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パブロ・デ・サラサーテ(1844年3月10日 - 1908年9月20日)ヴァイオリニスト・作曲家

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2022/07/20 (Wed) 16:24:55

パブロ・デ・サラサーテ(Pablo de Sarasate, 1844年3月10日 - 1908年9月20日)ヴァイオリニスト・作曲家


ツィゴイネルワイゼン(サラサーテ)自作自演 1904
https://www.youtube.com/watch?v=gv1aBPP7NnY


タランテラ(サラサーテ)自作自演 1904
https://www.youtube.com/watch?v=e1py5NJtqHs


バスク奇想曲(サラサーテ)自作自演 1904
https://www.youtube.com/watch?v=mKN3iM2KFm0
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2022/07/20 (Wed) 16:26:54

パブロ・デ・サラサーテ(Pablo de Sarasate, 1844年3月10日 - 1908年9月20日)は、スペイン・パンプローナ出身の作曲家、ヴァイオリン奏者。バスク人である。

来歴
8歳のときに初めての公演をし、10歳のときにスペイン女王イサベル2世の前で演奏を披露した。その後パリ音楽院で学び、13歳のときヴァイオリン科の一等賞を得た。1860年代ごろから演奏家としての活動を始め、1865年には一番初めに仲良くなったサン=サーンスと演奏旅行をした。サン=サーンスはサラサーテに『序奏とロンド・カプリチオーソ』、『ヴァイオリン協奏曲第3番』などを献呈している。サラサーテはまた、ラロの『スペイン交響曲』、ブルッフの『ヴァイオリン協奏曲第2番』、『スコットランド幻想曲』の初演者かつ献呈先でもある。サラサーテの華麗な名人芸は、チャイコフスキーやブラームスなどにも影響を与えた。

サラサーテは1904年、G&Tの略称で知られるEMIの前身のグラモフォン・アンド・タイプライター社の円盤のディスクレコードに、自作を7曲(バスク奇想曲(バスク語版)、ツィゴイネルワイゼン(2面)、カプリス・ホタ、ハバネラ、序奏とタランテラ、ミラマール、ツァパテアード)と、J・S・バッハの無伴奏パルティータ第3番のプレリュード、F・ショパン作曲サラサーテ編曲のノクターン 作品9-2の合計10枚を録音した[1][2]。勿論機械吹き込みのSP盤であるが、LP盤やCDにも復刻されている。この頃のレコードとしては比較的多く残存し、内田百閒の小説「サラサーテの盤」の題材になり、映画『ツィゴイネルワイゼン』でも扱われている。

1908年9月20日、慢性気管支炎のためにフランス領バスクのビアリッツで死去した。64歳没。

作曲家としてのサラサーテの作品は、ほとんどヴァイオリンと管弦楽(もしくはピアノ)のための作品であり、スペインの民謡や舞曲の要素を盛り込んだ国民楽派に位置付けられる。その代表的な作品がハンガリーのジプシー(ロマ)の民謡による『ツィゴイネルワイゼン』であり、ラッシュ、フリッシュなどの特徴(チャールダーシュ)を取り入れている。他の作品はあまり演奏されることがない。

人物
ステッキを集めるのが趣味で、ヨーロッパの様々な王室から譲り受けていた[3]。また、親交のあったヴァイオリニストのジャック・ティボーにステッキをプレゼントすることもあった[3]。

評価
ヴァイオリニストのジャック・ティボーは「サラサーテのヴァイオリンは文字通り歌っていました。ナイチンゲールのように歌うのです。その澄んだ音は驚くほどでした。私が見てきた中でも最高のテクニックの持ち主で、弓も信じられないほどのスキルで操る。彼が演奏する時、その気取らない優雅な所作は聴衆の心をぐっと掴み、そのとてつもない才能は観客を熱狂に包むのです」と語った[4]。また、ソロヴァイオリニストとしてのみならず、四重奏団のヴァイオリニストとしてもサラサーテは見事であったとも述べている[3]。


