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「バックカントリー」遭難続出…クレバス落下女性“救助の瞬間”

1:保守や右翼には馬鹿しかいない :

2023/02/01 (Wed) 10:06:35

「バックカントリー」遭難続出…クレバス落下女性“救助の瞬間” 下半身埋もれ動けず【もっと知りたい!】(2023年1月31日)
2023/01/31
https://www.youtube.com/watch?v=50AKTSSXr-A

 スキー場など、管理されたエリアの外で滑る「バックカントリー」中の事故が相次いでいます。雪崩に巻き込まれた直後の映像を入手。救助の様子を捉えていました。

■「こんな凍り方初めて」寒さで“秘境に絶景”

 記録的な寒波は、秘境に絶景をもたらしました。

 岩手県八幡平市にある、東京ドーム80個分の広さの森では…。

 岩手県 県民の森・小松範子さん:「クマの爪痕です」

 クマも暮らす森の雪道を2時間歩くと、そこには高さ30メートルほどの「七滝」が寒さで凍り、秘境の絶景を生み出していました。

 普段は、滝つぼが池のようになっていますが、滝つぼも凍り、盛り上がっているのが分かります。

 小松さん:「こんな凍り方、初めて。異様さがすごく迫力ある」

■北海道 マイナス30℃以下で「呼吸しづらい」

 北海道占冠村では30日、マイナス30℃を下回る寒さになりました。

 「放射冷却」が効き、冷え込みが強まった北海道。今季、マイナス30℃以下の冷え込みを記録したのは、陸別だけでしたが、一気に6地点が下回りました。

 占冠観光協会の人:「深く息を吸うと、肺のほうが冷たいというか、呼吸がしづらいというのはある」

■過去にも雪崩…山岳ガイド「やっぱりそこか」

 一方、過ぎ去った寒波の影響は続き、日本海側を中心に雪崩による被害が相次ぎました。

 30日夕方、新潟県の妙高連峰で、スキー場のコース外にあたるバックカントリーで、スキーをしていたフィンランド国籍の男性4人が遭難しました。

 4人は一時、身動きがとれなくなりましたが、その後、自力で下山したということです。

 長野県小谷村では、スキーをしていた外国人グループ4人が巻き込まれる雪崩が発生。30日、2人が心肺停止の状態で発見され、死亡が確認されました。

 現場近くのゴンドラの駅を降りると、すぐの所に黄色い看板があります。「これより先はスキー場の管理外」と書かれています。

 外国人スキーヤーはここから先、およそ2時間歩いた所で雪崩に巻き込まれたとみられます。

 現場は、白馬乗鞍岳の天狗原東側の斜面。ここもバックカントリーと呼ばれる、スキー場などとは違って、整備されていない場所です。

 このバックカントリーでは、誰も滑っていない新雪を滑ることができる魅力がある反面、何度も雪崩が起きている、注意が欠かせない場所だといいます。

 国際山岳ガイド・山岸慎英さん:「過去にも雪崩が、そこで起きていると思う。やっぱり、そこかと思った。2週間くらい前に、白馬でも雨、標高が高いところまで雨。それが凍って滑り面になって、雪が落ちたのでは」

■“クレバス”に落下…下半身埋もれ動けず

 去年3月、長野県警の山岳救助隊が、女性の救助に向かう映像。女性は、バックカントリーでスキーをしていた最中に、雪崩に巻き込まれたといいます。

 雪崩の発生から1時間半。懸命の捜索を続けていると…。

 隊員:「そこにいる?もう(体)出てる?もう出るね!あと、どこ出ればいい?」
 同行者:「腕」

 雪に埋まった女性を発見しました。

 同行者:「足、動かしていいですか?」
 隊員:「いいよ、ゆっくりね」
 隊員:「本人(遭難者)ほとんど出てます。(体の)一部分が埋まっていますが、顔等出ています」

 女性は、雪崩に巻き込まれながら、クレバスと呼ばれる雪の深い割れ目に落下。同行者が雪の中から掘り出しましたが、女性の顔は青白く、低体温症の恐れもあります。

 体のほとんどが雪から出ていましたが、足をけがして動けない女性。隊員らは懸命に雪をかき出して救助すると、意識を失わないようヘリコプターが到着するまで、声を掛け続けました

