人間は治癒すれば前線で戦うかも知れないという理屈で「子どもも殺すし、病院も爆撃する」ことを正当化している。「ジェノサイド」と呼ばれるようになったのは、そのためです。
これは近代国家として守るべき最低限の節度を越えています。今起きている事態をどう呼べばいいのかは僕にはよく分かりません。でも、名前をどうつけるよりも、この瞬間も殺され続けているガザの人たちの命を守るために一刻も早く停戦することが最優先される。「これは言葉の問題ではなく、時間の問題なのだ」というのは感染の拡大を前にして、この病気がペストかどうかをいつまでも論じている専門家たちに向けて『ペスト』の医師リウーが告げる言葉です。今のガザについても、同じことが言えると思います。
―― ウクライナ戦争にも聖戦の側面があります。
内田 ロシアも前近代のパラダイムに退行しつつあるように見えます。プーチンはウクライナの「非ナチ化」を掲げて侵攻しました。ウクライナ政府がナチ化しているというのは、まったくナンセンスな妄想です。でも、妄想にも十分に現実変成力はあります。妄想に駆られた人によって現に都市が破壊され、多くの人が殺されている。
一方のウクライナは、国土と国民を守る国民国家の自衛戦争をしています。こちらの方は戦うことに国際法的な合理性がある。ですから、国際社会はロシアを非とし、ウクライナの自衛には理があるとした。軍事支援はNATO諸国に限定されていますが、モラルサポートは世界から送られました。
しかし、パレスチナ戦争の勃発直後に、ゼレンスキーがイスラエル全面支持を打ち出したことで、ウクライナへのモラルサポートは一気に萎んでしまった。ウクライナの最大の戦力はロシアに対する倫理的優位性だったのですが、ガザの市民を虐殺しているイスラエルを支持したことで、その倫理性が深く傷ついてしまった。かつてウクライナを支持した同じ市民たちが今はパレスチナを支持しています。当然、欧米諸国政府の対ウクライナ支援の機運もこれで萎んでしまうでしょう。すでに「ウクライナ疲れ」が広がっているこのタイミングでのゼレンスキーの「失言」はもしかすると彼の政治的求心力に致命傷を与えるかも知れません。
―― アメリカの覇権が衰退する中でヨーロッパと中東で戦争が勃発し、近代的な国際秩序が動揺する一方、前近代のパラダイムが復活してきている。
内田 そういうことだと思います。ただし、ウクライナとパレスチナは同列に論じることはできません。ロシア・ウクライナは独立した国民国家間の戦争ですが、イスラエルとパレスチナはそうではありません。パレスチナは長くイスラエルによって分断され、抑圧され、国家機能を奪われており、いまだほんとうの意味で国家としての政治的自立を達していませんから。
それからもう一点、ロシアとウクライナは文化的にも多くの共通点を持っている同じスラブ民族の「兄弟国」ですが、イスラエルとパレスチナは、民族が違い、言語が違い、宗教が違うまったくの「異邦人同士」です。ですから、仮にこれから和平があり得たとしても、この二つの戦争ではずいぶん違うものになるだろうと思います。
― パレスチナでの戦争は「21世紀の中東は誰が管理するのか」という問いを突き付けるものだと思います。
内田 「中東の管理者」は歴史的に見ると、13世紀から1922年まではオスマン帝国、大戦間期は英国、そして第二次大戦後はアメリカというふうに遷移しています。
第一次世界大戦中、英国はオスマン帝国を弱体化させるために、アラブにはフサイン=マクマホン書簡で独立を約束し、ユダヤにはバルフォア宣言でユダヤ人の「民族的郷土(National home)」を約束するという「二枚舌外交」を行いました。それが今日のパレスチナ問題の原因となりました。
大戦間期には「中東の管理者」を任じていた英国は、第二次大戦後に国力が衰え、「世界帝国」から大西洋の一島国に「縮む」という戦略転換をしました。その時に「中東の管理者」のポストは英国からアメリカに移りました。
しかし、アメリカも英国同様、中東の管理には結局失敗します。イラク、アフガニスタン、シリア、そのどこにもアメリカは「欧米的民主主義」を扶植することができなかった。そもそもアメリカが中東に強い関心を寄せたのは、石油資源が欲しかったからです。でも、中東全域をパックスアメリカーナの秩序下に収め、石油の安定供給を確保するために要する「統治コスト」より、アメリカ国内で資源を調達するための「技術開発コスト」の方が安いということがわかった時点で、アメリカには中東に固執する必然性がなくなった。
それゆえ、オバマは2013年に「アメリカは世界の警察官ではない」と宣言し、アメリカは本格的な「リトリート(大退却)」を開始しました。それは「中東をコントロールするために要するコストは、中東からもたらされるベネフィットより大きい」という算盤を弾いた結果です。そうやって、2021年にはアフガンから撤退し、イラク駐留米軍の戦闘任務を終了しました。それに並行して、イスラエルとアラブ諸国の関係改善を主導して、2020年にはイスラエルとバーレーン、UAEの国交正常化を実現し、イスラエルとサウジとの国交正常化交渉を進めています。つまり、アメリカは「中東管理」という苦労の多い仕事をこれからはイスラエルに代行させて、自分たちはそっと逃げ出す算段をしていたんだと思います。でも、「リトリート」の代償として、アメリカはイスラエルに「中東におけるフリーハンド」を与えてしまった。それが裏目に出たのが今回のガザ侵攻だと言ってよいと思います。
厄介払いをしたつもりが、逆にアメリカはウクライナ問題に加えてイスラエル問題という問題を抱え込むことになってしまった。いわば「二正面作戦」を強いられることになったわけです。そして、ウクライナ支援では共同歩調をとってくれたヨーロッパ諸国の国民世論は圧倒的に「パレスチナ支援」に傾いていて、イスラエルを後押しするアメリカには国際社会のモラルサポートがありません。
アメリカはかなり手詰まりになっています。アメリカが中国との関係改善に意欲的なのは、そのためだと思います。ここで中国との関係が緊張してしまうと、いよいよ「三正面作戦」を展開しなければならなくなる。たぶん中国はここで窮地のアメリカに「貸し」を作ることで、対中国包囲網を緩和させるという譲歩を引き出すつもりでしょう。アメリカは譲るしかないと思います。
―― イスラエル戦争は米中接近につながった。
内田 そうです。でも、もちろん米中接近には限界がある。かつてイギリスがアメリカに覇権を委譲したのは、英米がアングロサクソンの「兄弟国」だったからです。でも、アメリカから中国への覇権委譲はそれほどスムーズには実現しないでしょう。かなり複雑で、ぎくしゃくした「米中協調」になる。でも、それしかアメリカにとっての選択肢はありません。今後、アメリカはウクライナでも、中東でも、アフリカでも、国際秩序を保つためには中国の外交力と経済力を借りなければならない。その点では中国に頼りたいのだが、中国の国際社会でのプレゼンスをこれ以上は大きくさせたくはない。どうしたらよいか。たぶん、米中以外に複数のキープレイヤーを関与させて、問題解決における中国のプレゼンスを減殺するという戦術を採択することになると思います。
中東の場合でしたら、トルコがこのキープレイヤーになるでしょう。今回の戦争についてエルドアン大統領はイスラエルを「戦争犯罪国家」と断じ、イスラエルを支持する欧米を「十字架と三日月の戦争を引き起こしたいのか」と厳しく批判しています。イスラム世界のリーダーとしては当然の発言だと思います。
でも、トルコは中国ともアメリカともロシアとも「等距離」にいます。何よりオスマン帝国には600年にわたって安定的に中東を統治してきたという実績がある。その歴史的経験を踏まえて、今新たに強国として登場してきたトルコが中東情勢安定に積極的に関与するというシナリオはアメリカにとっても中国にとっても決して「損になる話」ではない。アメリカからすれば、トルコはNATOの同盟国ですし、トルコ国内には米軍が駐留している。そして、トルコと中国はいずれ「帝国の辺境」において必ず衝突するはずだからです。
中国が「一帯一路」構想でめざしているのは西域から中央アジアを経て黒海に到る現代のシルクロードですが、その地域はそのままトルコからアゼルバイジャン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、カザフスタンを経て新疆ウイグルの至る「スンナ派テュルク族ベルト」と重なります。どちらがこの地域の「主」となるか、その覇権をめぐって中国とトルコはいずれ必ず衝突します。この潜在的な緊張関係を利用すれば、アメリカはトルコと中国を「操作する」ことができるかも知れない。たぶん米国務省はそういう算盤を弾いているはずです。
―― イスラエル戦争の停戦や新しい中東秩序が実現したとしても、パレスチナ問題の解決は至難の業です。
内田 こればかりはうまい解決策が思いつきません。1948年にパレスチナにイスラエルが建国され、先住民であるアラブ人たちは土地を追われました。その非道を正すための「アラブの大義」を掲げて、1948年から73年までに4度の中東戦争が行われましたが、イスラエルが軍事的にはアラブ世界を圧倒した。この戦争の終結のために、1978年にジミー・カーター大統領の仲介で、エジプトのサダト大統領とイスラエルのベギン首相の間キャンプ=デーヴィッド合意が取り結ばれました。この二人は翌年ノーベル平和賞を受賞しました。しかし、ここには戦争の当事者であるパレスチナ人の代表は呼ばれておらず、ベギンはエジプトとの和平実現後、1982年にレバノンにあるPLOの拠点を攻撃するレバノン侵攻を実行し、サダトはイスラエルと合意したことで「アラブ人同胞の裏切り者」と批判され、のちに暗殺されまてしまいした。
1993年にはイスラエルのラビン首相、ペレス外相とPLOのアラファト議長が「二国家共存」を目指すオスロ合意を交わし、これも彼らにノーベル平和賞をもたらしましたが、ラビン首相はやはり自国の過激派に暗殺され、アラファト議長没後にPLOは分裂し、パレスチナは、主流派ファタハがヨルダン川西岸地区を支配し、非主流派のハマスがガザ地区を支配するという現在のような分断国家になりました。
二度にわたって和平合意がなされ、当事者五人がノーベル平和賞を受賞しながら、結局平和は達成できなかった。この歴史的経験からわかることは、どれほど合理的な和平合意も、それぞれ当事国の国民による「感情の批准」が得られなければ空文になるということです。
問題は和平協定そのものの合理性よりむしろ国民感情です。最も強く人を衝き動かすのは怒り、憎しみ、屈辱感といった「負の感情」です。だから、ポピュリスト政治家は、そのような「負の感情」を政治資源として利用して、権力を獲ようとする。でも、一度火が点いた感情はそう簡単にはコントロールできません。ポピュリストは、国民の怒りや憎しみや屈辱感を手段に使って政治目標を達成しますが、しばしば暴走する感情を御し切れずに自分自身が政治生命を失うことになる。イスラエルはおそらくそうなると思います。ネタニヤフ政権は「史上最右翼」と言われる政権ですが、それはイスラエル国民の怒りと憎しみを政治資源として「活用」することで権力を維持してきたということだからです。
10月7日のハマスのテロを事前に察知できなかったのは情報機関の失策だと言われていますが、そのせいで1200人の死者が出て、イスラエル国民の怒りに火が点きました。支持率低下に苦しんでいたネタニヤフにとってはこれが政治的浮力になった。怒りと憎しみをおのれの政治的求心力のために利用した以上、この後、仮にネタニヤフ政権が停戦に合意しようとしても国民感情がそれを許さないということが起きる可能性があります。過去二度の合意と同じように、和平に合意した者は味方から「裏切者」と罵倒されることになるかも知れない。
―― 最終的に国際問題を解決するためには、「負の国民感情」を鎮めなければならない。
内田 そうです。そのためには死者を鎮魂し、生き残ったけれど深く傷ついた人々を慰藉しなければならない。供養というのは、死者たちについては、彼らがどう生き、どう死んだのか、それをできるだけ精密に語り継ぐことです。それは「負の感情」に点火するための営みではありません。怒りと憎しみを鎮めるための営みです。そこから死者たちについての新しい「物語」が生まれてくれば、死者たちはもう「祟る」ことはなくなります。
その点で注目に値するのが、韓国の取り組みです。韓国ではこの10年、李氏朝鮮末期から日本の植民地支配時代、軍事独裁時代を題材にしたドラマや映画を次々に発表してきました。自国のトラウマ的経験、歴史の暗部をあえてエンターテイメント化してきた。私はこれは国民的規模での「鎮魂」の儀礼だと思っています。
日本でも朝鮮人虐殺を題材にした映画『福田村事件』が異例のヒット作になりました。これは森達也監督がこの「歴史の暗部」をあえてエンターテインメントとして再構成したことの成果だと思います。
物語がエンターテインメントとして成立するためには、登場人物たちに「深み」がなくてはなりません。薄っぺらで記号的な「善人」や「悪人」がぞろぞろ出てきても、感動は得られないからです。シンプルな「勧善懲悪物語」には人を感動させる力はありません。私たちが映画やドラマを見て感動するのは、すべての人は、それぞれ固有の事情を抱えながら、運命にひきずられるようにして、ある時、ある場所で、思いがけずある役割を演じることになるという人間の宿命の抗いがたさの前に立ち尽くすからです。『福田村事件』はそういう映画でした。私たちは死者たちについて物語ることを通じて「供養する」。それは死者たちに「善人」「悪人」というラベルを貼って、それで済ませるのではなく、一言では片づけられない人間の「深み」を物語るということです。
現在、日韓関係は改善に向かっていますが、その背後にはこういう文化的な努力の積み重ねがあるからだと思います。どれだけ長い時間がかかったとしても、私たちは死者の鎮魂と生者の慰藉を通じて負の国民感情を鎮静させ、民族間の憎しみの連鎖という「呪い」を解かなければなりません。
―― 「この世には命や平和より大切なものがある」という考え方があります。そういう超越的な価値に基づいて戦っている当事者に「命や平和を守りましょう」と呼びかけても説得できないではありませんか。
内田 十字軍やジハードや祖国防衛戦争など、いつの時代も現世の幸福を否定しても「聖戦」に身を投じるという人はいます。でも、来世の幸福を渇望するのは、現世が不幸だからです。テロリズムは今ここでの物質的・精神的な「飢餓」が生み出すものです。ですから、まずあらゆる人々の衣食住の欲求が満たされる必要がある。でも、それだけでは十分ではありません。自尊心や集団への帰属感が得られなけれれば「飢餓」は満たされない。
ヨーロッパでは移民の衣食住はなんとか制度的に整えられていますが、それでも移民によるテロ事件が後を絶ちません。それは彼らが日常的に劣等感や屈辱感を味わっているからです。テロリストになることで自尊感情と集団への帰属感を回復しようとするのは、今いる社会ではそれが得られないからです。
ですから、「テロリズムと戦う」というのは、「テロリストを根絶する」ということではなく、テロリズムを生み出す怒りと憎しみと屈辱感を誰にも与えない社会を創り出すということです。遠い目標ですけれども、テロリズムを根絶する方法はそれしかありません。
―― パレスチナ問題は「二国家共存」という政治的解決が示されていますが、真の解決はどうしたらできるか。
内田 パレスチナ問題の根源にあるのはヨーロッパの反ユダヤ主義です。近代反ユダヤ主義はエドゥアール・ドリュモンの『ユダヤ的フランス』(1886年)から始まります。ドリュモンはフランスの政治も経済もメディアも学問もすべてユダヤ人に支配されているという「陰謀論」を展開して、爆発的なブームを巻き起こしました。ドレフュス事件はその渦中で起きました。
ユダヤ人ジャーナリストのテオドール・ヘルツルは『ユダヤ人国家』(1896年)を執筆して、近代シオニズム運動の主導者になりますが、彼が「ユダヤ人の国」が建設されなければならないと決意したのは、取材に訪れたパリで、ドレフュス大尉の官位剥奪式に詰めかけた群衆たちの反ユダヤ感情の激しさに触れたことによります。「ユダヤ人はヨーロッパから出て行け」というフランスの反ユダヤ主義者たちの主張を重く受け止めたヘルツルは「ユダヤ人の国」の建設というアイディアを得ますが、このアイディアを最初に言い出したのは「反ユダヤ主義の父」ドリュモンです。「ユダヤ人はヨーロッパから出て、自分たちだけの国を建国すればいい。そうすれば、そこでは誇りをもって生きられるだろう」と彼はユダヤ人に向けて「忠告」したのです。
ヘルツルが「ユダヤ人の国」の建設予定地として検討した中には、ウガンダ、アルゼンチン、シベリアなどがありました。つまり、「どこでもよかった」のです。でも、やがて近代シオニズムはそれ以前から宗教的故地への入植活動として細々と営まれてきた宗教的シオニズムと合流するかたちで「シオンの地」であるパレスチナに「ユダヤ人の国」を建国することを目標として掲げることになります。
今、イスラエルはパレスチナとの共存を拒んでいますが、イスラエルという近代国家ができたのは、そもそもヨーロッパがユダヤ人との共存を拒んだことが遠因です。問題の根源は「他者と共生すること」ができない人間の非寛容さです。それが近代反ユダヤ主義を生み、パレスチナ問題を生み、現在のガザでの虐殺を生み、さらには新たな反ユダヤ主義さえ生みだそうとしている。
答えは簡単と言えば簡単なのです。 反ユダヤ主義とパレスチナ問題は同根の問題だからです。これを生み出したのはどちらも「他者との共生を拒む心」です。そのような弱い心情に人が屈する限り、同じ種類の問題は無限に再生産されます。「理解も共感も絶した他者とも共生し得るような人間になること」、それ以外の解決法はありません。(11月4日 聞き手・構成 杉原悠人)
(2023-11-16 09:20)
http://blog.tatsuru.com/2023/11/16_0920.html
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2023/11/18 (Sat) 06:00:59
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2023.11.18XML
ガザで無差別攻撃を行っているイスラエル軍に軍事支援を続ける米政府
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311170001/
ガザではイスラエル軍の攻撃で1万1500人以上の住民が殺され、2万9200人が負傷したとされている。死者の約4割は子どもだという。そのガザでイスラエル軍は病院や学校も破壊しているが、11月17日には通信を遮断したうえでアル・シファ病院へ再び突入した。15日に続く攻撃だ。病院から逃げ出した人びとを含め、少なからぬ患者や避難民が犠牲なっている。攻撃の前にイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はアメリカのジョー・バイデン大統領に電話をかけ、イスラエル国防軍が病院を攻撃し、占領する許可を得たとされている。
ブルームバーグによると、アメリカ国防総省はイスラエルに対する軍事援助を強化、秘密裏にヘルファイア・レーザー誘導ミサイル約2000発を含む砲弾やミサイル、タミールミサイル迎撃ミサイル312基などを供給したという。バイデン政権が大量の武器や多額の資金を投入したウクライナでの惨状が漏れ始め、アメリカでも批判が強まっていることからイスラエルへの支援は知られたくないのだろう。
しかし、イスラエル政府はまだ満足していない。さらに155ミリメートル高火力砲弾、M4A1ライフル、PVS-14暗視装置、M141ハンドヘルド・バンカー・バスター弾(地中貫通爆弾)を要求しているとされている。
ソ連が消滅した直後のネオコンと同じように、ベンヤミン・ネタニヤフ政権はガザで何をしても許されると考えているのかもしれないが、それを許しているのは日米欧の支配層だけ。ガザに対する無差別攻撃に対する怒りは全世界に広がっている。
病院の地下にハマスの軍事施設があるとしての攻撃だが、説得力のある証拠を提示できていない。そこでイスラエル政府はイリュージョンを使い始めた。例えばイスラエル軍がどれだけ病院を助けようとしてきたかということを語る女性医師を登場させたが、この女性がイスラエルの女優だということが明らかにされている。西側有力メディアの「報道」はイスラエル軍の検閲済みだ。こうした仕組みはユーゴスラビアでもイラクでもリビアでもシリアでもウクライナでも同じだ。
イスラエル軍は今回もアル・シファ病院の地下にハマスの司令部があることを示す証拠を見つけ出すことはできなかった。そのかわり、英語で「医療用品」と書かれた箱を運び込んだが、なぜヘブライ語でなかったのかと苦笑されている。箱の中にはハマスと病院を結びつける「証拠品」が入っていたのかもしれない。
ガザで虐殺を繰り広げるイスラエル政府に対する怒りは世界各地で抗議活動という形で現れているが、ダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)を倒したイラクの武装グループがイラクやシリアにあるアメリカ軍の基地に対する攻撃を始めている。今後、ガザのパレスチナ人に対する支援を始めるという。
10月7日にイスラエルへ攻め込んだハマスの部隊はアメリカ製の武器を携帯していたが、それはウクライナ軍が横流ししたものだと噂されている。
ガザはイスラエルが建設した一種の強制収容所化であり、その収容所を取り囲む壁には電子的な監視システムが設置されている。人が近づけば警報がなり、地上部隊だけでなく戦闘ヘリも駆けつけることになっているのだが、10月7日にはそうした動きが見られなかった。
また、アメリカ軍は10月7日にハマスがイスラエルを攻撃した数時間後、2隻の空母、ジェラルド・R・フォードとドワイト・D・アイゼンハワーを含む空母打撃群を地中海東部へ移動させていることから、事前にアメリカはハマスの攻撃を知っていたのではないかと言われている。
アメリカ軍はイスラエルに基地を保有しているが、そのひとつがネゲブ砂漠のハルケレン山頂にある「サイト512」。そこにはレーダー施設があり、イランの動きを監視している。オーストラリアにあるCIAのパイン・ギャップ基地もガザに関する電子情報を収集、そのデータをイスラエル国防軍に提供している。
攻撃の際、約1400名のイスラエル人が死亡したとされているが、イスラエルの新聞ハーレツによると、イスラエル軍は侵入した武装グループを壊滅させるため、占拠された建物を人質もろとも砲撃、あるいは戦闘ヘリからの攻撃で破壊したという。イスラエル軍は自国民を殺害したということだ。ハーレツの記事を補充した報道もある。
10月7日のハマスによるイスラエル攻撃には不可解な点が少なくないのだが、 その後の展開はイスラエルが建国以来続けてきたパレスチナ人弾圧に対する世界の怒りを噴出させかけている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311170001/
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2023/11/19 (Sun) 16:28:46
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2023-11-18
10月7日のハマスによるイスラエル攻撃って、つまり「通州事件」だろう。
https://vergil.hateblo.jp/entry/2023/11/18/124744
イスラエルがガザ地区で行っている残虐な殺戮行為について、まるで10月7日のハマスによるイスラエルへの大規模攻撃がその原因であり、イスラエルが行っているのは自衛権の行使、せいぜい過剰防衛程度のものであるかのような言説が日本も含む西側諸国の政府やマスコミによって繰り返されている。
しかし、これは1948年のイスラエル「建国」以来延々と続けられてきたパレスチナの人々への迫害・追放・殺戮の歴史を無視した暴論でしかない。
イスラエルがパレスチナの人々からどれほどの土地を奪ってきたかは、下の図を見れば一目瞭然だろう。
画像出典:ISRAEL & PALESTINE: THE MAPS TELL THE TRUE STORY
もちろんその過程では、ありとあらゆる虐待・殺戮・嫌がらせが行われてきた。
イスラエルがパレスチナに対してやってきたことは、かつて帝国日本が中国から台湾を奪い、「満州」(中国東北部)を奪い、さらには長城を越えて北京周辺まで侵食していった侵略の過程と良く似ている。
中国では、数十年続いてきた日本の暴虐に対する民衆の怒りが、200名あまりの日本人軍民を虐殺した「通州事件」という形で爆発した。日本ではこの事件の残虐性が誇張も交えて宣伝され中国人への憎悪を煽ったが、そもそも長年に渡る不当な侵略行為がなければこんな事件は起こらなかったのだ。
10月7日のハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃は、これとよく似ている。
あなたは、ハマス戦闘員の85%が、かつてイスラエルのテロ攻撃によって家族を失った子どもだったことを知っていますか?
通州事件を起点として日中戦争を語るのが間違っているのと同じ理由で、10月7日の事件を起点に今回の事態を語るのもまったく間違っている。
https://vergil.hateblo.jp/entry/2023/11/18/124744
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2023/11/24 (Fri) 22:38:08
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特番『中東危機とウクライナ戦争で露呈するアメリカの堕落』ゲスト:著作家 宇山卓栄氏
2023/11/24
https://www.youtube.com/watch?v=C7OmH0oSZmQ
特番『メディアが報道しないイラン内情と核問題、中東危機』ゲスト:著作家 宇山卓栄氏
2023/11/23
https://www.youtube.com/watch?v=Jp3bjMLnPQ0&t=687s
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74:777
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2023/11/26 (Sun) 16:28:44
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2023.11.25XML
イスラエル軍がガザで苦戦、泥沼にはまり込む可能性が指摘されている
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311250000/
ガザでの戦闘は10月7日にハマスの戦闘部隊がイスラエルへ攻め込んだところから始まった。
ガザはイスラエルが建設した一種の強制収容所であり、その収容所を取り囲む壁には電子的な監視システムが張り巡らされ、人が近づけば警報がなる。地上部隊だけでなく戦闘ヘリも駆けつけることになっているのだが、10月7日にハマスはイスラエルへ突入できた。しかも突入の数時間後、2隻の空母、ジェラルド・R・フォードとドワイト・D・アイゼンハワーを含む空母打撃群を地中海東部へ移動させている。
そうしたことから、ベンヤミン・ネタニヤフ政権とジョー・バイデン政権はハマスに攻撃させたのではないかと疑う人が少なくない。その攻撃を口実にしてガザのパレスチナ人を追い出すか皆殺しにする計画だったのではないかというのだ。
攻撃の際、約1400名のイスラエル人が死亡したとされた。その後、犠牲者の人数は1200名だと言われるようになるが、相当数のイスラエル人が死亡し、拉致されたことは間違いないだろう。
しかし、イスラエルの新聞ハーレツによると、イスラエル軍は侵入した武装グループを壊滅させるため、占拠された建物を人質もろとも砲撃、あるいは戦闘ヘリからの攻撃で破壊したという。イスラエル軍は自国民を殺害したということだ。ハーレツの記事を補充した報道もある。
イスラエル軍は自国の兵士が敵に囚われるのを嫌い、かつて、自軍を攻撃し傷つける代償を払ってでも、あらゆる手段で誘拐を阻止しなければならないという指令を出した。「ハンニバル指令」だ。1986年にレバノンでイスラエル軍の兵士が拘束され、捕虜交換に使われたことが理由だという。発想としては「生きて虜囚の辱を受けず」と似ている。
この指令は2016年に撤回されたとされているが、今回、発動したのではないかという噂がある。ガザでの戦闘が始まった時点でイスラエル政府の高官は記者団に対し、人質が拘束されていると思われる場所を特定できていればイスラエル軍はその場所を標的にしないだろうが、そうでなければ人質の安全を優先して作戦が制限されることはないとしていたと伝えられている。
アル・シファ病院の場合、イスラエル軍は別の場所にハマスの地下司令部があることを知っていながら病院を攻撃、患者や避難民を殺傷している。当初、勘違いしていたとしても、そこが司令部だということを確認せずに攻撃することは許されない。知ってからは確信犯だ。ウクライナでロシア軍は人質の安全を優先したことから攻略に手間取ったが、そうしたことをイスラエル軍は嫌ったのだろう。
それほどイスラエル政府は強硬で、ガザからパレスチナ人を一掃するまで戦闘を止めるようには見えなかったのだが、イスラエルとハマスは11月22日、戦闘を4日の間、中止することで合意した。停戦が始まってもイスラエル軍はガザ市民を銃撃しているようだが、合意したことは確かだ。
アメリカ海兵隊の元情報将校でUNSCOM(国連大量破壊兵器廃棄特別委員会)の主任査察官を務めたスコット・リッターも指摘しているように、イスラエル政府が停戦に合意したのは彼らが想定したような戦況になっていないからだろう。ガザでの戦闘が西側で言われているような状況でなく、イスラエル軍が苦戦していることはハマス側が流している映像でも推測できる。ハマスのトンネルのうち完全に破壊されたのは約3割にすぎないという。
イスラエル軍はパレスチナ人を虐殺するだけでなく、 ハマスと本当に戦っているのだとするならば、「飼い犬に手を噛まれる」といった状態だ。アメリカが自分たちの傀儡としてパキスタンと共同で組織したタリバーンと同じパターンとも言える。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311250000/
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2023/11/27 (Mon) 06:08:43
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2023-11-25
ガザでイスラエルが行っているのはまさに鬼畜の所業。擁護する者たちも共犯だ。
まさかこれほどの蛮行を21世紀の現在、リアルタイムで見せられるとは思わなかった。
速報:ガザ政府当局は、死者数が14,532人に増加し、その中には6,000人以上の子供が含まれていると発表した。
パレスチナ人の父親が、今朝イスラエルの爆撃で殺されたわが子に別れを告げている。
彼は殉教した娘に、「人形を買ってあげるって約束したけど、それは叶わなかった…」と言いました。
もはやイスラエルは人類の敵だ。
https://vergil.hateblo.jp/entry/2023/11/25/091339
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76:777
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2023/11/27 (Mon) 06:10:30
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2023-11-26
ハマスは人質を取るから卑怯だと言うが、ではイスラエルがやっているこれは何なのか?
イスラエルとハマスとの間の4日間の「戦闘休止」に伴い、双方で拘束されていた人々の解放が始まっている。
我らが公共放送NHKによれば、ハマス側から解放されるのは「人質」だが、イスラエルが解放するのは「囚人」であるらしい。
NHK(11/24):
イスラエル パレスチナ人の囚人39人釈放見通しか
イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止の合意に基づき、日本時間の午後11時ごろ、ハマス側が解放に合意している人質50人のうち最初の13人が解放される予定となっています。
一方、イスラエルのメディアはイスラエル当局の話として24日、ハマス側の人質解放と引き換えに、イスラエルの刑務所で収容されているパレスチナ人の囚人39人が釈放される見通しだと伝えています。
だが、この同じ記事の中にはこんなことも書いてある。
ロイター通信はパレスチナ側の話として39人のうち
▽24人が女性で
▽15人が10代の男性と伝えています。
つまり、刑務所から釈放されるという「囚人」は女性と子どもばかりなのだ。
これはいったいどういうことなのか? まともな感性を持った人なら疑問に思うところだろう。
その実態はこういうことだ。
しかも、イスラエルは相手が小さな子どもでも容赦しない。
イスラエルは子どもたちを軍事法廷で裁く世界で唯一の国だ。
3歳から17歳までの子どもたちは、彼らの基本的権利(人権)を認めないイスラエルの軍事拘留制度の下で、拘留、逮捕、訴追、投獄に直面している。
2022年、イスラエル軍は少なくとも865人のパレスチナ人の子どもを拘束した。
2023年上半期には570人の子どもが拘束され、今年イスラエル軍に逮捕されたパレスチナ人の子どものうち少なくとも29人は12歳未満で、そのうち2人はまだ10歳だった。
その結果、こういう「囚人」たちが解放されることになるのだ。
ハマスがイスラエルにこうした人々を解放させようとしたら、イスラエル人を人質に取って「捕虜交換」を要求する以外に手段はない。
少なくとも、恣意的な拘束を止めるようイスラエルに圧力をかけようともしない「国際社会」に、ハマスを非難する資格はないだろう。
https://vergil.hateblo.jp/entry/2023/11/26/141043
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2023/11/27 (Mon) 06:15:40
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2023.11.27XML
10月7日の戦闘でイスラエル軍が自国民を殺傷したと同国メディアが報道する意味
イスラエル軍に攻め込まれ、1万4000人以上の住民が殺されたガザで停戦が実現した。犠牲者の大半は非武装の住民で、その約4割は子どもだと言われている。イスラエル政府は破壊と殺戮でガザの人びとを脅して追い出そうとしたが、エジプトは協力せず、ヨルダンも警戒、そもそもパレスチナ人が移住を拒否した。そこで皆殺し作戦は始まるのだが、停戦はそれが失敗したことを示している。
1948年5月14日にイスラエルの建国が宣言されたが、そこには多くのアラブ系住民が住み、農業共同体が存在していた。その住民を追い出して土地を奪ったのである。そのため、シオニストの武装勢力は同年4月の上旬に「ダーレット作戦」と呼ばれる軍事作戦を開始した。
シオニストの軍隊で後にイスラエル軍の中核になるハガナで副官を務めていたイェシュルン・シフは4月6日、エルサレムでイルグンのモルデチャイ・ラーナンとスターン・ギャングのヨシュア・ゼイトラーと会っている。イルグンもスターン・ギャングもシオニストのテロ組織だ。
その3日後にイルグンとスターン・ギャングはデイル・ヤシンという村を襲撃、住民を虐殺する。襲撃の直後に村へ入った国際赤十字の人物によると、254名が殺され、そのうち145名が女性で、そのうち35名は妊婦だった。イギリスの高等弁務官、アラン・カニンガムはパレスチナに駐留していたイギリス軍のゴードン・マクミラン司令官に殺戮を止めさせるように命じたが、拒否されている。(Alan Hart, “Zionism Volume One”, World Focus Publishing, 2005)
こうした虐殺に怯えた少なからぬ住民は逃げ出した。約140万人いたアラブ系住民のうち、5月だけで42万人以上がガザやトランスヨルダン(現在のヨルダン)へ移住、その後1年間で難民は71万から73万人に達したと見られている。生活の基盤である土地を奪われ、追い出されたパレスチナ人は1948年の出来事を「ナクバ(大惨事)」と呼ぶ。国際連合は1948年12月11日に194号決議を採択、パレスチナ難民の帰還を認めたが、実現していない。似たような経緯で「建国」したアメリカがイスラエルを擁護するのは必然かもしれない。
イスラエルのヨアブ・ギャラント国防相は10月9日、ガザの完全閉鎖を命じ、「電気も食料も燃料もなくなる。我々は人間獣と戦っているのだ」と宣言した。戦っている相手を「ハマス」と解釈している人もいるようだが、実態は市民である。ギラド・エルダン国連大使は10月26日の国連で「われわれは動物と戦っている」と叫んだ。
しかし、ベンヤミン・ネタニヤフ政権は停戦に応じた。戦況がイスラエル軍にとって芳しくないということのほか、イスラエル軍がイスラエル人を殺したとする証言をハーレツ紙をはじめとするイスラエルのメディアも報道、そうした報道を元にして国外でも伝えられ、ネタニヤフ政権は厳しい状況に陥っている。
ハマスの戦闘部隊が攻め込んだ際、約1400名のイスラエル人が死亡したとされた。その後、犠牲者の人数は1200名だと言われているが、いずれにしろ、相当数のイスラエル人が死亡したことは間違いない。殺したのがイスラエル軍だということになると、ガザを攻撃したことに対する批判も強まるだろう。停戦を終え、戦闘を再開したならば、批判はさらに強まる。
解放された人質のひとり、ヤスミン・ポラットはイスラエル・ラジオのインタビューで、10月7日の銃撃戦でイスラエル軍が「間違いなく」多数のイスラエル人非戦闘員を殺害したと語り、ハマスは「私たちを虐待しなかった。私たちはとても人道的に扱われました」としている。
イスラエル軍が派遣した攻撃ヘリコプターのパイロットはイスラエルのメディアに対し、ハマスの戦闘員とイスラエルの非戦闘員を区別できないまま攻撃したと述べている。
イスラエル軍はハマスの司令部があるとしてアル・シファ病院を執拗に攻撃、患者や避難民を殺傷したが、司令部は病院から8.5キロメートル離れた場所にあることをイスラエル軍は確認している。それにもかかわらず、その後もイスラエル軍は病院を攻撃していた。
11月15日にアル・シファ病院へ到着したイスラエル軍はハマスが病院内にいたとするプロパガンダを開始、イスラエル国防総省のジョナサン・コンリクス報道官はAK-47、手榴弾、軍服が床に整然と並べられた軍装品を見せているが、そこにハマスのメンバーがいたことを示す証拠とは到底言えない代物だった。
また、10月7日の出来事には大きな謎がある。ガザはイスラエルが建設した一種の強制収容所であり、その収容所を取り囲む壁には電子的な監視システムが張り巡らされ、人が近づけば警報がなる。地上部隊だけでなく戦闘ヘリも駆けつけることになっているのだが、10月7日にハマスはイスラエルへ突入できた。しかも突入の数時間後、2隻の空母、ジェラルド・R・フォードとドワイト・D・アイゼンハワーを含む空母打撃群を地中海東部へ移動させている。
そうしたことから、ネタニヤフ政権やアメリカの ジョー・バイデン政権はハマスの攻撃を事前に知っていたのではないかと疑う人が少なくないのだ。その攻撃を口実にしてガザのパレスチナ人を追い出すか皆殺しにする計画を立てていた疑いがある。
ハマスの創設にイスラエルが深く関係していることは本ブログでも繰り返し書いてきた。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311270000/
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2023/11/28 (Tue) 07:30:17
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イスラエルへの無条件支持で道義的犯罪国家になった欧州
2023.11.28
https://www.thutmosev.com/archives/%e3%82%a4%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%82%a8%e3%83%ab%e3%81%b8%e3%81%ae%e7%84%a1%e6%9d%a1%e4%bb%b6%e6%94%af%e6%8c%81%e3%81%a7%e9%81%93%e7%be%a9%e7%9a%84%e7%8a%af%e7%bd%aa%e5%9b%bd%e5%ae%b6%e3%81%ab%e3%81%aa.html
G7の6カ国はもう1週間考えて対応を決めるべきだったが、条件反射でイスラエルを支持した事で事態を悪化させた
https://japannews.yomiuri.co.jp/politics/politics-government/20231109-148577/ G7 Ministers Work Out Agreement on Israel-Gaza conflict – The Japan News
イスラエルへの対応を誤った国々
ハマスによる奇襲攻撃後日本を除く米英独仏伊加のG7が「無条件で全面的なイスラエルによる報復支持」を表明したのは翌10月8日だった気がするがあまりにも拙速だった
まずは両者の言い分を理解し分析し事実関係や今後の対応を協議すべきだったが、まるでキリスト教版ジハードのように彼らは聖戦を支持した
イスラエルは日本を除くG7の「許可を得て」ガザ地区への無差別攻撃を開始し、現在までに1万5000人がなくなり大半の住民は住む家を失った
世界中がイスラエルの行為が戦争犯罪に当たると指摘し国連事務総長やWHOや難民高等弁務官事務所、国際刑事裁判所、国境なき医師団も同様の見解を示している
アメリカや欧州主要国は「振り上げたこぶしは下せない」とイスラエルへの支持は撤回せず、一方で国際的な非難が自分の剥けられるのを警戒しイスラエルに停戦を呼び掛けている
ロシアによるウクライナ侵攻に続いてハマス・イスラエル紛争でも欧米諸国は対処を間違え失敗し、戦争を拡大させ多くの無関係な人々が不幸になる原因を作った
ロシアによるウクライナ侵攻は10年以上前から懸念されウクライナは欧米に助けを求めていたが、欧米諸国は「ウクライナに援助する事がロシアを刺激し戦争を招く」と日本の共産党や社会党のようなたわ言を言い続けた
ロシアが10万人を国境に集めて侵攻の予行演習をしている時も「ウクライナを支援する事が戦争を誘発する」と言い、現実にロシア軍が侵攻してからも「ウクライナを支援すれば第三次世界大戦が起きる」としておもちゃのような携帯兵器しか支援しなかった
これがウクライナが反撃する決定的な機会を失わせ、その後長く劣勢に立たされた原因で、最初から今やっているような軍事支援をしていたらロシア軍は初期の敗走で総崩れになっていました
ハマスイスラエル紛争では逆に対処が早すぎ、何が起きているのか分からないままイスラエルへの無条件で全面的な支持を表明し、バイデンなどは空母を2隻も派遣してイスラエル軍の後ろ盾を買って出た
周辺諸国がイスラエルを攻撃したら米空母が守ってくれるのでイスラエル軍はやりたい放題、「住民は避難しろ」と指示しておいて住民が集まった場所を攻撃するという行為を何度も繰り返している
イスラエルに戦争犯罪の許可を与えたのは米英独仏伊加の6か国で、今彼らは道義的な正しさを失って世界の人々から糾弾され狼狽している
あの時に日本が「国益」などを重視してイスラエル支持に参加しなかったのは、長期的に見て国益にかなうものだったと思います
国運はこういうところから傾くことが多く、欧州をけん引している英仏独の経済は不調だが経済以外の点でも矛盾が噴出しどれも対処が困難になっている
欧州は2015年ごろ難民騒動がありイスラム諸国から数百万人の移民を受け入れたが、彼らは当然「イスラエルへの無条件の支持」には猛反発している
ハマスによる攻撃でイスラエル人1500人ほどがなくなり200人ほどが人質にとられたが、それとガザ地区の全ての人が家を失い1万5000人がなくなった事とは関係がない
ハマスによる犯罪は犯罪、イスラエルによる犯罪も犯罪なのでどちらかが正当化されるのはあり得ず、そうした考えは人種差別以外の何物でもない
イスラエルは1948年の建国でパレスチナ人から土地を奪いガザ地区という収容所に隔離しているがそれも犯罪、相手の犯罪で自分の犯罪が帳消しになることは無い
アメリカや欧州によるイスラエル無条件支持は「パレスチナ人の命はどうでも良いが、イスラエル人の命は大事で報復の権利がある」と言っているのと同じでした
道義的犯罪国家になった欧州
欧米の滅茶苦茶な対応はウクライナにも悪影響を与え、よりによってゼレンスキーは「イスラエルとウクライナは同じ、ロシアとハマスは同じ」と良く考えもせず断言してしまった
両者が同じなら「ウクライナは元々ロシアの領土だったのをウクライナが奪った」というプーチンの主張が正しく、ウクライナが無抵抗なロシアを一方的に攻撃している事になってしまう
ネット情報ではゼレンスキーはユダヤ系の家系で、餌を投げられた犬のように条件反射でイスラエル支持を表明したがもっと状況を観察してから対応を決めるべきでした
ウクライナ側の国々が一斉に対応を誤ったことで漁夫の利を得たのはロシアとプーチン大統領で、もう負けは確定かと思われていたのに相手のオウンゴールで勝利の目が出てきた
プーチンはハマス・イスラエル紛争では慎重に対応し、どちらへも一方的な支持をしないがイスラエルの無差別攻撃を非難し、どうみても欧米よりも「正しい」対応をしている
米英仏は大慌てでイスラエルに停戦を働きかけ、人質と交換で数日間の停戦に合意したがアメリカ軍が後ろ盾としてとどまっているのでそれほど気にかけていない
道義的正しさを失った国には内紛が起きていて、欧州各国の人々からEUや英独仏などに「イスラエルによる戦争犯罪に加担している」と非難されています
ヨーロッパ委員会のフォンデアライエン委員長はイスラエルを訪れ、ネタニヤフ首相に連帯を伝えたが、無差別爆撃に懸念を示す事すらしなかった
EUやNATO指導者は「ロシアがウクライナでやればテロ行為とみなすのにイスラエルによる同じ行為には目をつぶる二重基準だ」と批判されている
国連総会では23年10月27日にガザでの休戦を呼びかける決議案を圧倒的多数で採択したが日英独は棄権し米仏は反対、フランスやスペインは賛成した
道義的に正しくない国には必ずこうした内紛が発生し、ウクライナに侵攻したロシアは正論を口にする人をテロリストとして処分したが国内は弱体化した
フランスはイスラエルへの抗議運動だけを取り締まりハマスへの抗議運動を野放しにしているらしく、イギリスやアメリカもイスラエルへの抗議だけ」をヘイトクライムとして取り締まっているようです
この件で連想したのは日本の忠臣蔵という物語で、江戸城で吉良を切りつけた赤穂の殿様に、ばか将軍で有名な綱吉は取り調べもせず切腹を命じ長く禍根を残した
綱吉は条件反射のように「赤穂が悪い」と決めつけて吉良に加担したが、これが後に「実は吉良と幕府が悪いのだ」という世論形成につながった
慎重に両者を取り調べて調査すれば何の問題も起きなかったが、最初の対応が悪すぎたために幕府が大きなダメージを負った
この問題は彼らの国に長く禍根を残すでしょう
https://www.thutmosev.com/archives/%e3%82%a4%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%82%a8%e3%83%ab%e3%81%b8%e3%81%ae%e7%84%a1%e6%9d%a1%e4%bb%b6%e6%94%af%e6%8c%81%e3%81%a7%e9%81%93%e7%be%a9%e7%9a%84%e7%8a%af%e7%bd%aa%e5%9b%bd%e5%ae%b6%e3%81%ab%e3%81%aa.html
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2023/11/29 (Wed) 07:49:27
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ワシントン・ポストがネタニヤフとハマスが「奇妙な共生関係」にあるとした意味
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311290001/
ワシントン・ポスト紙はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とハマスについて「奇妙な共生関係」と表現している。ハマスはイスラエルを破壊すると宣言、ネタニヤフはハマスを破壊すると宣言、緊張を高めることでいずれも自分たちの存在意義をアピールしてきたとは言えるだろう。
本ブログでも繰り返し書いてきたが、ハマスの創設にイスラエルが深く関与している。第3次中東戦争の際、中東のイスラム諸国はイスラエルの攻撃を傍観していたが、唯一イスラエル軍と戦ったのがファタハであり、その指導者がヤセル・アラファトだった。それ以来、アラファトはイスラエルにとって目障りな存在になる。
このアラファトの力を弱めるためにイスラエルはムスリム同胞団のメンバーだったシーク・アーメド・ヤシンに目をつけた。イスラエルの治安機関であるシン・ベトの監視下、ヤシンは1973年にムジャマ・アル・イスラミヤ(イスラム・センター)を、そして76年にはイスラム協会を設立。ハマスは1987年にイスラム協会の軍事部門として作られる。
シーモア・ハーシュによると、2009年に首相へ返り咲いた時、ネタニヤフはPLOでなくハマスにパレスチナを支配させようとした。そのため、ネヤニヤフはカタールと協定を結び、カタールはハマスの指導部へ数億ドルを送り始めたという。
今年10月7日、ハマスなどの戦闘部隊がイスラエルへ攻め込んだのだが、この出来事には謎がある。ガザはイスラエルが建設した一種の強制収容所であり、その収容所を取り囲む壁には電子的な監視システムが張り巡らされ、人が近づけば警報がなる。地上部隊だけでなく戦闘ヘリも駆けつけることになっている。ところがハマスはイスラエルへ突入できた。しかも突入の数時間後、2隻の空母、ジェラルド・R・フォードとドワイト・D・アイゼンハワーを含む空母打撃群を地中海東部へ移動させている。そうしたことから、ネタニヤフ政権やアメリカのジョー・バイデン政権はハマスの攻撃を事前に知っていたのではないかと疑う人が少なくない。
攻撃の際、約1400名のイスラエル人が死亡したとされた。その後、犠牲者の人数は1200名だと訂正されたが、イスラエルの新聞ハーレツによると、イスラエル軍は侵入した武装グループを壊滅させるため、占拠された建物を人質もろとも砲撃、あるいは戦闘ヘリからの攻撃で破壊したという。イスラエル軍は自国民を殺害したということだ。ハーレツの記事を補充した報道もある。さらに、停戦にともなって解放された人質もイスラエル軍にイスラエル市民が攻撃された実態を当事者として証言しはじめた。
イスラエル軍は自国の兵士が敵に囚われるのを嫌い、かつて、自軍を攻撃し傷つける代償を払ってでも、あらゆる手段で誘拐を阻止しなければならないという「ハンニバル指令」が出されたが、2016年にこの指令は撤回されたとされている。しかし今回、発動したのではないかという噂がある。
10月7日の出来事の背後にどのようなことがあるのかは不明だが、イスラエルやアメリカ政府の支配層の内部で利害対立が生じている可能性が高い。
今回、ネタニヤフとハマスが「奇妙な共生関係」にあると書いたワシントン・ポスト紙はCIAと関係が深いことで知られている。
アメリカをはじめとする西側諸国の有力メディアがCIAの影響下にあることはデボラ・デイビスが書いた『キャサリン・ザ・グレート』、カール・バーンスタインがローリング・ストーン誌に書いた「CIAとメディア」、ウド・ウルフコテの告発などで明らかにされている。
言うまでもなくバーンスタインはワシントン・ポスト紙の記者としてウォーターゲート事件を取材したことで知られているが、ローリング・ストーン誌でメディアとCIAの癒着を明らかにしたのはリチャード・ニクソン大統領が辞任した3年後の1977年だ。このテーマをワシントン・ポスト紙で書くことはできなかった。
ウクライナを巡ってはCIA(アメリカ)と MI6(イギリス)との間で対立が生じていると思える動きが見られるが、パレスチナでも内紛が始まったのかもしれない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311290001/
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2023/11/30 (Thu) 11:34:01
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ハマスはイスラエルがムスリム同胞団から創設、ムスリム同胞団は英国が作った
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311290001/
ガザでの戦闘で注目されているハマスは1987年にムスリム同胞団の中から生まれたが、その際、イスラエルが重要な役割を果たしたことを本ブログでも繰り返し書いてきた。PLOを率いていたヤセル・アラファトの力を弱めるため、ライバルを作り上げることにしたのだ。そこでイスラエルが目をつけたのがムスリム同胞団のシーク・アーメド・ヤシンだ。イスラエルの治安機関であるシン・ベトの監視下、ヤシンは1973年にムジャマ・アル・イスラミヤ(イスラム・センター)を、そして76年にはイスラム協会を設立。そしてハマスは1987年にイスラム協会の軍事部門として作られた。
ムスリム同胞団は1928年、ハッサン・アル・バンナによって創設されたが、その際、スエズ運河会社の支援を受けている。イギリスのグランド・ロッジをモデルにして、イギリスの情報機関MI6によって組織された。その後、アメリカのCIAに乗っ取られたというが、CIAはMI6を教師として組織されたので、どの程度違いがあるのかは不明だ。