代表作品
ツィゴイネルワイゼン Op.20(1878年)
アンダルシアのロマンス Op.22-1(全4集8曲ある『スペイン舞曲』の1曲)
サパテアード Op.23-2
カルメン幻想曲 Op.25(1883年)…ジョルジュ・ビゼーの『カルメン』によるパラフレーズ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%A9%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%86
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2022/07/24 (Sun) 11:00:55


20世紀初めはこういう時代だった


Brahms Plays His Hungarian Dance No.1 (Excerpt), 1889
https://www.youtube.com/watch?v=BZXL3I7GPCY


上掲左のCDはブラームス自身のピアノ演奏が録音されている貴重な記録なのです。

とはいえその録音はエジソンが発明したエジソン式ロウ管蓄音機を使ってその発明から12年後の1889年に録音されているとはいえエジソンのロウ管蓄音機の性能というよりもひとつにはエジソンの蓄音機の発明に関心をもったブラームスが自身のピアノ演奏の録音を後世に残そう…と思った時にはもはや自らのピアノ演奏の技巧が衰えてしまっていることに気付き友人のフェリンガー氏の家での録音セッションでも

 「フェリンガー夫人がピアノを演奏します!」

と自らを揶揄する言葉を発して勝手に演奏を始めてしまったために慌てて録音技師が録音を開始するとともに慌ててフェリンガー氏が

 「ピアノ演奏はブラームス博士です!」

と叫び直した?ところから記録されていますので、十分なセッティングではなく
ひとつにはそのロウ管の保存状態も非常に悪くもう一曲収録された録音(シュトラウス『とんぼ』)では世界大戦によるひびがロウ管に入ってしまっています。
(上掲CDでは未収録です)
 
ブラームスが既述の様な自虐的な録音状況にあってもなお

 いかに音響を豊かに響かせるか
 いかに音楽を流麗に運ばせるか

 ということに腐心し尽くして演奏していたのかが既述の様なロウ管の保存状態の悪さにもかかわらず聞き取れます。
http://shyouteikin.seesaa.net/article/75839248.html



上掲右のCDは
 
 JOACHIM and SARASATE THE COMPLETE RECORDINGS
 YSAYE:A SELECTION OF HIS 1912 RECORDINGS 
 OPAL CD 9851

 というCDでヴァイオリン弾きのみならずクラシック音楽ファンであれば誰もが知る

 ヨアヒム
 サラサーテ
 イザイ  

の3人の伝説の名ヴァイオリニストの自身の演奏が記録されていますが、このCDも、やはり古い録音ですので、とても鑑賞に耐えるものではないとはいえ、このCDは、既述のブラームスの自作自演に比べれば、はるかに細かく聴き取れます。

そしてそこから聞こえて来る録音を耳にする時

 様々な点で、ヴァイオリンの楽器の製作・修復・調整技術が圧倒的に向上し
 色々な点で、ヴァイオリンの奏法の方法・練習・演奏技術が圧倒的に向上し

ている現代にあってなお私たちはこれら歴史的名ヴァイオリニストたちの前には完全に脱帽するしかないことが判り、驚かされます。


ヨアヒムの演奏では

Joseph Joachim plays Bach Sonata #1 Recorded 1903
https://www.youtube.com/watch?v=tixMlx2YOwI&feature=emb_title

Joachim plays Bach - Adagio Recorded 1903
https://www.youtube.com/watch?v=-XQxCLDPB24

Bach Adagio g-minor played by Joseph Joachim 1904
https://www.youtube.com/watch?v=i3wysuAIDGc


