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2023/04/07 (Fri) 09:25:49
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サマーズ氏、トランプ元大統領の起訴について語る
2023年4月6日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35517
アメリカの元財務長官で経済学者のラリー・サマーズ氏がBloombergのインタビューで、ドナルド・トランプ元大統領の起訴について話している。
トランプ氏の起訴と出頭
4月4日、トランプ氏はマンハッタン州の大陪審によって起訴され、マンハッタン州の裁判所に出頭した。
起訴内容は、元ポルノ女優ステファニー・クリフォード氏に支払った口止め料を事業費として計上したことが犯罪にあたるということらしい。
このトランプ氏の起訴について、トランプ氏の政敵である民主党を支持しているサマーズ氏は慎重に次のように述べている。
これらの起訴に関連する事実についてわたしは何も知らないが、元アメリカ大統領を含むすべての人が、推定無罪の適用を受けるべきだ。
この件に関するすべての当事者、トランプ元大統領および支持者たちと起訴を行なっている人々の両方が、政治をこれらのことから切り離し、尊重されているのは法の支配であり政治的側面ではないという安心感を与えられるように行動してほしい。
民主党支持者とはいえ、サマーズ氏はトランプ氏の口止め料について何も知らないので当然の言い方だが、一方でこの件については共和党支持者からは政治的な起訴だとの声が上がっている。
筆者もこの件については何も知らないが、少なくとも言えることは、大半の政治家はこのトランプ氏の起訴内容以上のことをやっているということである。例えばオバマ政権時代に副大統領としてウクライナ政府を私利私欲のために良いように使っていたバイデン氏と比べてトランプ氏の方が悪かどうかは不明だろう。
ロシアのウクライナ侵攻でバイデン大統領が犯した一番の間違い
だが政治家はそういう理由では逮捕されない。ブッシュ元大統領は「イラクは大量破壊兵器を持っている」という虚偽の主張によってイラクを攻撃し、親米政権を打ち立てて元々のイラクの大統領を死刑に追いやったが、それでもブッシュ氏は捕まっていない。
死刑になったフセイン大統領は「ブッシュこそ犯罪者」と言っていたが、それは的を射ている。だが政治家はそれでも捕まらない。
トランプ氏起訴の政治的影響
だから筆者はトランプ氏の起訴内容自体には興味がない。一方で、この起訴は2024年のアメリカ大統領選挙に大きな影響を及ぼしそうである。
まず、トランプ氏の支持率が上がっている。Reuters/Ipsosの3日のアンケート調査によれば、共和党支持者におけるトランプ氏の支持率は44%から48%に上がり、対抗馬として注目されているデサンティス氏の支持率は30%から19%に下がった。
つまり、2020年大統領選挙の結果を否定するという自滅戦略で政治的に半分死にかかっていたトランプ氏をこの起訴が復活させている。
トランプ氏自身がこの起訴を魔女狩りと読んでいるが、CNNのアンケート調査では76%のアメリカ人がこの起訴を政治的なものと見なしている。政治的な裁判の被害者となりそうなトランプ氏の支持が増しているのである。
ちなみにこの76%という数字は政敵であるはずの民主党支持者も含んでいる。何故かと言えば、起訴した検察官が明らかな反トランプの民主党支持者だからである。
トランプ氏を起訴したアルビン・ブラッグ検事
そもそもニューヨーク州は民主党の牙城であり、そこの検事は基本的に民主党支持者である。トランプ氏を起訴したアルビン・ブラッグ検事は2022年1月の選挙で主任検事に選ばれたが、この選挙で争点となっていたのはトランプ氏の起訴をどう扱うかだった。
民主党の州であるニューヨーク州で主任検事に選ばれるためには、反トランプ的な主張が求められる。当時、まだ確定していない事項について多くの候補者が明言を控えた一方で、ブラッグ氏は2018年にトランプ氏の財団を起訴した経験から、トランプ氏逮捕に向けて自信をほのめかしていた。
つまりはトランプ氏を起訴した検事は、元からトランプ氏の起訴を公約にして主任検事となったようなものなのである。
来るところまで来ているアメリカの政治的混乱
西洋諸国ではロシア政府の反体制派に対する扱いをよく批判するが、この件について1つ言えることがある。アメリカの政治はそれにかなり近いところまで来ているということである。
サマーズ氏に話を戻そう。彼はこの件を政治からは切り離すことの重要性を訴えた後、次のように述べている。
何故ならば、成長する市場経済を持てるかどうかは司法に対する信頼があるかどうかにかかっているからだ。
中国に対して投資を考えるときに障害になるのは、中国政府が自由市場経済に介入する可能性である。金融市場は政治家が恣意的に介入することを嫌う。逆に言えば、そういう市場から投資家は逃げてゆく。
だからこのトランプ氏の起訴は、2024年の大統領選挙に大きな影響を持つだけではなく、アメリカという国の政治(そして長期的には経済)がかなり怪しくなってきたことを示している。ウクライナ情勢におけるドルの武器化だけでもドルから他国が離れようとしているのに、アメリカ経済はどうなってしまうのか。
世界最大のヘッジファンド: 対露制裁はロシアには効かずドルの覇権に傷を付けた
結論
この状態を予め予想していた人物がいる。Bridgewater創業者のレイ・ダリオ氏である。
ダリオ氏は、2024年の大統領選挙で(トランプ氏だけではなく)アメリカ国民が選挙結果を認めないような状況になることを以前から予想していた。
少し前まではそんなことは有り得そうもないと思えていたかもしれない。だが仮にトランプ氏が民主党員のブラッグ検事によって逮捕された場合、共和党支持者は2024年の選挙を有効なものとは認めないだろう。
ダリオ氏はそこからアメリカが内戦状態に陥ることさえ予言している。筆者が「西洋文明の長期自殺トレンド」と呼ぶトレンドが着実に進行している。アメリカとヨーロッパはどうなってしまうのか。楽しみに結果を待ちたい。
移民危機からウクライナまで: 西洋文明は自殺しようとしている
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35517
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2:保守保守や右翼には馬鹿しかいない
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2023/04/07 (Fri) 09:27:50
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『アメリカは内戦に向かうのか』バーバラ・F.ウォルター - 内田樹の研究室
2023-04-01 samedi
http://blog.tatsuru.com/2023/04/01_0816.html
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%81%AF%E5%86%85%E6%88%A6%E3%81%AB%E5%90%91%E3%81%8B%E3%81%86%E3%81%AE%E3%81%8B-%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%A9%E3%83%BB%EF%BC%A6%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%BC/dp/4492444734
原題はHow civil wars start 「どのようにして内戦は始まるのか」。アメリカのことだけを論じているわけではない。「内戦論」である。さまざまな国におけるこれまでの内戦を統計的に分析して、どういう条件が整うと内戦が始まるのかを解説する。
これまでの世界各地の内戦を分析する箇所での筆致は学術的で抑制的である。しかし、ひとたび話題がアメリカに及ぶと、文体がいささか感情的になってくる。学術的な書き物の場合、筆者が個人的な恐怖や不安をあらわにすることはふつうしない。個人的感情を抑えて論文は書かれなければならないと大学院では教える。もちろん筆者ウォルターも大学教師だから、そういうルールは熟知しているはずである。でも、内戦の切迫が彼女の自制心を乱している。「アメリカにおける第二の南北戦争勃発の危険性に危機感を募らせるようになった」(21頁)からである。
でも、私はそのことをこの書物の瑕疵だとは思わない。むしろこの「学術的抑制が効かなくなるほどの恐怖」をリアルに伝えてくれたという点がこの本の手柄ではないかと思う。
日本にいるとなかなか実感できないが、2021年1月6日のトランプ支持者たちの連邦議会乱入はアメリカ市民たちの「法の支配」への信頼を深く傷つけた。現職の大統領が自動小銃で武装した市民に向かって、ホワイトハウスを守るために「今命をかけなかったら、この国は滅亡するぞ」と獅子吼して、連邦議会攻撃を指嗾したのである。
ポリティ・インデックスという指標がある(この本に教えてもらった)。ある国がどの程度民主的か、専制的かを点数評価する。完全な民主主義政体を+10、完全な専制政体を-10として、21段階で評価する。例えば、ノルウェー、ニュージーランド、デンマーク、カナダなどは+10である。これらの国では、国政選挙が公正に営まれ、特定のマイノリティの差別・排除がなされず、政党は国民の意思を適切に代表している。-10は北朝鮮、サウジアラビアなど。国民には為政者を選ぶ権利がなく、為政者は法に縛られることなく、やりたい放題のことができる。
ポリティ・インデックスが+6から+10の国は「完全な民主主義国家」とみなされ、スコアが-10~-6は「専制国家」とみなされる。そして、その中間に一する+5~-5のスコアの国は「アノクラシー(anoracy)」と呼ばれる。
