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逃げ馬はなぜ“強くなった”のか? 逃げの名手・中舘英二に聞いた

1:保守や右翼には馬鹿しかいない :

2023/03/05 (Sun) 14:51:38

逃げ馬はなぜ“強くなった”のか? 逃げの名手・中舘英二に聞いた理由「スピードを追求してきた結果」「ツインターボは乗るのが怖かった…」
2022/11/05
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逃げ馬はなぜ“強くなった”のか? 逃げの名手・中舘英二に聞いた理由「スピードを追求してきた結果」「ツインターボは乗るのが怖かった…」<Number Web> photograph by Photostud
天皇賞・秋で大逃げを打って2着となったパンサラッサ。レース前、鞍上の吉田豊は思い描く理想のレース展開を明かしていた

 もし“最近、逃げ馬が強い”と感じている競馬ファンがいれば、それは正しい。
 逃げ馬の期間別勝率(2022年9月末までのJRA芝重賞が対象)は、'01~'10年=10.8%、'11~'20年=9.6%に対し、'21年以降=13.4%と明確に上昇。パンサラッサ、タイトルホルダー、ジャックドールと個性派逃げ馬が一気呵成に台頭した。
 彼らが逃げ切る時、我々はいつも往年の逃亡者たちの思い出をその勇姿と重ね合わせる。なぜ逃げたのか、どう逃げたのか。本稿ではその理由と方法で、当代と歴代の逃げ馬を分類し、「逃げ」について考える。(2022年10月20日発売Number1061号より『[パターン分析]当代逃げ馬考』を特別に無料公開します。肩書きなどはすべて当時)。
中舘英二調教師に聞いてみた
 なぜ、強い逃げ馬が立て続けに現れたのか。はじめに、JRA騎手歴代10位(10月14日時点)の通算1823勝を挙げた“逃げの名手”中舘英二(現調教師)にヒントを求めた。

現在は調教師の中舘英二 ©Takashi Shimizu


「競走馬のスピードを追求してきた結果だと思います。それは厩舎だけではなく、牧場での配合、馴致もそう。全体のレベルが上がり、早い時期からしっかりしている馬が増えたことが大きい。体のどこかに緩さがある馬は逃げられませんから」

 確かに、サイレンススズカやツインターボ、キタサンブラックのようなレジェンドは若駒時代から大器の片鱗を見せていたが、逃げ馬としての本格化は古馬になってから。大レースでスタートからゴールまで先頭を走り続けるには強靱な肉体が不可欠だと分かる。調教技術の進歩などでその領域に達する馬が増えているのかもしれない。

どのような馬が逃げに向いているのか

 また、類いまれな瞬発力を産駒に伝え、強力な差し馬を数え切れないほどターフに送り出した大種牡馬サンデーサイレンスとその後継ディープインパクトがこの世を去った影響も大きいと考えられる。パンサラッサ(ロードカナロア)、タイトルホルダー(ドゥラメンテ)、ジャックドール(モーリス)の父は揃って非サンデーサイレンス系。偶然の一致ではないだろう。

 次に、どのような馬が逃げに向いているのか。再び中舘に聞いた。


「人間にも集団行動が苦手な人がいるように、馬にも臆病で馬群を好まない馬がいる。瞬発力が劣るので他馬と同じ位置からレースをしていても勝てない馬もいる。一言で逃げといっても、ペース配分もスパートするタイミングも乗る馬によって全く違います」

 多種多様な相棒と700以上の逃げ切りを決めた名手の言葉は重要だ。「逃げ」と一括りにせず、タイプ分けして考えるのが良いだろう。(1)「大逃げ型」(2)「快速型」(3)「自在型」に分類して掘り下げてみる。

(1)「大逃げ型」
 スタートからハイラップを刻んで後続を大きく引き離す逃げを打つ。中舘とのコンビで七夕賞、オールカマーを逃げ切ったツインターボが代表例だ。同馬は中舘が「乗るのが怖かった」と振り返るほどの気性難。馬群に入ることができないため、「出遅れて逃げられなかったら馬がパニックになって僕は死ぬかも知れないと思っていた」と最悪の事態すら覚悟していたという。「気分よく、機嫌を損ねないように」マイペースで走らせた結果が、ファンを魅了する大逃げにつながった。

