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バランス出力をアンバランスに変換するアダプター

1:777 :

2023/06/02 (Fri) 12:05:29

2023年 06月 02日
平衡と不平衡  : GRFのある部屋 
https://tannoy.exblog.jp/33129278/

後期高齢者になると、やはり無理が効かなくなります。二週間前の1600キロの疲れが徐々に出てきたのでしょうか。決定的になったのは、先週の土曜日の横羽線道路架け替えによる大渋滞です。厚木郊外のK&Kさんのお宅に行くのに、行きが3時間半、帰りも2時間半も渋滞でかかりました。高速道路の渋滞は、自動運転の機能が働いてそれほど負担にはなりませんが、一般道ではハンドル操作がはるかに多く、長時間の緊張は疲れが出ます。それ以前の広島出張の時もそうでしたが、左手の親指と人差し指のいわゆる合谷(ごうこく)のあたりが痛く、それを右手が庇っていたのでしょう。普段はハンドルを長時間握っていても右手が痛くなるようなことはありませんので。

それと、真夜中に起きると、つい調べ物をしたり、本ブログを書いたりして、深夜に長時間モニター画面を見ることが多く、目も疲れるし、マウスを触っている右手の中指に負担がかかっていたのだと思います。加えて、長時間運転と出張からくる食事の不規則、お客や友人とのお酒の飲み過ぎが重なり、弱いところに集中して出てきたようです。K&Kさんの往復の次の日から、右手の筋がこわばり、腕橈骨筋が動くと筋肉痛のようになります。それが月曜には手首の方からだんだん広がっていき、木曜日の今日は、我慢できないところまで来ました。

痛くなってきた月曜から専門家のProFitさんに症状緩和の方法も聞いてきてきたのですが、素人のケアでは治りません。今日になって受診の予約を相談したら、週末までいっぱいとのことでしたが、幸いにも夕方にキャンセルがあったようなので、これから出かけていくつもりです。どうなるでしょう。腕の筋肉は複雑に絡まり、どこかに負担が集中すると、庇いあうエリア全体に負担が広がっていくようです。指の下から手首に痛みが広がると、歯磨きも、電気シェーバーも動かすと腕の筋肉のどこかが悲鳴をあげます。

コロナの間控えていた病院の検査も徐々に解禁して、久しぶりにいろいろな箇所を検査をしたら、大概は通過できたのですが、以前ほどではないにしても、太り過ぎによる高い血糖値を下げるには、日頃の運動しかないと思い、普段歩かないのに急に7000歩も歩いたり、下半身強化7秒スクワットを始めたりしてたので、その負担や影響もあるのかもしれません。何事も慣れないことを急に始めるとどこかに負担がかかりますね。

イタタタ・・

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そんなわけで、手はよく動かないのに、先週のK&Kさんのお宅でも話題に出た、アンバランスに変換するアダプターのことが気になっています。プリアンプがバランスのXLR端子の出力になっている場合、アンバランスのパワーアンプのRCAの入力には、XLRのバランス配線からRCAのアンバランスに線を繋がなくてはなりません。平衡のバランス線は、位相の反対の二つの線をどう一筐体の中に入れて、お互いの違う点を打ち消す目的で使われていました。

真空管の時代は、600Ωの平行線で、機器類を結ぶのは約束事でした。コンサートホールの頭上に設置されている常設のマイクの線は、いったんホールの天井まで引き込まれ、そこから調整室の中まで、100メートル以上を引き回されます。その間に小出力のマイク出力に、いろいろな会場の線から、ハムや雑音が飛び込んできます。その雑音成分を平行に並んだプラスマイナスが反対の線の中で打ち消し合うのです。

またアンプ内もプラスマイナス反対の回路が、シングル出力のの片方だけの増幅ではなく上と下の両方から増幅する馬力あふれる音の方がダイナミクスを再現できるので、平衡の配線が取り入れられています。そのようなプロの現場のような広い、雑音だらけの環境ではない家庭内では、よりシンプルなシングル出力に良さを見せているファンも多いようです。そのため、バランス出力をアンバランスに変換するアダプターが必要になります。

Henry さんにそのあたりを聞いてみました。

Electronic balanced output should have pin 3(-) shorted to pin 1 (ground) when connecting to an unbalanced input.
That is if the electronic balanced output circuit is correctly designed.

