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激安だけど音がぼけるだけの無意味なプリアンプ _ 真空管プリアンプ FX-AUDIO- TUBE-01J 5,420円

1:777 :

2022/05/21 (Sat) 18:19:34


North Flat Japan のプリアンプ

FX-AUDIO- TUBE-01J 真空管プリアンプ(ラインアンプ) NFJオリジナルモデル
価格:¥5,420
https://www.amazon.co.jp/FX-AUDIO-%E3%80%90%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%80%91%E7%9C%9F%E7%A9%BA%E7%AE%A1%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%97-%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%97-%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%B8%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB-TUBE-01J/dp/B01J1XWXEM/ref=sr_1_5?adgrpid=114579771806&dchild=1&hvadid=492584307599&hvdev=c&hvqmt=b&hvtargid=kwd-1028241449038&hydadcr=16976_11023109&jp-ad-ap=0&keywords=fx-audio+tube-00j&qid=1627640658&sr=8-5


FX-AUDIO- TUBE-00J 本格真空管ラインアンプ
ブランド: FX-AUDIO-
価格: ¥3,790
https://www.amazon.co.jp/FX-AUDIO-H169-TUBE-00J-%E6%9C%AC%E6%A0%BC%E7%9C%9F%E7%A9%BA%E7%AE%A1%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%97-%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF/dp/B07G42TF45/ref=psdc_2285131051_t3_B01J1XWXEM


FX-AUDIO- TUBE-00J UNLIMITED 6J1軍用選別グレード真空管搭載ラインアンプ
価格: ¥8,660
https://www.amazon.co.jp/FX-AUDIO-TUBE-00J-LIMITED-6J1%E8%BB%8D%E7%94%A8%E9%81%B8%E5%88%A5%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89%E7%9C%9F%E7%A9%BA%E7%AE%A1%E6%90%AD%E8%BC%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%97-%E7%89%B9%E5%88%A5%E9%99%90%E5%AE%9A%E7%94%9F%E7%94%A3%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB/dp/B07LFRQQ3J/ref=pd_sbs_2/355-5334969-8495632?pd_rd_w=dDtsc&pf_rd_p=367c54b8-500b-4071-9b4d-65fe16192688&pf_rd_r=GGAEHBYE8GNNWAEN1FQF&pd_rd_r=af8302ee-89ed-4d58-9e49-59d06dc863f6&pd_rd_wg=bQPro&pd_rd_i=B07LFRQQ3J&psc=1


FX-AUDIO- TUBE-03J+ [シルバー]トーンコントロール機能搭載 真空管ハイブリッドプリアンプ
ブランド: FX-AUDIO-
価格: ¥6,980
https://www.amazon.co.jp/FX-AUDIO-TUBE-03J-%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%BC-%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB%E6%A9%9F%E8%83%BD%E6%90%AD%E8%BC%89-%E7%9C%9F%E7%A9%BA%E7%AE%A1%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%97/dp/B07G3R6N32/ref=pd_sbs_4/355-5334969-8495632?pd_rd_w=oX0xU&pf_rd_p=367c54b8-500b-4071-9b4d-65fe16192688&pf_rd_r=CWFMH3YFRT729AKHPXSQ&pd_rd_r=a65f5e3d-7168-43f5-96b0-43bb66068b8c&pd_rd_wg=9yEcB&pd_rd_i=B07G3R6N32&psc=1


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North Flat Japan の真空管プリアンプは買う価値が無い

カスタマーレビューで非常に正確な評価がなされています。

羊飼い
5つ星のうち1.0 音質以前に製品として問題あり。スピーカーが壊れる。

マランツのネットワークディスクプレイヤーとFX-502J-Sの間に挟んで使用してみたがアンプより先にプリの電源をOFFをしてしまったところ「ブチッ!!」と非常に大きな音がして今まで見たことないほどスピーカーの振動版が盛り上がり結果的にスピーカーが壊れてしまった。

後で壊れてしまったかどうか心配になってバイワイヤリング接続でマランツのプリメインアンプとB&Wのスピーカーをつなげて確認したところL側のツイーターから全く音が出なくなっていた。ツイーターは破損。ダンパーも一度伸びてしまうと元のテンションには戻らない。

スピーカーはB&Wの10万円以上する買ったばかりの物だったので非常に憤りを感じている。

マニュアルには電源ON時にボリュームを徐々に上げるようにとは書いてあるがOFFの時どうするかは書かれていない。
これは明らかにNFJの落ち度である。スピーカーを弁償してほしい。NFJの対応次第では少額訴訟を考えている。
NFJは現在、逃げていて返答はない。


音質に関しては他のサイトで絶賛されていたため少しは期待していたが、やはりというか想像していた通りでプレイヤーとアンプの間にかませるため音の鮮度は確実に落ちる。味付けで多少デジタル臭がとれるものの全体的にぼやけ靄がかかったようになる。
低音の解像度は格段に低くなり低音が多く出た時に団子の塊のようになって出てくるので、とてもオーディオ機器として使えるような代物ではなかった。

そもそもこの手の商品、なぜ音の出口ではなく中間に真空管を挟んで真空管の音がするなどと謳って売れているのか?
何故わざわざデジタル→アナログ→デジタルと無意味で余計な事をするのか?

答えは簡単で真空管アンプは欲しいけど金がなく手が出ない層に「石」があたかも「玉」になったかのように見せかけて、それで商売しているのである。玉石混合という言葉はこの為にあるのではなかろうか?(笑)
実際には真空管の音にはなっていない。これはただの演出である。

食い物に例えると牛丼の中に刺身を混ぜ込んでそれを食べているようなものである。牛丼を食べ終わった後に刺身を食べるのは理解できるが混ぜてしまえばどちらの持ち味も死んでしまう。だが牛丼ばかり食べてきた層にとって、お得感はあるのだろう。

この機器を付けて聞いた時と外して聞いた時でどれだけ音質が劣化してしまうのかは良く分かる。
NFJが売りにしているハッキリ、クッキリ音が出るD級アンプやDACに本器を挟んで使うと信号劣化によりハッキリ、クッキリ感が無くなり音はぼやける。良く言えば丸くなる。物は言いようである。
だがそれは同時にD級アンプの持ち味を殺してしまっている事に他ならない。
中華D級アンプを絶賛してデジタルが凄い!音が良い!とか散々謳って売っておきながら真空管付きの商品が売れると分かるや否や今度は真空管が良い!などと一貫性のない事を言えるのはガレージメーカーの特権か。

音質について批判するレビューを書いた途端、すぐにそれを否定するような書き込みがあった。
大体、察しはつくが一人の一般消費者のレビューに対して何人も群がり集中砲火して無効化するような事はやめていただきたい。


https://www.amazon.co.jp/FX-AUDIO-TUBE-00J-LIMITED-6J1%E8%BB%8D%E7%94%A8%E9%81%B8%E5%88%A5%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89%E7%9C%9F%E7%A9%BA%E7%AE%A1%E6%90%AD%E8%BC%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%97-%E7%89%B9%E5%88%A5%E9%99%90%E5%AE%9A%E7%94%9F%E7%94%A3%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB/dp/B07LFRQQ3J/ref=pd_sbs_2/355-5334969-8495632?pd_rd_w=dDtsc&pf_rd_p=367c54b8-500b-4071-9b4d-65fe16192688&pf_rd_r=GGAEHBYE8GNNWAEN1FQF&pd_rd_r=af8302ee-89ed-4d58-9e49-59d06dc863f6&pd_rd_wg=bQPro&pd_rd_i=B07LFRQQ3J&psc=1


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プリアンプというのは好みの音色を出す為のものです。
マランツ7C を通すと緑色がかった幽玄な音になり、原音には無いオーラが出ます。
安物プリアンプだと原音の中性的な音色は全く変わらないで、分解能と透明さが失われるだけです。


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詳細は

激安だけど音がぼけるだけの無意味なプリアンプ _ 真空管プリアンプ FX-AUDIO- TUBE-01J 5,420円
http://www.asyura2.com/21/reki6/msg/153.html
2:777 :

2022/05/21 (Sat) 18:29:43

安物のプリアンプよりはボリュームとセレクターだけのパッシブ・プリアンプの方が分解能が高く鮮明な分だけ増しです。

オーディオのイシノラボ・ドットネット - アンプや真空管などの機器・パーツの販売・通販・修理!
https://ishinolab.net/

超お買い得 イシノラボのトランス式パッシブ・プリアンプ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/689.html


プリアンプを買うなら

トランジスター プリアンプなら FM Acoustics か Burmester
真空管プリアンプなら マランツ 7C か EAR 912

以外はお金の無駄使いです。ボリューム付き DAC か上記のイシノラボのトランス式パッシブ・プリアンプの方が分解能が高く鮮明な良い音になります。


プリアンプに金をかけなさい
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1027.html

ボッタクリ アンプ _ FM Acoustics の世界
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/754.html

Burmester _ プレーヤー、アンプ、スピーカーはもちろん、、オーディオラックまで作ってしまう超高級セット・コンポーネント
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1028.html

オールド マランツ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/635.html

EAR の真空管アンプ
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/480.html
3:777 :

2022/05/21 (Sat) 18:39:56

買う価値が有る真空管アンプの音とはこういうもの

2016インターナショナルオーディオショー EARの感想 - Innocent Key

ここは完全に独自の世界です。個人的に真空管はそれほど好きじゃないのですがEARは聞かせます。好みではないが確かな説得力が有るというのは相当の実力がある証拠です。非常にレベルが上ってくると好みを超越した絶対的な説得力が出てきますがEARはそれを持っています。EARは何を聞いても悪いと思ったことがありません。それだけ圧倒的な世界観を構築しています。

音は明らかに個性的で、原音忠実とか無色透明とは程遠い方向性です。かなり濃厚でどろっとしている雰囲気があります。古いジャズとか艶めかしいボーカルの曲とかが合いそうです。ただし重要な事があります。この説明だけだと典型的な見通しの悪い、濁った質の悪いアナログとか真空管のイメージとかぶってしまうのですが、EARは優れた透明感がありアナログの質感と両立しています。そこは重要な違いです。

現代ハイエンドの典型的な描写がアクリルとかガラスのような硬質なものを透明に磨き上げて風景を見ているイメージなのですが、EARはそうじゃなくて粘性がありながらもかなり透明度の高い液体がゆらゆらゆれている水面ごしに風景を見ている感じでしょうか?表現が難しいです。決して忠実ではないとわかっていてもその音は心地よいのです。

悪い真空管やアナログは水面が不純物だらけで濁っているのですが、EARは真空管でありながらもレベルの低い価格だけのハイエンド機よりおそらく透明度が高いです。なのでEARはオーケストラとかも良い雰囲気でなると思いますが、音数が少ない曲のほうが一つ一つの音色にじっくり集中できていいでしょうね。とにかく理屈じゃない魅力があります。
http://innocent-key.com/wordpress/?p=7036

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EARのV20 1998年4月

 一聴して、伸びやかな低域と高域、独特の色気と艶、そしてプレゼンスの見事さに引き込まれてしまいました。

 回路に詳しい友人達は、片チャンネルに10本も12AX7を使って、しかも元々、出力管でない真空管をこのように使うこと自体、無理があり、良い音になるはずは無い、と言うことなのですが、あの音を聴いてしまっては、そんな言葉も空虚に聞こえてしまいます。

 このサウンドを一言で喩えるなら、「デカダンス」でしょう。

 かつての名女優デートリッヒの、ちょっとけだるくタバコをくゆらす姿が浮かんでくる様です。

 制作者パラピービッチーニ氏は、きっとこの「デカダンス」がわかるアンプ制作者ではないでしょうか?
https://kusunoki.jp/audio/audiohistory/history99.html

無限の宇宙感(観)に腰を抜かす
パラビッチーニ EAR V20

エンハンスドトライオード回路とか使ってる。

パラビッチーニデザインのトランスがEARワールドを築いている感じ

完璧な明るい明瞭系、解像度も高く速度感も良い、全ての音が完璧に出ているその上に・・・・
パラビッチーニが薄笑いしている音です。

美音系なのでしょうかね?? 
解像度を上げるだけ上げてクッキリ系にしたら味も素っ気も無い

だからといって美音を加えるとオペアンプの音が前に出てきてホームセンターで売っているコンポの音になっちゃいます、安い日本製コンポを批判しているわけでは有りません。

表現出来ない域を美音と味で誤魔化していないんです、全て出して更にその上にパラビッチーニが脳を刺激し無限の広がりといつまでも聴いていたい味付け?何かを加えています。

120%の音なんです、20%がパラビッチーノの腕なんですね。
トランスは自分で巻いているという噂も本当だね。

何かが加味された音って病みつきになります、マークレビンソンの音を聞いたときと同じ感動です
決してブランド信仰じゃないんですが偶然体質に合う音でした。
球は音とは関係無しにブランド信仰が先走りしていますけどね。
http://www.tamaroya.com/sugoude/V20/EAR_V20.html
4:777 :

2022/05/21 (Sat) 18:40:30

買う価値が有る真空管アンプの音とはこういうもの

EAR プリアンプ 912 音質評価 2011年 10月 逸品館代表 清原裕介
https://www.ippinkan.com/ear_912.htm

EAR社の創立25周年を記念し、またEARのチューブ・テクノロジーの集大成として作られたプリアンプが912です。最高級プロ仕様のMCヘッドトランス付フォノイコライザーを搭載しLINE入力PHONE入力の双方で、最高の真空管サウンドを実現します。


試聴機が届けられる前と届けられたとき、正直これが「198万円」という印象がぬぐえませんでした。

しかし、その音を聞いた後ではその価格が「高い」とは思えなくなってしまいました。今回のテストではCDプレーヤーとトランジスター・プリメインアンプの間に繋いで音質をチェックした(プリアンプのテストでは、音質がどの程度"失われるか?”を確認するため、必ずこのチェックを行います)のですが、驚いたことにCDプレーヤーの価格が一桁上がった!?のではないかと思えるくらい音が良くなったからです。

単なる音量/音質調整器としてのプリアンプを超えた、「音を良くできる(失われた音を復元できる)」プリアンプ(アナログコンピューター)としての能力を兼ね備えプリアンプがEAR 912です。

これ以上の音はあるかも知れませんが、これ以上の音を望まないという意味ですべての項目を満点の10点としました。

使用機材

912のLINE入力の音質テストは、

CD/SACDプレーヤーに AIRBOW X05 Ultimate
アンプにトランジスター方式の AIRBOW PM11S2 Ultimate

を使い、912を使わずに X05 Ultimate と PM11S2 Ultimate を直結したときの音質と、間に912を入れたときの音質を比較しました。

Phono入力の音質テストは、アナログプレーヤーNottingdam Interspace HD(カートリッジは、Phasetach P-3)を912にダイレクトに接続して行いました。スピーカーは、Vienna Acoustic The Musicを使っています。


音質テスト結果


Hilary Hahn Bach Concertos
Los Angels Chamber Orchestra
Jeffrey Kahana (SACD)
Grammophon

