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なぜファミレスで「配膳ロボ(ネコ型ロボット)」が急増しているのか

1:777 :

2023/04/04 (Tue) 15:50:37

なぜファミレスで「配膳ロボ」が急増しているのか…人手不足だけではない「ネコ型ロボット」の導入背景
https://www.msn.com/ja-jp/news/money/%E3%81%AA%E3%81%9C%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%9F%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%81%A7-%E9%85%8D%E8%86%B3%E3%83%AD%E3%83%9C-%E3%81%8C%E6%80%A5%E5%A2%97%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8B-%E4%BA%BA%E6%89%8B%E4%B8%8D%E8%B6%B3%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%84-%E3%83%8D%E3%82%B3%E5%9E%8B%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%88-%E3%81%AE%E5%B0%8E%E5%85%A5%E8%83%8C%E6%99%AF/ar-AA19r1de?ocid=Peregrine&cvid=c5f09d98f5574a3a8f72e9124a7a986d&ei=15

「ガスト」などを運営するすかいらーくグループは、この1年で7割の店舗に「配膳ロボット」を導入した。約3000台という大型導入には、いったいどんな狙いがあったのか。ロボット導入の責任者にライターの篠原知存さんが聞いた――。
ガスト 日本橋浜町店(写真=経済特区/CC-BY-SA-4.0/Wikimedia Commons)
ガスト 日本橋浜町店(写真=経済特区/CC-BY-SA-4.0/Wikimedia Commons)
© PRESIDENT Online
ロボット配膳がもたらした新風景
1月下旬、取材の打ち合わせで、港区赤坂にある「ガスト」を訪ねた。都心部にある繁盛店ということもあり、ビジネスパーソンらしき一人客で昼下がりの店はほぼ満席だった。

「いらっしゃいませ」とスタッフに案内されて席に座ったが、そのあとは、注文はタブレット型端末だし、ドリンクはセルフサービス。食事はネコ型の配膳ロボットが運んできたものを受け取り、支払いはセルフレジで済ませた。

ロボット配膳がもたらした新風景といえよう。

気づいてみれば着々と進むオートメーション化。聞けば、私が立ち寄った「ガスト」や「バーミヤン」「ジョナサン」などを運営するすかいらーくグループは、昨年末までに、配膳ロボットを3000台配置したという。

すかいらーくホールディングスが目指すサービスはどういうものなのか。

「導入の目的は労働時間の削減ではない」
営業政策グループでロボット導入責任者を務める花元浩昭さんによると、すかいらーくグループでは、2021年から中国製のネコ型配膳ロボット「BellaBot(ベラボット)」の配置を始めた。

「ガスト」「しゃぶ葉」「バーミヤン」「ジョナサン」の主要4ブランドでは、2021年11月からベラボットの本格導入を始め、2022年12月までに7割にあたる2100店に3000台の導入を完了した。わずか1年でこれだけのサービスロボットを導入する事例は前代未聞だろう。

製造業などでは、ロボットによって合理化や効率化が実現されるイメージが強い。だが、レストランのようなサービス業では、行き過ぎた合理化や効率化は、顧客離れを招きかねないのではないか。

そんな質問を投げてみると、花元さんから「DX戦略の目的は、労働時間の削減ではないのです」という答えが返ってきた。

従業員に起きた劇的な効果
「配膳をベラボットが肩代わりすることで、従業員の身体的な負担を減らせます。実際に、ドリンクバーやトイレのチェック回数を増やせ、ピークタイムの準備も早めにできるようになりました。狙いはお客さま満足度の向上で、労働時間削減ではありません。このためベラボットの導入に伴って、フロア担当のスタッフの数を減らしてはいませんし、今後もその予定はありません」(花元さん)

従業員の負担軽減には予想以上の効果があった。ベラボットの導入店舗でデータをとったところ、従業員の歩数は42%減ったそうだ。フロアスタッフは多い時には1日1万歩になるそうで、それがほぼ半減というのはかなり楽だろう。片付け完了時間も35%短くなった。

また、ランチやディナーの混雑時間帯(ピークタイム)の客数をロボット導入店と導入していない店で比較すると、7.5%増えていたという。

すかいらーくグループでは、パート・アルバイトの上限年齢を75歳、正社員の定年を65歳に延長しているのだが、ロボット活用による歩行数の低下はいろいろな人が働きやすい環境づくりにも直結している。

