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1:保守や右翼には馬鹿しかいない
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2023/02/14 (Tue) 12:46:39
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日本人は何時から羊より大人しくなったのか?
なぜ日本はおとなしいのか?
2023年2月13日
https://www.chosyu-journal.jp/column/25793
欧米では物価高やそのもとでの生活破壊に抗して労働者によるストライキの嵐が吹き荒れている。医療従事者によるスト、年金改革に対抗するスト、鉄道労働者たちによるスト等々、数十万人規模の一斉ストが各分野で熱を帯び、労働者たちの連帯と団結によって、直接行動で資本家や為政者を突き上げている。コロナ禍やウクライナ戦争を契機にしたインフレなどが生活を襲い、やむにやまれぬ状況が行動に駆り立てているのだろう。
しかし、様子を伝えるべく配信されているどの写真も、暗く重苦しいものはなく、人々が生き生きとした表情であることに気付かされる。より良い社会にしていくために、社会の主人公である99%の側が連帯と団結によって横につながり、自分一人のためではなくみんなのために、横暴な搾取と貧困を是とする側に一発入れに行く――だからなのだろう。究極の闘争形態はゼネラルストライキ(通称ゼネスト、産業別の枠を越えた労働者による全国的規模の一斉ストライキ)であり、この社会を動かしている労働者の力をいかんなく思い知らせ、支配の側に要求を呑ませていくための一級の武器なのだろう。一定の譲歩とて、たたかいによってしか勝ち取ることなどできず、何もしなければ図に乗った相手からはやられっ放しになるだけなのである。
日本国内を見てみると、そうした欧米での大衆的行動機運の盛り上がりはメディアに取り上げられることもなく、情報がまるで伝えられないばかりか鎖国のようにシャットアウトされている。影響を与えてはならず、触れさせてはならない情報なのだろう。そうして賃金は上がらず物価だけがジワジワと高騰している最中に、防衛増税はじめとした好き放題だけはまかり通り、政治といえば支配の枠の中で飼い慣らされた与野党が相も変わらず茶番をくり広げ、ガス抜きにもならない。誰もが困っているのに思いを束ねる者がおらず、労働組合の連合といえば労働者を守るどころか資本や権力にすり寄っている有り様である。
いつからこんなにおとなしくなったのか――。歴史を遡ってみると、60年安保闘争など全国的規模の政治闘争やストライキが果敢に闘われていた時期もあった。しかし、高度経済成長を経て「資本主義も悪くないんじゃないか?」みたいな空気が覆うなかで労働運動も弱まり、労使協調になびいて牙を抜かれ、いまでは足腰が立たないまでになってしまった。社会党は村山富市が首相になり、政府与党のポストについたが最後、いっきに瓦解して国政政党としての存続すら危ぶまれる少数勢力へと転落して今日に至る。連合傘下の労働組合とて資本とたたかうところなど皆無となり、いまどきの春闘なんてものは猫パンチ程度のじゃれ合いでしかない。そうして労組加入率も極端に低い中で、労働者たちは個々バラバラな状態に置かれ、資本や権力の横暴にたいして対抗する術を持っていないのが現実である。
気付いてみたら、ストライキのたたかい方について継承されていないほど、その歴史は断絶されているともいえる。欧米で同じ時代を生きる労働者が行動に立ち上がっており、新自由主義に対抗してまともな世の中にすべく、連帯と団結を武器に「失うものは鉄鎖のみ」で挑んでいるのに対して、どうしても「日本人はいつまで辛抱するんだろうか…」という気がしてしまう。
武蔵坊五郎
https://www.chosyu-journal.jp/column/25793
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2:保守や右翼には馬鹿しかいない
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2023/02/14 (Tue) 12:49:48
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『賃労働の系譜学』 著・今野晴貴
書評・テレビ評2023年2月12日
https://www.chosyu-journal.jp/review/25787
https://www.amazon.co.jp/%E8%B3%83%E5%8A%B4%E5%83%8D%E3%81%AE%E7%B3%BB%E8%AD%9C%E5%AD%A6-%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%BA%E3%83%A0%E3%81%8B%E3%82%89%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E5%B0%81%E5%BB%BA%E5%88%B6%E3%81%B8-%E4%BB%8A%E9%87%8E%E6%99%B4%E8%B2%B4/dp/4791773942/ref=sr_1_1?adgrpid=131605978782&hvadid=627559712145&hvdev=c&hvqmt=e&hvtargid=kwd-1640636326041&hydadcr=16037_13611180&jp-ad-ap=0&keywords=%E8%B3%83%E5%8A%B4%E5%83%8D%E3%81%AE%E7%B3%BB%E8%AD%9C%E5%AD%A6&qid=1676346554&sr=8-1