「アノクラシーでは、国民は多くの場合選挙を通して民主的統治に関与するが、他方で権威主義的な政治権力の多くを手中に収める大統領などが現れることもある。」(38頁)
アノクラシーは「半民主主義(semi-democracy)」、「部分的民主主義」、「ハイブリッド民主主義」とも呼ばれる。
ある国がアノクラシーになる仕方は二つある。民主政が崩れて専制政治に移行する過程と専制政治が崩れて民主政に移行する過程である。
この概念が注目されるようになったのは、政治的不安定をもたらし、内戦が始まるきっかけとなるのは、貧困、民族的多様性、不平等、腐敗などよりも、その政体がアノクラシー・ゾーンにいるかどうかだということが統計的に明らかになったからである。
つまり、どれほど国が貧しくても、エスニックグループに分断されていても、貧富の格差が大きくても、政治腐敗進行していても、その国が完全な独裁制であれば、内戦は起きにくい。それよりはむしろ政体が流動化したときに内戦は起きる。
「内戦リスクの最も高い国は、最貧国でも不平等国でもなかった(...)。民族的・宗教的に多様な国でも、抑圧度の高い国でもなかった。むしろ部分的民主主義の政治社会において、市民は銃を手にし、戦闘に手を染める危険性が高かった。」(40頁)
独裁者が倒され、専制政治が終わり、社会が民主化に向かう...という状態を私たちは端的に「よいこと」のように思いなしているけれども、それはどうやら間違っていた。現実には、国が民主化してゆく過渡期に-5~+5の「アノクラシー・ゾーン」に入ったときに、最も内戦リスクは高まる。イラク、リビア、シリア、イエメン、ミャンマーがそうだった。
その逆のケースもある。民主主義国家が専制国家に「退行」するときも内戦リスクは高まる。ハンガリーがそうだし、ブラジル、インド、そしてアメリカもいまポリティ・インデックスのスコアが下降している。
アメリカは2021年1月6日の連邦議会へのトランプ派の乱入時点で、ポリティ・インデックスが+7から+5に下降した。「アノクラシー・ゾーン」に踏み入ったのである。
「かくしてアメリカは2世紀ぶりにアノクラシー国家へと変貌した。(...)私たちはもはや最も伝統ある一貫した民主主義国家にはいない。」(183頁)
これはかなり衝撃的な事実である。アメリカは「いつ内戦が始まってもおかしくない国」になったのである。
その変化に不安を感じているアメリカ市民もいるだろうし、そんなのは誇大妄想だと笑い飛ばしているアメリカ市民もいるだろう。でも、アメリカがアノクラシー・ゾーンに入ったことは学術的事実である。
とりあえず、この事実を重く受け止めるアメリカ市民にとっては、喫緊の政治的課題は「どうやって内戦を回避するか」というものになる。
「今後アメリカの課題は、有権者が自らの民主主義が適切に機能し、またそれが身の安全に資すると確信しうるか否か、そして政治指導者の手によってそのための防護柵を再構築しうるか否かにかかっている。」(185頁)
これから先アメリカが内戦に向かうのを食い止めるために何ができるか?
こういうタイプの問いを前にしたときに、アメリカ市民にはとりあえず参照することのできる書物がある。『ザ・フェデラリスト・ペーパーズ』である。
『ザ・フェデラリスト・ペーパーズ』は、独立戦争で勝利した後、アメリカ合衆国憲法の批准に至るまでの時期に書かれた85編の連作論文である。筆者はアレクサンダー・ハミルトン、ジェームズ・マディソン、ジョン・ジェイの三人。
合衆国は13の植民地が集まってできた。13州は独立戦争前からそれぞれに固有の憲法を持ち、行政組織を持ち、軍を持つ独立した政治単位であった。独立後、それまで州の持っていた権限をどこまで連邦に委譲し、どこまで州に残すか、それをめぐって11年間にわたる激烈な論争が展開した。フェデラリストたちは州の権限を剥奪して、強大な連邦政府をつくることをめざしたのだが、その最大の理由は「内戦に備えて」だった。
独立直後のアメリカ合衆国はイギリス、フランス、スペインというヨーロッパ列強に加えてネイティブ・インディアンとの軍事的対立リスクを抱えていた。仮にこれらのうちのどれかと戦闘状態に入った時に、戦争の主体は誰になるのか。もし、州政府が軍事的な独立を望むのなら、州政府はとりあえず単独で外敵に対処しなければならないことになる。
「もし、ある州が攻撃された場合、他の州はその救援に馳せ参じ、その防衛のためにみずからの血を流し、みずからの金を投ずるであろうか?」そうフェデラリストは問うた。
あるいは「アメリカが三ないし四の独立した連合体に分裂して、一つはイギリスに、一つはフランスに、一つはスペインの支援を受けて」、代理戦争が始まった場合に、アメリカ国民はどうふるまったらよいのか、そうフェデラリストは問うた。
独立直後のアメリカ合衆国においては、いずれも蓋然性の高い未来であった。
「ジェームズ・マディソンとアレクサンダー・ハミルトンは、アメリカの民主主義が危殆に瀕するとき、それは派閥の手によって引き起こされるだろうと考えていた。共和国にとって最も危険なのは外敵ではない。支配に執着した国内の敵である。そのように『ザ・フェデラリスト・ペーパーズ』には記されている。」(185頁)
と筆者ウォルターは書いている。実際にはフェデラリストたちは共和国にとって最も危険なのは「外敵」および「外敵と結んだ州政府」だと考えていたが、現在のアメリカにとって他国からの軍事侵攻も大国による代理戦争の戦場になる可能性もないのだから、内戦の最大のリスク・ファクターが「支配に執着した国内の敵」だというウォルターの見立ては正しい。
そして、ウォルターによれば、アメリカで起きるかもしれない内戦のかたちはフェデラリストの時代とはかなり違ったものになる。
「18世紀アメリカの指導者は、自らの脅威となる派閥が階級ではなく、民族的アイデンティティになることまでは予期していなかった。1789年当時にあって、少なくとも連邦レベルでの有権者は全員白人男性だった。今日、投票行動を予期する主要因は人種である。黒人、ラテン系アメリカ人、アジア系の3分の2以上は民主党を支持し、白人の6割は共和党に票を投じる。」(186頁)
アイデンティティ・ポリティクスとは、ある政治家を支持するときの理由が、その政治家の掲げる政策の適否ではなく、自分と同じ「部族」に帰属しているかどうかを基準にする政治的行動のことを言う。ドナルド・トランプはアイデンティティ・ポリティクスの典型である。
「彼はアイデンティティによる政治を堂々と自分の綱領に取り入れた。彼は黒人はみな貧しくて暴力的と決めつけ、メキシコ人はみな犯罪者という。性的醜聞にもかかわらず、キリスト教の価値を語る。」(190頁)
トランプは国民をその政治的意見によってではなく、帰属集団によって分断し、自分たちの「部族」以外のすべての部族は消えてなくなっても構わないという過激な主張をなして、圧倒的なポピュラリティを獲得した。
ウォルターによれば、こういう過激な主張が出てくるのは、その集団が、「格下げ」を感じているからである。内戦についての統計的事実としてウォルターは次のことを挙げている。
内戦を始める集団は一般に自分たちは政治的決定プロセスから排除されていると感じている。でも、「最も強力な決定要因は、その集団の経てきた政治的地位の来歴上の特質にある。すなわち、それまで権力の上位にあった人々が、落ちこぼれてゆくとき、実体的暴力に走る傾向は一挙に高まるということである。政治学者は、この現象を『格下げ』と呼ぶ。」(97頁)
人を政治的暴力に駆り立てるのは「失う」ことの痛みである。人間を行動に駆り立てるのは「何かを新たに獲得しよう」という動機よりもむしろ「失ったものを取り戻したい」という動機である。
「人は幾年にもわたった耐えることができる。たとえば、貧困、失業、差別などを認容し得る。お粗末な教育機関、機能不全の病院、荒れ果てたインフラをも受け入れるだろう。しかし、当然に自らのものとしてきた地位をある日喪失すること、これだけは許すことができない。21世紀において最も危険な派閥がこれによっている。かつて権力を保持していた集団が力を失ってゆく局面である。」(100頁)
2012年の国勢調査で、アメリカのその年の新生児のうち非白人が50%を超えた。ヒスパニックとアジア系アメリカ人は増え続け、2045年までに非白人が白人を人口で凌駕する。
「白人市民、とりわけ農村部の多くは、経済的に取り残されてしまったとの疎外感が高まっている。1989年以降、非大卒の白人労働者の生活の質は、ほぼすべての指標で低下している。所得、持ち家、結婚比率などは急落、平均寿命も低下した。」(195頁)
居住地も偏り始めた。白人系は東北部、中西部、山岳地帯に住み、非白人系は都市部、南部、東西沿岸部に住む。この疎外された白人たちは政府が非白人を優遇し、非白人たちは特別の利得を過剰に要求していると感じて「憤激」している。2016年の調査では、白人の50%が「人種的憤激層」に分類された。(200頁)
「内戦の当事者が極貧層ではない事実は記憶にとどめておくべきだろう。かつて特権を保持しながら、そのありふれた幸せを喪失したと感じる人々である。」(200頁)
彼らは別に今ここで何か具体的な差別を受けているわけではない。でも、大切にしてきたものを「奪われた」と感じている。親の世代までは「ありふれた幸せ」だったものにもう自分たちの手が届かないと感じている。この喪失感、被剥奪感は、幻想のレベルにある。だから、具体的な社会福祉政策や支援策によっては埋めることができない。
『ソフト/クワイエット』という映画がある。アメリカの片田舎で、白人至上主義者の女たちが、自分たちよりも少しだけいい家に住み、自分たちよりも何ドルか高いワインを飲んでいる中国人姉妹に対して、激しいいやがらせをしているうちに、もののはずみで殺してしまうという話である。彼女たちが自分たちの暴力を正当化するのは、ここでもやはり「非白人の方がこの社会では優遇されており、かつて自分たちのものだった特権を横取りしている」という病的な被害者意識だった。