ロボットと人間のよい分業
さらに「サービススタッフのストレスの軽減」という効果もあるだろう。

ファミリーレストランなどのカジュアルな飲食店では、従業員に失礼な態度をとる人をたまに見かける。「お客さまは神様だ」とでも思っているのだろうか。ベテランの従業員はそれでもニコニコと対応しているが、これではツラいだろうなと思う。ベラボットには、そうした負担を軽減する効果がある。

失礼なお客に対応したあとは、どんな従業員でも疲れるだろう。ベラボットの導入で、そうした不慮の事態を避けられれば、お客も従業員も、いつもニコニコでいられる。

もちろんお皿を落としたり、料理に過不足があったりなどイレギュラーな事態にはベラボットではなく、従業員が対応する。よい形で人間とロボットの分業ができていると感じた。

ベラボットの導入は、数値化こそできないものの、すでにスタッフの精神的な支えになっているのだろう。

スタッフ側にとってメリットが多いことはわかったが、お客の反応はどうなのか。

配膳がエンターテインメントになった
試験的な導入から2年足らずで、「すかいらーくグループではロボットが働いているのが当たり前」というスピード改革が可能になったのは、お客からも好評だったからだ。

「当初、最大のハードルだと考えていたのは、お客さまが受け入れてくれるかどうかでした。従業員が働きやすい環境づくりというのは、こちらの事情でしかないですからね。

ベラボットの導入は、新宿、渋谷、秋葉原といった、デジタルに慣れている若い世代のお客さまの多い都心部から進めました。結果的にはエリアを問わずに好意的に受け止めてもらえました」(花元さん)

試験導入した67店舗で実施した顧客アンケートでは、お客の約9割がベラボット導入に「満足」「大変満足」と好意的な回答を寄せた。コロナ禍の中でしきりに「非接触」が推奨されていたのも、ロボットに抵抗感がなかった一因といえるかもしれない。

ただ、「子供から圧倒的に支持された」(花元さん)というのは、感染うんぬんが理由ではないだろう。

スタッフがせっかく客席まで料理を持って行ったのに、そのまま持ち帰ってきて、わざわざベラボットに乗せて「いってらっしゃい」と送り出す、というようなことも起きているという。ネコ型ロボットによる配膳がエンターテインメントとして受け止められているのだ。

ロボットが店のアイドルに
擬人化しやすいネコ型にしたのも効果的だった。

ベラボットは、液晶画面の「顔」に、ウインクや居眠り顔、困り顔など数十種類の表情が設定されていて、親しみやすさを演出している。

大阪にある「ガスト西中島店」ではベラボットに「とんかつ」「ぷりん」と名札をつけていて、その様子をTwitterに投稿すると29万もの“いいね”がついたという。

クリスマスには全導入店でベラボットに装飾を施したり、ハロウィーンでは独自に「コスプレ」させている店舗もあるとか。本物のネコが駅長や店長として親しまれる例もあるし、ロボットが店の顔となっても不思議はない。

ベラボットは中国・深圳のPudu Robotics社製だ。同社のウェブサイトには、価格は税抜きで309万円とある。

3カ所につけられたセンサーで、人やモノだけでなく、床に落ちたゴミといった小さい障害物すらも避ける。高性能な音声AIを組み込んであり、日本語、英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語に対応している。かわいい顔しながら、スゴイロボットなのだ。

『ロボットは万能ではない』
「導入にあたってマニュアルはありますが、それぞれの店舗が独自のアレンジを加えるなど、店舗の特徴や業態ごとに設定しています」

例えば、ベラボットは秒速10~120センチの間で走行スピードを変えられる。遅すぎると料理が冷めてしまい、速すぎると汁物がこぼれてしまう。すかいらーくでは料理によって速度を設定している。さらに、ドリンクバーの周囲など人通りの多い場所を通らないようにするなど、店ごとにセッティングも変えているという。

このためベラボットの導入時には「ロボット導入インストラクター」が来店する。新設した専門職である。その仕事はロボットの設定だけではない。ガストでの店長職も長く経験した花元さんは「ロボットに頼りすぎてはいけないということも伝えてもらっている」と話す。