 

912を通すと音が浄化されます。

デジタルとトランジスターの組み合わせでは、避けられない「粉っぽさ」や「とげとげしさ」が完全に消え、高域が透き通ってバイオリンの倍音が美しく伸びてゆきます。響きに潤いが出て、部屋の天井を取り払ったように大きく音が上に広がります。

電気的に感じられた倍音の硬さが取れ、弦楽器の高音がまるで生演奏のようにスムースでスィートになります。

どうすればこんな音が出せるのか?全く理解できませんが、アンプやスピーカーが消えて演奏会場に居合わせているような雰囲気です。

過去に数多くの真空管プリアンプを聴きました。驚くほど音が良い製品も沢山ありましたが、これほど「色づけを感じさせないプリアンプ」は今までに聴いたことがありません。優しく透明で、スムースな音。解像度感も抜群です。

Orange Pekoe
10th Anniversary
BEST ALBUN
SUN&MOON (CD)
BMG JAPAN

濁っていた響きが整理され、各々の楽器の音がクッキリします。ボーカルの定位が改善し、口元が引き締まります。

ボーカルと伴奏の前後関係が改善し、立体感が増しています。

中でもボーカルの明瞭感の改善は驚くほどで、CDをSACDに変えたくらい音が良くなります。最高の電源ケーブルとラインケーブルを奢っても、これほどまで音質が改善するか?俄には信じられないほど、音が良くなりました。

極端な例えではなく、20万円のCDプレーヤーを200万円のCDプレーヤーに変えたくらい、音が良くなります。

シンバルの切れ味や響きのリアルだけではなく、すべての音の実在感とリアルさが大きく向上します。クラスの違うシステムを聴いているようです。プリアンプだけでこれほど音が良くなるのは、驚きを通り越して衝撃ですらあります。


ドヴォルザーク 交響曲9番
新世界より
ノイマン/チェコ・フィル
(CD)
DENON

響きの長さ、演奏会場のサイズがまるで変わります。

楽器の織りなすポリフォニックの構造の精度、大きさ、美しさは912を使う前とまるで別物です。現在使っているCDプレーヤーは58万円のX05/Ultimateですが、このプレーヤーをトップモデルのUX1SE/Limited+Antelope OCXの組み合わせにしても、ここまで音は良くならないかも知れません。

CDで聞き比べましたが、912の音質改善をたとえるなら「CDがSACDになったよう」ではなく、「CDが高音質レコードになったよう」という例えが正しいと思います。すべてにおいて改善が著しいので、どこがどうなどと個別に音を評価できません。

外観は素っ気なく少々安っぽい感じも受けますがその音は素晴らしく、メーカー希望小売価格を遙かに超える価値を感じます。真空管プリアンプでこれほど感動したのは、10年以上前に中古で入荷したAudio Research SP10を聞いて以来かも知れません。

同価格帯あるいは遙かに高額なトランジスター・プリアンプを聴きましたが912と比べれば、私にはそれがただの「音量調節器」としか思えないほど912が素晴らしい音に感じられました。

ムソルグスキー
展覧会の絵
チェリビダッケ
/ミュンヘン・フィル
(Analogue Record)
AUDIOR

かなり高性能なプレーヤーとカートリッジを使ったにも関わらず、解像度はCDの方が少し高く感じられました。

響きの透明感や、ポリフォニックの分離もCDがレコードを上回ったように感じました。何よりも中低音の厚みでレコードはCDを大きく上回ります。30cm口径のウーファーが38-40cmにサイズアップした感じと言えば、それが伝わるでしょうか?レコードらしく低音がすこし緩く響きが残るのですが、そのパワー感、押し出し感からは、超大型パワーアンプを連想させます。その低音がAIRBOW PM11S2/Ultimateから出るのですから驚きです。また、少しの濁りやエッジの丸さは感じられるのですが、CDと比べ有機的に感じる”音の濃さ”は凄まじいものがあります。

しかし、最新デジタル機器の素晴らしい音に慣れた今となってはサーフェイスノイズやスクラッチノイズが音に入り、チャンネルセパレーションが悪く、定位も悪いレコードを聴こうとは思えません。音は素晴らしいですが、デジタルの音もすでにレコードを凌駕するほどに進歩したからです。

特別な日にノスタルジーに耽りながら、お気に入りのレコードに針を落とす楽しみは格別ですが、普段はCDで十分です。音も良いですし、音楽もきちんと伝わり、何よりもレコードを痛めるという心配から解放され、より深く音楽に集中することができるからです。

総合評価

プリアンプはパワーアンプには欠かせない「音量調節器」なので、一般には「音を良くできる」という認識はないと思います。また、CDとパワーアンプの「間に入る」のに「情報量が増える」というのは、理解しにくいことだと思います。しかし、今までの経験から良いプリアンプは確実に音を良くすることがわかっています。

電気的には、プリアンプを使うことで信号のインピーダンスが下がり伝達能力が増すため「伝わりきらなかった細かい信号が消えずに伝わり」情報量が増えると説明されます。実際聞いた感じも説明のイメージに近く、良いプリアンプを使うことで細かい音が出てレンジが広くなります。しかし、 私は、ちょっと違う考え方をしています。それを説明しましょう。

プリアンプではなくケーブルでも音が良くなりますが、プリアンプと同じように電気的に説明すると「ケーブルによって消えていた(損なわれた音)が、良質なケーブルを使うことで伝わるようになる」となります。しかし、それでは「測定器のケーブルを変えると得られるデーターが良くなる(改善する)」という矛盾を抱えることになります。測定器ではケーブルの良否を判断できない、聴感上はあれほど音が変わるケーブルを測定できない。測定器に使われているケーブルは、オーディオ用よりも遙かにお粗末なのに得られるデーターは正しい。この矛盾をどのように解釈すればよいのでしょう。私は電気的な説明と違うことが起きているに違いないと思いました。

聞こえる音が変わるのは、電気的な情報損失ではなく人間側(聴覚)の問題だと考えています。人間の聴覚は類似する音に非常に敏感です。関連がある音の「あるなし」の聞き取りでは、測定器を遙かに超える感度を持っています。しかし、物理的に耳殻の構造を調べても、それほど小さな感度の音を拾えるようには思えません。そこで人間の驚くべき聴覚の秘密は、耳ではなく脳にあると考えました。耳が電気信号に置き換えた「音」が脳の中を広がるとき、信号の強い弱いで伝達速度が変わるはずです。また、類似する信号は重なって強まるはずです。つまり、細胞内を伝わってゆく電気信号の形は、音の大小ではなく「神経刺激の伝達パターン」に大きく左右されると考えられるからです。

ケーブルやプリアンプの中を音楽信号が通過すると、その振動(エネルギー)により、響き(付加振動)が発生します。それによって「特定の音響(神経刺激)パターンが強化される」ということは十分考えられます。つまり電気的な情報の変化よりも、「音響パターンの変化」に注目することで、些細なことで音が大きく変わって聞こえることを説明できると思うのです。

真空管プリアンプ(真空管アンプ)は、真空管という「物理的な響きを伴う増幅素子の存在」によって、物理的に信号に響きを付加します。エコーチャンバーやエフェクターのような働きです。EARはこの「響き」を見事に味方に付けて、失われた音楽信号の「パターン」を復元し、人間がいい音と感じる「パターン」を作り出す(強化する)に違いありません。 そう考えると912の素晴らしい音質を理解できますし、失われた音を復元できる装置(つまり非常に高度なアナログコンピューター)と考えれば、その価格も十分納得できると思うのです。

912は単なるプリアンプではなく、最高の音楽復元装置でした。 以前高価な真空管プリアンプとしてEMT JPA66を聴きましたが、さすがにレコードは超高価な昇圧トランスを搭載するJPA66に敵いませんでしたが、CDの音質に関してEAR 912はJPA66を足下にも寄せ付けないくらい素晴らしい音を出しました。

オーディオ機器を単純な「増幅装置」と考えるのは間違っています。それは失われた「音と音楽」を復元できる非常に高度な装置なのですから。
https://www.ippinkan.com/ear_912.htm
5:777 :

2022/05/21 (Sat) 18:41:06

買う価値が有る真空管アンプの音とはこういうもの

オーディオ逸品館 2016年11月 
CDP EAR Acute Classic vs. marantz SA10 音質比較テスト
https://www.ippinkan.com/ear_marantz_sa10.htm


真空管らしい艶やかで滑らかな音質が高く評価された「Acute(アキュート)が、2016年10月「Acute Classic」として、純粋に「CD」の音を音楽的に追求するためのCDプレーヤーとして再登場しましたが、CDプレーヤーの需要は年を追うごとに縮小し、「EARのような小規模メーカーがCDプレーヤーを制作する」には、高いコストとリスクが生じるようになりました。新発売されるAcuteも、非常に簡単なメカニズムしか搭載しないにもかかわらず、90万円近い高価な製品になっています。

他方、Esoteric や marantz(DENON)などの大規模オーディオメーカーは、「自社でメカニズムを作る」という手段を講じながらも企業規模の利点を生かし、販売される製品は高級デジタルプレーヤーとしては、比較的低価格に収まっています。

Acute Classic と対照的に、marantzからは「オリジナルメカニズム」と「オリジナルDAC」を搭載しながら60万円という挑戦的な値付けがなされた「SA10」が新発売され、双方のデジタルセクションや機能などを比較すると「SA10」の最新ないメース時に対して、「Acute Classic」はやや時代遅れとさえ感じられてしまいます。そして、その価格は内容を考えると高額に思えます。

そこで「実際の音」が価格に比例するのか?あるいは、Acute Classicが無為に高い機器なのか?を両機を比較試聴して見極めることにしました。


EAR Acute Classic メーカー希望小売価格 890,000円(クロム仕上げ・税別)・798,000円(ブラック仕上げ・税別)


EARの創始者であり主任設計技師である「パラヴィチーニ氏」は、「King of Analog」の異名を持ほど真空管を使ったアナログサウンドの響きを愛してやみません。しかし、パラヴィチーニ氏は、日本で広く愛された「Musical Fidelity A1」の画期的なトランジスター回路の設計も行うなど、彼は真空管アンプだけではなくトランジスターアンプの設計にも鬼才を発揮できるのです。

このようにトランジスター回路と真空管回路のどちらにも優れた手腕を持つ彼が、CDプレーヤーに「真空管出力回路」を使ったのは、単なる彼のノスタルジーではなく、彼が目標とする「理想のサウンド」の実現には、真空管アナログ回路が不可欠だからです。「Acute Classic」は、最新の優れたデジタル回路と、パラヴィチーニが理想とする真空管アナログ回路が組み合わさった、アナログ/ デジタルハイブリッドと言うべきCDプレーヤーなのです。

「Acute classic」がこれまでのモデルと大きく違っているのは、真空管の配置を水平方向の横置きとすることで、シャーシ全体のスリム化に成功し、シャープなイメージを醸し出す薄型デザインが採用していることです。また、このデザインの実現のため筐体や回路のすべてが新設計されています。フロントパネルには、伝統のハンドポリッシュのクロムメッキ仕上げのパネルが採用され、最新のモダンなインテリアにもマッチして、美しいコントラストが目を楽しませてくれることでしょう。

EAR伝統のチューブ・サウンドをこのモデルにしっかりと宿らせるために、パラヴィチーニ氏は他のEAR のプロ用オーディオ機器と同様にトランスフォーマーをカップリングしたチューブ式{ ECC88 (PCC88) x 2 } ライン出力段をアナログフィルターと出力回路に用いました。そしてチューブの特性にマッチするように仕立てられたEAR の心臓部である出力トランスは、パラヴィチー二自身が納得する音が得られるまで、手巻きで幾度と無く試行錯誤を繰り返した後に完成させたオリジナルスペシャルメイドのデザインが採用されます。


この優れたトランス出力回路は、アナログアウトプット(フローティングバランスXLR、及び同等クオリティーのアンバランスRCA)に備わり、バランス/ アンバランスともに最大5Vrms の出力を持っています。これは一般的なCDプレーヤーの2Vrmsの約2.5倍の高出力ですが、出力を高めたことで音楽のダイナミズムが拡大しています。また、この高出力をフロントパネルのアナログ式ヴォリュームにより音量可変出力することで、「Acute Classic」はプリアンプの助けを借りずに、パワーアンプを良好な音質で駆動することを可能としています。

さらにAcute Classicは、Wolfson社製「WM8741 DAC」とそれに対応するS/PDIF レシーバーが搭載され、USB1系統を含む合計3系統のデジタル入力(USB、Coaxial S/PDIF、Toslink Optical S/PDIF)が装備されています。もちろん、いずれのデジタル入力を使っても、パラヴィチーニの理想とするアナログレコードのようなサウンドを奏でるように音質が整えられています。

手段がどうであれ、パラヴィチーニが目指すものは「いい音を届けたい」という信念です。デジタル/ アナログという音源の違いに関係なく、現在のパラヴィチーニの理想に最も近い音を奏でる再生機が、この「Acute Classic」です。パラヴィチーニの新たなる挑戦を是非お楽しみ頂き、その音の響きを味わいください。

CD:44.1KHz, 16bit PCM

S/PDIF:同軸(RCA) 192KHz, 24 bit PCM、Toslink upto 96KHz,24bit PCM

USB 2.0:44.1K - 192KH, 16 - 24 bit PCM


marantz SA10 メーカー希望小売価格 600,000円(税別)

SA11S3の後継機として発売される、SA-10にはマランツオリジナルのディスクリートD/Aコンバーター「Marantz Musical Mastering(MMM)」が搭載されています。このディスクリートDACは、プログラムしたアルゴリズムでデジタル演算を行える「DSP(Digital Signal Processor)を使用することで、一般的なDACチップが行うすべての処理をmarantzがプログラムしたオリジナルのアルゴリズムと専用設計の回路に置き換えることで、より理想的なサウンドを実現するために開発されました。

試聴環境

メーカーから届けられた「Acute Classic」を箱から出して聞いたときは、「やはりEARのような小規模メーカーが、CDプレーヤーを初発売するのは無理がある」と感じました。

音の滑らかさ、雰囲気の良さは感じられるものの、同じ条件で聞いたことのある、marantz SA10と比べて情報量(音数)が明らかに少ないと感じられたからです。

試聴は、その後60時間近く連続で再生してから後に行いました。


 Vienna Acoustics Beethoven Concert Grand(T3G) 

 AIRBOW PM11S3 Ultimate 

 AIRBOW MSS-i5 MsHD 6.7


試聴したソフトは、いつもの5曲です。これらの曲をダビングしたCD-Rを聞きました。

さらにCDの音とUSB入力の音を比較するため「新世界より」をAIRBOW MSS-i3 MsHD(HQ Player、88.2kHz/24bit出力)と組み合わせて聞いてみました。


2016年12月 marantz SA10とEAR Acute Classic 音質比較 (字幕修正版) - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=CvEMKdasY34