レストランや店舗で非白人に「いやがらせ」をすることと、ほんとうに殺してしまうことの間には、本来なら容易には乗り越えられない心理的な壁があるはずである(高い確率で長期にわたる投獄を覚悟しなければならない)。だが、今のアメリカではその心理的な壁が非常に低くなっている。ふつうの人でも、もののはずみでこの壁を超えることが起こる。そのことの恐怖をこの映画の監督ベス・デ・アラウージョ(母親が中国系、父親がブラジル人)はたぶんリアルに感じているのだと思う。
バーバラ・F・ウォルターもベス・デ・アラウージョも暴力の切迫を感じている。でも、この暴力の淵源は「幻想」のうちにあり、適切な政策的対応によって鎮めることは難しい。
ウォルターは最終章で、アメリカを救うための政策的提言をいくつかしている。「法の支配」「言論の自由と説明責任」「政府の能力」がきちんと機能してれいれば、SNSを通じてのフェイクニュースの拡散が抑制されれば、内戦リスクは逓減する。民主主義が強靭なものであれば、内戦は回避できる。
まったくその通りだと思う。でも、今起きているのは、民主主義が機能不全に陥っているということである。「民主主義が脆弱になっているから、強靭にすればよい」というのは、「病気になったので、治せばよい」と同じく、正しいが具体性に欠けている。
読了した後の個人的な感想を言わせてもらえれば、今アメリカで起きつつあることはウォルターが提案するような「正しい政策」で対処できるものではないような気がする。内戦に傾斜する人たちを駆動しているのは、ある種の強力な「分断のナラティブ」である。これに対抗するためには、同じくらい強力な「和解のナラティブ」を創り出すしかないと私は思う。それがどんなものか、私には見当がつかない。でも、アメリカ人はおそらく「和解のナラティブ」を何とかして創り出すと思う。その卓越した能力のうちにアメリカの「復元力(レジリエンス)」は存するからである。とりあえず独立時点でのフェデラリストと州権派の対立も、南北戦争による国民的分断も、アメリカはなんとか乗り切ってきた。今度も、内戦の危機をアメリカは回避すると私は信じている。
もし、それができなければ、21世紀の前半のどこかでアメリカはこれまで100年以上にわたって占めてきたその卓越した地位を失うことになるだろう。私たちはその日に備えなければならない。
日本人は自国については内戦リスクについて懸念する必要はないが(日本のポリティ・インデックスはこれでも+10なのである)、アメリカの没落がもたらす衝撃には備える必要がある。たぶん日本の指導層にとっては「考えたくもないこと」だろうけれども、「考えたくもないこと」はしばしば起きる。それは歴史が教えている。
http://blog.tatsuru.com/2023/04/01_0816.html
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3:保守や右翼には馬鹿しかいない
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2023/04/07 (Fri) 09:33:06
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アメリカに1年住んだこの国ヤバすぎだぞww
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14093367
アメリカ大統領選挙 1月6日議事堂襲撃の深い闇
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14094853
【Front Japan 桜】アメリカよ、中国に勝てるのか? [桜R5/4/5]
キャスター:宮崎正弘・佐波優子
https://www.youtube.com/watch?v=Kk3Bzv6C9-U
デタラメなアメリカの裁判制度
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14101840
アメリカの民主党と共和党には大きな差がなく、いずれもスポンサーは巨大資本や富豪
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14063417
Terror Tuesday _ オバマ大統領は火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出した
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/341.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1137.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/696.html
世界を支配しているCIA3派とは・・・・
http://blog.livedoor.jp/wisdomkeeper/archives/52001108.html
CIAとメディア
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/347.html
マスコミの偽情報 _ CIA は有力メディアを情報操作のために使っている
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/330.html
Google は CIA や NSA のIT部門 _ シリコンバレーが人々に知られたくない本当の姿
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/560.html
CIA の犯罪
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/147.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1042.html
麻薬取引の黒幕はCIA
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/345.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/293.html
アフガニスタンの麻薬ビジネスを始めたのは19世紀の大英帝国、CIAに麻薬ビジネスを紹介したのも MI6
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1108.html
CIA が主催しているビルダーバーグ会議
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/753.html
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4:777
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2023/07/09 (Sun) 06:09:19
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どうしても戦争だけはやりたくなかったドナルド・トランプ大統領
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1152.html
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5:777
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2024/02/11 (Sun) 10:11:18
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【そうきチャンネル】トランプ○○プ訴訟の研究①・「女の正体」 日米近現代史研究家 渡辺 惣樹(わたなべ そうき)
2024/02/07
https://www.youtube.com/watch?v=JGkE8QkhUKw
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6:777
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2024/02/11 (Sun) 18:29:42
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【そうきチャンネル】トランプ○○プ訴訟の研究②・「訴訟費用を出す悪たち」 日米近現代史研究家 渡辺 惣樹(わたなべ そうき)
2024/02/11
https://www.youtube.com/watch?v=vwFYjJu_j8w
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7:777
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2024/02/16 (Fri) 20:30:51
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特番「ジャーナリスト山口敬之さん登場!トランプ再選後の世界と日米関係、そして末期症状の岸田政権は!?」松田政策研究所代表 松田学 × ジャーナリスト 山口敬之氏
2024/02/13
https://www.youtube.com/watch?v=QbmNXNOYU3w
<前半:無料パート>
〇米国大統領選挙最新情報
〇トランプ再選後の世界と日米関係
〇タッカーカールソンのプーチンインタビューが意味するものとは?
〇施政方針演説から見えてくる岸田政権の末期症状
〇政治とカネ、これからの政局は?
<後半:有料パート>
〇前半の続き
〇参政党攻撃が意味するものとは?