「いつも同じ時間に来店されて、同じ席に座って、同じ注文をする方がおられます。そういうお客さまは、スタッフとのコミュニケーションも楽しみにしています。ベラボットの導入は、そういったお客さまとの触れ合いを切り捨てるわけではまったくないのです。ベラボットに給仕長は務まらないでしょう」

あくまで店舗運営の中心はスタッフであり、ベラボットはフロアサービスの一部なのだ。そのうえで各店がうまくベラボットを活用してほしい、という考えなのだ。

サービス業に欠かせない存在になる
今後は、少しの段差でも走行できなくなるロボットの導入を前提に、店の改装時にはフルフラット化や調度品の再配置を進めるそうだ。すでにグループを挙げてロボットを前提にしたオペレーションに移行したといっていいだろう。導入店舗のスタッフからも「ベラボットなしでどうやってオペレーションしていたか、もう想像できない」という声も出ているという。

高級フレンチでは、メートル・ド・テル(給仕長)はシェフ(料理長)と同格と言われるほど大切な存在。もちろん味も大事なのだが、顧客と接するフロアスタッフのサービス次第で、店の印象は左右される。スマイル0円ではないけれど、ちょっとした心配りがあれば食事の時間は一層楽しくなるし、不満を感じさせてしまったらせっかくの料理も台無し。いくら高性能で可愛くても、ロボットに臨機応変の接客は望めないだろう……話を聞くまで私はそう考えていた。

ロボットの導入は、うまくいけば業務改善とサービス向上の一石二鳥になる。コストが見合えばためらう理由はない。現在はすかいらーくグループが先行しているが、配膳ロボットが当たり前になる日は近いかもしれない。

お客はさまざまで、コミュニケーションを期待する人も、非接触を望む人もいる。個別最適のおもてなしを実現するのは、やはり人間の経験と笑顔に違いない。今後、ロボットはそれを支えてくれる重要な存在になれるということなのだろう。

---------- 篠原 知存(しのはら・ともあり) フリーライター 1963年生まれ。大阪府出身。全国紙の記者、編集委員を経て、令和元年からフリーに。 ----------
https://www.msn.com/ja-jp/news/money/%E3%81%AA%E3%81%9C%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%9F%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%81%A7-%E9%85%8D%E8%86%B3%E3%83%AD%E3%83%9C-%E3%81%8C%E6%80%A5%E5%A2%97%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8B-%E4%BA%BA%E6%89%8B%E4%B8%8D%E8%B6%B3%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%84-%E3%83%8D%E3%82%B3%E5%9E%8B%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%88-%E3%81%AE%E5%B0%8E%E5%85%A5%E8%83%8C%E6%99%AF/ar-AA19r1de?ocid=Peregrine&cvid=c5f09d98f5574a3a8f72e9124a7a986d&ei=15
2:保守保守や右翼には馬鹿しかいない :

2023/04/04 (Tue) 16:02:07

焼肉やまと 光が丘店でCATBO36大活躍【ジャロックホールディングス】
2022/07/13
https://www.youtube.com/watch?v=zXgv_9WDBjc

焼肉やまと光が丘店でCATBO36が配膳していました。
4段あるトレイの利用方法がすばらしく、テーブル席は比較的
高い1段目、2段目のトレイを、掘りごたつの席には3段目、4段目の
トレイを利用して座っているお客様に取りやすい工夫がされていました。
今回は掘りごたつの席だったので3段目、4段目のトレイを利用して
CATBO36が配膳を手伝ってくれました。
3:保守や右翼には馬鹿しかいない :

2023/05/25 (Thu) 16:24:01

ガストの「猫ロボット」成功のワケ わずか1年半で3000店導入
安蔵 靖志2023年5月24日
https://www.watch.impress.co.jp/docs/topic/1501163.html


ガストやバーミヤンで、猫型ロボットが料理を運ぶ様子を見たことがある人は多いのではないでしょうか。同店を展開するすかいらーくグループは、'22年12月にこの猫型配膳ロボットを、全国のガスト、しゃぶ葉、バーミヤン、ジョナサン約2,100店舗に、3,000台を導入したと発表しました。