欧米諸国の各都市で十万、百万単位の労働者がストライキに立ち上がり、街頭にくり出している。製造業や公共交通・運輸から医療、介護、保育、教育、飲食、観光などのケア・サービス産業、さらにはアマゾンやウーバーなどのIT関連・通販・流通などあらゆる産業・分野で生産を担う労働者が明るい表情で登場している。
かつて、労働者の賃金や権利のためのストライキが「国民に迷惑」だとして相互に対立・分断させられる状況もあった。だが、新たな労働運動の高まりは、労働者の待遇の劣悪化が、製品・サービスを保証できないという切迫感、そこからわき出る社会的な使命感に突き動かされたものである。非正規雇用や過重労働が段階を画し、教育・福祉産業が商業主義に侵されるなかで、労働者と消費者・利用者を敵対させる風潮が土台から崩れており、世界史の新たな段階を開く労働運動の力量が注目されている。
目を見張るような欧米労働運動の高揚だが、それに比べて日本では分散的なストはあっても、大規模ストライキは見られない。そこにはどのような問題があるのか。
社会学者で現場の労働相談に関わってきた今野晴貴氏は、「ストライキはなぜ打たれなくなったのか?」について、次のように論じている(『賃労働の系譜学』青土社)。
「日本の場合には、世界的に見て異例なほどストライキが実施されていない。70年代後半からは、ほとんどゼロに近い水準で推移している。その要因は、日本の労働組合が企業別組合であることと深く関係している。企業と一体となった労働組合であるために、ストライキが組織されないのである」
従来、日本の労働者の間でも、欧米の労働者は階級意識がはっきりしていることがある種の羨望の念をもって語られてきた。欧米では使用者との契約にもとづいて仕事をしそれを日本のような企業別労働組合の個別交渉ではなく、産業別の労働組合による職種別交渉で保障されているというように。
それは今の欧米のストライキの高揚にもはっきりあらわれている。たとえば、フランスの労働組合の組織率は7・7%と日本よりも低いのだが、労働協約の適用率は92%であり、組合員・非組合員の区別なくほとんどのすべての労働者に適用されている。そのため、労働組合は日本のように非組合員を排斥するのではなく、崩れぬ慣例として産業や職場の違いをこえて共同行動をしてきたし、今もそうである。
今野氏はこの点について、「欧米の労使関係は職務に基づく同一労働同一賃金原則に特徴づけられる。労働者の仕事の範囲=職務があらかじめ明確にされ、賃金の基本部分は同じ職務であれば同一になる。賃金の水準は産業別あるいは職業別といった企業を超えた労働組合と業界団体の間の団体交渉をへた労働協約で決定される」とのべている。
こうした仕組みの下では、労働者に対する企業の命令はあらかじめ職務の範囲に限定される。また、賃金をめぐる労働者同士の競争も抑制する。「労働者はどれだけ勤続しても労働者のままで、決して管理職にはなれない」からだ。そのような明確な「階級社会」の契約のもとで、「労働者たちは自分の仕事の範囲を明確にし、経営者マインドを引き受けて、どこまでも企業の命令に従う」ことは考えられないことだという。
ブラック労働生む全身就活
ところが、日本の労使関係においては「職務に基づく同一労働同一賃金」の共通した社会規則が歴史的に労働運動のなかで築かれないできた。それが、「終身雇用・年功賃金・企業別組合」で説明される日本型雇用といわれるもので、欧米との労働市場におけるこの社会的なシステムの違いが日本の労働者の意識や生活、さらには組合運動に深く刻まれてきたといえる。
日本型雇用を象徴するのが「全身就活」でへりくだって採用された入社時の契約だ。多くの場合、入社時には勤務地も、従事する業務も、実際の労働時間も契約上不明(白紙契約)である。日本の企業は欧米企業と比べて、企業内の労働者に対する絶大な命令権限を持っている。それは労働者が従事する業務だけでなく残業や勤務地の決定にまで及ぶ。欧米の労働者にとって、家族と離別した単身赴任などは残虐な拷問以外のなにものでもなく、明確な離婚条件になるという。
今野氏は、企業がこうした絶対的な権限とシステムのもとで企業内で労働者を教育訓練(OJT)し、正社員の雇用を維持してきたことを明らかにしている。たとえば、人員削減が必要になっても容易には正社員を解雇せず、再訓練によって別の業務に就かせ、勤務地を転換するなどの方法をとってきた。
そうした日本型雇用のもとで、「正社員となって厳しい労働に耐えることができれば終身雇用・年功賃金が保障される」という企業への強い信頼と、厳しい労働を受容する姿勢が社会に浸透した。それは、家族、学校、福祉などあらゆる領域が日本型雇用(企業への強い信頼)を前提に形成されていくプロセスであった。
男性労働者が広汎な指揮命令に対応することで終身雇用、年功賃金制が適用されることを前提に、女性が「主婦」を担い、単身赴任もできるように家族が編成されていった。学校においては、あらかじめ仕事の知識を教えることはほとんどない(海外では、「仕事」を教わるのは学校である)。普通教育が一般的で基礎学力の教育に力を入れる。そして企業に「新規一括」で入社させるのだが、そこで問われるのは、直接的な仕事の能力ではない。
「日本の学生は学校と企業を全面的に信頼し、具体的な仕事の取引をするのではなく、就職するのだ」「学生は“赤ん坊”のように学校を信頼して、企業に紹介されていく。したがってその先にどのような労働条件が待っていても、彼らにはそれが“不当”だと判断する基準はない。もちろん、労働法についても学校で教わることはない」
そして、労働者の能力は企業によって詳細に査定され、評価は企業に貢献しようとする「生活態度」にまで及ぶ。労働者は企業の求めに応えるために、「自発的」に不断の自己変革を迫られる。
企業こえた新たな運動の芽