〇その他
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8:777
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2024/03/22 (Fri) 12:57:44
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【緊急ライブ】ニューヨーク崩壊が 近づいてきた!(マックス×石田和靖) @tokyomax
2024/03/13
https://www.youtube.com/watch?v=IX_IZVKl5Zc
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9:777
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2024/06/10 (Mon) 06:01:13
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【アメリカ崩壊】トランプ前大統領 有罪判決の裏/ヒラリー・クリントンの闇/トランプ氏日本入国禁止に?/アメリカはもはや中国 ①【The Q&A】6/7
2024/06/08
https://www.youtube.com/watch?v=KhlbPc8J0hI
サマーズ氏、トランプ元大統領の起訴について語る
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14102196
デタラメなアメリカの裁判制度
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14101840
トランプ氏再選ならアメリカの政策はどうなるか
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16849059
どうしても戦争だけはやりたくなかったドナルド・トランプ大統領
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1152.html
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10:777
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2024/07/18 (Thu) 03:35:37
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トランプ氏銃撃、30分前に警察が容疑者認識=米報道
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16860523
【アメリカ崩壊】米大統領選トランプが危ない!実刑判決は刑務所か監禁かそれとも…?!(マックス×石田和靖)@tokyomax
【越境3.0チャンネル】石田和靖 2024/06/17
https://www.youtube.com/watch?v=hE07tAxg1QE&t=303s
【アメリカ崩壊】トランプ前大統領 有罪判決の裏/ヒラリー・クリントンの闇/トランプ氏日本入国禁止に?/アメリカはもはや中国 ①【The Q&A】6/7
2024/06/08
https://www.youtube.com/watch?v=KhlbPc8J0hI
【そうきチャンネル】『福井義高教授と語る』トランプ有罪評決の愚① 日米近現代史研究家 渡辺 惣樹(わたなべ そうき)
2024/06/02
https://www.youtube.com/watch?v=DXOzChFWlxs
【そうきチャンネル】『福井義高教授と語る』民主主義の罠:一票の重さ論評の不毛② 日米近現代史研究家 渡辺 惣樹(わたなべ そうき)
2024/06/09
https://www.youtube.com/watch?v=tzJ9ba-6jhw
サマーズ氏、トランプ元大統領の起訴について語る
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14102196
デタラメなアメリカの裁判制度
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14101840
トランプ氏再選ならアメリカの 政策はどうなるか
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16849059
どうしても戦争だけはやりたくなかったドナルド・トランプ大統領
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1152.html
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2024/07/18 (Thu) 12:38:19
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トランプ氏銃撃、30分前に警察が容疑者認識=米報道
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16860523
【Front Japan 桜】伊藤貫の語るトランプ暗殺未遂とヴァンス副大統領候補 [桜R6/7/18]
https://www.youtube.com/watch?v=NRYaqWRUT2o
ゲスト:伊藤貫(国際政治アナリスト)
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2024/09/07 (Sat) 08:56:18
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2024年09月06日
政府が仕組んだトランプ暗殺事件 / 利用された馬鹿
https://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68972178.html
前代未聞の警備体制
Trump 8342Secret Service 2190
ローマ帝国の歴史に詳しかったオズワルド・シュペングラー(Oswald A. G. Spengler)やカール・ヤコプ・ブルクハルト(Carl Jacob Christopher Burkhardt)なら驚かないけど、アメリカ合衆国は衰退期の坂を歩んでいるのかも知れない。民衆政治(デモクラシー)は必然的に衆愚政治(オクロクラシー/ Ochlocracy)へと転落するし、これに気づいた時には手遅れで、裕福な少数者が支配する金権政治(プルトクラシー / plutocracy)になっている。
アングロ・アメリカの共和政もこのサイクルから逃れることはできない。裏舞台に潜む大富豪が政財官を掌握し、警察や裁判所も牛耳っている。スーパー・パック(Super PAC / 特別政治活動委員会)に大金を流すティモシー・メロン(Timothy Mellon)やケネス・グリフィン(Kenneth Griffin)、ジェフリー・ヤス(Jeffrey Yass)などは“表”の有力者で、企業や財団を通して暴利を貪る者や謎の資金を流して世界政治を支配する連中は“裏”の僭主だ。愛国的な保守派の白人は、不屈のドナルド・トランプに希望を託すが、このポピュリストは輝く前に消え去る危険性を孕(はら)んでいる。トランプが無事に選挙戦を続け、本当に再選されるとは限らない。
Thomas Matthew Crooks 1134(左 / トマス・マシュー・クルックス )
7月13日、トランプ前大統領はペンシルバニア州バトラーで政治集会を開いたが、ここでライフルを持ったトマス・マシュー・クルックス(Thomas Matthew Crooks)に狙われ、危うく命を落とすところであった。暗殺未遂事件後、共和党の政治家や保守派メディアは、どうしてクルックスが容易に倉庫の屋根によじ登ることができ、シークレット・サービスにも阻止されず、AR-15のトリガーを引くことが出来たのかを怪しんだ。これは専門家じゃなくても誰だって疑問に思うだろう。
しかし、疑わしいのはこれだけじゃない。トランプの警護に当たっていたシークレット・サービスも怪しかった。というのも、彼らは国土安全保障省(Department of Homeland Security)からのエージェントで、要人警護のプロではなかったからだ。もっと驚くのは、彼らがオンライン訓練を受けただけの“にわか警備員”であったことである。アメリカの軍人や警官だけじゃなく、一般国民だって唖然となるに違いない。(Olivia Land, 'Most agents guarding Trump during assassination attempt were Homeland Security personnel who took ‘two-hour online webinar’: Sen. Hawley’, New York Post, September 4, 2024.)
Josh Hawley 622(左 / ジョシュ・ホウリー)
共和党の上院議員ジョシュ・ホウリー(Josh Hawley)氏によれば、DHSのエージェントは、たった“2時間”あまりのオンライン・トレーニングを受けただけで、要人警護の資格や能力を持たないアマチュア集団であったのだ。元々、彼らは幼児ポルノを取り締まる捜査官であったから、海軍の特殊部隊やデルタ・フォース出身のプロじゃない。それに、クルックスを撃ち殺したのは、建物に陣取っていたカウンター・スナイパーじゃなく、地元のバトラー警察、すなわちペンシルヴァニアのSWATチームであったのだ。
警護の補助要員として駆り出された地元の警察官は、シークレット・サービスの面々と連動して任務に就いていた訳じゃない。本当に信じられないが、同じ無線を共有しないままで警護に当たっていたのだ。それゆえ、クルックス排除の動きが鈍く、トランプへの狙撃を未然に防げなかった。事件後、バトラーの警官が主流メディアに登場し、当日の状態を暴露したのは、連邦捜査官に大きな不満を抱いていたからだ。何も知らないアメリカ国民は、「地元の警察が間抜けだったから、トランプが撃たれたんじゃないか?」と思ってしまうから、地元警官は憤慨して出演したのだろう。
日本のマスコミは警備体制の杜撰さやクルックスの私生活に焦点を絞って報道していたが、重要なのは、「どうしてクルックスが容易に狙撃体制を取れたのか?」である。事件後、一般人が撮影した動画や監視カメラの映像が公開され、クルックスの行動が明らかとなった。しかし、屋根によじ登る前のクルックスは何となく奇妙だ。なぜ、暗殺を試みようとする青年が、周囲の目を気にせず、倉庫の周辺をうろついていたのか?
普通なら、誰にも気づかれないよう出来るだけ姿を隠し、人目を気にしながら屋根に登るはずだ。それに、トランプを射殺した後は素早く撤退し、行方をくらまそうと目論むのが定石である。もし、有名な前大統領、しかも有力な候補者を暗殺したとなれば、FBIが猛烈な捜査をするはず。クルックスも「直ぐに捕まってしまうかも」と焦るはずだ。暗殺を企てたクルックスは自暴自棄のバカじゃない。射撃訓練所にも通うくらいのガン・マニア。「要人暗殺の実行犯」となれば死刑も有り得る。まだ若いクルックスが、これを承知で演説会場に向かったとは到底思えない。本当に「死を覚悟しての犯行」だったのか?