導入したロボットは、中国の大手ロボットメーカーPudu Roboticsが開発した猫型配膳ロボット「BellaBot(ベラボット)」。すかいらーくでは'21年8月に実証実験を開始してから、わずか約1年4カ月でのスピード導入となりました。ベラボットを導入した経緯や狙い、現在の運用状況などについて、すかいらーくレストランツ 営業政策チーム ロボット導入責任者の花元浩昭氏に聞きました。



すかいらーくレストランツ 営業政策チーム ロボット導入責任者 花元浩昭氏
目次
料理を運ぶ従業員の歩行数が半減
インストラクター制度でほぼ全店導入
顧客も従業員も待ち焦がれる存在に
様々な運用に挑戦 ロボットは「サポート役」
料理を運ぶ従業員の歩行数が半減
すかいらーくグループでは、基本的にベラボットを配膳専用ロボットとして使用しています。食事やドリンクをトレイに載せ、画面上のテーブル番号をタッチすると、指定したテーブルの近くまでベラボットが運んでいき、注文したお客がそれを受け取る。トレイ上に物がないことを赤外線センサーで検知すると、自動的にホームまで戻るという流れです。

導入の決め手になったのは「顧客満足度」と「従業員の働きやすさ」でした。

「お客様満足度を向上させる上で、ピークタイムにお客様をお待たせすることなく、客席の回転率を上げられること。あとは従業員の働く環境をしっかり整えられること。この2つを達成できるかどうかを検証し、実現可能だろうと判断しました。マネジメントのトップも実際に来店して何度もロボットを見て、決断してもらいましたので、実証実験から展開まで比較的スムーズに進んだと考えています」(花元氏)


導入目的
配膳ロボットは他メーカーも含めていくつかあるが、その中でベラボットを選定した最大の理由は「走行の安定性」だと花元氏は語ります。

「他社も含めて何種類か実験しました。例えばガストだとハンバーグやスパゲティ、アルコールなどいろいろなものを実際に載せて走行させ、走行の安定性や、お客様目線で取り扱いやすいかなどを総合的に判断しました。実際にワークサンプリングを取り、どれが一番効果的なのかについても検証しました。また、お店によっては1台だけでなく2台や3台のロボットを運用する場合もあるので、複数台運用する場合のスムーズさもベラボットが一番良かったのです」(花元氏)


他社も含めて何種類かのロボットで実験した結果、走行の安定性などを理由にベラボットを採用
プラスアルファとして、「キャラクターが良かったことも結果的にいい方向に進んだと思います」と花元氏は続けます。

「ベラボットは耳を触ると声出して喜んだりと反応するんです。業務の合間を見つけて従業員がお子様に『耳を触ると喜ぶんだよ』と言って、実際に触ってもらったりといったコミュニケーションが生まれています。

従業員が『今日もよく働いてくれてありがとう』みたいなことをロボットに話しかけているのをお客様がご覧になられて、SNSにその様子を投稿されるといったこともありました。そういう意味ではお店の雰囲気を良くするロボットだなと感じています」(花元氏)


触ると反応するなど複数のリアクションを用意
導入効果は数字にも表れました。

「例えばガストでは、基本的に料理を運び続ける担当者がいます。ピークタイムにはキッチンからたくさん料理が出てくるため、ほかのメンバーがフォローに入って配膳を行ないます。しかしロボットを導入すると、その作業をロボットが肩代わりするので、ヘルプがいらなくなります。

それによって、ノンピーク時にはドリンクバーを今までよりきれいにしておく、トイレチェックも頻繁に行なうなどのサービスの向上につなげながら、ピーク時には今までより早く空いたテーブルを片付けることができ、次のお客様をスピーディーにお通しできるようになりました。従業員の負担という点でも、料理を運ぶ従業員の歩行数が約半分ぐらいに減りますので、従業員の負担軽減にもなっていると思います」(花元氏)