Della
「せせらぎ」

Liza Ferschtman
「BACH VIOLIN SOLO」

Grace Mahya
「Last Live at DUG」

noon
「500 Miles」

DENON
「新世界」

・EAR Acute Classic 890,000円(クロム仕上げ・税別)

 せせらぎ

水の流れる音には十分な高周波成分が含まれ、SACDの助けを借りなくてもすっきりと伸びきったサウンドがCDから再現されます。これは、真空管とトランスを使った良質なプリアンプ「EAR 912」をCDプレーヤーに接続したときに得られる、音質改善と同じです。音の広がりも自然で、手前の水音と近くの鳥の鳴き声、遠くの鳥の鳴き声が、部屋の壁の向こう側から聞こえてきます。

特徴的なのは、音の重なりに一切の濁りがなく、手前の音の向こう側に遠くの音が透けて見えるように聞こえることですが、この透明感の高さにアナログの鬼才と呼ばれるパラヴィチーニの技術が生かされています。

ただ、CDのメカニズムやDACといった「デジタル構成部」は、特別なものが使われているわけではありませんから、marantz SA10のようなぎっしりと音が詰まった密度の高さ、4Kデジタル映像のような緻密さは持ち合わせていません。
フィルム映画を見るような透明感とデリケートな色彩の再現能力を持つ、Acute Classicはディスクに記録された音を「情報」としてではなく、あたかも生演奏を聞く時のような豊かな響きと色彩で「生々しく」再現してくれました。

 バッハ バイオリンソロ

バイオリンから一音が出るその瞬間、弓と弦が触れた音だ出て、それから弦全体が安定した音階で鳴り、それが楽器全体に広がってゆく、その「響きのイメージ」がとても正確に再現されます。今聞いているのは「生楽器の音である」、「生演奏の再現である」ということがダイレクトに伝わってくる音の出方です。

従来のAcuteとの違いは、良い意味でその「響きの乗せ方」にEAR臭さがなく、アナログ回路で「特別な音作りをしている様子」を一切感じさせないことです。

高音はすっきりと伸び、中音は太く響き、低音は豊になる。本当に生楽器をホールで聞いているのと同じような音が出ます。

これこそがEARマジックなのですが、最新のAcute Classicは、本当に自然でその魔法が「見えない(感じられない)」ことが、一番の特徴だと思います。

こういう生々しい音を出すCDプレーヤーは、真空管を使うEARでなければ作れないでしょう。

 モナリザ

ギターの響きが部屋いっぱいに広がります。ボーカルは滑らかで艶やか。レコードを聴くときと寸分違わぬイメージでこの曲が鳴ります。今聞いているのは、ハイブリッドディスクのCD層をリッピングし、今はもうない高音質の「ゴールドCD-R」に焼いたものですが、下手なSACDプレーヤーで聞くSACD層を上回る程高域が滑らかで、高域の倍音もすっきりと伸びています。

驚かされるのは、デジアルのつきものの「ノイズ感」や「粉っぽさ」が全く感じられず、本当にレコードやアナログテープを聴いているのと同じ感覚で、CD(デジタル)が鳴ることです。

こういう音作りに、アナログサウンド30年以上の歴史を持ち、現場でのレコーディングの経験も深い、パラヴィチーニの経験が生きていると思います。

目の前で、人間が、生楽器を演奏している音で、モナリザが美しく鳴りました。

 500miles

ピアノの音と人間の声の違いが、とても良く伝わります。
特にこのディスクでは「ピアノの高い音」がやや硬く、ピアニストのタッチが粗く聞こえがちなのですが、そういう荒々しさは全く感じられません。ピアノの音は滑らかで響きが豊かですが、濁りが少なく透明感たっぷりに美しく響きます。
ボーカルはボディーがしっかり出て、肉付きのよい女性らしい柔らかな音で鳴ります。

驚かされるのはピアノの最低域の基音、そしてペダルを踏む音まではっきりと「生々しく」聞こえることです。今までこれほど深みのある自然な低域をこのディスクから再現するプレーヤーに出会ったことはありません。Acute Classicでこの曲を聴くと、中音が少し前に出てピアノがその後方に位置し、ピアノの高音が上方向に広がり、低音がやや遅れて地を這うような、「音の高低による時間差」が本当に見事に再現されます。

こういう音は、「現場の音」をしっかりと記憶している、パラヴィチーニが「生音に近くなるようなアナログ回路」をAcute Classicに与えたからこそ実現した音で、デジタル回路だけで作られた機器ではとうてい実現できないでしょう。なぜなら、再生時の「響き」がなければ、実現しない音だからです。

私は2016年末発行のDMにオーディオ機器は、失われた響きを再現し、入力される音よりも出力される音をより「生々しくできる」という持論を掲載しましたが、今聞いている音は、まさしくそういう「失われた響きが見事に復元された音」です。

 新世界より

楽曲が始まる部分での、金管楽器の響き、弦楽器の響きの再現が見事です。Acute ClassicはEAR製品全般に通じることですが、「響き」の再現性、その「芸術性」の醸し出し方が実に見事です。

デジタルの音はアナログに比べると、動きが少なく「静止して」感じられる事があるのですが、Acute Classicで聞く新世界よりには「生きた時間の流れ」が感じられます。

演奏が進むにつれて刻々と変化する「響きの変化」に夕日が雲を照らし、刻々とその美しさを変えて行く様子が感じられます。響きの広がりと収束。色彩感の変化。本格的な交響曲ならではの「リッチな時間の味わい」が見事に再現されます。
今聞いているのは「音」ではなく、演奏そのものです。それも、生よりもさらに素晴らしく作り上げられた、再生芸術(演奏)そのものです。オーディオ機器は、生演奏をより美しく、生々しく再現出来るという「事実」をAcute Classicは、聞かせてくれます。

  新世界より(USB入力)

CDに比べるとほんの少しだけ響きが減った分、演奏が落ち着いて感じられます。CD-Rで聞くこの曲が「春から初夏」にかけての雰囲気だとすれば、USB入力で聞くこの曲は「夏の終わりから秋」に欠けての雰囲気です。

音質的にそれほど大きな変化は感じられませんが、雰囲気が一ついて少し「客観的」な部分が醸し出され、普段聞いているこの曲の雰囲気に近くなります。

素晴らしいと思うのは、CDの再生、USBでの再生に関わらず、CD(44.1kHz)にありがちな高域の閉塞感が全く感じられず、高域の倍音がすっきりと伸びていることです。

今聞いている音であれば「ハイレゾ」でなくても、十分アナログに匹敵するサウンドが得られます。少なくとも下手なデジタル機器で聞くハイレゾよりも、遙かに高域ののびは良く、楽器の音が自然に聞こえます。

色彩感も豊かで、この音であればUSB-DACとしても価格相応の価値を十分感じ取っていただけることでしょう。


・marantz SA10 メーカー希望小売価格 600,000円(税別)

 せせらぎ

今までのフラッグシップモデル「SA11S3」では少し気になっていた、高域のざらつきや堅さが完全に消えているところに「MMM」を採用した「SA10の良さ」が感じられます。水の流れる音、鳥の鳴く声は柔らかく、十分な厚みがありますが、すっきりと明快なサウンドで「ぼやけた感じ」が一切ありません。

Acuteとの違いは、水泡がはじけたときに飛び散る「細やかな水しぶき」が伝わる感覚、いわゆる「空気感」が弱いことです。しかし、これはSA10が弱いのではなく、Acuteの「真空管を使った音作り(本来録音されていないものを、あたかも存在するように感じさせる力)」を褒めるべきでしょう。

立体感はスケールが若干小さいですが、それが逆に「空間の密度感を上昇」させることにつながっているので、善し悪しではなく、好みの判断になるでしょう。
PCMのように輪郭が強くなりすぎる事がなく、下手なDSDのように滑らかになりすぎる事もなく、marantzらしい暖かく滑らかな音でせせらぎが鳴りました。

 バッハ バイオリンソロ

Acuteで聞くこの曲に比べると、SA10は表現がやや穏やかですが、細やかな楽器の音の変化や奏法のバリエーションがきちんと再現されるので、演奏にじっくりと耳を傾けたくなります。

Esotericのように堅くなく、LUXMANのように柔らかくなく、Accuphaseのように色が薄くなく、SA10のバランスはとてもニュートラルです。音が滑らかで密度も高く、バイオリンの鋭さと柔らかさのバランスが秀逸です。

Acuteのような「海外製品」と比べると、落ち着いたムードになりますが、フェルシュトマンが自分の音のじっくりと耳を傾けながら、知的にバッハを奏でている様子が伝わります。

プレーヤーで極度に色づけしない「端正な音」が魅力的に感じられました。

 モナリザ

切れ味の良い透明な響きを聞かせたAcuteとは違って、ギターのサイズが一回り大きくなったように、低音の響きが太くなり、その部分の余韻が長く感じられるようになります。けれど、変わるのは低音だけで、中高音の響きの量や余韻の長さは、Acuteと同じです。

ボーカルはギターと分離して聞こえます。この部分、ギターとボーカルの絡みがとても親密に感じられたAcuteとは一線を画します。

質が高く端正な音ですが、Acuteと比べるとやや「艶」が少なく感じられました。

 500miles

Acuteで聞くこの曲は「生演奏を聞いている雰囲気」を持っていました。SA10では「レコーディング現場」が見えてきます。

ピアノとボーカルの立体関係はややあやふやで、音像も肥大します。密度は高いのですが、それぞれの音が出てくる「タイミング」が同一なので、音が空間でかぶっています。

一つずつの音は悪くない、むしろ優れているのですが、音楽表現で重要な「間」が形成されません。

B&Wのスピーカーもそう聞こえますが、B&Wをモニターとして作られたSA10も同じ傾向を感じさせます。

 新世界より

録音の良いこのソフトではSA10の持つ「音の良さ」がしっかりと発揮されます。
PCMをすべてDSDに変換してからD/A変換する良さでしょうか?音が本当に滑らかで、良質なアナログソースを聞いているような「厚み」も感じられます。

金管楽器や弦楽器の音が重なる部分では、それぞれの音が見事に分離し、団子状に重なることがありません。あくまでも、細やかな音が美しく重なり合っているように聞こえます。

演奏の流れはとても穏やかで、不安なく新世界に踏み出していける、希望にあふれた音楽に聞こえます。また、ノイマンの指揮らしい「一糸乱れぬ統一感」も強く出ます。
音の量、厚み、すべてが満足できるレベルです。


  新世界より(USB入力)


S/N感、密度感、低域の安定感でUSB入力はCD-Rを上回ります。

しかし、その差はそれほど大きいものではなく、CD-Rでの再生とほとんど変わらない雰囲気で新世界よりが聞けます。黙って切り替えられたなら、どちらがそれとは言い当てられないほどの差でしょうか。

それでも中低音のハーモニーの厚み、小音量部の音の数、音が消え入る部分の静寂感など、回転していないものからデーターが取り出されているという「安定感」が感じられます。

ダイナミックレンジも少し拡大し、最大音量部の音量がわずかに大きくなっているようにも感じられます。

USB入力でこの音が出るのであれば、CDの再生でディスクにこだわる必要はないと思います。


試聴後感想

試聴レポートの最初に書きましたが、「最新技術を惜しみなく投入した marantz SA10」と「ノスタルジックな真空管を搭載したAcute Classic」では、全く勝負にならないと考えていました。

しかし、比較試聴を追えた今、その考えが全く違っていたことを知りました。

私自身
「デジタル機器はスペックではなく、出てくる音で選ぶべきだ」、
「デジタル機器の音質のキーポイントは、デジタル回路のスペックではなくアナログ回路の優劣だ」

と何度も書いてきていたにもかかわらず、今回はあまりにも違う「スペックの差」に完全に目が曇ってしまったのです。

SA10 はこの価格でよくぞここまで!と賞賛できる音質です。同じ国産製品で比較するならば、その価格は他社製品の1.5~2倍くらいに匹敵するでしょう。特に、今回はメカニズム、DAC共にオリジナル化してこの価格ですから、その努力の実現は高く評価されるべきです。

しかし、EAR Acute Classicは「音楽の再現性」において、SA10をあっさりと退けてしまいました。

詳しい音質の違いは「試聴レポート」に記述したので省きますが、Acute Classicは「出力回路にEAR 912をおごっている」あるいは「CDプレーヤーと素晴らしいプリアンプが一体化したモデル」と考えなければなりません。

良質なプリアンプをCDプレーヤーとパワーアンプの間に使うと、音質がワンランクあるいはそれ以上アップすることはよく知られています。Acute Classicはまさしくそういう「プレーヤー」です。

このプレーヤーなら、高級なプリアンプを使わずに内蔵のボリュームを使ってパワーアンプに直結したり、あるいはプリメインアンプに繋いでも、100万円以上のプリアンプを使ってそれらを繋いだときと同等の「響きの良さ」が実現するでしょう。そう考えれば、その価格は思わず「バーゲンプライス!」と叫びたくなるほどの価値を持ちます。

少なくともクラシックやバラードなど、じっくり聞きたい本格的な演奏では、私は SA10 ではなく Acute Classic を選びます。

また、USB入力でもそのアナログ的な雰囲気が味わえる Acute Classic は、SA10 を超えるムードの濃さで音楽を再生したのです。

Acute Classic が SA10 を超えたのは、パラヴィチーニの経験が成し遂げた奇蹟でしょう。

聞かなければ信じられない。聞けば虜になる。それが、Acute Classicの魅力です。

逸品館代表 清原裕介
https://www.ippinkan.com/ear_marantz_sa10.htm
6:777 :

2022/05/21 (Sat) 18:41:40

買う価値が有る真空管アンプの音とはこういうもの

管球プリアンプ、Marantz#7は古今の名器とされる多種多様なオーディオ機器の中でも、今日のワイドレンジなソースにも十分以上に対応するだけでなく、近年の機器にない豊かな音楽性を備えた名器中の名器とされ、未だに50年以上も前に作られた中古品が高値で取引されています。

私が考える#7の美点は何よりも抜けの良い、明るく暖かで上質な音質であること、躍動感あふれる豊かな中低音であり、底抜けのダイナミックレンジにも驚かされます。一言で言えば#7は音楽のあらゆる相反する要素、例えば繊細さー彫りの深いある種の線の太さ、暖色―寒色の多種多様な美しい音色、静―動のコントラスト等々を一つに兼ね備えているということです。

そして驚くべき事は、この優れた#7が米国で発売されたのが、1958年、今からおよそ60年も前の出来事であり、世にステレオのLPが発表され市場に出てから2年も経過していない時期であったという事で、そのステレオ初期にこのような優れた完成度の高い工業製品が生まれたことにも畏怖の念を禁じえません。


何故、Marantz#7が単なるヴィンテージ機器の枠を超え、未だに銘機足り得るのかを考察してみたいと思います。

もちろんその最大の要素は奇才と言われた、ソウル・B・マランツによる優れた回路設計による物である事は論を待たないでしょう。特に抜きん出ているのは、前段のフォノイコライザーだと言われていて、回路の安定度を重視する立場からは在り得ない設計と様々に解説されてきたのですが、一度あの生き生きとした再生音を聴いてしまうと、#7以後のこれを越えようとする様々な機種のフォノイコライザーの試みが果たして成功したのだろうか、と思わざるを得ないのです。

