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日本に存在する世界最古のモノに海外が驚愕

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2022/10/09 (Sun) 03:56:56

 
諸行無常の災害大国
2022年10月08日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-2011.html

 日本には世界最古のものが多いという。
 
 【海外の反応】「日本はこんなにも歴史を守り続けているのか…」日本に存在する世界最古のモノに海外が驚愕w【日本のあれこれ】
 https://www.youtube.com/watch?v=F0dVXAIeTmU

 とりわけ組織に関しては、日本の会社や宗教施設は、世界的にも桁違いだ。世界最古の建築企業といわれる「金剛組」(宮大工の祖)は、実に1400年を超えている。
 創業1000年を超える企業は、国内に9社あるといわれるが、外国にはゼロだ。
 日本以外の国で最古の企業は、フランスで1200年前にできたレストランとされるが、あとは、ドイツに1000年前の企業がいくつかある程度。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E8%80%81%E8%88%97%E4%B8%80%E8%A6%A7

 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%9C%80%E5%8F%A4%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

 宗教でいえば、日本最古といわれる三輪山の大神神社は、有史以前、おそらく3~4世紀くらいの創建とされる。由来はオオカミと関係があるともいわれる。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E7%A5%9E%E7%A5%9E%E7%A4%BE
仏教最古の法隆寺はAD607年で、約1400年、日本仏教界の元締めのような比叡山延暦寺はAD788年。
 国内のほとんどの神道史跡が1200年以上の歴史を持っている。

 また、世界の国家権力で、継続性を持った伝統・制度も、日本が一番古い。
 ただし、2600年以上前とされる神武天皇から、万世一系とされる天皇家の歴史については、眉唾な点が多数あり、あまり信用できない。藤原不比等が焚書によって歴史を改竄したとの記録もある。
 だが、仮に、騎馬民族征服王朝である疑いの強い継体王君を初代としても、すでに1500年の歴史があることは間違いなく、他国には、それほどの継続性を持った国王の機構は存在しない。

 だが、日本は、世界の大地震の一割を占めているほどの地震大国であり、国土の8割近くが山岳地帯なので、洪水、土砂崩れなどのリスクに晒され続けた災害大国でもある。
 この国では、あらゆるものが壊れ、風化し、更新・変遷されてゆかざるをえない。
 そのなかで、世界最古の木造建築物がいくつも残っているのは奇跡というしかない。

 欧州や北アフリカの地中海沿岸諸国では、エジプト・ギリシア・イタリアなどに、数千年前の石造建築物や遺物がたくさん残されている。
 日本のような巨大地震が少ないので、石造であるなら、数千年も火災や風化に耐えて残っているのだ。
 ちなみにパルテノン神殿は、2500年前に建造されたとされる。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AB%E3%83%86%E3%83%8E%E3%83%B3%E7%A5%9E%E6%AE%BF

 日本では、頻繁に巨大地震が起きるため、石造建築物を作ることができなかった。大半の文化財が地震に強い木造であり、戦乱・火災によって更新されている。
 東大寺も、奈良時代ではなく鎌倉時代に再建されたものだ。
 頻繁に起きる大地震によって、日本では物質的な超長期的構造物を残しにくい。日本にある「世界最古」は、精神的、観念的な価値ばかりである。

 災害が多く、あらゆるモノが壊れて更新されてゆくため、継続性のある価値は精神的なものに求めるしかないわけだ。
 その意味で、天皇制が超長期にわたって生き残ってきた本当の理由は、物質的存在としての価値を示せず、精神的、観念的な約束事として残すしかなかったことで、逆に架空の約束事を大切にしてきたことによると思う。
 これが、天皇家の超長寿の秘密だろうと考えるしかない。

 災害と戦争による破壊、自然環境による風化の激しい日本では、「ものごとは必ず壊れ、移り変わってゆく」と諸行無常の価値観が語られ続けてきた。
 以下は800年前に書かれた「平家物語」。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%AE%B6%E7%89%A9%E8%AA%9E

 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ。
 遠く異朝をとぶらへば、秦の趙高、漢の王莽、梁の周伊、唐の禄山、是等は皆旧主先皇の政にもしたがはず、楽みをきはめ、諫をも思ひいれず、天下の乱れむ事をさとらずして、民間の愁る所を知らざツしかば、久しからずして、亡じにし者どもなり。

 近く本朝をうかがふに、承平の将門、天慶の純友、康和の義親、平治の信頼、此等はおごれる心もたけき事も、皆とりどりにこそありしかども、まぢかくは六波羅の入道前太政大臣平朝臣清盛公と申しし人の有様、伝へ承るこそ、心も詞も及ばれね。
 