 特にその『バッハ/無伴奏パルティータ 第1番 ブーレ』での力強く朗々と響く重音奏法を耳にするとき この様な奏法が可能なヨアヒムであったからこそ
 その独特の運弓は“ヨアヒム・ポーイング”と呼ばれていたということのみならず、この様な奏法が可能なヨアヒムであればこそそのバッハの無伴奏作品が時としてヴァイオリン・ソナタのスケッチ(下書き)ではないか?
 などと言われることもあったなかをこのバッハの無伴奏作品がまさにヴァイオリン一挺においてのみ奏でられる作品であることの真価を初めて世に知らしめ得たことが聞かれて感動的であるとともに


サラサーテの演奏では 

Sarasate Plays Sarasate Zigeunerweisen recorded around 1904
https://www.youtube.com/watch?v=ABm7nMVyNh4


特にその『ツィゴイネルワイゼン』の自作自演での前半部分のジプシー風の自由な作風の箇所でしかしながら、今日聞かれる様なラプソディ風の演奏ではなくまるで、バッハかベートーヴェンのソナタでも演奏しているかの様な厳格な演奏を聴く時

 まず、その様な音楽への確固たる様式感に驚かされるとともに併せて、その厳格なまでの拍子の中に、あまたの細かい音形を確実にはめ込んでいく演奏技術に圧倒され(なお、その『ツィゴイネルワイゼン』の中間部分の「ジプシー・ムーン」と呼ばれる民謡部分はサラサーテ自身の指示によりカットされているためにサラサーテの肉声が聞かれますが サラサーテの喋りもまた、下述の演奏ぶりを彷彿とさせるものなのですが)

 さらにその『バッハ/無伴奏パルティータ 第3番 プレリュード』を聴く時

"Prelude" (Bach) Played by Pablo de Sarasate HMV No 2 Series Rec 1904 HMV E183
https://www.youtube.com/watch?v=eeP6fxsa3fI

Sarasate plays Bach - Prelude Recorded: 1904
https://www.youtube.com/watch?v=ZEyHfPR3b8k

Sarasate plays Bach on Disque Gramphone recorded 1904
https://www.youtube.com/watch?v=UTKBxTGqjIg

 (またしても第3番とはCDに記載されていませんが)
  録音原盤の回転数の歪みから、音程がズレて聞こえてしまう点は残念ですが
 驚くべきはその一曲をまるで一拍の様に弾ききってしまっている…では大袈裟でも(笑)その曲の音符総てをまるでトレモロ(通常は同じ音を細かく急速に刻む奏法)かの如くの速度でそれでいて鮮やかに弾ききってしまっている演奏を耳にする時

 あまたの作曲家がこのサラサーテに捧げた作品において時として現代の演奏では冗長になりかねない細かい音形の連続部分もこのサラサーテが奏でた際にはさぞや鮮やかであったろうと容易に想像されるものの

 現代のヴィルトゥオーソと呼ばれる奏者のいかなる者をもってしてもとてもこのサラサーテの演奏には遠く及ばないことも聞かれて愕然とします。


そして最後のイザイの演奏では特にその

『メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲 終楽章』
Eugene Ysaye Plays Mendelssohn Concerto (mov. 3) Recording around 1912
https://www.youtube.com/watch?v=v9Zk66YL24c&feature=emb_title


を聴く時そこではピアノ伴奏で弾かれているとはいえその軽妙洒脱で自由闊達な演奏を耳にする時

 現代のヴァイオリニストがその演奏技術においてもその音楽表現においても
 それがたとえ極めて高い水準であったとしても皆が皆、平準化されてしまった傾向にある中かつては勿論、確固たる様式感と、堅固な演奏技術の裏打ちがあってなおそれぞれのヴァイオリニストがぞれぞれにまったく独自の演奏表現をしていたことが聞かれ現代のヴァイオリニストたちが失ったものの大きさを痛感させられます。

いずれにせよ冒頭にも書きました様にこれらのCDは歴史的に貴重な記録としては、一聴に値する、音楽的な資料としては、様々なことを考えさせられるまさに“温故知新”な録音だと感じています。
http://shyouteikin.seesaa.net/article/75839248.html

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