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新幹線の自動運転、JR東海は「とてつもない精度」をどう実現したのか?
1:
保守や右翼には馬鹿しかいない
:
2023/05/22 (Mon) 09:13:04
新幹線の自動運転、JR東海は「とてつもない精度」をどう実現したのか?
枝久保達也 によるストーリー • 3 時間前
https://www.msn.com/ja-jp/news/money/%E6%96%B0%E5%B9%B9%E7%B7%9A%E3%81%AE%E8%87%AA%E5%8B%95%E9%81%8B%E8%BB%A2-jr%E6%9D%B1%E6%B5%B7%E3%81%AF-%E3%81%A8%E3%81%A6%E3%81%A4%E3%82%82%E3%81%AA%E3%81%84%E7%B2%BE%E5%BA%A6-%E3%82%92%E3%81%A9%E3%81%86%E5%AE%9F%E7%8F%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%8B/ar-AA1bueAt?ocid=Peregrine&cvid=a9b359c36bea4ff3811ea0bb3d734f94&ei=23
JR東海が5月10日深夜、東海道新幹線の浜松~静岡間で実施した自動運転の試験専用車両を公開した。筆者も参加したが、実用化が始まる5年後を待つのがもったいないほどの出来であった。その驚きの精度と実現した仕組みについて、解説する。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)
自動運転参入を表明した
JR東海が車両を公開
交通に革命をもたらすとして期待が集まった自動車の自動運転。各国は2020年代半ばをめどに特定条件下で完全自動運転を行う「レベル4」の実現を目指しており、一部で実証実験も始まっているが、技術的ハードルは高いようで順調とは言い難いのが実情だ。
一方で今後、本格的な自動運転時代に突入するのが確実とみられているのが鉄道だ。レールという決まったルートを走行し、線路上への立ち入りが禁止されている鉄道では運転の自動化は比較的容易で、既に1960年代にはボタンひとつで出発から走行、停車までの一通りの操作をこなす自動運転の実証実験が営業列車で行われている。
1980年代以降に開業した新交通システムや地下鉄では、運転士が乗務しつつ運転操作をATO(自動列車運転装置)に委ねる形の自動運転が実用化されており、近年では2021年3月にJR常磐線各駅停車がATOを導入。今後は山手線、京浜東北線、南武線などでもATOを導入し、順次ワンマン運転化していく予定だ。
東京メトロも既にATO運転を行っていた地下鉄有楽町線を2022年8月にワンマン化。2025年度に丸ノ内線で運転士が乗務しない自動運転の実証実験を行う計画だ。私鉄でも東急東横線が2023年3月からワンマン運転を開始。また東武大師線と南海和歌山港線は今年度中にも実証実験を実施する。
そんな中、自動運転への参入を表明したのが高速鉄道のガリバー、東海道新幹線を運行するJR東海だ。同社は5月10日深夜、浜松~静岡間で実施したATO走行試験を初めて報道公開し、あわせて2028年以降に投入する「N700S」型車両にATOを搭載して順次、自動運転を開始する予定と発表した(その時点で耐用年数がわずかな「N700A」型車両については改造の対象外)。
自動運転について同社は「将来の鉄道環境を考えて相当前から検討はしていた」と説明するが、コロナ以降の業務改革の一環として取り組みは加速。キモとなるATOは2021年11月頃から試験走行を重ねており、ようやく公開できる水準に仕上がったということだ。
とてつもない精度で
停車した試験専用車両
さて筆者も参加した報道公開は、営業運転が終了した午後11時50分過ぎ、報道陣が集まったホームに試験専用車両であるN700S「J0」編成が入線したところから始まった。一行は14号車と15号車に分乗し、午前0時19分に浜松駅を出発し、ATOによる運転がスタートした。