今野氏は「過労死」や「ブラック企業」はこうした日本型雇用の帰結であり、それが社会的に露呈するなかで日本の「健全な労使関係」の前提である「企業への信頼」が根底から揺らいでいるとのべている。同時にそのことが、日本社会において新しく起こっているストライキの特徴として次のような特徴をもたらしていると指摘している。
①業種的・職種的な問題が顕著であり、企業をこえて問題化し、これまでの企業別組合の弊害を乗りこえる要素がある、②介護・保育・教育などのケア労働などサービス業で多く見られるが、労働問題の深刻化がサービスを劣化させている状況をストライキによって意識的に、労使交渉と結び付ける努力がなされている、③かつての国鉄・公務員、あるいは民間大企業労組とは異なり「一般労働者」と呼ぶべき階層によっておこなわれている。もはやストライキは組織労働者の特権ではなく、むしろ「一般労働者」が生きるために選択せざるをえない手段として共感されるようになっている。
日本の労働者が激変する現実、厳しい生活と闘いを通して生み出している新しい運動に注目し、その発展を促すことは行き詰まった資本主義を乗りこえる全国民的な課題となっている。
https://www.chosyu-journal.jp/review/25787
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3:保守や右翼には馬鹿しかいない
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2023/02/14 (Tue) 13:00:05
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英国鉄道労働者4万人がスト 物価高や低賃金への反撃
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14081003
マルクスがイギリスで共産主義を考えた理由
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/891.html
階級社会イギリスは、オーウェルの「1984年」監視社会を実現した、最初の国だった
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/889.html
欧州で増える貧困層 イギリスではフードバンク難民が100万人以上
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/803.html
「日本人は生産性が低い」という都市伝説に騙されるな _ 生産性が低いというのは賃金が安いというだけの事
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/198.html
藤井聡先生は 「日本人は生産性が低い」というデマを撒き散らしているデービッド・アトキンソンが完全なバカだと言い切ってくれました
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/694.html
日本国民は政府のATM。給料の半分近くを税金と社会保険料で毟り取られる
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14083040
政府が救済する弱者と言うのは中小企業や零細経営者の事で、 その会社の労働者は救済しない
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14056768
欧米政府は「労働者」を救済するのに対し、日本では倒産しかけたダメ企業を救済
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14082503
▲△▽▼
世界で唯一成功した共産国家はバブル崩壊までの日本だけだった
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/117.html
戦後日本のバブル崩壊以前の一億総中流社会は共産主義者ばかりの GHQ が意図的に作ったものだった
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/830.html
戦後の日本が世界で最も成功した社会主義国、理想の共産社会に近い一億総中流社会になった理由
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/353.html
GHQ とユダヤ金融資本は戦後の日本を共産化しようとして農地改革、人為的インフレ生成、預金封鎖、日本国憲法制定を行った
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/146.html
戦前の日本陸軍軍人は共産主義者ばかりだった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14016765
太平洋戦争は共産革命を恐れた昭和天皇が英米支配層と組んで起こした八百長戦争だった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14016737
ディビット・バーガミニ _ 天皇の陰謀 天皇裕仁はかく日本を対西洋戦争に導いた
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/760.html
鬼塚英昭 戦争はすべて八百長 『日本の真相』 - YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=eUIhcvcSmrA
鬼塚英昭 戦争はすべて八百長 『日本の真相』
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1052.html