1993年、中舘英二がオールカマー(当時はGIII)で騎乗し逃げ切ったツインターボ ©Tomohiko Hayashi

 現役ではパンサラッサが中山記念、福島記念と2つの国内重賞で大逃げを決めた。“令和のツインターボ”の二つ名が浸透しているが、こちらは気性難というよりも持ち味である持久力を生かすための大逃げ。主戦の吉田豊は「長くいい脚を使える長所、瞬発力があまりない短所を併せ持つ馬です。そのため、ハイペースで引っ張り、後続に脚を使わせて消耗戦に持ち込むのがパンサラッサには最も合っています」と解説する。2頭に共通するのは、自らの性質から大逃げが最も適した脚質である点。それを象徴するように、両馬は4角先頭からの逃げ切りでしか勝ったことがない。

吉田の思い描いていた通りのレース運びで、天皇賞・秋2着に逃げ粘ったパンサラッサ ©Photostud

 大きな違いもある。パンサラッサは現代競馬のトレンドともいえる海外遠征(2022年ドバイターフ)でGIタイトルを手に入れた。ただ大逃げ馬がハマれば常識外れの力を発揮することを国内のライバルは承知済み。大一番では「大逃げ型」の勝ちパターンになかなか持ち込ませてもらえない。後続を離した単騎逃げを得意としたエイシンヒカリも海外GIは2度('15年香港カップ、'16年イスパーン賞)逃げ切ったが、国内GIのハードルは高かった。決して器用ではない「大逃げ型」にとって、最適鞍を世界中に求めることができる大航海時代のメリットは大きい。ツインターボも、もしも海外遠征のノウハウが確立された時代に生まれていれば、後輩達同様に、その真価を知らない外国勢を相手に颯爽と逃げ切って、GI馬の仲間入りを果たしていたかもしれない。


 同じ「大逃げ型」でも、いずれも二桁人気で大波乱を演出したイングランディーレ('04年天皇賞・春)、クィーンスプマンテ('09年エリザベス女王杯)、ビートブラック('12年天皇賞・春)はタイプが違う。3頭ともに当該レースの前走で逃げていなかったように徹底先行型ではなく、ライバルの意表を突いてスポット的に大逃げを敢行した。イングランディーレの場合は4歳4強と呼ばれたゼンノロブロイ(2着)、ネオユニヴァース(10着)、リンカーン(13着)、ザッツザプレンティ(16着)が互いに牽制し合う中、独走のゴールイン。クィーンスプマンテはブエナビスタ(単勝1.6倍=3着)、ビートブラックはオルフェーヴル(単勝1.3倍=11着)にマークが集中する間隙を突いた。このタイプの大逃げでGIをもぎ取った馬はビートブラック以来10年以上出ていないが、3頭の三冠馬対決が大きな話題となった'20年ジャパンCで大逃げを打ったキセキのように、全く企図されなくなったわけではない。例に挙げた3頭はいずれも京都競馬場で大逃げを成功させており、筆者個人は改修工事中の京都競馬場のリニューアルオープンに合わせて、伝説的な伏兵の大逃走劇の歴史が繰り返される予感がしている。

(2)「快速型」
 日本で一番有名な逃げ馬サイレンススズカが最たる例で、逃げる理由が最もシンプル。他馬より脚が速いから。序盤から先頭を奪い、後半もペースを落とさない“逃げて差す”。武豊が「サラブレッドの理想」と表現したその域に最も近づいたのがスズカだった。

宝塚記念で優勝したサイレンスズカ ©Tomohiko Hayashi
宝塚記念で優勝したサイレンスズカ ©Tomohiko Hayashi

 '92年に無敗で皐月賞、ダービーを逃げ切ったミホノブルボン、'76年朝日杯3歳S含む8戦全勝の“スーパーカー”マルゼンスキー、杉本清アナウンサーの「後ろからは何にも来ない」の実況でおなじみの'75年牝馬2冠馬テスコガビーも、他の追随を許さないスピードで逃げまくった。


