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欧米支配層の侵略を後押しするノーベル賞委員会

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2022/10/19 (Wed) 04:10:39

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欧米支配層の侵略を後押しするノーベル賞委員会
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202210180000/

 少し古い話になるが、ノルウェーのノーベル賞委員会は10月7日、「平和賞」をベラルーシのアレシ・ビャリャツキ、ロシアの「メモリアル」、​ウクライナの「市民自由センター(CCL)」​に授与すると発表した。バラク・オバマ政権が2014年2月に成功させたキエフのクーデターを拒否して武装闘争を始めたドンバス(ドネツクやルガンスク)やドンバスを支援するロシアへの非難を込こめた選出なのだろう。

 CCLは2007年5月にキエフで創設された組織で、資金提供者としてアメリカ国務省、欧州委員会、CIAの資金を扱っているNED、そしてジョージ・ソロスのオープン・ソサエティが含まれている。「人権」を掲げているが、アメリカの私的権力が侵略の尖兵として使っていることを示していると言えるだろう。




 アメリカのバラク・オバマ米大統領は2013年11月から14年2月にかけてウクライナでクーデターを仕掛け、ビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒した。そのクーデターを陣頭で指揮していた人物が国務次官補を務めていたネオコンのビクトリア・ヌランドである。このクーデターへの支援をCCLは訴えていた。

 ドンバスを含むウクライナの東部や南部はソ連時代、住民の意思を無視して一方的にロシアからウクライナへ編入された地域で、ロシア語を話す住民が多く、文化的にもロシアに近い。

 そこで1991年12月にソ連が消滅した際にはロシアへの復帰を望む声が高まったが、当時のロシアは欧米を支配する私的権力に操られていたボリス・エリツィンが実権を握っていたこともあり、こうした声は封殺された。それに対し、ウクライナの西部にはポーランドから併合された地域があり、反ロシア感情が強い。ナチズムの影響も受けている。

 第2次世界大戦でロシア軍を破ったソ連軍は東ヨーロッパを占領、ソ連を防衛する防波堤にした。ナチスの幹部や協力者はハリー・トルーマン政権やローマ教皇庁の支援を受けて国外へ脱出する。そのために作られたのが「ラットライン」だ。

 スターリングラードでドイツ軍が降伏した頃からウォール街人脈はナチスと接触を開始、フランクリン・ルーズベルト大統領には無断でナチスの高官を保護する方策を協議している。「サンライズ作戦」だ。その後アメリカの軍や情報機関は逃走させたナチスの幹部や協力者を保護、雇用する。そうした工作には「ブラッドストーン作戦」や「ペーパークリップ作戦」などという暗号名が付けられた。ブラッドストーン作戦が始められた1948年に作成された「NSC20」では、「結果として戦争を起こし、ソ連政府を打倒する」という方針が示されていた。(クリストファー・シンプソン著、松尾弌訳『冷戦に憑かれた亡者たち』時事通信社、1994年)

 ウクライナのネオ・ナチはステパン・バンデラを信奉している。その系譜をたどるとOUN-Bが現れるが、その戦闘員は1943年春にUPA(ウクライナ反乱軍)として活動し始め、その年の11月には「反ボルシェビキ戦線」を設立した。この組織は1946年4月にABN(反ボルシェビキ国家連合)と呼ばれるようになり、バンデラの側近だったヤロスラフ・ステツコが指揮するようになった。

 東アジアでは1954年にAPACL(アジア人民反共連盟、後にアジア太平洋反共連盟に改名)が設立されたが、その組織とABNは1966年に合体してWACL(世界反共連盟。1991年にWLFD/世界自由民主主義連盟へ名称変更)になる。この組織はCIAと緊密な関係にあった。(Scott Anderson & Jon Lee Anderson, “Inside the League”, Dodd, Mead & Company, 1986)

 その一方、OUN-Bの人脈はKUN(ウクライナ・ナショナリスト会議)を組織、スラワ・ステツコが指導者になる。この人物はヤロスラフ・ステツコの妻。1986年に死亡したヤロスラフを引き継いたスラワはOUN-Bの指導者になり、2003年に死ぬまでKUNを率いていた。その間、1991年に彼女は西ドイツからウクライナへ帰国している。ウクライナを含む東ヨーロッパのネオ・ナチはこうして表舞台へ現れた。

 今回に限らず、「ノーベル平和賞」は極めて政治色が強い。古くは「棍棒外交」で侵略、殺戮、略奪を繰り返したテディ・ルーズベルト、核兵器を保有したがっていた佐藤栄作、チリやカンボジアでの大量殺戮を含む工作で黒幕的な存在だったヘンリー・キッシンジャー、そのほかイルグンという「テロ組織」のリーダーだったイスラエルのメナヘム・ベギンも受賞している。

 その後、CIAとの緊密な関係が明らかになっているポーランドの労働組合「連帯」のレフ・ワレサ、やはりCIAから支援を受けていたダライ・ラマ、あるいはCIAと連携していた人脈に周りを囲めれていたミハイル・ゴルバチョフも受賞している。

 バラク・オバマは大統領に就任した年に受賞したが、任期中にドローン(無人機)を使い、アメリカ人を含む多くの人を殺害、ムスリム同胞団やサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)を利用してアメリカへの忠誠度が低い国を侵略し、殺戮と略奪を繰り広げている。さらに​2014年9月、今後30年間に9000億ドルから1兆ドルを核兵器分野に投入する計画をオバマ政権は持っていると報道された​。

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