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アメリカ軍は日本国内のクーデターや共産革命を鎮圧する為に日本に駐留している
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14016725
日本の労働者の方がアメリカの労働者より裕福だった _ マンハッタンのダイソーは270円
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14027380
これが竹中平蔵先生の理想の国 アメリカ
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14017630
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日本の学生運動は体制側の分割統治政策によって滅ぼされた
右翼・左翼の対立を使った分割統治政策 _ 左翼運動・マルクス主義運動は国際金融資本が資金提供していた
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/296.html
欧米人が植民地経営の方法として洗練させていった分割統治政策とは
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/297.html
共産主義者とはどういう人間なのか?
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14037916
若い人は何故そんなに簡単にアホ理論に洗脳されるのか? _ 精神病の感染 フォリ・ア・ドゥ
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/810.html
不破哲三の正体
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/650.html
日本共産党の(かなり危ない)アレな裏話…(おや?後ろに誰か来たようだ…(震…|
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/687.html
左翼の本質は思想ではなく「タカリ」という生き方
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/671.html
若松孝二 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 (2007年) _ 1970年代はこういう時代だった
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/287.html
重信房子が ばばあになって帰ってきて娘が平気でテレビに出るとか
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14006452
かぐや姫 神田川 _ 1970年代 四畳半フォークの時代
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/284.html
中島みゆき「世情」_ 1970年代に学生運動をやっていた左翼学生はその後どうなったのか?
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14003324
学生運動に挫折して自殺した恋人を歌った森田童子の名歌『僕たちの失敗』
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14003211
日本の歌曲はシューベルトやモーツァルトより名曲が多いが、名曲は1970年代に集中している
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14003099
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4:保守や右翼には馬鹿しかいない
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2023/03/23 (Thu) 10:50:16
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保守系インフルエンサーがインボイスに賛成するのは「ルサンチマン」故である ~ラッシュ『エリートの反逆』が明らかにした“強者”の弱者に対する怨嗟~
2023年3月23日
From 藤井聡@京都大学大学院教授
https://38news.jp/economy/24206
こんにちは。表現者クライテリオン、編集長の藤井聡です。
みなさん、こんにちは。表現者クライテリオン編集長、京都大学の藤井聡です。
「インボイス」について、ここ半年ほどあれこれ情報配信してきましたが、なかなかその真実が国民に知られていない、という残念な状況があります。ようやく、この度地上波TV(正義のミカタ)でも一部取り上げられたのですが、メインで解説した方(森永康平さん)とは違う見解をお持ちの出演者がおられたということで、番組内容が混乱してしまい、視聴者にはあまりしっかり分かり易く情報が提供されなかったようです。
ついては当方の個人メルマガ『表現者クライテリオン編集長日記』で、その様子を解説すると共に、なぜそんなヘンテコリンな言説が特に保守論客系の方々からあるのかについて、社会科学的に解説しました(https://foomii.com/00178/20230320171958106917)。
如何にご紹介差し上げますので、是非、ご一読下さい!