そして60年代後半より日本の著名な各メーカもこの#7を意識して、同様の回路も試みたのですが#7ほどの名声を勝ち得なかった事実を考察すると、単に回路だけが優れていたわけではない事にも思い至ります。

これは自作真空管アンプマニアであれば、自明の事実なのですが、当時の米国製の個々の部品の持つ優れた個性も最終的な音質に大きく寄与していると言えるのです。

例えば、カップリングに使われているコンデンサー、名高いスプローグのバンブルビー、ブラックビューティ、アーレン・ブラッドレイのソリッドカーボン抵抗はすでに生産も中止され入手も難しくなっていますが、未だにNOS品を求めるマニアがいるのも如何にこれらのパーツに魅力にあふれているかの傍証と言えると思います。

もちろん、例えば何故、ABのソリッドカーボン抵抗が高抵抗の箇所に使われて好ましいのかは、定性的には語られてきました。例えば、抵抗体となるカーボンの純度が極めて高いからだ、あるいは構造上、L成分を含まないからだと。

これはコンデンサーの世界にも言えることで、初段のカソードのパスコンとして当時の銀タンタル(湿式タンタル)に敵うコンデンサーはないのですが、残念なことにその原因について定性的に語る事はできてもそれらの部品の持つ特性を物理的に、定量的に解析し、聴感特性と関連付けるのは、たとえ最新の測定手法を駆使したとしても至難の業であるというのが、現時点での到達点なのです。

そうであるならば、オーディオ機器開発に関わる我々のなすべき責務は、貪欲に優れた音質のパーツを求めて実際に機器に組み込み、自らの聴感と感性を最大限に磨きあげ、ここにその部品の良否の判断の基準を求める事なのではないでしょうか。

http://www.spec-corp.co.jp/message/index.html


マランツ7 ブラックビューティー160P 2011/5/11(水)

マランツ7は、コンデンサーをブラックビューティーの160Pに換えたという。かつて持っていたマランツ7はオリジナルのコンデンサーがついていたが、どうも実力を出していなかったと思うようになっていたのである。きっかけはLeakアンプのコンデンサーを交換するようになってからである。英国製オイルコンで交換したLeakアンプは、以前ブログで書いたように、別物と思えるような音でなってくれた。あのマッキンやマランツも、コンデンサーを交換したら、どんな音でなったのだろうかと、そのとき以来考えていた。

ちなみに、彼の交換前のコンデンサーはビタミンQであった。そのときの音は、悪くはないけれど、あれほど定評のあるマランツ7、これぐらいなのだろうかと思っていた。

さて聴いた。私の持っていったGoodmans Maximが朗々となったのである。 ネットワークをオイルコンに換えたものと換えないものとの違いも、はっきりと分かる。換えたほうが、音も強くつやがある。

ブラックビューティー160Pでの、コンデンサーの交換。正解だな。マランツ7が生き返ったように感じた。

何度も云ってきましたが、コンデンサーはアンプの心臓です。いや血管かな。 どっちでもいい、最重要であるといいたいのです。友人は手馴れた人だから、自分でコンデンサーの交換をしました。ブラックビューティー160Pの交換部品だけで、9万ほどの出費だったそうです。 まあ、それ以上の価値があります。あれだけ音が変わるなら、安いものです。

トランスを除けば、音に一番の影響を与えるものは、コンデンサーです。コンデンサーに比べれば、真空管による音の違いは小さなものです。

http://blogs.yahoo.co.jp/gakuyujp/62439897.html


マランツの#7のカップリングコンデンサー

ブラックビューティーが使われているなら問題はないが他のコンデンサーの場合は良く知っている人に相談するといい。そのほか何か新しい部品に換わっているかどうかはハンダを見て確認し、新しいハンダがあれば業者に説明を求める。 なかなかよい音のマランツ#7は見つからないがオリジナル・マランツの音を聴いてしまうとその美しい音の虜になる

さて、レプリカ#7はどうだろう?

じつは初期のレプリカ#7を1年半くらい所有していた。とても良くできていて欠点らしい欠点はないのだが、強いて言えば、大音量になると音が団子状態になる。しかし値段を考えると、とてもこの値段では手に入らない音質だと想う。真空管の差し替えだけでも音がずいぶん違うので良質のECC83で試してほしい


これはメーカーの保証外なのでやってはいけないがレプリカのカップリング・コンデンサーをブラック・ビューティに換えた人がいたが何の不満点も見つからないほど音が激変した。こうなるとセレンを付けてほしかったが、そこまではさすがに改造しなかった。下手なオリジナルのマランツ#7を購入するのだったらレプリカをお勧めする

http://more.main.jp/maramtz.html

僕はマランツ#7オリジナルを入手するまでは、マランツ#7と同じ回路で、パーツを最新にしたプリアンプを使っていた。音には満足していた。最強だと思っていた。はっきり言って、この音に満足し、アーレン・ブラッドレーのソリッド抵抗や、ブラック・ビューティやバンプルビーのコンデンサを馬鹿にしていた。

しかし、オリジナルマランツ#7を入手して、レプリカは知らないが、オリジナル#7と比べると、何ともギラギラした悪い意味で艶っぽい音である事に気が付いた。パーツの性能は上がっているのだろうが、50年以上昔に作られたマランツ#7の音には、言葉では言い表せない味が有る。これは、今となっては旧式の、アーレン・ブラッドレーのソリッド抵抗に、バンプルビーのオイルペーパーコンデンサ、それにセレン整流器だからこそ出る音なのであろう。

http://www.korngold.jp/blog/


マランツ#7やマッキントッシュのプリアンプのカップリングコンデンサーはスプラーグのバンブルビーを採用している。このコンデンサーのお陰でマランツ、マッキンも世界のトップクラスの音作りに影響を与えているのは言い過ぎではない、

ではブラックピティーとバンブルビーとの音の違いをマランツを使って比較試聴してみた、

正直な話音は歴然と差が出たが同じスプラーグであるから音色的には似たような感じだがバンブルビーはもっと深く味がありコクのある音に変わる。ワインで例えるなら安いワインと高級ワインの違いである。この違いには私も驚いたがもう良質なバンブルビーは手に入らないと思う、もし手に入れる事が出来たのなら入念にチェックしてから使用してほしい
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-018


バンブールビーってのはカラーコード時代のブラックビューティを楽器屋が勝手に付けた呼称。ここ10数年前から言い出したこと。 昔から正式名称はずっとブラックビューティですし構造中身一切変わってません。

http://toki.2ch.net/test/read.cgi/pav/1296269023/


私が真空管アンプのメンテナンスを依頼している、懇意にしているビンテージオーディオショップに聞いてみました。(そのお店は、真空管専門です)

マランツの#7の回路図、今の精度のパーツでつくったら、発振してしまうのは有名ですね。

元の状態にしたとしても安心とは言い切れないそうです。したがって、メンテナンスは非常に難しいそうです。

http://rasenkan.blog.so-net.ne.jp/2005-05-14


有名どころのビンテージでいうと、マランツの#7あたりは、動作が非常に不安定なアンプなうえ、音質の多くの部分を好ましい音質のパーツの選択によるチューンナップに頼っている部分があるので、本来の音質で鳴らせている人は殆どいないでしょう。

RSコンポーネンツあたりで売っているような、今のパーツじゃ直せないんですよ。(というわけで、普通の中古業者では治せない。)

私が好きなQUADも、絶対買ってはいけない QUAD II の中古の見分け方、などもあるのですが、公に教えることはしていません。パーツを持っていないので、電源コンデンサの過剰容量の修理が多いですね。容量アップ → 音質アップと考える能天気な人につける薬はないですが^^; 球の寿命は確実に縮みます。

http://tonoji.seesaa.net/article/6407714.html

レプリカのパワーで有名なのはマッキン(MC275)とマランツ(#8・#9)でしょうが、何れもレプリカを企画するに当たり、特にトランスの質を確保できるかが大問題となったようです。 で、両社ともご苦労されたようですが(トランス以外の回路では、マランツは非常にオリジナルに忠実、マッキンは多少デフォルメしています)、

ただ、当時と異なり、トランスの質を完全に往年のものと合わせることは、難しかったように仄聞します。


それが音にでているか(往年の音を再現できているか)…。

残念ながら…、というのが大方の意見のように思います。

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/lite/read.cgi/music/11602/1110765266/


マランツ、マッキントッシュの中古品・レプリカの音はオリジナルとは全く違う


ビンテージ系の機器は、ヤフオクによる個人売買ではリスキーのため、信頼の置ける専門ショップ、またはメンテナンス工房からの購入が妥当である。

ビンテージの名器、マランツの#7/#9やマッキントッシュのC22/MC275、JBLのSG520/SE400Sなど、人によって、その音質評価に著しく差が出るのは、機器のコンディションによって、次元が異なるほど「良し悪し」に差が出るからである。

ビンテージを愛用するならば、きっちりとメンテナンスされた機器をチョイスするのが大前提だ。

http://blogs.yahoo.co.jp/namechan9999/archive/2011/7/6

Vintage Audioについての幾つかの誤解 


さて、皆さんは10年使い続けた家電製品が初期性能を維持していると思いますか?

数年ぶりに押入れから出した、電熱器。やっぱり、使えるかどうか、不安ですよね?

普通は、劣化していると思うでしょう。


たとえ未使用で良い環境で保存されていたとしても、経年変化により電解コンデンサは容量抜けしますし、実際に使用されたものは、熱によりソリッド抵抗は抵抗値が倍くらいになり、オイルコンデンサやフィルムコンデンサの類も一部の高級品以外は耐圧が劣化し、動作中にDC漏れを起こすようになります。真空管アンプのアウトプットトランスの断線だって珍しくありません。

プッシュプルアンプは、片側の巻線が切れていても、音が出ます。(比較的メジャーなあるアンプ、OPTの断線率が非常に高いのですが、それを扱っていたある業者、そのことを全く知らなかったそうです。音が出てるかどうか程度のチェックしかしていないからですね。当然、客も故障に気づいていないのです。)

もし、Vintage Audioに興味がある人は、必ず、これらを、“本来あるべき形”に修繕してから、音を聴いて欲しいのです。だって、故障品がどんな音をだしているかなんて、興味ないでしょう?

金銭的理由、技術的理由、どちらでもいいけど、Vintage Audio機器を正常な状態に戻すことが出来ないのならば、手を出さないほうが良いです。 本来あるべき形 これも、ちょっと難しいです。世の中に、まともに修理が出来る人が、殆どいないからです。私も出来ません。

技術もそうですが、パーツのストックがありません。秋葉原やRSコンポーネンツの通信販売では、音響的に充分な性能の補修部品がそろわないのです。もちろん、いいかげんな代替部品では、”本来あるべき姿” とは、音質的に言い難い。

往年のハイファイ機器と呼ばれたものは、多くのものが、今聞いても、ちゃんとハイファイの音が出ます。当時の資料を見ても、欧州のFM放送は高域15KHzを保証していました。レコード会社間の特性アップ競争だって、すさまじいものがあります。性能に対する要求は非常にシビアだったのです。

私は、雑誌類のVintage Audioのレビューで、高域のレンジの狭さとか、音が甘いが。といっているレビューの多くが、本来の性能を発揮出来ていない物を聞いているからではないかと疑っています。

当時は、ハイファイオーディオが花形産業だった時代ですから、大企業が研究費を出し、博士号を持つ一流の科学者が音声増幅回路の研究・改良に心血を注いだ時期でもあります。現在のオカルト系オーディオメーカー等とは比較にならない位には科学的に開発されています。

Vintage Hifi機器から、ノスタルジックな音と形容される音が出ていた場合、かなりの確率で本来の性能を維持していない。と、考えても良いと思っています。最近のオーディオ雑誌では、無責任にビンテージオーディオ機器を紹介しているものもあり、非常に危険だと思います。

http://rasenkan.blog.so-net.ne.jp/2005-05-27
7:777 :

2022/05/21 (Sat) 18:42:18

買う価値が有る真空管アンプの音とはこういうもの


アンプの音色は電源ケーブルで殆ど決まってしまう

機器だけが音質アップの決め手では有りません。ケーブル類は「機器と同等」の効果が有ります。

一般にアンプの音と云われているのは「電源ケーブルの音」です。電源ケーブルを変えれば機器の性能は大きく変わります。50万円のアンプでも100万円以上のアンプと対等な音質を出して来ます。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/dee86d13e86090772b27237289cb8b35


▲△▽▼


ケーブル類について - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2019年07月25日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/41081149a50ba6ffb446e36cda77ff93

皆さんは「ケーブル」(配線)についてどのようなお考えだろうか? 
かたくなにケーブルの価格は¥15000までと決めておられる方もいらっしゃいます。どんな機器をお使いか?と尋ねるとCELLOのプリ+パワーアンプを使っているとの事。CELLOのプリ+パワーアンプなら当然¥100万円は軽々と超えている。

私の考えとは相いれないお考えだ。しかしそれも個人の自由、止めたりはしない。ただ、自分がケーブル材や配線で色々実験してきた結果や、「ケーブル」は「必要条件」である事の認識をしている。

どんなに高額な機器やSPであっても、ケーブルなしでは音は出ない。(必要条件の所以) 出て来たサウンドの半分以上は「ケーブル(配線)の音」である事。機器ばかりが音に影響しているのではないと云う事。

昔、オーディオ雑誌で色々な機器(アンプ)の比較試聴記が掲載されていたが、当時は「直だし電源ケーブル」全盛時代である。アンプの音など「電源ケーブル」の音で決まっていた。

電源ケーブルの重要性に気づいたパイオニア社ではエクスクルーシブC5・M5から独自の電源ケーブルを開発し採用し始めた。海外メーカーは1980年代から電源ケーブルをインレット化して、自由に好きな電源ケーブルが使える様になっていた。国産アンプメーカーがインレット化を始めたのは1990年代に入ってから・・・。如何に国産メーカーの「音質」に対する認識が甘いかが良く分かる。バランス回路についても同じことがいえる。

ただ一般ユーザーが困る事がある。国産のケーブル材の出来は「どんぐりの背比べ」的な処が強く、8N・OFC等とネーミングは良いが、芯材の断面積がφ10mm以上ないと使い物にならない。(音数的に) 更に、周波数特性的にも下も上も物足りない。更にもう一つ、「エネルギー感」が全く不足。 (安物ケーブルを束ねてSPケーブルにして実験してみると良い)

「耳に痛い音」が飛んでくるのは大体決まって、アンプやSPが「活性化していないか、ケーブル類の質と量(断面積)が極端に不足しているからである。

オーディオマニアと云いつつ「音質」を良くすることを避けている様では本当のマニアではないと思う。小さなシステムでもオーナーが精魂込めて成長させたシステムには聴かせる所が有る。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/41081149a50ba6ffb446e36cda77ff93