一つの仮説は、クルックスがFBIか政府の人間、あるいは有力者が率いる闇組織と通じていたという事だ。つまり、予め組織の仲介人とクルックスが相談し、暗殺を遂行した後、密かに外国か国内の何処か(safe house)に逃亡する手筈だった、という計画である。暗殺犯は仕事の後にどう逃れるのかを考える。もし、FBIか闇組織のパイプ役がクルックスに「逃走方法」と「手助け」を約束し、それをクルックスが信用すれば、クルックスは安心してトランプ暗殺を実行できるだろう。クルックスが不用心と思えるくらい杜撰な行動を取っていたのは、「俺の背後にはFBIが附いているから、警官に射殺されることはあるまい」と安心していたからじゃないのか? そうでなければ、恐ろしくなって屋根に登ることすらできない。
幸い、クルックスが射殺されたので、事件の真相は闇に葬られてしまった。「犯人」とされたクルックスは、爆弾も用意していたというが、実際に彼が取り揃えたのかどうかは不明である。おそらく、闇組織は最初からクルックスを抹殺する予定だったのだろう。「不都合な奴は殺せ!」というのが裏社会のルールだ。脳天気のクルックスは、自分が「トカゲの尻尾切り」になるとは考えず、トランプ暗殺でダーク・ヒーローになれる、とでも思ったのだろう。“便利な馬鹿(useful idiot)”には警戒心が薄く、指示された通りに動く。
「警告」としての暗殺未遂
以前にも書いたが、おそらく、暗殺未遂事件はトランプへの“警告(warning)”だろう。つまり、「俺達の言うことを聞かなければ、次は本当に殺すぞ!」という脅しだ。もし、闇組織の連中が“本気”になれば“確実”にトランプを殺すことができる。今回、素人のクルックスを使ったのは、頑固なトランプを恐喝するだめだ。保守派国民はトランプを“強運の持ち主”と思っているが、それは“幻想”に過ぎない。トランプだって恐怖心はある。トランプは頭が良いから先を読むことができるだろう。何しろ、トランプはいつも表舞台に登場し、24時間毎日、誰かに監視され、その行動を追跡される。一方、闇社会の幹部は正体不明で、どこの誰なのかさえも判らない。これならトランプは圧倒的に不利となる。攻撃しようとする“敵の姿”が見えないんだから、銃口をどこに向けていいのかさえ判らない。
愛国的なアメリカ国民やトランプ支持者は認めたくないが、もし、闇社会の仲介人がトランプに接触し、何らかの“取引(deal)”を持ちかければ、トランプが応じる可能性は充分ある。少なくとも、「全くない」とは言い切れない。元々、ドナルド・トランプは魑魅魍魎が蠢くビジネス界で生きてきた人間だ。不利な立場になれば、多少の譲歩も厭わない。彼は損害を最小限に食い止めるためなら敵であっても交渉に応じようとする。トランプにとっては次の選挙が最後となる。それゆえ、何が何でも当選しなければならない。
トランプはアホじゃないから、夜郎自大にならず、自分の限界を弁えている。いくら優勢であっても、トランプは敵陣が“巨大な有力者の集まり”と判っているから、全面対決は避けるだろう。かつて、トランプにはロイ・コーン(Roy Cohn)という顧問弁護士がいた。このユダヤ人は珍しく反共主義者で、ジョセフ・マッカーシー上院議員の協力者となっていた。コーンはブロンクス生まれのユダヤ人であったから、マフィア社会にも詳しく、トランプの代理人として裏社会の連中と会っていた。NYで不動産の開発事業となれば、どうしても地元のマフィアと交渉しなければならないから、トランプは懐刀のコーンを派遣して、建設業界や労働組合のギャングと交渉していたのだ。もし、トランプがマフィアのボスと直接的に接触すれば、これはやがて一大スキャンダルとなってしまうから、弁護士のコーンが仲介役になったわけ。
Roy Cohn 324Roy Cohn & Joseph McAurthy 1Roy Cohn & Donald Trump 832
(左 : ロイ・コーン / 中央 : コーンとジョセフ・マッカーシー / 右 : トランプとコーン )
闇勢力の実力を知っているトランプなら、暗殺未遂事件が何を意味するのか解るはずだ。たとえ、トランプが大統領選挙で勝っても、闇組織の連中は退かない。たぶん、色々な攻撃を仕掛けてくるから、ウクライナ紛争の処理だって簡単じゃないだろう。それよりも懸念されるのは、メラニア夫人や息子のバロン・トランプにまで危害が及ぶことだ。警察機構の中に闇組織の“モグラ”や“協力者”がいれば、女房子供の身辺警備だって完全じゃない。何らかの陰謀でバロンを殺すこともできるし、“偶然の交通事故”に見せかけてバロンを身体障碍者にすることもできる。そもそも、若いバロンなら友人と一緒に外出したり、ロック・コンサートに行くこともあるから、「不法移民」を装った暗殺者がバロンの命を狙う可能性だってあるだろう。
例えば、ヒスパニックのギャングやムスリムの狂信者が「ナイト・クライブ」に乱入し、ライフルを撃ちまくる、というシナリオだって考えられる。ギャング文化に染まったアメリカだと、バロンやメラニア夫人一人を殺すために、無関係な一般人が巻き込まれることもあるのだ。日本では考えられないが、アメリカの闇組織なら“無差別テロ”に偽装した暗殺も可能である。また、ホワイトハウスでの四年間が無事に終わっても、退任後の生活で家族が狙われることもあるだろう。強気のトランプ大統領といえども、“家族”という“弱点”を持っている。
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(左 : ドナルド・トランプとメラニア夫人 / バロン・トランプ / エリック・トランプ / 右 : イヴァンカ・トランプ)
もし、大統領に再選されたトランプが“従順”でなければ、引退後の身辺警備がどうなるか判らない。80歳代になったドナルド・トランプは、いくら裕福でも、息子や娘の全てを守ることは出来ないから、子や孫の将来が心配になる。それゆえ、闇組織から脅されれば、嫌々ながらでも交渉に応じるしかない。司法が“武器化”された現在のアメリカでは、何でも「有り」だ。ドナルド・ジュニアやエリック、イヴァンカ、バロンが、なんらかのイチャモンを仕掛けられ、「脱税」などの廉で有罪になれば、その生命すら危うくなる。刑務所内での殺人なんて珍しくない。
Andrew Breitbart 22
(左 / アンドリュー・ブライトバート )
アメリカにはCIAに雇われた元軍人や外国人の傭兵、マフィアの殺し屋、スキャンダルの仕掛人など、様々なプロが存在する。もし、民衆党や国際組織の連中が、謀殺を計画すれば、トランプ家の自動車に爆弾を仕掛けることもあるし、ドリンクに何らかの薬を混ぜるという手段も有り得る。2012年、政治コラムニストのアンドリュー・ブライトバート(Andrew James Breitbart)は、大統領になったバラク・オバマの恥ずかしい“過去”を突き止め、保守派の大会で暴露すると豪語したが、その前に不審な“急死”となってしまった。まだ、43歳だったのに、自宅の近くにある酒場で飲んだ後、家に帰ろうとしたが、道端で急に倒れてしまったという。搬送された病院では心臓発作という“自然死”であると判断されたが、これに疑問を抱くアメリカ人は少なくない。
ちなみに、第二次世界大戦中、合衆国海軍は「アンダーワールド計画(Project Underworld)」を実行に移し、チャールズ・ラドクリフ・ハッフェンデン(Charles Radcliffe Haffenden)少佐やポール・アルフィエリ(Paul Alfieri)大尉は、イタリアの作戦でユダヤ人マフィアのマイヤー・ランスキー(Meyer Lansky)やラッキー・ルチアーノ(Charles Luky Luciano)を利用したことがある。これらのギャングとのパイプ役には、マフィアの顧問弁護士であるモーゼス・ポラコフ(Moses Polakoff)がなっていた。
Charles Radcliffe Haffenden 1Lucky Luciano 11Meyer Lansky 1
(左 : チャールズ・ラドクリフ・ハッフェンデン / 中央 : ラッキー・ルチアーノ / 右 : マイヤー・ランスキー )
話を戻す。アメリカの法曹界も疑惑の牙城で、地方検事が闇組織に育てられた“手下”という場合も考えられるし、八百長裁判を担当する裁判官までが闇組織のメンバーだったりする。(トランプはロシア・ゲートや不倫問題をネタにしたイチャモン裁判で苦しめられている。) アメリカだけじゃなく、日本やヨーロッパも同様だが、政治家や裁判官の中には、少女好きのロリコンやSM専門の変態がいたりするから恐ろしい。もし彼らが闇組織のバイシュン
宿(or ロリータ・アイランド)に招かれればイチコロだ。もし、身分の高い判事や有力議員が、絶世の美女がウヨウヨいる“禁断の楽園”に溺れてしまえば、彼らはそこへ通うことが止められなくなる。こうなればしめたもので、上級国民は自分の“趣味”をバラされたくないから、自ら進んで組織に忠実となる。
Jeffrey Epstein 32(左 / ジェフリー・エプシュタイン )