インストラクター制度でほぼ全店導入
'21年8月に数店舗で実証実験を開始し、11月下旬から本格導入を開始。

「'21年末時点では約150店舗で約180台程度でしたが、'22年の1年間で2,100店舗3,000台まで拡大しました。ガスト、しゃぶ葉、バーミヤン、ジョナサンの4つの業態については、導入に適していない店舗以外はすべて導入が完了しています。これだけのスピード感で展開できたのは、関係先や取引先のご協力もありました。それに加えて、当社内にインストラクター制度を設けて、インストラクターが各地で活動した結果、導入がスムーズに進んだと考えております」(花元氏)


現在はガスト、しゃぶ葉、バーミヤン、ジョナサンなど、2,100店舗に3,000台導入
インストラクターは、もともと店長として勤めていた社員など最大17人で構成。その役割は「ロボットの初期設定」と「従業員のオペレーション指導」の2つ。

導入時には、まずロボットが店舗内を走行してマップを作成し、テーブルの配置などを記憶していきます。

「ロボットが動きながら自分で地図を作っていき、どこに障害物があってどこが壁なのかなどを認識します。次は各テーブルの停止位置にロボットを止めて、停止する位置と向きを設定します。設定自体は取引先の方が行なうのですが、お店の知識を持っていないとうまく設定できません。

そこで『このテーブルはこういう向きでこの位置に止めてください』とか、『ドリンクバーはこういう形をしているので、少し真ん中より左側を歩くようにしてください』とった細かい設定を、取引先のエンジニアの方に依頼し、従業員もお客様もストレスが少なく運用できるように設定します」(花元氏)


導入時は、ロボットが店舗内を動きながらマップを作成し、テーブル配置などを記憶していく
設定が完了したら、1日かけて従業員のオペレーション指導を行ないます。

「今でこそ『ガストと言えばロボット』みたいになってきましたが、最初はロボットの認知度も少ないため、どういうものかなかなかイメージがつきません。ですので最初は従業員も半信半疑なんです。そこでロボットの正しい使い方を教えて、それまでのオペレーションをこのように変えていきますと指導します。動画や紙のマニュアルなども整備しましたが、実際に使ってみないと分からないことも多いので、お店でロボットを動かしながらインストラクターが指導していくのが大きなポイントです」

顧客も従業員も待ち焦がれる存在に
導入はとてもスムーズだったと花元氏は語ります。

「料理を載せて伝票に書いてあるテーブル番号(数字)を押して出発させれば、ロボットが動いてくれるので、運用しやすいです。新人さんでも習得は早いですし、外国人従業員の方でも覚えやすいと思います」


オペレーションが完了すれば、従業員は料理を乗せてロボット操作部のテーブル番号(数字)を押すだけ
ただし、ちょっとした段差には苦労したそうです。

「ロボットはタイヤで動くので、カーペットとタイルの境目などの数mmの段差で衝撃を受けます。乗り越えることはできるものの、料理が崩れたり、液体がこぼれたりしてしまいます。そういったときはロボット側ではなく、店側に変化を加え、インストラクターが段差を簡易的に平らにするなどの処置を行ないました。最終的には、お店のリニューアルや業態転換の際に改装しますが、そのような応急処置を都度行なっていました」(花元氏)

導入後、顧客の反応は良好でした。

「ロボットの可能性を探るところから始めたので、まずは渋谷や新宿、秋葉原など、比較的ロボットを受け入れてもらえそうな地域で実験を開始しました。実際に運用したら想定よりも高評価が得られたため、効果を検証した上で展開を進めました。

地方の店舗ではどうなのかと思っていましたが、シニアのお客様にも思いのほか受け入れていただきました。写真や動画撮ったり、興味津々にご覧になられているのを肌身で感じました。展開し始めると、お客様センターに『自宅近くのお店にはいつロボットが入るのか』という問い合わせが来たりするほど興味を持っていただきました」(花元氏)


さまざまな表情を用意。居眠り(休止)中もあります
待ち焦がれていたのはお客だけではなかったと花元氏は語ります。

「従業員も展開の後半になると待ち焦がれてくるので、導入が決まると『何月何日、猫ちゃんロボット導入です!』といったポスターを手製で作るお店もありました。導入日には常連さんもいらっしゃったりと、いろいろな方に受け入れていただけたのかなと思います。