電子バランス出力は、アンバランス入力に接続する場合、3番ピン(-)を1番ピン(グランド)に短絡させる必要があります。これは、電子バランス出力回路が正しく設計されている場合です。

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変換アダプターを整理すると、XLRのバランス回路からRCAのアンバランス回路に変換するアダプターの使わない3番ピンは、

① アースに落とす
② アースには落とさず浮かしたままにする
③ 2番も3番も同じ負荷を与えてからアースに落とす

このいずれかの方法を行うのですが、出力しているバランス回路に余裕があるか、平衡回路の反対側がショートされても余裕があるか、常に同じ様な負荷を与えてバランスを取るかのいずれかを選ばなくてはなりません。アダプターの材質やメッキの仕方で音色が変わるので、厳密な意味では同じアダプターを改造して聞き比べなければなりませんね。これも大変なことです。

XLRの端子はバラせないタイプが多く、改造をするのも容易ではありません。PADやCARDASにも使われているNeutrikの黒いタイプは、ネジ式になっていて分解できます。しかし、これは市販されていなくて入手が困難です。同じタイプの新型が中国のサイトから出ていましたが、カード情報などが心配なので、少し高くなりますが、アメリカのいつものサイトから購入してみました。

そこで、手配ができたので、手持ちのNeutrikを分解して3番ピンを外してみました。動かない腕では、半田コテもままならず、痛い思いもしましたが、時間をかけながらも改造しました。何もこんな時にやらなくてもという内なる声も聞こえましたが、好奇心には勝てません(苦笑)。

当然ながら、三つとも音は違います。しかし、今までは①のアースに落とす接続で、音を聞いてきて、調整も行っていましたので、再度、色々な試聴用のCDを聞き直してみないとなんとも言えません。我に帰ると、この動かない手をなんとかしなければ。

夕方、2時間も時間をかけてProFitさんに整体を行ってもらいました。案の定、体のバランスが悪くて、左右の状態が著しく違い、バランスが崩れていました。パソコンに正対していなく体が斜めになっているそうです。その状態を毎日行なっているので、無理が右腕に蓄積しているそうです。両足のバランスが悪くて、片方の足が地についていませんでした。針を打ち、体の歪みを徐々にとって、2時間後にはだいぶ楽になってきました。しかしいっぺんには治りません。また来週来て様子を確かめなくては。

アンプの出力だけがアンバンスに変換されていたのではなく、身体の平衡もだいぶずれていた様です。
https://tannoy.exblog.jp/33129278/
2:777 :

2023/06/02 (Fri) 12:15:35

バランス接続端子とオーディオケーブル:種類と接続事例 | オーディナリーサウンド
https://ordinarysound.com/balanced-connection/


オーディオのイシノラボ・ドットネット - 第8章 オーディオ機器間の接続について
https://ishinolab.net/modules/doc_serial/audio_amplifier_lecture/amplifier_0008_001.html


PRO CABLE - プロ用オーディオケーブル・最強のアンプ・オーディオ電源 ケーブル -

オーディオのXLRバランス転送(伝送)に要注意!・その実態(要注意)
https://procable.jp/setting/23.html

オーディオ用、レコーディング用のXLRプラグは金か銀か??「プラグワークの最終回答!」
https://procable.jp/setting/63.html


BELDEN ベルデン 8423
Belden8412の三芯バージョンが8423です。XLR−XLRバランス専用、超高性能ケーブル。
https://procable.jp/analog/belden8423.html

3:777 :

2023/06/02 (Fri) 12:28:13

バランス接続できる個所はバランス接続。
バランス接続できない個所はアンバランス接続。

このことは当たり前の話であり、オーディオ信号の「信号伝送」は、バランス伝送が基本中の基本。

RCAタイプのピンジャックなどのアンバランス入出力は、短い距離の伝送など、バランス伝送でなくても、あまり問題が発生しない場合の「簡易伝送法」である。

だから状況に応じて、よかれと思うやり方で接続すればいい。

えっ、なぜバランス伝送が基本中の基本なのか、って?