列車はするすると加速し、すぐに速度は時速200キロ近くに達した。車内に設置されたモニターに運転席の様子が映されたが、運転士は出発ボタンを押した以外、一切の操作をしていない。そうしているうちに掛川駅付近に設定された徐行区間に差し掛かり、列車は緩やかにブレーキをかけ時速170キロ、次いで時速120キロまで減速した。
徐行区間を過ぎて再度加速した列車は、静岡駅が近づくと時速30キロまで減速。運転士が確認ボタンを押すと停車態勢に入り、ショックなくピタリと停止した(現在の仕組みでは確認ボタンの操作が必要だが、完全自動化する予定とのこと)。掛川駅は定時で通過し、静岡駅は2秒の早着。所定停止位置から0.9センチ手前に停車した。とてつもない精度である。
停止精度を測定する係員(筆者撮影)
停止精度を測定する係員(筆者撮影)
© ダイヤモンド・オンライン
「さすがにこれはできすぎですよね?」と問う筆者に対し、担当者は苦笑いしつつ「ここまでではないが、いつも良い数字を出します」と答えた。実際、手動運転において許容される停止位置の誤差がプラスマイナス1メートルなのに対し、ATOはプラスマイナス50センチを基準にしており、実際の精度はそれよりもよいそうだ。なお復路の浜松駅では12センチ手前に停車した。
もっとも既に実用化されているATOも同程度の精度であり、車両が大きく、長い新幹線であっても技術的なハードルは基本的には変わりがない。むしろこのATOの最大の特徴は、これまでのものと全く異なる発想で設計されている点にある。
東海道新幹線の運転を
制御する仕組みとは
まずは東海道新幹線の運転の仕組みから説明する必要があるだろう。手動運転にせよATOにせよ、列車はATC(自動列車制御装置)と呼ばれる信号保安装置に従って走行する。
これは線路上を走行中の列車位置を検知し、列車ごとにカーブやポイント、先行列車との間隔に応じた制限速度を常時設定、監視する仕組みで、速度を超過しそうな場合は自動的にブレーキが作動する最も安全性の高い信号方式だ。
運転士はこの制限速度以内で運転操作を行うが、一般的な鉄道では各駅停車、急行といった種別ごとの違いあれど駅間の運転速度は概ね一定だ。ところが東海道新幹線の場合は例えば同じ「のぞみ」であっても走行速度が異なるため、ある区間を時速何キロで走るというような基準は特に定められていないという。
唯一の基準となるのが次駅の到着時間で、運転士は速度と距離から所要時間を計算しながら、ダイヤごとに定められた通過時刻、停車時刻に過不足なく合わせていく。アバウトに感じるかもしれないが、これで1列車当たりの平均遅延時分0.9分(2021年度、自然災害による遅延を含む)という圧倒的な定時性を確保している。
一般的なATOは、あらかじめ基準となる駅間の運転曲線(行うべき運転操作)をプログラミングしておき、それに沿って加速、減速、停車を自動で行うが、東海道新幹線のATOは基準となる運転曲線を持たない。
ではどのように制御をしているかというと、まず数キロおきに設置されたトランスポンダ(地上と車両で送受信する装置)から現在位置を取得・補正し、車輪の回転数から距離を算出。勾配やカーブ、橋梁(きょうりょう)、トンネルなど線路条件を記録したデータベースと現在位置を参照し、0.1秒ごとに次駅に定時到着できるか計算し、運転曲線を随時、再作成して速度を調整する。
ただ速く走るだけでなく乗り心地を考慮したり、時間に余裕がある場合は省エネのため速度を落としたりする機能も持つ。
試験用に設置されたモニターが示す制限速度(黄色)内で生成された運転曲線(オレンジ色)に沿って走る車両(水色)の様子(筆者撮影)
試験用に設置されたモニターが示す制限速度(黄色)内で生成された運転曲線(オレンジ色)に沿って走る車両(水色)の様子(筆者撮影)
© ダイヤモンド・オンライン