アル・バンナはムスリム同胞団を組織する過程で「死のカルト」的な思想をイスラムへ持ち込むことになるが、その思想との類似性を指摘されているのが「暗殺教団」とも言われる「ニザリ派」である。
エジプトのムスリム同胞団は1930年代、カイロの郊外に戦闘員を訓練するための秘密基地を建設したが、教官はエジプト軍の将校が務めていたという。軍の内部に同胞団は食い込んでいたということだ。
第2次世界大戦の際にムスリム同胞団は秘密機構を創設し、王党派と手を組んで判事、警察幹部、政府高官らを暗殺していく。1940年代にはアンワール・サダトも同胞団と密接な関係にあった。サダトは1970年から81年にかけてエジプトの大統領だった人物だ。(Robert Dreyfuss, “Devil’s Game”, Henry Holt, 2005)
ムスリム同胞団は1945年2月、そして48年12月にエジプトの首相を暗殺、49年2月には報復でバンナが殺された。その直後に同胞団のメンバーは大半が逮捕され、組織は解散させられたのだが、アメリカとイギリスの情報機関は組織解体から2年半後に復活させている。CIAが新生ムスリム同胞団の指導者に据えたサイード・クトブはフリーメーソンのメンバーで、ジハード(聖戦)の生みの親的な存在だ。
エジプトでは1952年7月にクーデターで王制から共和制へ移行するのだが、その背後にはCIAがいたと言われている。クーデターの背後にはムスリム同胞団が存在していたものの、実権を握ったのは自由将校団のガマール・アブデル・ナセル。
この将校団はナショナリストで、コミュニストを押さえ込むために使えるとアメリカは考えたようだが、このクーデターを好ましくないと考えたイギリスは自由将校団の政府を倒そうとする。
イギリスの動きはアメリカは止めにかかり、ナチスの親衛隊で幹部を務めていたオットー・スコルツェニーのほか、軍人や数百名の元ゲシュタポ将校を送り込んでいる。このグループはエジプトの警察でナチス的な手法を教えた。
ムスリム同胞団は1954年にナセル暗殺を目論む。その暗殺計画で中心的な役割を果たしたひとりのサイド・ラマダーンは同胞団を創設したハッサン・アル・バンナの義理の息子だ。ナセルはラマダンからエジプトの市民権を剥奪している。
ラマダンはサウジアラビアへ亡命、そこで世界ムスリム連盟を創設した。西ドイツ政府から提供された同国の外交旅券を使い、ミュンヘン経由でスイスへ入り、そこで1961年にジュネーブ・イスラム・センターを設立した。資金はサウジアラビアが提供したという。この当時、スイス当局はラマダンをイギリスやアメリカの情報機関、つまりMI6やCIAのエージェントだと見なしていたという。(Robert Dreyfuss, “Devil’s Game”, Henry Holt, 2005)
ところで、イギリスの支配層、つまりシティを拠点とする強大な金融資本は中東を支配するためにサウジアラビアやイスラエルを「建国」した。彼らは19世紀からユーラシア大陸の周辺を支配して内陸部を締め上げるという戦略を打ち出しているが、その戦略にとってスエズ運河は重要な意味を持つ。石油や天然ガスの発見は中東の重要性をさらに高めた。
こうした戦略は「大イスラエル構想」と合致する。ユーフラテス川とナイル川で挟まれている地域は神がユダヤ人に与えたのだという主張に基づくのだが、ユダヤ教の聖典であるトーラー(モーセ5書)はキリスト教の旧約聖書の最初の部分にあたるが、そこに書かれていることとはニュアンスが違う。ユダヤ教徒はトーラーを守るという条件の下で、その土地に住むことを許されただけなのだ。
勿論、キリスト教徒やユダヤ教徒だけでなくイスラム教徒も旧約聖書を聖典として扱っているが、それ以外の人びとにとって意味はない。それにもかかわらず、シオニストはエルサレムの南東にあるシオンの丘へ戻る権利がユダヤ人にはあると主張している。
シオニズムという用語は1893年にナータン・ビルンバウムが初めて使用、96年にはセオドール・ヘルツルが『ユダヤ人国家』という本を出版しているのだが、パレスチナに「ユダヤ人の国」を作ろうとする動きはイギリス政府の方が早い。1838年にエルサレムにイギリスは領事館を建設し、その翌年にはスコットランド教会がパレスチナにおけるユダヤ教徒の状況を調査しているのだ。1891年にはアメリカでウィリアム・ブラックストーンなる人物がユダヤ人をパレスチナに送り出そうという運動を展開し、ベンジャミン・ハリソン米大統領に働きかけている。
19世紀の後半にイギリスの首相を務めたベンジャミン・ディズレーリはライオネル・ド・ロスチャイルドと親しく、ロシア嫌いで知られていた。ディズレーリは首相時代の1875年にスエズ運河運河を買収した。その際、資金を提供したのはライオネル・ド・ロスチャイルドだった。(Laurent Guyenot, “From Yahweh To Zion,” Sifting and Winnowing, 2018)
ディズレーリは1881年4月に死亡、その直後からフランス系のエドモンド・ジェームズ・ド・ロスチャイルドはテル・アビブを中心にパレスチナの土地を買い上げ、ユダヤ人入植者へ資金を提供しはじめた。この富豪はエドモンド・アドルフ・ド・ロスチャイルドの祖父にあたる。
1905年から14年にかけての期間、毎年3万5000人のユダヤ人がパレスチナへ移住、07年にはバーギオラという自警団を編成、09年にはハショメールという組織に発展、それを基盤にして1920年にはハガナが設立された。このハガナがイスラエル軍の中核になる。
現在、イスラエルの首相を務めているベンヤミン・ネタニヤフの父親であるベンシオン・ネタニヤフはアメリカでウラジミール・ヤボチンスキーの秘書だった。
ヤボチンスキーは帝政ロシア時代のオデッサ(現在はウクライナ領)で生まれたこともあってか、後に彼はウクライナで独立運動を率いていたシモン・ペトリューラと連携している。ペトリューラはロシアでボルシェビキ体制が樹立された直後の1918年から21年にかけて大統領を名乗るが、その時期に3万5000人から10万人のユダヤ人を虐殺したと言われている。(Israel Shahak, “Jewish History, Jewish Religion,” Pluto Press, 1994)
1917年11月2日、イギリス外相だったアーサー・バルフォアはウォルター・ロスチャイルドへ書簡を送り、その後、先住のアラブ系住民(パレスチナ人)を弾圧する一方でユダヤ人の入植を進めた。
1920年代に入るとパレスチナのアラブ系住民は入植の動きに対する反発が強まる。それを抑え込むため、デイビッド・ロイド・ジョージ政権で植民地大臣に就任したウィンストン・チャーチルはパレスチナへ送り込む警官隊の創設するという案に賛成、アイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーを採用する。この組織はIRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立され、違法な殺人、放火、略奪など残虐さで有名だった。
ヤボチンスキーは1925年に「修正主義シオニスト世界連合」を結成するが、その流れの中からリクードも生まれた。1931年にはハガナから分かれる形でイルグンが組織されている。
その後、ヤボチンスキーはパレスチナに住むユダヤ人に対してイギリス軍へ参加するように求めたが、これに反発したアブラハム・スターンはイルグンを飛び出し、1940年8月に「ロハメイ・ヘルート・イスラエル(レヒ)」を新たに組織する。創設者の名前から「スターン・ギャング」とも呼ばれている。イルグンもレヒもテロ組織と見なされている。
1933年2月にドイツでは国会議事堂が放火され、これを利用してナチスが実権を握る。この放火はナチスが実行したと言われている。シオニストがナチス政権とユダヤ系ドイツ人をパレスチナへ移住させることで合意したのはこの年の8月。「ハーバラ合意」だ。
1936年4月にパレスチナ人は独立を求めてイギリスに対する抵抗運動を開始するのだが、39年8月に鎮圧され、共同体は政治的にも軍事的にも破壊された。その際、パレスチナ人と戦った勢力は2万5000名から5万名のイギリス兵や2万人のユダヤ人警察官など。約1万5000名のハガナも含まれている。
1938年11月にドイツではナチスがユダヤ系住民を襲撃、多くの人が殺され、 収容所へ入られ始める。この「水晶の夜」以降もユダヤ教徒はパレスチナでなく、アメリカやオーストラリアへ逃れた。1945年に第2次世界大戦は終結、シオニストは1946年夏までに7万3000人以上のユダヤ人をパレスチナへ運んでいるが、パレスチナへの移住を望むユダヤ人が少なかったため、イラクに住むユダヤ人に対するテロを実行、「反ユダヤ」感情を演出してパレスチナへ移住されたという。シオニストは目的のためならユダヤ人を犠牲にすることも厭わないと言えるだろう。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202311290001/
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2023/12/02 (Sat) 12:04:27
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「ロビイスト団体 「アメリカ・イスラエル公共問題委員会(前半)」宇山卓栄 AJER2023.12.1(3)
2023/12/01
https://www.youtube.com/watch?v=4IR30HNai3Q
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2023/12/02 (Sat) 15:12:00
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米有力紙もイスラエル政府がハマスの攻撃計画を1年以上前から知っていたと報道
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312020001/
ハマスなどの戦闘部隊がイスラエルへ攻め込んだのは10月7日。アメリカの有力紙、つまりプロパガンダ機関のひとつであるニューヨーク・タイムズ紙は12月1日、ハマスの攻撃計画を1年以上前に知っていたと報道している。ガザで民族浄化を実現するため、ハマスに攻撃させたという説が流れているが、ニューヨーク・タイムズ紙は情報機関や軍の判断ミスだと分析。いわゆるダメージ・コントロールかもしれない。
ハマスが攻撃した直後からイスラエルの情報機関や軍がハマスの計画を知らなかったとは考えられないと主張する人は少なくなかった。ガザはイスラエルが建設した一種の強制収容所であり、その収容所を取り囲む壁には電子的な監視システムが張り巡らされ、人が近づけば警報がなり、地上部隊だけでなく戦闘ヘリも駆けつけることになっているからである。
しかも突入の数時間後、2隻の空母、ジェラルド・R・フォードとドワイト・D・アイゼンハワーを含む空母打撃群を地中海東部へ移動させている。そうしたことから、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ政権だけでなく、アメリカのジョー・バイデン政権もハマスの攻撃を事前に知っていたのではないかと疑う人が少なくない。
ハマスなどの戦闘部隊がイスラエルへ攻め込んだのは10月7日。その際、約1400名のイスラエル人が死亡したとされたが、その後、犠牲者の人数は1200名だと訂正されている。減った200名はハマスの戦闘員だという。
イスラエルの新聞ハーレツによると、イスラエル軍は侵入した武装グループを壊滅させるため、占拠された建物を人質もろとも砲撃、あるいは戦闘ヘリからの攻撃で破壊したという。イスラエル軍は自国民を殺害したということだ。ハーレツの記事を補充した報道もある。さらに、停戦にともなって解放された人質もイスラエル軍にイスラエル市民が攻撃された実態を当事者として証言しはじめた。イスラエル兵も同じように語っている。
それに対し、イスラエル軍はハマスへの報復としてガザに対する無差別攻撃を始めた。すでに1万5000人の住民が殺されたと言われている。その約4割は子どもだ。
イスラエル軍はガザでの戦闘を計画通りに進められていないようで、そのためか11月24日には停戦が実現、人質の交換が行われた。イスラエルへ戻ってきた人質もイスラエル軍がイスラエル人を攻撃したことを明らかにしただけでなく、ハマスから暴力を振るわれなかったとも語っている。それが世界へ伝えられた。
そうした中、アメリカのアンソニー・ブリンケン国務長官がイスラエルを訪問、その直後にイスラエル軍はガザへの攻撃を再開した。長官はイスラエルの攻撃再開を容認する意思をネタニヤフ首相に伝えたと見られている。
ジョー・バイデン大統領は1980年代に議会でイスラエルは アメリカの利権を守っていると力説していた。イギリスの私的権力が自分たちの戦略のためにイスラエルとサウジアラビアを作り、その戦略をアメリカの私的権力が引き継いだわけで、バイデンの発言は事実だ。
今回のガザに対する無差別攻撃もアメリカ支配層の利権を守る、あるいは拡大させるためのものなのだろうが、すでにヒズボラはイスラエルに対する攻撃を再開したようだ。
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2023/12/03 (Sun) 16:21:36
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ガザでの虐殺を止める努力を強めるべきだとする訴えを小馬鹿にしたバイデン
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312030000/
インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は11月13日にアメリカを訪問、ホワイトハウスでジョー・バイデンと会談した。その際、ウィドドはバイデンに対し、ガザでの残虐行為を止めるため、アメリカは努力するように訴えたのだが、バイデンはそれを無視、相手を小馬鹿にした態度を示した。重要な気候の話をしたとして、「寒い」と口にしたと語ったのだ。
ガザにはインドネシアの資金で建設された病院があるが、11月20日にイスラエル軍はその病院を砲撃、2階に命中し、12名以上が殺されたとされている。
イスラエル軍はハマスの地下施設があるという口実で病院もターゲットにしてきた。アル・シファ病院も破壊された病院のひとつだが、エルサレム・ポスト紙が11月14日に掲載した記事などによると、ハマスの地下司令部はそこから8.5キロメートル離れた場所にあった。その情報を知りながら病院を破壊、患者や避難民を殺傷したのだ。
イスラエル軍はガザでハマスと戦っているのではなく、イスラエル建国時と同じように、パレスチナ人を虐殺し、恐怖に駆られた人びとが逃げ出すように仕向けていると考えられている。それをわかっているエジプトは国境を開けず、ヨルダンも警戒している。イスラエルは「パレスチナ問題」をそうしたアラブ諸国へ押し付けようとしているとも言われている。
本ブログでは繰り返し書いてきたが、「イスラエル建国」ではイギリスが重要な役割を果たした。その第一歩はイギリスの外相を務めていたアーサー・バルフォアが1917年11月2日にウォルター・ロスチャイルドへ出した書簡だが、建国の大きな目的のひとつはスエズ運河の安定的な支配だったと考えられている。
ユーラシア大陸の周辺部を海軍力で支配、内陸国を締め上げるという戦略を成立させる上でスエズ運河は重要な意味を持った。運河によって地中海と紅海を感染が行き来できることはイギリス海軍にとってだけでなく、物資の輸送においても重要だった。イスラエルと同様、サウジアラビアもイギリスが作り上げた国だ。
1920年代に入るとパレスチナでアラブ系住民の反発が強まり、デイビッド・ロイド・ジョージ政権で植民地大臣に就任したウィンストン・チャーチルはパレスチナへ送り込む警官隊の創設するという案に賛成、アイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーを採用することになった。
この組織はRIC(アイルランド王立警察)を支援、IRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立された。隊員の多くは第1次世界大戦に従軍した後に失業した元イギリス兵だ。違法な殺人、放火、略奪など残虐さで有名になった。イギリス政府はその働きを評価、パレスチナへ投入、そこでアイルランドと同じことを行うことになる。
ドイツでナチスが実権を握ると、シオニストはドイツのユダヤ人に目を付ける。そしてシオニストはナチス政権との間でユダヤ系ドイツ人をパレスチナへ移住させることで合意した。「ハーバラ合意」だ。
その後、イギリスの戦略はアメリカに引き継がれた。イスラエルはアメリカを拠点とする私的権力の利権を守る上で重要な存在になったということだ。それをバイデンは上院議員時代の1986年6月に議会で訴えている。
そのスエズ運河は現在、エジプト領の中にある。そこでアカバ湾と地中海をつなぐ「ベン・グリオン運河」が計画された。その出口がガザの北側。また地中海の東部、エジプトからギリシャにかけての海域で天然ガスや石油が発見されていることも重要なファクターだ。
1995年9月、イスラエルのイツァク・ラビン首相とPLOのヤセル・アラファト議長が「オスロ2合意(ヨルダン川西岸地区とガザ地区に関する暫定合意)」に調印、それによってパレスチナ自治政府に海岸から20海里までの海域の海洋管轄権を与えた。
パレスチナ自治政府は1999年にブリティッシュ・ガスと25年間のガス探査契約を結ぶのだが、その年に大規模なガス田が発見された。ところがパレスチナ人はその天然ガスから何の利益も得ていない。その一方で、イスラエルは2007年以降、パレスチナ人に対する弾圧の度合いを格段に強める。そしてイスラエルはガザ沖の天然ガスの支配権を確立する。
2010年、イスラエル北部で推定埋蔵量約4500億立方メートルの大規模なガス田を発見したとノーブル・エナジーが発表。USGS(アメリカ地質調査所)の推定によると、エジプトからギリシャにかけての海域には9兆8000億立方メートルの天然ガスと34億バーレルの原油が眠っている。ビル・クリントン元米大統領はノーブル・エナジーのロビイストだった。このエネルギー資源をキプロス経由でヨーロッパへ運ぶという計画がある。
ノーブル・エナジーはヒラリー・クリントンに選挙資金を提供していた。そのヒラリーをジョージ・ソロスが操っていることは2016年に漏れた電子メールで明らかにされたが、そのソロスはロスチャイルド金融資本と結びついている。
ロシアは今年9月10日から13日にかけてウラジオストクでEEF(東方経済フォーラム)を開催したが、その直前の9月8日、ニューデリーでG20サミットが開かれた。その席上、インドのナレンドラ・モディ首相はIMEC(インド・中東・欧州経済回廊)プロジェクトを発表している。
IMECはインド、UAE(アラブ首長国連邦)、サウジアラビア、イスラエルを結び、さらにギリシャからEUへ伸びるルート。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相によると、アメリカがイスラエルにこの計画を持ちかけたという。この回廊は地中海につながるが、その出口がガザに接している。
ロシアと中国は2015年、BRI(一帯一路)とユーラシア経済連合(アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギスタン、ロシア)を連結し、多極的な関係を築くと宣言しているが、この構想に対抗することがIMECの目的だ。
インドは以前からイスラエルやサウジアラビアとの関係を強化、サウジアラビアもイスラエルに接近していた。アメリカの属国と化したヨーロッパを繋ぎ止めるため、ヨーロッパと西アジアをつなぐわけだ。その中核になるのがイスラエルにほかならない。
アメリカ政府のエネルギー安全保障顧問を務めるアモス・ホクスタインは11月20日にイスラエルを訪問、ヒズボラの問題だけでなく、地中海東岸の天然ガス田について話し合ったと伝えれている。アメリカにはベン・グリオン運河計画やIMECプロジェクトもあり、ガザの状況がこうした利権を壊さないよう画策しているのだろうが、バイデン大統領はアメリカの私的権力の利権を守るためにはイスラエルを支えなければならないと考えている人物だ。
バイデンが仕えるアメリカやイスラエルの支配層にとってガザのパレスチナ人は目障りな存在。そこでガザから彼らを消し去ろうとしてきたが、今回のガザ攻撃は特に酷い。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312030000/
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84:777
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2023/12/03 (Sun) 18:04:33
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【そうきチャンネル】 『広がる反イスラエル感情』・プロパガンダ報道の敗北
渡辺 惣樹
2023/12/03
https://www.youtube.com/watch?v=D8wEWqRE7CM
【そうきチャンネル】『醜い』ヨーロッパの美人政治家たち・ヨーロッパの女ネオコン
渡辺 惣樹
12023/04/28
https://www.youtube.com/watch?v=drqJbwGf_Tk
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85:777
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2023/12/04 (Mon) 10:26:28
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2023.12.04XML
世界の人びとが厳しい目を向けているイスラエルではカルト政治家が虐殺を進める
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312040000/
ガザはアメリカの私的権力にとって重要な場所になった。まず、地中海の東部、エジプトからギリシャにかけての海域で9兆8000億立方メートルの天然ガスと34億バーレルの原油が発見された。ガザ沖にも天然ガスは存在、そこからキプロスを経由してイタリアへパイプラインで輸送する計画がある。そのライバルになるロシアの天然ガスを運ぶパイプラインはすでにアメリカが止めたり破壊した。
9月8日にニューデリーで開かれたG20サミットの席上、インドのナレンドラ・モディ首相が発表したIMEC(インド・中東・欧州経済回廊)プロジェクトはインド、UAE(アラブ首長国連邦)、サウジアラビア、イスラエルを結び、さらにギリシャからEUへ伸びる輸送ルートで、中国のBRI(一帯一路)に対抗する目的で計画された。後ろ盾はアメリカだ。そのIMECはガザの北で地中海につながる。
19世紀以来、アングロ・サクソンの世界支配プロジェクトで重要な役割を果たしてきたスエズ運河は現在、エジプト領の中。エジプトの影響力を弱めるため、「ベン・グリオン運河」が計画されている。この運河はアカバ湾のエーラト港からヨルダンとの国境沿いを進み、ガザの北側から地中海へ出る。
アメリカの戦略上、重要な場所になったガザにイスラエルは強制収容所を築き、中東を不安定化させている。そこでガザやヨルダン川西岸からパレスチナ人を排除しようとしてきた。この手法はイスラエルを「建国」する際やアメリカを「建国」する際にも使われた。今回のガザに対する攻撃も民族浄化作戦にほかならない。
日米欧や中東の「王国」を支配している人びとはイスラエルの残虐行為を容認しているが、全体で見るとイスラエルを見る目は厳しくなっている。サウジアラビアなど「親米」とされてきた国でも国民の怒りを無視できず、ガザでの虐殺を非難するポーズはとっている。
イスラエル軍がガザで虐殺を続けている別の理由もある。イスラエルはナチスと同じようにカルト色が濃く、その信仰が影響している。
10月7日にハマスの戦闘部隊がイスラエルへ攻め込んだ直後、イスラエルの首相を務めているベンヤミン・ネタニヤフは「われわれの聖書(キリスト教における「旧約聖書」と重なる)」を持ち出し、パレスチナ人虐殺を正当化した。
聖書の中でユダヤ人と敵だとされている「アマレク人」を持ち出し、「アマレク人があなたたちにしたことを思い出しなさい」(申命記25章17節から19節)という部分を引用、この「アマレク人」をイスラエルが敵視している勢力に重ねて見せたのだ。「アマレク人」を家畜ともども殺した後、イスラエルの民」は「天の下からアマレクの記憶を消し去る」ことを神に命じられたという。
そしてサムエル記上15章3節の話を彼は持ち出す。そこには「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」ということが書かれている。これこそがガザでイスラエルによって行われていることだというのだ。
ネタニヤフによると「われわれは光の民であり、彼らは闇の民だ」としたうえで、イザヤの預言を理解しなければならないと主張する。「われわれ」とはイスラエル人、「彼ら」とはパレスチナ人、イスラム教徒、あるいはイスラエル以外の人びとを指しているのだろう。
また、ギラド・エルダン国連大使は10月8日に安全保障理事会で「これはイスラエルの9/11だ」と演説、ヨアブ・ギャラント国防相はパレスチナ人を「獣」だと表現した。
インターネットには、95歳になるイスラエル陸軍の退役兵、エズラ・ヤチンがユダヤ人に対してパレスチナ人を殺して彼らの記憶を消し去れと呼びかけている映像が流れている。
イスラエルの神憑った人びとはナイル川とユーフラテス川に挟まれた地域、つまりパレスチナのほかレバノン、ヨルダン、クウェート、シリア、さらにイラクの大半、エジプトやサウジアラビアの一部を「約束の地」だと主張している。「大イスラエル構想」とも呼ばれている。
アメリカやイスラエルの「建国」は神憑っている。アメリカの場合、1617年にマサチューセッツ湾へ到達したジョン・ウィンスロップは自分たちを「神から選ばれた民」だと主張、神との契約に基づいてマサチューセッツ植民地を建設すると語っている。
この感覚はその後も生き続け、アメリカ軍を「神の軍隊」だと考える人が1960年代にもいたが、ベトナム戦争で「神の軍隊」のはずであるアメリカ軍が勝てない。1967年にベトナム戦争は泥沼化していた。その事実が明らかになるのは1968年1月31日に南ベトナムの主要都市を一斉に攻撃した「テト攻勢」からだ。
マーチン・ルーサー・キング牧師は1967年4月4日にニューヨークのリバーサイド教会で開かれた「ベトナムを憂慮する牧師と信徒」で「沈黙が背信である時が来ている」という主催者の訴えに賛意を示し、「なぜ私はベトナムにおける戦争に反対するのか」という話をしている。牧師が暗殺されたのは1年後の4月4日だ。1968年にはキング牧師と親しかったロバート・ケネディは大統領選挙の最中、6月5日の銃撃され、翌日に死亡した。
1967年6月5日にはイスラエル軍がエジプト、シリア、ヨルダンを奇襲攻撃して第3次中東戦争が始まった。6月8日にアメリカは情報収集船の「リバティ」を地中海の東部、イスラエルの沖へ派遣、そのリバティをイスラエル軍は攻撃する。偵察飛行を繰り返した後の攻撃で、アメリカ軍の艦船だということを知った上での攻撃だ。
午後2時5分に3機のミラージュ戦闘機がリバティに対してロケット弾やナパーム弾を発射、その際に通信機器を破壊しているが、船の通信兵は寄せ集めの装置とアンテナでアメリカ海軍の第6艦隊に遭難信号を発信、それに気づいたイスラエル軍はジャミングで通信を妨害してきた。
その数分後に3隻の魚雷艇が急接近して20ミリと40ミリ砲で攻撃、さらに魚雷が命中して船は傾く。その船へ銃撃を加えている。その結果、乗組員9名が死亡、25名が行方不明、171名が負傷した。
そこへ2機の大型ヘリコプター、SA321シュペル・フルロンが近づいてリバティの上空を旋回し始める。リバティの乗組員はイスラエルが止めを刺しに来たと思ったという。3時36分には魚雷艇とマークの入っていないジェット戦闘機が現れたが、すぐに姿を消してしまった。(Alan Hart, “Zionism Volume Three”, World Focus Publishing, 2005)
遭難信号を受信したとき、第6艦隊の空母サラトガは訓練の最中で、甲板にはすぐ離陸できる4機のA1スカイホークがあった。艦長は船首を風上に向けさせて戦闘機を離陸させている。イスラエルが攻撃を開始してから15分も経っていない。そこからリバティまで約30分。つまり2時50分には現場に戦闘機は着ける。
艦長は艦隊の司令官に連絡、司令官は戦闘機の派遣を承認し、もう1隻の空母アメリカにもリバティを守るために戦闘機を向かわせるように命じるのだが、空母アメリカの艦長がすぐに動くことはなかった。
リバティが攻撃されたことはリンドン・ジョンソン大統領へすぐに報告されたが、ロバート・マクナマラ国防長官は第6艦隊に対して戦闘機をすぐに引き返させるようにと叫んでいる。後にマクナマラはソ連軍がリバティを攻撃したと思ったと弁明しているが、当初の筋書きではそうなっていたのかもしれない。ソ連軍がアメリカの情報収集線を撃沈したというシナリオだ。(前掲書)
ホワイトハウス内でどのようなことが話し合われたかは不明だが、3時5分にリバティへ戦闘機と艦船を派遣するという至急電が打たれている。この時、リバティは攻撃で大きなダメージを受け、メッセージを受信できない状況だったが、イスラエル軍は傍受した。
3時16分になると、第6艦隊の第60任務部隊は空母サラトガと空母アメリカに対して8機をリバティ救援のために派遣し、攻撃者を破壊するか追い払うように命令した。イスラエルの魚雷艇がリバティ号の近くに現れた3分後の39分に艦隊司令官はホワイトハウスに対し、戦闘機は4時前後に現場へ到着すると報告、その数分後にイスラエルの魚雷艇は最後の攻撃を実行している。そして4時14分、イスラエル軍はアメリカ側に対し、アメリカの艦船を誤爆したと伝えて謝罪、アメリカ政府はその謝罪を受け入れた。
リバティが攻撃されている際、イスラエル軍の交信内容をアメリカの情報機関は傍受、記録していた。その中でイスラエル軍のパイロットは目標がアメリカ軍の艦船だと報告、それに対して地上の司令部は命令通りに攻撃するように命令している。イスラエル軍はアメリカの艦船だと知った上で攻撃していることをアメリカの情報機関は知っていた。
その交信を記録したテープをアメリカの電子情報機関NSAは大量に廃棄したという。複数の大統領へのブリーフィングを担当した経験を持つCIAの元分析官、レイ・マクガバンもこうした隠蔽工作があったと確認している。(前掲書)
当時、アメリカ政府の内部で秘密工作を統括する中枢は「303委員会」と呼ばれていた。1967年4月、そこで「フロントレット615」という計画が説明されたという。リバティを潜水艦と一緒に地中海の東岸、イスラエル沖へ派遣するというもので、実際、後にリバティや潜水艦は派遣された。
この計画には「サイアナイド作戦」が含まれていた。リバティを沈没させ、その責任をエジプト、あるいはソ連に押しつけて戦争を始めようとしたという推測がある。いわゆる偽旗作戦だ。エジプトが狙われていた可能性が高いだろう。アメリカの偵察船をイスラエルに攻撃させ、船を沈没させて乗員を皆殺しにしようとしたのはジョンセン政権だった可能性があるのだ。
イスラエルが攻撃に踏み切った目的、戦争の実態、 リバティを攻撃した本当の理由などを知ることのできる資料が2017年には明らかにされるはずだったが、10年7月にベンヤミン・ネタニヤフ首相は情報公開の時期を20年間遅らせることを決めている。
第3次中東戦争の結果、約43万9000人の新たなパレスチナ難民がヨルダン川東岸へ移動しているが、この時にゲリラ戦でイスラエル軍を苦しめたのがファタハであり、ファタハを率いていたのがヤセル・アラファトである。このアラファトを弱体化させるため、イスラエルはハマスを創設した。
第3次中東戦争以降、アメリカのキリスト教福音主義者(聖書根本主義者)はイスラエル軍を新たな「神の軍隊」とみなすようになり、リクードの後ろ盾になった。ネタニヤフはリクードの政治家だ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312040000/
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2023/12/04 (Mon) 10:48:54
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イスラエルとアメリカのカルト政治家が虐殺を進める
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16828427
アウシュヴィッツ博物館はその倫理的正当性を失った
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イスラエルとアメリカのカルト政治家が虐殺を進める
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パレスチナ問題は米英帝国主義と旧約聖書カルトが生み出した
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イスラエルの核戦略
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ハマスはモサドが作り、支援している似非テロ組織
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ハマスによるイスラエル総攻撃、その前にイスラエルがやった事
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米国の世界戦略を実現、さらにガザ沖に天然ガスを奪うこともガザで虐殺する理由
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ユダヤ教
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茂木誠 ユダヤの歴史 - YouTube
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吉岡孝浩×茂木誠 - YouTube
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茂木誠 _ ゼロからわかる旧約聖書
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茂木誠 _ ユダヤの古代史&世界史
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アシュケナージ系ユダヤ人の歴史
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ユダヤ人は白人美女が大好きで、非白人は人間だと思っていない
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キリスト教原理主義
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イエスの本当の教え _ 神の国、神の子とは何か?
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キリストの再臨とアメリカの政治
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ユダヤ陰謀論とグローバリズムを考える _ ヨーロッパ化されたキリスト教がユダヤ思想の正体で、ユダヤ教やユダヤ人とは何の関係も無かった
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/504.html
東海アマ 福音派キリスト教はキリスト教の仮面を被ったユダヤ教
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/487.html
欧米のキリスト教徒全員の行動指針となっているヨハネの默示録
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/506.html
現在でも米政府やWHOは劣等な民族を「淘汰」すべきだと考えている
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Microsoft創業者ビル・ゲイツの優生学
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14142318
非ユダヤ系アメリカ人にはバカしかいない
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14138805
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2023/12/08 (Fri) 02:00:51
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特番 『河添恵子さん登場!世界での紛争状況グローバル勢力の関係を暴く!』ゲスト:ノンフィクション作家 河添恵子氏
2023/12/06
https://www.youtube.com/watch?v=iXQPmaOQY6E&t=2018s
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2023/12/09 (Sat) 15:19:54
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米英に従属するドイツの大統領を冷たく迎えたカタール政府
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312090000/
ドイツのフランク-バルター・シュタインマイヤー大統領は11月26日から中東を歴訪した。訪問国はイスラエル、オマーン、カタール。同大統領はイスラエルへの支持を表明している。イスラエルはハマスを口実にしてガザを破壊、そこに住む人びとを虐殺しているが、そうした行為をドイツが支持したことを意味する。
シュタインマイヤーがカタールに滞在したのは3時間。そのドイツの大統領がカタールへ降り立った際、ドーハの飛行場で30分間待たされるという出迎えを受けた。訪問を正式に歓迎するカタール政府関係者が現れなかったのだ。
シーモア・ハーシュによると、ベンヤミン・ネタニヤフは2009年に首相へ返り咲いた際、PLOでなくハマスにパレスチナを支配させようと考え、カタールと協定を結び、カタールはハマスの指導部へ数億ドルを送り始めたという。ガザの問題でカタールは重要な位置にある。
ハマスはイスラエルの戦略から生まれた。第3次中東戦争以来イスラエルと戦い、アラブ世界で大きな影響力を持っていたヤセル・アラファトの力を弱めるため、イスラエルはライバルを作り出そうとする。そして目をつけたのがムスリム同胞団のシーク・アーメド・ヤシンだ。
イスラエルの治安機関であるシン・ベトが監視する中、1973年にヤシンはムジャマ・アル・イスラミヤ(イスラム・センター)を、そして76年にはイスラム協会を設立した。ハマスは1987年にイスラム協会の軍事部門として作られている。
ハマスの戦闘部隊がイスラエルへ攻め込んだのは10月7日だが、その攻撃に疑問を持つ人は少なくない。ガザはイスラエルが建設した一種の強制収容所である。その収容所を取り囲む壁には電子的な監視システムが張り巡らされ、人が近づけば警報がなる。地上部隊だけでなく戦闘ヘリも駆けつけることになっている。ところがハマスはイスラエルへ突入できた。
しかも、突入から数時間後、アメリカ軍は2隻の空母、ジェラルド・R・フォードとドワイト・D・アイゼンハワーを含む空母打撃群を地中海東部へ移動させている。そうしたことから、ネタニヤフ政権やアメリカのジョー・バイデン政権はハマスの攻撃を事前に知っていたのではないかというわけだ。
攻撃の際、 約1400名のイスラエル人が死亡したとされたが、そこにはハマスの戦闘員200名だけでなく、イスラエル人も含まれていた。イスラエルの新聞ハーレツによると、イスラエル軍は侵入した武装グループを壊滅させるため、占拠された建物を人質もろとも砲撃、あるいは戦闘ヘリからの攻撃で破壊したという。イスラエル軍は自国民を殺害したということ。そこでネタニヤフ政権はガザで「民族浄化」作戦を始めるため、ハマスの攻撃を演出したのではないかというわけだ。
ドイツ政府にはアナレーナ・バーボック外相というロシア嫌いで好戦的な閣僚もいる。彼女は昨年8月にプラハで開かれた「フォーラム2000」で、「ドイツの有権者がどのように考えようとも私はウクライナの人びとを支援する」と発言、今年1月にはPACE(欧州評議会議会)でEUは「ロシアと戦争をしている」と口にした。第2次世界大戦後、ナチスはアメリカ支配層の保護を受けたが、ここにきて表舞台に再登場してきたようだ。
バーボックが敵視するロシアの大統領、ウラジミル・プーチンは12月6日からアラブ首長国連邦とサウジアラビアを訪問、歓待された。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312090000/
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2023/12/11 (Mon) 15:57:44
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2023.12.11XML
ガザでの無差別攻撃はイスラエルで考えられていたプラン通り
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312110000/
2013年から2015年までイスラエルのクネセト (議会)で議員を務めたモーシェ・フェイグリンは議員時代、ガザの問題を「解決」する彼のプランを明らかにした。
まず、ガザの住民に対し、イスラエル軍がガザの「軍事目標」を攻撃するという内容の最後通牒をイスラエルの首相が突きつけ、巻き込まれたくないならシナイ半島へ去るように要求する。
次にイスラエル軍は全兵力を投入してガザ全域を民間人への被害を考慮せずに攻撃、すべての軍事目標やインフラを破壊する。攻撃に際してガザを封鎖。つまり兵糧攻めを並行して行う。イスラエルやイスラエル軍を攻撃してきた場所も民間人の犠牲を厭わずに攻撃する。
ガザの戦力を壊滅させた後、イスラエルぐんはガザ全域を占領するために歩兵を中へ入れて制圧、その際にガザ住民の安全は考慮しない。占領してから敵戦闘員の武装解除を実施、住民の脱出を助ける。つまりガザから追放する。ガザは未来永劫イスラエルの土地であり、そこにはユダヤ人が住むことになる。
イスラエル軍は現在、ガザに対する無差別攻撃を実施中で、すでに1万7000人以上の住民が殺されている。その約4割が子どもだ。フェイグリンは住民を皆殺しにし、従順なパレスチナ人は砂漠へ追い出すつもりだったのだろう。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ政権はフェイグリンのプラン通りに動こうとしたが、内部から流れてくる映像はガザの惨状とイスラエル軍が苦戦していることを示している。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312110000/
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2023/12/13 (Wed) 20:53:37
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金融帝国を構成するアメリカ、イギリス、イスラエルはガザで大虐殺を実行中
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312120000/
イスラエル軍は「ハマス」を口実にしてガザを廃墟にし、「民族浄化」とも表現される大量虐殺を続けている。殺された住民はすでに1万8000人を超え、その約4割は子どもだ。イスラエルは情報が外へ漏れないようにするため、通信を遮断するだけでなくガザに入っているジャーナリストを狙い撃ちし、10月7日から2カ月間に68名を殺した。その前にもイスラエル軍はジャーナリストを殺しているので、合計すると今年だけで犠牲者は94名に達するという。
そうした報道管制が敷かれているにもかかわらず、がざの惨状は外部へ漏れ、12月8日には安保理理事国へアラブ首長国連邦が停戦を求める決議案を提出、15カ国のうち13カ国が賛成した。イギリスは棄権、アメリカは拒否権で決議案を葬り去った。その翌日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はアメリカの拒否権使用を「評価」し、「正義の戦争を継続する」と宣言している。
本ブログでは繰り返し書いてきたが、イスラエルはイギリスがスエズ運河を守り、中東を支配する拠点として作った。その仕組みを引き継いだのがアメリカ。イギリスとアメリカは金融資本によって深く結びついている。この両国を中心とするアングロ・サクソン系国はオフショア市場で結びついた金融帝国にほかならない。
イギリス労働党党首の座から2020年4月に引きずり下ろされたジェレミー・コービンは今回の決議に賛成しなかったイギリス政府を批判したが、そうした人物だからこそ排除されたのだ。
コービンを排除する際、重要な役割を果たしたインテグリティ・イニシアチブは2015年に創設された団体。イギリス外務省が資金を出している。「偽情報から民主主義を守る」としているが、その実態は偽情報を発信するプロパガンダ機関だ。
2020年4月4日に労働党の党首はコービンからキア・スターマーに交代。新党首はトニー・ブレアと同様、イスラエルに接近した。自分の妻ビクトリア・アレキサンダーの家族はユダヤ系だということをアピールしている。彼女の父親の家族はポーランドから移住してきたユダヤ人で、テル・アビブにも親戚がいるという。
イスラエル、アメリカ、イギリスはパレスチナの歴史を無視、ハマスに全責任があるかのように主張しているが、そのハマスがイスラエルと深く関係していることは有名で、西側の有力メディアさえ、その事実を伝えてきた。
第3次中東戦争で中東のイスラム諸国が傍観する中、唯一イスラエル軍と戦ったのがファタハであり、その指導者がヤセル・アラファトだった。それ以来、アラファトはイスラエルにとって目障りな存在になり、そのアラファトの力を弱めるためにイスラエルはムスリム同胞団のメンバーだったシーク・アーメド・ヤシンに目をつけたのだ。
イスラエルの治安機関であるシン・ベトの監視下、ヤシンは1973年にムジャマ・アル・イスラミヤ(イスラム・センター)を、そして76年にはイスラム協会を設立。ハマスは1987年にイスラム協会の軍事部門として作られる。
シーモア・ハーシュによると、2009年に首相へ返り咲いた時、ネタニヤフはPLOでなくハマスにパレスチナを支配させようとした。そのため、ネヤニヤフはカタールと協定を結び、カタールはハマスの指導部へ数億ドルを送り始めたという。
10月7日にハマスの戦闘部隊がイスラエルへ攻め込んだのだが、ガザはイスラエルが建設した一種の強制収容所であり、その収容所を取り囲む壁には電子的な監視システムが張り巡らされ、人が近づけば警報がなる。地上部隊だけでなく戦闘ヘリも駆けつけることになっている。ところがハマスはイスラエルへ突入できた。
しかも突入の数時間後、2隻の空母、ジェラルド・R・フォードとドワイト・D・アイゼンハワーを含む空母打撃群を地中海東部へ移動させている。そうしたことから、ネタニヤフ政権やアメリカのジョー・バイデン政権はハマスの攻撃を事前に知っていたのではないかと疑う人が少なくない。
攻撃の際、約1400名のイスラエル人が死亡したとされた。その後、犠牲者の人数は1200名だと訂正されたが、イスラエルの新聞ハーレツによると、イスラエル軍は侵入した武装グループを壊滅させるため、占拠された建物を人質もろとも砲撃、あるいは戦闘ヘリからの攻撃で破壊したという。イスラエル軍は自国民を殺害したということだ。ハーレツの記事を補充した報道もある。さらに、停戦にともなって解放された人質もイスラエル軍にイスラエル市民が攻撃された実態を当事者として証言しはじめた。
ガザへの攻撃が始まった際、「ガザをドレスデンや広島のように破壊」すると宣言したモーシェ・フェイグリン元議員は議員時代の2014年、ガザは未来永劫イスラエルの土地だと宣言、無差別攻撃で破壊し、住民を消し去ってユダヤ人が住むと主張していた。
また、ネタニヤフ首相は「われわれの聖書(キリスト教における『旧約聖書』と重なる)」を引用、パレスチナ人虐殺を正当化した。聖書の中でユダヤ人の敵だとされている「アマレク人」を持ち出し、「アマレク人があなたたちにしたことを思い出しなさい」(申命記25章17節から19節)という部分を口にしたのだ。「アマレク人」を家畜ともども殺した後、イスラエルの民」は「天の下からアマレクの記憶を消し去る」ことを神に命じられたという。彼はパレスチナ人をアマレク人とみなしている。パレスチナ人を皆殺しにすると言っているのだ。
彼はサムエル記上15章3節の話もした。そこには「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」ということが書かれている。これこそがガザでイスラエルによって行われていることだというのだ。
ネタニヤフによると「われわれは光の民であり、彼らは闇の民だ」としたうえで、イザヤの預言を理解しなければならないと主張する。「われわれ」とはイスラエル人、「彼ら」とはパレスチナ人、イスラム教徒、あるいはイスラエル以外の人びとを指しているのだろう。
また、ギラド・エルダン国連大使は10月8日に安全保障理事会で「これはイスラエルの9/11だ」と演説、ヨアブ・ギャラント国防相はパレスチナ人を「獣」だと表現した。
インターネットには、95歳になるイスラエル陸軍の退役兵、エズラ・ヤチンがユダヤ人に対してパレスチナ人を殺して彼らの記憶を消し去れと呼びかけている映像が流れている。
イスラエルの神憑った人びとはナイル川とユーフラテス川に挟まれた地域、つまりパレスチナのほかレバノン、ヨルダン、クウェート、シリア、さらにイラクの大半、エジプトやサウジアラビアの一部を「約束の地」だと主張している。「大イスラエル構想」とも呼ばれている。
こうした神懸った理由だけでなく、イスラエル、アメリカ、イギリスは地政学的な理由からもガザを制圧しようとしている。
9月8日にニューデリーで開かれたG20サミットの席上、インドのナレンドラ・モディ首相が発表したIMEC(インド・中東・欧州経済回廊)プロジェクトはインド、UAE(アラブ首長国連邦)、サウジアラビア、イスラエルを結び、さらにギリシャからEUへ伸びる輸送ルート。そのIMECはガザの北で地中海に出る。このルートは中国のBRI(一帯一路)に対抗する目的で計画された。後ろ盾はアメリカだ。
19世紀以来、海軍力で世界を支配してきたアングロ・サクソンの戦略においてスエズ運河の果たす役割は大きい。ところが現在、その運河はエジプト領にある。そこで「ベン・グリオン運河」が計画された。この運河はアカバ湾のエーラト港からヨルダンとの国境沿いを進み、ガザの北側から地中海へ出る。
また、 エジプトからギリシャにかけての海域で9兆8000億立方メートルの天然ガスと34億バーレルの原油が発見されたことも大きい。ガザ沖にも天然ガスは存在、そこからキプロスを経由してイタリアへパイプラインで輸送する計画がある。そのライバルになるロシアの天然ガスを運ぶパイプラインはすでにアメリカが止めたり破壊した。
バラク・オバマ大統領は2010年8月、ムスリム同胞団やサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)を使った体制転覆作戦を始動させるため、PSD-11を承認した。そして始まるのが「アラブの春」にほかならない。この反乱は地中海東岸の国々に広がった。シリアへ軍事作戦が失敗、この計画は挫折したが、仕掛けた国々はまだ諦めてはいないだろう。その延長線上にガザへの軍事侵攻がある。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202312120000/
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91:777
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2023/12/21 (Thu) 16:14:51
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【そうきチャンネル】 『ハマステロ事前察知?』・謎の大量「空売り」戦
渡辺 惣樹
2023/12/20
https://www.youtube.com/watch?v=TpXmekH7nXY
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92:777
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2023/12/27 (Wed) 18:59:36
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【そうきチャンネル】 『イスラエルの孤独』・NYタイムズも反ネタニエフ?