これも理屈は簡単だけれど、続きはまた、ということにして、なにか一曲聴かせてほしいな。

(口伝(1)オーディオ事始 おわり)
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-01-20
4:777 :

2023/06/15 (Thu) 14:13:02

2023年 06月 15日
平衡と不平衡 ②
https://tannoy.exblog.jp/33168363/

Commented by K&K at 2023-06-04 00:58 x
GRFさん
変換アダプターの比較試聴結果が気になります。それとひとつ(ふたつ?)質問があります。CARDASとPADのアダプターについてです。これらは3番ピンがアースにショートされているのでしょうか?
GRFさんがおっしゃられていますように昔の業務用機器のバランス出力はトランス使用だったので3番ピンをアースに落とす必要がありましたが、現代のバランスアンプ出力(トランス無し)ではショートされるとプリへ負荷がかかるのとプリに余裕があったとしてもアースラインに大きな電流が流れることの弊害が出ると思われます。
いずれにしても試聴結果が肝心なのでこのお話の結果を楽しみにしております。

Commented by TANNOY-GRF at 2023-06-04 02:18 x
K&Kさん 思わせぶりな記事の書き方ですみません。
まずご質問の「CARDASとPADのアダプターについてです。これらは3番ピンがアースにショートされているのでしょうか?」
両方とも、3番ピンはアースにショートされています。これは市販の段階では、どのメーカーもそうです。
プリアンプのバランス端子に接続される側のXLR端子はFemaleタイプです。プリアンプを出たところでショートされることになります。反対にプリアンプ側がアンバランスだとパワーアンプの入り口での変換はMaleタイプになります。その場合でも、3番ピンは普通はアースされています。

サウンドパーツさんのパワーアンプに付属しているアダプターは、その点を明記されて3番ピンはアースされていません。その点をHenryさんは、「That is if the electronic balanced output circuit is correctly designed.」と言われているのでしょう。いずれにしても音は違います。特に和室のユニコーンに使用すると最低域の音が変わります。最低域が十分に出ている大きな部屋だと、音色と並行で出ている50Hz以下用のSD05のアナログ端子とのバランスにもなります。いずれにしても、微妙なテストなので、時間をかけて行なっています。

Commented by K&K at 2023-06-04 16:05 x
GRFさん、ご回答ありがとうございました。後編、期待しております。

Commented by のびー at 2023-06-09 06:51 x
興味深く記事を拝読しました。レスも参考になります。私も幾つか変換ケーブルを作って試行錯誤したことがあります。
技術的な解説は以下のサイトが分かりやすいので、私は参考にしています。

https://www.cable-tsukasa.jp/new/2021-06-16-211802.html

平衡と不平衡 ②_f0108399_04131080.jpg

K&Kさん のびーさん お待たせしました。

3番ピンのCOLDが、グラウンドに落ちているか、浮いているかの違いなのですが、非常に微妙な実験になりました。私がこれらのXLR→RCAアダプターを使っているのは、MolaMolaのバランス出力から、アンバランスの入力しかない是枝さんのパワーアンプにどうやって接続するかの問題でした。

MolaMolaはポリシーとして、「バランス接続の方が本質的に優れている」と考えるために、二系統ある出力端子は、XLRのバランスしかありません。アンバランス入力(RCA端子)しかないパワーアンプには、一般的なアダプターか、変換ケーブルを使えとマニュアルには書かれています。そして2番ピンがホットであり、3番ピンは基準電位を帯びる(コールド / マイナス)ことに留意しろと書かれているだけです。
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ところがその一般的なアダプターの3番ピンが、実際には、グラウンド(アース)に接続されているのです。これはトランス結合でバランス接続する場合は、コールド側をグラウンド(アース)に落とさないと動作しなかったからです。現在では、バランス出力回路は電子化されているので、COLD側がアースされていると、その回路に多大な電流が流れ壊してしまうこともあります。(のびーさんの推薦のサイトを参考にさせていただきました)

一般的なXLR→RCA変換アダプターは、皆、3番ピンがアースに落ちていますので、回路内では文字通りアンバランスな状態で使っていることになります。そこで、アダプターないの3番ピンからアースに落ちている線をカットすればいいのですが、現在市販されているXLR→RCA変換アダプターは締め付けてあるので、壊さなければ内部をさわれません。(上の写真の中央の銀色の端子)