 女性:「(Q.きょう昼、何食べた?覚えてる?)コーヒー飲んだだけ」「(Q.何も食べてない?)うん」「(Q.ここ、どこのスキー場(か分かる)?)えーと…〇〇スキー場」

 女性は病院に搬送され、一命を取りとめたということです。

■ヘリで救助できない場所…ロープ使い“決死救助”

 2018年、長野県の北アルプス栂池で、バックカントリーでスキーをしていた3人から「道に迷い、遭難した」との通報が入りました。ヘリで直接、救助するのは難しい場所のため、隊員たちは歩いて向かいます。

 急な斜面に深い雪。滑落や雪崩などの危険性がある場所で、隊員たちも命がけです。

 樹木にロープをつなぎ、遭難者たちを少しずつ誘導。無事に、3人を救助することができました。

 警察は、毎年起きる雪山での事故について、装備を整え、油断することなく、天候や雪の状態を確認し、経験豊富な山岳ガイドなどと山に入るよう、呼び掛けています。
2:保守や右翼には馬鹿しかいない :

2023/02/01 (Wed) 10:11:17

相次ぐ“バックカントリー”事故
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/695.html

2015年 かぐらスキー場スノボ遭難 雪洞に2晩ビバークして奇跡の帰還 _ 練子広寿は只者ではない
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/718.html

スキー場で遭難した時の対処方法
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/797.html

厳寒が人体に与える影響
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/795.html

8人死亡 那須温泉ファミリースキー場 _ どうやったら雪崩に合えるんだ、大田原高校 殺人山岳部
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/788.html

そして5人は帰らなかった 吾妻連峰・雪山遭難を辿る
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/716.html

スキー・スノボで気をつけたいツリーホールについて 
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1207.html

どうして?初心者に優しいスキー場なのに遭難事故発生【2008年 栂池高原遭難事故】
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14078603

【衝撃】800億円を溶かしたスキー場|廃墟から復活したロッテアライリゾートスキー場
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14078789

呪われたスキー場 _ 妙高 新井スキー場(ロッテアライリゾート)
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/190.html

ロッテアライリゾート
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/935.html


▲△▽▼


ヒヤリ・ハット体験 _ スキー事故で半身不随になりたくなかったら…
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/778.html

スキー保険・山岳保険に加入しよう
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/430.html  
3:保守や右翼には馬鹿しかいない :

2023/02/05 (Sun) 19:25:00

バックカントリー中に・・・「死ぬのかな」元スキー選手が語る雪崩の怖さ 危険性を正しく理解し、持つべき“三種の神器”とは?【news23】|TBS NEWS DIG
2023/02/04
https://www.youtube.com/watch?v=ems-mNasYjc

相次ぐバックカントリー中の雪崩事故。「死を意識した」2年前にバックカントリーで雪崩に巻き込まれた元スキーヤー。映像にはそのときの様子が残されていました。

命を守るために、まずはバックカントリーの危険性を正しく理解すること。そして、持つべき“三種の神器”とは?

「死ぬのかな」ワールドカップ出場経験者が地元の山で…

新雪の斜面を滑り降りる女性。2年前、友人数人と山でスノーボードをしていた時のことを話してくれました。

映像には女性が雪崩で流される様子が残されていました。斜面を雪が勢いよく流れ出します。そして、一瞬ですが女性が流されていく様子が映っています。

雪崩に巻き込まれた女性
「死ぬのかなって思いました、でも死なないぞって気持ちが。諦めなかったです」

長野県白馬村で生まれ育った女性。スノーボード選手を経てスキーのフリースタイルでワールドカップに出場した経験があります。この場所も勝手知ったる地元の山のはずでした。女性は1キロほど流され、全身が雪に埋まった状態で止まったといいます。

雪崩に巻き込まれた女性
「雪煙の雪を全部飲んでいたので、喉に雪が詰まってしまっていて息がまず出来なくて」

それでもなんとか自力で脱出した女性。2年経ち、今は山と距離を置いていると話します。

雪崩に巻き込まれた女性
「少し山から離れて心の休憩をしています。自分を過信すぎていたと思う」

女性が滑っていたのは、整備されたスキー場のコースとは違う“バックカントリー”と呼ばれるエリアです。雪山を自ら登り、手つかずの自然を感じながら新雪を楽しむことが出来るのが魅力です。スキー場の管理区域外ですが、滑走は禁じられていません。