渡辺 惣樹
2023/12/27
https://www.youtube.com/watch?v=AKZRclnQ450
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93:777
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2024/01/22 (Mon) 17:34:52
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イスラエル・ロビー が米国で行なっている親イスラエル教育
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16836388
キリスト教シオニズム
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14082175
キリストの再臨とアメリカの政治
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14007057
パレスチナ問題は米英帝国主義と旧約聖書カルトが生み出した
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16824368
ハマスによるイスラエル総攻撃、その前にイスラエルがやった事
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14153380
米国の世界戦略を実現、さらにガザ沖に天然ガスを奪うことも ガザで虐殺する理由
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16822342
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2024/02/05 (Mon) 18:38:50
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2024-02-04
ノーマン・フィンケルスタイン:「イスラエルは悪魔の国だ」
https://vergil.hateblo.jp/entry/2024/02/04/092339
父親がアウシュヴィッツ、母親がマイダネク強制収容所からの生還者であるアメリカの政治学者ノーマン・フィンケルスタインが、ガザにおけるイスラエルの蛮行を強烈に非難している。
以下、翻訳者のAtuko S(@atsyjp)さんによる発言内容の日本語訳。
私は今のイスラエルに対してほとんど同情を感じない
あれは悪魔の国だ
世論調査で 60%のイスラエル人が
60%がだよ
イスラエルのガザでの軍事行動は手ぬるいと言うんだ
手ぬるいと言うんだよ
ガザでのいろんな数字を見てみるがいい
爆撃の激しさ
爆弾の威力
爆弾の非精密さ
民間のインフラの破壊
民間人と戦闘員の犠牲者の比率
全体の殺害数に対する子供の比率
全死者数に対する女性と子供の比率
数字を見ればわかる
今行われている様々な研究で
イスラエルがガザでやっていることは 次元が違うと
比較対象がないと言われている
いくらかでも比較になるような例がない
第二次大戦のドイツの絨毯爆撃すら比較にならない
連合軍の ドイツの都市の空襲も
連合軍によるドレスデンの空爆ですら
それを目の前で見ながら
60%が「まだ殺し足りない」と言ってるんだよ
壊し足りないとね
無理だ
私の道徳的想像力の限界だ
これ以上深入りはしないがね
強制収容所の見張りの側には興味はない
ウエスト博士に言ったよ
彼らを兄弟姉妹と呼ぶのは無理だと
そんなこと不可能だ
私の道徳的想像力には限界がある
それに
強制収容所の見張りを兄弟姉妹と呼ぶのは
私に言わせれば死者への冒涜だ
イスラエルがどうしてこうなったか
理解できるとは言わない そこには触れない
ノーだ
8000人の子供を 2ヶ月で殺す
2020年から2022年まで すべての戦闘地域で殺された子供の数より多いんだよ
2020年 2021年 2022年を足してね
3年分より多くの子供が殺されてる
誰を殺しているかといえば
強制収容所にいる人々を殺戮している
(彼らは)どこにも行けないし 逃げられない
いまガザでは毎日、アウシュヴィッツで殺されていたより多くの子どもたちが殺されている。
イスラエルによる封鎖のせいで ガザの子どもたちが餓死していく中、イスラエル兵たちは見せびらかすようにバーベキューパーティーを開く。
まさに悪魔の所業としか言いようがない。
https://vergil.hateblo.jp/entry/2024/02/04/092339
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2024/02/16 (Fri) 14:28:02
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2024.02.16XML
米英の支援を受けたイスラエルがガザで虐殺を激化させ、大規模な戦争の懸念も
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202402160000/
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ政権はガザで住民虐殺を続け、すでに3万5000人以上が殺されたとも言われている。空爆で破壊された北部から南部のラファへ避難した100万人以上の住民に対する攻撃を激化させている。ウクライナで西側が展開してきた作り話とは違い、ガザでは実際に住民が殺され、その無惨な映像が世界へ発信されている。
こうした攻撃を可能にしているのはアメリカやイギリスからの支援があるからだ。アメリカの大手メディアはジョー・バイデン大統領やアンソニー・ブリンケン国務長官がネタニヤフ首相に対し、ラファへ軍事侵攻しないよう強く助言したと宣伝、バイデンはイスラエルの行動は「行き過ぎ」だと発言しているようだが、アメリカ政府がその気になればイスラエルは攻撃を止めざるをえない。虐殺が続いているということはバイデン政権が承認していることを示していると少なからぬ人が考えている。
ラファにおける虐殺の後、ネタニヤフ政権はガザの人びとを砂漠のテント都市へ追い出そうとしている。イスラエルやアメリカが建国の際に使った手口だ。バイデン政権もパレスチナ人の強制移住を容認しているだろうが、国連事務総長の報道官はそうした強制移住に加担しないとしている。
ところで、10月7日にイスラエルへ攻め込んだハマスはイスラエルがPLOのヤセル・アラファト対策で創設した組織。ムスリム同胞団のメンバーだったシーク・アーメド・ヤシンは1973年にイスラエルの治安機関であるシン・ベトの監視下、ムジャマ・アル・イスラミヤ(イスラム・センター)を、そして76年にはイスラム協会を設立し、1987年にイスラム協会の軍事部門としてハマスは作られた。
2004年にヤシンとアラファトは暗殺されているが、シーモア・ハーシュによると、09年に首相へ返り咲いたネタニヤフはPLOでなくハマスにパレスチナを支配させようとした。そのため、ネヤニヤフはカタールと協定を結び、カタールはハマスの指導部へ数億ドルを送り始めたという。
その後、ハマスの内部に反イスラエル色の濃いグループも誕生したと言われ、昨年10月7日の攻撃の数カ月前、ハマスはヒズボラやイスラム聖戦と会議を開いていたと言われている。こうした組織は戦闘情報を交換していたようだ。
ハマスが攻め込む2カ月前、アメリカの国防総省はネゲブ砂漠のハルケレン山頂にある基地にアメリカ軍人の「生命維持エリア」を建設する契約をアメリカのコロラド州に拠点を置く企業と結んだ。この基地は「サイト512」と呼ばれ、イスラエルを攻撃するイランのミサイルを監視するレーダー施設がある。ガザから30キロメートル余りの場所にあ流のだが、その存在は秘密にされていた。
アメリカは中東や北東アジアにAN/TPY-2レーダーを配備、そのひとつがサイト512。残りはトルコのサイトK、そして日本の青森県車力と京都府京丹後にある。
ハマスの攻撃をアメリカやイスラエルは事前に知っていたことをうかがわせる動きが見られた。欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の最高司令官を務めたウェズリー・クラークによると、2001年9月11日から10日ほど後、統合参謀本部で彼は攻撃予定国のリストを見たという。そこにはイラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、そしてイランが載っていた。(3月、10月)
このリストを作成したのは戦争を推進しているネオコン。バイデン政権もネオコンにコントロールされている。10月7日の攻撃を利用してイランを攻撃しようと計画しているのではないかと考える人もいる。
そのイランでは1月に100人以上が死亡するテロ攻撃があった。それに対してイランは報復のため、テロ攻撃を支援または実行してきたスンニ派過激派組織を攻撃した。それらの拠点はシリア、イラク、パキスタンにある。いずれの組織も西側の情報機関、例えばイギリスのMI6、イスラエルのモサド、そしてアメリカのCIAなどと関係しているという。
イスラエルはヒズボラにも勝てないと見られ、アメリカが出てくることになるが、そうなるとロシアや中国も黙っていないはずであり、イランへの攻撃は許さないだろう。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202402160000/
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2024/02/23 (Fri) 17:42:15
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ヨーロッパ問題としてのパレスチナ問題――ガザのジェノサイドと近代500年の植民地主義 早稲田大学文学学術院教授・岡真理
2024年2月22日
https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/29260
イスラエルの攻撃によって廃墟と化したガザ。4カ月以上続く攻撃によるパレスチナ人の死者は3万人をこえている。
京都大学で13日、自由と平和のための京大有志の会などの主催による公開セミナー「人文学の死――ガザのジェノサイドと近代500年のヨーロッパの植民地主義」が開催された。昨年10月7日から始まったパレスチナ・ガザ地区に対するイスラエルの破壊と殺戮が苛烈さを増すなか、人文学の視点からこの暴力の歴史的根源に迫った。オンラインも含め約600人が参加した。今号では、岡真理・早稲田大学文学学術院教授による基調講演「ヨーロッパ問題としてのパレスチナ問題」の内容を紹介する。
◇ ◇
岡真理氏
本セミナーは、この4カ月間、今なおガザで生起している出来事――イスラエルによるジェノサイド(大量殺戮)、ドミサイド(大量破壊)を、この暴力の根源に遡って理解することを企図している。
昨年10月7日、ガザ地区――マスメディアでは「イスラム組織ハマス」あるいは「イスラム原理主義組織ハマス」が実効支配するガザ地区と説明されるが、ガザ地区は1967年以来、イスラエルの軍事占領下にあり、2007年から16年以上にわたってイスラエルによる軍事封鎖の下に置かれている、そのガザ地区――のパレスチナ人コマンド(戦闘員)によるイスラエル領内への越境奇襲攻撃があり、直後からイスラエルによるガザに対する凄まじい攻撃が始まった。
開始からわずか1週間後、ジェノサイド研究の専門家が「教科書に載せるような」、すなわち絵に描いたような典型的なジェノサイドだと述べ、第二次世界大戦後、カンボジアのキリングフィールドをはじめ数々のジェノサイドを体験してきた国連の専門家も「前代未聞」と述べるほどの異次元のガザに対するジェノサイド攻撃だが、日本の主流メディア、企業メディアの報道は、パレスチナ系アメリカ人の文学研究者エドワード・サイードが批判する「カヴァリング・イスラーム」、つまり中東やイスラーム世界で起きる出来事を報道することを通じて、むしろ積極的にその内実や本質を覆い隠してしまうという事例をそのまま体現したものとなっている。
典型的なのは、「憎しみの連鎖」とか「暴力の連鎖」という言葉への還元。これはこの問題の起源――イスラエルの暴力の歴史的起源を問わないで済ませるための詐術だ。また「イスラエルとパレスチナ紛争には複雑な、非常に入り組んだ歴史がある」といってお茶を濁すことも、同じく歴史について語らないための方便である。
イスラエルによる「我々はホロコーストの犠牲者であるユダヤ人…」という主張も、イスラエル国家においてホロコーストの記憶が歴史的にどのように政治的に利用されてきたかということについて無知なまま、イスラエルが主張するがままに流布され、あまつさえ2000年前に遡って、歴史的事実としては存在しない「ユダヤ人のパレスチナ追放」なるものを紛争の歴史として説明するという、度しがたい無知に基づく報道がなされている。
文庫版で600㌻にわたるシュロモー・サンドの著作『ユダヤ人の起源』を読んでから報道せよとまでは言わないが、ウィキペディアにさえ「4世紀までパレスチナ住民のマジョリティー(多数派)はユダヤ教徒であった」と載っている。
そして、ローマ帝国がキリスト教を国教とし、キリスト教への改宗者が増え、キリスト教徒が多数派となり、さらにアラブ・イスラームに征服された後、ユダヤ教徒やキリスト教徒のイスラームへの改宗が進み10世紀を過ぎたあたりからムスリムが多数を占めるようになるが、歴史を通じてパレスチナにはユダヤ教徒がずっと存在した。エルサレムへの入城は禁じられたかもしれないが、パレスチナからユダヤ人住民すべてが追放されたという事実はない。このような初歩的な事実確認さえ怠ってテレビや新聞の報道がなされている。
今の日本人の多くが、仏教徒であろうが、キリスト教徒であろうが、ムスリムであろうが、2000年前にこの列島に居住していた縄文人の末裔であるように、あるいはその後朝鮮半島からやってきた渡来人の末裔であるように、パレスチナ人は2000年前、パレスチナの地にいたユダヤ教徒の末裔である。
攻撃開始から4カ月 問題の根源にこそ目を
イスラエルの爆撃で壊滅したガザ地区南部ハーン・ユーニスの市街地(12日)
今、ガザで生起しているのはジェノサイドにほかならない。攻撃開始から129日目の現在、イスラエルの攻撃によるパレスチナ人の死者は、2万8340人を超える。これは身元が判明している者たちだ。行方不明者、すなわち遺体がまだ瓦礫の下に埋まっている者たちは約8000人。実質の死者は3万5000人を超えている。負傷者は6万7984人。これら死傷者の40%が14歳以下の子どもたちだ。
230万人いるガザ住民の80%にあたる190万人が家を追われ、北部を追われ、さらに中部を追われた避難民たちが今、エジプト国境の街ラファに追い詰められ、飢餓や感染症で命を落としている。このいわば「攻撃関連死」による死者たちは、先ほどの数には計上されていない。ガザの住宅の60%が完全に瓦礫にされてしまったか、損傷を受けた。現段階で60万人がもはや帰る家がない。
今、ガザで起きていること――それは人間存在をめぐって私たちが培ってきたあらゆる普遍的価値観に反するものだ。それを否定し、蹂躙するものだ。このジェノサイドを私たちは一刻も早くやめさせなければならない。そのために声を上げなければならない。
しかし問題は、ジェノサイドそのものではない。問題の本質は、ジェノサイドにあるのではない。本セミナーは、それを提起し、広く共有し、私たちの行動の指針にするために企画された。
今、日本の各地で「今こそ停戦を」「ジェノサイドやめろ」と呼びかけるデモがおこなわれている。京都でも毎週土曜午後3時から市役所前に集まって仏光寺公園までデモをおこなっている。都道府県や市町村議会で即時停戦を求める決議がなされ、さまざまな団体が即時停戦のため日本政府に対して「憲法前文の理念に則り、積極的な措置をとれ」と求める声明を発表している。
毎日、100数十人から200人近いパレスチナ人がガザで殺されている。10分に1人、子どもが殺されているとも言われている。一刻も早くこのジェノサイドをやめさせなければいけない。それは事実だ。そうしたなか、今すぐ停戦を求め、声を上げている方のなかには「ハマースのテロは許されないけれど、それにしてもイスラエルの行為はあまりに過剰だ」「ジェノサイドだ」「ことの発端はどうあれ、こんなことはすぐに止めなければならない」という思いで参加されている方も多いのではないかと思う。
一刻も早く止めるために、理由はどうあれ即時停戦を求める声を今、糾合していかなければならない。しかし、このジェノサイド攻撃が終わったとしても、問題の根源が解決されない限り、パレスチナの地に平和は訪れない。即時停戦、ジェノサイドをやめろと叫びながら、私たちは何を願っているのだろうか。何を実現しようとしているのだろうか。
彼の地で起きているジェノサイドが終わりさえすればいいのだろうか?そうではないはずだ。私たちが願い、そのために今できる限りのことをしたいと思っているのは、パレスチナが平和になること、パレスチナの地に暮らす人々が自分の人生と自分たちのあり方をみずから決定し、人間らしく、自由に、平等に、尊厳をもって生きていることができるようになることではないか。
そうであれば、単にジェノサイドが終わるだけでは不十分だ。問題の根源にこそ、目を向けなければならない。
イスラエルの建国 民族浄化と殺戮の上に
ガザの住民を南部に追いやりながら軍事侵攻を続けるイスラエル軍(9日)
では、この暴力の起源、問題の本質とは何か。それを考えるにあたって踏まえておかなければならない基本的なポイントとして、イスラエル国家は入植者による植民地主義的侵略によって先住民を民族浄化することによって建国されたという歴史的事実がある。すなわちアメリカやカナダ、オーストラリア、あるいは南アフリカの白人国家と同じ存在であるということだ。
そして、イスラエルは自身が支配する全領域――すなわち1948年に占領し、現在イスラエルと呼ばれている地域、および1967年に占領した東エルサレムを含むヨルダン川西岸地区およびガザ地区において、ユダヤ人至上主義のアパルトヘイト体制を敷いているという事実だ。それゆえ今起きていることは植民地戦争であるという事実である。
昨年10月7日のハマース主導のガザのパレスチナ人コマンドによるイスラエル攻撃は、脱植民地化を求める者たちの抵抗と位置づけられる。パレスチナ系アメリカ人の歴史学者ラシード・ハーリディー(コロンビア大学教授)は、10月7日直後の講演会において二つのことを強調した。
一つは、歴史的な脱植民地化を求める解放軍も暴力を行使してきたこと。アルジェリアやアイルランド、ベトナムの民族解放闘争も然りだ。
もう一つは、この植民地戦争においては、戦闘がおこなわれている戦場だけでなく、世界のメトロポール(大都市)もまた戦場であるということだ。それは、イスラエルが攻撃直後におこなったことだ。
つまり、10月7日に起きたことについて、ないこともでっち上げて世界に向けて喧伝する。10月7日の奇襲において、パレスチナの戦闘員たちは軍事的には勝利したかもしれないが、世界の大都市を舞台にして展開されるこの情報戦においては、イスラエル政府の発表が検証もされず事実であるかのごとく共有され、その後の議論も「ハマースによる残忍なテロ云々」を前提にしなければ次に進めないという言論状況が生まれた。
私たちは、ガザのジェノサイド、ドミサイドという形で現象している暴力を、正しく適切に理解する――つまり問題を根源的に解決する“解”を導き出す――ためには、以下のことをしっかりと理解しなければならない。
今、ガザで起きていることは、入植者植民地主義によって建国され、ユダヤ人至上主義体制を維持するためにアパルトヘイトを敷いている国家に対して、先住民がそれからの解放を求めて戦っている脱植民地化の戦いであり、植民地戦争であるということ。
そして、イスラエルがガザのパレスチナ人に対して行使している暴力は、日本も含めて世界の植民地主義国家がその植民地支配の歴史において、自由や独立を求める被植民者の抵抗に対して行使してきた殲滅の暴力であるということ。
また、ガザに対するジェノサイドと並行して、ヨルダン川西岸地区に対しても今、第二次インティファーダの時期を上回る規模の攻撃が起きている。これも、イスラエル国家とそのナショナルイデオロギーであるシオニズムそのものの企図――ヨルダン川から地中海までの土地を占有し、パレスチナ人を民族浄化する――という目的を遂行しているのだということ。
このような文脈において、今の暴力を理解しなければならない。
イスラエル政府の発表、アメリカの主流メディアの報道、そして日本のメディアの報道は、ひとえにこのジェノサイドが植民地主義の暴力なのだという事実を徹底的に抑圧、隠蔽するためのものとして機能している。
イスラエル政府は10月7日以降のガザに対するジェノサイドを正当化するために、「10月7日にハマスが赤ん坊数十人の首を切り落とした」とか、「オーブンで焼き殺した」とか、「野外音楽祭で大量レイプがあったのだ」というが、これらはすべてでっち上げの嘘であったことが、すでにイスラエルの新聞でも報道されている。だが、このでっち上げによって「ハマースの残忍なテロ」という虚偽が世界に喧伝された。
パレスチナ側の戦闘員の攻撃で民間人が殺されていないわけではない。そうした戦争犯罪は確かに起きている。だが、それはイスラエル政府が発表している内容とは大きく異なるものだ。そして今、当初1400人といわれていたイスラエル側の犠牲者が1147人に下方修正されているが、そこで犠牲になったイスラエル市民が、誰によって、どのように殺されたのかということについてイスラエル政府は調査して発表することを拒んでいる。
すでに証言等で明らかになっているが、現場に急行したイスラエル治安部隊が人質や自国兵士もろとも砲撃したり、アパッチヘリから発射したヘルファイアミサイルによって車ごと破壊され殺されたりすることによって、かなりのユダヤ系市民が自軍の攻撃によって殺されている。
10月7日のパレスチナ側の攻撃があったことを契機にイスラエルのユダヤ系市民が殺されたことは事実だが、すべて「ハマースが残忍なやり方で殺した」というのは間違いであり、パレスチナ側の戦闘員が殺した実数もイスラエル政府が明らかにしようとしないためはっきりとはわかっていないのが現状だ。
こうした虚偽を流しながら、イスラエルは「このテロに対する自衛の戦いだ」と喧伝しているが、これは実際には1948年以来やむことなく今日まで継続するパレスチナの民族浄化――漸進的ジェノサイド――の完遂にほかならない。
詳しくは『現代思想』2月号のパレスチナ特集を読んでもらいたい。これが私個人の見解ではなく、パレスチナ・中東研究に携わる者たちの基本認識であることがご理解いただけるだろう。
何の為の研究教育か 問われる人文学の真価
「ナチスのホロコーストを前にして、人間になぜこんな残虐なことができるのか、と問うのは偽善的である」と、イタリアの哲学者ジョルジョ・アガンベンは述べた。「私たちが問うべきはむしろ、それは一体いかなるシステムによって可能になったのかということである」と。本セミナーで考えたいのは、まさしくこのことである。
「システム」という言葉で真っ先に想起されるのは、国連の安保理常任理事国であるアメリカが拒否権を持っているということ。そのためにイスラエルは、その数々の国際法違反も戦争犯罪も人道に対する罪も、一度も裁かれることはなかった。この「イスラエル不処罰」という国際社会の「伝統」が21世紀の今、ジェノサイドを可能にしてしまったということは否めない。80年前の戦争の戦勝国がこのような形で拒否権を持ち、それゆえに世界の大半の国々の意向をチャラにすることができるという構造自体が、不正義の温床になっているということは、誰の目にも明らかだ。
本セミナーでは、ガザに対するジェノサイドを何が可能にしてしまっているのかということを、そのような国際政治の観点からではなく、私自身が専門とする「人文学の学知」という領域で考え、問題提起することを目的にしている。
封鎖されたガザに対するイスラエルの大規模軍事攻撃は過去に4回あった。2008年から09年にかけての最初の攻撃、3回目の2014年の「51日間戦争」では、私もパレスチナに関わる者の一人として、ガザで一方的な殺戮と破壊が起きているということを知らしめるために各地で話をしたり、情報発信したりしてきたが、今回、開始から時を置かず、それが過去の攻撃とは異次元のジェノサイド攻撃であるという事態を前にして、私の中にあったのは、人文学に携わる者として私自身が問われている、という意識だった。
アラビア語の授業でも、文学の授業でも、今ガザで起きていることが何を意味しているのかという、その人文学的意味を語らずにはおられなかった。アラビア語の授業だから、または中東文学の授業だから、アラブ・中東世界の一部であるところのパレスチナで今起きていることについて語る、というのではなく、なぜ大学で英語以外の言語を学ぶことが必修とされているのか、なぜ文学が世界に存在し、私たちがそれを学ぶことに価値が置かれているのか、その「人文学」というものの意味を踏まえたとき、今ガザ、パレスチナで起きていることを人文学的観点から伝えなければならない。そのことの意味を語らなければならない。そうでなければ私自身がこの先、何を書こうが、何を語ろうが、そんな人間の言葉は信用できない。文学を通して教育や研究をしているヒューマニティーを自分自身が裏切ることになるという切迫した危機意識だった。
どの言語のどの国の文学であれ、どの国の歴史であれ、哲学であれ、人文学(ヒューマニティーズ)に関わるとは、その専門とする地域や言語をこえて、そういうことであると思う。
「関心領域」の外側で 現在も続く植民地主義
2021年6月、私は名古屋の入管で強制収容中に亡くなったウィシュマ・サンダマリさんの告別式に参加した。私たちの社会が殺した――その意味で私もまたその死に対して責任を負っている――ウィシュマさんの姿を自分自身の記憶に焼き付けるためだ。ヨーロッパにおけるユダヤ人の死と、ウィシュマさんの死はつながっている。
ナチス・ドイツの時代において、ナチス支配地域では「ユダヤ人」というラベリングは、そのように呼ばれた者たちに対して何をしてもよいということを意味した。100年前の日本でのそれは「朝鮮人」だった。誰かを「朝鮮人」と呼びさえすれば、それは殺しのライセンスとなった。2001年9月11日以降、それは「テロリスト」だった。アメリカのグァンタナモ収容所では「テロリスト」の嫌疑をかけられた者たちが、国際法も国内法も適用されない法外な場に置かれた。
今ガザに関して、それは「ハマース」だ。「ハマースが…」と言いさえすれば、パレスチナ人に対して何をしてもいい。そして今、日本では非正規滞在の外国人がそれにあたる。ジョルジョ・アガンベンがいうところの「剥き出しの生」に還元された者たちだ。
私にとって人文学とは、歴史や世界を見るこのような視座を与えてくれるものだ。私たちが歴史や文学、哲学や人類学、その他の人文学を学ぶのは、私たちがそのようなパースペクティブでこの世界の歴史と世界を見るためだ。
参政権を持つ日本国家の構成員である私は、イスラエルによるガザのジェノサイドと、その陰でヨルダン川西岸地区で進行する凄まじい民族浄化の暴力について批判するとき、この日本という国が植民地戦争において中国で、朝鮮で、台湾で脱植民地化のために戦う者たちを凄まじい暴力で殲滅してきたということに対する批判なしに、あるいは植民地支配のための被植民者の監視管理に起源を持つ入管法によって今、非正規滞在者が人権の番外地に置かれ、毎年のように入管の収容施設で亡くなっている事実を批判することなく、イスラエルを批判することはできない。
第二次世界大戦中のドレスデン爆撃を上回ると言われるガザに対する爆撃を前に日本人が想起するのが、ゲルニカや広島・長崎、あるいは東京大空襲だけであったなら、私たちはこれを批判する資格を持たない。広島・長崎に対する原爆による大量殺戮、一晩で広島の1945年12月末までの被爆死に匹敵する市民を殺した東京大空襲に先立ち、日本が敗戦まで中国・重慶に対する戦略的都市爆撃をおこなっていたという事実が想起されなければならないはずだ。すべてはつながっているのだ。
しかし、私たちはそれを歴史の授業で学んでいるだろうか。「植民地主義」という言葉も、日本がかつて台湾や朝鮮を植民地支配したということも、確かに歴史の授業で学ぶが、それは単なる「言葉」に過ぎないのではないか。植民地支配の暴力が、支配される者たちにとっていかなる暴力であったのかということを私たちは学んでいるだろうか。ゲルニカは知っていても、重慶の爆撃について知っているだろうか。
10月7日のパレスチナ側の攻撃における民間人の殺害や拉致ということが語られるが、パレスチナを民族浄化して難民となった者たちをガザに閉じ込め、彼らが住んでいた村を破壊して、その跡地につくったキブツ(生活共同体)――その内実はガザに対するイスラエル軍の地上攻撃にさいして前哨基地として使われる準軍事施設であり、住民の男たちは軍事訓練を受け武装し、いつでも電話一本で一時間後には予備役として戦闘に携わるという前提で生活している――の植民者を、戦闘員と区別される民間人と見なすことを無条件に受け入れるということに対して、たとえばかつて満州に入植した日本人が満州で果たした侵略的役割を考えるならば、私は倫理的な躊躇を覚えざるを得ない。
すべてがつながっているのだという「知」を与えてくれるのが人文学であり、大学で人文学の研究・教育に携わるということは、そのような知を、世界をまなざすそのような歴史的、今日的視座を、若者たちに養うということだと私は考える。こうした歴史的視座なくして、アジアの平和も、世界の平和もない。
ガザのジェノサイドは、パレスチナや中東を専門とする研究者だけの問題ではない。アメリカ研究や国際政治の専門家だけの問題でもない。
岩波書店『世界』新年号で駒込武さんが台湾とパレスチナをつなげた論文を書かれたが、そのような視座を提示していただいたからこそ、私も同じ号に寄せた論考で、日本の台湾支配がなければ「霧社事件」がないように、イスラエルの占領・封鎖がなければ10月7日のハマース主導の攻撃もないし、そもそもハマース自体が存在しないのだという趣旨のことを書いた。
逆にいえば、日本の人文学に携わるマジョリティーにとって、ガザで今、起きていることが、自身の「関心領域」とあくまでも接続されないままであるならば、それは人文学者自身がみずからの学問に死を宣告しているに等しいということだ。
「関心領域」とは、今年5月下旬に日本でも公開が予定されている映画の題名だ。カンヌ映画祭でグランプリを受賞し、アカデミー賞作品賞候補にノミネートされている。アウシュヴィッツ強制収容所と壁一枚隔てた屋敷で暮らしている所長一家の物語である。
同じように、ガザのジェノサイドが進行している今、私たちはスマホの画面越しに毎日それを目撃し、認識している。だがこの地では、それとは全く別の平和で安らかな生活がある。あの当時、アウシュヴィッツの大量殺戮によって犠牲になった者たちの財産や金歯、頭髪その他が資源として活用されていたように、たとえば東京五輪では占領下のパレスチナ人の人権剥奪と抑圧の上に蓄積されたイスラエルのセキュリティー技術が活用された。
伊藤忠と日本エヤークラフト社のイスラエル軍事企業エルビット・システムズ社との契約が、この間、市民の皆さんが声を上げ、活動することによって停止に追い込まれたが、これまでは、そうしたビジネスによって日本企業が収益を上げ、その恩恵に日本社会に生きる私たちが少なからず与っていたということになる。
強制収容所で被収容者たちが置かれた――プリーモ・レーヴィの言葉を借りれば「これが人間か」というような――状況と、壁一枚を隔て、あたかもそんな現実など存在しないかのように安楽と人権を享受する者たち。この「関心領域」という映画におけるドイツ人家族と、ガザのジェノサイドを「遠い中東の話」であると見なす者たちとをどうしても重ねて考えないわけにはいかない。
さらに敷衍(ふえん)して考えれば、これはかつて植民地支配をしていた時代、さらに現在における世界的な奴隷制システムのもとで、それは比喩的に「壁一枚」しか隔たっていない向こう側で起きていること、見たくない事実を見ないことによって安全と平和と物質的豊かさと人権を享受している、このグローバルノースの中産階級以上の者たちの暗喩であると思う。
それはまた、イスラエルのユダヤ人にとっては、壁一枚、フェンス一枚隔てた向こうのガザ地区で、76年前に自分たちが民族浄化をして追い込んだ者たちが16年以上続く封鎖の中で「これは生きながらの死だ」というような生を強いられ、10月7日以降は4カ月で1万人以上の子どもたちが殺され、完全封鎖によってラファでは飢餓と感染症で人が命を落としている、まさに「絶滅収容所」を彷彿とさせる状況にあるという、見たくも知りたくもない現実に目を向けることなく、自由で民主的な生活を享受しているということの暗喩ではないか。
パレスチナ問題 その起源はどこにあるのか
今、ガザのジェノサイドという形で生起している暴力は、パレスチナ問題といわれる問題の現象的なあらわれの一つだ。パレスチナ問題の起源とは、先述したように1948年にパレスチナに「ユダヤ人国家」を標榜するイスラエルが、パレスチナ人を民族浄化する形で建国されたことにある。この難民化と故国喪失をアラビア語で「ナクバ(大破局)」という。
では、なぜパレスチナにユダヤ国家を作ることになったのか? それは19世紀末にパレスチナにユダヤ国家をつくるという運動――政治的シオニズム――がヨーロッパで誕生したからだ。それはなぜか? 反ユダヤ主義があったからだ。
反ユダヤ主義とは何か? 英語では、Antisemitism(反セム主義)という。「ユダヤ教徒は、ヨーロッパ・アラビア人種ではなく、中東にいるアラブ人と同じセム人なのだ」とする人種主義だ。ヨーロッパ人というのはキリスト教徒のことであって、ユダヤ教を信仰する者たちはセム人種だという。そもそも「人種」という概念そのものが似非科学であり、さらに「セム人」などというカテゴリーは存在しない。19世紀においてユダヤ教徒を別人種と見なすこと自体がレイシズムだ。
では、ヨーロッパにおける「反セム主義」の起源はどこにあるのか? まず歴史的なヨーロッパ・キリスト教社会におけるユダヤ人差別がある。それが近代になって人種、すなわち「血の問題」にすり替えられた。この人種という概念は、ヨーロッパの植民地主義が発明したものであり、植民地主義の暴力を支える理論の要となった。
近代における反セム主義は、その歴史的淵源をヨーロッパ・キリスト教社会に持ち、さらにそれが近代ヨーロッパのグローバルな植民地主義が生み出した人種概念と結びついて誕生したものだ。その近代の反セム主義に対するリアクション(反応)としてシオニズム運動が生まれた。
このシオニズムを支援したのが大英帝国だ。そこには大英帝国の帝国主義的な利害があると同時に、大英帝国の反ユダヤ主義がある。なぜなら国内のユダヤ人がパレスチナに自分たちの国を持ち、外に出て行くことは反ユダヤ主義者たちにとって好都合だからだ。
そして1947年、国連がパレスチナを分割し、そこにヨーロッパで難民となっているユダヤ人問題を解決するためユダヤ国家を作ることを決議する。なぜ国連がパレスチナを分割し、そこにユダヤ人の国を作るのか。しかも、ヨーロッパのユダヤ人の国を。
たとえば、アルジェリアの独立にさいしても8年にわたる苛烈な独立戦争が起き、双方で集団虐殺が発生した。このときアルジェリアを二つに分割し、フランス人の国とアルジェリア人の国を作るという解決があり得ただろうか。なぜパレスチナに関してそのような解決策が国連で提示されたのかといえば、このとき分割を支持した者たちに反セム主義があったからだ。「この者たちはヨーロッパ人ではなく、もともとパレスチナにいた者たちだ」という認識である。
どう考えても今パレスチナで起きている問題は、徹頭徹尾ヨーロッパにその問題の起源がある。歴史的にはヨーロッパ・キリスト教社会の問題であり、近現代においてはグローバルに植民地主義を展開したヨーロッパの問題である。その植民地主義が人間を人種に分け、それに優劣をつけて差別を合理化するレイシズムを生み、それがパレスチナの植民地支配を生み、パレスチナにおけるユダヤ国家の建設を正当化した。
そして戦後、とりわけ1970年代以降、ユダヤ人の悲劇としてのホロコーストが特権化、例外化され、ひたすらパレスチナ人に犠牲を強いることによってその清算をすることでパレスチナ占領の固定化、永続化が進行していく。
日本においては、戦後依然として脱植民地化が完了していないどころか、植民地主義の暴力が振るわれ続けているということが批判されてきたが、ガザのジェノサイドに対するG7の対応を見ても、これらの国々が植民地主義のカルテルであるということを今回のガザのジェノサイドは明らかにしている。
西洋とは、一方で普遍的人権や民主主義を掲げながら、一方で世界を植民地支配し、今なおその構造に立脚した差別、収奪の暴力を行使している、その矛盾を矛盾とも感じずにきたこと、それ自体がレイシズムの所産であると思う。
「アウシュヴィッツの後に詩を書くことは野蛮である」とのアドルノ(ドイツ哲学者)の言葉は、アウシュヴィッツの後に詩を書くことが野蛮であるか否かという枠でしか思考されてこなかった。だが問うべきは、アウシュヴィッツの前はどうなのか? ということだ。それをアドルノも問うていないし、アドルノの言葉に接してきた者たちも問わないできた。
近代の学知の中に、このレイシズムが内包されているのではないか。ガザのジェノサイドが日本の人文学研究者にとって他人事であるとしたら、それはこのレイシズムゆえではないのか。歴史的、今日的植民地主義の暴力を「他人事」としているからではないのかと思わざるを得ない。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
岡真理(おか・まり) 早稲田大学文学学術院教授、 京都大学名誉教授。1960年生まれ。東京外国語大学アラビア語科卒、同大学大学院修士課程修了。エジプト・カイロ大学留学、在モロッコ日本国大使館専門調査員、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を経て現職。専門は現代アラブ文学、パレスチナ問題。著書に『棗椰子の木陰で』(青土社)、『アラブ、祈りとしての文学』、『ガザに地下鉄が走る日』(以上、みすず書房)、『ガザとは何か』(大和書房)、共訳書にエドワード・サイード『イスラム報道』(みすず書房)、サラ・ロイ『ホロコーストからガザへ』(青土社)など。
https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/29260
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97:777
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2024/02/25 (Sun) 18:55:56
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ガザでも事実を隠蔽、米支配層にとって都合の良い話を作成、流す西側メディア
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202402250000/
国際連合もアメリカ支配層の影響下にあることは言うまでもないが、その国連の機関であるOHCHR(人権高等弁務官事務所)の「専門家」が2月19日、ガザやヨルダン川西岸でパレスチナ人女性/少女がひどい人権侵害を受けていると表明した。ガザでは女性/少女が恣意的に処刑され、その多くは家族と一緒に殺されているという。
専門家の報告によると、拘束されているパレスチナ人女性/少女をイスラエル軍の男性将校が裸にし、身体検査しているだけでなく、さまざまな形の性的暴行も受けているとされている。少なくともふたりの女性がレイプされたほか、レイプや性暴力で脅迫された人もいると伝えられている。多くの女性が月経パッド、食事、薬の提供を拒否され、ひどい殴打を受けているともいう。
女性だけでなく男性もパレスチナ人は非人道的で品位を傷つける扱いを受けている。
ちなみに、「専門家」とはリーム・アルサレム(女性と少女に対する暴力、その原因と結果に関する特別報告者)、フランチェスカ・アルバニーズ(1967年以来占領されているパレスチナ領土における人権状況に関する特別報告者)、ドロシー・エストラーダ・タンク(議長)、クラウディア・フローレス、イヴァナ・クルスティッチ、ハイナ・ルー、ローラ・ニーリンキンディ(女性と少女に対する差別に関する作業部会)だ。
ガザでイスラエル軍は民間人を虐殺、3万人近くが殺され、その約4割が子ども、女性を含めると約7割に達するとされている。瓦礫の下にも相当数の死体がまだあるはずで、犠牲者の総数は明確でない。
OHCHRがガザにおける人権侵害について発表した前日、ブラジルのルーラ・ダ・シルバ大統領はガザでのパレスチナ人虐殺をアドルフ・ヒトラー体制における虐殺に準えた。イスラエル政府は「ホロコースト」の呪文を持ち出してルーラ大統領を批判したが、ブラジル大統領の主張に賛意を示す人は少なくない。
アメリカのジョー・バイデン政権はイギリスと同じようにガザでの虐殺を支援、西側の有力メディアはイスラエルを擁護、パレスチナ人の虐殺を封印しようとしている。有力メディアとは支配者のためのプロパガンダ機関にほかならない。
メディアは科学技術の発展に伴い、この世に現れた。輪転印刷機が19世紀に発明された後に新聞などの印刷媒体が、また20世紀には電信技術の発明でテレビやラジオなど非印刷媒体が出現している。
こうしたメディアを利用して人びとの心理を操る仕組みをアメリカで作られたのは第2次世界大戦の後だろう。デボラ・デイビスの『キャサリン・ザ・グレート』によると、1948年頃に「モッキンバード」と呼ばれる情報操作プロジェクトがスタートしているのだ。
このプロジェクトを実際に動かしていたのはコード・メイヤーだとされているが、その上には4名のグループが存在していたという。ひとりはOSSやCIAの幹部を務めたアレン・ダレス、OSS時代からダレスの側近で、大戦後には破壊工作を実行する極秘部隊OPCの局長を務めたフランク・ウィズナー、やはりダレスの側近リチャード・ヘルムズ、そしてワシントン・ポストのオーナーだったフィリップ・グラハムである。(Deborah Davis, “Katharine The Great”, Sheridan Square Press, 1979)
イギリスの情報機関MI6と同じように、アメリカの情報機関も金融界との関係が深い。例えば、ダレスとウィズナーはウォール街の弁護士であり、ヘルムズの母方の祖父であたるゲイツ・ホワイト・マクガラーはBIS(国際決済銀行)の初代頭取、またフィリップ・グラハムの義理の父にあたるユージン・メイヤーは世界銀行の初代総裁だ。
メイヤーの祖父にあたるイサクはユダヤ教のラビで、メイヤー自身は友人のルイス・ブランデイスに引きずられる形でシオニズムに傾倒、ロンドンからパレスチナへ資金を流す手助けをしている。ユージン・メイヤーは1933年に倒産したワシントン・ポストを競売で落札した。
ユージンの娘、キャサリンは1940年6月にフィリップ・グラハムと結婚、大戦が始まるとフィリップは陸軍の情報部の要員として東南アジアで活動した。そこで彼はダレス、ウィズナー、ヘルムズらと親しくなっている。この関係のおかげでワシントン・ポストは大戦後に急成長して「有力紙」と呼ばれるようになった。
フィリップはジョン・F・ケネディと親しかったが、ケネディが暗殺される3カ月前の1963年8月に自殺、キャサリンが新聞社の社主に就任している。新社主にはポリーという友人がいたのだが、この女性はフランク・ウィズナーの妻にほかならない。この人たちのネットワークはエリート層の内部に張り巡らされ、メディアは支配システムの一部として機能することになる。
キャサリンは後にリチャード・ニクソンを失脚させたウォーターゲート事件で名を馳せるが、彼女は反戦派を嫌い、少なくとも一時期はニクソンを支持していた。
ちなみに、ニクソンが最初に当選した1968年の選挙では最有力候補だったロバート・ケネディが直前に暗殺され、72年の選挙では反戦派だった民主党の候補ジョージ・マクガバンは民主党内の好戦派に攻撃されてニクソンに敗れた。
マクガバンを攻撃していた民主党のグループで中心的な役割を果たしたヘンリー・ジャクソンの事務所では後にネオコンの中核を占める若者を育成、デタント派になったニクソンが失脚した後に副大統領から昇格したジェラルド・フォード大統領はデタント派を粛清、ネオコンを要職につけた。ネオコンが台頭してくるのはこの政権だ。
ワシントン・ポストの記者としてウォーターゲート事件を調査したカール・バーンスタインはニクソンが大統領を辞任してから3年後にワシントン・ポスト紙を辞め、「CIAとメディア」という記事をローリング・ストーン誌に書いている。
その記事によると、1977年までの20年間にCIAの任務を秘密裏に実行していたジャーナリストは400名以上に達し、1950年から66年にかけてニューヨーク・タイムズ紙は少なくとも10名の工作員に架空の肩書きを提供したとバーンスタインにCIAの高官は語ったという。(Carl Bernstein, “CIA and the Media”, Rolling Stone, October 20, 1977)
1981年にロナルド・レーガンが大統領に就任すると、新たなプロパガンダ計画がスタートする。アメリカ国内における「プロジェクト・トゥルース」と国外における「プロジェクト・デモクラシー」だ。
政府のメディア操作で中心的な役割を果たしていた人物がCIAのプロパガンダ担当オフィサーで、1982年からNSC(国家安全保障会議)のスタッフになっていたウォルター・レイモンドだ。(Robert Parry, “Secrecy & Privilege”, The Media Consortium, 2004)
レーガン大統領は1982年6月にイギリス下院の本会議で「プロジェクト・デモクラシー」という用語を使い、83年1月に「NSDD(国家安全保障決定指示)77」に署名、新しい段階に入った。プロジェクトの中枢機関としてNSCの内部に「SPG(特別計画グループ)」を設置し、相手国の人々を操ろうとしたのだ。(前傾書)
フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)紙の編集者だったウド・ウルフコテは2014年2月、ドイツにおけるCIAとメディアとの関係をテーマにした本を出版、その中で多くの国のジャーナリストがCIAに買収されていて、そうした工作が危険な状況を作り出していると告発している。
こうした情報操作プロジェクトにとって事実は敵であり、内部告発を許すことができない。内部告発の支援をしていたWikiLeaksが敵視されるのは当然だった。この団体の象徴だったジュリアン・アッサンジをイギリスの警察が逮捕、イギリス版グアンタナモ刑務所と言われているベルマーシュ刑務所で拘束している理由もそこにある。米英支配層はアッサンジを獄死させようとしていると言われている。アッサンジの運命は言論の運命そのものだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202402250000/
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98:777
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2024/02/25 (Sun) 18:59:15