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電源ケーブルの重要性 - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2018年08月31日

電源ケーブルの重要性についてはパイオニアのエクスクルーシブシリーズのアンプの電源ケーブルの推移を見れば一目瞭然だと思う。このエクスクルーシブのアンプは「内部配線」も同様に進化している。

1975年以前は「ヒョロ線」(扇風機用並み)の「直出し電源ケーブル」でした。(例:C3+M4)それが、1980年代になると「やや太めの直出し電源ケーブル」に変わっています。(例:C3a+M4a)その後、電源ケーブルや内部配線(プリント基板等)の重要性に気付いて、「独自の材質・構造の直出し電源ケーブル」に進化している。(C5+M5)この時は「ヒューズ」にも対策がされている。

個人的には電源は「インレット式」にして、電源ケーブルを良いモノに交換出来る様にして欲しかった。メーカーの電源に対する拘りだったのかも知れません。

雑誌で「アンプの音」を色々と書かれている文章を読んで、その確認をした事が有るが、それは「電源ケーブル」の音であった。電源ケーブルを変えればサウンドの質感も音色も音のバランス・周波数特性も変わる。素材のケーブルが持つ音色・音のバランス・周波数特性で有る事が多い。

最近(1990年以降)は、付属する電源ケーブルは「汎用品」が付属していて、「高級電源ケーブルに交換」する事を前提にアンプが作られている。あくまでメーカーオリジナルに拘って、「汎用ケーブル」で使っている方は誤った使い方をしている可能性が有る。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/6a28fa6840678648cd40a7f81d0d0bd5
8:777 :

2022/12/19 (Mon) 15:05:19

アンプを真空管の音にしたければ 「カトレア」のバッファアンプを通せばよい
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14073822

「ペンションすももの木の音は素晴らしかった!」
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14073803
9:777 :

2023/06/19 (Mon) 15:21:01

Dreams Come True 最終回 Der Klang vom Theater (ドイツ~劇場の音と音楽)
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-588.html

今日は「プリアンプ」についてお話しします

・・・・・   が  ・・・・・

今回私の組んだアンプは3つの筐体からなりますが「総合アンプ」のカテゴリーになります

つまりそれぞれのパーツは専用のコネクターで繋がれ、各々を単独で別のアンプと組み合わせて使用する事を想定せず必ずこのセットで使う事を前提にしています



世の中には誤解されている方が沢山見えるかもしれませんが

QUAD 22型と Ⅱ型アンプ

Leak ポイントワンと TLシリーズのアンプなども同様にプリメインとして設計されています



「バラバラだから、セパレートアンプだろうが!」と言う声が聞こえてきそうですが、現代人の感覚ではヴィンテージアンプを捉え切れませんので注意が必要です

イギリスの「1960年頃にオーディオセットを家庭に備えることのできる階層(つまり上流)の奥方たちは、自らの美的意識の遂を込めたDrawing Roomに「無粋な電化製品」が見える事を極端に嫌いました

せめてもの対抗策として、オーディオセットは伝統的なキャビネットの中に仕込まれ、蓋を開けるとアンプの操作面だけが露出する様にセットされて見た目のイカツイ機械類は家具の裏に隠されている形態が流行しました


その需要に向けて「操作部=プリアンプ」と「電力増幅部=パワーアンプ」は引き離されて1.2m程度の専用ケーブルで接続して使用されるためセパレート状態で販売される様になりました

ほとんどの場合「操作部」は自身の中に電源を持ちませんので「電力増幅部」からヒーターと+Bが供給されます
従って、「操作部=プリアンプ」は単独使用はできません


QUAD などはずっと後のトランジスタ時代になっても自社製のコンポーネントのみを組み合わせてシステムアップされる事を前提としたラインナップ(QUAD66や77)を用意しています

66 CDを知っている方はお分かりですが、専用リモコンコントローラーのみCDPの操作が可能で、単体では動かないと言う徹底ぶりでした



_DSF0458_convert_20230617165920.jpg

QUADのアンプとプレーヤーをキャビネットに入れて納品した例になります

リビングは40畳以上、モニター・レッド イン オートグラフ とJBLの初期ハークネスです
はい、江戸時代から続く地元でも有名な名家のお宅です、よってお部屋の詳細はお見せ出来せません


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キャビネットの中はフロントエンドだけ顔を見せ、演奏中も使わない時も蓋を閉めれば何ともない家具になりきります
本当はパワーアンプは見えないところに収納されますが、ここは日本ですから奥様はお優しいのです



「プリアンプ」とか「パワーアンプ」なんて言葉で分ける事自体がおかしい!

と言うのが私の主張です
その件に関しては、いつか詳細に記事にする予定です

それまでは、”遺憾ながら”プリアンプとの呼称を用いますが、ご容赦願いたいと思います



モヤモヤしながら、本システムの操作部=プリアンプです

_DSF2005_convert_20230617170452.jpg

フランス製の6J7mを3本使ったCR-EQです

低域は3種類、高域は5種類のカーブ切り替えを持ちます

スピーカーがあんなですから欧州盤、主にフランス盤の SP、SPからの復刻LP、SPからの復刻CDを対象としています

部品はパワーアンプと同じく、フランス製のドックボーン型抵抗とペーパーコンデンサー、マイカコンデンサーで構成しています


上記の様な音源に対してはこれ以上の回路を私は知りません

これまでに10台近く作り、多くの方に使って頂いています、抜群の安定性と、少々の「狂気」を含んだ音色は金属的な鋭利さがSP再生に置いては必須な要素だと思うんです



ただ、そんな事より一番力を注いだのはフロントパネルのデザインです、まずは色目ですね

仕上げは昔のフランス製ラジオの保守部品のBouton(ブトン=ツマミ)です

古っぽくもありフランスっぽい雰囲気を目指しています


でもちょっと、上側のラインが太すぎたなと反省しています

http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-588.html
10:777 :

2023/06/19 (Mon) 15:23:47

夢の到来  Dreams come true Der Klang vom Theater (ドイツ~劇場の音と音楽)
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-584.html

今から20数年くらい前でしょうか

マランツ の#7やマッキンのC-22 JBLとかがとてもよく売れた時期がありました

業界の人(誰だって話ですが)に聞いてみると、戦争を乗り越えて昭和の復興に全霊を捧げた世代の人たちやベビーブーム世代の人達が退職されたり子育ての時期を終えて、若い頃憧れていたけれど高値で手が出なかった憧れの機種を買われているのだろうとのことでした

マランツ の代理店がSONYだったかYAMAHAの頃の#7の価格(1958年$275 レート360円として現地99000円)は邦貨145,000円だったと思いますが、その頃のサラリーマンのお給料からすると現代の200万円以上の感覚だったのです

対してバブル当時の#7の中古相場は古い雑誌をみると20万円から30万円程度だったので「長崎の仇を東京で」って事でよく売れたそうですが、その為もあってか近隣国の経済が成長した為かその後は急速に値上がりしました

ちなみにWE91Bアンプ、今や1000万円出しても怪しいのですが私がその当時師匠に買わないかと言われた際の価格は

「91アンプだから91万円(ペア)ね」でした1990年頃の話です



私にも若い頃歯軋りをしてカタログや雑誌を見詰めていた機種がいくつかありました

EMT-927
Eurodyn
などがそうした憧れの筆頭でしたが、思い返せば私もちょうどその頃に相次いで手に入れることができました
その最大の理由はマルクがユーロに変わった瞬間に一瞬だけアホみたいに円高に振れたのと、民主党政権末期の1ドル75円なんて今日から見ると夢の様な時代のお陰でした
・・・地獄の民主党政権の唯一のお手柄・・・もちろん国家的には危機でしたが、個人輸入には大手柄でした


この様に、骨董品の値段なんてのは時の流行り廃りや、国のマクロ経済に大きく左右されているので現在の市場価格がその品その物の価値であると思うと、とんでもない過ちを犯してしまいます

その当時、WE91アンプより高価だったガレージメーカーのアンプは、今オークションに出れば真空管単品より安いのか!って価格で取引されているのです




さて、自分は1人の女性歌手を聴くために、極端に申せばその為だけにオーディオなるものを少々嗜んでいる
と、申し上げ続けてきました

子供の頃からドイツ好きだったのでKlangfilmやSiemensの装置への憧れはありましたが
いつでもプライオリティーの筆頭は「フランス・メロディー」にありました
メロディーとは歌曲の事で、ドイツでは「リート」と同意です


その歌手の活動期間は1946年頃まででしたので、残された録音はSPが原盤になります
それを十分に再生する機械を長らく欲しておりましたが
工業国とは程遠いフランスにおいては、オーディオ機器はとても選択肢が少なかったのです



それでも私は頑張りました
少し前の記事に「中学時代の憧れの彼女」を・・・30年越しに買う事ができました


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その年齢を感じさせぬ、美しきお姿

奇跡の縦・横 両用のピックアップ・システムを装備しています

その音は「筆舌に尽くしがたい」と感じますが、それは惚れた者の弱みとお許し下さい



これまでブログには挙げていませんでしたが1914年製造の

PATHE #4

色々な意味で、最もPatheらしい1台と思います

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随分と妖艶なお姉さまです

こちらは古い時代の縦振動専用にしています
と言ってもその時代のレコードをたくさん所有しているわけでは無いので、我が家のランドマーク的・看板娘的な役割をお願いしています




こちらは更に数年前に購入 フランスらしいお洒落な外装でお気に入りの1台です

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ジュラルミン振動板付きの電気録音時代のものです
当然ながら、一番音量が取れるし立派な音がします

ハイファイ基準で言えばこれが一番「良い音」と言えますが、蓄音機(オーディオ機器も目的は一緒)の良し悪しの基準はそんな単純なもので無いことは皆さんはお分かりですよね




これで、旧縦振動盤(センタースタートなど)から新縦振動盤(一般にリムスタート)にアコースティック、そして
電気録音まで余すところなく楽しむ体制が出来たことは、極めて喜ばしいことです

しかし、一つ大きな課題を残しておりました

蓄音器は素晴らしい音響装置ですが、あまりの存在感故に「良薬は劇薬」にもなり得るのです

相当に気を引き締めて、聴く時には正に対峙して聞く覚悟が必要ですしそのハンドリングを考慮すると一晩に聞けるのは数枚が限度になりましょう


そこで

・SP盤の電気再生
・LPやCDへの復刻版の再生

が是非とも必要になります・・・私にはって意味ですよ


つまり、私の40年に及ぶ音楽再生には、残された最後のピースがあるのです



クーーー〜ー

引っ張ってすみません  
長くなったので次回です

http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-584.html
11:777 :

2023/07/10 (Mon) 09:16:17

「音楽&オーディオ」の小部屋

凄いぞ、マランツ7Kプリアンプ!
凄いぞ、アルテックA5! - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2018年12月12日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/893724e7133c1832ed67e723d0dc05a2

オーディオ仲間のNさん(大分市)に依頼していたオーディオ機器の出品(オークション)が、冬が近づくにつれ売れ行き好調となり次々に商談が成立してうれしい悲鳴を上げている。ボーナス時期ということもあるのかな(笑)。

今回はJBL「D123」(16Ω仕様:初期のグレイタイプ)と古典管が対象だったが、それぞれスペア品の処分なので後顧の憂いなし。

前回は売上金を持ってきてもらったので、今回は試聴を兼ねてNさん宅に受け取りに行った。

オーディオルームに入るなり「いつもお世話になってま~す。あれっ、いったい何やってんすか?」

Nさんが机の前で沈思黙考されている。

  

「実はねえ、この度Mさんがマランツ7Kを購入してねえ。試聴に行ったんだけど、これがもう素晴らしい音でねえ。大いに触発されて手持ちの部品で何とか作ってみたいものだと寄せ集めて回路図を研究しているところなんだ。」

「ほう~、それはぜひMさん宅の試聴をさせてもらいたいですねえ。」

「Mさんがマランツ7Kを購入した動機はお宅のプリアンプ(マランツ7仕様)に衝撃を受けたかららしいよ。」

「エ~ッ、そんなに~。それは身に余る光栄ですねえ。」と、破顔一笑(笑)。

それはさておき、久しぶりにNさん宅の「アルテックA5」システムを聴かせてもらった。

    

3本のアームを駆使したレコードプレイヤーと自作のイコライザーアンプとパワーアンプがこの画像。

パワーアンプは「WE300Bシングル」と「6550プッシュプル」だが、このところ「6550」の出番が多いそうだ。

マイルスの「カインド・オブ・ブルー」を聴かせてもらったが、従前と比べると明らかに音の押し出し感に力強さがあって実に聴き心地が良かった。

「A5はローエンドがちょっと物足りない」と、ずっと思ってきたが見事に先入観が覆された。どうやらスピーカーよりもアンプに原因があったらしい。

アメリカ系のスピーカーは総じてイギリス系のように箱をうまく鳴らす工夫よりもユニットの能力を最大限に生かすため「パワー勝負」を挑んでくる傾向があるので、駆動する真空管アンプはシングルよりもプッシュプル方式の方が有利のような気がしてならなかったが、やはり今回もそのことが裏付けられた。
それにしても、やはりレコードの音は自然そのもので大いに啓発された。

こういう音を聴かされると「レコードは面倒くさい」(過去のブログ)なんて簡単に片づけられなくなる(笑)。

3時間ほどお邪魔して帰宅の途に就き、夕食時が近づいた頃を見計らって話題になったMさん宅へ連絡。

「マランツ7Kを購入されたそうですね。明日にでも聴かせてくれませんか。」との性急なお願いに対して、

「マランツ7といってもキットですよ。それでよろしければ~。10時頃なら空いてます。」

「は~い、よろしくお願いします。」

心なしかMさんの声が明るく弾んでいたなあ(笑)。

詳細は次回以降へ。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/893724e7133c1832ed67e723d0dc05a2

凄いぞ、マランツ7Kプリアンプ! - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2018年12月14日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/64af91f275cce53b3e25f65abdf99859


前回からの続きです。

Mさん宅への訪問日は朝からあいにくの雨となった。やたらに車が多くて15分ほど遅れて到着すると前日のNさんも同席されていて3人によるとても賑やかな試聴会となった。

Mさんはレコードプレイヤーのたいへんな愛好家である。4台のプレイヤーと何種類ものトーンアームを使いこなされている。

イコライザーアンプもカンノをはじめピカリングなどがあり、レコード会社によって違う6種類のイコライザーカーブをスイッチ一つで切り換えて楽しんでおられる。

まるでアンプを代えたみたいに音が変わるのでレコードプレイヤーの世界も随分奥が深くてなかなか遊べそうだが、極めるためにはとうてい残された時間と資金が足りそうにないので諦めざるを得ないのが残念(笑)。

Mさんの現用スピーカーは「オートグラフ」と「クリプッシュホーン」の二つ。

今回の試聴の目的は新たに導入された「マランツ7K」プリアンプ(以下、「7K」)の出来栄えだったが、結果から先に言うとそれはそれは見事に期待した通りの音だった。

まずは「オートグラフ」から聴かせてもらった。

   