一方で2023年1月、長野県小谷村で外国人スキーヤーが雪崩に巻き込まれ2人が死亡するなど、バックカントリーでの雪崩事故が各地で相次いでいます。

爆薬で雪崩を”管理” リスクを回避するには知識が必要

雪崩と日々戦う人がいます。2月2日の早朝、夜通し降った雪で白馬村の八方尾根スキー場は白銀の世界に。その現場に誰よりも早く向かったのが、雪崩管理の責任者の森山健吾さん(34)です。用意していたのは「爆薬」。

雪崩管理責任者 森山健吾さん
「発生しそうな雪崩を未然に落としてしまって、安全を確保した上でスキー場をオープンする」

標高1600メートル付近まで登ると、暴風雪でホワイトアウトに。スキー場内とは思えないほどの過酷な作業です。

雪崩管理責任者 森山健吾さん
「吹き溜まりやすい場所、風下に雪が溜まりやすいので、そういったところを管理している」

そして、爆破。他にもスキーの板で雪崩を誘発させていきます。雪崩管理を終え、無事スキー場がオープン。パトロール隊の本部ではおにぎりを食べる森山さんの姿が。

雪崩管理責任者 森山健吾さん
「春になると全層雪崩といって積もった雪が全部落ちる。河川にミネラルを供給してくれる。その川水がどこにたどり着くかといえば田畑に流れ込み、それを利用して自分たちは生きている」

自らもバックカントリーでスキーをし、さらに要請があれば捜索も行う森山さん。バックカントリーでは雪崩のリスクを回避するための知識が必要だと話します。

雪崩管理責任者 森山健吾さん
「例えばガイドさんに依頼して山に入っていただく。講習会も開催されたりすると思う。そういったところで知識をつけてもらうと、こういう行動を起こしたときにはこういったことがリスクなんだと」

雪山の危険 命を守る「三種の神器」とは

喜入友浩キャスター
バックカントリースキーについては多くのスキー場がコース外への立ち入りを禁止しています。一方で私有地ではない誰もが利用できる「山岳エリア」を滑ること自体は禁止されていません。

ただ、自然のコースには危険が潜んでいます。滑る前に所管の警察署に登山届を提出した上で、十分な装備の用意が必要です。

森山健吾さんに伺ったところ、バックカントリースキーは「必ず複数人で行くこと」とした上で、持っていくべき“三種の神器”があるといいます。

(1)ビーコン(無線機)
(2)プローブ
(3)ショベル

山本恵里伽キャスター
ショベルはわかりますが、ビーコン、プローブは初めて聞きました。

喜入キャスター
そういった方は多いと思います。流れで説明すると、仲間が雪に埋まってしまったとします。まず、▼ビーコンと呼ばれる無線機で仲間の位置を探します。そして▼プローブと呼ばれる長い棒を雪にさして場所を特定し、▼ショベルで掘るという流れです。

ただ、雪に埋もれてから18分を超えると生存率が急激に低下するので、この一連の流れをとっさにできるようにする備えも必要になります。

山本キャスター
時間との戦いというわけですね。では、万が一自分が埋もれてしまった場合は?

喜入キャスター
まず雪崩に巻き込まれているときは、泳ぐように、雪を這うようにして雪の上に浮上することをまず目指します。雪の流れがちょっと収まってきたら呼吸空間を確保することが大事です。口の前に両手で空間を作る、もしくは腕をクロスしてリュ…
4:保守や右翼には馬鹿しかいない :

2023/02/08 (Wed) 12:11:53

遭難事故が相次ぐ「バックカントリー」への誤解と偏見で「自業自得」の声も…救助費用の“実態”は
魅力とリスクを解説
羽根田 治
https://bunshun.jp/articles/-/60564


 バックカントリーでの遭難事故が相次いで報じられ、愛好者へ批判の声もあがっている。しかし、遭難取材を長年続けるフリーライターの羽根田治氏は、「的を得ていない事故報道も多く、誤解に基づく批判も少なくない」という。

 では、バックカントリーとはどんなものなのか。ゲレンデスキーとはどこが違い、どのようなリスクがあるのか。そして事故が起きた場合の救助費用はどれくらいかかるのか。羽根田氏が解説する。