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ガザ虐殺の歴史的背景を紐解く 虐殺はいかにして正当化されたか 岡真理×藤原辰史×駒込武 パネルディスカッション
2024年2月24日
https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/29322
イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への殲(せん)滅戦が4カ月半にわたって続き、3万人をこえる人々が殺される事態に対して、世界的な抗議の運動が広がっている。このことに関して京都大学で13日におこなわれた公開セミナー「人文学の死――ガザのジェノサイドと近代500年のヨーロッパの植民地主義」では、基調講演「ヨーロッパ問題としてのパレスチナ問題」(岡真理・早稲田大学文学学術院教授)、「ドイツ現代史研究の取り返しのつかない過ち」(藤原辰史・京都大学人文科学研究所准教授)【いずれも既報】の後、それを深めるためのパネルディスカッションがおこなわれた。
パネルディスカッションをおこなう岡真理氏、藤原辰史氏、駒込武氏(13日、京都大学)
パネルディスカッションでは、駒込武・京都大学教育学研究科教授(台湾近現代史)が司会を務め、岡氏と藤原氏が会場からの質問に答えながら、パレスチナ問題と日本を含む戦後世界との関連、そして人文学が果たすべき役割について論議を深めた。
◇ ◇
駒込氏の「植民地支配の歴史を顧みるとき、戦争による占領という暴力の後、住民を生かして低賃金の労働力として使うことが、日本統治時代の台湾でもおこなわれた。昨年10月7日のガザの蜂起を生んだ背景には、現代の奴隷制といえるような植民地政策があったのではないか?」という質問に対して、岡氏は次のように答えた。
「イスラエルは入植者植民地主義だ。だから先住民を殲滅する。1948年の最初の占領(ナクバ)では、イスラエルはヨルダン川西岸とガザは占領することはできなかったが、1967年の第三次中東戦争でこの両方も占領する。このときガザに閉じ込められた住民の7割は、1948年のイスラエル建国によって民族浄化されて土地を追われた難民たちだ。
イスラエルが占領後に真っ先にやったのは、地場産業の破壊だった。占領地でパレスチナ人が生きていけない状況を作り、故国への帰還を目指していた難民たちは、占領下の社会で安い労働力として、辱められながら日銭を稼ぐことを強いられた。ガザはイスラエル経済の底辺を支える安価な労働力のプールにされていたのは事実だ。だが、現在のガザでのジェノサイドと西岸地区で起きている暴力的入植は、イスラエルが建国時から目指した“このすべてを自分たちのものにする”という目標の完遂だ。だから、使役というよりも可能な限り民族浄化(殺戮)する方向になっている。」
続いて、藤原辰史氏に対してドイツの状況に関する質問があいついだ。「現在、ドイツ国内での親パレスチナ的運動への風当たりは?」「ドイツ人留学生とパレスチナ問題について話す機会があったが、二言目には“しかしドイツのパレスチナデモにはネオナチ(極右民族主義勢力)がいて…”という話になってしまう。実際はどうなのか?」「ドイツにおける親イスラエル的意識は国民全体にあるのか?」などの質問に対して、藤原氏は以下のようにのべた。
「ドイツは、芸術に対してすごくお金を費やして若い人を支える国だが、たとえば反イスラエル的発言をした人は、たとえユダヤ人であっても“お金を出すのをやめます”という形でパージされることがある。非常にねじれているが、国の制度としてイスラエルに反対するとそのような形になる。
だが、ドイツの新聞やニュースを見ると、ベルリンや大都市で“イスラエルの暴力がおかしい”“ジェノサイドじゃないか”とデモに参加する若い人が増えている。そこにカウンター的に親イスラエルのデモもある。その人たちは政府に操られているわけでも、極右なわけでもなく、ドイツの過去への向き合い方も含むシチズンシップ(市民の権利と義務)が攻撃されているという意識で、双方のデモがお互いに睨み合う状況もあるようだ。政府としてはアメリカと歩調を合わせているが、一般市民のデモではそれがまったく封殺されているわけではない。」
ガザへの爆撃に抗議するデモで掲げられたプラカード(2023年10月21日、独デュッセルドルフ)
ホロコースト 政治的資源に転化
研究者の一人として意見を求められた橋本伸也・関西学院大学教授(ロシア・東欧近現代史)は、ホロコーストがなぜ世界の言論界を縛り付けるものになっていったのかについて問題を投げかけた。以下、その後の論議の要旨を紹介する(文責・編集部)。
橋本 日本は「ホロコースト問題」が大好きな国だ。ホロコースト関連の本を出すとすごく売れるので出版社は出したがる。このようなメンタリティーがどのようにできあがったのかを考えると、1970年代に大きな流れが始まる。
そのプロセスには二つの大きな流れがある。一つはアメリカだ。アメリカにおけるユダヤ人の政治的地位の高まり、あるいはアイデンティティーの政治が、1970年代のベトナム戦争後に一気に噴き出す。それまでナチスの残党はアメリカでぬくぬくと暮らしていたが、突然追及され始める。そのようにホロコーストの記憶が、アメリカによって奪われ、アメリカの政治問題となったことを「ホロコーストのアメリカ化」という言葉で紹介する英語の本が1冊だけある。
そのようにしてできあがったものが、ハリウッド映画などを通じて日本に普及された。それが非常に心を打つ映画だから、みんながホロコーストに胸を痛め、その犠牲者たちに共感したわけだが、なぜ「アメリカ発」だったのかを考える必要がある。
もう一つはドイツだ。ドイツで元々ホロコーストというのは左翼の学生運動がとりあげた話だったが、それがなぜこれほど支配的なイデオロギーになったのか。重要な基点は、1990年のドイツ(東西)統一だ。当時のコール首相は、保守的政治家であり歴史家だ。ホロコーストをフレームアップするような言説にずっと抵抗していた彼が、なぜホロコーストを政治的言説としてドイツ政治の中に持ち込む決意をしたのか。このプロセスは誰もきちんと検証していない。おそらくドイツ統一と関連している。
この二つのことが合流することを通じて、もともと左翼的言説だったホロコーストは世界の支配的イデオロギーとしての地位を築き上げる。それを確立していくのが、2000年のストックホルム「ホロコースト・フォーラム」だ。「すべての国は、ホロコーストに対するみずからの責任を感じて反省しなければならない」という国際合意にさせられていく。ホロコースト犠牲者を悼む気持ちが、そのような国際政治のなかに持ち込まれ、世界を覆い尽くす力に転化された。
イスラエルでもホロコースト生存者のことが歴史的に重要視されるのは1970年代以降のことであり、アメリカの動きと重なっている。これは単なる「反省」というものとは違う力が働いてきたのであって、反省し学ばなければならないことはたくさんあるが、このような変化があったことと区別して考えなければならない。なぜホロコーストはみんなを縛り上げるようになったのか。そのことによって見えなくなっていることがある。1970年代以降と冷戦終結後、私たちが生きる今がどのように形作られていったのか、社会科学的分析から見ていく必要があるのではないか。
岡真理氏
岡 イスラエルは、みずからを「ホロコースト犠牲者の末裔(えい)」、あるいは「犠牲者であるユダヤ人の国である」と自己規定している。そして建国後3年目の1951年にドイツに対して賠償を求めている。だが、イスラエル建国当時、あるいは建国前のパレスチナのユダヤ人指導部が、ヨーロッパで起きているホロコースト――ユダヤ人迫害に対してどのような態度をとっていたか。
イスラエル首相になるベン=グリオンは当時、「パレスチナにユダヤ国家を作るという運動(シオニズム運動)があるにもかかわらず、彼ら(ヨーロッパにいたユダヤ人)はパレスチナに来ず、ヨーロッパに留まったのだから自業自得だ」と非常に冷淡だった。パレスチナに入植してきたユダヤ人たちがヨーロッパで迫害されている親族を救出に行けないものかと申し出ても「気持ちはわかるが、今われわれはユダヤ国家建設のためにあらゆる資源を傾注すべきである」というふうにのべている。
建国直後は、「イスラエル建国はユダヤ教の教えに反している」とユダヤ教正統派から批判されている。それに対しても「ホロコーストの犠牲になったユダヤ人は、抵抗もせずに唯々諾々と殺された、ディアスポラ(民族離散)で骨抜きにされたユダヤ人」であり、「武器を持って戦うわれわれシオニストこそが新たなユダヤ人」と反論した。つまり、自分たちのアイデンティティーを立ち上げるために、「否定すべき他者」としてホロコースト犠牲者のユダヤ人を利用した。
しかし建国後、それまでは「ユダヤ国家建設」という世界のユダヤ人を束ねる大きな目標があったが、イスラエルが建国されると、ヨーロッパだけでなくアラブや中東イスラーム世界をはじめとする各地からやってきたバラバラのユダヤ教徒たちをどう国民として統合するかという問題が生まれる。そのときに発見されたのがホロコーストという資源だった。
ホロコーストは、あくまでヨーロッパのキリスト教社会で起きたことだ。中東イスラーム世界では、キリスト教社会とは全然違うユダヤ教徒の歴史があったにもかかわらず、「反セム主義(反ユダヤ主義)は世界にあまねく存在しているのだから、いつ何どき第二のホロコーストがあるかわからない。だからこそシェルターとしての国家が必要だ」という論理で、イスラエルが国民統合していくためにホロコーストの記憶が利用された。
藤原 ドイツ統一に関していえば、たとえば旧ユーゴスラビアから1991年に独立したクロアチアのツジマン大統領は、ドイツのコール首相と同じく歴史家だった。
かつてナチス傀儡(かいらい)国家であったクロアチア独立国は、ユダヤ人だけでなく、セルビア人をたくさん殺してきた歴史がある。彼はその数字を修正して矮小化するような、いわばナチ的な人だが、コールが東西ドイツを統一するときにクロアチアはいち早く手を結ぶ。ドイツの建国を承認し、ドイツにクロアチアの将校を送って訓練をさせたりという形で、非常にねじれた関係があった。旧東ドイツと西ドイツが一つになって巨大化していく過程で、歴史的なゆがみが生じていることはその事例からも見えてくる。
これまでは、ドイツの問題としては、東が西に統一されて、いわば労働市場とされたことで「AfD」のような右翼運動が生まれたという問いが多かったが、統一ドイツと「外」との関係に考えるべきことが多いと改めて感じる。
リベラル勢力の二枚舌への批判
質問 ドイツにおける親イスラエル的言動には、イスラム・フォビア(恐怖症)という要素は関係していないか? たとえばドイツの人口構成において、トルコ系やシリア系移民など親パレスチナのイスラム教徒の割合が増加しつつある。
藤原辰史氏
藤原 ドイツは政治家や旧リベラル系の人たちも一緒になって「AfD(ドイツのための選択肢)」という、ものすごく右翼的な党が急成長し、人々から支持を得ている。私の見方では今後、このAfDの支持率は上がる一方だろう。
その理由として、現在のドイツにあるダブルスタンダード(二重基準)への批判がある。メルケルは多元主義的なものを認め、難民を受け入れようとしたが失敗した。リベラルといわれる人たちの「こっちは大事な人種だが、こっちはそうでもない」という姿勢が政策から見えるのに、何を綺麗なことをいっているのか?と。エリートたちの二枚舌への強い批判だ。
もちろんドイツには、表には出ないがヒットラーを支持するネオナチと呼ばれる人たちもいる。しかし、それ以上に深刻なのは、このAfDを支える人たちの心情であり、そこには政府の二枚舌が絡んでいる。そこにある種の反イスラム感情みたいなものが組み込まれつつある。そのようなルーレットのようなものを見ていかなければいけないのではないか。
岡 私が代表を務める科研プロジェクトで昨年11月、トルコ系ドイツ人の弁護士さんを招いて連続講演会をおこない、ドイツにおける移民や難民に対するレイシズムについて話してもらった。そこでわかったのは、日本の「記憶の内戦」といわれていた90年代、「ドイツは過去の侵略加害の歴史に向き合い反省しているが、日本は反省していない」という図式で、「ドイツは日本が見習うべきモデル」のように紹介されていたが、結局ドイツはパレスチナを犠牲にしてユダヤ人への罪の罪滅ぼしをしてきた。同時にそれは、パレスチナ人をドイツの過去の犯罪の新たな犠牲者にすることだったということだ。
そして、今まさに民族浄化をおこなうイスラエルを擁護・支援し、同じことが続いている。つまりドイツが反省したといっているのは、ヨーロッパのユダヤ人を大量殺害したことであって、レイシズムや植民地主義を反省したわけではないということだ。
ユダヤ人と同じようにロマ、シンティを含め、レイシズムによってこれだけ殺したのだから、現代のドイツ社会にあってはネオナチに対するのと同じように中東に出自を持つ人々へのレイシズムを禁じているか? といえば、まったくそうではない。「反ユダヤ主義はいけない」と考える人たちであっても移民を排斥するレイシズムがあらわだ。そもそもレイシズムへの反省がない。
さらには、トルコ系、アラブ系など中東から来た移民に対して「ホロコースト教育」なるものがされており、「過去の克服」に向き合っているドイツを敬う、あるいはドイツの加害の歴史に対してみずからも同じ加害者として向き合うことが、善良なドイツ市民の条件だとされている。
たしかに歴史的に中東イスラーム世界でもユダヤ人に対する差別や迫害がなかったわけではない。それでも互いに共生してきた歴史的記憶をもっている者たちに対して、「いかにトルコ人がユダヤ人を差別したか。あなたたちも反ユダヤ主義者としての歴史があるんだ」と説く。
しかし、彼らにとってはナチスによるユダヤ人迫害の歴史を聞くと、それはまさに今自分たちがドイツで体験しているレイシズムと重なる。とりわけパレスチナから来た者やアラブ人たちからすれば、イスラエルがパレスチナに対してやっていることをよく知っているわけだから、「これってイスラエルがパレスチナにやっていることじゃないか!」という。それはナチスに迫害されたユダヤ人への共感だ。
しかし、まさに「ドイツのカテキズム(思考の硬直化)」にある「イスラエル批判、シオニズム批判=反ユダヤ主義」ということで、そのような言動は禁じられ、抑圧されることが起きている。
京都大学とイスラエル
学生 こういう問題を考えるとき、資本主義やグローバル経済みたいなものの意図を無視することはできないと感じる。経済などの視点からこの問題を考えるという学問はないのかと思う。そういうことは陰謀論と結びつけられて、片付けられてしまうことが多くてモヤモヤする。何が起きているのかわからなくて苦しい。
藤原 今日話していることは、言葉を恣意的に切りとられて「排外主義だ」といわれる危険性もあるので、言葉の使い方がものすごく難しくなってしまうのだが、やっぱり私が考えたいと思うのは日本の歴史だ。日本史における朝鮮特需を考えてみても、朝鮮戦争で日本は戦後の成長を遂げた。ベトナム戦争でまた成長を遂げる。西ドイツもパレスチナを犠牲にすることで戦後の経済復興をした。そういう比較研究の事例を見ていくことは可能だ。私たちが一番やりやすいのは、日本と朝鮮半島の戦後史で起きたことを考えることだと思う。
もう一つは、「あれはユダヤ資本、これもユダヤ資本」で「ユダヤに支配されている」という議論がある。もちろんユダヤ人に世界が乗っとられているというのはすごく乱暴な議論だ。ただ企業史研究において、その企業が持つ歴史がどういう形で政治のなかにかかわっているかという議論はいくらあってもいいと思う。
そのなかでユダヤ人に限らず、何かの特権や経済的意図を持っている人が政治的な場面に入ってきたときに見えてくる問題や、その中の一つとしてアメリカのイスラエルと深い関係がある企業や人間たちをとり上げていくことは可能だと思う。事実を丹念に追っていくことだ。
駒込武氏
駒込 京都大学が昨年、三菱商事から6億円の寄付を受けた。三菱商事はテルアビブ(イスラエル)に多くの関連企業を持っている。そして京都大学はテルアビブ大学と提携している。私は三菱商事が提携しているイスラエルの企業を一通り調べたが、人造肉の開発などに関連する企業が絡んでいる。そんなとき京都大学に三菱商事がポンと6億円を出すことには当然意図がある。そしてイスラエルの企業や大学で、盗聴技術とか人を管理統制するためのテクノロジーが発展している。京都大学を含めてそうしたものと提携しようとしているところがあるのではないかという点も見落としてはならないと思う。
向き合うべき歴史とは
岡 ドイツは「歴史に向き合っている」と自らを主張し、それによって「文明国」のなかで最も倫理的な高見にみずからを置いている。「(ホロコーストは)唯一無二の犯罪」というのは、それはもう二度と起きないというものだ。それに真摯に向き合っているドイツというのを、セールスポイントとして活用している。
その向き合っている「歴史」とは何か。レーガン時代、クリントンの時代もだが、アメリカは第二次世界大戦中に日系人を強制収容所に入れたことを国として謝罪した。そうした過去の不正が謝罪され、補償されることは正しいことだが、その振る舞いには「われわれは正しく反省することができる国家なのだ」というものがある。では、アメリカが本当に過去の歴史的不正に向き合っているか? といえば極めて恣意的だ。先住民の独立運動も今もって抑圧しているのだ。
ドイツの「歴史の克服」というときの「歴史」とは、極めて恣意的に選択された歴史ではないか。その選択には、極めて政治的、経済的なものが絡んでいると思わざるを得ない。植民地主義を反省していない国家が、純粋に自分たちの罪に向き合うという理由だけで、そういうものに向き合っているとは私は思えない。もしそうであるとすれば、パレスチナ人を犠牲にしてホロコーストの罪をあがなっていることが国家的な課題として浮上してくるはずだ。
『ホロコースト産業』(ノーマン・G・フィンケルスタイン)というユダヤ系の学者が書いた本では、イスラエルがホロコーストをいかに利用したかを論じている。
藤原 日本で起きてきたことをつぶさに見ていくといろいろなヒントが見えてくる。イスラエルによるジェノサイドの問題は、さまざまな歴史を知れば知るほど深くわかる。イスラエル、ドイツのことだけをやっていたら、ドイツのこともイスラエルのこともわからない。だからおそらく共同研究が必要だ。
ノルベルト・フライ(ドイツ歴史学者)などのいい方は、反発する側、挑戦する側の言葉遣いについて「すごく汚い言葉だ」「過激である」という表現で「この人たちは言論の文明の水準に値しない」といういい方をする。でも、抑圧されている側の言葉を、なぜ抑圧している側が選ばなければいけないのか。そのときに私たちは抑圧されている側の言葉を「荒っぽい」とか「乱暴だ」といわずに、ちゃんとその背景を知ることぐらいはやっていくべきだ。
たとえファクトを間違えそうになっても、一定仲間たちとの間で修正していくような学びの仲間をつくりながら、抑圧されている人たちの言葉を繋いでいくことが人文学ではないか。
岡 今必要なのは、本当の意味での世界史だ。私自身も含め学校で学んできたのは、結局、縦に切り分けられた――中国史と西洋史の合体させた――ものであって、グローブ(地球規模)の世界史にはなっていない。同時代的な、通史的な世界の歴史をグローバルに把握することが必要だ。
駒込 「何ができるのか」 という問いへの答えとして、京都でも毎週土曜日に京都市役所前でジェノサイドをやめろというデモをやっているが、これを何倍にも広げて対外的に示すこと。それぞれの地域、関わっている組織がイスラエルとどのようなつながりを持っているのかを知り、場合によってはボイコット運動を組織していくこと。さらには長期的に見て、植民地主義批判を核とした世界史教育を構築していくことが必要だと思う。
https://www.chosyu-journal.jp/heiwa/29322
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2024/03/03 (Sun) 19:16:05
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ガザで食糧を運んできたトラックの周辺にいた住民をイスラエル軍が銃撃して殺戮
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202403030000/
イスラエル軍による住民虐殺が続いているガザで、食糧を運んできた援助トラックの周辺に集まってきた人びとに対してイスラエル兵が銃撃を加え、多くの住民が死傷した。少なくとも112人が殺害され、数百人以上が負傷した事実が世界に発信されている。イスラエル軍の兵士が自動小銃で銃撃しただけでなく、戦車からも発砲されたという。現場の画像には血のついた小麦粉の袋が映っていることから、この出来事を「小麦粉虐殺」と呼ぶ人がいる。
虐殺はガザの南西側にあるアル・ラシード通りで起こった。犠牲者の多くは胴体や頭に銃弾を受けた状態で病院へ運ばれていることから、兵士は殺害を目的として銃撃していると言われている。イスラエル軍が公開した映像では銃撃による音声が記録されているが、音響分析から音はイスラエル軍が使用した自動小銃から発せられたものであることが特定されたという。兵士や戦車だけでなく戦闘機も銃撃したとする話が伝えられている。
アルジャジーラによると、援助物資を待っていた人びとに対して銃撃が始まり、発砲後、イスラエル軍の戦車が前進して多くの住民を轢いたとしている。
この虐殺をイスラエル側は否定していたが、軍が発砲したことは認めざるをえなくなった。それでも兵士らが住民に「脅威を感じた」からだと弁明、イスラエルのイタマール・ベン・グビル国家安全保障大臣は住民を「撃退」したイスラエル軍を称賛した。今回の虐殺に限らず、西側の有力メディアはイスラエル軍による大量殺戮を擁護、あるいは責任を曖昧にした話を流している。
イスラエルがガザでこうした虐殺作戦を継続できるのはアメリカやイギリスが支援しているからにほかならない。米英両国は自分たちの軍事拠点があるキプロスから物資をイスラエルへ運び込んでいる。この島にはイギリス空軍のアクロティリ基地があり、イギリス空軍だけでなくアメリカ空軍の偵察航空団も駐留しているのだ。
イスラエルのハーレツ紙によると、10月7日からイスラエルへアメリカ軍の大型輸送機が20機、そしてイスラエルと各国がリースした民間輸送機が約50機、物資を輸送している。その後、6機以上のイスラエル軍機がイギリスへ飛来しているとする情報が伝えられた。10月7日からイギリスのグラスゴー、バーミンガム、サフォークとオックスフォードシャーの空軍基地に来ているという。勿論、こうした動きは氷山の一角に過ぎない。
イギリスの基地を飛び立ったイスラエルの輸送機はネゲブ砂漠にあるベールシェバに到着している。そこあるネバティム空軍基地は兵站の拠点だ。
1948年5月に「建国」が宣言されて以来、イスラエルは虐殺を続けてきた。そのイスラエルを作り出したのはイギリスだ。そうした工作の過程でデイビッド・ロイド・ジョージ政権はパレスチナへ送り込む警官隊を創設している。その工作で中心的な役割を果たしたのが植民地大臣に就任していたウィンストン・チャーチルだ。
この警官隊はアイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーが中心になっている。この武装組織はIRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立され、弾圧の過程で違法な殺人、放火、略奪などを繰り返している。
イングランドは17世紀にアイルランドを侵略、住民を虐殺した。その時の指揮官がピューリタン革命で台頭したオリバー・クロムウェル。この人物は地主や富裕な商工業者に支持されていた独立派のメンバーで、革命の際に手を組んでいた小農民や職人層に支持されていた水平派を革命後に粛清している。
クロムウェルの侵略でアイルランドの人口は激減。虐殺前の1641年には147万人だったが、52年には62万人へ減っている。50万人以上は殺され、残りは「年季奉公」や「召使い」としてアメリカなどに売られたと言われている。
アイルランド侵略の21年前にピューリタンの一団がメイフラワー号でアメリカへ渡っている。いわゆる「ピルグリム(巡礼者)・ファーザーズ」だ。イギリスが植民した地域でピューリタンは「新イスラエル」を建設していると信じていたという。
イタリアのジェノバに生まれたクリストバル・コロン(コロンブス)がカリブ海のグアナハニ島に上陸した1492年当時、北アメリカには100万人とも1800万人とも言われる先住民が住んでいたと推測されているのだが、ウーンデット・ニー・クリークでスー族の女性や子供150名から300名がアメリカ陸軍第7騎兵隊に虐殺された1890年になると、約25万人まで減少していた。そして、生き残った先住民を「保留地」と名づけらた地域に押し込めるために「強制移住法」が施行される。
これが「自由と民主主義の国」だというアメリカの実態。1904年にアメリカのセントルイスでオリンピックが開催された際、並行して「万国博覧会」も開かれたのだが、その際、「特別オリンピック」で人種の序列が示されている。それによるとトップは北ヨーロッパの人びとで、最下位はアメリカ・インディアンだ。その時、アパッチ族のジェロニモが「展示」されている。(Alfred W. McCoy, “To Govern The Globe,” Haymarket Books, 2021)
ところで、パレスチナでは1936年4月に住民は独立を求めてイギリスに対する抵抗運動を開始するのだが、39年8月に鎮圧されて共同体は政治的にも軍事的にも破壊されてしまう。その際、パレスチナ人と戦った勢力には2万5000名から5万名のイギリス兵、2万人のユダヤ人警察官など、そして1万5000名のハガナ(後にイスラエル軍の母体になる)が含まれている。
シオニストはイスラエルなる国を作り出すため、先住民であるアラブ系の人びとを追い出しにかかる。そして1948年4月4日に「ダーレット作戦」が発動された。この作戦は1936年から39年にかけて行われたパレスチナ人殲滅作戦の詰めだったという見方がある。
4月8日にハガナはエルサレム近郊のカスタルを占領、ハガナとの打ち合わせ通り、イルグンとスターン・ギャングは9日午前4時半にデイル・ヤシンを襲撃する。マシンガンの銃撃を合図に攻撃は始まり、家から出てきた住民は壁の前に立たされて銃殺され、家の中に隠れていると惨殺、女性は殺される前にレイプされた。
襲撃の直後に村へ入った国際赤十字のジャック・ド・レイニエールによると、254名が殺され、そのうち145名が女性で、そのうち35名は妊婦だった。イギリスの高等弁務官、アラン・カニンガムはパレスチナに駐留していたイギリス軍のゴードン・マクミラン司令官に殺戮を止めさせるように命じたが、拒否されている。ハガナもイルグンとスターン・ギャングを武装解除しようとはしなかった。(Alan Hart, “Zionism Volume One”, World Focus Publishing, 2005)
この虐殺を見て多くのアラブ系住民は恐怖のために逃げ出し、約140万人いたパレスチナ人のうち5月だけで42万3000人がガザやトランスヨルダン(現在のヨルダン)へ移住、その後、1年間で難民は71万から73万人に達したと見られている。イスラエルとされた地域にとどまったパレスチナ人は11万2000人にすぎなかった。
国際連合は 1948年12月11日に難民の帰還を認めた194号決議を採択したが、現在に至るまで実現されていない。そして同年5月14日にイスラエルの建国が宣言され、パレスチナ人に対する弾圧が始まる。現在、ガザで行われているパレスチナ人虐殺はその流れの中での出来事だ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202403030000/
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2024/03/04 (Mon) 19:18:08
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戦争に反対、言論の自由を擁護し、英国労働党を除名になった人物が選挙で当選
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202403040000/
イギリス労働者党(WPB)を率いるジョージ・ギャロウェイが補欠選挙で主要政党の候補者に圧勝、リシ・スナック首相や有力メディアから罵詈雑言を浴びせられている。イギリス政府がガザでの虐殺を支援していることに怒っている有権者によってギャロウェイは当選したと本人は考えているようだ。
ギャロウェイは元々労働党の党員で、2003年にアメリカが主導するイラクへの侵略戦争を批判、その年に除名されるまで労働党の議員を務めていた。その後、米英両国政府によって拘束されているウィキリークスのジュリアン・アッサンジを支援、最近ではイスラエルによるガザでの虐殺に反対している。
労働党は歴史的に親イスラエルだったのだが、1982年9月にレバノンのパレスチナ難民キャンプのサブラとシャティーラで引き起こされた虐殺事件で党内の雰囲気が変わり、親パレスチナへ変化した。
この虐殺はベイルートのキリスト教勢力、ファランジスト党が実行したのだが、同党の武装勢力はイスラエル軍の支援を受けながら無防備の難民キャンプを制圧し、その際に数百人、あるいは3000人以上の難民が殺されたと言われている。虐殺の黒幕はイスラエルだった。そしてイギリス労働党の内部でイスラエルの責任を問い、パレスチナを支援する声が大きくなったのだ。
そうした情況を懸念したアメリカのロナルド・レーガン政権はイギリスとの結びつきを強めようと考え、メディア界の大物を呼び寄せて善後策を協議。そこで組織されたのがBAP(英米後継世代プロジェクト)である。アメリカとイギリスのエリートを一体化させることが組織の目的で、少なからぬメディアの記者や編集者が参加していた。
そうした中、イスラエルに接近していったのがトニー・ブレア。この人物はオックスフォード大学で富豪の息子が加盟できるブリングドン・クラブのメンバーだった。
ブレアは1994年1月に妻と一緒にイスラエルへ招待され、3月にはロンドンのイスラエル大使館で富豪のマイケル・レビーを紹介された。その後、ブレアの重要なスポンサーになるのだが、言うまでもなく真のスポンサーはイスラエルだ。
そのブレアが労働党の党首になるチャンスが1994年に訪れる。当時の党首、ジョン・スミスがその年の5月に急死、その1カ月後に行われた投票でブレアが勝利して新しい党首になったのである。
レビーだけでなく、イスラエルとイギリスとの関係強化を目的としているという団体LFIを資金源にしていたブレアは労働組合を頼る必要がない。1997年5月に首相となったブレアの政策は国内でマーガレット・サッチャーと同じ新自由主義を推進、国外では親イスラエル的で好戦的なものだった。ブレアはイラクへの先制攻撃を正当化するため、偽文書を作成している。
ブレアはジェイコブ・ロスチャイルドやエブリン・ロベルト・デ・ロスチャイルドと親しいが、首相を辞めた後、JPモルガンやチューリッヒ・インターナショナルから報酬を得るようになる。
こうしたブレアのネオコン的な政策への反発に後押しされて2015年9月から党首を務めることになったのがジェレミー・コービン。労働党的な政策を推進しようとした政治家で、アッサンジを支援、イスラエルのパレスチナ人虐殺を批判している。
そうした姿勢に米英の支配層は怒り、アメリカやイギリスの情報機関はコービンを引きずり下ろそうと必死になり、有力メディアからも「反ユダヤ主義者」だと攻撃されて党首の座から引き摺り下ろされた。
そして2020年4月4日に労働党の党首はキア・スターマーに交代、イスラエルに接近し、自分の妻ビクトリア・アレキサンダーの家族はユダヤ系だということをアピールしている。彼女の父親の家族はポーランドから移住してきたユダヤ人で、テル・アビブにも親戚がいるのだということをアピールしていた。イスラエル軍によるガザにおける住民虐殺にスターマーは反対していない。
ギャロウェイが勝利したロッチデールでの補欠選挙はイギリスの現状を明確にしたと言える。有権者はガザでの虐殺に嫌悪し、その虐殺を支えているイギリスの政治家に嫌悪している。彼らは怒っているのだ。アメリカではガザでの虐殺を支援する政府に抗議して空軍の軍人、アーロン・ブッシュネルは彼のメッセージを世界へ届けるため、自らの体に火をつけた。そうした怒りが政策に結びついたなら、社会は変わるのだろう。
ドンバスでの民族浄化作戦を阻止するために軍事介入したロシア軍を西側の有力メディアは罵り、ウクライナのネオ・ナチ体制を賛美しているが、これも構造は同じだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202403040000/
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2024/03/22 (Fri) 10:00:17
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2024.03.20XML
アメリカやイギリスの支援を受けたイスラエルがパレスチナ人虐殺を続ける
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202403200000/
これまでもイスラエル政府はパレスチナ人を不当に拘束、拷問してきた。ハマスをはじめとするパレスチナ系武装グループが10月7日にイスラエルを攻撃してからも少なからぬパレスチナ人を拉致しているが、イスラエルの新聞ハーレツによると、スデ・テイマンやアナトットの軍事施設で拘束されていた27人が殺されたという。
拘束された人びとが長時間にわたって手錠をかけられていることは保釈された人の手首などに残る傷跡などで明確になっている。UNRWA(国連難民救済事業機関)の報告書によると、ガザに解放された被拘禁者は殴打され、衣服を剥ぎ取られ、性的暴行を受け、医師や弁護士への面会も妨げられたという。ナチスの強制収容所を彷彿させることがイスラエル軍によって行われているのだ。
勿論、イスラエル軍は収容施設の外でパレスチナ住民を虐殺し続けている。殺された住民の数はすでに3万数千人と言われ、そのうち約4割が子ども、女性を含めると約7割に達し、その中には約300人の医療従事者も含まれている。現地の状況を取材しているジャーナリストも狙われている。
ガザでは病院が包囲され、爆撃で破壊され、36病院のうち「部分的に機能」しているのは11病院のみ。「戦争の巻き添え」で子どもや女性が殺されているのではなく、イスラエル軍は意図的に子どもや女性を殺している。
ハマスが10月7日にイスラエルを攻撃した直後、「ハマスが赤ん坊の首を切った」というすぐ嘘だと発覚するような作り話には飛びつき、扇情的に伝えた西側の有力メディアだが、現実の悲惨な状況をきちんと報道しているとは思えない。「パレスチナ人は残虐だ」、「イスラエル人は人道的だ」というストーリーに合う材料を彼らは探しているだけであり、そのイメージを広げることには成功した。
そのイメージを利用してイスラエル軍はパレスチナ人を虐殺しているのだが、そうした残虐行為を可能にしているのはアメリカやイギリスをはじめとする西側諸国に他ならない。
そもそもイスラエルはイギリス支配層の戦略に基づいてシオニストによって作られ、アメリカを後ろ盾としてにしている国である。そのイスラエルはパレスチナ人虐殺の口実に使っているハマスはイスラエルの治安機関であるシン・ベトによって創設された。
シン・ベトはムスリム同胞団に所属していたシーク・アーメド・ヤシンに目をつけ、1973年にムジャマ・アル・イスラミヤ(イスラム・センター)を、そして76年にはイスラム協会を設立させ、87年にはイスラム協会の軍事部門としてハマスは作られる。
バラク・オバマ大統領は2010年8月に「PSD(大統領研究指針)11」を承認、ムスリム同胞団を利用して「アラブの春」を仕掛けたが、この同胞団の創設にはイギリスが関係している。
ムスリム同胞団は1928年にハッサン・アル・バンナが創設したが、その源流は汎イスラム運動にあると言われている。イギリスの情報機関や外交機関の人間がペルシャ系アフガニスタン人の活動家と1885年にロンドンで会談したのが、その運動の始まりだという。帝政ロシアに対抗する汎イスラム同盟を結成が話し合いのテーマだった。
エジプトのムスリム同胞団は1930年代に戦闘員を訓練するための秘密基地をカイロの郊外に建設したが、教官はエジプト軍の将校が務めていた。第2次世界大戦の際にムスリム同胞団は秘密機構を創設し、王党派と手を組んで判事、警察幹部、政府高官らを暗殺していった。
1945年2月、そして48年12月にムスリム同胞団はエジプトの首相を暗殺、49年2月には報復でバンナが殺された。その直後に同胞団のメンバーは大半が逮捕され、組織は解散させられたのだが、アメリカとイギリスの情報機関は組織解体から2年半後に復活させている。CIAが新生ムスリム同胞団の指導者に据えたサイード・クトブはフリーメーソンのメンバーで、ジハード(聖戦)の生みの親的な存在だという。こうした1940年代に同胞団と密接な関係にあったひとりがアンワール・サダトである。
エジプトでは1952年7月にムスリム同胞団を含む勢力がクーデターで王制を倒して共和制へ移行、自由将校団のガマール・アブデル・ナセルが実権を握った。イギリスはこの体制を好ましくないと考え、倒そうとしたが、CIAは自由将校団を利用してコミュニストを抑え込もうとしている。
権力構想でナセルに敗れたムスリム同胞団は1954年にナセル暗殺を目論む。その暗殺計画で中心的な役割を果たしたひとりはサイド・ラマダーン、同胞団を創設したハッサン・アル・バンナの義理の息子だ。ナセルはラマダンからエジプトの市民権を剥奪したが、この計画の黒幕はイギリスだと見られている。
ラマダンはサウジアラビアへ逃れ、そこで世界ムスリム連盟を創設、西ドイツ政府から提供された同国の外交旅券を使い、ミュンヘン経由でスイスへ入った。そこで1961年にジュネーブ・イスラム・センターを設立した。この当時、スイス当局はラマダンをイギリスやアメリカの情報機関、つまりMI6やCIAのエージェントだと見なしていたという。(Robert Dreyfuss, “Devil’s Game”, Henry Holt, 2005)
ムスリム同胞団の創設にはイギリスが、ハマスの創設にはイスラエルが関係しているわけで、2009年に首相へ返り咲いたネタニヤフがハマスにパレスチナを支配させようと計画したのは不思議でない。そのために彼はカタールと協定を結び、カタールはハマスの指導部へ数億ドルを送り始めたと言われている。
しかし、時の経過とともにハマス内部に変化が生じ、 2017年にはムスリム同胞団から脱退したとされている。ベイルートでハマスの政治部門における第2代司令官のサレハ・アル・アロウリがイスラエル軍によって暗殺された。彼はムスリム同胞団に反対し、カタールから追放されていたというが、ハマスの全幹部がムスリム同胞団と関係を断ったわけではない。
そのハマスを殲滅するという口実でイスラエルとイギリスはアメリカと同様、パレスチナ人を虐殺している。ウクライナでロシア系住民を弾圧、消し去ろうとしたのと同じだ。ガザやヨルダン川西岸からパレスチナ人を消し去るつもりだろうが、ウクライナと同じように裏目に出る可能性もある。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202403200000/
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2024/03/25 (Mon) 21:30:17
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2024年03月25日
ナチスと似ているイスラエル / 弾圧と虐待は当たり前
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68956519.html
ナチスの良き理解者でその後継者
Israeli soldiers & Palestinian 7234Palestinian children 43
(左 : イスラエル兵につか乗ったパレスチナ人の少年 / 右 : イスラエル軍の空爆で負傷したパレスチナ人の子供達)
現在のドイツ人はナチスの大罪を詫びているが、イスラエルに住むユダヤ人はゲシュタポ並みの精神を持っている。「イスラエルの存続を危うくするアラブ人は容赦なく消し去れ!」というのが、ユダヤ人入植者、特にシオニストや右派政党の連中が抱いているイデオロギーだ。ドイツにタカっていた頃のユダヤ人は、「異民族を排斥するドイツ人は、言語道断、けしからん! 赦せない!」と怒っていた。ところが、いざ、自分たちが天主(ヤハウエ)にもらった土地(カナン)に国家(イスラエル)を再建すると、急にナチス式の迫害政策へと舵を切るんだから呆れてしまうじゃないか ! 本性に目覚めたユダヤ人は、「シオニズム」を大義名分とし、「ここは俺様の土地だ!」と喝破する。
でも、パレスチナ人からすれば寝耳に水だ。冗談じゃない ! 住み慣れた土地から出て行け、なんて承知できない。しかし、相手は歐米諸国を味方にした侵略者。高度な武器を揃えての攻撃だ。投石くらいしか対抗手段のないパレスチナ人が刃向かえば、イスラエル軍による抹殺か、排斥、弾圧のどれかである。何しろユダヤ人の指導者は、国家建設に関してはテロ行為も辞さない。1946年には「イルグン(Irgun)」のメナヘム・ベギン(Menachem Begin)やアミカイ・パグリン(Amichai Paglin)らが、キング・デイヴッィド・ホテルを爆破して大騒ぎになった。首相になったアリエル・シャロン(Ariel Sharon)は、「ハガナー(Haganah)」のメ元ンバーで、国防相になるとレバノン戦争で奮闘し、虐殺の指揮を執っていた人物だ。「ハガナー」や「イルグン」なんて、アルカイダやタリバンと同じ類いである。
Menachem Begin 213Menachem Begin 43Amichai Paglin 11Ariel Sharon 345
(左 : メナヘム・ベギン / スパイ容疑でソ連に捕まった頃のベギン / アミカイ・パグリン / 右 : アリエル・シャロン )
歐米諸国に住み着いたユダヤ人は、快適なオフィスの中で「人道主義」や「人権思想」を口にするが、アラブ人に取り囲まれたイスラエルでは、そんな“戯言(たわごと)”なんて子供のジョークと変わりがない。部族衝突が当たり前の中東アジアだと、甘い考えは即座に「死」をもたらす。「撃たれる前に撃て!」、「敵は容赦なく殲滅せよ!」が、この地域の鉄則だ。
最近、イスラエルのテレビ局「Channel 13」や「Channel 14」が、イスラエル当局によるパレスチナ人への虐待を報道したという。チャンネル14の制作スタッフは、パレスチナ人がぶち込まれた収容所に赴き、過酷な扱いを受ける囚人を取材したそうだ。ガザ地区で捕まったパレスチナ人に対する処遇は本当に残酷で、鉄製のベッドにはマットレスが無く、一日中まったく日が当たらない暗室ときている。囚人は手足を鎖で繋がれ、頭から袋を被せられていた。便器というものはなく、排便は床に掘られた穴に落とすだけ。(Jonathan Ofir, We are the masters of the house : Israeli channels air snuff videos featuring systematic torture of Palestinians, Mondoweiss, March 6, 2024.)
Palestinian prisoners in IsraelPalestinians 134
(左 : 収容所で虐待される囚人 / 右 : 半裸にされて連行されるパレスチナ人の捕虜)
第二次大戦中を題材にした映画では、よくジャーマン・シェパードを連れたドイツ兵が、憐れなユダヤ人を追い立てていたが、イスラエルではその「ユダヤ・バージョン」が実施されていた。獰猛な犬を連れた看守が牢屋に来れば、パレスチナ人の捕虜は頭を床に押しつけ、じっと堪えるのみ。看守や軍のユダヤ人は平気な顔で、「ナクバ(Nukhba)の奴らにはこれでいいんだ!」と言い放つ。(「ナクバ」とはハマスのエリート戦闘員を意味する。)
シオニストや右派のユダヤ教にしたら、イスラエルは「自分のシマ(縄張り/ 国家)」であるから、何をしようが主人(ユダヤ人)の勝手である。たとえ、ガザやヨルダン川西岸にアラブ人が住んでいても、彼らには「ユダヤ人の権利」は無い。あるのは、薄っぺらな「人権」だけ。「人間の権利」なんて絵に描いた餅に過ぎず、フランス人の極左が言いふらした空想だ。武力の前では只の紙切れである。
ユダヤ人とアラブ人は民族的アイソトープで、どちらも札付きの悪人だ。アラブ人のジジイなんて「どうしてアッラーはユダヤ人と蠅を創ったのか!?」と嘆いたりする。ユダヤ人もこれと同じだから、どっちもどっちだ。こうした反目が普通になっているので、イスラエルの地上部隊が、パレスチナの民衆をゴキブリのように踏み潰してもおかしくはない。強制排除に抵抗する民間人や、ハマスを支援する邪魔者は空爆で皆殺しだ。
生き残ったパレスチナ人は、どいつもこいつもテロリストか、その「卵」であるから、強制収容所に送って拷問すればいい。ユダヤ人の看守どもは、囚人達を半裸にしてトラックに載せ、空き地で降ろすと、侮辱するため全員に正座を命じていた。これじゃ、家畜以下の扱いだが、アラブ人を憎むユダヤ人にしたら当然の仕置きである。アブグレイブの収容所みたいだけど、ユダヤ人のゲシュタポは、殴る蹴るの暴行を加えたうえ、半裸や全裸の囚人を積み重ねていた。まるで、運動会の人間ピラミッドのようだが、ユダヤ人に危害を加える異民族なんだからしょうがない。
まぁ、ユダヤ人は組織犯罪に向いているから、陰険な虐待となれば御手の物だろう。ドイツ人女性の輪姦を命じたゲンリク・ヤゴーダ(Genrikh G. Yagoda)はNKVD(秘密警察)の長官だったし、フェリクス・ジェルジンスキー(Felix Dzerzhinsky)は、チェカ(Cheka)の創設者にしてGPU(国家政治保安部)の長官だった。(日本の学校教師は意図的にヤゴーダの犯罪を隠している。赤い教師は共産主義者の恥部を隠蔽するから、日本の子供は歐米人の悪行ばかりに注目する。ユダヤ人マフィアを紹介すると長くなるので、別の機会で述べたい。)
Palestinians 2324Palestinians of Gaza naked
(左 : イスラエルのトラックで輸送されるパレスチナ人 / 右 : 裸にされて侮辱を受ける囚人達)
ただし、イスラエルにもリベラル派の人権活動家がけっこう存在する。「人権のためのイスラエル医師団(Physicians for Human Rights Israel)」という組織が、同胞の非人道的行為を咎め、捕虜虐待の告発を行っていた。収容所の中には女性の囚人も数百名ほど混じっていて、そこには赤ん坊を連れた妊婦も居たそうだ。PHRIの報告書によれば、女性の囚人が色々な虐待を受けており、強姦される者や殴られる者、服を脱がされ陵辱される者が居たという。(Yumna Patel, New Reports confirm months of Israel torture, abuse and sexual violence against Palestinian prisoners, Mondoweiss, February 27, 2024.)