 其先祖を尋ぬれば、、桓武天皇第五の皇子、一品式部卿葛原親王、九代の後胤、讃岐守正盛が孫、刑部卿忠盛朝臣の嫡男なり。
 彼親王の御子、高視の王、無官無位にして失せ給ひぬ。其御子、高望の王の時、始て平の姓を給はッて、上総介になり給ひしより、忽に王氏を出でて人臣につらなる。

 其子鎮守府将軍良望、後には国香とあらたむ。国香より正盛にいたるまで六代は、諸国の受領たりしかども、殿上の仙籍をばいまだゆるされず。
以下略
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 引用以上

 まさに、権力者が次々に現れ、やがて勢いを失って滅び行く様を見事に描いている。歴史好きならワクワクするような名前が登場していた。
 だが、その背後に「皇統は普遍」であるかのような価値観を臭わせている。
 日本では、次々に移り変わる物質的・表面的な勢力と、奥に鎮座して変化しない虚構の価値観が両立してきた。

 日本列島の地殻は、4枚の世界プレートがひしめき合う世界唯一ともいえる地殻変動王国である。南海トラフは、およそ100~200年のスパンで、地上のあらゆる価値を粉砕するような巨大地震を引き起こしてきた。
 栄枯普遍の恒久的価値を打ち立てようとしても、巨大地震の威力の前に、はかなく消え去っていた。

 このように、あらゆるモノが消えてゆく日本だからこそ、その背後には、消えない価値があると人々が信じるようになった。
 このとき、見せかけの物質的存在ではなく、見えない価値が連綿と受け継がれてゆくと信ずる価値観から、日本では、見かけの容姿や財産ではなく「人間が問題」とする本質的な発想が育まれていったように思える。
 これが、世界の他の民族と日本民族を隔てる思想性になったようにも思える。

 すなわち、外国では、何よりも権勢や価値のシンボルは栄枯不変の建造物だった。「見える価値」を大切にする伝統があった。
 逆に日本では、「見えない価値」を大切にする伝統が育まれた。
 世界の企業体で、圧倒的に日本が古さを独占している理由は、「見えない価値」を大切にしようとしてきたからだろう。

 日本企業を代表する、近江商人や伊勢商人の伝統から、三井高利の「三方良し」の思想を挙げておく。
  https://www.mitsuipr.com/history/columns/003/

 これは、「売り手、買い手、作り手の三方に利益をもたらすものが本当の商いの道」という意味で、商いによって、みんながトクをし、誰も損しないという思想である。
 外国では違う。商売は、売り手だけが儲かる必要があり、製造は作り手だけが儲かり、購入者は、自分だけがトクをすればよいという姿勢である。
 こうした利己主義を前提とした社会システムが長続きするはずがなく、したがって、外国には日本のような古い企業が少ないのである。

 三井高利の思想は、まさに「利他主義」によって社会を運営するという方向性だった。 目先の金儲けだけを優先させる「利己主義」を前提とした企業で、長続きするものなどありえない。
 長い寿命を持つ組織体、企業は、すべて「社会全体に奉仕する」という思想性を持っていた。これが「古き良き日本」だったのだ。

 もう一つの視点として、日本のような凄まじい自然災害国家では、あらゆる価値が自然に襲われて粉砕されゆくなかで、普遍的価値を求めるとともに、絶えず、復旧し、災害を克服するイノベーションが求められたということが大きな意味を持っている。
 そして、すべてを失って、「人間が生きている」という一点だけに依存して、再び新しい価値を創成してゆかねばならないことが、日本人の特性を生み出している。

 災害は人々を鍛えるのである。何もないなかで、歯を食いしばって、無言で生きてゆくための価値を作り出してゆく人間性を災害国家が与えてきた。
 また知的能力を強く刺激し、鍛えてきたのだ。

 今、我々は、アウターライズ地震と南海トラフ地震という二つの巨大災厄を目前に控えている。
 これもまた、過去数十年間蓄積してきた価値を木っ端微塵に粉砕する可能性があり、我々は再び、すべてを失った荒野から再出発しなければならないかもしれない。
 経済的にも、自民党、安倍晋三や麻生太郎という国賊政権のせいで、日本国民には数百兆円という重すぎる負担が覆い被さってくることが避けられない。

 ゼロどころかマイナスから再出発させられるのだ。おまけにロシアに核攻撃を受ける可能性もある。まさに踏んだり蹴ったりの恐ろしい困難が襲いかかってこようとしている。
 こんなときに、本当に頼りになるのは、生身の人間的能力と、利他主義の思想しかないと書いておきたい。それだけで、子供たちは新しい世界を生き抜いてゆかねばならない。

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-2011.html

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