このATOが真価を発揮するのは臨機の対応だ。開業から60年近くが経過した東海道新幹線では毎日、さまざまな個所で保守作業を行っており、その都度、臨時の徐行運転を行っている。また降雪時、車体に付着した雪が氷の塊となって落下し、バラスト(線路の砂利)を跳ね飛ばす事故を防ぐため、関ケ原(岐阜羽島~米原間)で速度制限が実施されることがある。
しかし徐行運転を行うと、その分、到着時刻は遅くなる。そこで遅れを取り戻すために前後の区間で通常より速度を上げ、遅れを相殺する。
報道公開でも走行中、静岡駅の手前に臨時徐行区間を追加設定するデモンストレーションが行われ、時速250キロ程度で走っていた列車は最高速度の時速285キロまで速度を上げ、ほぼ定時で静岡駅に到着した。なお、解消できないほどの遅れが生じた場合は可能な範囲で遅延を減らすように制御するという。
自動運転を開始する2028年まで、5年も待つのはもったいない仕上がりと感じたが、気象条件や異常時などさまざまな条件を想定してブラッシュアップをしていくそうだ。
東海道新幹線が目指すのは
運転士が乗務する自動運転
ところで報道公開の前日である5月9日に、JR東日本は2030年代半ばにもJR西日本と協力して上越・北陸新幹線にATOを導入し、運転士を乗務させないドライバレス運転を開始すると発表した。
鉄道の自動運転にはGoA(Grades of Automation)という指標があり、普通の鉄道がGoA1、運転士が乗務する自動運転はGoA2、車掌は乗務するが運転士を置かない(ドライバレス運転)のがGoA3、ゆりかもめなど乗務員を一切乗せない自動運転がGoA4に分類される。
GoAの分類(東京メトロリリースから)
GoAの分類(東京メトロリリースから)
© ダイヤモンド・オンライン
東海道新幹線が目指すのはGoA2であり、上越・北陸新幹線はGoA3だ。前者は2028年頃から、後者は2030年代半ばという若干の時差はあるが、東海道新幹線の目標地点に物足りなさを感じる人もいるだろう。いずれはGoA3も視野に入れているのだろうか。
こうした疑問に対し、辻村厚常務執行役員新幹線鉄道事業本部長は、JR東日本の動きは把握しているとしながらも、「新幹線にはそれぞれ(運行本数や利用者数の違いなどの)特徴がある。東海道新幹線としては異常時に迅速に対応するため、運転台に運転士を乗せたいと考えている」として現時点ではGoA3は想定していないと述べた。
一方でJR東海は、東海道新幹線全駅へのホームドア設置が完了した時点で、車掌が行うドア開閉と安全確認を運転士に移管するなど、乗務員の業務体系を見直す予定で、業務改革を通じたコスト削減を進める予定だ。
JR東海関係者は体面上、手動運転と自動運転の優劣には踏み込みたくない様子ではある。だが、今回のATOは運転士の手動運転を再現するのではなく、機械にしかできないアプローチで「理想の運転」を目指す装置である以上、もはや比較は成り立たない。機械の方が向いている仕事は機械に任せて、人間は人間にしかできない仕事に集中する。それが今後、鉄道が目指すべき道なのだろう。
https://www.msn.com/ja-jp/news/money/%E6%96%B0%E5%B9%B9%E7%B7%9A%E3%81%AE%E8%87%AA%E5%8B%95%E9%81%8B%E8%BB%A2-jr%E6%9D%B1%E6%B5%B7%E3%81%AF-%E3%81%A8%E3%81%A6%E3%81%A4%E3%82%82%E3%81%AA%E3%81%84%E7%B2%BE%E5%BA%A6-%E3%82%92%E3%81%A9%E3%81%86%E5%AE%9F%E7%8F%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%8B/ar-AA1bueAt?ocid=Peregrine&cvid=a9b359c36bea4ff3811ea0bb3d734f94&ei=23
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