パレスチナ人を「潜在的脅威」と見なすユダヤ人は、ちょっとでも怪しい奴を見つけると直ぐに連行する。ユダヤ人は「水晶の夜(クリスタルナハト)」などを引き合いに出して、ナチスの暴虐を非難するが、イスラエルの警官や軍人もナチスと同じ行動様式を取っている。
例えば、マフムード・ドウェイク(Muhmoud Dweik)の拘留は注目に値する。彼はヘブロン(Hebron)出身で、19歳のパレスチナ人。11月4日、マフムードは地元の友人と一緒にヘブロンの街で遊んでいたという。ところが、そこへイスラエル軍のジープがやって来て、理不尽なイチャモンをつけると、彼らを拘束した。イスラエル兵がマフムードのクルマと携帯電話を調べたところ、クルマのトランクからは道具箱が発見され、携帯電話には検問所の写真が所蔵されていた。しかし、この写真は1年以上も前に撮られたもので、それほど重要な情報ではない。
しかし、イスラエル兵は“有害な芽”を摘み取ろうとする。彼らはマフムードと友人二名を連行し、軍のキャンプに放り込んだ。ここには40名のイスラエル兵が居たそうで、彼らは捕虜をリンチすることに。あるイスラエル兵は素手で殴りつけ、別の者は脚で蹴り上げた。また、別の者はライフルや棒を用いて少年らをド突いていた、というから本当に酷い。この暴行が八時間続いた後、少年達はヘブロンにある警察署に連行される。だが、しばらくすると、また軍のキャンプに戻されたというから、明確な罪状が見つからなかったのだろう。ただ、彼らは野生動物の如く「檻(cage)」に入れられ、軍用車両で運ばれたというから唖然とする。きっとイスラエルにはユダヤ人が大好きな「人権思想」が無いんだろう。
確固とした証拠も無いのにマフムード達は長時間拘束され、まともな食事さえ与えられなかった。唯一もらえたのは水だけ、というから涙が出てくる。収容所に送られたマフムードは裸にされ、刑務官から手酷い身体検査を受けた。彼は「イスラエルの安全を脅かす写真を持っていた」という廉で拘束された訳だが、通常ならば、「注意勧告」程度で釈放だろう。だいたい、検問所の写真を持っていたくらいで「テロリスト扱い」じゃ、共産主義の独裁国家みたいじゃないか! マフムードは12日間の拘束を受けた後、1千シェケル(約3万円)の保釈金を払って解放されたという。だが、釈放された青年は携帯電話を返してもらえず、下着と囚人用のズボンだけの姿であった。真夜中に生ゴミかボロ切れの如く放り出された訳だから、これじゃあまるで野良犬扱いだ。
憎いパレスチナ人となれば、イスラエル兵は民間人でも容赦はしない。ワジト・ジャワブレという33歳の女性は、恐怖の襲撃を体験することになった。彼女は3人の幼い娘を抱える母親である。彼女の家族はベツレヘムにある難民キャンプで暮らしていたという。
ところが、ある日の夜、何の前触れも無く、目の前にイスラエル兵が現れ、一緒に寝ていた夫のカデールを捕まえると、目隠しをして跪かせたという。イスラエル兵はアラビア語で「お目覚めか、この糞野郎!」と罵り、カデールの腹を蹴飛ばした。女房のワジドは恐怖に震えて泣き叫ぶばかり。暴行された亭主は拉致され、その後どうなったのか不明である。ただ、パレスチナ人の間では相当な話題となったようだ。
おそらく、これはテロリスト容疑の逮捕なんだろうが、こうした襲撃は復讐の悪循環しかもたらさない。家族を訳もなく殺されたり、両親や兄弟が拷問されたという子供は、ユダヤ人に対する深い憎しみを抱く。彼らが成長すれば勇敢な尖兵となり、テロ行為や銃撃戦で復讐を果たす。イスラエル兵による民間人への陵辱は、テロ事件の酵母菌となり得る。理不尽な言い草で土地を奪われたパレスチナ人は、ユダヤ人の入植者を「侵略者」と断定するし、残酷なテロ行為を受けたユダヤ人は、パレスチナ人すべてを「根っからの極悪人」と見なすから、両者の和解はほぼ不可能だ。
Palestinian children 824Israeli opinion 11
(左 : イスラエル軍によって殺されたパレスチナ人の子供 / 右 : 「パレスチナ人の皆殺し」を訴えるイスラエルのユダヤ人)
歐米諸国を巻き込んだ中東の永久戦争は、ユダヤ人かアラブ人の皆殺し(ジェノサイド)でしか終局を迎えることはない。したがって、仮にイスラエル軍がパレスチの民間人を全てガザ地区から排除したとしても、また紛争の火種が燃え始め、血みどろの殺し合いが再開されるだろう。また、パレスチナ人に独自の軍資金が無くても、周辺のアラブ諸国から資金が流れてくるから、ハマスのようなテロ組織が絶えることはない。ここに宗教対立という要素が加わってくるから、アジア大陸の民族紛争は実に厄介だ。アラブ人やペルシア人、シリア人などは、日本人のように甘くはなく、「不戦の誓い」を立てるような馬鹿じゃない。
一方、歐米諸国に住むユダヤ人も現地の政治家を動かし、莫大な資金を流してくるからイスラエルも「大イスラエル構想」を断念しないだろう。それに、戦争で儲けたい武器商人も様々な工作を仕掛けてくるから、カナンの地は黒い液体と黄金の塊を生み出す油田となる。この“とばっちり”を受けるのは歐米諸国と日本の一般国民だ。イスラエル・ロビーに牛耳られたアメリカ国民は、息子を軍隊に差し出し、国務省の役人がその若者を戦場に送り込む。日本国民は知らないうちに金銭を毟(むし)り取られ、貧乏になっても便利なATMのままである。
Kishida 624Shadow government 943
日本の庶民はなぜ低支持率なのに岸田総理が元気なのかを考えるべきだ。財務省や外務省から「いい人」と褒められた“お坊ちゃん”、というのが岸田文雄の本性で、この木偶の坊はジョー・バイデンの子分となり、自分を支えてもらうために日本の富を貢ぐことにした。国庫の“ゴールド・カード”を持つ岸田首相は、「俺のケツ持ちは米国だ!」と仄めかし、清和会を潰すことで「岸田降し」を牽制している。
読売新聞やフジテレビも 宗主国には弱いから、自ら進んで地雷を踏むことはない。岸田文雄が何兆円もの復興支援をウクライナに差し出そうが、“知らんぷり”で沈黙を貫く。ただ、何もしないというのもマズいから、テレビ局は大衆が喜びそうなスキャンダルを流して注意を逸らす。一般国民は複雑な国際政治より、解りやすい下ネタに興味を示すから、自民党議員の破廉恥行動は打って付けの題材だ。でも、変態プレーやグラマー・ダンサーなんかんて、どうでもいいじゃないか ! 政府によるNTT株の売却とか移民を増やす育成就労制度、支那人による科学技術の盗難や人材の流出防止、防諜組織の設立など、もっと重要な課題があるのに、有権者の関心といったら大谷翔平の出場試合くらいなんだから。
とにかく、日本人は世界の動きに鈍感だ。ハマスを擁護している大学教授は論外だけど、イスラエルを支持する知識人は、壮大な構図を判っているのか? 「歐米のユダヤ人は全員イスラエルに帰還し、同胞と一緒に暮らせ!」というのが、最良の解決策である。たぶん、「ユダヤ人とアラブ人だけで殺し合いをやってくれ!」というのが、正常な日本人と歐米人の願いだろう。でも、日本の「国際貢献」とやらは上納金のバラ撒きが定番で、一般国民は貧しくなるばかり。日本人にもアラブ人並みの反抗心があったらいいのに・・・。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68956519.html
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103:777
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2024/04/09 (Tue) 18:59:31
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2024.04.08XML
イスラエル軍にガザで殺されたWCKメンバー7名のうち3名はイギリスの元軍人
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202404080000/
イスラエル軍は4月2日、ガザで支援活動に従事していたWCK(ワールド・セントラル・キッチン)のメンバー7名を乗せた自動車の車列をドローンで攻撃、全員を殺害した。そのうち3名はセキュリティーを担当していたイギリスの元軍人で、イギリスのメディアは少なくともふたりは特殊部隊員だったと伝えている。その元軍人はWCKを隠れ蓑にして情報を収集、それを知ったイスラエル軍が殺したと考える人もいる。
イスラエルはイギリスの支配層がシオニストを利用して作り上げた国である。当初の目的は戦略上重要なスエズ運河を守るためだったのだろうが、その後、中東では石油が見つかり、その価値は高まった。イスラエルはシティを拠点にする帝国主義者たちが中東を支配するための拠点だ。そこにウォール街を拠点とするアメリカの帝国主義者が乗り込んでくるが、シティとウォール街は緊密な関係にある。
現在、イスラエルで首相を務めるベンヤミン・ネタニヤフの父親であるベンシオン・ネタニヤフはアメリカでウラジミール・ヤボチンスキーの秘書だった人物。後に「修正主義シオニスト世界連合」を結成するヤボチンスキーはオデッサで生まれ、ウクライナで独立運動を率いていたシモン・ペトリューラと連携することになる。ペトリューラはロシアでボルシェビキ体制が樹立された直後の1918年から21年にかけて大統領を名乗るが、その時期に3万5000人から10万人のユダヤ人を虐殺したと言われている。(Israel Shahak, “Jewish History, Jewish Religion,” Pluto Press, 1994)
シオニズムはエルサレムの南東にあるシオンの丘へ戻ろうという運動で、シオニストはその信奉者。ユーフラテス川とナイル川で挟まれている地域はユダヤ人の所有物だと考えている。その地域を実際に支配しようとしてきた。いわゆる「大イスラエル構想」だ。ユダヤ教の宗教書であるトーラー(キリスト教徒が言う旧約聖書のうちモーセ5書)がその根拠だとされている。
シオニズムという用語はウィーン生まれのナータン・ビルンバウムが1864年に初めて使ったという。そして1896年にはセオドール・ヘルツルが『ユダヤ人国家』という本を出版した。
しかし、トーラーによると、土地を所有しているのは神であり、ユダヤ教徒はトーラーを守るという条件の下でその土地に住むことを許されたにすぎないという。大イスラエル構想はプロテスタントが言い始めたのだとも言われている。シオニストが行っていることはトーラーの記述とは合致しないと指摘する人もいる。
1917年11月2日、イギリス外相だったアーサー・バルフォアはウォルター・ロスチャイルドへ書簡を送り、その後、先住のアラブ系住民(パレスチナ人)を弾圧する一方でユダヤ人の入植を進めたが、1920年代に入るとパレスチナのアラブ系住民は入植の動きに対する反発が強まってくる。
そうした動きを抑え込むため、デイビッド・ロイド・ジョージ政権で植民地大臣に就任したウィンストン・チャーチルはパレスチナへ送り込む警官隊の創設するという案に賛成、アイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーを採用した。この組織はIRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立され、殺人、放火、略奪など残虐さで有名だった。
ヤボチンスキー直系とも言えるベンヤミン・ネタニヤフはリクードを率いているが、この政党が台頭してくるのは1970年代。アメリカではリチャード・ニクソン大統領が失脚してジェラルド・フォード政権が登場、そこでシオニストのネオコンが実権を握ったのだ。キリスト教シオニストと言われているアメリカの福音派の後押しが大きい。彼らが「神の軍隊」だと信じていたアメリカ軍はベトナム戦争で敗北するが、その前からイライラが募っていた。そこで、1967年の第3次中東戦争で圧勝したイスラエル軍へ乗り換えたのだ。
エドワード・マカティアやジェリー・フォルウエルなどが率いるキリスト教シオニストの教義によると、キリストに従う「善の軍勢」と反キリストの「悪の軍勢」が「ハルマゲドン」で最終戦争を行い、人類の歴史は幕を閉じる。その際、再臨するキリストによって自分たちは救われるのだという。彼らは核戦争を望んでいる。フォルウエルを政治の世界へと導き、ロナルド・レーガン、ジェシー・ヘルムズ、ジョン・アシュクロフトらに引き合わせたのはマカティアだ。(Ken Silverstein & Michael Scherer, "Born-Aain Zionist", Mother Jones, September/October, 2002)
こうした流れは今も消えていない。昨年10月7日にハマスなどの戦闘部隊がイスラエルへ攻め込んだ直後、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は「われわれの聖書(キリスト教における「旧約聖書」と重なる)」を持ち出し、パレスチナ人虐殺を正当化した。
彼は聖書の中でユダヤ人と敵だとされている「アマレク人があなたたちにしたことを思い出しなさい」(申命記25章17節から19節)という部分を引用、この「アマレク人」をイスラエルが敵視しているパレスチナ人に重ねて見せたのだ。「アマレク人」を家畜と一緒に殺した後、「イスラエルの民」は「天の下からアマレクの記憶を消し去る」ことを神に命じられたという。
そしてサムエル記上15章3節の話を彼は持ち出す。そこには「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」ということが書かれている。これこそがガザでイスラエルによって行われていることだというのだ。
ネタニヤフによると「われわれは光の民であり、彼らは闇の民だ」としたうえで、イザヤの預言を理解しなければならないと主張する。「われわれ」とはイスラエル人、「彼ら」とはパレスチナ人、イスラム教徒、あるいはイスラエル以外の人びとを指しているのだろう。
また、ギラド・エルダン国連大使は10月8日に安全保障理事会で「これはイスラエルの9/11だ」と演説、ヨアブ・ギャラント国防相はパレスチナ人を「獣」だと表現した。
インターネットには、95歳になるイスラエル陸軍の退役兵、エズラ・ヤチンがユダヤ人に対してパレスチナ人を殺して彼らの記憶を消し去れと呼びかけている映像が流れている。
ガザでの虐殺は予定通りだった。
アメリカで下院議員 を務めるティム・ウォルバーグは今年3月25日、ガザに対して人道支援するうべきでなく、早く戦闘を終わらせるため、長崎や広島のようにすべきだと発言した。核兵器を使えと聞こえる。ちなみにウォルバーグは1973年から77年にかけてインディアナ州で福音派の牧師を務めている。
しかし、アメリカを核戦争へと導いているのは彼らだけではない。帝国主義者の流れをくんでいる「リベラル派」も同じだ。彼らはウクライナでロシアに戦争を仕掛け、ガザでの虐殺を後押し、東アジアの軍事的な緊張と高めている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202404080000/
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104:777
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2024/04/11 (Thu) 18:58:05
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特番「山中泉さん登場!急展開するイスラエル・ハマス戦争、 米民主党ネタニヤフ非難の背景にトランプの支持率、どうなる露ウク戦争」
2024/04/09
https://www.youtube.com/watch?v=mlLl_6bc_2c
<出 演>
松田政策研究所代表 松田学
一般社団法人 IFA代表理事 ファウンテン倶楽部創業者 山中泉氏
<目次>
<前半:無料パート>
〇イスラエル・ハマス戦争の急展開
〇民主党上院最上位チャック・シューマー院内総務がネタニヤフを厳しく非難、退陣要求。
〇シューマーやバイデンさえネタニヤフ非難に動いた真の理由は大統領選での
スィングステーツでのトランプとの支持率が拡大している背景があること
〇イスラエル軍ガザから一時撤収開始
〇米保守派、元軍人などのイスラエル、露ウク戦争の直近の見方
〇米下院でのウクライナ支援予算の通過状況とジョンソン下院議長の豹変
<後半:有料パート>
〇過去のユダヤ・ロビーの強大な議員への圧力で 絶対の自信を持っていたネタニヤフも
米国内事情で一気に守勢に追い込まれている背後の事情など
〇モスクワ劇場テロの保守派の分析
〇その他
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105:777
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2024/04/11 (Thu) 19:55:38
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2024.04.10XML
旧約聖書を持ち出し、AIを利用してパレスチナ人を虐殺するイスラエル政府
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202404100000/
イスラエル軍はアメリカ政府やイギリス政府などの支援を受け、ガザで建造物を無誘導爆弾で破壊し、3万数千人から4万人と推計される住民を殺した。その約4割が子ども、女性を含めると7割に達すると言われているが、その殺戮で2種類のAI、「ラベンダー」と「ゴスペル」が使われていることが明らかになった。人間は機械の決定に「ゴム印」を押すだけで、事実上、チェックする機能はないようだ。
階級や軍事的重要性に関係なくハマスとPIJ(パレスチナ・イスラム聖戦)の軍事部門に所属するとみなされた全員を標的にするとイスラエル軍は決定、ラベンダーはガザに住む230万人のデータを収集、分析して危険度を評価、ランク付けした上で暗殺リストを作成。約3万7000人のパレスチナ人がリストに載せられた。ゴスペルで攻撃対象の建造物を選ぶとされている。
許される民間人の巻き添え死の数は下級戦闘員でひとりあたり15名から20名、司令官の場合は100名以上に設定した。暗殺の場所は自宅が選ばれている。そのため家族は皆殺しだ。イスラエル軍はジャーナリスト、医療関係者、支援活動のメンバーを狙っているが、これも「AIの指示」ということなのだろう。
暗殺リストにのされた人の1割程度は戦闘集団と無関係の住民だとされているが、そうしたことをイスラエル政府は気にしていない。昨年10月7日、ハマスとの戦闘という口実で始められたのだが、その直後、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は「われわれの聖書(キリスト教における「旧約聖書」と重なる)」を持ち出し、パレスチナ人虐殺を正当化しているのだ。
聖書の中でユダヤ人と敵だとされている「アマレク人があなたたちにしたことを思い出しなさい」(申命記25章17節から19節)という部分を彼は引用、「アマレク人」をイスラエルが敵視しているパレスチナ人に重ねたのである。その記述の中で、「アマレク人」を家畜と一緒に殺した後、「イスラエルの民」は「天の下からアマレクの記憶を消し去る」ことを神は命じている。
サムエル記上15章3節には「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」と書かれている。これこそがガザでイスラエルによって行われていることだと言えるだろう。ネタニヤフによると「われわれは光の民であり、彼らは闇の民」なのである。
イスラエル軍はAIを利用し、ガザに住む全ての人びとに関するデータを集めて分析、危険度を評価して暗殺リストを作成したわけだが、すでにアメリカ国防総省では1980年代からそうしたシステムの開発を進めていた。
拙著『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』(三一書房、2005年)でも書いたことだが、同省のDARPA(国防高等研究計画局)で開発されていたTIA(総合情報認識)では個人の学歴、銀行口座の内容、ATMの利用記録、投薬記録、運転免許証のデータ、航空券の購入記録、住宅ローンの支払い内容、電子メールに関する記録、インターネットでアクセスしたサイトに関する記録、クレジット・カードのデータなどあらゆる個人データが収集、分析されていた。
2001年9月にはMATRIXと名づけられた監視システムの存在が報じられた。フロリダ州を拠点とするシーズント社が開発したもので、スーパー・コンピュータを使い、膨大な量のデータを分析して「潜在的テロリスト」を見つけ出すことを目的にしていた。
どのような傾向の本を買い、借りるのか、どのようなタイプの音楽を聞くのか、どのような絵画を好むのか、どのようなドラマを見るのか、あるいは交友関係はどうなっているのかなどを調べ、個人の性格や思想を洗い出そうとしたのだ。図書館や書籍購入の電子化、スマートテレビの普及などと無縁ではない。勿論、インターネット上でのアクセス状況も監視されている。街中に張り巡らされた監視カメラもこうした種類のシステムに繋げられる。顔認証で追跡することも可能だ。
アメリカの国防総省にはCIFA(対諜報分野活動)というデータ収集活動があった。TALON(脅威地域監視通告)というデータベースに情報を記録、このデータを分析することで情報活動をモニターし、将来の脅威を見通すのだという。TALONは2007年9月に中止されたとされているが、事実かどうかは不明である。(William D. Hartung, “Prophets Of War”, Nation Books, 2011)
日本の場合、住民基本台帳ネットワークやマイナンバー制度が個人情報の集中管理に利用されることは間違いない。そのために導入されたのである。健康保険証と一体化させることで健康状態の監視にも利用できる。デジタルID導入の背景には、2015年9月に国連で採択された「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」で示された「SDGs(持続可能な開発目標)」がある。
デジタルIDはチップ化されるが、それを体内にインプラントする計画がある。例えば、WEFのクラウス・シュワブは2016年1月にスイスのテレビ番組に出演し、そこでマイクロチップ化されたデジタル・パスポートについて話している。チップを服に取り付けるところから始め、次に皮膚や脳へ埋め込み、最終的にはコンピュータ・システムと人間を融合、人間を端末化しようと考えているようだ。
人間をサイバー・システムの一部にしようということだろうが、シュワブたちは、そのサイバー・システムにコンピュータ・ウィルスを蔓延させ、「パンデミック」を引き起こそうとしている疑いがある。
内部告発支援グループのWikiLeakは2017年3月、CIAによる電子的監視やサイバー戦に関する文書「Vault 7」を公開した。その情報からCIAと関連機関はサイバー攻撃をした際、さまざまな国を示す「偽の指紋」を残せることが明らかになった。
CIAにも電子情報活動を行う部門があるが、アメリカにはNSAという電子情報機関が存在、その姉妹組織としてイギリスのGCHQがある。このNSAとGCHQを中心として、アングロ・サクソン系5カ国はUKUSAを組織している。イスラエルの電子情報機関8200部隊はUKUSAと緊密な関係にある。
この8200部隊は 「民間企業」を設立し、情報活動に利用してきた。そうした企業のひとつ、サイバーリーズンは8200部隊の「元隊員」3名によって2012年に設立された。重要なインフラへのサイバー攻撃からの防御を謳っているが、攻撃側ではないかという疑惑があるのだ。
ジョー・バイデンの再選は困難だと言われているアメリカの大統領選挙が近づいてくるが、その前に送電網や銀行システムが麻痺、あるいは選挙システム自体がハッキングされ、そのまま戒厳令というシナリオも懸念されている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202404100000/
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106:777
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2024/04/13 (Sat) 12:09:57
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「中東戦争の今後の成り行きー国家存亡の危機に立っているイスラエル」矢野義昭 AJER 2024.4.12(1)
2024/04/12
https://www.youtube.com/watch?v=yKgCrZpgAlc&t=30s
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107:777
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2024/04/13 (Sat) 13:07:40
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【ニコニコ 全編ライブ配信】イラン報復はあるのか?! 中東情勢の今後と日本の危機 (宇山卓栄×石田和靖)
2024/4/11
https://live.nicovideo.jp/watch/lv344889142
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108:777
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2024/04/17 (Wed) 02:38:21
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イスラエル政府の内部にはトーラー(キリスト教の旧約聖書)を持ち出し、パレスチナ人虐殺を正当化する集団がいる。正気ではない人びとによってイスラエルは動かされている。
イスラエルは1973年10月6日にエジプト軍の奇数攻撃で始まった第4次中東戦争で窮地に陥り、8日にはゴルダ・メイア首相の執務室で開かれた会議で核ミサイルの発射準備をするということで合意している。その第一目標はエジプトとシリアの軍事司令部だった。
ソ連の情報機関は早い段階でイスラエルが核弾頭を使う準備をしていることに気づき、その情報はエジプトの参謀長に伝えられ、9日の朝にはアメリカ政府へもイスラエルが核兵器を使う準備をしていると警告している。
その後、アメリカは物資をイスラエルへ空輸してイスラエル軍の反撃を支援した。ヘンリー・キッシンジャーがエジプトのアンワール・サダト大統領に行った説明によると、核戦争へとエスカレートすることを防ぐためだったという。
その一方、ソ連のアレクセイ・コスイギン首相は16日にエジプトへ飛んで停戦するように説得、22日にはキッシンジャーがイスラエルから内諾を得るのだが、イスラエルはエジプトへの攻撃をやめなかった。アメリカの足下を見透かしての強攻策だった。
そこで、 ソ連はアメリカに対し、イスラエルが停戦の合意を守らないならば、適切な対応策を講じると警告。イスラエル軍の侵攻を阻止するため、ソ連軍を派遣する意志を表明したのだと解釈されている。キッシンジャーはイスラエルに停戦を強く求めた。(Seymour M. Hersh, “The Samson Option”, Random House, 1991)
今回もロシアや中国が強く出ない限り、西側の有力メディアを利用して人びとを操るアメリカやイスラエルのカルト的な好戦派を止めることはできないかもしれない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202404170000/
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109:777
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2024/04/18 (Thu) 14:30:59
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【Front Japan 桜】石田和靖~中東危機の世界史的な大転換(世界大戦)[桜R6/4/18]
https://www.youtube.com/watch?v=GGtx7JbhMik
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110:777
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2024/05/06 (Mon) 11:50:17
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イスラエルは支援物資で避難民を集めては、そこを空爆している
2024.05.03
https://www.thutmosev.com/archives/34869.html
このように人が集まった場所をイスラエル軍は砲撃している
https://jp.reuters.com/world/mideast/ZZOEASIUHNOPZMVKW3JQY3G2OA-2024-04-18/ ガザの食料危機悪化とUNRWA、イスラエルが支援妨害と非難 _ ロイター
国連食糧を奪い合うパレスチナ人
イスラエル軍が侵攻しているパレスチナのガザ地区には国連などが支援物資を搬入しているが、その内情は目を覆うほど酷いものだと告発している
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の清田明宏保健局長は3月20日から4月10日までの約3週間ガザで支援活動をおこなった
国連の支援車両が隊列を組んでイスラエル軍の検問所を通り北部に入ると、1000人以上のパレスチナの若者がトラック荷台に飛び乗り略奪を始めた
最初に国連が支援物資を搬入したときは拍手と歓声が起こったが今はそうではなく、皆が黙々と荷台に上がり黙々と略奪を働いている
おそらく清田は自分たちが拍手で迎えられて感謝の言葉をかけられるような、美しい場面をそれとなく期待していたのかも知れない
そのトラックは彼らが期待した食料ではなく医薬品だったため失望した彼らは奪うのをやめたが、行く先々で動揺の略奪行為を目撃した
イスラエル軍はガザを南北に分断し支援トラックの交通も禁止し、国連職員が北部に入ることも許さなかったので、他の国連機関の職員と合同で入った
ガザ最大のシファ病院は先日数百体の遺体が埋まっているのが発見されたが、イスラエルはハマスが埋めたと言いパレスチナ側はイスラエルが埋めたと言っている
公平に見て今のパレスチナやハマスは穴を掘ったり埋める重機を持っていないし、仮に残っていたとしても稼働させる燃料がなく、そうした機械が稼働したらすぐイスラエル軍に爆撃されます
ガザ地区では人口の75%にあたる170万人が家を失って避難民になっているが、避難する場所は無くイスラエル軍は人が集まった場所を空爆している
先日パレスチナ政府はシファ病院など2つの病院だけで約700人が地面の下に埋められていたと発表し、WHO世界保健機関の職員も部分的にこれを確認した
30以上の病院がイスラエル軍によって破壊され20近くの病院が稼働しているが、医薬品はほとんどなく医師や職員もすくないので事実上なにもできない
支援物資で避難者を集めておいてその場所を空爆
水道はイスラエルから南部に1本だけ引かれているが北部には無く、イスラエルは「テロリスト」に水を与えようとしないので水不足に成っている
僅かな支援物資は高値で転売されていて卵1個が10シェケル(約400円)、トマトは1キロ100シェケル(約4000円)、ロバのえさだった大麦が1キロ4000円になった
転売を取り締まっても食糧が全員に行き渡らないのは同じで、お金が無い人や地位が低い人から順番に飢えるという状況はなくならない
イスラエルとアメリカ軍はガザ地区で航空機によるパラシュートでの食料投下をしているが、投下された食糧をめぐって奪い合ったりなくなる人もでている
24年3月25日に北部ベイトラヒア近くの海岸に援助物資が投下され、12人が食料を入手するため海でなくなり、6人が援助物資へ人々が押し寄せて踏みつけられてなくなった
たとえばイスラエルが3月25日に投下したのはパラシュート159個で1トンだが、これは10トントラックに積める10分の1以下の量に過ぎない
しかもトラックに積んだ1トンはほとんどが食料などだが、パラシュートで投下するには厳重に梱包する必要があり中身は1トンよりもかなり少ない
アメリカも2機の輸送機で4万6000食分のレーション(携帯糧食)を北部で投下し、イギリスも10トンの水や米、食用油、小麦粉、缶詰、粉ミルクなどを投下した
こうした空中投下は例えは悪いが動物園でバナナを撒くようなもので、本当に支援するならトラックの往来を保証し自由に通行させれば良いだけです
24年3月14日にはガザ地区北部で食糧支援を待っていた市民が砲撃され、少なくとも20人が死亡、155人が負傷した
ガザ保健省は「渇きを満たすために 人道支援を待って集まっていた市民をイスラエル占領軍が標的にした」と説明していて、こうした人たちも同病院に埋められた数百人に含まれている
24年4月2日にはガザ地区で支援活動を行うNGO「ワールド・セントラル・キッチン」のオーストラリアやポーランド、イギリス出身スタッフ7人が、イスラエル軍による攻撃で死亡した
イスラエル政府やイスラエル軍の高官は「ガザ地区に飢餓は無く食料は行き渡っている」と言い、侵攻当初から支援物資で避難者WP集めておいてその場所を空爆するのを繰り返している
https://www.thutmosev.com/archives/34869.html
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111:777
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2024/05/09 (Thu) 23:41:37
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【ニコニコ全編ライブ配信】ラファ侵攻がヤバい... イスラエルとネタニヤフ過激派政権の正体 (宇山卓栄×石田和靖)
https://www.youtube.com/watch?v=QX0_VjXWi-A
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112:777
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2024/05/10 (Fri) 08:54:04
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2024.05.10XML
ガザでパレスチナ人を虐殺しているシオニストは米英支配層と根が同じ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202405100000/
ガザでイスラエル軍が行っている軍事作戦(民族浄化作戦)はアメリカ、イギリス、ドイツ、インドなどの支援がなければ不可能である。そうしたガザにおける破壊と虐殺に抗議する活動をアメリカやイギリスの学生がキャンパスで始めた。政府や大学当局は「反セム主義」だと批判、警官隊を導入して弾圧に乗り出したものの、抗議の声は収まっていない。
半年後に大統領選挙を控えているジョー・バイデン政権は「虐殺者」というイメージを払拭しようとしているようだ。ロイド・オースチン国防長官がイスラエルへの高積載弾薬納入を一時停止したと述べたのもそうした理由からだろうが、アメリカ政界における強力なロービー団体のAIPACはそうした話を非難している。
少なからぬ人が指摘しているように、イスラエル軍の攻撃能力はアメリカなどからの支援がなければ急速に低下する。これまでイスラエル軍の攻撃が続いてきたのはアメリカなどからの支援が続いてきたからである。そうした支援の結果、3万数千人以上の人が殺され、そのうち約4割が子どもであり、女性を含めると約7割に達した。食糧支援活動に従事している人びと、医療関係者、ジャーナリストも狙われてきた。
イスラエル軍は5月6日、100万人とも150万人とも言われるパレスチナ人が避難しているラファに対する空爆、それに続く地上部隊の軍事侵攻を始めたが、オースチン長官の発言はそうした中でのこと。その後、イスラエル軍のダニエル・ハガリは、どのような意見の相違も解決できると語っている。アメリカの作戦支援はイスラエルにとって安全保障支援よりも重要だという。ラファへの軍事作戦が「限定的」であり、「制御不能」にならない限り、バイデン大統領は容認するとしているとも伝えられている。アメリカ政府は特定の兵器供給を停止する一方、他の兵器を裏で渡している可能性もある。イギリス、ドイツ、インドなどが供給量を増やしていることも考えられる。
アメリカ政府の承認なしにイスラエル軍が軍事作戦を始めることはないと言われている。イランに対する大規模な攻撃を実施しないという条件でアメリカ政府はイスラエル政府に対してラファ攻撃を認めたとエジプトの高官が語ったと伝えられていた。
イスラエルの「建国」をシオニストが宣言したのは1948年5月14日のこと。シオニストとはエルサレムの南東にあるシオンの丘へ戻ろうという「シオニズム運動」の信奉者で、ユーフラテス川とナイル川で挟まれている地域はユダヤ人の所有物だと考えていた。
シオニズムという用語を1893年に初めて使用したのはウィーン生まれのナータン・ビルンバウムで、近代シオニズムの創設者とされている人物は1896年に『ユダヤ人国家』という本を出版したセオドール・ヘルツルだが、その背後にはイギリスの強大な私的権力が存在していた。
イギリス政府は1838年、エルサレムに領事館を建設し、その翌年にはスコットランド教会がパレスチナにおけるユダヤ教徒の状況を調査している。
1868年2月から12月、74年2月から80年4月までの期間、イギリスの首相を務めたベンジャミン・ディズレーリは1875年にスエズ運河運河を買収したが、その際に資金を提供したのは友人のライオネル・ド・ロスチャイルドだ。(Laurent Guyenot, “From Yahweh To Zion,” Sifting and Winnowing, 2018)ディズレーリは1881年4月に死亡、その直後からフランス系のエドモンド・ジェームズ・ド・ロスチャイルドがテル・アビブを中心にパレスチナの土地を買い上げ、ユダヤ人入植者へ資金を提供しはじめる。
イギリスは第1次世界大戦(1914年7月から18年11月)の最中にフランスと「サイクス・ピコ協定」を結んでいる。オスマン帝国を解体し、両国で分割することを決めていたのだ。これは秘密協定だったが、ロシアの十月革命で成立したボルシェビキ政権によって明るみに出されたのである。
協定が結ばれた翌月の1916年6月にイギリス外務省アラブ局はアラブ人を扇動して反乱を起こさせた。その部署にはトーマス・ローレンス、いわゆる「アラビアのロレンス」も所属していた。その当時、イギリスはエージェントを後のサウジアラビア国王でワッハーブ派のイブン・サウドに接触させている。
パレスチナに「ユダヤ人の国」を建設する第一歩と言われる書簡をアーサー・バルフォアがウォルター・ロスチャイルドへ出したのは1917年11月のこと。これがいわゆる「バルフォア宣言」だ。
イギリスは1920年から1948年の間パレスチナを委任統治、ユダヤ人の入植を進めたが、1920年代に入るとパレスチナのアラブ系住民は入植の動きに対する反発を強める。
そうした動きを抑え込むため、デイビッド・ロイド・ジョージ政権で植民地大臣に就任したウィンストン・チャーチルはパレスチナへ送り込む警官隊の創設するという案に賛成、アイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーを採用した。この組織はIRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立され、殺人、放火、略奪など残虐さで有名だった。そして1936年から39年にかけてパレスチナ人は蜂起。アラブ大反乱だ。
1938年以降、イギリス政府は10万人以上の軍隊をパレスチナに派遣する一方、植民地のインドで警察組織を率いていたチャールズ・テガートをパレスチナへ派遣、収容所を建設する一方、残忍な取り調べ方法を訓練した。イギリス軍はパトロールの際、民間のパレスチナ人を強制的に同行させていたともいう。
委任政府は外出禁止令を出し、文書を検閲、建物を占拠、弁護人を受ける権利を停止する一方、裁判なしで個人を逮捕、投獄、国外追放している。この政策はイスラエル政府の政策につながる。
反乱が終わるまでにアラブ系住民のうち成人男性の10パーセントがイギリス軍によって殺害、負傷、投獄、または追放された。植民地長官だったマルコム・マクドナルドは1939年5月、パレスチナには13の収容所があり、4816人が収容されていると議会で語っている。その結果、パレスチナ社会は荒廃、1948年当時、イスラエルの「建国」を宣言したシオニストの武装組織に対して無防備な状態となっていた。
イギリスが中東支配を始めた理由には軍事的、あるいは経済的な側面があるが、それだけでなく宗教的な理由もあった。
16世紀になると、イギリスでは自分たちを古代イスラエルの「失われた十支族」の後継者だと信じる人が現れた。そのひとりがスチュワート朝のジェームズ6世で、自分はイスラエルの王だと信じていたという。そのジェームズ6世の息子、チャールズ1世は「ピューリタン革命(17世紀半ば)」で処刑されたが、その「革命」で重要な役割を果たした人物がオリヴァー・クロムウェル。その私設秘書だったジョン・サドラーも同じように考えていた。
旧約聖書の記述によると、イスラエル民族の始祖はヤコブだとされている。彼には12人の息子があり、それぞれ支族を形成、そのうちユダ族とベニヤミン族の後裔とされる人びとが「ユダヤ人」と呼ばれているのだ。残りは行方不明で、旧約聖書を信じる人びとから「失われた十支族」と呼ばれているのだが、その話は神話であり、史実に基づいているのかどうかは不明である。
旧約聖書が主張したかったのはユダ族とベニヤミン族が「ユダヤ人」だということだが、後の時代にある種の人びとは自分たちの妄想を「失われた十支族」という話の中に投影させたということだろう。
ところで、クロムウェルはキリストの再臨を信じ、「道徳的純粋さ」を達成しようと考えたようだ。そのためにユダヤ人は離散した後にパレスチナに再集結し、ソロモン神殿を再建すると考えていたというが、彼の一派は打倒され、国教会の君主制が復活、ユダヤ人のための国家創設提案(シオニズム)は放棄された。
それが復活するのは18世紀、アメリカにおいてだ。18世紀以降、数秘術などオカルト的な要素が加わり、優生学を結びつくことになる。アメリカを支配していると言われているWASPは白人、アングロ・サクソン、そしてプロテスタントを意味していると言われているが、アメリカの友人によると、「P」はプロテスタントではなくピューリタンのイニシャルであり、WASPはクロムウェルの後継者だともいう。
19世紀の後半、イギリスではビクトリア女王にアドバイスしていたネイサン・ロスチャイルド、ウィリアム・ステッド、レジナルド・ブレット、そしてセシル・ローズらが大きな権力を握っていた。
イギリスはボーア戦争(南アフリカ戦争/1899年~1902年)で金やダイヤモンドを産出する南アフリカを奪い取ることに成功、ローズはその戦争で大儲けしたひとりだ。その侵略でウィンストン・チャーチルも台頭してくる。
1871年にNMロスチャイルド&サンの融資を受けて南部アフリカでダイヤモンド取引に乗り出して大儲けしたセシル・ローズはアングロ・サクソンを最も高貴な人種だと考えていた。優生思想だ。
ローズは1877年6月にフリーメーソンへ入会、『信仰告白』を書いている。その中で彼はアングロ・サクソンが最も優秀な人種だと主張、その優秀の人種が住む地域が増えれば増えるほど人類にとってより良く、大英帝国の繁栄につながるとしている。秘密結社はそのために必要だというわけだ。
1890年にローズはロンドンでナサニエル・ド・ロスチャイルドのほか、ステッド、ブレット、ミルナー、サリスバリー卿(ロバート・ガスコン-セシル)、ローズベリー卿(アーチボルド・プリムローズ)たちへ自分のアイデアを説明、そのうちローズ、ロスチャイルド、ブレット、ステッドの4人が協会の指導者になったとされている。(Gerry Docherty & Jim Macgregor, “Hidden History,” Mainstream Publishing, 2013)
ステッドによると、ローズはチャールズ・ダーウィンの信奉者で、トーマス・マルサスの『人口論』から影響を受けたとされている。ダーウィンの従兄弟にあたるフランシス・ゴールトンは優生学の創始者だが、その優生学は人口論と結びつく。人口の爆発的増加を防ぐために「劣等」な人間を削減の対象にしようというわけだ。ハーバート・スペンサーもダーウィンの仮説を社会へ持ち込んだ人物である。ローズも優生学を信奉していた。
貧困問題の原因を社会構造でなく先天的な知能の問題に求め、産児制限を提唱、フェミニストの運動を支持していたマーガレット・サンガーもマルサスの人口論やゴールトンの優生学を信奉していた。彼女は劣等な人間は生まれつきだと考え、そうした人間が生まれないようにしようということになるからだ。
キャロル・クィグリーによると、 1901年まで「選民秘密協会」を支配していたのはローズ。彼以降はアルフレッド・ミルナーを中心に活動した。ミルナーはシンクタンクのRIIA(王立国際問題研究所)を創設した人物としても有名で、「ミルナー幼稚園」や「円卓グループ」も彼を中心に組織されたという。アメリカのCFR(外交問題評議会)はRIIAの姉妹組織だ。
こうした歴史を考えると、シオニストはクロムウェルの後継者だと考えるべきで、イギリス、アメリカ、イスラエルは同じ国だということになる。イギリスとアメリカを支配している金融資本がナチスを資金面から支えていたことは明確になっているが、その私的権力と根が同じシオニストがナチズムと親和性が高いことも必然だ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202405100000/
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113:777
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2024/05/11 (Sat) 14:45:56
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深田萌絵×石田和靖 『背景も分かるイラン・イスラエル対立の行方』
https://www.youtube.com/watch?v=FdMMWyfyIX4
【目次】
00:00 1. オープニング
01:45 2. イラン・イスラエル戦争の背景
04:23 3. イスラエルの 過剰反応
08:19 4. イスラエルのオクトパスドクトリン
12:48 5. イランの核兵器
15:12 6. イランの暴発は考えにくい
17:55 7. 旧約聖書にイスラエル対イラン・ロシア・トルコ戦争
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114:777
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2024/05/12 (Sun) 19:15:08
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2024.05.12XML
イスラエル軍は無差別に拘束したガザの人びとをネゲブ砂漠の劣悪な収容所で拷問
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202405120000/
ネゲブ砂漠にあるイスラエル軍の軍事基地には収容所があり、パレスチナ人が劣悪な環境の中で拘束され、拷問されているという。その様子をCNNが伝えている。ネオコンの広報機関のひとつとみなされているメディアがこうした話を明らかにしたのだ。アメリカとイスラエルとの間に亀裂が入っていることは事実なのだろう。
何千人もの人びとが拘束されているが、その多くはイスラエル当局が適切な手続きを経ていない。それでも無期限に投獄できる法律が作られている。CNNによると、拘束されている人びとは人間扱いされず、拷問だけでなく、常に手錠をかけられていたために負傷し、手足を切断される人もいて、放置された傷口の腐敗臭が充満していたという。
アメリカのジョージ・W・ブッシュ政権は2003年3月、アメリカ主導軍を使ってイラクを先制攻撃し、サダム・フセイン体制を破壊して100万人を超すと見られるイラク人を殺害した。
その際、アメリカの軍や情報機関は戦闘員も非戦闘員も関係なく拘束して拷問を繰り返し、少なからぬ人が殺されたと言われている。そうした行為を正当化するため、ブッシュ政権は「敵戦闘員」というタグを考え出し、捕虜の待遇について定められたジュネーブ条約(第3条約)も刑事訴訟手続きも無視することにした。
アメリカによる拷問の実態が初めて発覚したのはイラクのアブ・グレイブ収容所において。アブ・グレイブを含むイラクの収容所で拷問が横行、死者も出ているとAPが2003年11月に報道、軍隊の内部でも調査が始まった。
この収容所ではCACI、タイタン、ロッキード・マーチンのようなアメリカ企業の社員が尋問官や通訳として働き、人道に反する方法を使っていたことが明らかにされた。(William D. Hartung, “Prophets of War”, Nation Books, 2011)
アブ・グレイブ収容所を管理していたのはアメリカ軍の第800憲兵旅団であり、その司令官を務めていたのはジャニス・カルピンスキー准将。2004年1月に停職になったが、その5カ月後、BBCに対し、収容所内で拷問が行われていたセクションを管理していたのは軍の情報部であり、彼女は実態を把握していなかったと主張する。当時、収容所内で撮影された写真が外部に漏れていたが、これについて彼女は兵士が独断で撮影することはありえないと主張、収容所にイスラエル人の尋問官がいたともしている。カルピンスキーは告発した後の2005年5月、准将から大佐へ降格になった(BBC, 15 June 2004)
アメリカでは軍だけでなく警察も治安対策をイスラエルに学んでいる。パレスチナ人弾圧の手法がアメリカへ持ち込まれているのだ。収容所にイスラエル人の尋問官がいても不思議ではない。アメリカやイスラエルの収容所における残虐行為とガザでの虐殺は関連している。
現在、ガザで殺されているパレスチナ人はイスラエル軍とハマスとの戦闘に巻き込まれたのでなく、イスラエル軍に虐殺されているのだ。これは民族浄化作戦だ。その作戦を支えてきたのがアメリカ、イギリス、ドイツをはじめとするNATO諸国、あるいはインドなどにほかならない。
アラブ系の人びとが住んでいたパレスチナでシオニストがイスラエルの「建国」が宣言したのは1948年5月14日のこと。シオニストとはエルサレムの南東にあるシオンの丘へ戻ろうという「シオニズム運動」の信奉者で、ユーフラテス川とナイル川で挟まれている地域はユダヤ人の所有物だと考えていた。その計画を実現するため、破壊と虐殺を続けているのだ。ヨーロッパから移住してきた人びとがアメリカで行ったことを繰り返しているとも言える。
イタリアのジェノバに生まれたクリストバル・コロン(コロンブス)がカリブ海のグアナハニ島に上陸したのは1492年。ピューリタンたちを乗せたメイフラワー号がにマサチューセッツのプリマスに到着したのは1620年12月。「ピルグリム(巡礼者)・ファーザーズ」と呼ばれているプリマスについたピューリタンは「新イスラエル」を建設していると信じていたという。
イギリスでは16世紀に自分たちを「失われた十支族」の後継者だと信じる人が現れた。旧約聖書の記述によると、イスラエル民族の始祖はヤコブ。彼には12人の息子があり、それぞれ支族を形成するのだが、そのうちユダ族とベニヤミン族の後裔とされる人びとが「ユダヤ人」と呼ばれている。残りは行方不明で、旧約聖書を信じる人びとから「失われた十支族」と呼ばれている。勿論その話は神話であり、背景に史実が隠されているのかどうかは不明だ。
スチュワート朝のジェームズ6世も自分を「失われた十支族」の後継者であり、イスラエルの王だと信じていたという。そのジェームズ6世の息子、チャールズ1世は「ピューリタン革命(17世紀半ば)」で処刑されたが、その「革命」で重要な役割を果たした人物がピューリタンのオリヴァー・クロムウェル。その私設秘書を務めていたジョン・サドラーもジェームズ6世と同じように考えていた。シオニズムはこの時代から始まる。これがイギリスの権力者がパレスチナを侵略し、アラブ系住民を虐殺してきた背景でもある。
イギリス政府は1838年にエルサレムで領事館を建設、その翌年にはスコットランド教会がパレスチナにおけるユダヤ教徒の状況を調査し、68年2月から12月、74年2月から80年4月までの期間、イギリスの首相を務めたベンジャミン・ディズレーリは1875年にスエズ運河運河を買収した。買収資金を提供したのは友人のライオネル・ド・ロスチャイルドだ。(Laurent Guyenot, “From Yahweh To Zion,” Sifting and Winnowing, 2018)
ディズレーリは1881年4月に死亡、その直後からフランス系のエドモンド・ジェームズ・ド・ロスチャイルドがテル・アビブを中心にパレスチナの土地を買い上げ、ユダヤ人入植者へ資金を提供しはじめた。
シオニズムという用語を1893年に初めて 使用したのはウィーン生まれのナータン・ビルンバウム。近代シオニズムの創設者とされている人物は1896年に『ユダヤ人国家』という本を出版したセオドール・ヘルツルだが、いずれも「熱心なユダヤ教徒」ではなかったようだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202405120000/
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115:777
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2024/05/15 (Wed) 06:31:45
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【イスラエル軍】ラファ侵攻があまりにも酷い! 国連職員も民間人も容赦なく殺害される”地獄のガザ”
【越境 3.0チャンネル】石田和靖 2024/05/14
https://www.youtube.com/watch?v=mIOsScJG-38
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116:777
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2024/05/19 (Sun) 09:00:27
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ガザ報道めぐるメディアの用語統制 「ジェノサイド」や「民族浄化」などはNG 『ニューヨーク・タイムズ』のメモが示すもの
2024年5月18日
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/30449
「ニューヨークの戦争犯罪」の横断幕を掲げてニューヨーク・タイムズ本社で偏向報道に抗議するライターたち(3月、アメリカ)
イスラエルのガザでの大虐殺について西側メディアは沈黙することで、それに加担する報道を続けている。アメリカでは大手メディアが、沈黙を拒否する学生たちのキャンパスでの活動を醜くく描くことで真実を覆い隠そうとする姿を重ねてさらけ出すことになった。こうしたなか、『ニューヨーク・タイムズ』編集部が作成したガザ報道の用語使用に関するメモが外部に流出したことで、「リベラル」を自認するジャーナリズムの犯罪性が浮き彫りになっている。このメモを入手した独立系メディア『インターセプト』が報じている。
イスラエルの犯罪報道のみ「慎重に」
『ニューヨーク・タイムズ』から流出したメモは、記者がガザ報道に関する記事を書く場合どのような用語を使い、そのような表現に注意すべきかの基準を示したものだ。そこでは「大量虐殺」「占領地域」「民族浄化」、さらには「難民キャンプ」などの国連でも使われている用語や表現が「不使用」とされている。「パレスチナ」という用語(領土および国連承認国家の両方をあらわす名称として広く使用されている)すらも「通常の文章や見出しには使用しない」と記載されている。
メモにはその理由として、「紛争の性質上、あらゆる方面で扇動的な言葉遣いや扇動的な非難が行われている。たとえ引用文であっても、そのような言葉を使用する場合には細心の注意を払う必要がある。われわれの目標は明確で正確な情報を提供することであり、激しい言葉遣いはしばしば事実を明確にするどころか曖昧にしてしまう可能性がある」と明記している。
たとえば、「虐殺」「大虐殺」「大量虐殺」などの用語は「情報よりも感情を伝えることがよくある。みずからの声で使用する前によく考えるように」と注意するよう指示している。また、「占領地域」の用語に関しては、「それぞれの状況が若干異なるため、可能であればこの用語を避け、具体的に(例えば、ガザ、ヨルダン川西岸など)書く」と示している。
国連はガザ、ヨルダン川西岸、東エルサレムを「イスラエルが占領したパレスチナ占領地」とみなしているのだが、「占領地域」という用語は「紛争の現実を曖昧にし、紛争が10月7日に始まったという米国とイスラエルの主張に影響を与えている」というのが、その理由だ。
“公平性”という欺瞞
『ニューヨーク・タイムズ』編集部は、このような用語規制は「あらゆる方面で」殺害を描写するうえで扇動的な用語を使わないようにするためだといい、「“すべての側の公平性”を目的とする」からだとしている。だが、そのようなたてまえとは裏腹に同紙のガザ報道では、規制されているはずの用語がハマスによるイスラエルでの戦闘を説明するときにはくり返し使用されてきた。実際には、この規制の適用は一方に偏ったものであり、イスラエルのパレスチナ人への大量殺害には沈黙し容認するためのものであることが一目瞭然となっている。
『インターセプト』は今年1月、昨年10月7日から11月24日までの『ニューヨーク・タイムズ』『ワシントン・ポスト』『ロサンゼルス・タイムズ』の戦争報道の分析した結果を明らかにしていた。それによると、これらの大手紙は「虐殺」「大虐殺」「恐ろしい」などの用語を、イスラエルによって意図的に殺害されたパレスチナ民間人ではなく、もっぱらパレスチナ側の攻撃の犠牲となったイスラエル民間人に限定して使用していた。
たとえばこの間、イスラエル人の死に言及して「虐殺」と表現したのは53回、パレスチナ人の死についての同じ表現は1回だけであった。この時点でパレスチナ人の死者が約1万5000人に達していたが、それにもかかわらず「虐殺」の用語の割合は22対1であった。また、10月7日のハマスによる攻撃で死んだイスラエル人の大部分は現役、非番、または予備役だったにもかかわらず、「虐殺」や「大虐殺」などの用語が多用されていた。さらに、ハマスによって「虐殺された」人々の多くがイスラエル軍の手による「同士討ち」で死亡した(イスラエル側が認めている)という事実や、それらの人々がイスラエルによる包囲と以前のガザ虐殺に直接関与していたことについてはほとんど言及していなかった。
編集部内の対立を反映
『インターセプト』によれば、このたびの用語統制メモの流出は、ガザ報道をめぐる『ニューヨーク・タイムズ』編集部内の対立・混乱を反映したものだ。この漏洩を受けて、同社ではきわめて異例の社内調査が始まった。だがその過程で、中東や北アフリカ系の従業員を標的にしたことが、さらに厳しい批判にさらされることになった。ジョー・カーン同紙編集長はスタッフに対し「漏洩調査は不成功に終わった」と語っている。
ガザ報道をめぐる同社内の対立は、とくに「10月7日のハマスによる組織的な性暴力」をセンセーショナルに報じた「言葉なき叫び」と題する記事(12月28日付)がねつ造であったことから先鋭化していた。
この扇動記事の内容は 多くの西側メディアによって報じられ、イスラエルのガザでの残忍な攻撃と欧米のそれへの軍事支援を正当化するために利用された。しかし、その後さまざまな調査報告で、この記事にはなんら根拠がないことが判明した。この記事を寄せたのは、パレスチナ人への憎悪と暴力を煽るSNS上の複数の投稿に「いいね!」を付けていたフリーランスのイスラエル人ジャーナリストであった。
ちなみに最近、60人以上のジャーナリズム専攻の大学教授らが『ニューヨーク・タイムズ』に「ハマスのメンバーが10月7日に大規模な性暴力をおこなった」という報道について、なぜ「このような粗末な記事が撤回も調査もなしに掲載された」のか、第三者機関による「独立した調査を依頼する」よう求める書簡を送る事態となっている。
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/30449
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117:777
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2024/05/22 (Wed) 22:42:33
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【パレスチナ大使単独インタビュー】 放射能を浴びて海水を飲む…ラファの地獄絵図は今後450年続く(ワリード大使×石田和靖)Vol.6
2024/05/22
https://www.youtube.com/watch?v=tSTNoMawHcY
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118:777
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2024/05/25 (Sat) 07:59:51
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【パレスチナ大使単独 インタビュー】アラブ諸国はイスラエルとアメリカに対し厳しい決断を下す
2024/05/24
https://www.youtube.com/watch?v=rYyGbYdY6KA
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119:777
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2024/05/26 (Sun) 20:43:57
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【パレスチナ大使単独インタビュー】”GAZA PLAN” イスラエルと米国が作成したガザ計画の内容(ワリード大使×石田和靖)Vol.8
2024/05/26
https://www.youtube.com/watch?v=78UwUBYivz0
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2024/05/27 (Mon) 10:05:56
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2024.05.24XML
米大統領選挙の有力候補はいずれもシオニストで、パレスチナ人虐殺を事実上容認
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202405240000/
アメリカでは今年11月に大統領選挙が予定されている。有力とされている候補者は現職で民主党のジョー・バイデン、共和党のドナルド・トランプ前大統領、そしてロバート・ケネディ・ジュニアがいるのだが、いずれもイスラエルのシオニズム体制を支持、つまりパレスチナ人弾圧を容認していると言える。ウクライナ問題や「COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)ワクチン」問題でこの3候補の政策は一致していないが、イスラエル問題では一致しているのだ。
ウクライナをアメリカ/NATOの支配地にするということはロシアにとって新たな「バルバロッサ作戦」にほかならない。ネオコンはロシア相手でも「脅せば屈する」と信じるようになり、結局、体制を危うくすることになった。
ネオコンの思い込みを危険だとジョージ・ケナン、リチャード・ニクソン、ヘンリー・キッシンジャー、ズビグネフ・ブレジンスキーなど前世代の「タカ派」は警告していたが、ネオコンたちはその思い込みから抜け出せず、その警告通りの展開になり、西側は窮地に陥っている。
バイデンが副大統領を務めていたバラク・オバマ政権はウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ政権をクーデターで倒した。2013年11月から14年2月にかけてのことだが、その際に手先として利用したのはネオ・ナチだ。ウクライナを制圧することでロシアとEUをつなぐ天然ガスのパイプラインを抑え、ロシアの喉元にナイフを突きつける計画だった。パイプラインを抑えることでロシアからEUというマーケットを、またEUからロシアというエネルギー資源の供給源を奪うことができる。ロシア征服をアングロ・サクソンの支配層は19世紀から計画している。
2021年に接種キャンペーンが始まった「COVID-19ワクチン」は短期間に危険性が明確になり、翌年の前半には大半の国で接種は止まった。その中で接種キャンペーンが続いている日本は例外的な「狂気の国」だと言えるだろう。この「ワクチン」を一貫して批判してきたのがロバート・ケネディ・ジュニアだ。
今回の選挙が1968年や72年の選挙と似ていると言う人がいるようだが、根本的に違う点がある。この2度の選挙には戦争に反対する有力候補者がいたのだが、今回はいない。
1963年6月10日にアメリカン大学の卒業式で「平和の戦略」と呼ばれる演説を行い、パックス・アメリカーナを否定した上でソ連と平和共存する道を歩き始めると宣言したジョン・F・ケネディ大統領はその5カ月後、11月22日に暗殺され、副大統領のリンドン・ジョンソンが昇格、新大統領はベトナムで本格的な戦争を始める。
それに対し、1967年4月4日にマーチン・ルーサー・キング牧師はニューヨークのリバーサイド教会でベトナム戦争に反対すると発言している。ロン・ポール元下院議員によると、キング牧師の顧問たちはベトナム戦争に反対するとリンドン・ジョンソン大統領との関係が悪化すると懸念、牧師に対してベトナム戦争に焦点を当てないよう懇願していたというが、牧師はそのアドバイスを無視した。
ベトナム戦争は泥沼化、1968年2月の「テト攻勢」でアメリカ国民はベトナムでアメリカ軍が苦戦している実態を知ることになるのだが、その2カ月後、リバーサイド教会での演説から丁度1年後の68年4月4日にキング牧師は暗殺された。
兄のジョン・F・ケネディの意志を引き継いだロバート・ケネディは1968年3月16日、その年の大統領選挙に出馬すると宣言し、有力候補と見られていたが、6月6日に暗殺されてしまう。1968年の選挙は銃弾で破壊された。
1972年の大統領選挙では現職で共和党のリチャード・ニクソンと民主党のジョージ・マクガバンが争った。マクガバンは民主党の一般党員から支持されていた政治家で戦争に反対、党の幹部から敵視され、足を引っ張られた。反マクガバンの中心になったのはヘンリー・ジャクソン上院議員で、同議員のオフィスにはリチャード・パール、ポール・ウォルフォウィッツ、エリオット・エイブラムズ、ダグラス・フェイス、エイブラム・シュルスキーなど後にネオコンの中心になる人びとがいた。
結果としてニクソンは再選されるが、デタント(緊張緩和)を打ち出したことで軍や情報機関の好戦派は反発、ニクソンはウォーターゲート事件で失脚し、副大統領のジェラルド・フォードが昇格、デタント派が粛清される。
この粛清劇の黒幕と言える存在がポール・ニッチェやシカゴ大学のアルバート・ウォールステッター、ONA(国防総省内のシンクタンク)のアンドリュー・マーシャル室長。後にネオコンと呼ばれる人脈だ。
粛清の中でも特に重要な意味を持つと考えられているのは国防長官とCIA長官の交代だと考えられている。1975年11月に国防長官はジェームズ・シュレシンジャーからドナルド・ラムズフェルドへ、76年1月にCIA長官はウィリアム・コルビーからジョージ・H・W・ブッシュへそれぞれ交代、またリチャード・チェイニー、ジャクソン議員のオフィスにいたウォルフォウィッツもこの政権で登場してくる。ネオコンが台頭するのはこの時からだ。
ネオコンはシオニストの一派で、イデオロギー的にはレオ・ストラウスの影響下にある。この人物は1899年にドイツの熱心なユダヤ教徒の家庭に生まれ、17歳の頃に「修正主義シオニズム」の祖であるウラジミル・ヤボチンスキーの運動に加わっている。カルガリ大学のジャディア・ドゥルーリー教授に言わせると、ストラウスの思想は一種のエリート独裁主義で、「ユダヤ系ナチ」だ。
(Shadia B. Drury, “Leo Strauss and the American Right”, St. Martin’s Press, 1997)
ストラウスは1932年にロックフェラー財団の奨学金でフランスへ留学し、中世のユダヤ教徒やイスラム哲学について学ぶ。その後、プラトンやアリストテレスの研究を始めた。(The Boston Globe, May 11, 2003)
1934年にストラウスはイギリスへ、37年にはアメリカへ渡ってコロンビア大学の特別研究員になり、44年にはアメリカの市民権を獲得、49年にはシカゴ大学の教授になる。
ストラウスと並ぶネオコンの支柱とされている人物が、やはりシカゴ大学の教授だったアルバート・ウォルステッター。冷戦時代、同教授はアメリカの専門家はソ連の軍事力を過小評価していると主張、アメリカは軍事力を増強するべきだとしていた。勿論、この分析は間違い、あるいは嘘だ。
イスラエルの現首相はベンヤミン・ネタニヤフ。その父親であるベンシオン・ネタニヤフは1910年3月にワルシャワで生まれ、40年にアメリカへ渡り、そこでヤボチンスキーの秘書を務めている。その年にジャボチンスキーは死亡、ベンシオンは第2次世界大戦後にコーネル大学などで教鞭を執った。
本ブログでは何度か書いたことだが、シオニズムは16世紀にイギリスで出現している。自分たちを古代イスラエルの「失われた十支族」の後継者だと信じる人が現れたのだが、そのひとりがジェームズ6世。自分はイスラエルの王だと信じていた。
ジェームズ6世の息子、チャールズ1世は「ピューリタン革命(17世紀半ば)」で処刑されたが、その「革命」で重要な役割を果たした人物がオリヴァー・クロムウェル。その私設秘書を務めたジョン・サドラーもジェームズ6世と同じように考えていたという。
クロムウェルはキリストの再臨を信じ、「道徳的純粋さ」を達成しようと考えたようだ。そのためにユダヤ人は離散した後にパレスチナに再集結し、ソロモン神殿を再建すると考えていたというが、彼の一派は打倒され、国教会の君主制が復活、ユダヤ人のための国家創設提案(シオニズム)は放棄された。それが復活するのは18世紀になってからだ。
「シオニズム」という語句 を最初に使ったのはナータン・ビルンバウムなる人物で、1893年のことだとされている。その3年後に『ユダヤ人国家』という本を出版したセオドール・ヘルツルが近代シオニズムの創設者とされているが、1905年まで「建国」の地をパレスチナだとは定めていない。このヘルツルのほか、モーゼズ・ヘスやレオン・ピンスカーなどのシオニストは当初、聖書には言及していない。
クロムウェルと同じピューリタンは今でもアメリカの核的な存在だと言われている。アメリカを支配しているとされるWASPのWは白人、ASはアングロ・サクソン、そしてPはプロテスタントを意味していると言われているが、アメリカの友人によると、「P」はプロテスタントではなくピューリタンのイニシャルであり、WASPはクロムウェルの後継者だという。アメリカの支配層とイスラエルの親和性が強いのは必然だ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202405240000/
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2024/05/28 (Tue) 08:56:44
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イスラエルのラファ侵攻は不吉な予感しかしない
【越境 3.0チャンネル】石田和靖
https://www.youtube.com/watch?v=3HEiHqPzMgo
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122:777
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2024/05/29 (Wed) 10:02:10
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【イスラエルハマス戦争】イスラエルと西側メディアの嘘がバレた! 10/7のアレは作り話だった…(大高未貴×石田和靖)
2024/ 05/28
https://www.youtube.com/watch?v=sOwHDItteBM
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2024/05/30 (Thu) 18:36:14
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【イギリス】3枚舌外交の真実「イギリスは悪くない!」という説
世界史解体新書 2024/05/30
https://www.youtube.com/watch?v=vo7qDTuDUfM
本日のテーマは「イギリスは悪くない」でした!