7Kに組み合わせるパワーアンプは同じマランツの「8B」である。初めにカンノのイコライザーアンプで聴かせてもらい途中から7K内蔵のフォノイコに切り替えた。

試聴盤は「グレート」(シューベルトのシンフォニー第8番)。

       

ヨーゼフ・クリップス指揮だがクリップスにはオペラ「ドン・ジョバンニ」(モーツァルト)の名演があって、大好きな指揮者の一人。

「グレート」「ドン・ジョバンニ」とくれば奇しくもフルトヴェングラーにも名演がある。

大理石で出来たトーンアーム(オイルダンプ)で聴かせてもらった。手前はピカリングのストレートアーム。

   

とてもSNがいいし、しかも7Kのトーン・コントロールをいっさい弄らずに豊かな低音域が出ていることに驚いた。使ってある真空管は最初から「テレフンケン」(6本)だったそうで「これはたいへんな掘り出し物でしたねえ!」と思わず口をついて出た。

まるでゆったりと包み込んでくるような豊かな音で、さすがは独特の「オートグラフ」の世界、実に説得力があってオーディオ的にどうこう言えるような音ではなかった。

小さな箱にはそれなりのメリットもあるけれど、やっぱり大きな箱じゃないと出せない音ってのもたしかにありますなあ。
1時間ほど聴かせていただいてから今度は座る位置を変えて「クリプッシュホーン」の試聴へと移った。

  

プリアンプは同じ7Kの2系統の出力のうちの1系統を使い、パワーアンプは「KT88プッシュプル」(新藤ラボラトリー)。

新藤さんのアンプは定評があってこれまで悪い評判を聞いたことが無いのは特筆すべきことだし、社長さんがすこぶる熱心なことでもよく知られている。

このクリプッシュホーンの音にはたいへんな感銘を受けた。

   

これまで我が家を含めてさんざん「サキコロ」の冒頭のシンバルの音を聴いてきたが、このシンバルが最高の出来栄えだった。最高音域の鮮烈さもさることながらその質感というか光沢に独特の艶があってとても筆舌に尽くしがたい。

ほとほと感心するうちにお昼時になったので辞去してクルマで40分ほどで我が家に到着するなりさっそく耳の記憶が新しいうちにと、ウェストミンスター(改)で「サキコロ」の試聴に移った。

「いい音」が及ぼす波紋はどこまでも広がって深~く浸透していくなあ(笑)。

最低音域と最高音域はどうにか太刀打ちできそうに思ったが、あの6000ヘルツあたりのシンバルの独特の質感はどうしても我が家のシステムでは表現できなかった。
やっぱりレコードじゃないと無理かなあ・・・。

ほんとうに勉強になった1日だった。

ただし、時間が経つにつれ耳の記憶は薄弱となり自宅の音に自然に妥協していくのがこの世の倣いだ。刺激を新たにするために、これからもときどきMさん宅を訪問させてもらうことにしよう。

妥協は敵だ!(笑)
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/64af91f275cce53b3e25f65abdf99859


凄いぞ!自作マランツ7型プリアンプ 2019年01月14日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/a69c0a28f83cdaf3c67617d877678ef3


話が分かりやすいように、丁度1か月前の昨年(2018年)の12月12日に投稿した記事(一部)から入らせてもらおう。
(Nさん宅の)オーディオルームに入るなり「いつもお世話になってま~す。あれっ、いったい何やってんすか?」

Nさんが机の前で沈思黙考されている。

  

「実はねえ、この度Mさんがマランツ7Kを購入してねえ。試聴に行ったんだけど、これがもう素晴らしい音でねえ。大いに触発されて手持ちの部品で何とか作ってみたいものだと寄せ集めて(マランツ7の)回路図を研究しているところなんだ。」

以上のとおりの記事だったが、このプリアンプ「マランツ7」はおよそ60年前の製品なのにいまだに人気の衰えを知らず、逆にますます価値が高まってさえいる。有為転変の激しいオーディオ機器だが、こういうプリアンプもたいへん珍しい。

たとえばオークションで「プリアンプ」(真空管)で検索すると、いまだに「マランツ7型回路で作成」という記載をよく見かけるのがその証拠。

そのNさんから4日ほど前にお電話があった。

「あけましておめでとうございます。今年の正月はマランツ7型プリアンプの製作にかかりっきりでした。やっとどうにか完成したので聴きに来ませんか。」

「はい喜んでお伺いします。ついでにPADのSPケーブルが使えるようになりましたので持って行きたいのですがいかがでしょうか。」

「エッ、PAD!それは興味があるねえ。どうぞ持ってきてください。」
結論から言えば「Nさん自作のマランツ7」は素晴らしい音だった。「アルテックA5」が朗々と鳴って何ら不満を感じなかった。

    

よくお話を伺ってみると「マランツ7」型は感度が高いのでコンデンサーや抵抗の材質によって音が豹変するとのこと。

惜しいことに長期保管中だった「バンブルビー」のコンデンサーは容量が抜けたのが多くて2割程度しか使えず、その一方、抵抗の方はアレンブラッドリーが無事ですべて統一出来たとのこと。

当初はノイズが盛大に出て、3日間ほどコンデンサーをとっかえひっかえの調整の連続だったがようやく落ち着いたそうだ。

   

マランツ7型は我が家でも使っているが掛け値なしに「いい音」がすることを実感した。

詳しく伺うと、オーディオ界では「マランツ7党」として独自の世界が築かれており、程度のいいものから悪いものまでレストアされたものが専門店によって販売されていて、オリジナルに近い最高級品は350万円なり!

「マランツ7」じゃないと出ない音があるというのはよくわかります。

かって「ソウル・B・マランツ」氏(アメリカ)が個人用に製作したプリアンプが評判を呼び、その後広く普及したわけだが「採算を度外視した性能のいい製品を作り続けると会社が倒産する。」のは、マランツ社も例外ではなかった。

逆に言えばオーディオ業界で長持ちしている会社は「?」かもねえ(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/a69c0a28f83cdaf3c67617d877678ef3


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プリアンプ騒動記 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2020年01月19日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ecaf2d03bd4a6a73eabf5cf0fc5a8a42

「ラックスのプリアンプをオークションで落札したんですけど、お宅のアンプとスピーカーで試聴させてもらえませんか」と、近隣にお住いのオーディオ仲間「Y」さんからご連絡があったのは1週間ほど前のことだった。

「ハイ、もちろんいいですよ」と一つ返事。

何しろ「リチウムイオン電池」と、「200ボルト電源からの降圧トランス」という、オーディオの根源に関わる「電源対策」はYさん抜きでは語れないし、うかつに足を向けては寝られない存在だ(笑)。

さて、実はこの度Yさんが落札されたラックスのプリアンプ「CL35」についてはかねがね「どうしようか?」とご相談を受けていた。

ラックスには何の憾みもないが、ありのままに言わせてもらうと「ラックスのアンプはとかく評判が悪いですよ。ベテランの真空管アンプ工房さんによると使ってある部品の質が悪いそうです。音も総じて生ぬるい傾向だし、止めといた方がいいですよ」と反対してきた。

ところが、肝心のYさんはどうやら「見かけ」に幻惑されたご様子で(笑)、「実は自宅用ではなくて運営している老健施設の食堂のアンプ用です。パワーアンプが6550プッシュプルなので、セットで置くと見栄えが良さそうなので・・・。」

結局「即決」で落札されたアンプを、3連休の最後の13日(月)の午後になって、いそいそと持参されたので音出しを含めて「プリアンプの実験」となった。

「パワーアンプ転がし」や「球転がし」はこのブログの読者ならご存知のとおり数限りなくやってきたが「プリアンプ転がし」は、たしか初めてではないかな。

そもそも、デジタルの時代になって「プリアンプ不要論」が横行しているくらいその存在感は薄れるばかりである。

今のところ「質のいいプリアンプならあった方がいいし、そうでなければ無い方がいいしでケースバイケース」というのが結論だ。

そして、Yさんは部屋に入ってこられるなり開口一番「テスト機器のパワーアンプは「2A3シングル」を、スピーカーは「AXIOM80」でお願いします。」

「はい、わかりました」(笑)。

「AXIOM80」をテスト用のスピーカーに選ぶなんて、(アンプの)欠点を容赦なく暴き出すのでアンプが可哀そうだなあ・・・。

とりあえず用意したプリアンプは我が家の分が3台とラックスの「CL35」との計4台の勝負となった。

ちなみにその3台とは、

1 マッキントッシュ「C-22」型プリアンプ

2 マランツ「7」型プリアンプ

3 オーディオ専門誌「無線と実験」(2001.1月号)に掲載されていた「安井 章」先生創案のプリアンプ

まずは「ラックス」を鳴らしてみた。ちゃんと音が出てくれるかどうかが先決だ。

いきなり「どでかい音」が出てきて「AXIOM80」が破損すると「もう死んだほうがまし(笑)」なので、内心ヒヤヒヤしたが真空管が多いせいか、温まるまで時間がかかったもののようやく音が出てきてくれてホット一息。

相変わらずラックスらしいボンヤリした音だと内心思ったが「なかなかいいじゃないですか!長時間聴いても疲れそうにない音ですよ。」と、積極的に応援(?)してみたものの肝心のYさんはどうもご不満げな様子。

それから我が家のプリアンプを1,2,3と次々に試聴していった。

その結果を白日の下にさらすと、

「プリアンプで音があまりにも大きく変化するので驚きました。パワーアンプ以上の差が出てきますね。

ベスト1は3のプリアンプです。まったく非の打ち所がない音で感心しました。2と3はその次のレベルになりますが、ほぼ互角で実力伯仲といったところでしょう。ラックスとなると、もう最低最悪です。

音が生ぬるくて情報量がまったく不足しています。このままでは聴きたくないので3を製作したMさんに改造を頼めないですかね。」と、Yさん。

「それは頼んでみてもいいのですが、(ラックスは)ちゃんと鳴っているのにもったいないですね・・・」

さて、今回のテストで見事に栄冠に輝いた「安井型」アンプの特徴を製作者に伺ってみると、安井先生はその道ではたいへんな権威で信奉者が多く、このアンプは「定電圧回路」にこだわり電源部分に特に注力したとのこと。

プリもパワーもそうだけど、最後は「電源」部分の充実度がものをいうみたいですよ。そんなことは、とうの昔に分かっとるわいという方が多いでしょうが(笑)。

実は、このアンプは去る12月に来たばかりのまだ借り受け状態のままで、購入と決めたわけではなくどうしようかと迷っている真っ最中だった。使用されている真空管はありふれた「12AU7×4本」。

「購入する気になれば原材料費だけでいいよ」と、相変わらず「儲け心」が皆無な製作者だが、ビンボー人にとってはそれでも結構なお値段だしねえ(笑)。

しかし、自他ともに認める「NO.1」となれば買わずばなるまいなあ・・・。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ecaf2d03bd4a6a73eabf5cf0fc5a8a42

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「音楽&オーディオ」の小部屋
雪辱を果たした執念のプリアンプ 2021年02月01日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/fef61cfdd15a1dc930f899f7f2d0212f
あれは2か月ほど前のことだったろうか。

「新たにラックスのプリアンプを手に入れたのですが、ぜひAXIOM80でテストしたいので持参してよろしいでしょうか」と近くにお住いのオーディオ仲間「Y」さんから打診があった。

SPユニットの「AXIOM80」は「アンプの良し悪しを洗いざらいさらけ出しますね」と、Yさんが日頃から仰っているほどの溺愛ぶりだからいかにもあり得る話。

もちろん拒否する理由は何もないので「ハイいいですよ、どうぞ~」。

実物を拝見すると、市中にかなり出回っている「CL35」(ラックス)だった。

さっそく我が家の「マランツ7もどき」(知人の手づくり)と比較試聴すると「解像力が悪いし、ベールが2枚も3枚も被ったようなお粗末な音ですね」で、両者の認識が一致した。

ラックスに何の恨みもないが「CL35やSQ38FDなどは使っている部品がとてもお粗末」という話は、手練れの真空管アンプ製作者、それも「お二人」さんから直に耳にしている。

ガッカリして自宅に戻られた「Y」さんはケースだけ保存し、中身の方は腹立ちまぎれにそっくり廃品回収に出されたとのことだった。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/fef61cfdd15a1dc930f899f7f2d0212f


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新しいサウンドに対する3つの視点
2023年04月10日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/4b2de26843d50d807aec51d9d3165ebe

「新しいプリアンプが出来たのでお宅に持ち込んで試聴させてもらえませんか」と、連絡があったのは5日(水)のことだった。

発信者はNさん(大分市内)だが、今回の試聴会の裏で糸を引く張本人は我が家の近くにお住いの「Y」さんだろうとおよそ推測がついた(笑)。

我が家のシステムは音の微妙な変化を捉えるのに最適とのことだそうで、まことに光栄なことではある。

で、新しい機器や古い機器を改良したりしたときの対応にはなるべく「3つの視点」を持つよう心掛けている。

1 好きな音か嫌いな音か

2 正しい音か、正しくない音か

3 音楽的な音か、オーディオ的な音か

以上のうち、3についてはこれまで50年以上に亘ってクラシックを聴きこんできたので、それをベースにして「音楽的な雰囲気に浸れる音か否か」という、まったく主観的な視点となる。

そして当日の午後のこと、定刻通りNさん、Y さん、そして自分の3人による試聴会が始まった。

プリアンプの対象機器は全部で5台。

内訳は我が家の分が3台で、このほど導入した「E80CC」アンプ、マランツ7型、安井式、そしてNさんが持参された新プリアンプ、Yさんが持参されたプリアンプで、それぞれ「とっかえひっかえ」しながら丁々発止の戦いとなった。

で、戦いが始まる前に「スピーカーは何にしますか?」「もちろんAXIOM80です。これじゃないと微妙な差は出せません!」と異口同音の答えに思わず苦笑した。



そして、AXIOM80を駆動するアンプだが、これまた注文がついて「Y」さんから「あの黒いアンプが癖が無くて周波数レンジが一番広いように思います」。



我が家のサウンドを熟知している「Y」さんならではの鋭い指摘に内心驚いた。

このアンプは日頃「WE300Bアンプ」や「PX25アンプ」に比べて、陽の当たらない存在だが、「あなたのアンプの中で周波数レンジは一番広いはずですよ」と、改造してもらった「北国の真空管博士」からお墨付きをいただいたアンプである。

ボリュームを「クラロスタット」に交換しており、初段管は「ECC35」(ムラード)、出力管は「6098=6AR4(初期の楕円型プレート)」で、3極管接続にしており周波数特性カーブはあの銘管「PX4」とそっくりとのこと。