……
インボイス制度については賛否入り交じって色んな意見がネット界でも飛び交っていますが、煎じ詰めて簡単に言うと、次の様なものです。
「インボイス制度が今年の10月に導入されると、今まで消費税を納める必要が無かった売り上げ1000万円以下の零細事業者・個人事業者達も、(事実上)消費税を納めなければならなくなる」
つまりインボイス制度の本質は、「免税業者からも税を取り立てるようにする制度変更」なのです。
そうなると、デザイナーだとか声優だとか一人親方や個人タクシードライバーとかも、今まで払って無かった税金を払わないと行けなくなります。
例えば、800万円の売り上げがあったタレントさんは、インボイスが入れば(かつ値上げしなければ)約73万円もの大増税になるのです!(一同、当面は納税軽減措置が執られるようですが、結局はこうなります)
ちなみにここで重要なのは、その業者が今までお客さんから「消費税は頂きません!」というスタンスで商売をしていたとしても、それとは無関係に、(インボイス制度になれば、先の例で言えば)約73万円を納税すべきだという事になります。
その結果、多くの事業主の貧困化が一気に進行する他、廃業に追い込まれるケースも多発する事になります。実際、声優業界は、インボイスが入れば3割弱が廃業を検討すると表明しているそうです。
そんなこんなで、全国の零細事業者、個人事業者はインボイスに大反対している、という次第です。
(なお、それだけの増税に耐えかねた事業主は、何とか生き延びようと、「値上げ」を試みます。そうなると、発注業者も我々消費者も皆、値段が上がる、という不利益を被る事になります。つまり先の73万円を、タレントさん(下請け)、TV局(元請け)、あるいは、視聴者’(消費者)の三者が分担しながら負担する事になるわけですから、結局皆にとって不利益が生ずるのです)。
……ということで、テレビ番組「正義のミカタ」で先週の土曜にインボイスが取り上げられたのですが、そこで大変奇妙な現象が起こったのです。
番組内でも、番組後のネットでも、
「インボイスの何が悪いんだ!」
「今まで、零細・個人事業主は消費税を納めてなかったのがズルいのだから、払うのが当たり前だ!」
という声が多数湧き上がったのです。
そしてそうした声の中には、あからさまに「インボイス反対論者に対する嫌悪の念」の表明も含まれていました。例えば、高橋洋一さんは、
「番組で出てきた反対団体を見たら、ゾッとしますよ」
https://twitter.com/YoichiTakahashi/status/1637061370553458688
とツイートされています。
これはもう、インボイスの中身に対する批判というよりも、インボイスに反対する人達に対する嫌悪というべきものですね。
これは「大阪都構想」の時に生じたのとよく似た現象です。
大阪都構想は、大阪市民を守る共同体である「大阪市」を廃止するという話で、それに対して反対運動が起こったわけですが、その反対運動に維新や高橋さん等の保守派の人達は激しい嫌悪、憎悪を表明されたのです。
このインボイスについても、「1000万円以下の事業者の免税制度」を廃止するという話だから、それに対して反対運動が起こっているわけで、それに対して、保守の論客達が嫌悪、ないしは憎悪を感じておられるわけです。
ですからこの両者は、「弱者保護を廃止する事に対する弱者からの反対」に嫌悪・憎悪する、という意味で全く同じ構図なのです。つまり「インボイス導入」も「大阪都構想」も、「社会的弱者を保護する制度の廃止」を意味するもので、それに対して、一部の保守論客や維新らが推進しようとし、それに反対する勢力を「ぞっとする」という嫌悪や憎悪の念を差し向けているわけです。
しかしながら、高橋さんの態度に象徴されるこうした「弱者保護への怒り」は決して異常な反応というものではなく極めて一般的、かつ、凡庸な反応だということが政治社会学的に知られています。これは、政治社会学の世界では、1990年代から西側諸国で起こった新しいタイプの「ルサンチマン」だと言われています。
その点を指摘した代表的論客がアメリカの社会批評家で歴史学者のクリストファー・ラッシュです。
ラッシュは『エリートの反逆』の中で1990年頃から、民主主義国家におけるエリート達が、「弱者が享受する社会的保護や公共サービス」を攻撃し、彼らが支援する政治的勢力による差別的な政策を支援する、という奇妙な現象が起こっていると指摘します。そしてこれこそ、現代民主主義の深刻な病理だと論じたのです。
日本で言うならそれは、弱者を切り捨てる新自由主義や構造改革やグローバル化を自民党や維新が推進し、それを「エリート知識人達」が支援するという現象に対応します。
先日、成田祐輔氏が「働けない高齢者は集団自殺しろ」と発言し、それをホリエモン達が支持するという現象もそれと同様の話です。
彼ら「エリート達」は、弱者保護(低所得者矢高齢者に対する保護)に対して、激しい不公平感を抱いているのです。
この理由について、ラッシュは、『彼らは自らが稼いだカネの何十%、場合によっては、半分以上ものカネを、税金として納めている一方、貧困者や高齢者達は、全然働かず、彼らが納めた税金で保護されて生きている、という事について激しい不満を感じているからだ』というものだと論じています。
現代民主社会では、そうした弱者保護が当然だということになっており、それによって「強者達」は不利益を被っているわけですが、彼らにはその現状を変えられないわけです。