【こちらの動画もオススメです】
3枚舌外交の真実。イギリス目線のパレスチナ・イスラエル史【ずんだもん&ゆっくり解説】
ずんだ戦記 2023/10/26
https://www.youtube.com/watch?v=hteAxVvw0cU&t=0s
ハマスとイスラエルの戦闘開始から数週間が経ち、Youtube上にパレスチナの歴史解説動画が増えてきました。このような動画のコメント欄で必ずと言って良いほど見かけるのが「ブリカス」「3枚舌外交」です。諸悪の根源とされがちなイギリスですが、これは果たして事実なのでしょうか?
ということで、今回はイギリス視点でパレスチナ・イスラエルの歴史を描きました。期間は第一次世界大戦開戦(1914)からイスラエル独立(1948)までが中心です。明確に分かれてはいませんが、下記の2部構成となっています。どうぞお楽しみください。
00:00 イギリス視点のパレスチナ史(1914~1948)
13:26 3枚舌外交の詳細
【パレスチナ問題】小学生でもわかるヤバイ歴史・中東戦争
ぴよぴーよ速報 2021/06/03
https://www.youtube.com/watch?v=fOCxjIVJlq0&t=0s
プレートとプレートがぶつかるところで地震が起きるということなのか
・その他用語
古代におけるユダヤ人の王国・・・(統一)イスラエル王国→ユダ王国
古代においてユダヤ人を拉致した国・・・新バビロニア
古代においてユダヤ人を拉致した出来事・・・バビロン捕囚
イギリスがアラブ人国家建設を約束した協定・・・フサイン=マクマホン協定
イギリスがロシア・フランスとの中東分割を約束した協定・・・サイクス・ピコ協定
イギリスがパレスチナにおけるユダヤ人国家建設を約束した協定・・・バルフォア宣言
世界的な偉い人たちのすごい会議・・・国際連合
イギリス撤退後のパレスチナのユダヤ人勢力の国・・・イスラエル
アラブ人勢力の国・・・シリア・レバノン・イラクなど
エジプトの超絶便利なデカイ川・・・スエズ運河
ルギア的なロシア地域の超大国・・・ソビエト連邦
第三次中東戦争でイスラエルがゲットした地域・・・シナイ半島・ガザ地区・ヨルダン川西岸・ゴラン高原
第四次中東戦争によって起きた石油の高騰・・・オイルショック
第四次中東戦争後のエジプト・イスラエルが平和条約を結んだ出来事・・・キャンプ・デービッド合意
サダト暗殺後のわりかし右の地域での戦争・・・イランイラク戦争
パレスチナ問題についてわかりやすく解説します
ミジンコでもわかる時事ニュース 2022/09/24
https://www.youtube.com/watch?v=TbqwyNog_Bw&t=0s
なぜ イスラエルとパレスチナは争っているのか?
イギリスがユダヤ人とアラブ人にした約束とは?
なぜアメリカやソ連は国連の分割案に賛成したのか?
オスロ合意とは?
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124:777
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2024/05/30 (Thu) 23:35:22
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パレスチナ人皆殺しを宣言したイスラエル政府の虐殺をアメリカ政府は容認
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202405300000/
イスラエル軍は5月26日にラファを空爆、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)がラファで設置した10カ所以上の避難場所を破壊し、約45名を殺害した。ラファには100万人とも150万人とも言われる人びとが避難民として生活している。
凄惨な状況を撮影した映像は世界に発信されているが、その中には少なからぬ子どもが含まれ、首がなかったり、頭蓋骨が大きく欠けて脳がなくなっている死体をおとなが抱いているところを撮影した映像もある。当然、イスラエル政府に対する怒りの声は世界中で高まった。
しかし、アメリカ政府はイスラエル政府に対して「寛容」だ。ホワイトハウスのジョン・カービー報道官はイスラエル軍の攻撃が空爆だけであり、大規模な地上作戦は実施されなかったとして5月26日の虐殺を容認、イスラエルを支援するという政策を変更するつもりはないとし、国防総省のサブリナ・シン副報道官はラファでの虐殺を「限定的」と表現している。ジョー・バイデン政権はガザでの虐殺を止めるつもりはないのだ。
イスラエル軍はハマスに勝てないまま、ガザで大量殺戮と呼べる軍事作戦を展開、3万数千人とも4万人以上とも言われるパレスチナ市民を虐殺している。そのうち約4割が子どもであり、女性を含めると約7割だ。食糧支援活動に従事している人びと、医療関係者、ジャーナリストも狙われてきた。
こうした惨状であるため、ICJ(国際司法裁判所)でさえ5月24日にはイスラエルに対し、ラファでの軍事作戦を停止するようにという判決を出している。ICC(国際刑事裁判所)の主任検察官のカリム・カーンは5月20日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とヨアブ・ギャラント国防相、ハマスのヤヒヤ・シンワル、モハメド・ディアブ・イブラヒム・アル・マスリ(デイフ)、イスマイル・ハニヤに対する逮捕状を国際刑事裁判所第一予審部に申請した。
ICCの逮捕状申請に激怒したネタニヤフは英語とヘブライ語、2種類の声明を出した。いずれもICCの主任検察官をナチスの裁判官になぞらえているが、ヘブライ語版ではさらに「イスラエルの永遠の神は嘘をつかない」という「サムエル記上15章3節」からとられたフレーズがついている。
そこには「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切、滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も、牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」と書かれている。ネタニヤフは「われわれは光の民であり、彼らは闇の民だ」としたうえで、イザヤの預言を理解しなければならないと主張している。この部分をネタニヤフは昨年10月28日の声明でも触れていた。
サムエル記にはサウル という王が登場するが、アマレクの王アガグ、そして羊と牛の最上のものなどは惜しんで残した。そこでサムエルは完全に滅ぼさなかったとしてサウルを戒め、「イスラエルの永遠の神は偽りを言ったり、考えを変えたりしない」と語ったとされている。ネタニヤフはこのフレーズをヘブライ語の声明で使ったのだ。つまり、パレスチナ人を皆殺しにし、シオニストの意向に沿わない「王」は挿げ替えるという宣言だ。バイデン政権もこのことに気づいているだろう。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202405300000/
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125:777
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2024/05/31 (Fri) 06:23:01
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2024.05.31XML
モサドの長官がICCの主任検察官を脅迫していた話を西側の有力紙が伝えた
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202405310000/
イスラエルの情報機関モサドの長官を2016年1月から21年6月まで勤めたヨセフ・コヘンは長官時代、ICC(国際刑事裁判所)の主任検察官を務めていたファトゥ・ベンスーダを脅迫していたとガーディアン紙が伝えている。イスラエル、アメリカ、イギリスの支配層は犯罪組織を連想させることを行なっているので不思議ではないが、西側有力紙がこの話を伝えたことは興味深い。
ベンスーダは2019年12月、ガザ、ヨルダン川西岸、東エルサレムでの戦争犯罪の申し立てについて本格的な刑事捜査を開始する根拠があると発表したが、2019年後半から21年初頭にかけてコヘンはベンスーダと少なくとも3回、コヘンの要望で会っている。そのうち終わりの2回では検察官と彼女の家族の身に危険が及ぶことが匂わされ、彼女のキャリアに悪影響を及ぼすことになるとも言われ、隠し撮りされた写真も示されたという。
ベンスーダが強迫の対象になった切っ掛けは2015年にパレスチナの状況について予備調査を始めたことにある。ガザ、ヨルダン川西岸、東エルサレムにおけるイスラエル人の犯罪容疑について調べ始めたことからイスラエル政府はユダヤ人が訴追されるのではないかと恐れたとされている。
2018年1月にはアハメド・アブ・アルテマがパレスチナ難民に対し、イスラエルとのフェンス近くに平和的に集まり、1948年以前の家に戻るようフェイスブックで呼びかけ、3月から抗議運動が始まった。シオニストがイスラエルを「建国」した1948年5月はパレスチナ人が土地を奪われ、故郷から追放された日でもある。
近代シオニズムの創設者とされている人物は1896年に『ユダヤ人国家』という本を出版したセオドール・ヘルツルだとされているが、イギリスでは16世紀にシオニズムが芽を出している。自分たちを古代イスラエルの「失われた十支族」の後継者だと信じる人が現れたのだ。
そのひとりがスチュワート朝のジェームズ6世で、自分はイスラエルの王だと信じていたという。そのジェームズ6世の息子、チャールズ1世は「ピューリタン革命(17世紀半ば)」で処刑されたが、その「革命」で重要な役割を果たした人物がオリヴァー・クロムウェル。その私設秘書だったジョン・サドラーも同じように考えていた。ピューリタンが「建国」で中心的な役割を果たしたアメリカでも先住民が虐殺され、土地を奪われている。
イギリス政府は1838年、エルサレムに領事館を建設。その翌年にはスコットランド教会がパレスチナにおけるユダヤ教徒の状況を調査し、イギリスの首相を務めていたベンジャミン・ディズレーリは1875年にスエズ運河運河を買収した。その際に資金を提供したのは友人のライオネル・ド・ロスチャイルドだ。(Laurent Guyenot, “From Yahweh To Zion,” Sifting and Winnowing, 2018)
パレスチナに「ユダヤ人の国」を建設する第一歩と言われる書簡をアーサー・バルフォアがウォルター・ロスチャイルドへ出したのは1917年11月のこと。これがいわゆる「バルフォア宣言」だ。
イギリスは1920年から48年の間パレスチナを委任統治、ユダヤ人の入植を進めたが、1920年代に入るとパレスチナのアラブ系住民は入植の動きに対する反発を強める。
そうした動きを抑え込むため、デイビッド・ロイド・ジョージ政権で植民地大臣に就任したウィンストン・チャーチルはパレスチナへ送り込む警官隊の創設するという案に賛成、アイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーを採用した。
この組織はIRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立されたのだが、殺人、放火、略奪など残虐さで有名だった。そして1936年から39年にかけてパレスチナ人は蜂起。アラブ大反乱だ。
1938年以降、イギリス政府は10万人以上の軍隊をパレスチナに派遣する一方、植民地のインドで警察組織を率いていたチャールズ・テガートをパレスチナへ派遣、収容所を建設する一方、残忍な取り調べ方法を訓練した。イギリス軍はパトロールの際、民間のパレスチナ人を強制的に同行させていたともいう。
反乱が終わるまでにアラブ系住民のうち成人男性の10パーセントがイギリス軍によって殺害、負傷、投獄、または追放された。植民地長官だったマルコム・マクドナルドは1939年5月、パレスチナには13の収容所があり、4816人が収容されていると議会で語っている。その結果、パレスチナ社会は荒廃した。
シオニストはパレスチナからアラブ人を追い出すため、1948年4月4日に「ダーレット作戦」を始めるが、これは1936年から39年にかけて行われたパレスチナ人殲滅作戦の詰めだったという見方もある。1948年当時、イスラエルの「建国」を宣言したシオニストの武装組織に対して無防備な状態となっていた。
4月6日にはハガナ(後にイスラエル軍の母体になった)の副官、イェシュルン・シフがエルサレムでイルグン(シオニストのテロ組織)のモルデチャイ・ラーナンとスターン・ギャング(同)のヨシュア・ゼイトラーに会い、ハガナのカステル攻撃に協力できるかと打診。イルグンとスターン・ギャングは協力することになる。
まず、イルグンとスターン・ギャングはデイル・ヤシンという村を襲うが、この村が選ばれた理由はエルサレムに近く、攻撃しやすかったからだという。村の住民は石切で生活し、男が仕事で村にいない時を狙って攻撃するプラン。早朝ということで、残された女性や子どもは眠っていた。
国連総会で1948年12月に採択された決議194号はシオニストに追い出されたパレスチナ人が故郷に帰還することを認めているが、実現していない。イスラエル「建国」の議論はこの決議を認めるところから始めなければならない。
2018年から19年にかけての抗議活動が求めたことはここにある。この抗議活動は平和的なものだったが、イスラエル軍は催涙弾だけでなく実弾で参加者を銃撃、250名以上が殺されたという。この件の捜査を止めるため、コヘンはベンスーダを脅迫したようだ。
ICCの予審部は2021年2月、パレスチナ占領地域におけるICCの管轄権を確認する判決を下し、その翌月にベンスーダは刑事捜査の開始を発表。その3カ月後に彼女は9年間の任期を終え、イギリス人のカリム・カーンが引き継いだ。
ベンスーダのケースでは 単純な脅迫が使われたが、イスラエル、アメリカ、イギリスなどの情報機関はさまざまな手法を使う。買収、脅迫、暗殺、クーデターなどだが、脅迫の材料を作る仕組みもある。
2019年7月にアメリカで逮捕され、8月に獄中で死亡したジェフリー・エプスタインは若い女性を利用して有力者の弱みを握り、操る仕事をしていた。彼と内縁関係にあったと見られているギスレイン・マクスウェル、彼女の父親であるミラー・グループのロバート・マクスウェルはいずれもイスラエル軍の情報機関アマンに属していたと言われている。(Zev Shalev, “Blackmailing America,” Narativ, Septemner 26, 2019)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202405310000/
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126:777
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2024/05/31 (Fri) 11:50:09
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2024.05.31XML
モサドの長官がICCの主任検察官を脅迫していた話を西側の有力紙が伝えた
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202405310000/
イスラエルの情報機関モサドの長官を2016年1月から21年6月まで勤めたヨセフ・コヘンは長官時代、ICC(国際刑事裁判所)の主任検察官を務めていたファトゥ・ベンスーダを脅迫していたとガーディアン紙が伝えている。イスラエル、アメリカ、イギリスの支配層は犯罪組織を連想させることを行なっているので不思議ではないが、西側有力紙がこの話を伝えたことは興味深い。
ベンスーダは2019年12月、ガザ、ヨルダン川西岸、東エルサレムでの戦争犯罪の申し立てについて本格的な刑事捜査を開始する根拠があると発表したが、2019年後半から21年初頭にかけてコヘンはベンスーダと少なくとも3回、コヘンの要望で会っている。そのうち終わりの2回では検察官と彼女の家族の身に危険が及ぶことが匂わされ、彼女のキャリアに悪影響を及ぼすことになるとも言われ、隠し撮りされた写真も示されたという。
ベンスーダが強迫の対象になった切っ掛けは2015年にパレスチナの状況について予備調査を始めたことにある。ガザ、ヨルダン川西岸、東エルサレムにおけるイスラエル人の犯罪容疑について調べ始めたことからイスラエル政府はユダヤ人が訴追されるのではないかと恐れたとされている。
2018年1月にはアハメド・アブ・アルテマがパレスチナ難民に対し、イスラエルとのフェンス近くに平和的に集まり、1948年以前の家に戻るようフェイスブックで呼びかけ、3月から抗議運動が始まった。シオニストがイスラエルを「建国」した1948年5月はパレスチナ人が土地を奪われ、故郷から追放された日でもある。
近代シオニズムの創設者とされている人物は1896年に『ユダヤ人国家』という本を出版したセオドール・ヘルツルだとされているが、イギリスでは16世紀にシオニズムが芽を出している。自分たちを古代イスラエルの「失われた十支族」の後継者だと信じる人が現れたのだ。
そのひとりがスチュワート朝のジェームズ6世で、自分はイスラエルの王だと信じていたという。そのジェームズ6世の息子、チャールズ1世は「ピューリタン革命(17世紀半ば)」で処刑されたが、その「革命」で重要な役割を果たした人物がオリヴァー・クロムウェル。その私設秘書だったジョン・サドラーも同じように考えていた。ピューリタンが「建国」で中心的な役割を果たしたアメリカでも先住民が虐殺され、土地を奪われている。
イギリス政府は1838年、エルサレムに領事館を建設。その翌年にはスコットランド教会がパレスチナにおけるユダヤ教徒の状況を調査し、イギリスの首相を務めていたベンジャミン・ディズレーリは1875年にスエズ運河運河を買収した。その際に資金を提供したのは友人のライオネル・ド・ロスチャイルドだ。(Laurent Guyenot, “From Yahweh To Zion,” Sifting and Winnowing, 2018)
パレスチナに「ユダヤ人の国」を建設する第一歩と言われる書簡をアーサー・バルフォアがウォルター・ロスチャイルドへ出したのは1917年11月のこと。これがいわゆる「バルフォア宣言」だ。
イギリスは1920年から48年の間パレスチナを委任統治、ユダヤ人の入植を進めたが、1920年代に入るとパレスチナのアラブ系住民は入植の動きに対する反発を強める。
そうした動きを抑え込むため、デイビッド・ロイド・ジョージ政権で植民地大臣に就任したウィンストン・チャーチルはパレスチナへ送り込む警官隊の創設するという案に賛成、アイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーを採用した。
この組織はIRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立されたのだが、殺人、放火、略奪など残虐さで有名だった。そして1936年から39年にかけてパレスチナ人は蜂起。アラブ大反乱だ。
1938年以降、イギリス政府は10万人以上の軍隊をパレスチナに派遣する一方、植民地のインドで警察組織を率いていたチャールズ・テガートをパレスチナへ派遣、収容所を建設する一方、残忍な取り調べ方法を訓練した。イギリス軍はパトロールの際、民間のパレスチナ人を強制的に同行させていたともいう。
反乱が終わるまでにアラブ系住民のうち成人男性の10パーセントがイギリス軍によって殺害、負傷、投獄、または追放された。植民地長官だったマルコム・マクドナルドは1939年5月、パレスチナには13の収容所があり、4816人が収容されていると議会で語っている。その結果、パレスチナ社会は荒廃した。
シオニストはパレスチナからアラブ人を追い出すため、1948年4月4日に「ダーレット作戦」を始めるが、これは1936年から39年にかけて行われたパレスチナ人殲滅作戦の詰めだったという見方もある。1948年当時、イスラエルの「建国」を宣言したシオニストの武装組織に対して無防備な状態となっていた。
4月6日にはハガナ(後にイスラエル軍の母体になった)の副官、イェシュルン・シフがエルサレムでイルグン(シオニストのテロ組織)のモルデチャイ・ラーナンとスターン・ギャング(同)のヨシュア・ゼイトラーに会い、ハガナのカステル攻撃に協力できるかと打診。イルグンとスターン・ギャングは協力することになる。
まず、イルグンとスターン・ギャングはデイル・ヤシンという村を襲うが、この村が選ばれた理由はエルサレムに近く、攻撃しやすかったからだという。村の住民は石切で生活し、男が仕事で村にいない時を狙って攻撃するプラン。早朝ということで、残された女性や子どもは眠っていた。
国連総会で1948年12月に採択された決議194号はシオニストに追い出されたパレスチナ人が故郷に帰還することを認めているが、実現していない。イスラエル「建国」の議論はこの決議を認めるところから始めなければならない。
2018年から19年にかけての抗議活動が求めたことはここにある。この抗議活動は平和的なものだったが、イスラエル軍は催涙弾だけでなく実弾で参加者を銃撃、250名以上が殺されたという。この件の捜査を止めるため、コヘンはベンスーダを脅迫したようだ。
ICCの予審部は2021年2月、パレスチナ占領地域におけるICCの管轄権を確認する判決を下し、その翌月にベンスーダは刑事捜査の開始を発表。その3カ月後に彼女は9年間の任期を終え、イギリス人のカリム・カーンが引き継いだ。
ベンスーダのケースでは単純な脅迫が使われたが、イスラエル、アメリカ、イギリスなどの情報機関はさまざまな手法を使う。買収、脅迫、暗殺、クーデターなどだが、脅迫の材料を作る仕組みもある。
2019年7月にアメリカで逮捕され、8月に獄中で死亡したジェフリー・エプスタインは若い女性を利用して有力者の弱みを握り、操る仕事をしていた。彼と内縁関係にあったと見られているギスレイン・マクスウェル、彼女の父親であるミラー・グループのロバート・マクスウェルはいずれもイスラエル軍の情報機関アマンに属していたと言われている。(Zev Shalev, “Blackmailing America,” Narativ, Septemner 26, 2019)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202405310000/
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127:777
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2024/05/31 (Fri) 12:16:26
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イスラエルによる難民キャンプ空爆、停戦命令や逮捕状も無視
2024.05.31
https://www.thutmosev.com/archives/35321.html
都合よく何十回も『誤爆』しては「彼らが望んだことだ」と言うイスラエル
ユダヤ人投資家のJソロスによると「道義的に正しくない国は亡びる」そうです
https://www.cnn.co.jp/photo/l/1249379.htmlガザ地区ラファで暮らすパレスチナ人らがイスラエルの攻撃による破壊の様子を見つめる – CNN.co.jp
難民キャンプに避難民を集めて空爆する国
イスラエルのネタニヤフ首相は5月27日の演説でラファ空爆について「不幸にも悲劇的な誤りを招いた」と語った
パレスチナ自治区ガザ南部ラファの難民キャンプが26日にイスラエル軍による空爆を受け少なくとも45人が亡くなり数百人が重度の火傷や骨折、飛散するミサイルの破片で負傷した
イスラエル軍はハマス幹部2人を標的にしたと説明し政府報道官は「民間人の犠牲は悲痛なことだがハマスが望んで始めた戦争だ」と述べた
ファ空爆の少し前にハマスがラファ付近からイスラエル中部に向け、ロケット弾による攻撃を仕掛けイスラエル・テルアヴィヴで空襲警報のサイレンが鳴り響いたが迎撃された
ハマスはイスラエル軍による民間人への攻撃に対して行動を起こし、テルアヴィヴに「大がかりな」ロケット弾攻撃を仕掛けたと発表した
ガザ地区南部のラファにはガザ北部の爆撃から逃れた約150万人が避難していたが、ラファへの攻撃が始まるとラファから80万人以上のパレスチナ人が避難した
イスラエルは23年10月7日にハマスが連れ去った252人のかなりが最南部のラファの地下道などに隔離されていると考えている
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は5月21日、支援物資の不足と、現地での安全を確保できないことを理由にラファでの食料配給を停止したと発表した
IDF(イスラエル軍)は「テロリストのインフラや建物に的を絞った襲撃」を続け「食料、水、医療物資、避難所設備を積んだ数百台のトラックの通行」を促進していると説明した
IDFは5月6日、ハマスの工作員やインフラに対する「精密な作戦」を行うとして、ラファ住民に身の安全のため避難するよう命じた
国連はガザの110万人が壊滅的なレベルの飢餓に直面し、推定30万人が身動きが取れなくなっているガザ北部では5月までに飢饉が起こりうると警告していた
国連や米軍によると最近海からラファに届けられた支援物資はトラックが襲撃されて荷物を奪い取られ、空爆などの為に支援場所や倉庫に取りに行けなくなっている
危険なテロ国家イスラエル
国連の国際司法裁判所(ICJ)は5月20日、イスラエルのネタニヤフ首相とガラント国防相、イスラム組織ハマスの幹部3人に戦争犯罪などの容疑で逮捕状を請求した
ICJは5月24日にもガザ地区南部ラファでの攻撃をただちに停止するようイスラエルに命令した、イスラエルは命令に従わず難民キャンプの避難民を爆撃した
こういう事は今回が初めてではなくガザ地区への侵攻開始以来イスラエル軍は「危険だから避難しろ」と命令しては、パレスチナ人が避難した場所を空爆するのを繰り返している
今までに何十回も同じような事を繰り返してきたのを検証すれば、今回の『誤爆』も100%意図的だったと断定せざるを得ない
ICJの命令が出た後もイスラエル軍は市民への攻撃を続けていて、ラファ最大の病院をくりかえし集中攻撃したが、「テロリストを排除したが”市民”は安全だった」などの説明を繰り返している
イスラエル政府は24日にICJが出した停戦命令について、慎重さを伴う限り軍事侵攻の継続を認めるものだと、「ICJが攻撃を認めた」と説明した
26日にイスラエル軍が難民キャンプを空爆して45人が亡くなった事について、中東諸国は一斉に「戦争犯罪だ」と強く非難した
ガザ地区の別の2つの病院では500人以上の人が埋められているのが発見されていて、大半はイスラエル軍が証拠隠滅などの目的でやったとみられる
イスラエルによる相次ぐ反人道的行為に対し、イスラエルと親密だった国すら離反する動きが出ていてフランスはICJの逮捕状に賛成の意を表明した
マクロン大統領はラファへの空爆に怒りをあらわにし停戦を求め、ドイツは子どもを含む現場の映像を「耐え難い」と批判した
トルコのエルドアン大統領はこの空爆は戦争犯罪だと言い、イスラエル当局者らの責任を追及するために「あらゆる手段を尽くす」と表明した
トルコはイスラエルと親密な数少ないイスラム教国家だが、パレスチナへの一連の攻撃によって関係は完全に破綻した
トルコは5月、ガザの紛争が終結し支援が滞りなく届くようになるまでイスラエルとの貿易を完全に絶つと発表した
イスラエルはトルコの決定がWHO違反だと非難し、 経済長官は「ある日は貿易したいと言い、今度は『貿易したくない』と言い出すような国に依存すべきではない」とまで言った
色々な意味でイスラエルは終わっている
https://www.thutmosev.com/archives/35321.html
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128:777
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2024/06/03 (Mon) 19:24:53
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伊藤 貫 パレスチナ問題に潜むアメリカの陰
2024/06/03
https://www.youtube.com/watch?v=T4Nh5V16-pM
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129:777
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2024/06/08 (Sat) 13:42:26
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【パレスチナ 情勢】イスラエルの抑圧はさらに酷くなる! 今後の100年”ガザプラン”(原口一博×石田和靖)@kharaguchi
【越境3.0チャンネル】石田和靖 2024/06/07
https://www.youtube.com/watch?v=CDeD6b2TR2I
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130:777
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2024/06/15 (Sat) 13:27:25
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イスラエルの大失敗、80年築いた「平和な被害者」の地位を1年で失った
2024.06.15
https://www.thutmosev.com/archives/35564.html
24年3月18日のアルシファ病院と4月1日の同じ病院、数百人が埋められているのが見つかり大半が女性と子供だった
https://www.bbc.com/japanese/articles/cl5qly7j7w5o ガザのアル・シファ病院、イスラエルの作戦で廃墟に 多数の遺体発見か – BBCニュース
イスラエルが加害者のガザホロコースト
イスラエルとユダヤ人は第二次大戦までにナチスドイツから迫害を受けていて、戦争犯罪の被害者として相手を糾弾する側だった
80年間に渡って被害者だったのだがその裏でパレスチナの領土に勝手に「イスラエル」を建国し、パレスチナ人を迫害し続ける隠れ蓑に成っていた
イスラエルによるパレスチナ侵略が非難されるたびにナチスによる迫害を持ち出し、「イスラエルを非難する奴はナチスだ!」と相手を批判し自分を正当化した
だが2023年10月7日に発生したハマスによる大規模攻撃では対応を完全に間違えてしまい、世界の多くの人達はイスラエルこそ加害者だとみなすようになった
ハマスはイスラエルで開催されていた音楽フェスティバルを奇襲攻撃し1200人が亡くなって240人がガザ地区に連れ去られた
イスラエルは報復を宣言して日本を除くG7の6カ国はイスラエルへの全面支持と無限大の軍事援助を表明し、ここまではイスラエルの思い通りだった
だがガザ地区への攻撃を開始したイスラエル軍は明らかに民家や住民が集まっている場所を空爆し、「そこは危険だから避難しろ」と誘導しておいて指定した避難先を空爆した
このようにして空爆を続けて24年5月までにガザ地区で3万5000人がなくなり7万8000人が負傷したが、なくなった9割以上は無関係な民間人だった
女性や子供など明らかにハマスではない犠牲者の映像が報道されると、それまでイスラエルやユダヤを支持していた欧米諸国で反イスラエル感情が高まった
特に最悪だったのはガザ地区の病院攻撃で、国連職員や支援団体などによると500人以上がイスラエル軍によって病院の地下に埋められていた
イスラエル地上軍が去った後のいたるところで数百人が埋まっていて、犯人が誰であるかは一目瞭然となっている
イスラエル軍はガザ市にあるアル・シファ病院を繰り返し襲撃し4月1日に撤収したが、焼け野原になった廃墟からは数百人の犠牲者が発見された
イスラエルの驕りと間違い
イスラエルは、イスラム組織ハマスが病院を利用していると主張し、なくなったのは全員がハマスだったと断定したが明らかに子供や女性や妊婦までも多く含まれていた
イスラエルのハイマン報道官は、「市街戦の金字塔」を打ち立て「200人以上のテロリストを排除し900人以上のテロリストを拘束したが、市民の犠牲者は1人も出さなかった」と述べた
ガザ地区北部の病院のほとんどは原爆投下後の広島長崎のようになっていて、24年3月18日の時点でアル・シファ病院は多くの避難者や負傷者で賑わっていたのが確認できる
それが2週間も経たない4月2日には「原爆ドーム」のような外観になっていてガザ地区当局と国連触診、NGOはイスラエル軍によって数百人が埋められていたのを確認した
イスラエル軍が去った3つの病院だけで750人以上が埋められていたと言い、他の病院でも多くの人が埋められていたようです
イスラエルは3万人以上のパレスチナ人を犠牲にしたのだが、皮肉な事にイスラエルの侵攻後に「ハマス」他反イスラエルの武装勢力は兵力を増やしている
激しい空爆にも関わらずハマスは3割ほど兵力を減らしただけで、イスラエルへの憎悪が高まるほど新たにハマスへ志願する少年も増えている
イスラエルの周辺国にはそれぞれに反イスラエル武装勢力が存在するが、それらもイスラエルが激しい攻撃をすればするほど新たな志願者を増やしている
一言で言ってイスラエルは大金を投じて大きな犠牲を払って、自分達を心の底から憎悪する無数の敵を増やしている
アメリカのブリンケン国務長官は両親ともにユダヤ人で自身もユダヤ人であり、イスラエルによるパレスチナ侵攻を100%支持しているが、世論の変化によって停戦を呼びかけざるをえなくなった
このままイスラエルがパレスチナで「ホロコースト」を行いアメリカが支援すればバイデン政権は大統領選に負けると見られている
ではイスラエルはどうすれば良かったのかですが、23年10月のハマス による攻撃のあと守りを固めたり警察的な手法で犯人捜しをするべきでした
当然イスラエル国内では「弱腰だ」という批判が出るので、平和的な手法では解決できなかったとして他の国の軍隊と協力してハマス掃討を始めれば誰にも批判されなかった
https://www.thutmosev.com/archives/35564.html
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131:777
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2024/06/21 (Fri) 00:28:03
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イスラエルの正義無き侵略がアメリカへの離反を招いている
2024.06.20
https://www.thutmosev.com/archives/35645.html
ブリンケン、ネタニヤフ、ゼレンスキーもユダヤ人
イスラエルに反発する国は中国やロシア支持に回っている
https://www.47news.jp/11038936.html 米長官、イスラエル首相と会談へ ブリンケン氏、停戦案を協議_47NEWS(よんななニュース)
イスラエル病
イスラエルは23年10月7日にハマスの攻撃を受けてから、自らが絶対正義のような価値観に基づいてパレスチナで無差別攻撃を続けてきた
その結果4万人近いパレスチナ人がなくなり10万が死傷して100万人が家を失ったが、イスラエルは「全員がハマスで”民間人”の被害は出ていない」と言い張っていた
これに保証を与えていたのはアメリカのバイデン政権で、ハマスの攻撃直後に日本以外のG7を集めて「無制限の報復を全面的に支援する」と言ってしまった
過去の(トランプ以外の)大統領と比べてバイデンの危機対処能力が大きく見劣りするのがこの辺りで、22年2月のロシアによるウクライナ侵攻前後には「米軍はウクライナから撤退したので国民の皆さんは安心してください」というあり得ない演説をした
おそらく米軍との衝突を恐れていたであろうプーチンは米軍が居なくなったので「安心して」ウクライナに侵攻した
ハマスの攻撃後には「イスラエルによる無制限の報復を支持する」と言ってしまい、その後のイスラエルによる無差別な戦争犯罪に許可を与えた
アメリカとG6の許可を得たイスラエルはガザ地区に「侵攻」し学校や病院や避難所を次々に襲い、北部の全ての家屋を破壊して南部へと移動した
やがて国際社会で批判が強まるとバイデンはイスラエルに自制を求めながら軍事援助するという意味不明な事をやり、当然ながらイスラエルは警告を無視した
24年5月になるとバイデンとブリンケン国務長官(先祖代々ユダヤ人)が相次いでネタニヤフ首相と会談し、停戦しないなら軍事援助を打ち切ると言って実際に砲弾などの輸送を停止した
イスラエルのヒトラーのように振舞っていたネタニヤフはこれで方向転換せざるを得なくなり、イスラエル軍や右翼に停戦を呼びかけたが反発を招き戦時内閣が崩壊した
ハマスの攻撃によってイスラエルは戦時内閣に移行したが、穏健派も少数ながら入っていたのに戦時内閣解散によって100%過激派だけの内閣になると言われている
イスラエル軍は16日、イスラム組織ハマスと戦闘を続けるパレスチナ自治区ガザの一部で、軍事活動の「戦術的一時停止」を15日から開始したと発表した
4万人を犠牲にして「我々は被害者」と言うイスラエル
戦闘停止はザ南部と、イスラエル境界のケレム・シャローム検問所から南部ハンユニス南東の病院までの約10キロが対象で他では戦闘が続いている
アメリカがまとめようとしている停戦案はイスラエルに有利な「撤退せず短期間だけの停戦」だったが、ハマス側は「イスラエル軍撤退と恒久的な停戦」を要求している
この停戦案をまとめようとしているブリンケン国務長官は両親ともにユダヤ人で、イスラエルを支持しガザ地区への無差別攻撃も支持してきた
国際刑事裁判所(ICC)はネタニヤフ首相とハマス双方に逮捕状を出したがアメリカはこれを否定し、一方的にイスラエルに加担する姿勢を崩してはいない
これがウクライナ支援にも影を落としてしまい、24年6月に開催されたウクライナ平和会議をアジアとアフリカの殆どの国がボイコットした
理由は恐らくアメリカなどがウクライナを支援する一方で、ロシアと同じようにパレスチナを侵略したイスラエルに加担しているからです
なおウクライナのゼレンスキー大統領も片親がユダヤ人であり、ここに「ネタニヤフ、ゼレンスキー、ブリンケン」のユダヤ人人脈を発見することができる
ロシアと中国はこの矛盾をついてきてパレスチナへの支持とイスラエル・アメリカ批判を展開し相当数のアジアアフリカ諸国が「中ロの主張が正しい」と思っているようです
欧米の若者の間ではイスラエルやウクライナへの反発が強まっていて、イスラエル軍による数々の戦争犯罪が明るみに出るとウクライナのイメージまで汚いものに変化した
イスラエル軍が6月16日に一部地域で戦闘停止したが、ガラント国防相とネタニヤフ首相は「停戦を知らなかった」と強く反発している
イスラエル軍は10月7日にハマスが攻撃する前ネタニヤフ首相に「何度となく警告した」と言っているが、ネタニヤフ首相は「聞いていない」と言っていた
報道によるとネタニヤフは当然今回の停戦を知っていたが右派や過激派から糾弾されたくないので、知らなかった事にしている
ガラント国防相はガザ最南部ラファでイスラエル兵士8人がなくなった件で「我々の忍耐も限界だ」等とさらに無差別攻撃を強化する発言をした
この兵士らはハマスが仕掛けた爆弾が爆発したと みられているが、イスラエル軍も無数の爆弾や地雷をしかけたので、「自分が仕掛けた爆弾が爆発した」とも言われている
なおイスラエル軍は少なくともガザ地区で民間人3万5000人(多くは女性と子供)の犠牲者を出している
https://www.thutmosev.com/archives/35645.html
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132:777
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2024/06/21 (Fri) 17:02:38
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「宗教シオニズム」と「ユダヤの力の台頭の背景」 (前半) 宇山卓栄 AJER2024.6.21(3)
2024/06/21
https://www.youtube.com/watch?v=USStOzpMe9U
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133:777
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2024/06/23 (Sun) 22:50:29
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特番『越境3.0Ch 石田和靖氏登場!”中東”は世界の中心になる!?~ガザ紛争の裏側とは~』ゲスト:越境3.0Ch 石田和靖氏
2024/ 06/23
https://www.youtube.com/watch?v=YEZFZC-OhV8
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134:777
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2024/06/23 (Sun) 22:52:59
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2024.06.23XML
イスラエル軍によるパレスチナ人虐殺や自国民殺害を直視できないICCなる組織
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202406230000/
イスラエル軍はガザに住む人びとを一掃しようとしている。つまり、民族浄化作戦を展開中なのだが、思惑通りには進んでいないようだ。非武装の女性や子ども、あるいは医療関係者やジャーナリストを虐殺しているが、ハマスを壊滅させることができていない。この苦境から脱するため、イスラエルは戦線を拡大しようとしている。
ICC(国際刑事裁判所)の主任検察官を務めるカリム・カーンは5月20日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とヨアブ・ギャラント国防相、ハマスのヤヒヤ・シンワル、モハメド・ディアブ・イブラヒム・アル・マスリ(デイフ)、イスマイル・ハニヤに対する逮捕状を国際刑事裁判所第一予審部に申請したが、カーンのスタンスはイスラエルも悪いがハマスも悪い。
ガザの人びとはイスラエル軍の兵器で殺されているだけでなく、兵糧攻めによる餓死に追い込まれているが、彼はイスラエルによるパレスチナ人の大量虐殺を問題にしていない。そこでICCが行なっていることは「アリバイ工作」にすぎないという見方もある。
今回の大量殺戮劇は2023年4月1日から始まった。イスラエルの警察官がイスラム世界で第3番目の聖地だというアル・アクサ・モスクの入口でパレスチナ人男性を射殺したのである。
4月5日にはイスラエルの警官隊がそのモスクに突入し、ユダヤ教の祭りであるヨム・キプール(贖罪の日/今年は9月24日から25日)の前夜にはイスラエル軍に守られた約400人のユダヤ人が同じモスクを襲撃した。
そしてユダヤ教の「仮庵の祭り」(今年は9月29日から10月6日)に合わせ、10月3日にはイスラエル軍に保護されながら832人のイスラエル人が同じモスクへ侵入している。
そして10月7日、ハマス(イスラム抵抗運動)はイスラエルを陸海空から奇襲攻撃した。数百人の戦闘員がイスラエル領へ侵入したほか、ガザからイスラエルに向かって5000発以上のロケット弾でテルアビブの北まで攻撃した。
攻撃の際、約1400名のイスラエル人が死亡したとされ、その後、犠牲者数は1200名に訂正される。ハマスは交渉に使うためイスラエル人を人質にすると考えられていたので、これだけの犠牲者が出たのは奇妙だったが、すぐにその理由が判明する。
イスラエルの新聞ハーレツによると、イスラエル軍は侵入した武装グループを壊滅させるため、占拠された建物を人質もろとも砲撃、あるいは戦闘ヘリからの攻撃で破壊したという。イスラエル軍は自国民を殺害したということだ。ハーレツの記事を補充した報道もある。
イスラエル軍は自国の兵士が敵に囚われるのを嫌い、かつて、自軍を攻撃し傷つける代償を払ってでも、あらゆる手段で誘拐を阻止しなければならないという指令を出した。「ハンニバル指令」だ。1986年にレバノンでイスラエル軍の兵士が拘束され、捕虜交換に使われたことが理由だという。発想としては「生きて虜囚の辱を受けず」と似ている。昨年10月の攻撃ではイスラエル人が人質に取られることを阻止したかったと言われている。
もうひとつ興味深い話が伝えられていた。ハマスが使った武器はウクライナから手に入れたというのだ。アメリカ/NATOがウクライナへ大量に供給した兵器の約7割が闇市場へ流れていると言われているが、そうした武器だというのである。
奇妙な情報はまだある。ガザはイスラエルが建設した一種の強制収容所であり、その収容所を取り囲む壁には電子的な監視システムが張り巡らされ、人が近づけば警報がなる。地上部隊だけでなく戦闘ヘリも駆けつけることになっているのだが、10月7日にハマスはイスラエルへ突入できた。しかも突入の数時間後、2隻の空母、ジェラルド・R・フォードとドワイト・D・アイゼンハワーを含む空母打撃群を地中海東部へ移動させている。
そうしたことから、ベンヤミン・ネタニヤフ政権とジョー・バイデン政権はハマスに攻撃させたのではないかと疑う人が少なくない。その攻撃を口実にしてガザのパレスチナ人を追い出すか皆殺しにする計画だったのではないかというのだ。
今回に限らず、イスラエルによるパレスチナ人虐殺にはイギリスやアメリカをはじめとする西側諸国が協力してきた。そもそも「イスラエル建国」はイギリスのプロジェクトである。
イギリス政府は1838年、エルサレムに領事館を建設。その翌年にはスコットランド教会がパレスチナにおけるユダヤ教徒の状況を調査し、イギリスの首相を務めていたベンジャミン・ディズレーリは1875年にスエズ運河運河を買収した。その際に資金を提供したのは友人のライオネル・ド・ロスチャイルドだ。(Laurent Guyenot, “From Yahweh To Zion,” Sifting and Winnowing, 2018)
パレスチナに「ユダヤ人の国」を建設する第一歩と言われる書簡をアーサー・バルフォアがウォルター・ロスチャイルドへ出したのは1917年11月のこと。これがイスラエルの建国に同意した「バルフォア宣言」だ。
イギリスは1920年から48年の間パレスチナを委任統治、ユダヤ人の入植を進めたが、1920年代に入るとパレスチナのアラブ系住民は入植の動きに対する反発を強める。
そうした動きを抑え込むため、デイビッド・ロイド・ジョージ政権で植民地大臣に就任したウィンストン・チャーチルはパレスチナへ送り込む警官隊の創設するという案に賛成、アイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーを採用した。
この組織はIRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立されたのだが、殺人、放火、略奪など残虐さで有名だった。そして1936年から39年にかけてパレスチナ人は蜂起。アラブ大反乱だ。
1938年以降、イギリス政府は10万人以上の軍隊をパレスチナに派遣する一方、植民地のインドで警察組織を率いていたチャールズ・テガートをパレスチナへ派遣、収容所を建設する一方、残忍な取り調べ方法を訓練した。イギリス軍はパトロールの際、民間のパレスチナ人を強制的に同行させていたともいう。
反乱が終わるまでにアラブ系住民のうち成人男性の10パーセントがイギリス軍によって殺害、負傷、投獄、または追放された。植民地長官だったマルコム・マクドナルドは1939年5月、パレスチナには13の収容所があり、4816人が収容されていると議会で語っている。その結果、パレスチナ社会は荒廃した。
そしてシオニストはパレスチナからアラブ人を追い出すため、1948年4月4日に「ダーレット作戦」を始めるが、これは1936年から39年にかけて行われたパレスチナ人殲滅作戦の詰めだったという見方もある。1948年当時、イスラエルの「建国」を宣言したシオニストの武装組織に対して無防備な状態となっていた。
4月6日にはハガナ(後にイスラエル軍の母体になった)の副官、イェシュルン・シフがエルサレムでイルグン(シオニストのテロ組織)のモルデチャイ・ラーナンとスターン・ギャング(同)のヨシュア・ゼイトラーに会い、ハガナのカステル攻撃に協力できるかと打診。イルグンとスターン・ギャングは協力することになる。
まず、イルグンとスターン・ギャングはデイル・ヤシンという村を襲うが、この村が選ばれた理由はエルサレムに近く、攻撃しやすかったからだという。村の住民は石切で生活し、男が仕事で村にいない時を狙って攻撃するプラン。早朝ということで、残された女性や子どもは眠っていた。
襲撃の直後に村へ入った国際赤十字のジャック・ド・レイニエールによると、254名が殺されていた。そのうち145名が女性で、35名は妊婦だ。イギリスの高等弁務官、アラン・カニンガムはパレスチナに駐留していたイギリス軍のゴードン・マクミラン司令官に殺戮を止めさせるように命じたが、拒否されている。(Alan Hart, “Zionism Volume One”, World Focus Publishing, 2005)
この虐殺を見て多くのアラブ系住民は恐怖のために逃げ出し、 約140万人いたパレスチナ人のうち5月だけで42万3000人がガザやトランスヨルダン(現在のヨルダン)へ避難、その後1年間で難民は71万から73万人に膨れ上がったと見られている。イスラエルとされた地域にとどまったパレスチナ人は11万2000人にすぎない。いわゆる「ナクバ」だ。
国連総会で1948年12月に採択された決議194号はシオニストに追い出されたパレスチナ人が故郷に帰還することを認めているが、実現していない。イスラエル「建国」の議論はこの決議を認めるところから始めなければならない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202406230000/
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135:777
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2024/06/26 (Wed) 07:55:29
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イスラエルは今も避難所や赤十字を爆撃し連日被害を出している
2024.06.26
https://www.thutmosev.com/archives/35744.html
11月2日に空爆を受けたジャバリア難民キャンプ
https://www.bbc.com/news/world-middle-east-67276822 Jabalia_ Israel air strike reportedly kills dozens at Gaza refugee camp – BBC News