◆ ◆ ◆


 ここ数年、バックカントリーでの遭難事故が起きるたびに、遭難者への非難の声が上がるようになっている。とくに今シーズンは、年が明けて北海道の羊蹄山や長野県野沢温泉村の毛無山、上越国境の谷川岳で雪崩による死亡事故が相次いだうえ、1月29日には北アルプスの白馬乗鞍岳で、アメリカ人プロスキーヤーを含む2人が死亡する雪崩事故が発生し、過剰とも思えるバッシングが巻き起こった。

 事故に対するネット上のコメントを見ると、批判の根拠となっているのは、「自ら好んで危険な場所(あるいは立入禁止エリア)に入り込んで遭難しているのだから、自業自得。税金を使って助ける必要はない」というスタンスのようだ。

1月29日に白馬乗鞍岳で発生した雪崩の現場付近で救助に当たる隊員ら(1月30日午前、長野県小谷村)[長野県警提供] ©時事通信社

この記事の画像(16枚)
https://bunshun.jp/articles/photo/60564?


スキー場のゲレンデでは物足りない
 そもそもバックカントリーというのは、直訳すれば「裏山」という意味だが、一般的には管理されていない自然のままの雪山を滑走することを指す。言葉的には比較的新しいウインター・レクリエーションのようなイメージがあるが、スキーを活用して雪山登山をする「山スキー」と同意語だと思っていい。

 国内における山スキーの歴史は古く、1911年に日本にスキーが伝来して間もない大正期から昭和初期にかけて、急速に拡大していった。スキーを履けば潜らずに雪上を歩けるし、山頂からはいっきに滑り降りてくることができる。その機動力を活かして雪山に登るのが山スキーで、北アルプスや南アルプス、北海道の大雪・日高山系などでは、積雪期初登頂の記録がいくつも生まれた。

 戦後は、一部の雪山登山者が愛好する、登山のマイノリティ的存在となっていたが、2000年ごろから、スキー場のゲレンデでは物足りなくなり、自然のままの雪山を滑ることに魅力を見いだすスキーヤーやスノーボーダーがぽつぽつと現れはじめた。「バックカントリー」という言葉が使われるようになったのもこのころからだ。

 先にバックカントリーと山スキーは同意語だと述べたが、違いがあるとすれば、山スキーがスキーの機動力を活かした雪山登山の一スタイルであるのに対し、バックカントリーの主目的は、まず滑走ありき、雪山を滑走することにこそある。広大な斜面に思い思いのシュプールを描く爽快感や、ふかふかのパウダースノーを滑るときの浮遊感は、圧雪されたスキー場のゲレンデでは得られない、バックカントリーならではの醍醐味だ。それを味わいたいがために、バックカントリー愛好者は雪山へと赴いていく。

降雪、低温、強風、雪崩のリスク
 さて、バックカントリーの舞台となる、自然の状態のままの雪山には、降雪、低温、強風、雪崩など、さまざまなリスクが潜んでいる。そうしたリスクに対処するためには、知識やノウハウを学び、装備を整え、トレーニングを行ない、技術を磨く必要がある。

 たとえば雪崩は、雪山で最も警戒しなければならないリスクのひとつであり、雪崩に遭わないようにするためには、天候や雪のコンディション、地形などによってリスクの高低を判断し、リスクを軽減させる行動マネジメントをとることが要求される。それでも雪崩を100パーセント回避するのは困難であり、冒頭で挙げたような雪崩事故が起きてしまう。

 ちょっと話は逸れるが、雪崩対策用の必携装備とされているのが、雪崩ビーコン、シャベル、プローブの“三種の神器”だ。ただし、これらを携行していても雪崩を避けられるわけではない。万一、雪崩に埋没してしまった際に、生存率を少しでも上げるため、そして救助者をなるべく危険に晒さないようにするためのものなのだ。三種の神器を携行しているから雪崩対策は万全だ、というのは誤った認識である。


 雪山のリスクは雪崩だけではない。視界不良時のルートミス、クレバスへの転落、雪庇の崩落、立木への激突、転倒による窒息(積雪が深い場所で転倒して上半身が埋もれると、起き上がれずに窒息してしまうことがある)、低体温症なども大きな脅威となる。スキー場であれば、これらのリスクが管理されているので、危険な状況に陥ることはほとんどない。しかし、人の手が入っていない雪山では、おのおのが自己責任で、リスクに対処することが求められる。そしてバックカントリー愛好者の多くは、そのことをしっかり自覚し、実践しているものと信じたい。