また、お店にとって助けになるロボットを導入するのをきっかけにして、インストラクターは各店舗の従業員と1日一緒に仕事します。今までの仕事よりも従業員とコミュニケーションがうまく取れて、さらに従業員に喜んでもらえる仕事は今までにないと、インストラクター自身も喜んでいました」


「とんかつ」や「プリン」などロボットに名前を付ける店舗も
現在はガスト、しゃぶ葉、バーミヤン、ジョナサンの4業態への導入が完了し、最大17人いたインストラクターは6人に縮小しているといいます。

「2023年から飲茶などの新業態を始めているので、そういう業態に移った人や、元々携わっていた業態の店長に戻った人、今までの経験を生かして本部のほかの部署を担当している人もいます。

現在いる6人のインストラクターは新店や転換店舗の設定やオペレーション指導などに携わっています。取引先から設定の仕方を学びましたので、改装時にお店のレイアウトが変わったりして場合にはインストラクターが設定し直したりしています。また、3,000台という今までにない台数なので、各部品の消耗具合を点検するなど、いろいろな目線で運用状況の確認なども行なっています」(花元氏)

様々な運用に挑戦 ロボットは「サポート役」
飲食業では慢性的な人材不足だと言われていますが、ベラボットの導入理由は「人員の削減」ではないと花元氏は語ります。

「アフターコロナになって、少しずつお客様が戻ってきました。その中で、今までと同じ人数で対応できるようにしようというのが中心の考え方です。今までは3人でやってたところを、客数が増えたから4人にするのではなく、3人+ロボットで対応できるようにする。つまりロボットによって対応人数を増やすイメージですね。

今後も採用が難しいことは避けて通れないと思いますので、ロボットを導入することによって従業員の負荷を軽減する。あるいは、ロボットがいるから働いてみようという動機の一つにしてもらうことで、採用と定着につなげていきたいと考えております」


コロナ禍を経て、少しずつ客足は戻っていますが、これまでと同じ人数+ロボットでの対応を想定
現在は基本的に配膳専用ロボットとして運用していますが、「ステーキガスト」では熱々の鉄板で提供されることもあり、下げもの専用として実験運用しています。そのほか、1台は配膳、1台は下げものに使うといった実験運用している店舗もあるそうです。

「ランチタイムの11時にオープンするお店だと、12時ぐらいまでは皆さんが料理を食べている時間なので、下げもの用ロボットの出る幕がありません。この時間帯は配膳で、この時間帯は下げものに切り替えるなどの使い分けも含めて、いろいろな角度から運用していこうと考えています」(花元氏)

現在は1回のオペレーションで1つのテーブルに搬送するスタイルですが、「オペレーションを考えると複数卓搬送もできるようになった方がいいので、そのためにはどうするべきかという議論もしています」と花元氏は語ります。

「ベラボットが到着する際にすべての棚が青く光るのですが、到着する前にお客様が取るべき棚だけ青く光るようにしてほしいとか、料理を取るとセンサーが感知して自動的に戻るのですが、その秒数を我々が変えられるようにしたいといった要望をメーカーに出しています」(花元氏)


現在は1回のオペレーションで1つのテーブルに搬送するスタイル
花元氏は、次世代のロボットについても言及。

「ベラボットは人と違って手が付いていないので、運んだ料理をお客様にお取りいただくか、従業員が提供する必要があります。それを提供できる手が付くといいのかなと思うこともありますが、そのためにはテーブルのどこが空いているロボットが察知する必要もあるでしょう。また、ベラボットは移動中に障害物があるとよけるのですが、通行できない場合はどうするのかなど、細かい課題があります。さらに進化したロボットはどういうことができるといいのか、メーカーや取引先と相談しながら、数年後さらに進化したロボットになるといいなと考えています」(花元氏)

ただし、あくまでもロボットはサポート役だと花元氏は話します。

「我々ファミリーレストランという業種は、従業員がお客様とコミュニケーションを取る時間をちゃんと作らなければいけないと考えています。特にモーニング営業しているお店では、従業員と話をしたいから朝からお店に通っている常連のお客様が多数いらっしゃいます。そう考えると、従業員とお客様のコミュニケーションをつなげることは大事だと思いますし、それを実現するためにサポートするのがロボットだと考えています」
https://www.watch.impress.co.jp/docs/topic/1501163.html

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