赤十字も「ハマスだ」と爆撃
赤十字国際委員会(ICRC)は24年6月21日、ガザ地区の事務所が爆撃を受け、敷地周辺に避難していた22人が亡くなったと発表した
職員は爆撃により赤十字事務所が損傷し、周囲にはテントで暮らす何百人もの避難民やパレスチナ人職員が多数いたと語った
近くの赤十字野外病院に多数の負傷者が押し寄せ、22人の死者と45人の負傷者を確認したが犠牲者は増える可能性もある
ハマスが運営するガザ地区の保健省はイスラエルを非難し、砲撃により25人が死亡し50人が負傷したと発表した
イスラエル国防軍の報道官はこの地域で空爆を行った「形跡はない」と発言したが、現在調査中だとも述べたという
ガザ地区では今までに3万7390人が亡くなり、ガザ保健相はそのうち1万4680人の子供、女性、高齢者の身元を特定した
別の報道によると翌6月22日にガザ市近郊住宅などがイスラエル軍の空爆を受け、52人が死亡または安否不明となっている
ガザ市内の病院に運ばれた38人が亡くなったのが確認され、家屋やビルの下敷きになった14人の安否が不明となっている
ガザ文民保護当局によれば、ガザ市東郊で民家がイスラエル軍機に攻撃され数人ががれきの下敷きになり、シャティ難民キャンプでも攻撃が報告された
イスラエル軍は6月22日の声明で、ガザ市周辺で戦闘機が「ハマスの軍事施設」を攻撃したとする短い声明を出した
イスラエルはマワシ地区の一部を人道区域に指定しているが攻撃を受けた赤十字施設は人道地区にあり、この報道では「大口径砲からの発射体」が着弾したとなっている
イスラエルの悪事
イスラエル軍は6月22日、ガザ市内とガザ南部の最大都市ハンユニスに、人質になったイスラエル人の写真と名前が記載されたビラを散布した
ビラはアラビア語で「家族を守りたければ、人質や拉致犯に関する情報の提供をせよ」と書かれていて、人質が帰らないと家族が死ぬぞとも読める
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は6月19日、イスラエルによるガザへの空爆について、民間人の保護を義務づける戦争法に違反している可能性があるとする報告書を公表した
報告書は23年10月9日~12月2日の攻撃6件について住宅、学校、難民キャンプ、市場が空爆の被害を受けたと実例を示した
6回の攻撃では少なくとも218人が亡くなり民間の建物などが破壊されたことを確認したが、底後さらに無差別攻撃で3万5000人以上がなくなった
ここで当時の記事を見るとイスラエルは「ここに避難しろ」と誘導しておいて、その場所を空爆するのを繰り返していた
『 11月2日の空爆でガザ最大のジャバリア難民キャンプにあった学校が空爆されたが、イスラエルは「学校に避難せよ」と指示しておいて学校を空爆したと現地の人々は証言しています
ジャバリア難民キャンプは10月末から連日空爆を受けていて、イスラエルは「ハマスが難民キャンプ周辺に拠点を構築している」とハマスを非難した
11月4日にはガザ中部のマガジ難民キャンプに空爆があり47人がなくなったが、イスラエルは「すべてハマスの拠点だった」と説明した
ガザにある病院の総数は35でそのうち16病院がイスラエル軍の空爆を受けて閉鎖、世界保健機関(WHO)は2日までに医療関係者491人がなくなったと発表した
イスラエル軍は病院への空爆を否定していたが、11月3日にガザ地区最大の医療施設「シファ病院」の外で救急車を攻撃したことを認めた
病院近くで救急車付近に爆撃があり保健局によると15人がなくなり50人が負傷したがイスラエルは全員が「ハマスのテロリストだった」と説明した
この救急車は赤十字国際委員会(ICRC)に通知しガザ地区南部のラファ検問所に向かうところだった 』
ああ言えばこう言うイスラエル
当時の様子はこんな調子でもしこれがドイツ軍やナチスの犯行だったらイスラエルとアメリカや欧州は即座に「戦争犯罪と断定」しただろうが、イスラエルだという理由で見逃してきた
こんな風に特定のグループの犯罪を見逃したらそのグループによる犯罪がエスカレートするに違いなく、オウム真理教事件なとと同じです
オウム真理教は宗教であることを隠れ蓑に犯罪を働き、政府と警察とマスコミは宗教による犯罪を追及せず甘やかした事でテロ組織を育てた
国連、アメリカ、G7、NATOのような組織は数十年間イスラエルを甘やかして犯罪を見逃した結果、イスラエルをテロ組織に育て上げたと言える
国連人権高等弁務官事務所が調べたのは、ジャバリアの市場(23年10月9日)、ガザ市の7階建てビル「Taj3タワー」(10月25日)、ジャバリア難民キャンプ(10月31日)、ブレイジ難民キャンプ(11月2日)、ガザ市のアル・ブラク学校(11月10日)、ガザ市のシュジャイヤ地区(12月2日)の6件の空爆についてだった
イスラエル軍は、GBU-31(重量907キロ)、GBU-32(同453キロ)、GBU-39(同110キロ)の各爆弾を使用し、各攻撃で15~105人がなくなった
報告書はこれらの爆弾は数階分のコンクリートを貫通させる目的で使われ「標的にされた地域の人口密度を考えると、こうした兵器の使用は無差別攻撃になる可能性が高い」と指摘しTくぁ
「これら広範囲に影響を及ぼす爆弾は、ガザの人口密集地では特定の軍事対象物だけを狙うことはできず、影響を限定することはできない」とも指摘した
6回の空爆のうち5回で警告はなく特定の地域に指揮官1人、戦闘員数人、軍事目標数個が存在したとしても、「その地区全体が軍事目標になるわけではない」とした
フォルカー・トゥルク国連人権高等弁務官は「民間人への危害を最小限に抑えるという点が、イスラエルの空爆では一貫して違反されている」と発言した
同氏はイスラエルに対し、6件の空爆に関する調査とその結果の公表、責任者の追及、賠償などを求めた。
イスラエル代表は報告書を「ハマス のテロリストを守るのが目的だ」と人権高等弁務官事務所をハマスの手先だと批判した
また報告書はハマスの発表に基づいており、イスラエルが作戦遂行時に『配慮』した点に言及していないなどと批判した
https://www.thutmosev.com/archives/35744.html
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136:777
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2024/06/28 (Fri) 00:01:28
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大義を失った中国やイスラエルは腐った大木に過ぎない
2024.06.27
https://www.thutmosev.com/archives/35772.html
世界の人々はユダヤ人の話がすべて嘘でただの悪党に過ぎないと知り、この時イスラエルとユダヤの大義は失われた
https://alpha.japantimes.co.jp/article/world_news/202310/110427/
人々は大儀があるものについて行く
国にも人にも多くの人を動かすには大儀というものが必要で、それがあれば人々は従うが大義がなくなると潮が引くように離れていく
安倍首相が首相だった間、様々な疑惑が降っては沸いたが選挙で勝ち続け、多くの人が彼を信じたので彼は首相であり続けた
だが彼の死後に多くの嘘をついていたのが発覚し、国民のほとんどは安倍晋三氏や彼のグループを信用しなくなっている
パーティー券で金儲けをしたのはどうでも良いが「自分は愛国者である」「日本を取り戻す」と言いながら統一教会や韓国や中国に日本を売り渡していた
安倍首相の大義は売国奴の鳩山由紀夫や民主党に対して自分は違う、真の愛国者というものだったので、それが嘘であったらもう誰もついて来ない
今自民党や安倍グループに人々がついて来ないのは森友や加計や「桜を見る会」の弁当代でもパーティ券の裏金でもなく、安倍晋三氏の大義が失われたからです
ユダヤ人投資家のジョージ・ソロスは道義に反する国は亡びると言い、ロシアや中国の崩壊を断言したが調子の良い事にイスラエルについては発言しない
イスラエルはパレスチナという国の土地を勝手に奪って建国し、その後パレスチナ人をガザ地区という収容所に隔離し、今はそのガザ収容所を人が住めないほど爆撃している
ジョージ・ソロスの信念によればイスラエルは道義に反する悪の国家であり、絶対に栄える事が無くそれどころか崩壊が約束されている
23年10月7日までのイスラエルは全世界から「可哀そうな国」と思われていて、多くの同情を集めていて特にキリスト教白人国家から強い支持を得ていた
だが10月7日にパレスチナ武装組織ハマスから攻撃され1200人がなくなり、欧米白人国家はただちに報復への全面協力を約束した
疑問符がついたのはここからで22年2月24日にロシアがウクライナに侵攻した時、バイデン大統領はテレビで「米軍はウクライナから撤退したのでロシアの皆さんはご自由にお通り下さい」のようなメッセージを送った
大義を失った国は腐った大木
ドイツは武器援助を懇願したウクライナに対し「コメディアンの妄想」だとヘルメットを送り付け、フランスのマクロンは「さっさと降伏したらどうか」と笑い物にした
ところがこの連中は相手がイスラエルだとコロリと態度を変えてその日のうちに「全面的な報復を無条件に支持する」と一致して表明した
これを受けてイスラエルはガザ地区への無差別攻撃を開始し、住民を「安全な場所」に誘導しておいて、その「安全な場所」を空爆するという鬼畜の行為を何千回も繰り返した
その様子は全世界にテレビやネットで中継されて全人類がイスラエルの非道さを知るところとなり、この瞬間にイスラエルの大義は失われた
イスラエルやユダヤ人が80年かけて作り上げてきたアンネフランクなどの同情を誘うストーリーは、一瞬にして憎悪の対象になった
「大儀を失う」とはこれほど怖い事で大国ですら枯れ木のように倒れたりし、アメリカもイスラエルに加担した事で「民主主義」という大義を失った
第二次世界大戦でもベトナムや対テロ戦争でも、人々は「アメリカは民主主義を守る偉大な国だ」と信じたから戦ったので、ユダヤ人のホロコーストに加担するのが真の目的だと分かったら誰も戦わない
中国は毛沢東が3000万人ともいわれる自国民を大躍進政策で餓死させたが、それらも「毛沢東は正しい国を創ろうとしたのだ」という大義で我慢してきた
だが中国は(そこそこ)豊かになったところで新型コロナの大流行があり、習近平の共産党は人を人と思わないような大弾圧をした
病院ではまだ生きている患者をトラックに積んで火葬場に運び、全ての工場が稼働停止しているのに大気汚染で隣のビルが見えなくなり、謎の大気汚染は人工衛星でも撮影されていた
2020年に中国は1週間ほどで大病院を建設し、日本のマスコミは「さすが中国は凄い。」と大絶賛していたがたぶん頭がたりないのだろう
その病院に入院して生還した人は「実際は強制収容所で生きて外に出さないのが目的だった」と証言している
共産党や毛沢東を信じていた中国人はコロナの3年間で、 この連中がやっているのは私腹を肥やして人民から奪っただけだったのを知り、中国共産党の大義は失われた
大義を失った人や組織や国は大きな腐った木のようなもので、そのまま倒れるか失敗を隠すために大弾圧すると決まっている
https://www.thutmosev.com/archives/35772.html
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137:777
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2024/06/28 (Fri) 05:54:16
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単独では敗北が必至のヒズボラとの全面戦争を計画するイスラエル軍の狂気
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202406280000/
イスラエル軍のヘルジ・ハレビ参謀総長が北部の標的を軍事攻撃する用意があると述べた後、6月5日にベンヤミン・ネタニヤフ首相はレバノン国境に近いキリヤト・シュモナを訪れ、イスラエルは北部での「非常に激しい行動」に備えていると述べたと伝えられた。ヒズボラを攻撃するということだろう。
イスラエルがサウジアラビア、エジプト、バーレーン、アラブ首長国連邦(UAE)、ヨルダンと締結した協定に基づき、ハレビ参謀総長は各国の参謀たちと会談、イスラエル軍が6月22日の夜にレバノンを攻撃すると伝え、イスラエルとサウジアラビアは合意したという。秘密会談の情報はインターネット上で広まった。
また、UAEとバーレーンのイスラエル向け輸出品をヨルダン経由で運んでいたことも明らかにされた。イエメンのアンサール・アッラー(通称、フーシ派)がイスラエルへの輸送を阻止しているアラビア海から公開のルートを避けるためだ。この事実を伝えたジャーナリストのヒバ・アブ・タハはヨルダンで懲役1年を言い渡された。中東では大半の人びとがパレスチナ人を支持しているのに対し、多くの支配層はイスラエルと手を組んでいる。
ガザにおける大量殺戮は2023年4月1日にイスラエルの警察官がイスラム世界で第3番目の聖地だというアル・アクサ・モスクの入口でパレスチナ人男性を射殺したところから始まる。4月5日にはイスラエルの警官隊がそのモスクへ突入、ユダヤ教の祭りであるヨム・キプール(贖罪の日/昨年は9月24日から25日)の前夜にはイスラエル軍に守られた約400人のユダヤ人が同じモスクを襲撃した。さらにユダヤ教の「仮庵の祭り」(昨年は9月29日から10月6日)に合わせ、10月3日にはイスラエル軍に保護されながら832人のイスラエル人が同じモスクへ侵入している。明らかにイスラエルによるイスラム世界への挑発であり、それをアメリカなど西側諸国は黙認した。
そして10月7日、ハマス(イスラム抵抗運動)はイスラエルを陸海空から奇襲攻撃した。数百人の戦闘員がイスラエル領へ侵入したほか、ガザからイスラエルに向かって5000発以上のロケット弾でテルアビブの北まで攻撃した。
攻撃の際、約1400名のイスラエル人が死亡したとされ、その後、犠牲者数は1200名に訂正される。ハマスは交渉に使うためイスラエル人を人質にすると考えられていたので、これだけの犠牲者が出たのは奇妙だったが、すぐにその理由が判明する。
イスラエルの新聞ハーレツによると、イスラエル軍は侵入した武装グループを壊滅させるため、占拠された建物を人質もろとも砲撃、あるいは戦闘ヘリからの攻撃で破壊したという。イスラエル軍は自国民を殺害したということだ。ハーレツの記事を補充した報道もある。子どもの首が切り落とされたという話も宣伝されたが、すぐに嘘だということが発覚している。
レバノンのヒズボラが戦闘に加わったのは10月8日のことだ。イスラエル北部の軍事施設にミサイルを発射、北部に住むイスラエル人入植者8万人が自宅から逃げ出した。イスラエル政府は南レバノンに軍事侵攻し、リタニ川まで占領する計画を立てているが、これは妄想だと考える人が少なくない。
ヒズボラには2500人の特殊部隊員、訓練を受けた2万人の兵士、3万人の予備役、さらに5万人がいると言われている。つまり兵力は10万人を超え、イラク、アフガニスタン、パキスタンの反帝国主義勢力、そしてイエメンのアンサール・アッラーの戦闘員がレバノンへ派遣される可能性もあり、戦闘陣地とトンネルが縦横に張り巡らされ、15万発以上のミサイル(その多くは長距離)が準備されている。
イスラエル軍の地上部隊は2006年7月から9月にかけてレバノンへ軍事侵攻したが、その際にイスラエルが誇る「メルカバ4」戦車が破壊され、ヒズボラに敗北している。ヒズボラはその時より格段に強くなっている。
イスラエルが2国間防衛協力協定を結んでいるキプロスはイスラエル軍の兵站基地になっていて、ガザでの虐殺が始まってからイギリスはキプロスのアクロティリ空軍基地から80機以上の軍用輸送機をベイルートヘ飛ばしている。また、ここから飛び立ったアメリカの偵察機がレバノンの上空を飛行しているだろう。
イスラエルがレバノンに対して本格的な攻撃を始め、キプロスがイスラエルの兵站基地として使われたならキプロスも標的になる可能性があるとヒズボラのサイード・ハッサン・ナスララは警告した。ヒズボラはイスラエルの港湾都市ハイファ周辺の軍事・経済目標を映したドローン映像を公開、この地域は安全でないことを示した。
そうした状況の中でも アメリカ政府はイスラエル支持を続けているのだが、イスラエルとヒズボラの全面戦争が始まった場合、アメリカはこれまでとは比較にならないほど厳しい状況に陥る。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202406280000/
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138:777
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2024/07/06 (Sat) 13:55:18
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イギリスでも総選挙は国民の怒りを緩和させるガス抜き
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202407060000/
イギリスでは7月4日に総選挙が実施され、キア・スターマーが率いる労働党が210議席増の412議席を獲得し、「地滑り勝利」と表現されている。リシ・スナク首相の保守党は244議席減の121議席。2010年から続いた保守党政権が終わるわけだ。
この間、イギリスはアメリカと共同でリビアやシリアへ軍事侵略、ウクライナではネオ・ナチを使ってクーデターを実行、2019年12月からは「COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)パンデミック」を演出し、社会の収容所化を進めた。
帝国主義国の面目躍如だが、COVID-19騒動やウクライナを舞台としてロシアとの戦争における政策はイギリス社会にダメージを与え、ガザでパレスチナ人を虐殺するイスラエルに対する支援も国民を怒らせた。
COVID-19騒動の問題はウイルスでなく「ワクチン」と称する遺伝子操作薬。つまり政府の政策が遺伝子操作薬による深刻な副作用を引き起こし、国民を殺傷した。ウクライナではロシアを弱体化するためにネオ・ナチ体制を樹立させ、ヨーロッパへパイプラインで運ばれていたロシアの安価な天然ガスをストップさせた。しかも、ウクライナを迂回してバルト海に建設した2本のパイプライン「ノードストリーム(NS1)」と「ノードストリーム(NS2)」が2022年9月26日に爆破されている。アメリカが主犯だった可能性が高い。その結果、ヨーロッパ経済は破綻、国民の生活は苦しくなったわけだ。
5月15日に銃撃されたスロバキアのロベルト・フィツォ首相はイギリスを含むEUの政策を批判していた。ロシアとの戦争がスロバキア社会に悪い影響を及ぼしている主張、選挙の際にウクライナへの武器供与を阻止すると宣言し、ウクライナのNATO加盟に反対している。3月2日に公開された動画では、EUとNATOからウクライナに兵士を派遣することは、世界的な終末を招く恐れがあると述べている。また「COVID-19ワクチン」にも批判的で、その接種によってさまざまな心血管疾患による死亡を増加させていると議会で発言。この「ワクチン」は「実験的」で「不必要」なものだとしているのだ。こうした声がヨーロッパに広がっているが、イギリスも例外ではない。
しかし、イギリスの労働党は保守党と大差がない。トニー・ブレアが党首になってから差が縮まった。
労働党は歴史的に親イスラエルだが、1982年9月にレバノンのパレスチナ難民キャンプのサブラとシャティーラで引き起こされた虐殺事件で党内の雰囲気が変わり、親パレスチナへ変化する。
この虐殺はベイルートのキリスト教勢力、ファランジスト党が実行したのだが、同党の武装勢力はイスラエル軍の支援を受けながら無防備の難民キャンプを制圧し、その際に数百人、あるいは3000人以上の難民が殺されたと言われている。虐殺の黒幕はイスラエルだった。そしてイギリス労働党の内部でイスラエルの責任を問い、パレスチナを支援する声が大きくなったのだ。
現在、ガザではイスラエル軍がパレスチナ住民を虐殺、すでに4万人以上が殺されたと推測されている。その約4割が子どもであり、女性を含めると約7割に達する。その無惨な姿は連日、ガザから世界へ発信されているが、「国際社会」を自称する欧米諸国はイスラエルを支援している。
この虐殺劇は2023年4月1日から始まった。イスラエルの警察官がイスラム世界で第3番目の聖地だというアル・アクサ・モスクの入口でパレスチナ人男性を射殺したのである。
4月5日にはイスラエルの警官隊がそのモスクに突入し、ユダヤ教の祭りであるヨム・キプール(贖罪の日/今年は9月24日から25日)の前夜にはイスラエル軍に守られた約400人のユダヤ人が同じモスクを襲撃した。ユダヤ教の「仮庵の祭り」(今年は9月29日から10月6日)に合わせ、10月3日にはイスラエル軍に保護されながら832人のイスラエル人が同じモスクへ侵入している。
そして10月7日、ハマス(イスラム抵抗運動)はイスラエルを陸海空から「奇襲攻撃」したのだが、ニューヨーク・タイムズ紙は12月1日、ハマスの攻撃計画を1年以上前に知っていたと報道している。実際、イスラエル軍やアメリカ軍の動きはその報道と合致していた。
ハマスが攻撃した際、約1400名のイスラエル人が死亡したとされ、その後、犠牲者数は1200名に訂正される。ハマスは交渉に使うためイスラエル人を人質にすると考えられていたので、これだけの犠牲者が出たのは奇妙だったが、すぐにその理由が判明する。
イスラエルの新聞ハーレツによると、イスラエル軍は侵入した武装グループを壊滅させるため、占拠された建物を人質もろとも砲撃、あるいは戦闘ヘリからの攻撃で破壊したという。イスラエル軍は自国民を殺害したということだ。ハーレツの記事を補充した報道もある。
イスラエル軍は自国の兵士が敵に囚われるのを嫌い、かつて、自軍を攻撃し傷つける代償を払ってでも、あらゆる手段で誘拐を阻止しなければならないという指令を出した。「ハンニバル指令」だ。1986年にレバノンでイスラエル軍の兵士が拘束され、捕虜交換に使われたことが理由だという。発想としては「生きて虜囚の辱を受けず」と似ている。昨年10月の攻撃ではイスラエル人が人質に取られることを阻止したかったと言われている。
1982年9月の虐殺はイギリスだけでなく世界の人びとがイスラエルを批判することになる。そうした情況を懸念したのがアメリカのロナルド・レーガン政権だ。
同政権はイギリスとの結びつきを強めようと考え、メディア界の大物を呼び寄せて善後策を協議。そこで組織されたのがBAP(英米後継世代プロジェクト)である。アメリカとイギリスのエリートを一体化させることが組織の目的で、少なからぬメディアの記者や編集者が参加していた。
そうした中、イスラエルに接近していくのがトニー・ブレア。1994年1月にブレアは妻と一緒にイスラエルへ招待され、3月にはロンドンのイスラエル大使館で富豪のマイケル・レビーを紹介された。その後、ブレアの重要なスポンサーになるのだが、言うまでもなく真のスポンサーはイスラエルだ。
そのブレアが労働党の党首になるチャンスが1994年に訪れる。当時の党首、ジョン・スミスがその年の5月に急死、その1カ月後に行われた投票でブレアが勝利して新しい党首になったのである。
レビーだけでなく、イスラエルとイギリスとの関係強化を目的としているという団体LFIを資金源にしていたブレアは労働組合を頼る必要がない。1997年5月に首相となったブレアの政策は国内でマーガレット・サッチャーと同じ新自由主義を推進、国外では親イスラエル的で好戦的なものだった。
ブレアはジェイコブ・ロスチャイルドやエブリン・ロベルト・デ・ロスチャイルドと親しいが、首相を辞めた後、JPモルガンやチューリッヒ・インターナショナルから報酬を得るようになる。
こうしたブレアのネオコン的な政策への反発に後押しされて2015年9月から党首を務めることになったのがジェレミー・コービン。労働党的な政策を推進しようとした政治家で、イスラエルのパレスチナ人弾圧を批判している。
そうした姿勢に米英の支配層は怒り、アメリカやイギリスの情報機関はコービンを引きずり下ろそうと必死になる。有力メディアからも「反ユダヤ主義者」だと攻撃されて党首の座から引き摺り下ろされた。
そして2020年4月4日に 労働党の党首はキア・スターマーに交代。新党首はイスラエルへ接近し、自分の妻ビクトリア・アレキサンダーの家族はユダヤ系だということをアピールしている。彼女の父親の家族はポーランドから移住してきたユダヤ人で、テル・アビブにも親戚がいるのだという。イスラエル軍によるガザにおける住民虐殺にスターマーは反対していない。
今回のイギリス総選挙は国民の怒りを緩和させる「ガス抜き」としては機能するだろうが、それ以上のことは期待できない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202407060000/
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139:777
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2024/07/10 (Wed) 04:09:35
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2024.07.09XML
ガザで虐殺されたパレスチナ人は12万人から60万人になる可能性
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202407090001/
ガザ保健省の発表によると、昨年10月7日から今年6月19日までにガザでは3万7396人が殺された。瓦礫の下には数千の遺体があると言われているほか、ランサットによると間接的な死者は直接死者の3倍から15倍にのぼるとされているので、12万人から60万人がイスラエル軍の攻撃で殺されたことになる。大量殺戮以外の何者でもない。
この大量殺戮を正当化するため、西側の政府や有力メディアはイスラエルという国が先住民であるアラブ系住民の虐殺、いわゆる民族浄化から始まったことから目を背けてきた。
今回の虐殺に限っても、イスラエルは2023年春から挑発を繰り返していた。2023年4月1日にイスラエルの警察官がイスラム世界で第3番目の聖地だというアル・アクサ・モスクの入口でパレスチナ人男性を射殺し、4月5日にはイスラエルの警官隊がそのモスクへ突入、ユダヤ教の祭りであるヨム・キプール(贖罪の日/昨年は9月24日から25日)の前夜にはイスラエル軍に守られた約400人のユダヤ人が同じモスクを襲撃、さらにユダヤ教の「仮庵の祭り」(昨年は9月29日から10月6日)に合わせ、10月3日にはイスラエル軍に保護されながら832人のイスラエル人が同じモスクへ侵入しているのだ。それをアメリカなど西側諸国は黙認した。
昨年10月の攻撃直後、イスラエルのハーレツ紙は記事の中で「ハンニバル指令」について触れている。攻撃の際、約1400名のイスラエル人が殺されたとされたされたのだが、その中にハマスと交戦したイスラエルの軍人や治安機関員が含まれていると指摘されて1200名に訂正されたが、相当数はイスラエル軍の攻撃で殺されたと伝えたのだ。
同紙によると、イスラエル軍は侵入した武装グループを壊滅させるため、占拠された建物を人質もろとも砲撃、あるいは戦闘ヘリからの攻撃で破壊したとしていた。ハーレツの記事を補充した報道もある。
その後、ハーレツ紙は当初の報道を補強する情報を入手した。文書のほかイスラエル軍将兵の証言からイスラエル人を殺害した命令が具体的に示されている。誘拐されたイスラエル人の多くが、イスラエル軍に銃撃され、危険にさらされていたのである。パレスチナの武装集団にイスラエル人拉致され、人質になることを避けるため、自国の兵士や民間人を殺害するよう指示されたということだ。
ハマスは10月7日に民間人を虐殺、子どもの首が切り落とし、女性をレイプしたと西側では宣伝されてきたが、殺害したのはイスラエル軍、子どもの首を切り落としたり女性をレイプしたとする話は証拠が示されていない。作り話である可能性が高いと考えられている。
戦闘が始まった直後、ベンヤミン・ネタニヤフ首相はパレスチナ人虐殺を正当化するため、「われわれの聖書(キリスト教における「旧約聖書」と重なる)」を持ち出し、「アマレク人があなたたちにしたことを思い出しなさい」(申命記25章17節から19節)という部分を引用している。
「アマレク人」を家畜ともども殺した後、イスラエルの民」は「天の下からアマレクの記憶を消し去る」ことを神に命じられたと旧約聖書では記述されている。
アマレク人は歴史の上で存在が確認されていないが、この民族をイスラエルが敵視している勢力に重ねて見せた。パレスチナ人が生活していた歴史を破壊で消し去るということだろう。
サムエル記上15章3節には「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」ということが書かれている。これこそがガザでイスラエルによって行われていることだというのだ。
ネタニヤフによると 「われわれは光の民であり、彼らは闇の民だ」としたうえで、イザヤの預言を理解しなければならないと主張する。「われわれ」とはイスラエル人、「彼ら」とはパレスチナ人、イスラム教徒、あるいはイスラエル以外の人びとを指しているのだろう。
ネタニヤフはリクードの政治家だが、同じようにこの政党に所属する元国会議員のモシェ・ファイグリンはガザをドレスデンや広島のように破壊するべきだと主張している。実際、破壊されたガザの様子は両都市を彷彿とさせるものがある。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202407090001/
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2024/07/12 (Fri) 06:02:58
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2024.07.12XML
シオニストは計画通りガザでパレスチナ人を虐殺、「大イスラエル」の実現を図る
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202407120000/
イスラエル軍はガザへの攻撃を継続、建造物を破壊し、人びとを虐殺している。ハマスとの戦闘は苦戦しているとされているが、ハーレツ紙によると、イスラエル軍はガザの約26%を制圧し、基地の建設や道路の舗装などを進めているようだ。
7月7日にイスラエル軍はガザ東部3地区の住民に対し、西側の「安全な場所」へ直ちに避難するよう命令、何千の家族が避難所を放棄し、指定された西側の地区へ移動した。その数時間後、イスラエル軍は「安全な場所」を攻撃している。イスラエル軍は非武装の住民を意図的に虐殺しているのだ。パレスチナ人をこの世から抹殺、つまり絶滅させようとしている。
イスラエル情報省が作成したと言われる昨年10月13日付の文書にはガザのあり方について3つの選択肢が書かれている。オプションAは住民をガザに留め、パレスチナ自治政府(PA)の統治を導入。オプションBは住民をガザに留め、地元政府の設立。つまりハマス体制を公認するということだろう。そしてオプションCは住民220万人をシナイ半島への強制的かつ恒久的移住。言うまでもなく、イスラエル政府が望んでいたのはオプションCだ。
そのオプションCを実現させるため、まずシナイ半島にテント村を設営、シナイ北部に再定住用地域を建設、エジプト国内に数キロメートルの荒地帯を作り、移住させられたパレスチナ人がイスラエルとの国境近くで活動したり住んだりできないようにするとされていた。移住に応じない人びとは皆殺しということになる。この計画の実現をアメリカを始めとする欧米諸国は支援してきた。
こうした計画の背後には、19世紀にイギリスの帝国主義者が立てた長期戦略とシオニストの「大イスラエル構想」がある。
ユーフラテス川とナイル川で挟まれた地域は神がユダヤ人に与えたのだと主張する人がいる。パレスチナ、レバノン、ヨルダン、クウェート、シリア、イラクの大半、そしてエジプトやサウジアラビアの一部は「ユダヤ人」に与えられた「約束の地」だというのである。
その根拠とされているのがキリスト教徒が言うところの旧約聖書。ユダヤ教では旧約聖書の初めにある部分を「モーセ5書(トーラー)」と呼ぶ。そこに書かれているというのだが、トーラーは神が土地を所有しているとしている。ユダヤ教徒はトーラーを守るという条件の下で、その土地に住むことを許されただけだ。
シオニストは1948年5月にイスラエルの建国を宣言するが、先住民であるアラブ系住民は彼らにとって邪魔な存在。その邪魔な住民を追い出すため、シオニストは1948年4月4日に「ダーレット作戦」が発動されているが、1936年から39年にかけての時期にも。パレスチナ人殲滅作戦が実施されていた。
4月8日にシオニストの武装組織であるハガナはエルサレム近郊のカスタルを占領、9日午前4時半にはハガナからスピンオフしたテロ組織のイルグンとスターン・ギャングがデイル・ヤシン村を襲撃した。
襲撃の直後に村へ入った国際赤十字のジャック・ド・レイニエールによると、254名が殺され、そのうち145名が女性で、そのうち35名は妊婦だった。イギリスの高等弁務官、アラン・カニンガムはパレスチナに駐留していたイギリス軍のゴードン・マクミラン司令官に殺戮を止めさせるように命じたが、拒否されている。ハガナもイルグンとスターン・ギャングを武装解除しようとはしなかった。(Alan Hart, “Zionism Volume One”, World Focus Publishing, 2005)
この虐殺を見たアラブ系住民は恐怖のために逃げ出し、約140万人いたパレスチナ人のうち5月だけで42万3000人がガザ地区やトランスヨルダン(現在のヨルダン)に移住、その後、1年間で難民は71万から73万人に達したと見られている。イスラエルとされた地域にとどまったパレスチナ人は11万2000人にすぎない。
それに対し、国際連合は1948年12月11日に難民の帰還を認めた194号決議を採択したが、現在に至るまで実現されていない。そして同年5月14日にイスラエルの建国が宣言された。
この時と同じ手法をイスラエル政府は実行しようとしたのだろう。昨年10月7日から今年6月19日までにガザでは3万7396人が殺されたとガザ保健省の発表、その約4割が子ども、女性を含めると約7割に達すると言われている。
実際の死亡者数は こうした数字よりも大きい。瓦礫の下には数千の遺体があると言われているほか、ランサットによると間接的な死者は直接死者の3倍から15倍にのぼるとされているので、12万人から60万人がイスラエル軍の攻撃で殺されたことになる。大量殺戮以外の何ものでもない。
しかし、パレスチナ人はイスラエルによる破壊と虐殺に立ち向かい、中東全域でガザを支援する声が高まっている。こうした声を各国の支配者も無視はできないだろう。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202407120000/
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2024/07/28 (Sun) 19:48:55
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2024.07.27XML
イスラエル首相が米国の議会で作り話を延々と語り、議員は拍手喝采という茶番劇
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202407270000/
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が7月22日にアメリカを訪問、24日には連邦議会の上下両院合同会議で演説した。イスラエル軍がガザで続けている住民虐殺を正当化するために作り話を延々と続け、議員たちは何度も立ち上がって拍手喝采するという茶番劇が繰り広げられたのである。
証拠を示さずに敵を「悪魔化」して見せるだけでなく、ハマスが「赤ん坊を生きたまま焼き殺した」、ハマスが「1200人を虐殺した」といったすでに嘘だということが明確になっている話も堂々と主張、それをアメリカの議員は受け入れたわけだ。先住民であるアメリカ・インディアンを虐殺、生き残りを「居留地」へ押し込めて建設されたアメリカの議員だけある。
ちなみに、昨年10月にハマスがイスラエルを攻撃した際、約1400名のイスラエル人が殺されたとされたのだが、その中にハマスと交戦したイスラエルの軍人や治安機関員が含まれていると指摘されて1200名に訂正された。その1200名の大半がイスラエル軍に殺害されたことをイスラエルのハーレツ紙が伝えている。敵に人質になる可能性があるイスラエル人は殺して構わないという「ハンニバル指令」が出たという。
同紙によると、イスラエル軍は侵入した武装グループを壊滅させるため、占拠された建物を人質もろとも砲撃、あるいは戦闘ヘリからの攻撃で破壊したとしていた。ハーレツの記事を補充した報道もあるのだが、西側の有力メディアはそうした報道を無視する。
イスラエル軍によるガザでの虐殺を西側は支援しているが、中東だけでなく「グローバル・サウス」と呼ばれる国々はイスラエルとその支援国に対して厳しい姿勢を示している。
中東ではサウジアラビア、バーレーン、アラブ首長国連邦(UAE)、エジプト、ヨルダンなどアメリカの影響下にあり、イスラエルと友好的な関係を結んでいる国もあるのだが、イエメンのアンサール・アッラー(フーシ派)はイスラエルやアメリカなど、イスラエルへ物資を運ぶ船舶を攻撃攻撃、イスラエル経済は破綻しつつある。
7月19日にイエメンはテル・アビブにあるアメリカ領事館の近くをドローンで攻撃、それに対してイスラエルは20日にフダイダ港を攻撃したが、イエメンは報復を宣言、軍事施設と治安施設を標的にするとしている。紅海を迂回する陸路や空路を提供している「一部のアラブ国」、つまりヨルダンへの報復も示唆している。
そのヨルダンにNATOは連絡事務所を設立することを決定したと今月、発表したが、すでに約3000名のアメリカ兵をはじめとする西側の部隊が駐留、軍事インフラも存在している。
イエメンに続き、昨年10月8日からイスラエルを攻撃しているのはレバノンのヒズボラ。イスラエル北部の軍事施設にミサイルを発射、北部に住むイスラエル人入植者8万人が自宅から逃げ出した。
ヒズボラには2500人の特殊部隊員、訓練を受けた2万人の兵士、3万人の予備役、さらに5万人がいると言われている。つまり兵力は10万人を超え、イラク、アフガニスタン、パキスタンの反帝国主義勢力、そしてイエメンのアンサール・アッラーの戦闘員がレバノンへ派遣される可能性もあり、戦闘陣地とトンネルが縦横に張り巡らされ、15万発以上のミサイル(その多くは長距離)が準備されている。こうした勢力と戦い、勝利する力をイスラエルは持っていない。アメリカの支援頼みだと言えるだろう。
昨年10月に戦闘が始まった直後、ベンヤミン・ネタニヤフ首相はパレスチナ人虐殺を正当化するため、「われわれの聖書(キリスト教における「旧約聖書」と重なる)」を持ち出し、「アマレク人があなたたちにしたことを思い出しなさい」(申命記25章17節から19節)という部分を引用している。
「アマレク人」を家畜ともども殺し、その後に「イスラエルの民」は「天の下からアマレクの記憶を消し去る」ことを神に命じられたと旧約聖書では記述されている。アメリカやイスラエルの傭兵として活動しているダーイッシュ(IS、ISISなどとも表記)が中東の遺跡を破壊した理由もそこにあるかもしれない。
アマレク人は歴史の上で存在が確認されていないが、この民族をイスラエルが敵視している勢力に重ねて見せた。パレスチナ人が生活していた歴史を破壊で消し去るということだろう。
サムエル記上15章3節には「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」ということが書かれている。これこそがガザでイスラエルによって行われていることだというのだ。
ネタニヤフによると「われわれは光の民であり、彼らは闇の民だ」としたうえで、イザヤの預言を理解しなければならないと主張する。「われわれ」とはイスラエル人、「彼ら」とはパレスチナ人、イスラム教徒、あるいはイスラエル以外の人びとを指しているのだろう。
ネタニヤフはリクードの政治家だが、同じようにこの政党に所属する元国会議員のモシェ・ファイグリンはガザをドレスデンや広島のように破壊するべきだと主張している。実際、破壊されたガザの様子は両都市を彷彿とさせるものがある。
リクードはウラジミール・ヤボチンスキーが1925年に結成した「修正主義シオニスト世界連合」の流れの中から生まれた。彼は第1次世界大戦でイギリス軍の「ユダヤ人部隊」に参加している。イギリスと「ユダヤ人」の関係はヤボチンスキーに限らず、武装組織のハガナや情報組織のニリもイギリス軍に協力していた。
その後、1933年にドイツではナチスが国会議事堂放火事件を利用して実権を握るが、この年の8月にシオニストはナチス政権とユダヤ系ドイツ人をパレスチナへ移住させることで合意した。「ハーバラ合意」である。
ナチスの「ユダヤ人弾圧」によってユダヤ系の人びとをパレスチナへ向かわせることができるとシオニストは考えたようだが、ユダヤ教徒の多数派はパレスチナへ移住しない。ヨーロッパでの生活に慣れている人びとの多くはオーストラリアやアメリカへ向かった。1938年11月にドイツではナチスがユダヤ系住民を襲撃、多くの人が殺され、収容所へ入られ始めるが、この「水晶の夜」以降もユダヤ教徒はパレスチナでなくアメリカやオーストラリアへ逃れた。つまり、ユダヤ人の行き場を作るためにイスラエルが必要だったわけではない。
アメリカへ亡命していたヤボチンスキーは1940年にニューヨークで心臓発作のために死亡、後継者に選ばれたのは後に首相となるメナヘム・ベギン。アメリカでヤボチンスキーの秘書を務めていたベンシオン・ネタニヤフの息子、ベンヤミン・ネタニヤフは現在、イスラエルの首相である。
リクードが力を得る切っ掛けは1967年6月の第3次中東戦争だ。イスラエルがエジプト、シリア、ヨルダンを奇襲攻撃したのだが、戦争勃発の直前、5月30日にイスラエルの情報機関モサドのメイール・アミート長官がアメリカを訪問している。
戦争の最中、6月8日にアメリカ政府は情報収集船の「リバティ」を地中海の東部、イスラエルの沖へ派遣。この艦船をイスラエル軍が沈没寸前まで攻撃している。この攻撃についてリンドン・ジョンソン大統領はすぐに報告を受けるが、ロバート・マクナマラ国防長官は第6艦隊に対し、救援のために離陸した戦闘機をすぐに引き返させるようにと叫んでいる。救援のために戦闘機を空母から向かわせたのは、しばらくしてからだ。
リバティ攻撃はジョンソン政権の意向だという疑惑がある。この政権で秘密工作を統括していた「303委員会」において、1967年4月に「フロントレット615」という計画が説明されたという。リバティを潜水艦と一緒に地中海の東岸、イスラエル沖へ派遣するというもので、実際、後にリバティや潜水艦は派遣されていた。
この計画の中に含まれる「サイアナイド作戦」はリバティを沈没させて責任をエジプト、あるいはソ連に押しつけて戦争を始めようとしたという推測がある。これが事実なら、ジョンソン政権はトンキン湾事件の再現を狙ったということになるだろう。
リバティの近くにいたアメリカの潜水艦アンバージャックが潜望鏡を使って見ていたとする証言もある。リバティの乗組員も潜望鏡を見たとしている。ただ、記録したはずのデータは見つからない。存在していたとしても破棄されてしまっただろう。
第3次中東戦争をアメリカでは「六日戦争」と呼ぶが、それだけ短期間にイスラエル軍は勝利したのだ。ベトナム戦争で苦戦していたアメリカ軍に苛立っていた人びとがイスラエル軍に飛びついたのだ。
アメリカのキリスト教系カルト、いわゆる「聖書根本主義者」はアメリカ軍を「神の軍隊」だと信じていた。彼らの教義によると、キリストに従う「善の軍勢」と反キリストの「悪の軍勢」が「ハルマゲドン」で最終戦争を行い、人類の歴史は幕を閉じる。その際、再臨するキリストによって自分たちは救われるのだという。
ジェリー・フォルウエルなど有名なテレビ説教師の大半がこの説を信じていたのだが、そのォルウエルを政治の世界へと導いたのはエド・マクティールなる人物。彼はフォルウエルをロナルド・レーガン、ジェシー・ヘルムズ上院議員、そしてジョージ・W・ブッシュ政権で司法長官を務めたジョン・アシュクロフトなどに引き合わせている。それ以降、ヤボチンスキーの後継者をキリスト教系カルトが支えるという構図が出来上がった。(Ken Silverstein & Michael Scherer, "Born-Aain Zionist", Mother Jones, September/October, 2002)
1972年に行われたアメリカの大統領選挙には戦争反対を明確にしていたジョージ・マクガバン上院議員が民主党の候補として選ばれたのだが、これは民主党の支配層にとって衝撃だった。党の内部ではヘンリー・ジャクソン上院議員を中心にして、反マクガバンのグループが出来上がる。CDM(民主党多数派連合)だ。
ジャクソン議員のオフィスにはリチャード・パール、ポール・ウォルフォウィッツ、エリオット・エイブラムズ、ダグラス・フェイス、エイブラム・シュルスキーなど後にネオコンの中核グループを形成する人々が在籍していた。
こうした工作もあり、マクガバンは共和党のリチャード・ニクソンに敗れる。ニクソンはアレン・ダレスに近く、平和的な人物とは言えないのだが、それでもデタント(緊張緩和)を主張する。そこで好戦派は送るのだが、その中にはネオコンも含まれていた。
そのニクソンは1974年8月にウォーターゲート事件で失脚、副大統領だったジェラルド・フォードが昇格、この政権でネオコンは台頭してくる。
新政権でデタント派はパージされ、ドナルド・ラムズフェルド、リチャード・チェイニーなどネオコンがホワイトハウスの主導権を握ったのだ。ポール・ウォルフォウィッツがCIAで反ソ連プロパガンダを行なっていたグループ「チームB」に入ったのもこの時だ。こうした人びとはロナルド・レーガン政権で要職に就く。
チームBの活動には国防総省内のシンクタンクであるONA(ネット評価室)が協力したと言われているが、その室長だったアンドリュー・マーシャルはネオコンに戦略を提供してきた人物。ラムズフェルドはこの人物に心酔していた。またマーシャルの師と言われている人物がバーナード・ルイス。ルイスはサミュエル・ハンチントンと同じように「文明の衝突」を主張、シオニストを支持している。(Robert Dreyfuss, “Devil’s Game”, Henry Holt, 2005)
イスラエルの強さはアメリカのキリスト教系カルトの支援を受けているためだけではない。世界の有力者を脅す材料を握っていると言われている。
イスラエルの電子情報機関、8200部隊は少なからぬ「民間企業」を創設し、電子技術を利用して情報を収集しているが、それ以外にも脅迫のための仕組みが存在する。
有力者の弱みを握り、操り、自分たちの利益を図る人たちは昔からいた。そのひとりが禁酒法時代に密造酒で大儲けしたルイス・ローゼンスティールだと言われている。ローゼンスティールと「親子のように」親しく、犯罪組織ガンビーノ・ファミリーのメンバー、例えばジョン・ゴッチの法律顧問にもなっていたのがロイ・コーンなる弁護士だ。
コーンはコロンビア法科大学院を卒業後、親のコネを使ってマンハッタンの地方検事だったアービン・セイポールの下で働き始めたが、この検事はコミュニストの摘発で有名。1950年にソ連のスパイとして逮捕されたジュリアス・ローゼンバーグとエセル・ローゼンバーグの夫妻の裁判でコーンが重要や役割を果たしたことも知られている。
コーンは1950年代にジョセフ・マッカーシー上院議員の側近として活動、反ファシスト派の粛清でも重要な役割を果たした。この粛清劇は「マッカーシー旋風」や「レッド・バージ」とも呼ばれている。マッカーシーの黒幕はFBI長官だったJ・エドガー・フーバーで、コーンはマッカーシーとフーバーの間に入っていた。
化粧品で有名なエステイ・ローダーもコーンが親しくしていたひとりで、エスティの息子であるロバート・ローダーはドナルド・とペンシルベニア大学時代からの友人。ベンヤミン・ネタニヤフと親しく、「世界ユダヤ人会議」の議長だ。1973年にコーンはトランプの法律顧問になり、AIDSで死亡する85年までその職にあった。
このコーンの後継者ではないかと疑われているのが2019年7月に性犯罪の容疑で逮捕され、同年8月に房の中で死亡たジェフリー・エプスタイン。自殺とされているが、その刑務所の事情に詳しい人はありえないとしている。
ロバート・ローダーの前に「世界ユダヤ人会議」の議長を務めたエドガー・ブロンフマンも密造酒の家系で、父親のサミュエル・ブロンフマンはローゼンスティールの仲間。エドガーの弟、チャールズが1991年に創設した「メガ・グループ」はイスラエル・ロビーとされているが、イスラエルの情報機関と緊密な関係にあると言われている。エドガー・ブロンフマンの関係でイスラエルの情報機関へ引き込まれたひとりがエプスタインだ。
エプスタインは未成年の女性と有力者を引き合わせ、ふたりの行為を盗撮し、それを利用して後に恫喝の材料に使っていたと言われている。そのエプスタインは2011年にビル・ゲイツと親しくしていたとニューヨーク・タイムズ紙が伝えたのは2019年10月12日のことだった。
エプスタイン、彼と親密な関係にあったギスレイン・マクスウェル、そして彼女の父親はイギリスのミラー・グループを率いていたロバート・マクスウェルはいずれもイスラエルの情報機関のために働いていたと言われている。マクスウェルはエプスタインをイランとの武器取引に加えようとしていたようだ。
イスラエル軍の情報機関ERDに所属、イツァク・シャミール首相の特別情報顧問を務めた経験のあるアリ・ベンメナシェによると、3名ともイスラエル軍の情報機関(AMAM)に所属していた。(Zev Shalev, “Blackmailing America,” Narativ, Septemner 26, 2019)
ギスレインとエプスタインは1990年代に 知り合ったとされているが、ベンメナシェによると、ふたりは1980年代に親しくなっている。ニューヨーク・ポスト紙の元発行人、スティーブン・ホッフェンバーグによると、ふたりはあるパーティで知り合ったという。
ロバート・マクスウェルがAMANのエージェントになったのは1960年代だとも言われ、ソ連消滅でも重要な役割を果たしたと言われいるが、ソ連消滅の前の月、つまり1991年11月にカナリア諸島沖で死体となって発見されている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202407270000/
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2024/08/01 (Thu) 19:34:12
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日本が従属しているアメリカは世界制覇を目指して侵略戦争を繰り広げ、窮地に
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202407310000/
アメリカはソ連が1991年12月に消滅した後、立て続けに侵略戦争を行なってきた。例えば、1999年3月にはユーゴスラビア、9/11を経て2001年10月にアフガニスタン、2003年3月にイラク。ここまではアメリカ軍を主体とする軍隊が攻撃しているが、アフガニスタンやイラクでつまずく。