これは謀殺されたジェフリー・エプシュタインのバイシュン業を調べれば判るし、イスラエルの諜報機関が要人籠絡の手段に用いたことも充分に考えられる。また、我々はウクライナ紛争の“副産物”にも注意しなければならない。ウクライナの白人少女は、闇市場で“高値”がつくから、国際シンジゲートからすれば、レアメタルよりも貴重な天然資源だ。もし、幼い息子や娘を持つ父親が戦場で殺され、母親と祖父母も空爆とかで亡くなれば、幼稚園児や小学生くらいの子供は“戦争孤児”となる。そこへ「慈善家」を装う悪党が現れ、可哀想な子供達を引き取れば、後は極悪人の思うがままだ。外国に連れ去って販売することもできるし、独自のバイシュン宿で奴隷にすることもできる。戦争が起きれば、儲かるのは兵器産業だけじゃない。人身売買の組織だって儲けることができるし、復興事業を請け負った建設会社も“おこぼれ”に与ることができる。ただし、属州の日本人は9兆円を貢ぐだけ。
とにかく、11月の大統領選挙まで何が起きるか判らない。たとえ、無事にトランプが再選されても前途多難である。一方、トランプが敗れても大変だ。仮に、例の不正選挙グループが暗躍し、不人気のカマラ・ハリスが当選すれば、今度こそ、何らかの内戦が勃発するだろう。特に「スウィング・ステート(民衆・共和党の両方に揺れる州)」では“怪しい歯車”が動き出すから危険だ。
それに、もしトランプが 当選すれば、ロバート・F・ケネディーJr.がトランプ政権に加わるから、世間に約束した陰謀の解明が最大限に進むだろう。怒りに燃えたRFK,Jr.は、必ずやJFK暗殺に関する“秘密”を剔ることになる。こうなれば、闇組織の反撃も激しくなるだろう。もしかすると、RFK,Jr.が何らかのスキャンダルを暴露され、暗殺事件や製薬業界の闇を暴かないまま失脚することも有り得る。一方、大統領に返り咲いたトランプは、歴史的偉業を目指すに違いない。となれば、再び民衆党陣営との激戦だ。たぶん、闇組織はいくつかのシナリオを書き終えているから、どんな球が飛んでくるか判らない。鉛の弾から紙の球まで用意されているはずだ。
アメリカの熾烈な大統領選挙を見ていると、日本の自民党総裁選は本当にショボい。誰が総理・総裁になるのか分からないけど、暗殺されるほどの大物は選ばれないだろうね。
https://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68972178.html
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2024/09/10 (Tue) 05:17:33
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アメリカの民主党と共和党には大きな差がなく、いずれもスポンサーは巨大資本や富豪
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14063417
【アメリカ大統領選】トランプvsカマラ=ハリス!ハリス民主党は何がやばいのか?共和党と何が違うのか?
世界史解体新書 2024/09/09
https://www.youtube.com/watch?v=gbt1Mcf5MNI
レイ・ダリオ氏、ハリス副大統領の人気の秘訣を語る
2024年9月5日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/53045
不倫で成り上がったハリス副大統領がトランプ氏に大統領選挙で勝利する方法
2024年9月6日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/53069#more-53069
【虎ノ門ニュース】アメリカ大統領選のトランプ前大統領とカマラ・ハリスについて伊藤貫さんと武田邦彦さんが話してくれました(虎ノ門ニュース切り抜き)
真相深入り! 虎ノ門ニュース 2024/08/25
https://www.youtube.com/watch?v=-ZvHc5aYOu0
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2024/09/12 (Thu) 07:39:36
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【緊急ライブ】米大統領選テレビ討論会は超ヤバかった! トランプvsハリス(及川幸久×石田和靖)
https://www.youtube.com/watch?v=3IWFyQwX-YE
【速報】トランプ vs ハリスTV討論会 トランプ圧勝!ハリスの嘘が多過ぎ【及川幸久】【Breaking News】
THE CORE 2024/09/11
https://www.youtube.com/watch?v=NgXR-vrOmoQ
- 日本のマスコミはハリス勝利と報じているだろうが、終了後の中立的なメディアの世論調査ではトランプ圧勝。
- 本日の大統領選TV討論会は、主催のABCニュースの司会者と質問者が完全にハリス擁護で、トランプにとっては1対3のハンディキャップ戦。
- しかし、トランプの討論最後の言葉が歴史の残るもの。「彼女はこれをやります、あれをやります、綺麗な言葉を並べるが、だったら、なぜ過去3年半の間にやらなかたのか?」「今すぐホワイトハウスに戻って、バイデンを起こし、今夜中に国境を閉鎖する法案に署名しろ」。
特番『エルドリッジ博士に訊く! ズバリ!米国大統領選挙の行方と日本への影響』ゲスト:エルドリッジ研究所代表 政治学博士 ロバート・エルドリッジ氏
松田政策研究所チャンネル 2024/09/11
https://www.youtube.com/watch?v=M02gJS97L84
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2024/11/13 (Wed) 16:37:09
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2024年11月12日
多数派に靡くリベラル派 / 優等生は民衆党を支持する?
https://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68978540.html
トランプ支持者は低学歴なのか?!
Trump 3556Trump 9243
今月、アメリカの大統領選挙が行われ、ドナルド・トランプが再びホワイトハウスに君臨することになった。この再選は左翼陣営にとって心臓が圧迫される程の衝撃だ。案の定、左翼陣営はどこもかしこも“お通夜”状態。カマラ・ハリスの応援にはハリウッドのセレブ(有名人)も駆けつけ、必死の笑顔で穴埋めに努めたが、肝心の“弾”が悪すぎた。まさに不発弾。旋毛までが左巻きの俳優ジョージ・クルーニーやジェニファー・ロペスの努力も虚しく、どうあがていも面目丸潰れだ。歌手のビヨンセやテイラー・スウィフト、レディー・ガガ、ケイティー・ペリーまでも支持に回ったが、不人気のハリス票は伸びなかった。
カマラ・ハリスを持ち上げていたCNNやABC、CBS、NBCなども意気銷沈だ。政治番組を放送すれば敗因を巡っての言い訳ばかり。反トランプ陣営の牙城たるMSNBCでも同じで、ズビグニュー・ブレジンスキー(Zbigniew Brzezinski)の娘というだけでホスト役を手にしたミカ・ブレジンスキー(Mika E.L. Brzezinski)はムッツリ。ビルマ系アメリカ人のアレックス・ワグナー(Alex Wagner)やアンドリュー・クーパー(Andrew Cooper)、デイヴィッド・ミューア(David Muir)も顔を顰(しか)めて不機嫌だった。
Mika Brzezinski 8834Alex Wagner 3424Andrew Cooper 43David Muir 11
(左 : ミカ・ブレジンスキー / アレックス・ワグナー / アンドリュー・クーパー / 右 : デイヴィッド・ミューア)
Rachel Mado 882(左 / レイチェル・マドー)
リベラル派のMSNBCときたら、あのレイチェル・マドー(Rachel Madow)が看板ホステスだ。この左翼系ユダヤ人は根っからのトランプ嫌い。憎い不動産王の話題となれば、汚物かヒトラーのアイソトープ並みの扱いである。選挙後、あまりにも悔しかったのか、マドーは番組の中で不満を爆発させていた。「これは二人の候補者を選ぶ選挙ではありません。アメリカの統治システムを維持するのか、それとも、強力な男による権威主義に明け渡すのかの選択なのです」と力説する。(Tommy Christopher ,Rachel Maddow’s Post-Trump Pep Talk Starts With ‘Our Fellow Americans’ Don’t Want ‘Multi-Racial Pluralistic Democracy’, Mediaite, November 7, 2024.)