こうした不満があるのに、その状況を変えられない……と言うときに生ずるのが「ルサンチマン」(弱者の怨嗟・怨恨)なのです。
長い間、このルサンチマンは弱者から強者に対して抱くものだったのですが、先進諸国が法的に弱者保護を制度化したものだから、今度は強者から弱者に対する恨みつらみが生まれ、これがルサンチマンと化したのです。
こう考えると、当方がインボイス導入に対する反対論を展開した途端、保守の論客達が一斉に筆者を批判し出すのは、強者・エリート達が抱く典型的なルサンチマン故なのだ、という実態が見えてきます。
で、財務省は兎に角、 カネをたくさん吸い上げる制度をつくることを自己目的化しているので、
「消費税で、弱小業者が利益を得る益税があるのです!」
なぞという説明を繰り返し、そういう強者側のルサンチマンを煽って、弱者達から搾取しようとしているわけです。
ホンットに、おぞましい話ですが、現代人は、このコンクリートジャングルの中の、単なる野蛮人と化しつつあるのである。
ホント、ぞっとしますね(‘-‘*)。
https://38news.jp/economy/24206
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5:保守や右翼には馬鹿しかいない
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2023/03/23 (Thu) 10:59:02
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エリートは弱者保護(低所得者矢高齢者に対する保護) に激しい不公平感を抱いている
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14097937
“独立”する富裕層 政府による所得再分配は努力して金持ちになった人の金を盗む行為だから許せない
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/701.html
藤巻健史 _ 年収30億円富裕税で日本は平等に貧乏な国になる
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14084052
政府が救済する弱者と言うのは中小企業や零細経営者の事で、 その会社の労働者は救済しない
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14056768
大企業が破綻すると、 一般社員は直ちに失業者となるが、経営陣は優雅な余生を過ごす。
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14096504
欧米政府は「労働者」を救済するのに対し、日本では倒産しかけたダメ企業を救済
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14082503
倒産する企業はそのまま倒産させるのが正しい
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14033162
日本国民は政府のATM。給料の半分近くを税金と社会保険料で毟り取られる
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14083040
「日本人は生産性が低い」という都市伝説に騙されるな _ 生産性が低いというのは賃金が安いというだけの事
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/198.html
藤井聡先生は 「日本人は生産性が低い」というデマを撒き散らしているデービッド・アトキンソンが完全なバカだと言い切ってくれました
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/694.html
生産性の高い社会のゆくすえ - 内田樹の研究室
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14089041
アメリカの富裕層の税負担が貧困層より低い理由
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1093.html
国家を亡ぼす「狂った税制」
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/730.html
アメリカの闇 政治を金で買う超富裕層
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/634.html
アメリカのロビイストは政治家に「この法案を成立させたら何億ドル差し上げますよ」と働きかける
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/530.html
日本人は何時から 羊より大人しくなったのか?
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14088062
日本人の出生率を増やすのは簡単だが、 絶対に人口を増やしてはいけない理由
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14097253