こういう「いざとなった」ときに、本性を現す「Y」さんはとても油断できない存在だということを改めて噛みしめた(笑)。

そして、実力伯仲のもと、一同耳をそばだてる中で最終的に見事に栄冠に輝いたのはNさんが自信を持ってご持参されたプリアンプだった。



自分もまったく異論なく、「1」と「2」の視点からも賛同できるものだった。Yさんから「一番鮮度が高いです!」との一押しがあったのも充分頷ける。

ただし、自分からすると肝心の「3」の視点からは、あと1か月ほど体調のいいときも悪いときも含めてじっくり聴いてみないとわからない気がした。



というのも試聴盤がジャズだったので、クラシックを聴いたときに長時間にわたって聴き疲れすることなく音楽的な雰囲気に浸れるかどうかは未知数、かなあ。

とはいえ、Nさんの入魂の力作が優勝したのだから一番いい結果に終わったことは素直に喜びたい。(Nさんは)きっと今晩は枕を高くしてぐっすり眠れるはずだ(笑)。

ちなみに、このプリアンプはボリュームに拘っていて「アムトランス」の高価なものを使ってあった。そのせいか、「S/N比」(静けさ)が際立っているように感じた。



ネットから画像を拝借したが、まったく同じかどうかは自信がないけれど、これと似たような感じだった。

アンプ系については一定のレベルに到達すると、最後にものを言うのは「ボリューム」かもしれませんね~。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/4b2de26843d50d807aec51d9d3165ebe





顕微鏡と望遠鏡
2023年06月03日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/d4514ba358f1d2399c54c9654073b45a

「プリアンプの改造をしたので、テストさせてもらえませんか? お宅のAXIOM80で聴くとたちどころに差が分かりますからね」と、オーディオ仲間のYさん(別府市)。

「ハイ、どうぞ~、いつでもいですよ」

「それでは1日(木)の午後2時からということでお願いします・・」

ふたりだけでは面白くないので、大分市在住のNさんにも声をかけて愛用中のプリアンプを持参してもらうことになった。

これで、我が家のプリアンプを含めて計3台のプリアンプが勢ぞろいしたことになる。

で、Yさんのプリアンプはこの度ムンドルフ(ドイツ)の「最高級のコンデンサー」と高級ボリューム(アムトランス)を装備された由。

梅雨に入ったばかりで小雨が降りそぼる中、熱心なオーディオマニアが3名集合したが、最初から「コンテストに絶対に勝ち抜いて見せる」と、まことに鼻息が荒かったのはYさん~(笑)。

ところが、2時間に亘る死闘を繰り広げた結果、ダントツだと誰もが納得したのがNさんが持参されたプリアンプだった。

「一位になれなければ意味がない」とぼやくYさんを尻目に「いったい、どこがどう違うのか」と、3人で検討した結果、回路の違い、抵抗の部品なども含めて、最終的には使用した真空管の差ではなかろうかに落ち着いた。

Nさんが使用された真空管は定評のある「STC」(英国)ブランドのうちでもたいへんスペシャルで希少なものだったが、Yさんの真空管は「12AX7」のありきたりのブランドで、「どんなに高級なコンデンサーやボリュームを使っても、使っている真空管の性能の差には及ばない」というのが、今回の結論だった。

言い換えると、「プリアンプ」の真空管に何を使うか、ブランドやミュー(増幅度)の違い・・、これはもうオーディオの死命を制するほどの影響力を持っていますね。

それはさておき・・、Yさんがどうしてもと指定されたスピーカー「AXIOM80」だが、その鮮烈な音質には改めて一同感嘆するばかりだった。



駆動したパワーアンプは「6A3シングル」で、サブウーファーにはウェストミンスター(改)を使って100ヘルツ以下(-6db/oct)を補強した。まあ、世界一贅沢なサブウーファーでしょうよ(笑)。

「やっぱり大きな箱(バックロードホーン)じゃないと出ない低音がありますね」とYさんが呟かれたが、肝心のAXIOM80に話を戻すと「短時間のテスト用にはもってこいですが、長時間に亘ってBGM的に聴くとなるとちょっと疲れますよ・・」と、自分。

「それもそうですね、神経質というのは争えないところです」と、ご一同納得。

このスピーカーにいつも感じるのは「顕微鏡」というイメージで、隅から隅まで洗いざらい白日の下に照らし出す。

それがいいのか悪いのか・・。

その点ほかのスピーカーは粒子が荒っぽい「望遠鏡」のイメージがする。

「顕微鏡」と「望遠鏡」のいったいどこがどう違うのか、ここで「チャットGPT」の出番だ(笑)。

「顕微鏡と望遠鏡は、光学機器の一種であり、それぞれ異なる目的で使用されます。

顕微鏡は、非常に小さな対象物を観察するために使用される光学機器です。顕微鏡は、光学系を通して対象物に光を当て、それを拡大して観察します。

主な目的は、微小な詳細や構造を見ることです。生物学や医学の研究、細胞や微生物の観察、材料科学や鉱物学の研究など、さまざまな科学分野で使用されています。顕微鏡には、光学顕微鏡、電子顕微鏡、走査型プローブ顕微鏡など、さまざまな種類があります。

一方、望遠鏡は、遠くの天体や遠くの対象物を観察するために使用される光学機器です。望遠鏡は、光学系を通して遠くの光を集め、それを拡大して観察します。

主な目的は、天体の観察や宇宙の研究です。天文学者やアマチュア天文愛好家が天体観測に使用する他、地球上の遠くの対象物(例:山岳、建物、航空機など)の観察にも使用されます。望遠鏡には、屈折望遠鏡や反射望遠鏡など、さまざまな種類があります。

顕微鏡と望遠鏡は、光学系の設計や使用目的が異なるため、それぞれの機能と特徴は異なります。ただし、両方の機器は光学原理に基づいており、対象物を観察するために光を使っています。」

ある時には「顕微鏡」になり、ある時には「望遠鏡」にもなる、そういう臨機応変なスピーカーってないかなあ。

ただし、「望遠鏡」が「顕微鏡」になれないことはハッキリしているのだが・・(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/d4514ba358f1d2399c54c9654073b45a



意地と執念の「プリアンプ」
2023年07月10日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/51c1ce2f492d423258a3bc2f35740d73

民主党(現在の「立憲民主党」)が、政権を取ったときのこと、~もう13年前のことになる~ 当時、世界でしのぎを削っていたスーパーコンピューターの開発予算に対して、党の目玉政策だった「事業仕分け」の時に「蓮舫」議員が放った言葉が「(世界で)2位じゃダメなんですか?」。

各省の高級官僚さんたちがずらっと居並ぶ中で、いつもの舌鋒鋭い言い方だったが、テレビで放映されたその光景がいまだに目に焼き付いていて離れない。

爾来、この言葉が独り歩きして多様な考え方が広がった。

たとえば、1位じゃないと絶対ダメ、あるいは2位でも3位でもいい、順番なんか問題ではない、等々。

もちろん、自分は年齢相応に緩いタイプなので後者に与(くみ)する派だが、そうではない方が実際にいた(笑)。

先月(6月)の「顕微鏡と望遠鏡」の記事をご記憶だろうか?

3名のオーディオ愛好家が持ち寄ったそれぞれのプリアンプのコンテストを開催したところ、衆目の一致するところ見事に栄冠に輝いたのがNさん(大分市)自作のプリアンプだった。

自信満々の作品だと自負されていたYさん(別府市)のプリアンプが一敗地にまみれたのはたいへん残念なことだった。

ところが、話はそれで終わらなかった。

「1位じゃないと絶対ダメなんです!」と、猛然とファイトを燃やしたYさんが捲土重来を期して、そのプリアンプを未練気もなく売り払い、その軍資金をもとに新たに資金を追加して「新プリアンプ」に取り掛かられたのだった。

いわば「意地と執念のプリアンプ」だが、べつに2位でもいいと思うんだけどなあ・・(笑)。

そのプリアンプがようやく完成して再び我が家に持ち込まれたのが先週の7日(金)のことだった。

梅雨末期の曇り空の下、まなじりを決したYさんが新プリアンプを小脇に抱えてNさんとともに我が家の玄関に仁王立ちされたのは午後2時のことだった。

テストの会場が我が家じゃないとダメな理由は「AXIOM80」があるからで~す(笑)。

どれどれ、と「新プリアンプ」を拝見。



外見は「GOLDMUND」(スイス)だが、中身はそっくり入れ替えて次のとおり。



最高級とされる部品が使ってあった。

たとえば、コンデンサーはムンドルフ(ドイツ)製でペアで4万円の代物、これに高価なマイカコンデンサーをパラっている、RCA端子はWBTの純銅製、真空管はBRIMAR(英国)の軍用ナンバー、といった具合で、お金に糸目をつけず一切の手抜き無し。

そして、縁の下の力持ちとなる電源トランスがことのほか大きい。

一同緊張する中で問答無用とばかり結線を済ませてさっそく音出し~。

結論から言うと、素晴らしかった!

異口同音に「AXIOM80がこんな音で鳴るのを聴くのは初めてです!」

ヴァイオリンからボーカルをはじめありとあらゆる音楽ソースが、遠くまで見渡せるような透明感のもとに原音よりも美しいともいえる音を奏でてきたのにはもうびっくり仰天した!

たとえばボベスコ(女流ヴァイオリニスト)の弾く「ヴァイオリン協奏曲22番第二楽章」(ヴィオッティ)には思わず胸を打たれて、このまま死んでもいいと思ったくらい(笑)。

それにしても「プリアンプ」というのは音質をドラスティックに変える力を持っていますねえ。

ただし、あらゆる部品が新品のせいか音がまだ「鋼(はがね)」のような硬さというか・・、もう少しエージングが必要かなあ~。

もっと「ふっくら感」が増すと天下無双だろう。 (実はこの「ふっくら感」が難しいんだけどね・・、とは陰の声)

そして、見事に念願が成就して笑顔いっぱいのYさんに申し上げたことだった。

「おめでとうございます。良かった、良かった・・、執念が見事に実を結びましたね~」

不思議に悔しさとか自分も欲しいという気持ちが湧いてこずに、相手を称える気持ちしかなかった。

もはや「枯れ木」に等しい存在になったのかな~(笑)。

それにしてもオーディオの前進にはやはり「意地と執念」が必要のようですよ・・、おっと忘れちゃいけない、元手(軍資金)がいちばん大切だよね(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/51c1ce2f492d423258a3bc2f35740d73
12:777 :

2023/08/05 (Sat) 21:52:42

サウンドパーツ
http://www.soundparts.server-shared.com/index.html

伝説的マランツ7/マッキンC22は、1950年代当時は国内に匹敵するプリが無かったことから
信仰的に今も支持されますが、実はフォノ入力から出力まで6つもの結合コンデンサーを通り
さらに音の劣化が避けられない「カソードフォロワー」という回路を2度も通過します

たとえば透き通ったガラスも6枚重ねると幾ら透明でもその存在は明らかで、ベールで覆われたように透明度は損なわれます
これらに採用されるNFB型フォノイコライザーは生産性・コスト重視、微細な表現力では劣ります
歌手や楽器は横一列に並んでいる印象で『サシスセソ』が強め‥リスナーはそれをフツーだと思っています
著名ではあっても音質面で<標準プリ>というほどのものではありません

もっと残念なのは信号系の重用なコンデンサーが日本固有の湿気が原因で劣化や数値変化があり
オリジナル部品にコダワルとレコ―ド再生では低域が十分出ず、真空管の動作もやや狂っています
それらは40年以上前から知られているのですがビジネスとして不都合ゆえに『名機』扱いされています
レコ―ド盤に入っている情報は7割も再現されていないと言えるでしょう

ビンテージアンプのメンテを多く心がけ
WE・Westrex・Telefunken・Klangufilmのラインアンプの復刻を多数扱ってきたサウンドパーツが
創業当初から最も力を注いできたのがオーディオ再生で最も重要なプリアンプです

多くの試作を重ね名職人の手になるラインアウトトランスを開発、半導体を含めどんなパワーアンプにも接続できます
最も重視するアナログ再生では極めて劣化が少なく豊富な情報量を誇る『LCR型イコライザー』を標準で搭載
WE618Bライントランスに学んで多くの試作を重ねたMCトランスはアナログ盤の持つ多大な情報を逃しません
「音質に責任を持ちたい」との想いからMCトランスをも内蔵する多くのノーハウを詰め込む異例のプリとなりました
真空管アンプでは稀少な正規バランス入力だけでなく
出力もXLRバランス/RCAアンバランス出力を備えています
世界でも他に例が無い多機能と情報ロスの無さで歴代750台を超える実績があります
ほとんどのオーナーがずっとご愛用になっています


ところで
音声の収録から再生に莫大な投資をしたのはトーキー黎明期のWEやKlangfilm 社などです
Western Electric社が12Aホーンの試作300台につぎ込んだ金額は当時の日本の国家予算…と言う逸話があるくらいです
その根本は徹底した『試聴重視』…俳優の声や名演奏の生々しい再現のための機器開発に腐心のアトが見えます
俳優から「私の声じゃない」・ミュージシャンから「俺の音じゃない」と言われたら「失格」です
「ヒアリング重視」は今もAUDIOの原点
<音楽が好きなヒト>が作った製品を信じて欲しいと思います

サウンドパーツも創業から10年ほどはマランツ・マッキン・WE等の機器を多数扱い、そのメンテでは多くを学びました
1950~60年ビンテージ期のAUDIO製品には独特の魅力はありますが
コト音質と言うことになると映画時代の機材の方が遥かにナマナマしいのです

でもそれはフツーの音楽ファンには別の世界、仮に入手してもそのまま使えるシロモノではありません
一方、真空管オーディオは50年代から70年を経た今も大きな進歩はありません
つまり多くの真空管アンプは50年代オーディオ黎明期の回路をそのまま真似し
安いコストで音質に関する研究などせずに外観だけを新しく見せて売っています
ただ…

映画界のアンプ等に範を得ると言っても、それらの機器を礼賛し骨董的高価格で売るビジネスはやりたくありません
それらは今となっては古すぎ・ナローレンジでウルサイだけの駄物も一杯存在します
当然、現代は1950年代よりも遥かに<伝達係数的>に優秀で信頼度も高く音の良いものも一杯在ります
中でも最も大きな変化はパワーアンプの出力トランスで今のものがハッキリ優れています

サウンドパーツは映画全盛時代の音に学んでモノつくりをしています
それは<俳優の声と演奏家の楽器の音色>の再現に涙ぐましい努力と投資をしていたからです。
http://www.soundparts.server-shared.com/index.html
13:777 :

2023/08/05 (Sat) 21:56:55

最近、

壊れたコンデンサスピーカー高価買取・下取・修理します!
https://www.kaitori.audio/condenserloudspeaker

で QUAD ESL57 の中古品を買って、

真空管アンプ「カトレア」
http://cattlea.jp/news/info.php?id=161

で PX4 のシングルアンプも作って貰ったのですが、プリアンプを使わないと全然いい音になりません。


パワーアンプを高級品にするよりスピーカーケーブルの長さを調整したり、パラゴン同様 スピーカーのすぐ前でヘッドフォン的に聴いた方が音が良くなるのがわかりました。 プロケーブル社の焦点の話は事実でした。