日本人でも呆れてしまうが、カマラ・ハリスを大統領にすることは、正常な統治形態を守ることなのか? まともなアメリカ国民なら、秕政を尽くしたバイデン政権に嫌気が差すだろう。実際、国家の行く末を案じた国民は、偉大なアメリカを取り戻そうとするトランプに期待を寄せていた。何百万か何千万か判らないけど、大量の不法移民を引き入れたジョー・バイデンこそ、アメリカの衰退と混乱をもたらした張本人じゃないか! もし、バイデン政権で何もしなかったハリスが大統領になれば、不法移民にアメリカ国籍を与えるのが最初の仕事になるんだぞ。こんなのは悪夢でしかない。正常なアメリカ人は両親や子供の安全が心配になる。
左翼陣営は普段、“デモククラシー(大衆参加の政治制度)”を称賛するくせに、いざ民衆が別の人物を選ぶと急に不機嫌となる。自分たちが推薦する候補者が当選すれば欣喜雀躍で、唾棄する候補者が当選すると罵詈雑言だ。この連中は上院議員のバラク・オバマが当選した時、「黒人初の大統領だ!」と感激し、「アメリカ国民の希望が叶った!」とか「正義が達成された!」と大はしゃぎだった。でも、こうした称賛は偏向報道だ。オバマが当選すると「正しい民意が繁栄」され、「デモクラシーの勝利」となるが、トランプが当選すると「デモクラシーの否定」となり、「独裁者の天下になる」という主張はおかしい。
アカやピンクのリベラル派は、忌々しいトランプが圧勝したことが赦せなかったようで、様々な文句を垂れていた。例えば、民衆党の選挙参謀を務めるダグ・ソスニック(Douglas Brian Sosnik)は、トランプ支持者を小馬鹿にするため、「田舎の有権者は共和党員になりやすく、都市部の有権者は民衆党員になりやすい」と述べていた。つまり、中西部や南部のレッドネック(首筋が日焼けした筋肉労働者)が共和党員になりやすく、都会に暮らす知識人(highbrow)や洗練された人(city slicker)が民衆党員になる、と言いたい訳だ。ソスニックは更に悪口を言いたいのか、「教育を受けた者が民衆党の基盤となり、取り残されたと感じる者が現代の共和党支持基盤になっている」とも述べていた。(Zachary B. Wolf ,'Why education level has become the best predictor for how someone will vote', CNN, October 14, 2024.)
とにかく、トランプ支持者に対するネガティヴ・キャンペーンは陰湿で、学歴を基にした侮蔑までもが含まれている。世論調査の一環なんだろうが、アメリカのメディアは民衆党支持者と共和党支持者の“違い”に着目していた。
民衆党 共和党
大学に通ったことがない者 35% 63%
大学に入ったが、学位を取っていない者 47% 51%
学士号取得者 53% 45%
大学院で修士号や博士号を取得した者 59% 38%
大卒者 55% 42%
非大卒者 42% 56%
大卒の白人 52% 45%
非大卒の白人 32% 66%
大卒の非白人 65% 32%
大卒ではない非白人 64% 34%
Presidential election NBC News 5
(上グラフ / 青が「民衆党」で赤が「共和党」)
主流メディアはこうした調査結果をネタにして、民衆党支持者には高学歴の者が多く、共和党支持者、特にトランプ支持者には低学歴の者が多い、という印象操作を行っていた。ところが、2016年の大統領選挙でアンケート調査に嘘が混じっていることがバレてしまった。高学歴のアメリカ人の中にも、結構トランプ支持者が存在していたのだ。調査員に質問され、「ヒラリー・クリントンを支持」と答えた人でも、私生活では“隠れトランプ支持者”であったから、当選確実と予想されていたヒラリーは愕然とする結果に直面した。
そもそも、白人有権者には本音を隠す人が非常に多い。心の底では「トランプ支持」であっても、“白人優越主義者”とか“移民排斥論者”と思われたくないので、人前では「ヒラリー支持」と口にする。当時、主流メディアは盛んに“ヒラリー支持”を訴えていたから、もし異端のトランプを“好み”にしたたら、大学の友達や職場の同僚からどう見られてしまうことか! それゆえ、社会的地位を守りたい人は、“知性”と“正義”を売りにするリベラル派になるしかない。
それにしても、どうして西歐系白人は自分と同じ種族の候補者を支援できないのか? アメリカの黒人有権者は、赤い黒人のバラク・オバマが出馬した時、諸手を挙げて歓迎した。シカゴやニューヨークばかりじゃなく、フィラデルフィアやボルチモア、バーミンガム、ロサンジェルスなどの黒人街では、「黒人」という理由だけでオバマに投票する黒人が本当に多かった。ABCの世論調査では、96%のアフリカ系アメリカ人がオバマに投票すると答えていたのだ。(Antonio Moore and Freeway Rick Ross How African-Americans Shaped the Reelection of Barack Obama and What Happens Next, The Huffington Post, November 7, 2012.)
一方、世襲政治家のミット・ロムニーは白人リベラルの代表格。オバマの台頭に憤慨していた共和党員でも、「RINO(名ばかりの共和党員)」じゃ保守派のアメリカ人はソッポを向くだろう。となれば、ロムニーの当選は絶望的だ。NBCとWall Street Jouranlが行った世論調査では、両者の支持率が対照的だった。ちょっと驚くけど、アフリカ系アメリカ人のオバマ支持が94%であるのに対し、ロムニーへの支持率は何と0%。(Mackenzie Weinger, 'Poll: 0 percent of blacks for Romney', POLITICO, August 22, 2012.) Nothing! ゼロ! 。石破茂や岸田文雄の支持率よりも低いなんて哀れだ。5%か10%くらいロムニーを支持する黒人がいてもいいのに・・・。
Jeremiah Wright 543
(バラク・オバマとジェレマイア・ライト)
奇妙なことに、黒人はレイシズムで黒人を支持してもマスコミから叱られることはない。「NAACP」のような黒人団体や「M.E.Ch.A.」の如きヒスパニック団体は普通の民族組織として承認されているのに、アングロ・サクソン人や北方種族を擁護する白人団体は“ネオナチ”団体の烙印を押されてしまうのだ。左翼思考のマスコミは、黒人なら過激派でも咎めないようで、オバマ夫妻が親しくしていたジェレマイア・ライト(Jeremiah Wright)牧師なんかは、全米の避難を浴びるような人物だった。彼は本音を漏らす黒人で、教会の説教なのに、感情が高まってしまい、人種差別が酷く無辜の民を殺すアメリカ白人を糾弾していた。この黒人牧師は遠慮なく「アメリカは天主から呪われろ! (God damn America!)」と叫んでいたのだ。
西歐系アメリカはリベラル派や保守派を問わず、人種問題に関し非常に鋭敏である。というのも、彼らは幼い時から「有色人種を嫌ってはいけない!」と両親や幼稚園の保母から注意されているからだ。小学校や高校の教師、シンクタンクの研究員、大学教授、大手のマスコミなどは、ナショナリズムやレイシズムを撲滅するために「カラーブラインド政策」や「人種的多様性」、「人権思想」、「寛容な社会」などをしきりに植え付けようとする。こんな教育を長年に亙って受けていれば、大半の子供は自然と「リベラル派の偽善者」になってしまうだろう。
「多数派」に同調する一般人
現在のアメリカ社会で、なぜトランプ支持が“恥ずかしい行為”になるのかと言えば、それは教育界やメディア界、娯楽産業が反西歐主義者の白人や怨念に満ちたユダヤ人に牛耳られているからだ。高学歴者にリベラル派の民衆党支持者が多いのも、左翼教授に“調教”された学生が多いからである。つまり、教育レベルが高くなるほど、左翼汚染が酷くなり、ほしゅはを毛嫌いするようになる、というのがアメリカの現実だ。