バックカントリー愛好者はなぜ批判されるのか
 そのバックカントリー愛好者が、なぜこれほどまでに批判されるのかというと、スキー場の「立入(滑走)禁止区域」とバックカントリーエリアが混同されていることが大きい。日本のスキー人口の多くを占める一般スキーヤーは、通常、スキー場でリフト券を購入してスキーを楽しんでいる。各スキー場はそこを運営する事業者によって管理され、滑走可能なゲレンデやコースが整備されている。ただし、同じスキー場内であっても、雪崩などの危険がある一部斜面は「立入(滑走)禁止区域」とされ、ロープを張るなどして、侵入できないようにしている。


「バックカントリー=コース外滑走」と誤解される理由
 ところが、この立入禁止区域にはシュプールがついていないし、圧雪されていないのでパウダースノーが残っていることも多く、ルールを守らずに立ち入って滑走する者が散見される。これがいわゆる「コース外滑走」であり、ルール違反なのだから批判されるのは当然であり、まして事故が起これば「自業自得だ」と言われるのも仕方がない。

 一方のバックカントリーは、スキー場の管理区域外に広がる自然のままの山岳エリアをフィールドとする。日本の場合、そのほとんどが国有林となっていて、原則的に誰でも自由にそこを滑走することができる。


 ただ、バックカントリーを楽しもうとするときに、スキー場のゴンドラやリフトを利用してゲレンデトップに上がり、そこからスキー場外の山岳エリアに出ていくことが少なくない。このことが、「バックカントリー=コース外滑走」と誤解される一因にもなっている。


 それに輪をかけているのが、マスコミ報道によるミスリードだ。最近の事故報道のなかにも、「コース外を滑走する」「スキー場のコース外にあたるバックカントリーで」といった表記がいくつも見られ、読者に「バックカントリー愛好者は立入禁止となっているコース外でスキーをしていて事故を起こした」という印象を与えてしまっている。

月山スキー場周辺の「立入禁止」エリアなどが記されたマップ ©羽根田治

 だが、繰り返し言うが、バックカントリーはスキー場の管理区域外を滑走するもので、なんらルール違反をおかしているわけではない。スキー場内の立入禁止区域を滑る「コース外滑走」とはまったく別物であり、これまで報道されてきた事故の多くは、コース外滑走ではなくバックカントリー中の事故だと思っていい。

 冒頭に挙げた1月29日の白馬乗鞍岳での雪崩事故にしても、バックカントリーエリアで起きたもので、遭難したパーティはバックカントリーを熟知し、装備もリスクに対する備えもしっかりしたものだったことがうかがえる。

 なお、バックカントリーが盛んなエリアでは、登山届を提出する、管理区域外へは所定のゲートから出る、などのローカルルールを定めているスキー場もある。こうしたルールを守るのは当然であり、バックカントリーに出ていく以上、それなりの知識とスキル、体力、装備が必要になることはいうまでもない。「パウダーを滑ってみたい」というような興味本位から、スキー場のゲレンデを滑るのと同じ感覚でバックカントリーに飛び出してしまうようなことは、厳に慎むべきだ。

八甲田エリアに掲出されていたローカルルール。管理区域外での滑走には「自己責任」が伴うこと、遭難・捜索救助活動費用などについて詳細に書かれている ©羽根田治

公的機関による救助はタダ、民間救助隊員の場合は…
 最後に、バックカントリーでの事故の救助費用について。基本的には雪山登山における遭難事故と同じ扱いになり、警察や消防などの公的機関による救助費用はタダである。

 ただし、民間の救助隊員に出動を要請するケースも多く、その場合、隊員ひとりあたり1日3万~5万円ほどの日当が発生する。行方不明者や雪崩埋没者など、捜索が長期化すれば費用もかさみ、ケースによっては必要経費などを含め数百万円にのぼることもある。また、事故現場に近いスキー場が救助活動に協力する場合、スノーモービルや圧雪車の出動料金、リフトの時間外運行費用なども加算されてくる。