 この錚々たるレジェンドへの仲間入りが期待される現役馬が“サイレンススズカの再来”と評されるジャックドール。スズカが'98年に大差勝ちした金鯱賞を今年、従来のコースレコードを1.1秒も上回るタイムで逃げ切り、その圧倒的なパフォーマンスにスズカの姿を想起したファンは多かった。ゲートが開くと同時に先頭に立つ抜群のスタートセンスと天性のスピードがジャックドールの武器。まだ伝説の逃げ馬たちを引き合いに出すのは時期尚早だが、スズカ以来の「快速型」の登場を夢想するに足るポテンシャルを感じさせる馬であることは間違いない。

(3)「自在型」
 最後は、現代の逃げ馬のほとんどが該当する。展開に応じて脚質を使い分けられる優等生な逃げ馬だ。

 例えば、キタサンブラックはGIを7勝しているが、そのうち逃げ切りは'16年天皇賞・春、'16年ジャパンC、'17年有馬記念の3回。出遅れた'17年天皇賞・秋は3コーナー11番手から巻き返して勝ちきっている。古くは、歴代最多入場人員数(19万6517人)を記録した'90年ダービーを逃げ切ったアイネスフウジンも実は「自在型」。手綱を取っていた中野栄治現調教師は「逃げ一辺倒の馬じゃないから、逃げるつもりはなかったけど、1コーナーで簡単に先頭に立っちゃって、“えっ、いいの?”って感じだった」と当時を振り返る。逃げた姿の印象が強いアイネスフウジンだが、もう一つのGIタイトル・朝日杯3歳Sは好位追走から抜け出して勝っている。

ダービーで逃げ切り勝ちを収めたアイネスフウジン ©Naoya Sanuki
ダービーで逃げ切り勝ちを収めたアイネスフウジン ©Naoya Sanuki

「自在型」の逃げ馬には、アイネスフウジンにとってのメジロライアンのように、強烈な末脚を持つ難敵がいたケースが多い。サニーブライアンはメジロブライト、セイウンスカイはスペシャルウィーク、ダイワスカーレットはウオッカ、タップダンスシチーはシンボリクリスエスをそれぞれ負かすため、より前へ意識が働いた結果が逃げに繋がったのではないか。どの位置取りからでも能力は出せるが、勝つための最良の手段が逃げであった時に、それを選択できるレースセンスがあった馬たちとも言える。同型がいない菊花賞、天皇賞・春は逃げ切り、宝塚記念は臨機応変に2番手に控えたタイトルホルダーも「自在型」の1頭だろう。


 さて、10月30日に東京競馬場で行われる天皇賞・秋では、パンサラッサとジャックドールが再戦予定。初対決の札幌記念では、逃げたパンサラッサが2着、ハナを譲ったジャックドールが1着だった。逃げ馬同型対決といえば、'92年にGIで3度も激突したメジロパーマーとダイタクヘリオスが有名。天皇賞・秋では激しい逃げ争いを演じて共倒れしたが、宝塚記念と有馬記念はぶれずに逃げたパーマーが優勝した。パンサラッサとジャックドールの第2ラウンドの結末やいかに。いずれは、タイトルホルダーも加え、逃げる理由も方法も異なる3頭の競演が実現する可能性もある。その時は本稿のタイプ分けを思い出せば、おのずとレース展開が見えてくると思う。

 競走馬のスピードを追求し続けてきた日本競馬。3頭の個性派逃げ馬の台頭は、来たる新時代の序章に過ぎないのかもしれない。

「そのまま! そのまま!」

 GIでは決まって溜め息に変わっていたその叫びが、今秋、何度報われるか楽しみだ。
2:保守や右翼には馬鹿しかいない :

2023/03/05 (Sun) 14:55:10

逃げの美学【Horse racing】
2007/09/16
https://www.youtube.com/watch?v=WDRhe4yKBlw&t=26s



2022/10/30(日) 史上最高の天皇賞秋 _ 歴史に残る大逃げ!パンサラッサ!!!
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14059467

サイレンススズカ スピードの向こう側へ _ 速さは自由か孤独か
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/497.html

サイレンススズカって騎手が武豊じゃなかったら生きてた可能性ある? 種牡馬として成功してた?
https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/keiba/1664624489/l50

伝説のツインターボ _ その時、馬に神が宿った
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/399.html

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