また、一般のアメリカ人は日本人と同じく“多数派”に同調しやすい。マルキストやアナーキスト、あるいは狂信的な左翼分子なら、周りの目を気にせず、自分の主義主張を貫く。だが、普通の生活を営む平凡な庶民だと無理。「隣百姓」じゃないけど、鰯(イワシ)の群れと同じで、隣人が左を向けば左に向くし、前の人が躓けば自分も躓く。アホらしいけど、皆が一斉に高層ビルから飛び降りれば自分も見習ってジャンプする。「地上80mの屋上からダイヴすれば死んでしまうかも・・・」と考える日本人は稀で、「100mのロープを足首に巻き付けているが大丈夫。みんながそうしているんだから」と自分に言い聞かせる。
Solomon Asch 2Asch conformity experiment 2
(左 : ソロモン・アッシュ / 右 : 実験に集められた学生)
“多数派への同調”というのはアメリカ社会でもよく見られる現象で、ソロモン・アッシュ(Solomon Eliot Asch)が行った「同調実験(conformity experiment)」が有名だ。この社会心理学者はポーランドからアメリカへ移住してきたユダヤ人で、スワースモア大学(Swarthmore College)で教授を務めていた。
アッシュが行った心理学の実験では、大学のキャンパスで無作為に7人から9名の学生が集められていた。視覚実験という名目で集められた9人の学生は、部屋の中で色々な絵や写真を見せられ、それが何であるかを順番に答えることになっていた。最初は平凡な絵が示され、司会者から質問がなされると、円陣に坐った学生が一人一人答えるという形式だ。しかし、数回目に出されたクイズでは、答えに戸惑う者が現れた。ここでは便宜上、八番目の学生を「ジョン・スミス」君と名付けることにしよう。
司会者は1本の棒が描かれた絵を掲げ、もう一つの絵を掲げるが、そこには3本の棒「A、B、C」が描かれている。二つの絵を眺めたスミス君には、どれが同じ長さの棒なのかは一目瞭然だ。答えは明らかに「C」である。ところが、1番目の学生は「A」と答え、2番目の学生も「A」と答えた。3番目の学生も同じく「A」と述べ、4番目の学生も「A」と述べてている。この奇妙な光景を目にしたスミス君は、自分の順番が刻々と近づくにつれ「どうしよう?」と焦ってしまう。自分には「C」としか思えない。でも、みんなは「A」と答えている。スミス君は心の中で、「こいつらの目は節穴なのか? 誰が見たって同じ長さなの棒はCじゃないか!」と呟く。そして彼の番が回ってくると、声が小さくなり、自信なさげに「A」と答えてしまうのだ。“おかしい”のは解っているけど、「みんなと違う意見になるのは嫌だ!」という心理がはたらくから、「間違っている」と思っていても、周りに“同調”するしかない、と考えてしまうのだ。
Asch conformity experiment 1
( 上 / 実験で用いられた絵のカード )
この実験には“八百長”があって、逸脱者のスミス君が知らない“裏”があった。実は、他の参加者は“サクラ”で、予め間違った解答を述べるよう指示されていたのだ。(Solomon E. Asch,“Opinions and Social Pressure”, Scientific American, Vol.193, No.5, November 1955, p.32. )つまり、スミス君だけが何も知らない“カモ”で、あとの8名は主催者と“グル”だったという訳である。普通の一般人は大勢からの“圧力”に弱いから、“異端者”になることを避け、間違っていても多数派に賛同してしまうのだ。ただし、多数派の判断に屈しない強者も居たそうで、例外的に同調しない者が、4分の1ほど存在したそうだ。(上掲論文p.33)
サクラを使って壺や仏壇を受け付けるカルト宗教と同じく、CNNやPBSといったテレビ局、ワシントン・ポスト紙やタイム誌といった紙媒体も、“多数派”を形成して宣伝文句や左翼思想を一般人に吹き込もうとする。それゆえ、マスコミがリベラル派の政治家を支援すれば、“教養人”に見られたい民衆や“知識人”を自認する大卒者は、すんなりと民衆党支持に傾く。たとえ、半信半疑でも「民衆党の主張が正義に合致する!」と考えてしまうし、黒人やヒスパニックを“対等”に見なすことが“知識人の証”と考えてしまうのだ。
ドイツやブリテンでも高学歴のリベラル派が多い。西歐諸国で“オバマ旋風”が巻き起こったのは、「俺は人種差別主義者じゃない!」ということを世間にアピールしたい白人が多かったからだ。本来なら、西歐人は自分達の遺伝子プールを有色人種から守り、西歐文明を称賛するナショナリストを支援すべきなのに、その本能を抹殺しようとする。高邁な精神を自慢したい西歐人は、敵であるユダヤ人や左翼分子のプロパガンダに屈服するから本当に情けない。たぶん、リベラル派の論調に与することで天使か聖人のようになりたいのだろう。でも、それは不自然だ。そもそも、マルキストの黒人(オバマ)を称賛するのは「善」で、ナショナリストの白人(トランプ)に声援を送るのは「悪」というのは、SM変態の発想だ。どうして自分の心に対して素直になれないのか。
日本でも大統領選挙の後に様々なテレビ番組が放送されたが、まともな国民なら、ずっと坐って観ることは出来ない。何しろ、地上波やBSの政治番組がゲスト・コメンテーターに招くのが、明治大学の海野素央や上智大学の前嶋和弘、慶應義塾大学の渡辺靖、早稲田大学の中林美恵子なんだから。彼らの顔を見ただけで天を仰ぎたくなる。まぁ、一応、世間で認められた有名大学の先生なんだろうが、その意見や解説は悉くピント外れ。情報通の国民には耐えられない。こんな番組を観るくらいなら、及川幸久のX動画やJack Hikumaの「あなたが知らないアメリカニュース」を観た方がよっぽど勉強になる。
脳天気な視聴者をターゲットにするワイドショーはもっと酷く、アメリカの政治問題を扱うから、「日本語を流暢に話せる」という理由だけで、お笑い藝人のパトリック・ハーラン(Patrick Harlan)や左翼ユダヤ人のデーブ・スペクター(Dave Spector)を招いたりする。所詮、「情報弱者向けのプロバガンダ放送」だから仕方ないが、こんな下らない番組を公共の電波で流す価値があるのか?
一部の知識人や保守派国民は、「もはやテレビの時代じゃなく、インターネットの時代になりつつある」と豪語するが、基礎知識も無い一般国民が相手となれば、まだテレビの方が優勢だ。なぜなら、中高年世代は仕事や趣味で忙しく、社会問題を知ろうとすればテレビをつけるしかないからだ。特に高齢者は“馴染みのあるもの”にしか興味を示さないから、“判断材料”となるのはNHKや民放ばかり。若年層でも政治や経済、軍事・外政に疎い者は、地上波テレビと新聞くらいを情報源にするしかない。
保守派の言論人がいくらYouTubeやニコニコ動画で 番組を流しても、一般人には届かないことがある。なぜなら、国際政治の裏側を伝える番組があること自体を知らないし、どの動画を観たらいいのかが判らないからだ。何千、あるいは何万もある動画の中から、質の高い番組を探すなんて無理。誰かが教えてあげれば別だけど、情報弱者は友人も両親も同類だから救いようがない。大学生だって真剣に勉強した者以外は「なんちゃって左翼」になるのが普通だ。
世田谷とか白銀台、麻布に住む“セレブ”とやらはもっと厄介で、綺麗事を並べてご満悦のリムジン・リベラルときている。「俺達は偏差値の高い大学を出ているから、下劣な右翼どもとは違うんだ!」という傲慢さに凝り固まった連中は、国家存亡の危機には無関心。自分の財産と地位が安泰なら、誰が政権を取ってもOK。まぁ、一般の日本人は国家が没落してからじゃないと国家の有り難さに気づかない。フジテレビも気がつけばテレ東の後塵を拝する事態になっていた。テレビ局員ならNetflixやHBOに移転できるが、日本国民は日本が沈没すると一緒に沈むしかない。哀しいけど、これが現実なんだよねぇ~。
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2024/11/15 (Fri) 11:44:54
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