猫魔スキー場管理区域外等での救助費用について書かれた看板 ©羽根田治

 救助費用についての考え方は人それぞれだが、スキーや登山が自己責任で行なわれる以上、当事者負担が原則ではないかと私は思う。そうした事故に備えるために、山岳保険というものがある。

 しかし、「自己責任だから」とはいえ、「助ける必要はない」という考え方には賛同できない。山で命の危険にさらされている人には、なにはさておき、手を差し伸べようとするのが人道というものだろう。警察や消防などの山岳救助隊員は、山で窮地に陥っている人を助けるために存在する。「基本は自己責任だけど、万が一のときには助け合う」という共通認識は、失わないようにしたい。

https://bunshun.jp/articles/photo/60564
5:保守や右翼には馬鹿しかいない :

2023/02/18 (Sat) 01:54:00

「ゲレンデの延長」意識が危ない、バックカントリー事故どう防ぐ…「リスク避ける工夫を」
2023/02/17
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230215-OYT1T50204/

 スキー場外の雪山でスキーやスノーボードをするバックカントリーが人気となっている。裾野の広がりに伴い、事故も全国で相次ぐ。青森県内でも八甲田山系がバックカントリーの名所で知られるが、安全に楽しむためにはゲレンデの延長という意識を捨て、誰が滑ったかもわからないシュプールに追従するような行為を避ける慎重さが必要だ。(藤本宏)

樹氷の広がる斜面でバックカントリーを楽しむスキーヤー。安全に楽しむには知識や技術が必要だ(昨年2月、青森市で)
 
八甲田ロープウェー(青森市)の業務課長でスキーパトロールも務める菊池智明さん(57)は「バックカントリーとは本質的には登山と山スキーのこと」と説明する。八甲田山系での歴史は古く、プロスキーヤー三浦雄一郎さんの父で青森営林局職員だった三浦敬三さんらがパイオニアとされる。登山の移動手段だった山スキーを楽しむため、危険箇所を避けて滑りやすい斜面へ向かうツアールートがいくつもできた。その多くのルートは現役で、シーズンになると雪上に目印の竹ざおが立てられ、ガイドツアーや愛好者らが滑走している。


相馬さんがガイドツアーで携行する(左から)プローブ、ビーコン、ショベル(2日、青森市で)
 滑る際は、雪崩を避けるための知識や危険を回避する滑走技術を身につけた上で、入山届を提出しなければならない。また雪崩に巻き込まれた際に埋まっている場所を特定するためのビーコンや雪中の遭難者を捜すプローブ、ショベルなどを最低限携行する必要がある。

 八甲田山系では毎年、スキー・スノーボードによる遭難が発生している。県警地域課によると、2020年は10件12人(日本人6人、米国人3人、中国人3人)で死者はいなかった。その後はコロナ禍による入国制限もあって遭難者はみな日本人で、21年4件4人、22年7件8人と減少したものの、両年ともスノーボーダーが1人ずつ命を落としている。



亡くなった人は、いずれもツアールートではなくスキー場のコースをそれた場所で見つかっている。菊池さんは「ゲレンデでは飽き足らないもののバックカントリーをするには至っていない人が、誰かが滑った跡がコース外へ続いているのを見て『ついて行けば戻れるはずだ』と安易に思ってしまうようだ」とみる。多くの遭難救助に携わった八甲田山ガイドクラブの相馬浩義代表(62)も「ゲレンデの延長だと思っている人が危ない」と警告する。


 八甲田ロープウェーや八甲田山ガイドクラブなどは2018年、事故を未然に防ごうと「Mt.八甲田ローカルルール」を制定した。ルールでは、スキーヤーらにバックカントリーでの滑走時に万全の準備と細心の注意を払い、自己責任のもとで行動するよう求めている。併せて遭難救助に要する費用も紹介し、人件費が1人あたり日当3万円、圧雪車が1時間あたり1万円などと明記して注意喚起を狙っている。英語版や中国語版、韓国語版もあり、ロープウェー乗り場に複数掲示して周知を図っている。

 相馬さんは「バックカントリーは危険な面が強調されがちだが、非日常を味わえるという魅力がある。初心者はガイドツアーに参加したり、経験者に同行して教わったりするなど、リスクを避ける工夫をして楽しんでほしい」と話す。


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