そこでバラク・オバマ大統領は師匠であるズビグネフ・ブレジンスキーに倣い、サラフィー主義者(ワッハーブ主義者やタクフィール主義者と渾然一体)やムスリム同胞団を主体とするアル・カイダ系の武装集団を編成。そして2011年2月にリビア、同年3月にはシリア。リビアはその年の10月にムアンマル・アル・カダフィ体制を倒し、カダフィ本人を惨殺したが、シリアのバシャール・アル・アサド政権は倒れていない。
シリアでは新たな武装集団ダーイッシュ(IS、ISIS、イスラム国)などとも表記)を組織、残虐さを演出し、それを口実としてアメリカ/NATOが軍事侵略しようと目論んだが、その前にシリア政府はロシアに軍事介入を要請、ロシア軍はアメリカの手先であるジハード傭兵軍を敗走させた。その際、ロシア軍の強さ、ロシア製兵器の優秀さを世界の人びとが知ることになる。
2004年にアメリカはロシアの隣国であるウクライナに内政干渉して自分たちの手先を大統領に据えたが、その政策が貧富の差を拡大させる新自由主義だったため、2010年の大統領選挙では中立を掲げるビクトル・ヤヌコビッチが当選、その政権を倒すため、2013年11月から2014年2月にかけてクーデターを実行、ヤヌコビッチ政権を倒した。ウクライナのクーデターでアメリカはネオ・ナチを手先として使い、新体制はナチズムの影響を強く受けることになる。
2023年10月にはガザで戦闘が始まる。パレスチナでの戦闘は1948年5月にシオニストがイスラエルを「建国」したところから本格化する。「建国」への道筋を作ったのはイギリスだが、フランスの富豪も支援していた。アメリカがイスラエルを支援するようになるのはジョン・F・ケネディ大統領が暗殺された後、「親イスラエル」のリンドン・ジョンソンが大統領に就任してからだ。ジョンソンのスポンサーはハリー・トルーマンと同じシオニストの富豪だった。
昨年10月にハマスはイスラエル領へ攻め込んだのだが、その前にイスラエルはイスラム教徒に対して挑発を繰り返していた。例えば、2023年4月1日にイスラエルの警察官がイスラム世界で第3番目の聖地だというアル・アクサ・モスクの入口でパレスチナ人男性を射殺し、4月5日にはイスラエルの警官隊がそのモスクへ突入、ユダヤ教の祭りであるヨム・キプール(贖罪の日/昨年は9月24日から25日)の前夜にはイスラエル軍に守られた約400人のユダヤ人が同じモスクを襲撃、さらにユダヤ教の「仮庵の祭り」(昨年は9月29日から10月6日)に合わせ、10月3日にはイスラエル軍に保護されながら832人のイスラエル人が同じモスクへ侵入しているのだ。それをアメリカなど西側諸国は黙認した。
昨年10月の攻撃直後、イスラエルのハーレツ紙は記事の中で「ハンニバル指令」について触れている。攻撃の際、約1400名のイスラエル人が殺されたとされたされたのだが、その中にハマスと交戦したイスラエルの軍人や治安機関員が含まれていると指摘されて1200名に訂正されたが、相当数はイスラエル軍の攻撃で殺されたと伝えたのだ。
同紙によると、イスラエル軍は侵入した武装グループを壊滅させるため、占拠された建物を人質もろとも砲撃、あるいは戦闘ヘリからの攻撃で破壊したとしていた。ハーレツの記事を補充した報道もある。
その後、ハーレツ紙は当初の報道を補強する情報を入手した。文書のほかイスラエル軍将兵の証言からイスラエル人を殺害した命令が具体的に示されている。誘拐されたイスラエル人の多くが、イスラエル軍に銃撃され、危険にさらされていたのである。パレスチナの武装集団にイスラエル人拉致され、人質になることを避けるため、自国の兵士や民間人を殺害するよう指示されたということだ。
ハマスは10月7日に民間人を虐殺、子どもの首が切り落とし、女性をレイプしたと西側では宣伝されてきたが、殺害したのはイスラエル軍、子どもの首を切り落としたり女性をレイプしたとする話は証拠が示されていない。作り話である可能性が高いと考えられている。
戦闘が始まった直後、ベンヤミン・ネタニヤフ首相はパレスチナ人虐殺を正当化するため、「われわれの聖書(キリスト教における「旧約聖書」と重なる)」を持ち出し、「アマレク人があなたたちにしたことを思い出しなさい」(申命記25章17節から19節)という部分を引用している。虐殺を正当化するため、ネタニヤフや彼の仲間はヘブライ語聖書(キリスト教の旧約聖書と重なる)を持ち出す。ネタニヤフたちの発言はカルトに他ならない。
旧約聖書には「アマレク人」を家畜ともども殺した後、イスラエルの民」は「天の下からアマレクの記憶を消し去る」ことを神に命じられたとは記述されている。アマレク人は歴史の上で存在が確認されていないが、この民族をイスラエルが敵視している勢力に重ねて見せた。
サムエル記上15章3節には「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」ということが書かれている。これこそがガザでイスラエルによって行われていることだというのだ。
ネタニヤフに よると「われわれは光の民であり、彼らは闇の民だ」としたうえで、イザヤの預言を理解しなければならないと主張する。「われわれ」とはイスラエル人、「彼ら」とはパレスチナ人、イスラム教徒、あるいはイスラエル以外の人びとを指しているのだろう。イスラエル政府はガザの人びとを皆殺しにしようとしている。
神に選ばれたと信じている人びとはイスラエルが負けるはずがないと考えているようだが、イスラエルはハマスに勝つことができず、その一方で非武装の市民を虐殺しているだけだ。すでに4万人が殺されていると言われているが、瓦礫の下には数千人の死体があり、その約4割が子ども、女性を含めると約7割に達すると推測されている。大量虐殺と言わざるをえない。
そのイスラエルをアメリカの支配層は賛美している。イスラエルはイギリスやアメリカを拠点とする帝国主義者の手先だからだ。そのアメリカに従属しているいのが日本にほかならない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202407310000/
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2024/08/07 (Wed) 09:33:06
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長崎を口汚くののしる駐日イスラエル大使
続壺齋閑話 (2024年8月 7日 08:23)
https://blog2.hix05.com/2024/08/post-7937.html#more
今年の原爆の日の式典をめぐる広島・長崎両市の対応は分かれた。広島がイスラエルを招待したのに対して、長崎は招待しなかった。そのことに対して駐日イスラエル大使が口汚くののしっている。長崎市は招待によって混乱が生じることを恐れて見送ったというが、それはでっちあげの理由だというのだ。
日本国内では、広島がイスラエルを招待することへの強い批判がある。広島は、長崎同様、ウクライナを侵略していることを理由にロシアを招待していない。その理由が正当ならば、ガザのパレスチナ人に対してロシア以上にひどい虐殺を行っているイスラエルを招待するのは、あきらかにダブルスタンダードだ。
広島が、ガザの大虐殺には目をつぶって、イスラエルを招待 しているのは、見方によっては、非常に政治的な行為である。広島は、ロシアには厳しくする一方で、イスラエルには連帯を表明している、と言われて仕方なかろう。それを主導しているのは某広島市長で、被爆者団体等はそれに批判的だという。これは某広島市長が政治的な動きを見せているのであり、被爆者団体のほうが理にかなった主張をしているとみてよい。
それにしても、駐日イスラエル大使の口汚いののしりかたは、まともな日本人ならとても受けいれられるものではないだろう。当該大使は、今進行中のイスラエルによるパレスチナ人の大虐殺にはいっさい触れていない。それを正当な行為だと思っているなら、ネタニヤフのように、率直に言うべきである。我々が行っているガザでの虐殺は正当な行為なのであり、ガザのパレスチナ人をイスラエルのユダヤ人が虐殺することは、正義にかなったことなのだと、と。
https://blog2.hix05.com/2024/08/post-7937.html#more
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2024/08/09 (Fri) 12:04:02
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侵略者の自衛権とは何か G7諸国大使の長崎市批判
続壺齋閑話 (2024年8月 9日 08:13)
長崎市が原爆の日記念行事にイスラエルを招待しないことに、今度は日本を除くG7メンバー国の駐日大使が合同で批判メッセージを出した。イスラエルにロシアと同じ扱いをするのでは誤解を招くというのがその理由だ。ロシアは侵略者だが、イスラエルは自衛権を行使しているだけだ、という理屈である。だが、イスラエルがガザのパレスチナ人を相手にやっていることは、ジェノサイドであって自衛権の行使などではないということは、小学生でもわかることだ。
そもそもイスラエル国家は、植民地主義国家(欧米の諸大国)の後援を得て、 ユダヤ人がパレスチナを侵略することで成立した国家だ。イスラエルはパレスチナに押し入り、力で追い払った後に、そのまま居座った。いわば居直り強盗のようなものだ。その居直り強盗にどんな自衛権があるというのか。
イスラエルの自衛権については、バイデンも口癖のように言っている。バイデンの言うイスラエルの自衛権とは、イスラエルによるパレスチナ人殺害の権利をいうらしい。イスラエルには、無条件な存在権を与えねばならない。それを脅かすものは、イスラエルとその同盟国であるアメリカの敵である。だから、場合によっては、アメリカはイスラエルとともに、イスラエルの敵と戦う用意がある。アメリカを敵に回したくなかったら、イスラエルを敵視することをやめよ。そういうメッセージを、バイデンは発し続けてきた。
イスラエルが好き勝手なことをできているのは、バイデンとアメリカ及び西側の大国が自分たちの後ろ盾になって、イスラエルのどんな行為も支持してくれると踏んでいるからだ。中東をめぐる滅茶苦茶な状況を引き起こした最大の当事者は、ネタニアフの統治するイスラエルというべきだが、それを(日本を除く)G7諸国が後押ししているということだ。G7が植民地主義のサロンであることは、かくれもない事実だが、その植民地主義をあからさまに長崎市に押し付けようとしている。そんな理不尽な仕打ちに、長崎市が屈するいわれはない。
https://blog2.hix05.com/2024/08/g7-2.html
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2024/08/09 (Fri) 19:36:32
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伊藤貫×吉野敏明対談 イスラエルの定義と歴史から見る腐敗しきった政治と世界情勢
【公式】吉野敏明の政経医チャンネル 〜日本の病を治す〜 2024/08/09
https://www.youtube.com/watch?v=q6s0o1P_XfY
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2024/08/22 (Thu) 08:55:40
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2024.08.22XML
核兵器を恫喝に使ってきたイスラエル(前)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202408220000/
イスラエル政府は7月31日、ハマスの幹部でイスラエルとの首席交渉官を務めていたイスマイル・ハニエとヒズボラの最高幹部のひとりであるフア・シュクルを暗殺した。イランの新大統領マスード・ペゼシュキアンの就任式に出席するためにテヘランを訪れていたハニエを殺したということはイランへの挑発でもある。
イランがイスラエルに報復することは間違いないが、その前に手順を踏んでいる。根回しをしていると言えるだろう。このイランがヒズボラやハマスと連携してイスラエルを早晩、攻撃するはずだ。アメリカやその属国はイスラエルを守ろうとするはずだが、成功する可能性は大きくない。
ヒズボラ単独でもイスラエルは軍事的に勝てないと言われ、ガザではハマス相手に苦戦している。中東の状況を悪化させ、アメリカが軍事介入せざるをえない状況をイスラエル政府は作ろうとしていると推測する人もいるが、そもそもイスラエルはイギリスの戦略に基づいて作り出されたのであり、イギリスの戦略を引き継いでいるアメリカもイスラエルと一心同体の関係にある。
アメリカのジョー・バイデン政権や副大統領で民主党の大統領候補でもあるカマラ・ハリスはイスラエルにブレーキをかけているかのような発言を続けているが、SIPRI(ストックホルム国際平和研究所)によると、イスラエルの武器輸入の69%はアメリカが占める。その次がドイツで30%。ほかのNATO加盟国も多くが供給しているが、アメリカとドイツで大半を占める。つまり、この2カ国が本当にイスラエル軍によるパレスチナ人虐殺を止めようと思えば、可能であり、ハリスたちの発言は口先だけである。
イスラエルには核兵器という切り札がある。この国の核兵器開発はフランスの支援でスタート、1960年2月にイスラエルの科学者はサハラ砂漠で行われたフランスの核実験に参加している。その直後にはイスラエル自身が長崎に落とされた原爆と同程度の核兵器を所有している。
1949年から63年まで西ドイツの首相を務めたコンラッド・アデナウアーはイスラエルとは友好的な関係にあった。イスラエルのダビッド・ベングリオン首相の求めに応じて小火器、ヘリコプター、部品などを提供している。1960年3月にニューヨークでベングリオン首相と会った際には、核兵器を開発するために61年から10年間に合計5億マルク(後に20億マルク以上)を融資することを決めている。
それに対し、アメリカのジョン・F・ケネディ大統領はイスラエルの核兵器開発に神経をとがらせていた(John J. Mearsheimer & Stephen M. Walt, “The Israel Lobby”, Farrar, Straus And Giroux, 2007)が、1963年11月にケネディは暗殺され、後任はシオニストの富豪アブラハム・フェインバーグから資金援助を受けていたリンドン・ジョンソン。フェインバーグは日本への原爆投下を許可したハリー・トルーマンのスポンサーでもあった。
イスラエルの核兵器 について内部告発したモルデカイ・バヌヌによると、彼の証言がサンデー・タイムズ紙に掲載された1986年10月当時、イスラエルが保有していた核弾頭の数は150から200発。水素爆弾をすでに保有し、中性子爆弾の製造も始めていたという。中性子爆弾は実戦で使う準備ができていたとしている。
後にカーターはイスラエルが保有する核兵器の数を150発だと推測、イスラエルの軍情報機関ERD(対外関係局)に勤務、イツァク・シャミール首相の特別情報顧問を務めた経歴を持つアリ・ベン-メナシェによると、1981年時点でイスラエルがサイロの中に保有していた原爆の数は300発以上。水爆の実験にも成功していたという。(Seymour M. Hersh, "The Samson Option", Faber and Faber, 1991)
こうした核兵器をイスラエル政府が使おうとしたことがある。1973年10月にエジプトのアンワール・サダト政権はイスラエル軍に対して奇襲攻撃をかけた。そして始まったのが第4次中東戦争である。(続く)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202408220000/
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147:777
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2024/09/04 (Wed) 16:50:48
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ユダヤと白人の狂った世界、パレスチナ人は迫害してもいいのか?
2024.09.04
https://www.thutmosev.com/archives/36683.html
「これは”やって良い事だ”」とユダヤ人と白人は必ず言います
それなら彼らはヒトラーも非難できないと思います
https://jp.reuters.com/world/security/IPIV7MFTQVOPLIURU5BQKKTYKI-2023-10-10/イスラエル、ガザ地区に過去最大規模の空爆 境界を掌握 _ ロイター
狂った連中の価値観
報道によると8月28日の水曜日頃、ベルリンのホロコースト記念碑に「ユダヤ人はジェノサイドを犯している」と落書きされパレスチナ国旗と「パレスチナを解放せよ」という落書きも残されていた
なおドイツはパレスチナで無差別攻撃をしているイスラエルに軍事援助し、ドイツの援助によって多くのパレスチナ人がなくなった
落書きの内容には何の間違いもないと思うがドイツ警察は「反ユダヤ」の容疑で捜索を開始し、捕まったら「落書き」ではなく反ユダヤの罪で処罰される
一方でパレスチナホロコーストに加担したメルケルやショルツ首相は当然ながら処罰されず、自分がパレスチナ人だったらユダヤ人やドイツ人を許せないと思うだろう
汚された記念碑は1943年2月、ユダヤ人でないドイツ人数百人(ほとんどが女性)が夫や自分の子供のユダヤ人が拘束されたのに抗議してデモ行進したのを記念したものだった
デモに参加したドイツ女性の多くは拘束されて労働施設に送られて、25人がアウシュビッツに送られて大半はなくなったとみられている
ドイツ人やユダヤ人は「だからユダヤ人には特別な権利がある」と言うのだが、土地や国家や生活を奪われるパレスチナ人には何の関係もない
アンネフランクがどこでどうなろうがパレスチナ人には関係がなく、もしドイツ人はそうしたいのならドイツの領土の半分を「イスラエル」として分譲してやれば良い
ある日どこかから「不幸な人々」が日本に押しかけて来て「我々は不幸だから日本を占領し日本人を追い出す」と言って日本人収容所を作って無差別爆撃を始めたら、あなたは賛成するだろうか?
24年7月にもオランダの首都アムステルダムにあるアンネ・フランク像に「ガザ」との落書きで汚損され、オランダ警察も犯人捜しをしているが見つかっていない
「アンネフランクが不幸な最後を遂げたから、ユダ人はパレスチナ人を無差別に迫害して良い」という考え方は狂っているが、ほとんどのユダヤ人がそう考えている
欧米人のSNSではもっと露骨な差別と迫害が正当化されていて、自分たちはパレスチナ人を「この世から消し去る」権利があると語り合っている
ユダヤ人によるホロコーストは許されるのか?
ユダヤ人と欧米キリスト教徒によるとドイツに迫害されたユダヤ人とイスラエルには関係がないので、ベルリンやアムステルダムの慰霊碑などを汚すのは「絶対に許せない行為」なのだという
では彼らはパレスチナ人を無差別に攻撃し200万人をこの世から消そうとするイスラエルも「許せない」のかというと、こっちはパレスチナ人はテロリストだからパレスチナ人を「許せない」のだという
言う事が最初から狂っているのだが、ユダヤ人がされたホロコーストは「許せない」と言い、ユダヤ人が今やっているホロコーストは当然の権利だと言っている
イスラエルの首相をしているネタニヤフがこの手の典型的な人間で、パレスチナ人全員をテロリストだと言い、だから全員をこの世から消してやると言っている
パレスチナ解放を目指す武装組織のハマスがイスラエルに奇襲攻撃したのは23年10月7日で、イスラエル側に多くの死傷者を出して251人がパレスチナ側に拉致された
イスラエル軍と米情報機関は何度もネタニヤフに攻撃を警告したがネタニヤフは「妄想だ」と言って相手にせず、易々と奇襲攻撃を許した
ガザ地区で平和に暮らしていた200万人のパレスチナ人には何の関係も無い話であり、ハマスの攻撃にイスラエル軍が無能だったので対処できなかっただけです
ネタニヤフは非難の矛先が自分に向けられたので戦時独裁体制に移行し言論を封じ、ガザ地区に無差別攻撃する事で権力を保った
この辺はヒトラーが失脚を防ぐために侵攻を続けたのと同じであり、独裁者がよく取る方法で自分を批判する人を「ハマスの手先」だと言って粛清しました
無関係なパレスチナ市民たちはネタニヤフのために無差別攻撃を受け、ほとんどの人が家を失い4万人がなくなり10万人以上が負傷し病院が爆撃されたので治療も受けられない
これを見ても欧米のキリスト教徒らは「大したことではない」と言い、250人の人質が連れ去られたのだから200万人のパレスチナ人を葬るのは当然だと言います
ユダヤ人やドイツ人、 欧米キリシタンが言う事はだいたい数字の辻褄が合わないのだが、ハマスという武装組織の1回の攻撃への報復で200万人のパレスチナ人全員を葬るのが「当然だ」という風に考えるのです
これを見ると日本からキリスト教を追放した豊臣秀吉は慧眼だったと思っています
https://www.thutmosev.com/archives/36683.html
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148:777
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2024/09/09 (Mon) 14:41:42
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2024.09.09XML
イスラエルによるパレスチナ人虐殺と小型中性子爆弾
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202409090000/
イスラエルの大量虐殺
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はパレスチナからパレスチナ人を一掃しようとしている。イスラエル軍がガザ住民を大量虐殺する中、ジョー・バイデン政権は「停戦案」を提示したというが、これは11月の大統領選挙をにらんだパフォーマンスにすぎないだろう。ヨルダン川西岸でも虐殺が始まった。ネタニヤフがパレスチナ人との停戦や和平を真剣に考えているとは思えない。虐殺を継続させるための時間稼ぎだと推測する人もいる。イスラエルを支援しているアメリカをはじめとする欧米諸国もそうしたことを熟知しているはずだ。
昨年10月7日にハマスがイスラエルへ攻め込んだ後、「われわれの聖書(キリスト教における旧約聖書)」を持ち出し、「アマレク人があなたたちにしたことを思い出しなさい」(申命記25章17節から19節)という部分を引用しているのだが、そこには神の命令として、「アマレク人」を家畜と一緒に殺した後、「イスラエルの民」は天の下からアマレクの記憶を消し去れと書かれている。アマレク人は歴史の上で存在が確認されていないが、この民族をパレスチナ人と重ねていることは確かだろう。
また、サムエル記上15章3節には「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」ということが書かれている。これこそがガザでイスラエルによって行われていることだ。ネタニヤフの思考の中にはパレスチナ国家どころかパレスチナ人も存在しないだろう。イスラエル政府が行おうとしていることは併合でなく民族浄化だ。
ピューリタンとシオニズム
パレスチナに「ユダヤ人の国」を作ろうというシオニズムがイギリスに出現したのは16世紀のことである。スチュワート朝のスコットランド王ジェームズ6世(イングランド王ジェームズ1世)は自分を「イスラエルの王」だと信じていたという。
その息子であるチャールズ1世はピューリタン革命で処刑された。イギリスにおける宗教改革で中心的な役割を果たしたのはカルバン派に属すピューリタン。その革命で重要な役割を果たした人物がオリヴァー・クロムウェル。彼の私設秘書だったジョン・サドラーもジェームズ6世と同じように自分をイスラエルの王と考えていたようだ。
実権を握ったクロムウェルは革命で仲間だったはずの水平派を弾圧、さらにアイルランドへ軍事侵攻して住民を虐殺する。侵攻前の1641年には147万人だった人口は侵攻後の52年に62万人へ減少。50万人以上が殺され、残りは「年季奉公」や「召使い」、事実上の奴隷としてアメリカなどに売られたと言われている。
クロムウェルを支援していた富裕層の中にポルトガル出身のフェルナンデス・カルバジャルというコンベルソ(ユダヤ教からキリスト教へ改宗した人びと)が含まれていた。イングランドでは13世紀からユダヤ教徒が追放されていたが、クロムウェルとカルバジャルの関係も一因になり、再び移民を認めようという動きが現れる。その中心的な存在がポルトガル出身でオランダのラビ(ユダヤ教の聖職者)だったメナセ・ベン・イスラエルだ。(Laurent Guyenot, “From Yahweh To Zion,” Sifting and Winnowing, 2018)
しかし、このピューリタンの体制は長く続かなかった。クロムウェルは1658年9月に死亡、その2年後に王政復古、一部のピューリタンはアメリアへ亡命している。
ピューリタンは1620年にメイフラワー号でアメリカへ渡り、ピルグリム(巡礼者)・ファーザーズと呼ばれるようになるが、北アメリカでイギリスが植民した地域でピューリタンは「新イスラエル」を建設していると信じていたという。その過程で先住民であるアメリカ・インディアンは虐殺された。アメリカでは先住民が「アマレク人」だった。
このように、シオニズムはイギリスから始まり、アメリカへ広がっていく。ユダヤ教シオニストが現れるのは19世紀になってからだ。1896年にセオドール・ヘルツルが『ユダヤ人国家』という本を出版している。
バルフォア宣言
イギリス政府は1838年、エルサレムに領事館を建設。その翌年にはスコットランド教会がパレスチナにおけるユダヤ教徒の状況を調査し、イギリスの首相を務めていたベンジャミン・ディズレーリは1875年にスエズ運河運河を買収した。その際に資金を提供したのは友人のライオネル・ド・ロスチャイルドだ。(Laurent Guyenot, “From Yahweh To Zion,” Sifting and Winnowing, 2018)
パレスチナに「ユダヤ人の国」を建設する第一歩と言われる書簡をアーサー・バルフォアがウォルター・ロスチャイルドへ出したのは1917年11月のこと。これがいわゆる「バルフォア宣言」だ。
イギリスは1920年から48年の間パレスチナを委任統治、ユダヤ人の入植を進めたが、1920年代に入るとパレスチナのアラブ系住民は入植の動きに対する反発を強める。
そうした動きを抑え込むため、デイビッド・ロイド・ジョージ政権で植民地大臣に就任したウィンストン・チャーチルはパレスチナへ送り込む警官隊の創設するという案に賛成、アイルランドの独立戦争で投入された「ブラック・アンド・タンズ」のメンバーを採用した。
この組織はIRA(アイルランド共和国軍)を制圧するために設立されたのだが、殺人、放火、略奪など残虐さで有名だった。そして1936年から39年にかけてパレスチナ人は蜂起。アラブ大反乱だ。
1938年以降、イギリス政府は10万人以上の軍隊をパレスチナに派遣する一方、植民地のインドで警察組織を率いていたチャールズ・テガートをパレスチナへ派遣、収容所を建設する一方、残忍な取り調べ方法を訓練した。イギリス軍はパトロールの際、民間のパレスチナ人を強制的に同行させていたともいう。
反乱が終わるまでにアラブ系住民のうち成人男性の10パーセントがイギリス軍によって殺害、負傷、投獄、または追放された。植民地長官だったマルコム・マクドナルドは1939年5月、パレスチナには13の収容所があり、4816人が収容されていると議会で語っている。その結果、パレスチナ社会は荒廃した。
イスラエル建国
シオニストはパレスチナからアラブ人を追い出すため、1948年4月4日に「ダーレット作戦」を始めるが、これは1936年から39年にかけて行われたパレスチナ人殲滅作戦の詰めだったという見方もある。1948年当時、イスラエルの「建国」を宣言したシオニストの武装組織に対して無防備な状態となっていた。
4月6日にはハガナ(後にイスラエル軍の母体になった)の副官、イェシュルン・シフがエルサレムでイルグン(シオニストのテロ組織)のモルデチャイ・ラーナンとスターン・ギャング(同)のヨシュア・ゼイトラーに会い、ハガナのカステル攻撃に協力できるかと打診。イルグンとスターン・ギャングは協力することになる。
まず、イルグンとスターン・ギャングはデイル・ヤシンという村を襲うが、この村が選ばれた理由はエルサレムに近く、攻撃しやすかったからだという。村の住民は石切で生活し、男が仕事で村にいない時を狙って攻撃するプラン。早朝ということで、残された女性や子どもは眠っていた。
国連総会で1948年12月に採択された決議194号はシオニストに追い出されたパレスチナ人が故郷に帰還することを認めているが、実現していない。
皆殺しの最終兵器
パレスチナ人を皆殺しにしようとしていることをネタニヤフ政権は隠していない。西側の有力メディアはその宣言を聞かなかったことにしているだけだ。
アメリカやイスラエルは小型核兵器を使っているという噂が以前から流れている。そして現在、アメリカ平和情報評議会(APIC)とイギリスのグリーン・オーディットは、イスラエルがガザと南レバノンで小型核兵器を使用している可能性について調査しているという。
クリストファー・バスビー教授によると、ガザやレバノン南部の爆撃地域を走行した救急車のエンジンエアフィルター、爆撃地域に住んでいる人の髪の毛、爆撃痕跡のガイガーカウンターの測定値と土壌サンプルを提出するよう求めているようだ。この調査への協力をレバノン赤十字社は拒否しているともいう。
イスラエル軍は2006年7月から9月にかけてレバノンへ軍事侵攻してヒズボラに敗北した。その際にイスラエルが誇るメルカバ4戦車も破壊されている。
その侵攻作戦の直後にバスビー教授はレバノンへ入り、残されたクレーターを調査したところ、濃縮ウラニウムが見つかったという。レバノンやガザを走っていた自動車のフィルターからもそうした物質が発見されたという。同教授はイラクの2011年10月にイラクのファルージャでも調査、そこで濃縮ウラニウムが人の髪の毛や土の中から検出されたと語っている。
バスビーによると、彼が濃縮ウラニウムに関する調査を始めた切っ掛けは、キアムにあるイスラエルの爆弾の穴が放射能に汚染されているという2006年の記事。レバノンの新聞が掲載したという。アリ・コベイシ博士がガイガーカウンターをクレーターに持ち込んでクレーター内の放射線レベルを調べたところ、近隣の20倍であることを発見したとされている。こうした発見に基づく記事をロバート フィスクが2006年10月、イギリスのインディペンデント紙に書いている。
ファルージャに放射性物質の汚染があることは知られていたが、劣化ウラン弾によるものだと理解されていた。その理解が濃縮ウランの発見で揺らぐことになる。
バスビーはイタリアの核物理学者、エミリオ・デル・グイディーチェから濃縮ウランがなぜ存在しているのかという理由を2006年に聞いたという。
グイディーチェは1970年代初頭の超弦理論のパイオニアで、後にイタリアのINFN(国立原子核物理学研究所)でジュリアーノ・プレパラータと共同研究している。
そのグイディーチェによると、ウランに重水素を溶かした野球ボールほどの弾頭を固体に向けて発射すると水素は常温核融合を起こしてヘリウムになり、強力なガンマ線を放出するという。高温の放射線フラッシュと中性子で人を殺す新しいタイプの核兵器で、セシウム137のような核分裂生成物は出さないという話だった。この兵器をアメリカはファルージャやコソボで使用したとバスビーは説明している。
ドミニク作戦をアメリカは1962年10月、太平洋で一連の核兵器実験を実施している。ドミニク作戦だ。その中にジョンストン島で行われたホーサトニックと名付けられた実験がある。ウィキペディア(英文)でさえ、アメリカ最後の核兵器空中投下で、99.9%クリーンであると報告されたとされている。
バスビーの解説によると、フラッシュを直接浴びた場合、体の一部、腕、脚、遮蔽物のない場所が黒焦げになり、エアロゾル化したウランの粉塵は吸い込まれて肺を破壊し、リンパ系に移行してリンパ腫や白血病を引き起こす。ウランの粒子が臓器に蓄積すれば癌の原因になる。ウラン粒子が飲み込まれると、大腸で固定化され、そこでがんを引き起こす可能性がある。また遺伝的な影響、乳児死亡率の上昇、先天性奇形、流産、出生時の性比の乱れ、不妊なども指摘されている。
イスラエルは世界有数の核兵器保有国である。 その実態を初めて具体的に告発者したのはモロッコ出身のモルデカイ・バヌヌ。1977年8月から約8年間、技術者としてディモナの核施設で働いていた。彼の証言は1986年10月にサンデー・タイムズ紙が掲載した記事に書かれている。それによると、その当時、イスラエルが保有していた核弾頭の数は150から200発。水素爆弾をすでに保有し、中性子爆弾の製造も始めていたという。中性子爆弾は実戦で使う準備ができていたとしている。後にカーターはイスラエルが保有する核兵器の数を150発だとしている。
また、イスラエルの軍情報機関ERD(対外関係局)に勤務、イツァク・シャミール首相の特別情報顧問を務めた経歴を持つアリ・ベン-メナシェによると、1981年時点でイスラエルがサイロの中に保有していた原爆の数は300発以上。水爆の実験にも成功していたという。(Seymour M. Hersh, "The Samson Option", Faber and Faber, 1991)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202409090000/
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2024/10/16 (Wed) 16:40:19
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【山崎行太郎チャンネル】ハイデッガーとナチズムについて。
森哲子事務所 2024/05/15
https://www.youtube.com/watch?v=FY1DCBPhygU
【山崎行太郎チャンネル】《イスラエルとパレスチナの《戦争》なんて知らないよ。》
森哲子事務所 2023/10/14
https://www.youtube.com/watch?v=KussfI4jWDA
【山崎行太郎チャンネル】ナチズムからシオニズムへ。パレスチナの《ガザ地区》こそ現代の《ガス室》ではないか。
森哲子事務所 2023/10/22
https://www.youtube.com/watch?v=nbzbWFdqtb0
【山崎行太郎チャンネル】イスラエル亡国論。イスラエルの戦争敗北の可能性について。
森哲子事務所 2023/10/29
https://www.youtube.com/watch?v=VYfZL9KEI_k
【山崎行太郎チャンネル】TBSの戦場ジャーナリスト須賀川拓記者は、イスラエルの情報工作の手先だろう。
森哲子事務所 2023/11/07
https://www.youtube.com/watch?v=5ZtmkYwIo1A
【山崎行太郎チャンネル】ネタニヤフかヒットラーか、どちらが最高のワルか。
森哲子事務所 2023/11/12
https://www.youtube.com/watch?v=AmgthBZMdWg
【山崎行太郎チャンネル】大石あきこの《イスラエル批判》を徹底擁護する。
森哲子事務所 2023/11/25
https://www.youtube.com/watch?v=PNtQ4gOVEA4
【山崎行太郎チャンネル】爆笑。 従米売国派=飯山あかり大批判。
森哲子事務所 2024/01/02
https://www.youtube.com/watch?v=vtQUEQBu5H0
【山崎行太郎チャンネル】飯山あかりと長谷川幸洋。ネットウヨ系文化人たちの馬鹿騒ぎ。
森哲子事務所 2024/03/27
https://www.youtube.com/watch?v=EIRLXksV7sk
【山崎行太郎チャンネル】飯山バカリンさん、お薬の時間ですよ。
森哲子事務所 2023/11/22
https://www.youtube.com/watch?v=YDtKkbZ7MPU
【山崎行太郎チャンネル】広瀬めぐみと飯山あかりについて。
森哲子事務所 2024/03/10
https://www.youtube.com/watch?v=uX8S8ZZnbV0
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2024/10/21 (Mon) 03:02:08
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重信メイ氏出演!『パレスチナの深層』(2月23日(祝・金)21時~生配信)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=wPpbcnI8f9k
レバノン・ベイルート生まれの中東問題専門のジャーナリスト・重信メイさんがゲスト。
他のメディアでは知ることのできない重信メイさんが語るパレスチナの深層。
●ゲスト:重信メイ(ジャーナリスト)
●出演:島田雅彦(作家)白井聡(政治学者)
●司会:ジョー横溝
【重信房子にきく】私がパレスチナで見た現実
著者が語る 2024/05/25
https://www.youtube.com/watch?v=rmLBBoQQ0GI
昨年10月7日、パレスチナの、ガザ地区のハマースを含む武装勢力が、イスラエルに越境奇襲攻撃を仕掛け、およそ1200人を殺害し、約240人もの人質を取った。イスラエルは報復攻撃を開始し、ガザではすでに3万5000人以上が亡くなり、7万8000人以上が負傷している。
1948年のイスラエル建国から、領土と権利をめぐり、ユダヤ人とアラブ人はそれまで以上に激しく衝突を繰り返し、圧倒的な軍事力を持つイスラエルが「ジェノサイドだ」と批判されるほど激烈な弾圧を繰り返して領土を拡大してきた。
かつて、日本赤軍を結成し、パレスチナ解放人民戦線(PFLP)に参加して、およそ30年に渡り、現地で共に戦った日本人は今何を思うのか。『パレスチナ解放闘争史 1916-2024』(作品社)を上梓した重信房子氏に聞いた。(聞き手:長野光、ビデオジャーナリスト)
重信房子、北朝鮮、オウム真理教の深い関係
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/300.html
右翼・左翼の対立を使った分割統治政策 _ 左翼運動・マルクス主義運動は国際金融資本が資金提供していた
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/296.html
若松孝二 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 (2007年) _ 1970年代はこういう時代だった
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/287.html
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151:777
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2024/10/23 (Wed) 01:22:35
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イスラエルによるイラン攻撃計画
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16875310
重信メイ氏出演!『パレスチナの深層』(2月23日(祝・金)21時~生配信)
エアレボリューション レギュラー出演:島田雅彦(作家)白井聡(政治学者)
https://www.youtube.com/watch?v=wPpbcnI8f9k
レバノン・ベイルート生まれの中東問題専門のジャーナリスト・重信メイさんがゲスト。
他のメディアでは知ることのできない重信メイさんが語るパレスチナの深層。
【中東情勢】”イスラエルハマス戦争”イスラムを敵視する保守たちが危険である理由(宇山卓栄×石田和靖)
2024/04/20
https://www.youtube.com/watch?v=Ig0hJa2UtD4&t=309s
【今、世界はどうなっている?】林千勝×水島総 第22回「アメリカをイスラエルの用心棒に作り替えたキリスト教シオニズム百年史 / 欺瞞の殿堂ヒロシマ 他」[桜R5/1/21]
https://www.youtube.com/watch?v=k7Gj1zNE6zk
36:56 からキリスト教シオニズムの解説
伊藤貫×吉野敏明対談 イスラエルの定義と歴史から見る腐敗しきった政治と世界情勢
【公式】吉野敏明の政経医 チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/08/09
https://www.youtube.com/watch?v=q6s0o1P_XfY
イスラエルの殲滅戦思想
【桜さろん・ちょい見せ】第17回 ゲスト:矢野義昭(元陸上自衛隊小平学校副校長 陸将補)※後半はこちらから→https://sakura-daigaku.jp/kouza/
2024/08/19
https://www.youtube.com/watch?v=MZZ7qemKVXE&t=1002s
【Front Japan 桜】エゼキエル戦争前夜[桜R6/10/14]
キャスター :石田和靖・鈴木くにこ・前田有一
https://www.youtube.com/watch?v=wS5K_DxFxLY
イスラエル・ロビー が米国で行なっている親イスラエル教育
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16836388
キリスト教シオニズム
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14082175
キリストの再臨とアメリカの政治
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14007057
パレスチナ問題は米英帝国主義と旧約聖書カルトが生み出した
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米国の世界戦略を実現、 さらにガザ沖に天然ガスを奪うこともガザで虐殺する理由
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16822342
アメリカ人による極悪非道の世界侵略の歴史
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イラン革命
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米国はイランで「カラー革命」を目論んでいる
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イスラエルの核戦略
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ハマスはモサドが作り、支援している似非テロ組織
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14154285
ハマスによるイスラエル総攻撃、その前にイスラエルがやった事
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14153380
米国の世界戦略を実現、さらにガザ沖に天然ガスを奪うこともガザで虐殺する理由
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16822342
ポケベル爆破!強まるイスラエルの攻勢!全面戦争は不可避か?
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16871277
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2024/11/02 (Sat) 16:24:04
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『イスラエルとパレスチナ:ユダヤ教は植民地支配を拒絶する』 ヤコヴ・ラブキン 著 鵜飼哲 訳
2024年10月31日
https://www.chosyu-journal.jp/review/32404
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%83%91%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%8A%E2%94%80%E2%94%80%E3%83%A6%E3%83%80%E3%83%A4%E6%95%99%E3%81%AF%E6%A4%8D%E6%B0%91%E5%9C%B0%E6%94%AF%E9%85%8D%E3%82%92%E6%8B%92%E7%B5%B6%E3%81%99%E3%82%8B-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88-1099-%E3%83%A4%E3%82%B3%E3%83%B4%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%96%E3%82%AD%E3%83%B3/dp/4002710998
現在世界各地で多くのユダヤ人が、ガザの即時停戦、占領の終結、パレスチナの解放を求めてデモ行進などをおこない、イスラエルのジェノサイドへの批判を強めている。ドイツではガザの虐殺に抗議したことで逮捕された人々のなかに、元イスラエル人を含む多数のユダヤ人がいた。ところがこれらのユダヤ人も「反ユダヤ主義」のレッテルを貼られて非難を受けているそうだ。
この本は、どうして世界の多くのユダヤ人がシオニズムを拒絶し、イスラエルを非難しているのかを理解する助けになる。ユダヤ教のラビ(宗教指導者)たちや知識人たちは、シオニズムがこの世に誕生した19世紀末から、「ユダヤ人国家」という思想そのものを、ユダヤ人にとってもアラブ人にとっても命取りになりかねないものとして批判してきた。著者は、1945年に旧ソ連に生まれ、モスクワのソ連科学アカデミーで学んだ後にカナダに移住し、モントリオール大学教授としてユダヤ教とシオニズムおよびイスラエルを研究してきた人だ。
ナチス思想と酷似 ユダヤ人に嫌われた主張
著者によれば、19世紀半ばのオスマントルコ領パレスチナは、平和な辺境の属州で、宗教、種族、言語の異なる様々な集団が共存して生活していた。当時パレスチナに住んでいたユダヤ教徒、ムスリム、キリスト教徒にとって、ナショナリズムは馴染みのない外国思想だった。
米国のユダヤ教専門家、ラビのジェイコブ・ニューズナーは、「存在するあらゆる宗教のなかで、イスラームとユダヤ教ほど共通点が多く、相互理解のチャンスに恵まれた二つの宗教は存在しない」といった。中世のユダヤ教は、文法、哲学、科学など多くの要素をイスラームから吸収した。ユダヤ人はアラブの知を、ルネッサンス期のキリスト教徒の思想家たちに伝達するうえで重要な役割を果たした。
変化が起きたのは、19世紀末のシオニズム誕生からである。シオニズムの目的は、ユダヤ人をその出身国からパレスチナに移住させ、パレスチナに政治的経済的支配を確立することだったが、その主張があまりにも欧米の反ユダヤ主義者と似ていたので、大半のユダヤ人はこれを嫌った。聖地への帰還は日々の儀礼の一部をなしていたとはいえ、それは政治的な、いわんや軍事的な目標などではなかったし、ユダヤ教の教えはパレスチナに向けて集団で運動を起こすことを、たとえ「諸国民の同意」があっても一切禁じていたからだ。
ところが第一次大戦後、イギリスが領土を中東に拡大する意図から、「パレスチナにおけるユダヤ人の民俗的郷土」への支持を表明すると、それがシオニストたちへの援護射撃となった。
注目すべきは、初期のシオニストの大半が、ロシアや東欧にいた無神論者のユダヤ人であり、彼らが「神の代わりにユダヤ民族を信じていた」ことだ。つまりシオニズムが体現しているのは、数千年間に発展してきたユダヤ教ではなく、19世紀末にヨーロッパの植民地主義が持ち込んだ企てに共鳴した連中の、東欧(ポーランドやウクライナ)の種族的ナショナリズムに影響を受けた思想であり、それはアラブ人の非人間視を特徴としていた。
当時、多くのユダヤ人は、その思想がナチスのドイツ民族至上主義とうり二つだったことから、これを拒絶した。80万人以上といわれるパレスチナ難民を生んだ1948年の第一次中東戦争の最中にも、パレスチナのラビたちが白旗を掲げてシオニズムに反対するデモ行進を敢行したことも、この本の中に記されている。
シオニズムの特徴は、世界中に四散したばらばらの集団から、一つの「新しい民」を人工的につくり出さねばならないことに由来すると著者はいう。しかも、すでに地元に住んでいるパレスチナ人を追い出して入植する入植植民地主義を実行するわけだから、シオニストはアメリカ大陸にやってきた清教徒と同じようにみずからの「道徳的優位性」を信じ込み、原住民は抹殺しなければならない部外者とみなした。それが今につながっている。
このようにユダヤ教とシオニズムの間には巨大な溝が広がっている。そのシオニズムの暴力が最初に向かったのが、ユダヤ人だった。ユダヤ人の弁護士ヤコブ・デ・ハーンは、ユダヤ教超正統派やアラブ人の名望家と結びついて、シオニストは少数派に過ぎないことを英当局に報告し、パレスチナにユダヤ人の民族的郷土を建設する計画を破棄させようとして、1924年に暗殺された。
イスラエル国内の教育は、アラブ諸国に包囲されているという恐怖を煽動し、「祖国のための死」を教え込む狂信的なものだ。そして、ガザ地区での民間人の犠牲を教えようとした歴史の教師を逮捕するなど、真実から目を背けるよう強いている。そうして肉弾として駆り出された戦場は、米軍需産業の新兵器の実験場だ。それは、中国の脅威が煽られ、米本土の盾にされようとしている日本にとっても他人事ではない。
ガザで示した本質 自ら墓穴掘ったイスラエル
しかし、と著者は強調する。ガザの壊滅は、世界中のユダヤ人に入植植民地としてのイスラエルの性格をはっきりと焼き付けた。イスラエルの行動がユダヤ教の教えのすべてに、とりわけ慎み、共感、親切という基本的価値に反するからだ。そして1世紀以上前にシオニズムを拒絶した父祖たちのことを思い起こし、全世界でパレスチナ人を支持する行動に参加している。イスラエルはみずから墓穴を掘ったに違いない。
今、イスラエル国家内外からの声は、 「シオニズムの実験は悲劇的な誤りだった。それを停止するのが早ければ早いほど、それだけ全人類のためになる」と呼びかけている。このことが意味するのはヨルダン川と地中海の間のすべての住民に平等を保障し、現在の植民地支配をすべての市民の国家にかえることだ。
その批判は、イスラエルに武器弾薬を供与し続け、パレスチナ人やレバノン人の虐殺を支え続けるアメリカやG7の諸国にも向けられている。これら一握りの国々こそが、国際法を踏みにじり、国際法廷の判決に目をつぶり、他国を侵略して社会全体を荒廃させ、自国民の福祉も完全に無視して、平和な世界をつくる障害になっているからだ。
https://www.chosyu-journal.jp/review/32404