しかしそれでも、昔マランツ7C を使って ESL63 を聴いていた時みたいな この世のものとは思えない音色にはなりません。

マランツ7C を間に入れた ESL63 もスピーカーのすぐそばで聴くと ESL57 より遥かに良い音 でした。

因みに、ESL63 も ESL57 も正三角形の頂点で聴いたり、GRFのある部屋さんで薦めている平行法とか対向に置くより、スピーカーとの距離ゼロでニアフィールドリスニングした方が遥かに良い音になりました。

おそらく、オーディオの音はプリアンプとスピーカーケーブルの長さとスピーカーとの視聴距離で殆ど決まってしまうのでしょうね。


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因みに、QUAD ESL57 はインピーダンスも能率も非常に高いので、15Ωにも対応できる真空管アンプなら出力 4Wのアンプでも大音量が出て、低音も 40Hzまで鳴ります。
但し、QUAD606 の様な 8Ω専用のアンプでは低音が全く出なくなります。


「40ヘルツの低音」・・。

人間の可聴帯域は周知のとおり「20~2万ヘルツ」とされているが、40ヘルツという「かなりの低音」を出せるシステムの割合はどのくらいかという話。

おそらく「二つのシステムに一つくらい」の5割程度じゃないかな~。ちなみに我が家の「AXIOM80」の場合、単独では到底無理である。

そして、これが30ヘルツあたりまでになると、ぐっと下がって「五つに一つ」の2割程度になり、さらには20ヘルツとなると「百に一つ」の1%ぐらいになるというのが自分の大まかな見立てである。

つまり、満足できる高音域を出すよりも十全な低音域を出す方がはるかに難しい、それはいわば「血(お金)と汗と涙」に如実に比例するというのが、50年以上にわたる拙い経験の偽らざる感想である。

ちなみに、我が家のウェストミンスターの低音はせいぜい30ヘルツあたりまで伸びていれば上出来という感じ、かな~。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi


QUAD ESL63 はインピーダンス 8Ω、出力音圧レベル 86dB/W/m なので、出力 15W 以上の真空管アンプが必要です。


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ESL63・ESL57 のリスニングポジションについては色々な見当外れの設置法が拡散されていますが、目の前、至近距離に置いて、かぶりつきでヘッドフォン的に聴かないと音からオーラが消えてしまいます。


1. ESL63 をモニタースピーカーとして使う場合の設置法、音楽を愉しむのには使えない

ESL63 のリスニングポジションは本来は二等辺三角形ではなく正三角形に設置して内向きに振るのがメーカー指定の聴き方です。

リスニングポジションとスピーカーを正三角形の位置になるようにし
かなり内振りにして、リスナーの耳辺りを狙う感じにセットする。
リスニング姿勢は、椅子に座って俯瞰するよりも、カーペットに座った状態が良い

スピーカーの面積が大きいので、2枚の衝立の目の前に座るような感じだ。
そして、再生すると、2本のスピーカーの間に音像が立ち並ぶ感じになる。
微少信号が極めて正確に再現されるので、ステージかぶり付きで聴いている聴衆の感じになって、雰囲気が最高に味わえる。
音像は極めてホログラフィックで、ボーカルは自然な口、人肌の感じが素晴らしい。
音が詰まった感じになるときは、微妙にリスニングポジションを前後にずらし、
またスピーカーの内振りの角度を微調整すると、抜けのよい良い音になる。
https://vt52.blogspot.com/2008/09/quad-esl-63-pro.html



2. ESL57 のオーラが消えてしまう設置法 _ 1

平面波が出るESL57は平行配置が原則です。
ディレー回路内蔵のESL63は内振り、出来れば45度も可能ですが、57は厳密に平行法で使うのが、良い結果を生みます。これはほとんどの方が、試されていません。

そして、SPから3〜4メートルぐらい離れて聴くと、音が波打ち際にいるようにどんどんと押し寄せてきます。
https://tannoy.exblog.jp/13780879/
https://tannoy.exblog.jp/13799252/



3. ESL57 のオーラが消えてしまう設置法 _ 2

ESL57を対向に置くと三次元的なホログラフィな音が出る
https://tannoy.exblog.jp/26492781/


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ESL63・ESL57 の正しい聴き方

「SPとの距離ゼロで激聴! 麻薬的ニアフィールドリスニングを ESL63・ESL57で」・・

が基本になります。


ESL63・ESL57 の聴き方は やはり鳴らすのが極端に難しい JBLパラゴンに準じます。

長年オーディオ誌を読んでパラゴンを使っている人の記事を読むと、私だけではなくて狭い部屋で使っている人が多かった。

ニアフィールドというのなら、古今東西パラゴンを最右翼にあげなくてはならない。なにせスピーカーとの距離がゼロセンチでも聴けるスピーカーなんてパラゴンを置いて他にはなかなか見あたらない。

パラゴンの使い方は様々な使い方があるけれど、前面の音響パネルにピタリと額を付けて聴くという人もいるのだ。故瀬川氏の報告によれば、その方のパラゴンには前面音響放射パネルに額の油染みが出来ているという。 これを読んだフクロウさんは、なにやら魑魅魍魎が跋扈する不気味なパラゴンの世界を覗き見た思いがしたものだ。

それにしても強力な375(376)ドライバーによる中音ホーンでダイレクトに鼓膜を振動させるのであるから、なんと過激な聴き方であろうか。でも、麻薬みたいなもので、これは病み付きになるのかも知れない

「SPとの距離ゼロで激聴! 麻薬的ニアフィールドリスニングをパラゴンで」・・

ウ、これは危ないな。

※そこまで過激にならなくても、フクロウさんのパラゴンのベストリスニングポジションを計ったら145センチだった。床面から耳の位置までの高さは90センチである。そんなに都合の良い椅子など存在しないから、家具作りが得意なフクロウさんの自作である。私の場合、自分にパラゴンを合わせる事は諦めて、私がパラゴンに合わせるようにしたのです。その結果が専用椅子作製となった訳だ。

なお、パラゴンを高いステージに乗せるというのはパラゴン使いなら誰でも考えつくのだが、私の場合は見事にパラゴン嬢にはねつけられた。素人の妻でさえ、台に乗せたら随分ひどい音になった、と言ったのだから、その酷さは並大抵のものではなかった。

よく喫茶店とか、公共の場等では台の上に乗せて鳴らしているパラゴンを写真で見るのだけれど、あの状態でマトモな音になっているのだろうかと不思議だ。店だから単なるBGM的な使い方でも良いのか?。

憑かれたようにSPに額を密着させて聞くという人には及ばないけれど、私は8畳間前方壁からの距離が140センチほどの場所で聞く。私も、かなりのニアフィールドリスニングだと思います。これは部屋の四隅に置かれたサラウンドSPとの兼ね合いのせいですから、通常の2チャンネルステレオとしてパラゴンを聴くのなら、さらに近接位置になるでしょう。

また、SPの50センチ前であぐらをかいて座って聴くボーカルもまた麻薬的効能があります。

従って店ではなくて個人所有のパラゴン使いの方々の大多数は、近接位置で聴いていると思います。こうすることで最新のモニターSPに負けない解像度の高い音が聴ける。パラゴンから一メートル以内に近づいて、その悪魔的魅力の美音をじっくりと聞いたことがない人は、パラゴンを聴いたことにはなりません。

パラゴンというスピーカーは巨大な外観と裏腹に、ニアフィールドリスニングにより威力を発揮する類希なSPなのです。


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パラゴンはどんな狭い部屋でも前面の音響パネルから至近距離で聴けばいい音になります。 ヴァイオリンを狭い部屋で弾くのと同じですね。
パラゴンは元々センタースピーカーとして設計されたので、ステレオ感とか位相とか定位とか周波数特性は完全に無視しているのですね。


Whistle Stop Cafe Ⅱ パラゴン 5 2018-02-25
https://ameblo.jp/oohpopo/entry-12500257119.html

前回 「理論的には部屋のどの位置で聴いてもバランスのとれたステレオ再生が可能になるというのが、ステレオ時代に誕生したパラゴンのセールスポイントで、究極のステレオ再生専用装置なる評価が与えられた」と記したが、

パラゴンは友人宅で聴いた際、聴取場所を変えて座ったり、立ってみたり、寝転んでみたり、行儀の悪い格好で試し聴きしてみた。

左右のスピーカー2本の時よりは、首を動かしても音像が移動しない、しかし、リフレクターから遠く離れたり、極度に左右どちらかへ移動した場合はやはり、バランスのとれたステレオ再生にはほど遠い事が分かった。

故・岩崎千明氏が生前直接語ってくれたパラゴンの聴き方の中で、パラゴンはなるべくスピーカーに近づいてあの湾曲した反射板と「にらめっこ」して聴くのが最良であると。

それを確かめる為に、やはり友人宅のパラゴンで持参したジャズのレコードで
リフレクターから2m位の位置から徐々に近づいていき、目の前は木目しか見えない状態になった時こそ、ステレオ再生のバランスと生のような臨場感を体感できる事への確証をもったのだ。

メトロゴンも同じだが、ステレオ音像のバランスやリアルなジャズ再生となれば
あのリフレクターにどんどん近づいていってしまう。結果、岩崎氏の言うように、
パラゴンの真ん前で正座し「にらめっこ」して聴くのが私もベストと思う。


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音の定位とか音場感、ホールトーンの完璧な再現をしても良い音にはならない

音楽ファンは、ウィーンのムジークフェラインザールの客席で聴くより、演奏者のすぐ前で聴きたい。
スピーカーを視聴位置から遠く離してコンサートホールの音を再現するより、スピーカーをすぐ目の前に置いて至近距離で聴く方が良い音になる。



2012.12.13
やはり、ヨーロッパの装置で聴けるクラシックというのは、アメリカの装置で聴くクラシックとは何かが違っている。ほとんど苦労しないで、ちゃんとクラシックが聴けるというところで、最初から全くレベルが違う。

アメリカ製品を使い始めて、濃厚な感じにどっぷりと嵌ってきたので、久々にこういう音を聴くと、こっちも必要だと思うようになった。

最初はちょっと物足りない感じがしたが、次第にこの方が正しいのじゃないか?と思い始めた。

前に、ムジークフェラインの1階のど真ん中で聴いたときに、ずいぶんと物足りなさを感じた。

ああ、実際は、こんな音だったんだ・・・と思ったのを覚えている。

どこから音がとんできているのか、さっぱりわからないくらいに、音がブレンドされまくっていて、その響きがまさにムジークフェラインのホールの特質というか、美点というのか、だろう。

オーディオで聴くような、セパレーションの良い音なんて、全くのウソっぱちだった。

じゃー、アメリカの音響製品は、ウソっぽいのか?ということになる。

デフォルメされた音、メリハリのきいた音は、面白くないかというと、ものすごく面白く感じるわけで、実際の音に迫る必要がないというところに立てば、全くのエンターテイメントであっていいわけで。

そこらへんは、マッキンアンプは実に上手いと思う。
家庭での音楽の楽しみ方というものを、実に上手く提示してくれる。
それは全くのウソっぱちの音だとしても。
http://blogs.yahoo.co.jp/gonta4350a/MYBLOG/yblog.html?m=lc&p=2


オーディオは部屋が一番大事だとか、スピーカーの配置は1mm単位で調整しなければいけない、とかいうのはすべて妄想です。
38cmウーハーのスピーカーを家庭の居間に置くとおかしな音になるのは事実ですが、20cmウーハーのスピーカーなら部屋の影響は全くありません。
基本的にスピーカーは至近距離で、スピーカーのすぐ前で聴くのが一番良い音になります。


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オーディオ関係者やオーディオマニアの好きな音と一般の音楽ファンの好きな音は正反対です。
音楽ファンは周波数特性とか、低音が出るとか、定位とか、音場感はどうでもいいですからね。
音楽ファンがいいと思うのは手廻し蓄音機みたいな音です。


過去のスピーカーを、音楽ファンがいいと思う順にランキングすると

1.HMV、EMG の蓄音機
2.STAX ELS-8Xコンデンサースピーカー
3.QUAD ESL57
4.QUAD ESL63
5.Goodmans Axiom80 オリジナル
6.ロンドンウェスタンの系統のグッドマン、ワーフェデール、ローサー、パルメコ、ヴァイタボックス
7.デッカ・デコラ
8.タンノイ モニターブラック・モニターシルバー
9.ASHIDAVOX 6P-HF1
10.ソナスファベール ガルネリ・オマージュ、初代エレクタ・アマトール(1988)


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詳細は

良い音とはどういう音の事か?
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14119056

QUAD の静電型スピーカーを超えるスピーカーはまだ存在しない
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14004090

クラシックに向くスピーカー、ジャズに向くスピーカー
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14104540

最高の音を一番安く手に入れる方法
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14003094

原音再生すると音の官能性が消える
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14083149

この世のものとも思えない音を出すにはどういうオーディオ機器が必要か
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14030753

音楽はこういう部屋で聴きたい
https://www.houzz.jp/photos/phvw-vp~49539201
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/655.html

本当のオーディオファイルは「ミニマリスト」を目指す
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/691.html

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youtube 動画 を DAコンバーター無しでパソコンからアンプに直接繋いで聴くならこのケーブル

iPhone/パソコン用ベルデン88760 ラインケーブルの王者 BELDEN(8412の現代バージョン)
https://procable.jp/ipod/ipod_88760.html  

PCオーディオはオンボードで十分 USB DACは不要
アンプとはこんなケーブルでつなぐだけ

因みに、ウェブブラウザに Brave を使うと、広告なしで youtube を視聴することができます:

ウェブブラウザは 広告が出ない Brave を使おう
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14131432

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YouTube・ニコニコ動画の動画を安全にダウンロードする方法


「YouTube」の動画を安全にダウンロードする方法について
https://www.japan-secure.com/entry/blog-entry-459.html

「Youtube」の動画を連続再生する方法
https://www.japan-secure.com/entry/site_that_the_video_of_youtube_can_be_continuous_playback.html

「ニコニコ動画」を安全にダウンロードする方法
https://www.japan-secure.com/entry/how_to_download_on_nicovideo.html

「FC2動画」を安全にダウンロードする方法
https://www.japan-secure.com/entry/blog-entry-490.html

「Pandora TV」の動画を安全にダウンロードする方法
https://www.japan-secure.com/entry/how_to_download_on_pandora_tv.html

動画サイトで「HTML5」の動画を再生できない場合の対策方法
https://www.japan-secure.com/entry/measures_method-in_the_case_where_in_the_video-sharing_site_can_not_play_video.html

「Dailymotion」の動画を安全にダウンロードする方法
https://www.japan-secure.com/entry/how_to_download_videos_of_dailymotion.html


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外部 USB-DAC のお薦め製品

外部 USB-DACを使って youtube の音楽を聴く方法
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14071646

Gustard R26 _ ディスクリートR2RデスクトップDAC
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14080112

GUSTARD DAC-A26 _ 旭化成 AK4191+AK4499EX搭載のDAC
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14064243

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