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一方、上の写真の様な、黒い色のアダプターは、同じNEUTRIK製なのですが、ネジを回せば分解できるタイプです。そのアダプターが一組み合ったので、それを分解して、3番ピンからアースに行く線をカットしました。これはいうは簡単ですが、慣れていないと再度組み立てる時の順番が分からなくなったり、捻ると痛む腱鞘炎の手で久しぶりに使うハンダゴテに苦労しました。ようやく処理をして繋いだら、その差が微妙で、前回から時間をいただいて順列組み合わせの実験を行なってきました。

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下の写真の右側はスイッチクラフト社製のアダプターをホット・コールドのどちらにも一定の負荷が加わる様に夜香さんに改造していただいたアダプターです。現在は、製品化されていますので、それを購入させていただきました。


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これで、ノイトリック製の銀色のアダプター(3番コールドがアースに落ちているタイプ)同じくノイトリック製のクリアダプターの三番ピンとアースの線を外した黒いアダプター、そして、DVAS社製のホット側、コールド側の両方に同じ負荷を与えたタイプを聞き比べてみました。

比べると、その回路上の違いもありますが、製品の材質、構造の差も大きく、同じアダプターで聴き比べなければ思い、改造できる黒いノイトリック社製のアダプターを探したら、同じ製品はなく、中国製の同等品しかありませんでした。同じ構造ですが、材質は微妙に違います。そうなるとそのアダプターを複数求めて同じ条件で実験をしなければなりません。中国のサイトに直接申し込むのも、カード情報等が不安なので、少し高くなりましたが、わざわざ口座があるアメリカの通販サイト経由で、頼んでみました。

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一週間ほどでアメリカから到着、やはり本物のノイトリック製とは微妙に違います。でも、条件を揃えるためですから、これを使って回路の差の実験をしました。

 ①  オリジナルのまま:3番ピンがアースに落ちている
 ②  3番ピンとアースとの間の線をカットして、3番を浮かせる
 ③ 2番ピン、3番ピンともアースの間に抵抗を入れて、負荷を同じにする 

MolaMolaの出力回路が余裕があるせいか、それぞれ微妙に音が違います。特に最低域に差がありますが、単体で聞いてどれがどれだか当てるのは難しいと思います。入力セレクターみたく瞬時に比較できないせいもありますが、ユニコーンで比べていると、これらのアダプターによる変化よりも、DACとプリ間のケーブルの差や、フローティングの差の方が遥かに大きいからです。また、トランスポートとDACの間のXLRかRCAで繋ぐ回路では、XLRの方が明らかにしっかりとした音が出るのですが、頭で絶対おかしいと思う程の差が出ないのが実情です。しかし、ハムが出ないのであれば、3番ピンをアースに落とすのは、プリアンプ側に負担がかかりますので、3番ピンをカットした方法をスタンダートとしてみます。

K&Kさん、のびーさん 、もちろん各々特徴があり微妙な差があるのですが、単体でそれだけ聞いて音を当てられるほどの差は出なかったというのが私の感想です。当初ユニコーンで感じていた際の低域の量感も、フローティングボードの調整の違いの方が大きく、耳も老化して来たのかと、心配したほどですが、使用しているケーブルの差や、フローティングをそのケーブルが邪魔した動きが渋くなった時の音の差などはすぐにわかりますから、アダプター間の音の差はそれより小さい感じです。しかし、RCA側の端子の材質の差も微妙にあります。また、③のアダプターだけ、Swichcraft社製なので、その材質の差もあります。本来はそれも AB比較しなければならないでしょう。いずれにしても、XLRをRCAに変換することが本来の設計思想とは異なるわけですから、差があっても仕方がないと思いました。

今回の実験は、検証の意味合いが大きく、あまり建設的ではなかったのですが、MolaMolaのバランス回路に余裕があるのでアンバランスの状態の影響も少ないのだろうと思いました。その意味では、Oppoの205などのバランス回路に入れて実験した方が差が出るかもしれません。

https://tannoy.exblog.jp/33168363/

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